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2011年7月30日 (土)

欧州財政・米国債務上限・日本増税の三つのリスク

『金利・為替・株価特報』第137号=2011年7月21日号を同日発行した。諸般の事情により、本来の発行日よりも1日前倒しの発行になった。
 
 タイトルは、
 
「南欧財政・米国債務上限・日本増税が焦点」
 
目次は以下の通り。
 
<目次>

1.  【概説】三つのリスクファクター残存し不透明な状況持続
 
2.  【政局】財確法成立との交換が菅首相辞任への道筋
 
3.  【政策】消費税大増税入口になる10兆円復興増税
 
4.  【欧州・為替】欧州リスクは問題の破裂まで続くか
 
5.  【米国・為替】共和党が主導権握る議会下院にリスク
 
6.  【金・原油・中国】米国金融緩和持続を見込む商品市況
 
7.  【経済】不況下の業績回復セクター
 
8.  【金利】円高・景気低迷下の超低金利持続
 
9.  【投資】投資戦略 

 金融市場は三つの暗雲に包まれている。欧州の財政危機暗雲、米国の債務上限引上げ暗雲、そして、日本の増税暗雲である。

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ギリシャ財政危機に対するEUによる支援策は決定されたが、民間銀行に対しても負担を求めたことから、ギリシャ国債が債務不履行債券の格付けを受けることになった。
 
 米国では、2012年の大統領選を控えて、民主党と共和党が激しい駆け引きを展開している。どのみち債務上限は引き上げなければならないことは明確なのだが、この法律をめぐって、民主党と共和党による得点稼ぎ争いが繰り広げられている。これをチキンゲームと呼ぶ。
 
 日本では、赤字国債発行根拠法となる財確法が成立しないと、赤字国債を発行できず、政府機能がマヒすることになる。こちらもどのみち法律を成立させねばならないことは明白なのだが、やはり関係者が利害得失で動き、政局に利用する行動が活発化している。
 
 危機が拡大すれば、危機は増幅される。2008年から2009年にかけて発生したサブプライム金融危機は、応急対策で対応されたが、その後遺症が表面化し始めている。
 
 広い意味で現在はその延長上にある。
 
 世界の金融市場が不安定な基盤の上に存在することを常に忘れてはならない。
 
 とはいえ、金融市場は変動するものである。金融の変動には大波動、中波動、小波動がある。金融市場予測においては、この三つを区分して考えることが求められるのだが、超短期の波動は基本的に予測不能である。
 
 経済分析、市場分析によって、小波動、中波動、大波動を考察してゆくのがアナリストの役割である。
 
 日本でも株価はサブプライム危機によって急落した。2007年に18300円まで上昇した日経平均株価が2008年には瞬間的に7000円を割り込んだのだから、暴落と言って過言でない。
 
 経済も2008-2010年にかけて急落した。2008年年末に日比谷公園に年越し派遣村が作られたのも記憶に新しい。その不況から立ち上がりかけたときに菅政権は超緊縮財政を組んだ。そのタイミングで大震災も発生した。再び経済は落下したのである。
 
 しかし、企業収益はすでに底を打ち、着実に浮上し始めている。この現実をどのように評価するか。極めて難しい局面に立ち至っているのだ。
 
 日本経済、日本の金融市場に三つの暗雲が垂れ込めているということは、逆に言えば、陰の極にあるとの見方も成り立ち得る。
 
 もう一つ、金融市場は常に循環変動を繰り返すから、リズム、タイミングが重要になる。
 
 政治経済金融は不可分に結びついている。これらを解きほぐして将来を洞察することは容易なことではないが、的確な見通しがなければ、この乱世を生き延びてゆけないことも事実である。

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