野ダメ菅クタービレタ政権の経済政策方針の誤り
民主党代表選で焦点が当てられた経済政策の争点とは以下の五点である。
①景気回復と財政再建のいずれを最優先改題とするか。
②震災復興政策の財源調達の方法に復興増税を実施するか。
③消費税増税の法律整備を今年度中に実施するか。
④日銀の追加的な政策対応を求めるか。
⑤TPPを推進するか。
野田氏の基本方針は以下の通り。
①財政再建を優先する。
②復興増税を実施する。
③消費税増税の具体的法整備を今年度中に成し遂げる。
④不明
⑤不明
野田氏の経済政策の基本は、緊縮財政である。増税を次から次に実施しようとする姿勢が鮮明である。
しかし、主権者国民と民主党との間で増税は禁じられている。2009年8月総選挙で、鳩山前首相は2013年秋の衆議院任期満了までは消費税増税を行わないことを明言。当初は論議もしないと明言した。
この鳩山民主党が主権者国民の信を得た。増税をしない、決めないというのが民主党と主権者国民の契約内容である。
それにもかかわらず、野田氏は消費税大増税を具体的に決定する法改正を2011年度中に実現する方針を示している。消費税は早晩、10%にまで引き上げられる。
震災復興政策の財源として、財務省は復興債を発行し、この復興債を復興増税によって償還する方針を示している。
しかし、復興対策による支出で作られるインフラ資産は長期にわたって効用を発揮するものである。このようなインフラ資産を整備するための財源調達手段である建設国債について、日本では60年で償還するルールを設けてきた。
震災復興政策によって作られるインフラ資産も当然のことながら、60年間効用を発揮し続けるものだ。そうであれば、短期間に増税で穴埋めすることは合理的でない。将来世代が負うべき負担を現代世代が負うことは、受益と負担の適正な関係を歪めてしまう。
消費税について、マスメディアは野田氏が、「日本は法治国家だから、2011年度中に法案を成立させることが当然である」との見解を示したことを支援してきたが、野田氏が取り上げている増税強行決定の根拠である所得税法附則104条とは以下のものである。
附則
(税制の抜本的な改革に係る措置)
第104条 政府は、基礎年金の国庫負担割合の2分の1への引上げのための財源措置並びに年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する費用の見通しを踏まえつつ、平成20年度を含む3年以内の景気回復に向けた集中的な取組により経済状況を好転させることを前提として、遅滞なく、かつ、段階的に消費税を含む税制の抜本的な改革を行うため、平成23年度までに必要な法制上の措置を講ずるものとする。
この条文をよく読めば、条文が示している内容を理解できる。2008年度から2011年度まで景気対策を集中して実施し、そのうえで、2011年度までに増税を実現する税制改正を正式に決定し、2012年度から増税を実行することを目指したものだ。
この条文は、消費税増税を封印した鳩山前首相への対抗策として、当時の麻生政権が準備したもので、自民党の増税公約の根拠になったものだ。
しかし、2009年8月総選挙、2010年7月参院選で、この増税提案は完全に主権者国民によって否定された。2008年度から2010年度の景気対策で景気が回復し、2012年度から増税を実施するなどという話がすでに完全消滅していることは、誰にでも分かる。
鳩山政権の時代に、この条文を廃棄しておく必要があった。
野田佳彦氏は、国政選挙によって主権者国民によって実質的な廃棄が決まった条文が、廃棄されずに残っていることをよいことに、条文が生きていると主張し、法治国家だからこの法律の定めに沿って対応するべきことは当然だなどとほざいている。
このような詭弁を弄する者が日本の内閣総理大臣に就任してしまった。最悪である。
野田氏は調子に乗って浮かれているが、財務省が用意した詭弁を弄して超緊縮財政に突き進んで行くだろう。過去の経済政策と経済変動についての勉強も足りない。私は以前に、野田佳彦氏の後援会が主催する講演会で講演したことがあり、この点を詳しく説明したときには野田氏もうなずいていた。しかし、まったく理解はしていなかったのだと思われる。
正しい情報と間違った情報を見分けられないのだと思う。菅直人氏と同じように、財務省に洗脳され、財務省の指令に従って、大増税路線を突き進もうとしているのだ。
これで、岡田克也氏が財務相に就任したら完璧である。完璧に、日本経済破壊が本格稼働し始めるだろう。ミスター大増税の野田氏とミスター陰気の岡田氏がタッグを組んで超緊縮大増税路線を突き進むのだから結果は自明である。
正しい経済政策の方針は以下の通りだ。
①景気回復を最優先する。
②復興政策の財源は建設国債を発行して調達する。
③増税を論じる前に、財務省の天下りを禁止する。具体的には、日本政策投資銀行、国際協力銀行、日本政策金融公庫、日銀、東証、JT、横浜銀行、西日本シティ銀行への天下りを、まず、根絶する。財務省が天下り根絶を制度的に決定したら、これを他省庁にまで広げる。
④金融政策の追加策発動余地は限定的だが、現在の不況、円高、デフレの現状を踏まえて、震災復興対策の財源となる建設国債を日銀が引き受けるべきだ。
⑤TPPへの参加は、日本の賃金引下げ圧力を強めることを通じて、デフレ加速要因になる。したがって、TPPには参加しないのが正しい選択である。
経済を浮上させるには財政政策を活用することが不可欠である。この基本を離れて、緊縮財政に突き進む野田政権が破局に向けて動き始めた。2012年に向けて、再び危機対応が必要になることだろう。
誠に残念ながら日本の内閣総理大臣は7年連続で2012年も交代することになるのではないか。
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