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2011年3月

2011年3月31日 (木)

真摯な謝罪姿勢が感じられない勝俣東電会長会見

3月30日、東京電力の勝俣恒夫会長が記者会見を行った。用意された謝罪原稿を読み、頭を下げたが、謝罪の気持ちはまったく伝わってこないものだった。
 
 関西電力の美浜原子力発電で作業にあたった職員が死亡する事故が発生した。当時の関西電力社長の藤洋作氏は被害者の自宅を一軒一軒訪問し、土下座をして謝罪して回った。電力会社に責任があるとはいえ、極めて誠意ある謝罪の姿勢が行動のはしばしから伝わる対応だった。
 
 関西電力の経営に長くもっとも強い影響を与えてきたのは秋山喜久氏である。美浜原発事故で問題となった復水管を30年近く検査せず、「利益第一の社風が招いた人災」と批判された原因を生み出した最大の責任者が秋山氏だった。
 
 経営陣の退陣を求める声が高まり、結局、藤洋作社長だけが辞任して、秋山氏は会長に居座った。謝罪に奔走したのも藤洋作氏一人であった。秋山氏が謝罪した場面があったのかどうかすら判然としない。
 
 秋山氏は2006年に取締役を退任したが、10億円規模の退職慰労金を手にしたという。事故を発生させてしまった際の、経営責任者の行動様式には大きな温度差がある。
 
 悲惨な事故を引き起こした際に、まず求められるのは真摯な謝罪の姿勢であり、藤洋作氏の行動には、その心が鮮明に示されていたが、今回の東電の事故では、事故を発生させた当事者としての振る舞いがまったく感じられない。
 
 記者会見では、「人災の側面についてどう受け止めているか」との質問に対して、
「私自身、まずさは感じていない。現場は電気がついていない、通信ができない、そういう中で作業しなければならないから、長くかかった。意図せざる遅れがあったと思う」
と回答した。

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さらに、「津波対策を怠った責任はどう考えているか」との質問に対しては、
津波が大惨事を引き起こしたという意味で対策が不十分だったということになる。これまでの経緯をふまえて、十分だったのか、今後つめていきたい
と述べた。「不十分だった」と認めたうえで、「十分だったのか詰めていきたい」と云うのは、意味不明だ。。
 
 政府と東電の最大の責任は、事故を引き起こした主因である津波について、当然備えておかねばならなかったにもかかわらず、備えが明らかに不十分だった点にある。
 
 いまから約100年前の1896年に明治三陸地震津波が発生している。この津波の記録が残されているが、津波の高さは、
綾里 38.2メートル
吉浜 24.4メートル
田老 14.6メートル

となっている。
 
 今回の東北関東大震災に伴う津波の高さが公表されたが、最大の高さを記録したのは、
南三陸町の15.9メートルであった。
 
 津波の記録については、今後、新しいデータが示される可能性があるが、上記数値に示されるように、今回の津波の高さは、明治三陸地震津波を大幅に下回っている
 
 日本本土に襲来した非常に高い津波のうち、前回襲来分を明治三陸地震津波と考えると、今回の津波は前回の大津波よりも低いものだったことになる。
 
 原発を運転するには、当然のことながら、最高度の安全対策を講じることが求められる。何よりも警戒しなければならない安全対策は、地震および津波対策であるべきことは、素人でもわかることがらである。
 
 福島原発の重大事故は、この津波対策がおろそかであったことから発生した。今後、政府や電力会社は、事故発生の原因が津波ではないとの虚偽の調査報告を捏造する可能性があるが、事故の原因が津波にあることは明白である。
 
 津波に対しては、少なくとも1896年の明治三陸地震津波規模の津波の発生を想定して備えることが、当然に不可欠であった。
 
 政府は「1000年に一度の地震」などの印象操作に懸命だが、事故の原因は地震そのものではなく、津波である。この津波については、わずか115年前に、今回以上の規模の津波を経験しているのである。その規模の津波に備えていたかったことが、「人災」であることを決定づける根拠なのである。
 
 備えるべきものに対する備えを怠っていたその結果、近隣住民、日本国民に甚大な被害を与えているのである。東京電力も政府も、この責任を痛感し、国民に対して真摯なお詫びの姿勢を示すべきである。
 
 東電の対応も不十分だが、政府の対応も不十分だ。原発の放射能汚染に伴う被害は、政府と電力会社が責任を持って、完全に賠償する責任がある。放射能に汚染された農産物を無理に出荷、購入、飲食せずに、安全策をとり、そのことに伴う損失を国と電力会社が責任をもって賠償することが重要である。
 
 勝俣氏をはじめとする東電幹部は、もっと真摯な謝罪の姿勢を示す必要があると思われる。

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札束に目が眩む政治屋が国民の安全を踏みにじる

「政治とカネ」問題の本質は「企業献金」の問題である。そしてこの「企業献金」こそ、国民に危険極まりない危険な原子力発電所を日本列島の沿岸部に乱立させてきた元凶である。

 企業献金の問題について詳しくは、拙著『日本の独立-主権者国民と「米・官・業・政・電」利権複合体の死闘』(飛鳥新社)
に記述したので、ぜひ、ご高読賜りたい。
 

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 大企業が提供する巨額の政治献金
によって政策が歪められる。この歪んだ政策が国民に禍をもたらす。この構造を是正することが必要なのだ。
 
