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2011年7月 8日 (金)

原発政策朝令暮改破廉恥菅氏に再度不信任決議を

菅直人内閣の迷走が続いている。民主主義の根本原則を踏みにじる管直人氏の即時退場が求められる。菅直人氏は日本の首相の職責を任ずるに値する人格、見識を有していない。
 
 菅直人氏は国会答弁で、「憲法上、与えられた権限の中で全力を挙げて仕事をしている」と述べた。
 
 都合のよい時だけ憲法を持ち出すな。ペテン師特有の行動様式だ。
 
 日本国憲法は国民主権を定めている。その主権者国民の意思を踏みにじり、民主主義を踏みにじっているのは一体誰なのか。
 
 菅直人氏は2010年7月参院選を「菅内閣に対する信任投票」だと位置付けた。この参院選で菅内閣は惨敗した。主権者国民は菅直人氏に不信任の結論を明示した。
 
 菅直人氏の政治資金規正法違反も明らかにされている。今後の捜査によっては、菅直人氏は逮捕、起訴され、公民権を失う可能性がある。
 
 3月11日の震災発生後、国民の生命と健康を守る上で何よりも重要な原発事故に伴う放射能汚染情報を菅内閣は隠ぺいした。メルトダウン、メルトスルーという重大事故が発生していながら、大きな問題は生じていないとの嘘の発表を繰り返し、多くの日本国民が大量被曝する原因を作りだした。
 
 被災地、被災者にとっては、政府が財政資金を投下して総合的な震災復興策を決定し、迅速に実行することが何よりも重要であるが、菅内閣はサボタージュを続けたまま、4ヵ月の時間を空費した。
 
 原発事故を引き起こした東京電力には、原子力損害賠償法により、無限の賠償責任を求めねばならない。その場合、東電が債務超過になることは明白であるから、東電の法的整理が必要になる。ところが、菅内閣は責任ある事業者である東電を救済し、賠償責任を国民に転嫁する賠償支援法を提示している。
 
 菅直人氏は6月2日の衆議院本会議で内閣不信任決議案を可決される状況に陥った。解散総選挙を回避しようとした鳩山由紀夫氏が調整役となり、民主党代議士会で菅直人氏が辞意を表明することで問題収拾が図られた。ところが、菅直人氏は衆議院本会議で内閣不信任決議案が否決されると態度を一変させ、首相続投を公言し始めた。

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そして、今般、菅直人氏はまた新たな重大政治混乱を引き起こした。菅内閣は6月18日に原発再稼働要請を発表したにもかかわらず、菅直人氏が突如、これを撤回したのだ。
 
 もとより、現時点で原発再稼働を認めることが狂気の行動だ。福島原発が収束せず、事故原因も明らかにされていない局面で、他の原発再稼働などありえぬ選択である。
 
 政府が原発再稼働を認めるべきでないことは当然だ。
 
 問題は、菅内閣が6月18日に原発安全宣言を行い、原発再稼働を公式に要請したことだ。これを発表したのは海江田経産相である。
 
 このことについて、菅直人氏は7月6日の国会質疑で、自分がこの再稼働要請に関知していないかのような発言を示した。あたかも、海江田経産相が勝手に安全宣言を行ったかのような言動を示した。
  
 ところが、菅直人氏は海江田経産相が安全宣言をした翌日の6月19日、インターネットを通じた国民との自然エネルギーに関する「オープン対話」の際に、海江田経産相による原発再稼働要請表明について、次の発言を行っている。
 
「私もまったく同じだ。すべての原発を停止するとは言ってない。浜岡は例外的で特別な事情があるが、他の安全性が確認されたものは稼働していく」
これが菅直人氏の発言だ。海江田経産相とまったく同じ立場を表明しているではないか。
 
 菅直人氏というのは、本当に卑劣で破廉恥でうそつきの、最低の人間である。このような人物が日本のトップに居座ることは日本の恥である。

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6月19日に、このように発言しながら、その後、自分の延命のための策略を練るなかで、菅直人氏は方針を変えたのだ。原発再稼働を認めず、「脱原発」で総選挙を実施する可能性を確保するために、玄海原発再稼働に突然待ったをかけたのだ。はしごを外されたのは海江田経産相である。菅直人氏の行動は、欲望のおもむくままに人を欺く、きわめて自己中心的で悪質なものだ。
 
 もはや、このようなうそつき、卑劣な人間に日本の国政を1秒でも委ねることはできない。
 
 国会における「一時不再議」は慣例であって、法定事項でない。決議を行った後で状況が変化した場合の再審議の可能性を確保していると考えられる。
 
 西岡参院議長も内閣不信任案の再提出は認められるとの見解を公表した。
 
 菅内閣に対する不信任決議案を衆議院に再提出し、これを一刻も早く可決することが求められる。それが、この国を守る最善の方策である。

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