野田佳彦氏結論表明先送りに狼狽する古舘伊知郎
野田佳彦氏が11月10日の記者会見を見送った。
考えられる理由は三つある。
(1)本当に迷っている
(2)「慎重に判断する」とのアリバイ作り
(3)交渉参加見送りのためのワンクッション。
(2)であるなら、野田佳彦氏は本当のワルである。
民主党のプロジェクトチームの提言には、
「党PTの議論では『時期尚早・表明すべきではない』『表明すべき』との賛否両論があったが、前者の立場に立つ発言が多かった。政府には、以上のことを十分に踏まえた上で、慎重に判断することを提言する」
とある。
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文字を文字として杓子定規に解釈すると、「慎重に判断する」ことが提言されており、交渉参加に反対することを提言してはいない。
山田正彦氏が農業関係団体の運動員に、「なぜ慎重ではなく反対の文字を盛り込まなかったのか」と詰め寄られていたが、もっともな批判ではある。
しかし、野田佳彦氏が参加表明をする場合には、初めから、結論は米国の指令によって決定されていたものと考えられ、プロジェクトチームの提言とは無関係であり、その意味では農業関係者の批判は的外れである。
三つの仮説のうち、もっとも可能性が高いのは(2)だ。
この場合には、野田氏は首相としてのリーダーシップを発揮して結論を示すが、その際に、民主党のプロジェクトチームの提言に記述された、「慎重に判断する」の提言を踏まえたとの説明を付け加えるのだ。
子供だましの三文芝居どころか、カネを取れるような芝居でない。
(1)の、「本当に迷っている」が真実であれば、野田氏に人間としての感覚が残されているということにはなるが、首相の大任を負う器量がないということになる。
国民の幸福の視点に立って、熟慮に熟慮を重ねて、この期に及んで首相としての結論を示せぬなら、国を運営することなど不可能だからだ。
唯一、評価できるのは、(3)の場合だ。
この場合のみ、野田佳彦氏に対する評価を修正することにする。同時に野田佳彦政権打倒運動に突入するのを、いったん見送ることとする。
しかし、消費税問題での憲法違反は重大であり、野田佳彦氏をプラスに評価することはできない。
ただ、「過ちては則ち改むるに憚ること勿れ」
である。野田氏が過ちに気付き、軌道修正できる器量を持つなら、すべての問題を見直す可能性はゼロではなくなる。
消費税問題も改めれば良いだけのことだ。
現実には(2)の、参加表明の大義名分作りの可能性が高いのではないか。
記者会見を1日ずらす行動を、「慎重に判断する」を反映させたと主張するのだろう。
この場合には、野田佳彦氏を許すことはできない。
また、この期に及んで、判断がつかないということはあり得ないから、(1)の可能性を排除する。
つまり、現実の可能性は(2)か(3)だ。結論が重要であり、結論表明を1日ずらしたなどという「糞芝居」に幻惑されるべきでない。
結論提示を先送りして、国内で避難の集中砲火を浴びないうちにハワイに飛び立ってしまおうというのも狙いのひとつなのだろう。
だが、野田佳彦氏が記者会見を1日ずらしたために、新たに重要な事実がクローズアップされることになった。
それは、マスメディアが記者会見の1日延期に対して、驚くべき狼狽ぶりを示したことだ。
これらのメディアは、狼狽しながら、「結論は変わらない」との見解を根拠なく絶叫し続けた。
この国のマスメディアとは一体何者なのか。
テレビ朝日の古館伊知朗氏の狼狽ぶりが際立っていた。他局も、TPP交渉への参加を既定事実として報道しようと懸命だった。
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