 福島原子力発電所の放射能放出事故は極めて重大な事故である。早期の事態収束が求められているが、依然として、その目途は立っていない。最悪のケースを想定すれば、長期にわたり深刻な放射能被害が発生することが予想される。
 
 政府の政策は、最悪の事態を想定して、その最悪の事態にも対処できるものであることが不可欠だが、現実はまったく違う。常に最小の被害を前提にした最小の対応策しか取られていない。
 
 事態が悪化するにつれて、五月雨式に対応が拡大する。避難エリアが3キロ、10キロ、20キロ、30キロと段階的に拡大したことに示されている。
 
 ところが、東電と政府の「現地」対策本部は、3月15日の時点で、原発から65キロも離れた福島県庁に移された。住民を20キロの地点に残したまま、責任ある当事者はさっさと65キロの遠隔地に逃げ込んだのである。
 
 原子力発電推進-地球温暖化キャンペーン-エコカー・エコポイントはすべて同じ文脈上の話だ。
 
 原子力発電電力会社にとって、もっとも利益率の高い発電手法なのだ。電力会社は利益のために、原子力発電を渇望してきた。
 
 経団連企業は、原子力発電推進により、巨大なビジネスチャンスを手にすることができる。同じ穴のむじなである。
 
 電力会社と政府は、原子力利用推進の学者に巨大な研究費を注いできた。原子力分野の学者の大半は電力会社と政府の拠出する研究費に魂を売り渡してしまっている。

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テレビ番組のコメンテーターの大半も、電力会社と政府が拠出するお金と引き換えに魂を売り渡してしまっている。
 
 テレビ局にとって、電力業界は最大のスポンサーである。
 
 政治屋は、原子力利用を推進する産業界の片棒を担ぐことで政治献金を受けられる。まったく同様に受け取る金と引き換えに魂を売り渡してきたのだ。
 
 北海道で開催されたサミット。福田首相が出席した。当時の新聞を読み返してもらいたい。「エコ」活動で恩恵を受ける企業が新聞の広告ページを埋め尽くした。
 
 地球温暖化がCO2によるものとの説をねつ造し、原子力発電を推進する。CO2発生量を抑制する自動車と電気製品を大量消費させるために、政府から巨大な補助金を引き出すことに成功した。もちろん、政治屋はこの政策と引き換えに巨大な企業献金を手にしたのである。
 
 日本は世界でも代表的な地震国のひとつである。地震と切り離せないのが大津波である。
 
 わずか100年前の明治三陸地震で、東北地方は巨大津波で罹災した。今回の原子力事故を引き起こした直接の原因は津波である。そして、この津波は100年に1度の規模の津波だった。
 
 この100年に1度の津波に備えるのは当然のことであった。したがって、今回の原子力事故は「天災」ではなく「人災」なのである。
 
 政府が懸命に「直ちに健康に影響する濃度ではない」と繰り返すのは、政府と電力会社の補償責任を最小化させるためだけに発している言葉なのだ。
 
 農家も消費者も被害者であり、遠慮することなく被害を被害として申請するべきである。政府と電力会社は責任をもって、農家や消費者の損害を賠償しなければならない。
 
 危険な原子力発電が、安全対策をおろそかにして推進されてきたのは、日本の政治が企業献金によって歪められてきたからだ。企業献金が禁止されていれば、政治家は企業ではなく、選挙の際に投票する主権者の側を向いて政治行動を取らなければならなくなる
 
 そうなれば、主権者に害を与える恐れが高く、大企業だけが利益を得る原子力発電に対して、はるかに慎重で厳しい対応が示されてきたはずなのだ。
 
 政治は大企業のために存在するのでなく、民のために存在するのだ。この本来の役割が発揮されるためには、企業献金を禁止することがどうしても必要なのだ。
 
 「政治とカネ」の問題の中心は企業献金の問題である。原子力事故を契機に、この問題を見つめて、企業献金の全面禁止を確実に実現しなければならない。

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2011年3月30日 (水)

高濃度放射能による海洋汚染への政府対応が急務

危険な放射性物質はすでに海洋に放出されていた。

 原子炉を冷却しなければ、チェルノブイリに匹敵する原子炉大爆発が発生してしまう。このために、炉心を冷却することが何よりも優先された。
 
 しかし、3号機では巨大な水素爆発を招いてしまったために、格納容器に損傷が生じてしまっていた。また、1号炉でも、排水系統に重大な損傷が発生してしまった可能性が高い。
 
 その結果、格納容器内に封印されるべき放射能物質が原子炉外部に漏出してしまった。
 
 とりわけ、3号炉はプルトニウム燃料を用いる原子炉であり、格納容器内物質の外部放出は極めて深刻な放射能汚染をもたらすことが懸念されている。
 
 こうした状況下で、炉心冷却のための大量の放水が行われた結果、大量の放射能溶液が海洋水域に漏出した可能性が高い。
 
 原発周辺の海域から基準値の3000倍を超える高濃度の放射性物質が検出されてしまった。
 
 現状では、放射能汚染溶液の海洋への流出を避けるためのたまり水くみ替え作業が行われているが、そのために冷却水注入が遅れれば、格納容器の温度が上昇し、炉心溶融が促進される危険が高まる。
 
