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2012年1月25日 (水)

福島再生言いつつ原発推進宣言野田施政方針演説

野田佳彦氏は2009年8月15日、大阪街頭でこう述べた。

「天下り根絶なき消費増税糾弾」を訴える民主党議員街頭演説
 
 これに先立つ7月14日、野田佳彦氏は衆議院本会議でも同じ趣旨の演説を行っている。
 
「天下り根絶なき消費増税糾弾」を訴える民主党議員国会演説
 
 本ブログ発で拡散していただいた上記重要動画をまだ、ご覧になっていない国民に、ぜひ、さらなる情報拡散をお願いしたい。
 
 この貴重な映像を公開下さったjiji6254様に深く感謝申し上げたい。

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jiji6254様は、この映像以外にも貴重な映像を公開下さっているので、ぜひご参照いただきたい。すでに、1月19日付メルマガ第111
 
「金で命買うことに疑問を持たぬ原発推進者の品格」
 
に記述したが、原子力安全委員会委員長の斑目春樹氏は原発の核廃棄物しょりについて次のように述べている。
 
「小出裕章と斑目春樹」
 
Photo 「最後の処分地の話は、最後は結局お金でしょ。
 
 あのー、どうしても、そのー、えー、みんなが受け入れてくれないって言うんだったら、じゃあ、おたくには、これ、その、じゃあ、えー、いままでこれこれと言ってたけど、その2倍払いましょう。それでも手上げないんだったら、じゃー5倍払いましょう、10倍払いましょう。どっかで、国民が納得する答えが出てきます。」
 
 斑目春樹氏がこの言葉を言い放った後の顔をよく見ていただきたい。これが、原発推進者の素顔である。

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1月19日付のメルマガにも書いたが、原発と戦争にはとても似たところがある。
 
 いずれも、裏で糸を引く黒幕は、巨大な利益を得る巨大資本である。犠牲になるのは、最前線の下層の人々だ。
 
 戦争で犠牲になるのは、戦争が遂行される場所に住む住民と最前線に送り込まれる下等兵だ。犠牲になる者に敵も味方もない。
 
 戦争で巨大な富をつかむ者は、わが身を決して危険な場所には置かない。
 
 原発事故で犠牲になるのは、原発が置かれる地域に住む住民と危険な作業場所に送り込まれる労働者だ。原発で利益を得る者は、わが身を決して危険な現場には置かない。
 
 危険な場所に送り込む労働者と危険な場所に住む住民は、金で買えばよいのだと思っているのだ。

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さて、昨日野田佳彦氏が国会で施政方針演説を行った。
 
「巧言令色鮮し仁」
 
が、すでにすべての国会議員に行き渡っているため、白々しい空気だけが議場に広がった。
 
「エネルギー政策の再構築が欠かせない」
 
としながら、
 
「国民の安心・安全を確保することを大前提にしつつ、経済への影響、環境保護、安全保障などを複眼的に眺める視点が必要です。
 
 化石燃料が高騰する中で、足元の電力需給のひっ迫を回避しながら、温室効果ガスの排出を削減し、中長期的に原子力への依存度を最大限に低減させる、という極めて複雑な方程式を解いていかなければなりません。
 
 幅広く国民各層の御意見を伺いながら、国民が安心できる中長期的なエネルギー構成を目指して、ゼロベースでの見直し作業を進め、夏を目途に、新しい戦略と計画を取りまとめます。」
 
 と述べた。

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何を言っているのか、私たちのような普通の国民には理解できないので、現代語に訳す。 
 
「原発は危険なものだが、電力料金の上昇を防ぎ、CO2の発生を抑制し、また、石油にだけ依存する発電という状況を回避するには、原発が必要なので、国民の意見は十分に尊重せずに、今後も原発利用を推進してゆく」
 
 となる。

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福島であれだけの重大事故を引き起こし、
 
「福島の再生なくして日本の再生はあり得ません」
 
と述べながら、原発利用は継続してゆくことを、政府は勝手に決めているのである。すべては、金、カネ、かねのためである。
 
 
 政府は原発事故に直面して、東日本を放棄するとの「最悪シナリオ」を用意した。その後、事態が改善したために、このシナリオを「なかったことに」したというが、日本の東半分を失いかけたのだ。
 
 その事実が存在しながら、脱原発の方針を定めぬなど、狂気の沙汰である。これひとつで野田内閣は不信任に値する。

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1月28日に天木直人さんと、現下の山積する内外諸問題について緊急対談することになりました。
この緊急対談の模様を、有料メールマガジン読者限定で、生中継動画配信いたします。
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天木×植草のリアルタイム時事対談
 
●日時:
2012
128日 土曜日 1900分 放送開始予定
 
●出演者:
天木直人(元外交官・作家)
 
植草一秀(政治経済学者)
 
※対談動画のご視聴方法詳細については、当日、有料メールマガジンにてお伝えいたします。
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欧州金融危機、原発事故、TPP、消費税、小沢一郎裁判の行方をはじめ、今後発生する諸問題を含めたニュース素材について、在来メディアが決して放映することのない、ニュースの真相と深層を、論客である二人が縦横無尽に一刀両断します。対談視聴をご希望の方は、ぜひこの機会に有料メールマガジンにご登録ください。
 
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