国難のいま菅政権打倒が日本再生の第一歩になる
小沢一郎民主党元代表がウォールストリートジャーナル紙のインタビューで菅首相退陣論を明確に示した。
大震災後、日本は非常事態を迎えている。この危機に直面するなか、内閣総理大臣の交代を実行するような政局の動きは避けるべきとの主張が流布されている。米国の意向を受けたマスゴミが意図的に流す情報だ。
しかし、小沢氏は、
「国難の時期だからこそ、それにふさわしい人物を選び、それにふさわしい内閣を作るべきだ」
と述べた。まさに正論である。
この国難に際して、多くの国民が生活の困難に見舞われている。東電福島原発が引き起こした放射能重大事故では、多くの国民が放射能の脅威にさらされている。また、日本経済は急激な悪化に直面し、経済財政運営の手腕が問われている。
このような国難の局面に、国民の信任も受けておらず、国民の意思を無視して、ひたすら自分自身の利益のためだけに行動する内閣総理大臣が存在するなら、この総理を排除し、国難の時期にふさわしい人物を当てるべきことは当然の主張なのである。この主張の方が、はるかに国民の利益、国民の幸福を尊重する考え方である。
本ブログでも
2010年12月21日
「人の道踏み外す空き菅政権が日本を地獄に道連れ」
2011年4月21日
「内閣不信任案可決後菅直人政権は大政奉還すべし」
2011年5月19日
「毎年恒例首相交代機到来・菅直人氏退陣七つの理由」
などの記事を掲載してきた。
小沢一郎元代表が指摘するように、菅直人氏退陣は一刻でも早い方がよい。
なぜ、菅直人氏が退陣するべきであるのか。改めて整理しておく。
第一は、原発事故に際して、国民の生命と健康を守る行動を取らなかったことだ。
NYタイムズ紙が報道した下記グラフを見ていただきたい。
原発からの放射性物質放出量が最大になったのは3月15-16日と見られる。1・3号機で水素爆発が生じた。2・4号機でも何らかの爆発的事象があった。原発原子炉1~3号機で炉心溶融・燃料棒落下という、いわゆる「メルトダウン」が発生し、原子炉格納容器が破損し、大量の放射性物質が飛散した。
政府は巨大な国費を投じて、SPEEDIと呼ばれる緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステムを作っておきながら、それを活用する唯一の機会と言って過言でない今回の事故の局面で、政府はこの情報を隠蔽した。
3月12日に菅直人氏が福島原発をパフォーマンスのために訪問した際にだけ、この情報を活用したとの疑いは消えていない。
3月15日夜から原発周辺地域で雨が降った。震災後、初めて降った雨である。このとき、原発の風は南東だった。大量の放射性物質がこの風に乗って原発北西地域上空に飛散したが、降雨で原発北西地域に大量降下した。これが、原発北西部の放射線量が著しく高まった原因である。
政府がSPEEDI情報を公開していたら、放射能大量被曝被害者を大量に生まずに済んだはずである。
第二は、原発事故、大震災によって国民生活が破壊され、日本経済が危機に突入しているにもかかわらず、総合的な経済対策を打ち出さないことである。財務省は今回の震災対策に消費税大増税を組み込むことを最優先課題に位置付けている。菅直人氏は財務省に完全に取り込まれ、国民生活よりも財務省の求める増税を重視してしまっている。このような首相が居座れば、国民経済が破壊されることは明白である。
第三は、今回の原子力事故に関連して、正当性のない東電救済策を提示したことだ。菅政権は今回の原子力事故原因を「異常に巨大な天災地変」であると認定していない。したがって、原子力損害賠償法では事業者に無限の無過失責任を定めている。
ところが、政府は東電救済策を提示した。また、電力業界および関連団体に対する大量の天下りも温存したままである。政官業癒着の構造をそのまま維持して東電を救済することに、多くの原発事故被害者、および一般国民は強い反発を感じている。
第四は、菅直人氏が昨年7月11日の参院選で惨敗し、主権者国民から不信任の判定を示されたことである。この選挙を菅内閣に対する信任投票だと位置付けたのは菅直人氏自身である。
第五は、菅直人氏が2009年8月総選挙で示された主権者国民の意思をことごとく踏みにじってきたことである。小沢一郎氏は、
「正面切って民主党を応援してくれていた人たちが、本当に一生懸命やっただけに、頭にきちゃって、こんな民主党ぶっつぶせ、もう一度やり直しだと言うくらい失望している。」
と指摘したが、その通りである。
主権者が支持したのは民主党の小沢-鳩山ラインである。菅-岡田ラインを支持したのではない。ところが、菅-岡田ラインは、小沢-鳩山ラインをことごとく迫害したのである。
第六は、菅直人氏が政治資金規正法に明確に違反したことである。捜査当局は直ちに適正な捜査を実施するべきである。
第七は、この国難の時期に国会を閉会してしまおうとしていることだ。