 この点を重視して過剰な冷却水注入を行えば、過剰な水が海洋水域に放出されてしまうことになる。この場合には、極めて深刻な海洋汚染が発生することになる。
 
 農産物の出荷制限が行われているが、出荷制限を海産物に拡大する必要が生まれている。
 
 問題が拡張しても、政府は事実を正確に公表する責任がある。発生する損失については、政府と電力会社が責任をもって補償するしかない。
 
 この問題によりパニックや混乱が生まれるのは、政府が補償について明確な発言を行わない場合だけである。政府が被害を受ける漁業関係者に対する補償を、責任を持って行うことを明言すれば無用の混乱を回避することができる。
 
 危険性のある海産物の出荷を行わないようにする。消費者は危険のある海産物を消費しないようにする。生産者の蒙る損失は政府が責任を持って補償する。これが明確であればパニックを防ぐことは可能だ。
 
 政府が責任を取らない対応を示すことがパニックを招く原因になるのだ。この点を明確に認識することが不可欠だ。

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震災のどさくさに紛れ政治を私物化する菅直人氏

東北関東大震災のどさくさに紛れて、政治の変質が生じている。

 本来、菅直人氏はとっくに総理大臣の地位から引いていなければならない存在である。2010年7月の参院選は枝野幸男幹事長(当時)が明言したように、菅内閣に対する信任投票だった。この信任投票で、菅内閣は主権者国民から不信任の判定を受けた。この時点で菅内閣の正統性には明確に終止符が打たれている。
 
 さらに、3月11日ころには、菅直人氏の政治資金規正法違反が明らかになった。適正な法手続きが取られるなら、菅直人氏は逮捕、起訴され、3年以下の禁固または50万円以下の罰金刑に処せられて、公民権がはく奪される状態にある。
 
 刑法第38条の、故意でない場合は処罰しないとの規定が強調されているが、何度も会食し、一緒に釣りにも出かけていて、外資系金融機関の理事を務める人物が外国籍であったことを知らなかったとの弁明は通用しない
 
 菅直人氏は一秒でも早く総理大臣の座を退くことが主権者国民から求められている。
 
 ところが、この局面で地震が発生した。被災地での人命救助が最優先の課題であり、被災者の生命と健康を守るための政府の責務は重大であり、このことに鑑みて、政治休戦が実施された。その結果として、暫定的に菅内閣の延命が認められたのである。
 
 ところが、菅直人氏はこの経緯で、暫定的に政権を維持したにもかかわらず、この政治休戦を不正に利用する行動を示している。その行動の最大の問題は、民意の欠落=政治の私物化である。

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三つの問題点を指摘しなければならない。
 
 第一は、2009年8月総選挙で示された民意が、主権者国民の了解を取り付けることなく、勝手に無視され始めたことである。
 
 子ども手当、高速道路無料化、農家の個別所得補償、高校授業料無償化などの施策は、総選挙で主権者国民の意思を問うとのプロセスを経て実行に移されている施策である。これらの施策を主権者国民の意思を確認することなく、勝手に菅直人氏が変更することは許されない
 
 第二は、国会の決定により内閣を退いた仙谷由人氏や馬淵澄夫氏が、このどさくさに紛れて内閣に復帰させられた。国会の意思決定を踏みにじる暴挙である。
 
 第三は、最重要の施策である震災被害の復旧、復興に向けての予算措置がまったく進んでいないことである。菅直人氏や岡田克也氏は「コンクリートから人へ」を強調するが、それほど単純な話ではない。
 
 各県に整備された空港など必要性は乏しいが、予算配分のメリハリを利かせて、明治三陸地震の際に発生した規模の津波への備えとして、東北地方太平洋岸に巨大な防潮堤を、万里の長城のように整備していれば、今回の被害は回避できたはずだ。
 
 一概にコンクリートが悪いのではない。「良いコンクリートと悪いコンクリート」があることを認識する必要がある。国民の生命と生活を守るために、何が本当に必要なのかを真摯に考える姿勢が欠けていたのだ。
 
 巨大な防潮堤を作ることを大資本は希望しない。日本の政治が大資本の力によって歪められていることが、根本的な問題だ。政・官・学・電が癒着して原子力発電を推進してきたのは、大資本が自己の利益のために原子力を推進してきたからだ。
 
 政治がこの方向に誘導されたのは、企業献金が存在するからだ。いまの局面で法人税減税などあり得ない選択であるが、こんな時代錯誤の法人税減税が大手を振ってまかり通るのも、企業献金が認められているからだ。
 
 政治は民のために存在するものだ。それが、企業献金の存在によって、民のためでなく大資本のための政治になってしまっている
 
 財政のあり方については、稿を改めて記述する。
 
 いずれにせよ、震災に伴う政治休戦によって延命した菅政権の暴走を認めるわけにはいかない。ただひたすら、震災対応を講じればよいのだ。まず何よりも優先されなければならないことは、福島原発の現場を完全に掌握することだ。政府要人の誰一人として、福島原発の現場で指揮を執らず、65キロも離れた「現地」対策本部で遠吠えを発するだけでは、事態の解決は見込めない。福島原発の現場に対策本部を設けることが最低限必要である。

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2011年3月29日 (火)

福島原発から65キロも離れた「現地」対策本部

福島原発が危機的状況に置かれるなかで、責任ある当事者のどれだけが福島原発の現場で陣頭指揮を執っているのか
 
 政府は3月11日に現地対策本部を福島原発の南西5キロの地点である福島県双葉郡大熊町大字下野上字大野476-3所在福島県原子力災害対策センター内に設置した。
 
 ところが、政府は3月15日に、新たな内閣府告示を出して現地対策本部を福島原発から北西65キロも離れた福島県庁内に移してしまった。福島原発が発する放射能から逃れるためである。
 
