« 米官業でなく主権者国民のための『日本の再生』 | トップページ | TPP賛成派落選運動と反対派当選運動のすすめ »

2011年11月17日 (木)

日本政府は例外なき関税撤廃適用不能を通告せよ

TPPのような重大な問題で二枚舌を使うことは厳に慎むべきだ。

 そもそも、今回のAPEC会合で野田佳彦氏が何を表明したかが一般には明確に受け止められていない。それが、野田流の売国どじょう流儀なのだろう。
 
 しかし、野田佳彦氏が玉虫表現を意図し、それが成功したと考えるなら、野田氏は首相として失格である。
 
 野田氏の米国大統領への説明と、日本国民への説明との間に、著しい相違がある。
 
 野田氏は日本国民に対して、
 
「TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入ることにした。」
 
と述べ、米国のオバマ大統領に対して、
 
「すべての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」
 
と発言していないと主張する。
 
 
 これに対して米国は、野田佳彦氏の(TPP交渉への参加方針)決断を歓迎し、
 
「日本がすべての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」
 
意思を表明したと公表している。
 
 米国政府は、日米首脳会談で野田氏がこの発言を示したのかどうかについて明確にするのを避けたが、日本政府が、
 
「すべての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」
 
ことを表明したことについては訂正しないことを発表した。さらに驚くべきことは、日本の藤村修官房長官が米国に訂正を求めない意向を示したことだ。

人気ブログランキングへ

客観的にどう捉えられるか。
 
「全物品・サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」

との発言を、日米首脳会談で野田氏が口にしたのかどうかなど、どうでもよい。
 
 問題は、日本政府が
 
「すべての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」
 
との意思表示をしたのかどうかである。
 
 日本政府がこの内容を認めないなら、米国に訂正を求めなければならない。日本政府の公式見解として記録に残されるからだ。
 
 日本政府が訂正を求めないなら、
 
「すべての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」
 
が日本政府の公式見解であることを日本政府が認めることになる。
 
 
 国会論戦では、質問者の質問が的確性を欠き、必要な答弁が引き出されていない。
 
「すべての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」
 
というのは、「例外なき関税撤廃」の大原則を踏まえることを意味しており、今後の推移に決定的な影響を与える重大性を持つ。
 
 野田佳彦政権は、恐らくこの点を十分に認識しながら、宗主国米国に隷従して二枚舌で国民を騙し抜こうとしている。この点を的確に追及できなければ野党も失格だ。

人気ブログランキングへ

「TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入る」
 
とは、何を意味しているのか。
 
 日本にどのような選択肢があったのかを考えると答えは明瞭になる。
 
 日本が保持していた選択肢は、
 
1.TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入る
 
2.TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入らない
 
の二つしかなかった。
 
 野田佳彦氏は、国内で、
 
「TPP交渉に参加する」
 
ことが、
 
「TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入る」
 
こととは、あたかも相違があるかのような説明をして、TPP反対派の意向を尊重したかのように振る舞っている。しかし、この二つにはまったく相違がない。

人気ブログランキングへ

「TPP交渉に参加」するためには、TPP交渉参加国9ヵ国の了解が必要である。米国では議会の承認が必要で、最低でも3ヵ月の時間がかかると伝えられている。
 
 つまり、今回のAPEC会合で、日本が
 
「TPP交渉に参加する」
 
と勝手に決める余地はそもそもゼロだったのだ。
 
 日本政府に選択肢は、
 
「TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入る」
 
か、
 
「TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入らない」
 
のいずれかでしかなかった。
 
 
 事前の騒動との関係で言えば、
 
「TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入ること」
 
= 「TPP交渉への参加」
 
であり、
 
「TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入らないこと」
 
= 「TPP交渉への不参加」
 
なのである。
  
 ・・・・・
 
 続きはメルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」第48号でご購読下さい。
 
 2011101日より
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:525円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。
 
 創刊月201110月は、
このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。
 
 メールマガジンの購読お申し込みは、
こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.com までお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

【送料無料】日本の再生 【送料無料】日本の再生

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

【送料無料】日本の独立 【送料無料】日本の独立

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

【送料無料】TPP亡国論 【送料無料】TPP亡国論

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

【送料無料】誰が小沢一郎を殺すのか? 【送料無料】誰が小沢一郎を殺すのか?

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

【送料無料】原発のウソ 【送料無料】原発のウソ

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

【送料無料】売国者たちの末路 【送料無料】売国者たちの末路

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

<>

<>

<>

【送料無料】知られざる真実 【送料無料】知られざる真実

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

« 米官業でなく主権者国民のための『日本の再生』 | トップページ | TPP賛成派落選運動と反対派当選運動のすすめ »

TPP」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 日本政府は例外なき関税撤廃適用不能を通告せよ:

» 本日開催「経済学者植草一秀氏」×「山崎(ネットメディアと主権在民を考える会代表世話人)」 [ぢゃがいもの冒険~人生は経験と感動~]
「第三回市民シンポジューム/激動する世界経済と日本~経済評論家・経済学者植草一秀氏を迎えて」 ■ 討論課題 1. アメリカ経済、ユーロ経済、Brics経済の概況と日本経済 2. 「失われた20年」により第二の敗戦を迎えている日本(デフレ不況、950兆円の政府債務、経済力の... [続きを読む]

» TPP 尊皇攘夷 [木霊の宿る町]
nbsp;★2011/11/15  21:47 産経: 中曽根康弘元首相は15日、BSフジの番組で、野田佳彦首相が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉参加を表明したことについて「判断は正しかったと思う」と評価した。ただ「農業や医療などの対策がこれからどの程度出てくるか。政府は真剣にこれらの問題に全力を挙げて対策を確立していかなければ、野田内閣は潰れる」と警鐘を鳴らした。 交渉参加を「拙速」と批判する自民党には「幕末の尊皇攘夷みたいな考えでは通用しない」と述べた。★上... [続きを読む]

» 【社会保障】生活保護:中年層急増 面接で「生活保護を受けている」と告げると、相手の態度が変わることも [政治経済ニュース・今私の気になる事]
 生活保護の受給者数が過去最多になった。背景には働く能力のある中年層の急増があるが、失業してひとたび保護を受けると、意欲があっても再就職のハードルは高い。東京23区で最多の約2万5000人が受給する足立区で、現状を追った。【石川隆宣】  10月末。中高…... [続きを読む]

« 米官業でなく主権者国民のための『日本の再生』 | トップページ | TPP賛成派落選運動と反対派当選運動のすすめ »

有料メルマガご登録をお願い申し上げます

  • 2011年10月より、有料メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」の配信を開始いたします。なにとぞご購読手続きを賜りますようお願い申し上げます。 foomii 携帯電話での登録は、こちらからQRコードを読み込んでアクセスしてください。

    人気ブログランキング
    1記事ごとに1クリックお願いいたします。

    ★阿修羅♪掲示板

主権者は私たち国民レジスタンス戦線

  • 主権者は私たち国民レジスタンスバナー

    主権者は私たち国民レジスタンスバナー

著書紹介

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2019年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

関連LINKS(順不同)

LINKS1(順不同)

LINKS2(順不同)

カテゴリー

ブックマーク

  • ブックマークの登録をお願いいたします
無料ブログはココログ