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2011年8月27日 (土)

小沢鳩山輿石新トロイカ主導で民主新代表選出を

民主党の小沢一郎元代表と鳩山由紀夫前首相が、民主党代表選候補者として海江田万里氏を支持する方針を固めた。
 
 海江田氏は3.11原発事故後の菅政権の拙劣な対応について、所管大臣として連帯責任を負っているから、今回の代表選に立候補することには問題があると思う。
 
 しかし、日本政治にとって何よりも大事なことは、菅政権が2009年8月総選挙で主権者国民が民主党に託した意思を踏みにじり、政権交代の意義が完全に失われつつある現状を踏まえ、日本政治を政権交代の原点に回帰させることにある。この目標を実現するには、今回の代表選で、民主党の本来の主流派である小沢一郎元代表のグループと鳩山由紀夫前首相のグループが結束して、この本来の主流派が新代表のポストを奪還することが絶対に必要だ。
 
 小沢元代表と鳩山前首相は、この点で見解を完全に共有し、今回の代表選での支持者を検討してきた。その結果として、小沢元代表と鳩山前首相が海江田氏支持の結論を出した以上、この方針の下で代表選を絶対に勝ち抜かねばならない。
 
 鹿野道彦氏は小沢元代表に対して敵対してはおらず、中間に位置している人物であるから、この中間派の鹿野道彦氏を取り込んで支持することは、代表選の選挙戦術として、ひとつの選択肢ではあったと思われる。しかし、民主党の本来の主流派が2009年8月の総選挙の原点に立ち帰ることを明確に方針として示すならば、小沢氏グループと鳩山氏グループから、候補者を擁立することが、より分かりやすい方針になる。
 
 この意味で、単純に勝ちを取りに行くことを避けて、あえて、筋を通した選挙戦を展開する方針が示されたと言える。
 
 1回目の投票で単独過半数を確保する候補者が出ない場合には、上位二者による決選投票が行われることになる。
 
 1回目の投票で当選者が決定されないことも考えられるから、中間派をどのように取り込むのかが重要になる。

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今回の民主党代表選について、「コップの中の嵐」と揶揄する向きがあるが、決してそのようなことはない。民主党は水と油の共存体であり、いずれは分裂する宿命を負っていると考えられる。
 
 私は政権交代を実現した際の執行部を中心とする勢力を「正統民主党」、2010年6月の菅直人クーデター政権の執行部を中心とする勢力を「悪徳民主党」と呼んで、両者を明確に区別している。
 
 その理由は、この両者の政策基本方針が真逆であるからだ。
 
「正統民主党」は、①対米隷属からの脱却、②官僚利権の根絶、③政治と大資本の癒着排除、を基本方針に据える。
 
 これに対して「悪徳民主党」は、①対米隷属の堅持、②官僚利権の擁護、③政治と大資本の癒着維持、を基本方針に据えている。
 
「悪徳民主党」の基本方針は自民党とほぼ同一である。
 
 マスメディアを私はマスゴミと呼んでいるが、マスゴミが「悪徳民主党」を絶賛し、「正統民主党」を激しく攻撃するのは、米官業の利権複合体による日本政治支配維持を目論む利権複合体の一角をマスゴミ自身が占めているからだ。
 
 8月26日のテレビ朝日「報道ステーション」では、25日に前原誠司氏に猫なで声で話していた古館伊知朗氏が、大声を張り上げて鹿野道彦氏に意味もなく食いかかっていた。
 
 復興政策の財源は債券で調達することとされており、復興政策で作られるインフラは60年にわたって価値を発揮する。したがって、その債券の償還を60年かけて実行するのは、経済学的にも正論である。古館伊知朗氏は、基礎知識もなしに誰かから指令された通りに、ただ因縁をつけているようだが、そこまで根性が腐っているならキャスター職を辞するべきだ。国民は大いなる迷惑を蒙っている。