 テレビでは福島原発の状況が随時、記者会見で伝えられているが、東電からの記者会見は、福島原発から300キロも離れた東京電力本社で行われている。
 
 現地から東電社員および原子力安全・保安院職員が記者会見に応じているが、福島原発から発せられている情報ではないのではないか。
 
 福島原発から65キロも離れた福島県庁から発している情報ではないのか。
 
 政府も東電も福島原発から放射能が放出されたことから、原発から65キロの遠隔地に逃げてしまったのだ。自分たちは65キロ離れた遠隔地に逃げておきながら、近隣住民に対しては、いまも20キロの地点に張り付けたままだ。
 
 住民を20キロ地点に張り付けるなら、現地対策本部は、最低でも原発から20キロの地点に設置すべきだろう。
 
 菅直人氏は3月20日に現地視察を行うことを発表しておきながら、雨が降って被曝の恐れがあるために、急きょ視察を取りやめてしまった。自分の安全確保にだけは余念がない。
 
 いま、危機的な状況を取り除くために何が必要なのか。
①原子炉に水を注入して原子炉を冷却すること
②原子炉内にあふれている高濃度放射能溶液を除去すること
③そのうえで、原子炉の冷却システムを復旧させること

が不可欠な作業として提示されている。
 
 これを誰がどのように行っているのか。
 
 これらはすべて福島原発の現場でしか行いようのない業務である。原発から65キロも離れた地点で指揮などできるわけがない。
 
 一部報道では、日当50万円で労働者が集められているとの情報が報じられている。

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福島原発の現場こそ焦点なのである。
 
 この現場に東京電力幹部、原子力安全・保安院幹部の何人が常駐しているのか
 
 この福島原発で作業にあたる労働者の宿舎および食事がどのように管理されているのか。生命や健康に著しい危険のある仕事を、札束でほおを叩くような手法で、労働者を募ることが正しい手法なのか。
 
 福島原発の現場で作業する労働者の業務環境を明らかにする。これがメディアの役割だろうが、マスメディアは政府・東電の発する情報をただ垂れ流しているだけだ。
 
 労働者の生命と安全を守るための労働法制も存在している。問題の本質を踏まえれば、東電幹部が率先して現地での作業を陣頭指揮するのが当然ではないのか。
 
 幹部が遠隔地の安全な場所から指揮をするだけで、危険な作業を下請けの労働者に押し付ける図式は、この国の体質を示すものでもある。
 
 菅直人氏はいまこそ、福島原発の現地視察を実行して、作業員がどのような居住環境で作業を行っているのかをしっかりと確認する必要がある。作業員の宿泊施設の放射能遮断対策が万全のものになっているのかどうか。作業員に防護服、防護靴、防毒マスクが完全に装備されているかどうか現場で指揮する電力会社および原子力安全・保安院幹部が何名常駐しているのか。これらを明らかにしたうえで、適正な措置を取ることが求められている。
 
 福島原発の現場の情報が決定的に不足しており、このことが新しい被曝事故を発生させる要因になると考えられる。政府要人が現場に常駐して現場の実情を明らかにするとともに、適正な是正措置を講じるべきである。

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テレビが伝えない福島原発の著しく困難な現況

福島原発の放射能放出事故は、収束に向かう確かな手掛かりが得られぬまま長い時間が経過しており、収拾不能に陥るリスクが徐々に高まりつつあるように思われる。
 
 タービン建屋の水表面放射線量が第2号炉と第3号炉で著しく高い状態になっている。両炉では、炉心溶融が進行したと考えられる。
 
 炉心溶融、さらに格納容器の融解を招かないためには、炉心の冷却が不可欠であるが、第2号炉、第3号炉ともに、排水機能が崩壊しており、これ以上の冷却水投入は、極めて危険な排水に伴う放射能物質の外部漏出を招く可能性が高い。
 
 自衛隊および消防庁による放水により、大量の海水が原子炉に注入されたが、原子炉の排水機能が崩壊しており、すでに、著しく高い放射線濃度の液体が、発電所から海に放出された可能性が高い。
 
 また、3号炉は、いわゆるプルトニウム燃料を用いる原子炉であり、3号炉から排出される放射性物質は、著しく危険なものであり、この危険な放射性物質の放出が重大な海洋汚染をもたらす可能性が高いのではないかと思われる。3号炉爆発に伴い、負傷者が発生したが、この負傷者について、その後の経過についての報告がなされていない。
 
 これまでの調査は大気中の放射線濃度の計測に重点が置かれてきたが、海洋の水質調査についてもより精度の高い計測を実施する必要が生じている。海洋生物には放射性物質を濃縮する機能が備わっており、極めて危険な放射線物質の濃縮が進行することも懸念される。
 
 報道されている情報によれば、すでに第2号炉のタービン建屋内にたまっている水の表面から発せられる放射線濃度は、1000mSv/hを超えているとのことである。計測機の針が振り切れ、計測不能の状況にあると考えられる。
 
 政府は現場で作業にあたる労働者の被曝量上限を年間100mSvから250mSVに引き上げたが、健康に与える影響は極めて大きいと考えられ、上限は100mSvを維持することが望ましいと考えられる。
 