6月2日は、昨年、菅直人氏が背徳のクーデターを実行した日である。6月8日には、首相の椅子を強奪した。日本にとって、国民にとって悪夢の1年間が経過する。悪夢はもういらない。
2006年以降、総理大臣の交代は年中行事であり、内閣不信任案は、絶対に可決しなければならない。
原子力神話からの解放 −日本を滅ぼす九つの呪縛 (講談社+アルファ文庫 G 227-1) 著者:高木 仁三郎 |
原子炉時限爆弾 著者:広瀬 隆 |
日本の独立 著者:植草一秀 |
誰が日本を支配するのか!?政治とメディアの巻 販売元:マガジンハウス |
売国者たちの末路 著者:副島 隆彦,植草 一秀 |
知られざる真実―勾留地にて― 著者:植草 一秀 |
« 小沢一郎氏の重要発言:国難だからこそ刷新が必要 | トップページ | 最優先課題総合経済対策策定が大幅先送りされる »
「菅直人選挙管理内閣」カテゴリの記事
- 報ステ出演もむなしい理念も具体論もない前原候補(2011.08.26)
- 歪んだ政治行動示す格付け機関と前原候補を粉砕(2011.08.25)
- 力不足確認済み前原誠司氏と島田紳助引退の波紋(2011.08.24)
- 超偏向報道NHKと泡沫前原誠司候補を粉砕しよう(2011.08.23)
- マニフェスト原点回帰は民主新代表就任最低条件だ(2011.08.20)
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 国難のいま菅政権打倒が日本再生の第一歩になる:
» なぜ、立ち上がるべきは「若者」なのか。 [整体師「ぢゃがいも」です]
そうはいっても、いまのポジションを捨てれない大人が多いから。
若者はほぼ貧乏だから。
捨てるものすら、なにも無いから。「持たざるものは、強し」なのだから。
斉藤和義「ずっとウソだった」の歌詞
作詞作曲:斉藤和義
「ずっとウソだった」
この国を歩けば原発が54... [続きを読む]
» 欧州寡頭勢力のしもべ 管直人 [政治の本質]
管直人が、欧州寡頭勢力&原発推進派のしもべであることが今度の外遊で改めて証明された。
by ロベルト・ジーコ・ロッシ
管直人が、G8で適当でいい加減なリップサービスをしゃべった後に向かった...... [続きを読む]
» 来週火曜日法務委員会で強行採決予定の「コンピューター監視法案」に断固反対! [杉並からの情報発信です]
ヘンリー大津さんの緊急メールで知りましたが、「コンピューター監視法案」が来週火曜日(5月31日)にも法務委員会で強行採決される見通しとのことです。
菅首相と江田法相(写真)と法務・検察・警察官僚は大震災と福島原発に国民の関心が集中している間隙をぬって、...... [続きを読む]
» 「コンピュータ監視法案」に反対しますか?それとも人間をやめますか? [BLOG版「ヘンリー・オーツの独り言」]
F社においてはマーケティング用語として戦略・戦術・戦闘という言葉をよく使いました。
戦略というのは闘いについての大方針です。小国の尾張に大国の今川軍が攻めて来た。その時、どうするのか。籠城...... [続きを読む]
» 【いきもの】白い「耳なしウサギ」は本当にいた 福島県 [政治経済ニュース・今私の気になる事]
ネットで大論争に…白い「耳なしウサギ」は本当にいた 5月21日、耳のない白い子ウサギを撮影した2分あまりの映像が、動画投稿サイト「YouTube」にアップされた。投稿者は紹介文で、撮影場所を福島県浪江町としており、ネット上では真贋論争を含めて大きな反響…... [続きを読む]
» 小沢一郎民主党元代表が語る「恐ろしい真実」! [違うことこそ素晴らしい]
小沢一郎氏はインタビューの中で以下のような「恐ろしい真実」を語っています。
1.「福島原発事故はチェルノブイリどころではない。あれの何百倍ものウランがあるのだ。みんなノホホンとしているが大変な事態なのだ。 それは政府が本当のことを言わないから皆大丈夫だ...... [続きを読む]
» まるで金太郎飴みたいな、日本と言うシステム [WEB歯科技工士会]
日本一新運動の原点57号が届いています。 末尾に添付させていただきます。 議会政 [続きを読む]
» A2382 国難や いま菅政権 打倒せが 日本再生 第一歩なり/国難の 時期だからこそ ふさわしい 人物選び内閣作くろ/国難に 生活困難 放射能 経済悪化 手腕が問われ/菅 ... [アルデバランの 夢の星]
色々引用させていただきました。どうぞ、よろしくお願いします。 [続きを読む]
» 「放射性物質の拡散予測」シリーズ4 ~海に流出した放射性物質はどこへ向かうのか? [生物史から、自然の摂理を読み解く]
前回の記事では、大気中の放射線量の拡散予測を行いました。 今回は、海への拡散に焦点を当てます:-) ... [続きを読む]
« 小沢一郎氏の重要発言:国難だからこそ刷新が必要 | トップページ | 最優先課題総合経済対策策定が大幅先送りされる »