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2011年11月19日 (土)

NHKがTPP徹底討論という名のガス抜き御用放送

「ネットメディアと主権在民を考える会」の招聘で出席した同会主催の「第三回市民シンポジューム」が11月17日に開催され、その模様がUSTREAMで動画配信されているので、なにとぞ、ご高覧賜りますようご案内申し上げます。
 
 原発問題、復興政策、増税、TPP、市場原理主義と格差、欧州政府債務危機、日本財政など、広範なテーマについて話をさせていただいた。
 
 拙著『日本の再生』の動画バージョンとご理解いただき、ご高覧賜れればありがたく思う。
 

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 11月18日は、NHKが午後10時から午後11時13分にかけて、

NHKスペシャル「徹底討論 TPP どうなる日本」
 
という名の番組を放送した。
 
 TPP参加推進派として、政府代表者2名と元外務省職員の田中均氏、TPP参加反対派として元財務省財務官の榊原英資氏と東京大学教授の鈴木宣弘氏が出演した。
 
 政府代表者は国家戦略相の古川元久氏と外務副大臣の山口壯氏であった。
 
 
 反対派の人選に問題はない。賛成派として登場した田中均氏は売国マーク付きの対米隷属派に属する人物で、偉そうな話し方をするが、話に内容がない。
 
 以前にも記述したことがあったが、田中氏がアジア局長時代、シンガポールとのEPA締結に向けての田中氏の勉強会メンバーになり、意見を求められたが、田中氏は人の話に耳を傾ける人物ではない。小泉純一郎氏とよく似ている。
 
 正しいことをするよりも、目立つことをやりたいタイプであると見受けられた。
 
 
 NHK番組は「徹底討論」との題名が付せられていたが、内容は討論ではなかった。政府要人が出てきて、とりあえず、形の上でだけ、人民の意見を聞いてみるというもので、典型的な御用番組であった。
 
 ガス抜き番組と言ってもよい。
 
 どこが「御用」であるかというと、正しい結論を得るための「討論」なのではなくて、すでに示されている結論に対して、賛成派と反対派の述べる意見をとりあえず聞くだけは聞く場が設定されただけということなのだ。
 
 偏向NHK、正式名称「日本偏向協会」の名にふさわしい番組だった。

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「徹底討論」と題するなら、初めから結論ありきになるわけがない。
 
 結論は徹底討論の結果として得られるもので、「徹底討論」と銘打つなら、結論を用意せず、結論は徹底討論の結果に委ねるべきである。結論に至らぬなら、何度でもシリーズで討論を続けるべきだ。
 
 最後に、
「賛否両論あるが、これらの意見をよく踏まえて政府にはしっかりと交渉して欲しい」
で締め括るなら、単なる「やらせ番組」でしかない。
 
 そもそも、野田佳彦氏の記者会見は、少なくとも国内では、交渉参加を決めたのではなく、その前段階の関係国との協議を始めただけとの位置付けになっている。
 
 そうなら、交渉参加を前提にした番組作りは明らかに不正である。
 
 
 非政府出席者を1対2にしておきながら、推進者の政府関係者を2名出演させると、反対派対賛成派の構成は2対3になる。
 
 姑息なNHKがもっとも考えそうな人員構成である。
 
 非政府の構成を賛成派・反対派同数として、国会議員構成も賛成派・反対派同数にするべきである。
 
 もっとも光っていたのは榊原英資氏である。榊原氏の次の三つの発言が秀逸だった。
 
 第一は、「米国の交渉圧力はすごい。とりわけ世論誘導力がすごい。NHKなども簡単に操作されてしまう。」の発言。NHKの正体を暴く発言だった。
 
 第二は、「自分の経験を踏まえても、日米両政府の交渉能力は日本の2に対して米国の8だ。日本政府の外交交渉能力には期待を持てない。」の発言。タフ・ネゴシエイターと呼ばれた自分自身の経験を踏まえた言葉であるだけに重みが違う。
 
 第三は、「民主党のなかでも反対論が多いくらいだ。国会議員でも反対派が多いと見受けられる。国民も同様。このようななかでの野田佳彦氏の独走は許されない。TPPではなく、ASEAN+6で進むのが筋。暴走する前に、とにかく、党内でも、国会でも、国全体でも、徹底討論をしてもらいたい。」
 
 NHK番組タイトルが「徹底討論」となっていることに対する皮肉を込めた発言だった。

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日本が民主主義の国であるなら、民主主義のDUE PROCESSを厳守することが不可欠である。
 
 榊原氏はこの点を指摘している。同時に、NHKに対して、「徹底討論」と題するなら、題名通り、きちんと徹底討論をやれと言っている。
 
 これでは、政府代表二人を前にしての「御前会議」である。
 
 
「すべての物品・サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」との日本政府の意向があったのかどうかが問題になっていることは、何度も書いた。
 
 都合の悪い政府は、上記方針を日本政府が米国に示したのかどうかという重大問題を、日米首脳会談の席上で野田氏が発言したのかどうかに矮小化、すり替えて、「日米首脳会談で野田氏がそのような言葉を述べていない」で逃げようとしている。
 
 何度も繰り返すが、問題は、野田氏が首脳会談で発言したのかどうかではない。上記趣旨の見解を日本政府方針として米国に伝達したのかどうかなのである。
 
 
 11月13日放送の日本テレビ番組「バンキシャ」が映した映像に、問題の文書があることが判明している。
 
 このことを伝える、ネット上掲示板には、問題映像の静止画像も掲載されている。
 
問題となっている文書には以下の通り記載されていた。
 
 
TPP
について  ※米国 ロン・カーク通商代表
 
 
TPPについて、国民的な議論の末、日本を発つ前に野田政権として交渉参加を決断した。
 
  
震災復興が最優先される中、なぜ今決断するのかとの議論もあったが、TPPへの参加は、日本自身の利益であると判断した
 
第1に、TPPをアジア太平洋全域を、高いルールでカバーする地域秩序に育てること。そのプロセスに自ら関与することが日本の国益である。
 
第2に、高いレベルの自由化という試練を乗り越えることが、日本自身の成長力を高めることにつながる。
 
 
日本は非関税措置を含め、全ての品目・分野を交渉の対象とする用意がある。交渉の中でしっかり議論していきたい
 
 
交渉に正式に参加するには、各国の承認が必要だと承知している。特に貴国との協議を精力的に進めて、出来るだけ早く交渉に参加したい。今後の具体的な進め方について伺いたい。
  
(転載ここまで)
 
 ・・・・・

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