 しかも、この被ばく量上限数値は年間被曝量であり、一度の被曝で250mSvの被曝を受けることは、極めて危険であり、回避する必要がある。
 
 仮に、被曝量上限を100mSvとし、作業環境として1000mSv/hの放射線濃度が観測される地点での作業を想定すれば、作業にあたる労働者は、6分で撤退しなければならないことになる。1000mSV/hの計測器が振り切れたということは、2000mSv/h程度の濃度であることも考えられる。その場合には、作業にあたれる時間は3分ということになる。
 
 タービン建屋および外部に接続される排水系統に、高濃度放射線を発する水が満杯に存在しているが、これらの水を別の液体貯蔵タンクに移し替えたうえで、冷却水注入を続けなければならないが、その作業を行える環境が存在しない。
 
 仮に、こうした高濃度放射線を発する水の除去を行わずに冷却水の注入を継続すれば、間違いなく高濃度放射線濃度の水が海洋に排出されることになる。

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炉心での再臨界を回避するために高濃度放射線溶液の海洋排出を行うか、高濃度放射線溶液の海洋排出を避けるため、炉心での再臨界を放置してしまうか。究極の選択を迫られる非常事態に至りつつあるように思われる。
 
 いずれにしても、甚大な影響を免れることが難しい。すでに原子力発電所構内でプルトニウムが検出されたことが明らかにされたが、3号炉の大爆発に伴い、3号炉からプルトニウムを含む超危険物質が漏出した可能性は高い。
 
 原子炉の一部で再臨界に移行すれば、すべての原子炉への操作が不能となり、原発全体が再臨界の危機に突入することになる。この危険を回避するためには大量の冷却水注入を継続する必要があるが、そのことにより、大量の放射性物質が海洋水域に排出されることになり、想像を絶する海洋汚染が広がることは避けようがない。地中に散水すれば、広範囲に土壌汚染と水質汚染が発生することになる。
 
 事態は極めて深刻度を増しているのであり、政府や電力会社は、このリスクを正確に開示する必要がある。
 
 事態が悪化する場合には、避難エリアの大幅拡大も必要になる。
 
 菅-枝野体制は、事故発生直後から、「安全だ安全だ」を繰り返し、避難エリアを五月雨式に拡大してきた。それも、ぎりぎりの段階で突如避難エリアを拡大するために、避難者は必要最小限の荷物をまとめる時間さえ持てなかった
 
 時間の余裕をもって、初めから避難エリアをあえて大きく取って、避難住民に荷物をまとめる時間を与えて避難を指示すれば、避難住民の負担は大幅に軽減できたはずだ。
 
 政府、経産省、東電は、現実に発生しうる事態を完全に捕捉し、最悪の事態発生に対する対処方法について、可能な限りの最善の策を講じることができるよう、準備を整える必要がある。
 
 3号炉プルトニウム燃料を用いていること、プルトニウム燃料を燃やした場合の放射性物質が、通常の放射性物質とは桁違いに悪質であること、などの基本情報がまったく伝えられていない。政府、電力会社、御用学者による、事実を隠蔽して、無責任な安全情報を垂れ流すことの弊害は計り知れない。厳しくても真実の情報を広く流布して、適正な行動を誘導しなければ、後に取り返しのつかない惨禍を招く。

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2011年3月28日 (月)

自分の利益のみ優先し国民を犠牲にする菅直人氏

本ブログではすでに、
3月15日
「菅政権は原発リスクを認識し交通マヒを回避せよ」
および
3月18日
「東電は利用可能全発電設備稼働率を開示すべきだ」
に、計画停電の問題を取り上げた。
 
 計画停電は国民の生活に甚大な影響を与える問題であり、今回の原子力発電所事故の責任を負う政府は、計画停電について、適正な対応を示す責務を負っている。
 
 重大な問題が三つある。
 
 第一は、菅直人氏の元秘書が東京電力に圧力をかけて、菅直人氏の住居がある地域を計画停電の対象地域から外させていた事実が判明したことである。
 
 公私混同もここまでくると犯罪の領域に入ってくる。総理大臣であるから、自分が居住する地域を率先して計画停電の地域に組み込むように圧力をかけたというのなら、まだその心情を理解することができる。
 
 ところが、現実には逆に、自分の住居が含まれる地域を、計画停電の対象から外させるための圧力をかけたことが判明したのだ。
 
 菅直人首相の元秘書で、東京都武蔵野市の松本清治市議が、「松本清治の要請が実現しました」などと記したビラのなかで、東京電力が実施する計画停電で、市内の一部地域が対象から外れたことを記述していたことが判明したのだ。
 
 また、一部報道によれば、3月12日早朝に福島原発では炉内圧力を低下させるためのベント実施の必要性が浮上したが、菅直人氏が視察に来るため、菅直人氏の被曝を避けるために、実施時期を延期したという。これが事実とすれば、菅直人氏の重大な責任は免れない。
 
 また、菅直人氏は3月20日に現地視察を希望したにもかかわらず、雨天であったため、被曝を恐れて現地視察を中止したと見られている。常に自分の安全、自分の利益だけを追求する人物は、日本の総理大臣にもっともふさわしくないと思われる。
 
 これらのことだけでも、菅直人氏は直ちに総理大臣職を辞するべきである。

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第二は、東京電力の大口需要家に対する割引料金制度の契約のなかに、「需給調整契約」があるが、この制度を適正に運用しているのかどうかである。
 
 この問題は、自民党の河野太郎氏もブログで指摘しているが、契約者は、電力需要が逼迫した時に、電力利用を削減する義務を負う代わりに、割引料金が適用されるというものだ。
 
