主権者国民無視の野田佳彦氏暴走は重大憲法違反
私たちは、いま、日本の政治制度がどのように規定されているのかを再確認する必要がある。
日本の政治制度を定めている基本文書は日本国憲法である。
日本国憲法前文は次の一文によって始まっている。
「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」
これに以下の表現が続く。
「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。」
これが日本国憲法の基本である。
内閣総理大臣の決断、内閣総理大臣のリーダーシップなどの言葉が用いられる。
とりわけ、11月12~13日のAPECハワイ首脳会議に向けて、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉に日本が参加するかどうかを日本が決断しなければならないとされている。
首相の決断は大事であるし、首相が重要問題の解決にあたってリーダーシップを発揮しなければならないことも事実である。
しかし、その際の基本を忘れてはならない。
それは、
「国政が、国民の厳粛な信託によるものである」こと、
そして、
「その権威は国民に由来する」こと、
さらに、
「権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する」こと、
である。
つまり、首相のいかなる政治決断も、それは、厳粛な国民の信託によるものでなければならないし、権力の行使、政権の権威は、あくまでも国民に由来するということである。
これは、裏を返せば、いかに多大な権力を有する内閣総理大臣といえども、主権者である国民の信託に依らない限りは、いかなる権力の行使も許されないということなのだ。
日本がある外国と戦争を始める。例えばこのような事項に関して、内閣総理大臣が主権者国民の意思と無関係に、独断で開戦の決定を下すことなど許されない。
内閣総理大臣といえども、主権者国民の厳粛な信託に依らない限り、いかなる権力の行使も許されないのである。
TPPは日本経済に重大な影響を与えるものである。日本の国のあり方、日本の社会構造、共同体のあり方さえ根底から変質させかねない巨大なエネルギーを秘める施策である。
米国は第二時大戦に際して、2個の原子爆弾を日本に投下して、罪のない日本市民を大量虐殺した過去を有する。しかも、米国は日本市民に対して、この大量虐殺についての謝罪を未だに示していない。
米国は第二次大戦中、「マンハッタン計画」と称する作戦計画を立て、この計画のなかに、日本への原爆投下を位置づけた。
TPPは、現代版の「マンハッタン計画」であると言っても過言ではない。
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米国は日本をTPPに引き込んで、日本の諸制度、諸規制を、米国に有利な形に変質させることを目論んでいる。もちろん、これらの諸制度、諸規制の変質が、日本国民に不利益をもたらすことは言うまでもない。
農薬の安全基準は破壊され、遺伝子組み換え技術の利用制限も緩和される。すべての国民が享受できる医療サービスの制度を破壊して、米国の保険会社が新しい民間医療保険ビジネスを日本で拡大させることも狙われている。
共済制度が破壊され、この分野にも米国の保険会社がビジネスを拡大しようとしている。
日本の原風景は、美しい田園のなかにある。単に田園が美しいだけでなく、相互信頼と相互扶助をベースとする、「共生社会」の原型が日本の農村にある。
TPPはこの日本の原風景を破壊するものである。農村にも米国流の弱肉強食が持ち込まれ、ほとんどの日本農業が外国資本の支配下に置かれるようになることは目に見えている。
これらの社会変質を、どれだけの日本市民が望んでいると言うのか。
恐らく、誰一人として、その変質を望んでいない。
TPPに賛成しているのは、強欲資本主義に毒された、金銭至上主義、自己中心主義の製造業いかれ経営者と売国者だけなのだ。
一般市民の声を無視して、TPPに突き進むことは、あきらかに憲法理念に反しているのだ。
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