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米官業とその手先である政と電。この五者による利権複合体が日本政治を支配してきた。この五者を私は「米・官・業・政・電の利権複合体=悪徳ペンタゴン」と呼んでいる。
 
 悪徳ペンタゴンによる日本政治支配の構造を打破し、主権者国民が支配する新しい政治構造を確立しようとしてきたのが小沢一郎元代表であり、鳩山由紀夫前首相である。主権者国民による政治支配の構造を、小沢元代表は「国民の生活が第一」の政治と表現してきた。
 
 したがって、今回の代表選は、主権者国民派対悪徳ペンタゴンの決戦そのものである。
 
 主権者国民勢力と悪徳ペンタゴン勢力の決戦は、今回が三度目になる。一度目は2008年9月総選挙だった。主権者国民勢力が大勝し、政権交代の偉業を成就した。二度目は、昨年9月14日の民主党代表選だ。これは悪徳ペンタゴンが勝利したのだが、選挙での不正、検察審査会の利用、メディアによる情報操作など、大がかりな不正行為が実行された疑いが濃厚だ。
 
 悪徳ペンタゴンは主権者国民勢力の殲滅(せんめつ)を狙って、小沢元代表と鳩山前首相を激しく攻撃し続けてきたが、両氏を支持する主権者国民勢力の層は極めて厚く、簡単には殲滅されず、徹底抗戦してきた。
 
 これが主権者国民レジスタンス戦線である。

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1回目の投票で海江田万里氏が1位になる可能性は極めて高い。この週末に全精力を結集して、1回目の投票で単独過半数を獲得するように努めなければならない。それが不能な場合には、決選投票で必ず主権者国民勢力が勝利しなければならない。
 
 だが、主権者国民勢力が代表選に勝利しても、それだけで最終的な決着がつく保証があるわけではない。悪徳ペンタゴン勢力が党の方針に反して自民党と結託して首班指名選挙で造反する可能性を否定はし切れないのだ。その場合には、造反議員が除名処分となり、民主党を除名されて自民党に入党することになるのではないか。
 
 小沢元代表が海江田万里氏を支持する方針を示したことは、民主党内の対立に明確なけじめをつける必要があるとの意思表示でもあると考えられる。
 
 水と油が同じ場所にいても得るものは少ない。メディアは内紛と叫ぶが、政党というものは、本来、政治的思想、信条、政策を共有する者の集まりであって、これらが正反対の二つの集団が同じ政党内の存在するのは、百害あって一利なしだ。
 
 小沢一郎元代表が、民主党分裂を軸とする政界大再編を視野に入れている可能性は極めて高い。この再編は遅かれ早かれ必要になるものだ。

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いまは、歪んだマスゴミが歪んだ情報を氾濫させているから、主権者国民のなかの多数が、誤った判断を持たされてしまっているが、「米官業が支配する政治」を目指す勢力と「主権者国民が支配する政治」を目指す勢力の対立が、すべての政治対立の本質だということに気が付けば、圧倒的多数の国民は主権者国民勢力を支持することになる。だから、中間で悩んでいる国会議員は、賢明に主権者国民勢力に加わるべきである。
 
 主権者国民勢力のニューリーダーの後見役を務めるのが、小沢元代表、鳩山前首相、輿石参院議員会長によるニュートロイカである。小沢元代表は2012年秋には満を持して、最前線に立つ覚悟を固めていると思われる。
 
 この2012年まで、新しい政権は、しっかりと繋いでゆかねばならない。そのためには、政権交代の原点回帰を明確に掲げる人物が、民主党代表に就任し、菅政権が破壊した主権者国民と民主党との間の信頼関係を再構築しなければならない。もちろん、震災復旧・復興のための総合経済対策が最優先の政策課題であることは言うまでもない。
 
 今回の代表選は、実際には日本政治の未来に決定的な意味を持つものだ。主権者国民はマスゴミの情報操作に惑わされずに、主権者国民勢力を全面支援しなければならないと思う。

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