 東京電力は、需給調整契約を結んでいる大口契約者に割引料金で電力を供給してきたのであり、今回のように需要調整を行わなければならない局面では、まずこの契約者に対する供給を抑制しなければならない
 
 高額の電気料金を支払っている一般家庭に対しては、優先して電力を供給する義務を東京電力は負っているわけだ。
 
 この点についての完全な情報開示が求められる。
 
 第三は、年間の電力使用量の推移のなかで、電力需要が突出して多い時期ではない現段階で、計画停電で大騒ぎをする必要がそもそもあるのかという問題だ。
 
 夏場のピーク時電力需要は約6000万kw/hである。東京電力はこの需要をまかなうぎりぎりの電力供給能力を有する。他方、放射能漏れ事故で運転休止に追い込まれている福島原子力発電所の発電能力は、約900万kw/hであり、この発電能力を差し引いても5000万kw/hの電力供給力を有するはずだ。
 
 地震の影響で、一部火力発電所の運転が休止されている影響があるが、早期の運転再開が可能なはずであり、緊急事態に対応して、迅速な対応を取るべきことは当然である。
 
 計画停電の大騒ぎが生じている原因に
 
原子力発電に対する根本的な見直しの気運が強まらないように、原子力発電がなければ社会全体が大混乱するというデモンストレーションが実施されているとの疑い、
 
コスト面で割高な火力発電の比率を可能な限り高くしたくない電力会社のそろばん勘定が停電実施のひとつの要因になっているとの疑い
 
が指摘されている。
 
 このような疑いを解消する責任を東京電力は負っている。
 
 福島以外の発電設備をフル稼働すれば、当面は計画停電を回避することができるのではないかと考えられる。
 
 夏場の電力需要拡大期に向けての対応策については、じっくりと検討する時間的余裕があるはずだ。停電による社会的混乱を回避し、人命尊重を重視する視点で、適正な需給調整方法を決定するべきである。
 
 また、計画停電の地域別負担状況に不公平があることは許されない。

 地域別時間帯別の停電実施状況を一覧にして、不公平が存在しないことを、電力利用者に分かりやすく提示する義務を東京電力は負っている。
 
 いずれにせよ、計画停電の現状には、大きな疑惑がいくつも浮上しており、これらの疑惑を早急に完全解消することが強く求められる。
 

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2011年3月27日 (日)

『隠された被曝労働~日本の原発労働者』

本ブログの読者が、イギリスのチャンネル4で放映された樋口健二氏が制作された
『隠された被曝労働~日本の原発労働者』
という放送プログラムのYOU TUBE映像を紹介くださった。
 
 1995年に放送されたもので、すでに15年の時間が経過しているが、現在においても状況はまったく変わっていないようだ。
 
 ぜひ、同番組をご高覧賜りたい。
 
『隠された被曝労働~日本の原発労働者』(その1)
 
『隠された被曝労働~日本の原発労働者』(その2)
 
『隠された被曝労働~日本の原発労働者』(その3)
 
 法定限度以上の放射能を被曝する危険な労働を、電力会社が名もなき末端の労働者から金の力で購入し、放射能被曝の事実を闇に葬る行動が繰り返されてきた。
 
 事故が生じるときに、放射能に被曝して生命の危険に晒されるのは、決まって最前線にいる末端の労働者である。
 
 時間当たり賃金が極めて高い、違法ともいえる危険労働に従事する側には、そのような労働にありつかなければ生活を支えてゆけない事情がある。
 
 あるいは、現実に夢も希望も持てなくなり、開き直って危険労働に身を晒してしまうこともあるのかも知れない。
 
 相手の足元を見て、理不尽な危険労働、違法労働を下請け労働者に押しつける図式に疑問を感じなくなる感性が恐ろしいのである。
 
 機械化が進んで、このような危険労働をすべてロボットが行えるようになるなら、問題は縮小するだろう。しかし、現実には、放射能を被曝する危険労働が広範に容認されているのが現実であり、その危険労働には、下請けの末端労働者の生命と健康が、金と引き換えに切り売りされているという現実がある。
 
 原子力発電が、このような闇の労働に支えられない限り存続しえないのなら、原子力発電を継続することは許されない。
 
 この問題だけではない。原子力発電では、ひとたび重大事故が発生するなら、狭隘な日本の国土の大半が汚染されてしまうリスクが現実のものになる。チェルノブイリの事故を日本に当てはめれば、日本列島全体が死の列島と化してしまう恐れが存在する。
 
 日本は世界でも代表的な地震国のひとつである。同時に、歴史的に繰り返し巨大津波に襲われてきた国である。今回の福島原発事故も、わずか100年前に発生した津波よりも小規模の津波の発生によって引き起こされたものだ。
 
 政府と電力会社、そして癒着する原子力関連学界は「万全の体制」を喧伝してきたが、その「万全の体制」がいかに杜撰で、無責任なものであったことか!テレビは、責任ある当事者の弁解だけを垂れ流しているが、例えば今回の事故を的確に予言してきた広瀬隆氏など、有能な批評者をなぜ一度も地上波に登場させないのか。
 
 今回の事故を踏まえて、脱原発の方向に大転回することを検討しなければならない。

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とはいえ、福島で発生してしまった事故がまだ収束していないから、当面はこの問題の解決に全力をあげなければならない。
 
