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2011年3月19日 (土)

姿現した経済破壊庶民大増税悪魔補正予算の企み

巨大災害に苦しむ日本国民に対して、この危機に乗じて、民主党マニフェストを根幹から破壊し、増税を強行しようという悪魔の正体の一部が明らかになった。
 
 日本経済新聞付設のシンクタンクである日本経済研究センターが3月17日付日経新聞に5兆円規模の2011年度補正予算編成の提言を掲載した。
 
 5兆円の補正予算を編成するが、財源は子ども手当廃止などから捻出するとしている。この提言のポイントは、すでに決定されている支出を廃止して財源を捻出すること、2012年度に5兆円以上の復興税を導入することにある。
 
 悪魔の政策と言うよりほかにない。財務省と日本経済新聞が結託して取りまとめたものであると考えられる。
 
『金利・為替・株価特報』では昨年来、2011年の日本経済悪化を予測し続けた。この見通しの下に、日本の株価の反落を予測してきた。世間のエコノミストの大半が株価上昇と景気回復予想を示すなか、圧倒的少数派の見解として、株価再下落、景気再悪化を予測してきた。
 
 最大の理由は、菅政権が編成した2011年度当初予算が、過去最強の超緊縮財政になっていることにある。
 
 予算が景気刺激的であるか、景気抑制的であるかを端的に測るポイントは、財政赤字の増減にある。財政赤字を拡大させる政策を積極財政財政赤字を縮小させる政策を緊縮財政と呼ぶ。
 
 予算のどの計数を用いて財政赤字を計測するのかという問題がある。いわゆる埋蔵金を活用すると、見かけの財政赤字=国債発行額を人為的に増減させることができる。したがって、国債発行金額を財政赤字として政策スタンスを判断することは正しくない。
 
 そこで、分かりやすい指標として、「歳出合計-税収」という捉え方がある。この金額を財政赤字と捉えるのだ。
 
 問題は、この財政赤字が前年度に比べて増えるのか減るのかだ。財政赤字が減少するのが緊縮財政、財政赤字が増えるのが積極財政である。
 
 菅政権が提出した2011年度当初予算は、過去最強の緊縮財政になっている。その大きな要因として、2009年度第2次補正予算による支出のうち4兆円分の支出が2010年度にずれ込んだことだ。この支出を加味して計算すると、2011年度の財政赤字(歳出-税収)が2010年度と比較して8.8兆円の減少となる。
 
 2009年度補正予算のうち4兆円の支出が2010年度にずれ込むと、
支出は2010年度99.9兆円から2011年度92.4兆円へと7.4兆円減少する。
税収は2010年度39.6兆円から2011年度41.0兆円へと1.4兆円増加する。
この結果、財政赤字(歳出-税収)は8.8兆円も減少する。過去最大の緊縮財政になるのだ。
 
 過去25年間で超緊縮財政が実行されたのは、97年度2001年度である。橋本政権の大増税と小泉政権の緊縮財政である。緊縮の規模97年度が7.1兆円2001年度が6.6兆円だった。
 
 いずれのケースも財政逆噴射で日本経済が破壊された。日経平均株価はそれぞれ、1万円、1万3千円の幅で暴落した。今回の緊縮の規模8.8兆円である。未曾有の超緊縮デフレ予算が編成されてきた。
 
 日本の株価は大震災が来なくても下落する流れの中にあった。そこに、今回、震災の影響が加わるのである。
 

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直ちに大型の補正予算が必要である。破壊された生活関連・生産関連インフラが膨大である。建設国債を発行して迅速にインフラを整備しなければならない。
 
 同時に、被災者の生命と生活を万全の体制で支えなければならない。政府は、「被災地に物資が供給されない」と、他人事のようなコメントを発しているが、政府が物資を購入し、政府の責任で搬送を行えばよいだけだ。この施策を打つには財源が必要になる。そのための復旧・復興補正予算を直ちに編成するべきだ。
 
 規模は10兆円規模が望ましい。何よりも大事なことは、その財源を100%国債発行で賄うことである。かなりの部分は建設国債を発行できる。足りない部分は赤字国債を発行するべきだ。
 
 別の支出を減らして災害関連の支出に回しても、景気を押し上げる効果を発揮しない。財政収支は悪化しているが、日本経済の現状を踏まえる限り、国債発行による支出拡大を選択するよりほかに道はない。
 
 2012年度の復興増税など言語道断である。増税を行えば、その分、丸々景気支援効果が打ち消されることになる。
 
 
震災のどさくさに紛れて大増税を仕掛けるなど、まともな精神構造を保持する人が打ち出す政策でない。大震災と津波と放射能の大被害にあえぐ国民に、さらに失業と倒産の地獄を味あわせようとでも云うのか!
 
 日本経済新聞が財務省と癒着していることが改めて浮き彫りになった。
 
 経済政策の策定にあたっては、常に、「経世済民の思想」=「世を経(おさ)め民を済(すく)う」思想に基づかねばならない。2012年度増税は「世を乱し民を損(そこ)なう」ものである。
 
 正統性のない信用できない者どもが、日本の政治権力を不正に、不当に握ってしまっている。国民の生命を守らねばならない政府が、国民を高濃度放射能に汚染され続ける地域に閉じ込めて、国民の生命の危険に晒している。
 
 そのうえで、さらに一部マスゴミと結託して、景気抑圧財政、庶民大増税を強行しようとしている。このような政権を一刻も早く打倒し、国民の意思に基づく正統な政権を早期に樹立しなければならない。
 
 国難に直面しているからこそ、政局の主張は避けてきたが、現政権がそれをいいことに民主党の本分を忘れて、民主党支持の主権者国民の意思を踏みにじり、自公の政策を完全採用するなら、主権者国民が黙ってはいない。菅政権を直ちに倒さねばならなくなる。
 
 菅政権を打倒し、救国内閣を樹立するまでだ。
 

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