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2011年4月 4日 (月)

原発政策を誘導した米国核政策必見ドキュメント

第二次大戦後の日本の原子力政策は、米国によって半強制的に植え付けられたものである。米国が植え付けの主体であるが、この過程で、日本人のエージェント(=米国代理人)が、極めて重要な働きを演じた。
 
 日本人でありながら根ざす根本が日本にはない、米国の使命を帯びた人間が、戦後日本を誘導し続けてきた。
 
 そのために、日本は「真の独立」を達成できぬまま、現在に至っている。
 
 戦後日本の原子力政策を誘導した第一の人物正力松太郎である。正力松太郎読売新聞の事実上の創設者であり、日本テレビ放送網を創設した人物だが、同時に日本の原子力利用を誘導した人物でもある。
 
 正力松太郎の実像については、米国の外交文書の公開に連動する形で、徐々に明らかにされ始めているが、米国からの使命を帯びて、戦後日本が米国の属国であるように誘導してきた第一の人物と言ってよいだろう。
 
 早稲田大学教授の有馬哲夫氏などの研究により、ようやくその実像を日本国民が知り得るようになり始めている。
 

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 拙著『日本の独立-主権者国民と「米・官・業・政・電」利権複合体の死闘』に記述したように、戦後日本を米国の支配下に置くために、米国は戦犯釈放者を重用してきた。正力松太郎もその一人であり、正力はCIAのコードネーム「PODAM」を保持していたことも明らかにされている。
 

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 米国が描き、日本で実演されてきた戦後日本の原子力政策の根幹は次の三つである。
 
①戦勝国が核を独占し、日本の核利用を米国の監視下に置くこと
 
②米国の対日政策の基本を「反共政策」とし、原子力を反共の目的のためにも利用する
 
③日本の反米化、反核行動の激化を回避する
 
 戦後直後のGHQの対日占領政策は、これとは著しく異なっていた。マッカーサー総司令官配下のGS(民政局)が占領政策の中心を担い、徹底的な民主化政策が採用された。
 
 ところが、冷戦が勃発し、トルーマン大統領によるソ連封じ込め政策が展開されると同時に、日本の民主化政策は大転換した。日本民主化の「逆コース」である。GHQでは、G2(参謀2部)が実権を掌握し、日本の反共化を推進するために、多くの謀略が実行されていった。
 
 日本に秘密警察組織が再生され、旧軍人秘密警察組織および新たな軍隊である自衛隊に徴用されていった。
 
 それでも、国内の民主化要求は根強く、日本の延縄マグロ漁船である第五福竜丸が米国の水爆実験により被曝すると、反核、反米運動はさらに活発化する傾向を示した。

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この状況下で米国からの使命を帯びて活動したのが、正力=読売グループである。正力は米国からの指令を受けて、「原子力の平和利用」のプロパガンダ流布に全精力をあげたのである。米国からの「原子力平和利用」使節団を読売新聞が招聘するとの策を弄し、日本における「反核・反米」活動の沈静化を推進していった。
 
 その延長上に、東海村の原子力施設設置があり、福島県での原子力発電所建設があった。「原子力の平和利用」のプロパガンダ採用の真意は、核兵器を含む原子力利用への風圧を緩和するため「平和利用」の表現を「方便」として用いた点にあると言ってよいだろう。
 
 原子力利用に批判的な学者を摘出し、弾圧するとの行動は、1950年代に公安調査庁や警察庁などによって確立された手法であり、テレビメディアはいまもこの種の「思想リスト」による色分けに基づいて、テレビ番組のコメンテーター起用を行っている。
 
 今回の原子力事故は原子力利用の困難さを改めて証明する事象である。この事故を踏まえて、日本は原子力に依存しないエネルギー確保に向け、エネルギー政策を根本から変更することを検討するべきである。
 
 万全を期していたはずの原発で、スリーマイル島事故を上回る深刻な事故を引き起こしたのである。日本では、政府とマスゴミが一体となって、「安全宣言」を繰り返しているが、主要な世界の報道機関は、原子力重大事故に対して政府とマスゴミが「安全広報・報道」を展開する「狂気の国日本」としてしか評価をしていない
 
 ただ、そのなかで、世界の原子力ビジネスを推進する米・英・仏の巨大原子力シンジケートが、日本での反原子力利用ムーブメントが一気に拡散しないように、さまざまな行動を展開しているだけである。
 
 福島では高濃度放射能汚染水が大量に海洋投棄され続けている。この最重大行為を、どの報道機関も最重要ニュースとして報道しない。
 
 福島原発での作業員死亡の情報も、長い間、隠蔽され続けていた。詳細を調べれば、驚くべき事実が判明するだろう。
 
 福島原発での作業員の労働環境について、厚生労働省は、労働者の労働環境および雇用契約等が、各種労働法制から逸脱するものでないかの監督責任を負っているにもかかわらず、厳重なチェック体制を敷いていない。
 
 日当数十万円での労働者の勧誘が適正なものであるのかどうか、直ちに詳細な検証が求められている。
 
 放射能事故に責任を負っているのは政府と東電である。政府と東電の責任者が誰一人として福島原発の現場で指揮をせず金の力で違法な労働力がかき集められているようなことがまかり通るのでは、日本は法治国家=近代国家とは言えないだろう。
 
「ふじふじのフィルター」様が、極めて有用なNHKスクープドキュメントのYOU TUBE映像を紹介くださった。正力松太郎が具体的にどのような行動をしたのか。米国がどのように日本の原子力政策をコントロールしてきたのかが、よく分かるプログラムである。福島原発事故に直面したいま、すべての日本国民がこのプログラムを視聴し、原子力政策を再検討しなければならない。
 
「原発導入のシナリオ~冷戦下の対日原子力戦略~」(その1)
 
「原発導入のシナリオ~冷戦下の対日原子力戦略~」(その2)
 
「原発導入のシナリオ~冷戦下の対日原子力戦略~」(その3)


 さらに、「ふじふじのフィルター」様が紹介くださっている
 
「米の放射能人体実験 次々崩れた機密の壁」
 
必読記事であるので、ぜひご高読賜りたい。

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