 電源を回復し、冷却システムを復旧させなければならないが、予断を許さない状況が続いている。冷却システムの復旧には、原子炉建屋およびタービン建屋内での作業が不可欠である。しかし、原子炉建屋もタービン建屋も、放射能濃度が非常に高くなっており、作業の難航が予想されている。
 
 作業する労働者には、防護服、防護靴、防毒マスクの完全武装を装備させなければならない。電力会社は責任を持って、作業を行う労働者の完全装備を実現しなければならない。また、放射線量の厳格な管理も不可欠である。
 
 国は、何の根拠も示さずに、被曝量上限を100mSvから250mSvに引き上げたが、正当性がない。直ちに100mSvに戻すべきである。
 
 作業には東京電力幹部が先頭に立つべきである。原発事故に責任を負っているのは、末端の労働者ではなく、経営幹部である。少なくとも、対策本部は福島原発内に設置して、関係幹部は全員、福島原発に入って指揮を執るべきである。
 
 また、原発から20-30キロ圏内の住民の避難について、「自主判断での退避」の指示が出たが、予想通り、背景に、政府の財政支出抑制の方針があった。菅政権の行動は、国民の生命と健康よりも財政支出の圧縮の方が大切であるとの考え方に基づいていることを示している。
 
 他方で、官僚利権には一切手をつけない。官僚利権を削減することはせずに、国民の命を守る、健康を守るための政府支出は、たとえ死者が出ようとも、切り詰めたいのだ。
 
 主権者国民の生命と健康を守ろうとしない政府には退場してもらうしかない。大災害が発生したから、被災者への対応を優先するために、倒閣勢力が政治休戦を提唱し、実行されてきたが、政府が何よりも大事な主権者国民の生命と健康を犠牲にして財政支出を切り詰めるというなら、このような政権には一刻も早く退場してもらわねばならない。
 
 被災者の生活再建を考えるときに、何よりも必要になるのは「お金」である。著名人が「何か出来ることをしたい」と発言しているが、何よりも「お金」を出して、その「お金」が適切に使われることが重要である。
 
 被災者の生活再建のためには、かなり巨額の「お金」が必要だ。その「お金」を誰がどのように負担するのかを短期日に決めようとしても無理だ。当面は国債発行で調達する以外にない。その国債の償還を迎えるときに、負担のあり方の論議をすればよい。10年国債を発行すれば、検討する時間が10年間も確保できる。
 
 財源を最終的に誰がどの程度負担するかを決められないから、被災者支援の財政政策を決められないなどというのは、政治の責任放棄である。政府の予算措置策定に向けての動きが遅すぎる
 
 20-30キロ地域の住民の避難政府の勧告による避難に切り替えるべきである。国民が不幸のどん底に突き落とされたときに、手も差し伸べられない政府なら、存在する意味はないのだ。
 
 電力会社幹部は、原発の現場で作業の先頭に立って行動するべきだ。
 
 菅政権幹部は、直ちに被災者救援の財政政策を直ちに策定するべきである。
 
 その際に、増税実現などの邪悪な企てを混入すべきでない。負担の論議は、国債の償還までに時間をかけてじっくりと行えばよいのだ。
 

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2011年3月26日 (土)

国民の生命と安全を守らない菅政権と東電の責任

本ブログにおいても、大地震および大津波発生後の政府対応、福島原発放射能漏出事故について、とりわけ重要な問題について、指摘を続けてきた。
 
 しかし、残念なことに、それらの重要事項について、重大な問題が発生してしまっている。災害が発生した場合、被災者の救援に全責任を負うのは政府である。また、原発事故発生の原因は電力会社と政府にある。責任ある当事者がその責任をまっとうすることが求められているが、残念ながら責任逃れの行動ばかりが際立っている。
 
 三つの重要事項を改めて列記する。
 
 第一は、原発事故に際して、周辺地域に居住する住民の生命と健康を守ることが最優先されなければならないのに、菅政権の対応が無責任の極を極めていることだ。
 
 原発から北西20キロ地点にある福島県浪江町では、原発事故発生後、コンスタントに100~330μSv/hの高濃度放射能が観測され続けている。政府は、この地点の放射能濃度の公表を中止してしまったが、おそらくいまも状況は変わっていないだろう。
 
 400日当たりの被ばく量は、1時間当たり被ばく量の約1万倍になる。上記福島県浪江町の場合、400日間の被ばく量
1Sv~3.3Sv
に達する。
 
 原子力関連事業に携わる専門労働者の法定被ばく量は年間0.05Svである。この上限値の20倍から60倍もの放射能被ばくが見込まれているのである。1Sv以上の被ばくで生命の危険が生じ、4Svの被ばくで死亡率が50%を超すと見られている。
 
 福島県浪江町のこの観測地点の住民が避難しなければならないことは明白である。
 
 米国をはじめ、諸外国は原発から半径80キロ以遠への避難を勧告した。
 
 菅-枝野体制は、危険極まりない20キロエリアに、住民を縛り付けているのだ。
 
 当初から対応が五月雨式であり、後手後手の対応が続いている。初めからあえて避難エリアを広範囲に取って、住民被害が万が一にも発生しないことを優先すべきであった。
 
 菅-枝野体制は、ようやく20-30キロエリア住民の避難に向けて動き始めたが、自主避難とは一体どういうことか。
 
 すべての行動から透けて見えることは、本ブログでもこれまで指摘してきた、「財政再建原理主義」である。彼らの考えは、「国民の生命を犠牲にしてでも、国民の健康を犠牲にしてでも、政府支出を切り詰めろ」というものだ。
 
