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2011年5月 2日 (月)

死者2名食中毒焼き肉えびす社長驚愕の逆切れ会見

富山、福井両県の焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」の店舗で、食事をした男児計2人が腸管出血性大腸菌O(オー)111に感染し死亡した集団食中毒で、この焼き肉チェーンを経営するフーズ・フォーラス社(金沢市)社長の勘坂康弘社長が、記者会見で逆切れする醜態を晒している。
 
 この食中毒事故が発生する直前に、この焼き肉チェーン店が全国放送で紹介されていた。まずは、そのYOU TUBE 映像をご覧いただきたい。
 
「人生が変わる深イイ話
【殺人焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」】
 

 全国放送が、同焼き肉チェーンを絶賛する放送を行った直後に、悲惨な死亡事故が発生した。
 
 食中毒の原因は「えびす」が提供した「ユッケ」にあると見られている。この「ユッケ」に用いた肉について、東京の卸売業者が供給した「加熱用」の肉であったことが判明したことから、「加熱用」の肉を「生食用」として提供したと報道されたことに対してフーズ・フォーラス社の勘坂社長が会見で激高した。
 
 厚生労働省の衛生基準に生食用の牛肉を提供するためのものがあるが、現実にはこれをクリアする出荷体制が存在しないため、現実に「生食用」として牛肉が提供されている例はないという。
 
 つまり、焼き肉店等で提供される「ユッケ」などの生肉は、飲食業者の独自の判断で提供されているものであるということだ。
 
 生肉である「ユッケ」を提供している焼き肉店は数多くある。こうした焼き肉店は入荷した肉を独自の判断で生食用として提供しているということになるわけだ。勘坂社長はこの点に食いついて逆切れ会見を行った。その映像は、消去されぬうちに下記動画をご覧いただきたい。
 
「「生食用の肉など流通していない」社長が釈明会見」
 
 メディアが、フーズ社が「加熱用」の肉を「生食用」に提供していたと報道したことをうけた社長の反論である。
 
①「生食用」の牛肉は日本には流通していない。
②「加熱用」の牛肉で「ユッケ」を提供することを法律で禁止してもらいたい。
③当社の行動は、全国の焼き肉店とまったく同じことをしただけである。
 
というものだ。

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東京の卸売業者が、フーズ社が「ユッケ」として販売することを認識していたことをうかがわせる2年前のメールコピーも提示された。
 
 しかし、上記の事実関係は、フーズ社を免責にするものではまったくない。
 
 そもそも、「ユッケ」を280円で提供するための牛肉を、フーズ社はキロ単価いくらで入荷していたのか。東京の卸売業者の衛生管理等について、どこまで綿密な分析、検査をしてきたのか。
 
 全国の焼き肉店の多くが「ユッケ」を提供しているのは事実だ。しかし、生肉を提供するからには、すべての焼き肉店が、相応の厳しい注意を払っているのが現実ではないのか。
 
 その当然の注意義務をフーズ社が適正に果たしていたのかどうかが問われているのである。仮に万全の注意義務を果たしていたとしても、結果的に2名もの死者を出してしまったことが現実であるなら、経営者はその結果をまずは真摯に受け止めることが先決である。
 
 飲食業において何よりも重視しなければならないことは、「食の安全」である。フーズ社の提供した商品を飲食して、すでに二人の尊い命が失われているのだ。いかなるルートで、いかに安い食材を仕入れたとしても、ひとたび仕入れて、「えびす」の名前で消費者に食材を提供する以上、その全責任を事業者が負うことは当然のことである。
 
 記者会見では、生食で提供してきたこの牛肉に関して、2年間も一切、検査を行ってこなかったことが明らかになった。
 
 高価な価格で、ユッケとして提供して絶対安全だと業者が保証する商品を仕入れ、衛生管理に万全の体制を執りながら、事故が起きたとすれば、過失の程度は低くなるかも知れない。それでも、提供した食材で食中毒を出すことは、外食産業における致命傷であることを、この社長は認識していないとしか思えない。
 
 「生食用」ではない安価な肉を仕入れておいて、2年間も検査なしに生食用として商品を提供し続けてきた事実が、驚愕そのものである。
 
 このような腐った業者が大手を振ってまかり通っている現実を、消費者は改めてしっかりと認識しておかないと、いつ生命の危険に晒されるか分からない。
 
 市場経済においては、厳しい自己責任が問われる。
 
 この会社が今後、どのような運命を辿るのか分からないが、少なくとも、自己の責任によって発生させた問題に対しては、全面的に自己の責任で対応しなければならない。
 
 この会社が、発生させた損害に対する賠償責任が大きすぎ、経営が破たんしてしまう場合には、厳しくとも破たん処理を迫らねばならない。このときに、国民の税金を用いてこの焼き肉チェーンを救済することは、許されないだろう。
 
 やや飛躍するが、東京電力が発生させた原子力放出事故は、東京電力が当然取るべき安全対策を怠っていたために発生した人災である。人災であることは、東京電力の皷紀男副社長がすでに認めている。基本構造では、焼き肉店の食中毒死亡事故と変わりがない
 
 したがって、その損害賠償に際しては、東京電力が第一義的には全責任を負わねばならないのである。東京電力が責任を負わずに、一般国民に責任を転嫁することは許されない。

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