無責任・無節操・無能力の前原誠司氏は要職辞せ
2011年の年間回顧を続ける。
第1回に全体像を記述した。3.11の大震災・原発事故が日本全体を覆い尽くすなかで、消費税という縦糸と小沢氏攻撃という横糸が絡み合って、民主党政治転覆という布地が織り込まれた。これが、2011年の全体像だ。
第2回記述では、原発事故問題を取り上げた。決して起こしてはならない人類史上最悪レベルの核暴走事故、放射能放出事故が発生した。公式には死者が出ていないことにされているが、東電の作業に従事した者のなかから、すでに多数の死者が発生している。原発放射能が関わっていることは間違いないだろう。
この事故は明らかに人災である。この点は、皷紀男東京電力代表取締役副社長が現地を訪問した際に明言している。
産業技術総合研究所などの学術研究の結果から、東北地方太平洋岸に巨大津波が450~800年の再来間隔で襲来していることが明らかにされていた。この事実に照らし、東電の津波対策が不十分であることが繰り返し指摘されてきた。
政府の公式な審議会である総合資源エネルギー調査会の部会でもこのことが討議され、産総研の代表者が津波対策の不備を強く警告した事実が残されている。
この調査結果はもちろん東電にも報告されていたが、原発設備を統括する本店原子力設備管理部は、そうした大津波は現実には「あり得ない」と一蹴して津波対策を講じなかったと報道されている。
津波対策を拒絶した原子力設備管理部の初代部長を、発足時から2010年6月まで務めたのが事故発生時に福島第一原発所長を務めていた吉田昌郎氏である。
起こしてはならない原発事故を起こしてしまった最大の理由は、専門機関が再三にわたり警告してきた津波対策を、東電が実施してこなかったことにある。
トラックのタイヤのボルト締め付けの不具合が繰り返し指摘されてきたにもかかわらず、改善策を講じず、タイヤが車両から脱落して人身事故を引き起こした場合、トラックの不備の対策を講じなかった自動車メーカーは民事上の責任だけではなく、刑事上の責任も問われるだろう。
東電が民事上の損害賠償責任を問われるのは当然であるし、刑事上の責任も問われる必要がある。
しかし、野田政権は公的資金で東電を救済しようとしている。32人も警察関係者の天下りを受け入れているから、東電に対する刑事責任の追及は、皆無の状況が続いているのか。
2012年には電力料金の大幅引上げが申請されるという。
このような無法を放置して日本は法治国家、民主主義国家と言えるのか。
| 日本の再生 著者:植草 一秀 |
民主党政権が誕生してから2年、日本政治の刷新が期待された、あの高揚した空気はいまはどこにも存在しない。
主権者国民がないがしろにされている。主権者国民がこけにされている。
その主因は、いまの民主党執行部にある。
政権交代の理念を根底から変質させてしまったのは、現在の民主党執行部、悪徳8人衆にある。
第三回では、財務省が仕切る財政運営と天下り根絶無き消費税の問題を取り上げる。
この問題の原点は、野田佳彦氏の演説に明確に示されている。野田氏のこの発言をテレビは繰り返し放映する必要がある。
「私どもの調査によって、ことしの五月に、平成十九年度のお金の使い方でわかったことがあります。二万五千人の国家公務員OBが四千五百の法人に天下りをし、その四千五百法人に十二兆一千億円の血税が流れていることがわかりました。
これだけの税金に、一言で言えば、シロアリが群がっている構図があるんです。そのシロアリを退治して、働きアリの政治を実現しなければならないのです。残念ながら、自民党・公明党政権には、この意欲が全くないと言わざるを得ないわけであります。
天下りをなくし、わたりをなくしていくという国民の声にまったく応えない麻生政権は、不信任に値します。」
野田政権には、シロアリを退治して働きアリの政治を実現する意欲がまったくないと言わざるを得ない。
天下りをなくし、渡りをなくしていくという国民の声にまったく応えない野田政権は、不信任に値する。
前原誠司氏は民主党政権が発足したとき、国交相に起用された。そもそも、このような能力の低い人物を閣僚に起用したことが間違いだったが、就任して直ちに八ッ場ダムの建設中止方針を明示した。
現場に足を運び、関係者の意見をまんべんなく聞く。八ッ場ダムの現状と実情をありのままに把握する。その上で建設継続なり、建設中止なりの決定を示すべきであった。しかるべきプロセスを踏まずに建設中止の方針を示したことが事態をこじらせる大きな原因になった。
結局、八ッ場ダムの建設は継続されることになった。
民主党政権の公約を破棄せざるを得なくなった責任は前原誠司氏にある。
政府が八ッ場ダム建設継続の方針を示した際、前原氏は党が政府予算案を認めないと明言した。それが、1日後には、政府に一任するとして、白旗を上げる。その行動には信念も理念も責任感もない。体を張ってでも八ッ場ダム建設を阻止するというのなら、政調会長の職を賭す程度のことは必要不可欠だろう。
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消費税についての発言はどうなのか。前原氏は少し前まで、消費税増税に反対の意向を表明していたのではないか。8月29日の民主党代表選でも消費税増税反対を明言していたのではないか。
それが、いつのまにか消費税増税賛成に転じている。さらに、消費税率10%以上が必要などとの主張を始めている。
要するに、節操がないのだ。
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