 財務省主導の財政再建原理主義なのだ。それでは、彼らが国の将来を憂いて財政再建原理主義に進んでいるのかと言うとそうではない。官僚利権につながる政府支出は切り詰めない。つまり、官僚利権を温存したいがために、国民の生活の安全、生活の保障に対する支出は1円でも切り詰めろという考えなのだ。
 
 菅-枝野体制は、直ちに政府の全責任で避難エリアの大幅拡大を実行するべきである。少なくとも50キロエリアに拡大する必要があるのではないか。

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第二は、原発の冷却システム回復の作業において、防ぐことのできた被ばく事故が発生したことだ。政府は被ばく量上限を100mSvからいきなり、250mSvに引き上げたが、国民の生命、健康の安全を優先する視点からは正当化されない決定である。
 
 放射線に汚染された水に皮膚が接触して被ばく事故が発生したが、その後には、より深刻な被害が予想される体内被ばく事故も発生してしまった。
 
 電力会社幹部、政権中枢の者が率先して作業に取り組む際にだけ、この基準を適用するなら話はわかる。ところが、政府高官、電力会社幹部は、全員、遠隔地の安全な場所に身を置いているのではないか。
 
 政権幹部および電力会社責任者が一人でも現場に身を置いているのか。
 
 政権幹部や電力会社幹部が遠隔地の安全な場所に身を置いておいて、電力会社の下請け労働者に、全然対策も講じずに、悲惨な被ばく事故に遭わせて、どのような説明ができるというのだ。
 
 防護服、防護靴、防毒マスクは必須であり、さらに、厳格な放射線量管理がなければ、いかなる労働者にも作業を行わせるべきでない。
  
 また、作業は東京電力社員が行うべきで、3Kの仕事は下請けに丸投げは、企業の姿勢として正しくないのではないか。
 
 また、枝野氏が原発事故担当責任者になるなら、枝野氏は福島原発に移動して陣頭指揮に当たるべきである。また、電力会社の責任者の多くも、福島原発に移動して、現場で指揮を取るべきでないのか。
 
 第三は、責任ある当事者が責任ある行動を果たしていないことである。すでに述べたように、枝野氏が20キロ地点は避難する必要がない場所だと主張するなら、本人が福島県浪江町に移動するべきなのである。
 
 自分は遠隔の東京の安全な場所にいて、20キロ地点は安全だから、そこにいろというのは、通用しない。本当に泥をかぶって、身を持って安全を訴えるなら、現地に行って現場から安全性を訴えるのでなければ、まったく説得力はない。
 
 最高責任者は菅直人氏である。なぜ、このような重要な局面で毎日の記者会見をやめたのか。都合が悪くなると逃げる、菅直人氏の典型的な行動パターンである。
 
 こういうときであるからこそ、普段よりも頻繁に、国民に直接説明するべきである。
 
 菅直人氏は記者会見で、各種データをすべて迅速に開示していると言ったが、現実に最重要のデータが隠蔽されて発表されなくなった。
 
 発表されなくなったデータは、以下の三つである。
 
①原発2号炉の北西0.5キロ地点の事務本館北のデータ
②原発敷地内での最高放射線濃度
③原発から北西20キロにある福島県浪江町のデータ

 
 すべてを迅速に開示というなら、まずは、上記3種のデータを即刻開示するべきである。
 

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2011年3月25日 (金)

政府・保安院・東電は計測データを全面開示せよ

国民は真実の情報を必要としている。

 政府は、真実の情報を隠蔽することなく、迅速に公開する責任を負っている。
 
 福島第一原子力発電所の放射能データを正確にかつ迅速に公開することが求められている。
 
 原子力安全・保安院の公式サイトモニタリング参照データが公表されているが、2号機より北西0.5キロの事務本館北の数値が発表されなくなった。
 
 この地点の放射能濃度がもっとも高かった。このデータがなぜ公表されなくなったのか。説明が必要である。
 
 また、文部科学省によるモニタリングカーによる計測では、原発の北西20キロ地点の福島県浪江町のデータが公表されなくなった。
 
 同地点の放射能濃度は、コンスタントに100μSv/hを超え3月15日には330μSvを記録した。
 
 400日間の被ばく量は、1Sv~3.3Svに達することになる。
 健康被害をもたらす分岐点とされているのが、0.1Svであり、1Sv以上の被ばくで死亡例が生じ、4Svの被ばくでは死亡率が50%に達するとされている。
 
 原発から北西の方向に、放射能汚染の程度が強いと見られ、とりわけ浪江町の濃度は高い。この地点の住民を避難させないことは、のちに大きな禍根を残すことになると思われる。
 
 原発敷地内では、500mSv/hという、高濃度の放射能も観測されたと伝えられたが、情報があまりにも断片的である。500mSv/hの放射能濃度では、この地点に10時間滞在すれば、半分以上の人間が死亡することになる。
 
 ①事務本館北のデータ
 福島県浪江町のデータ
 原発敷地内最高濃度データ
 
を、散発的にでなく、コンスタントに発表するべきだ。
 

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2011年3月24日 (木)

犠牲は下請け労働者、幹部は安全地帯避難の図式

3月16日に
「末端労働者犠牲に原発責任幹部政府は逃亡の図式」

と題する記事を掲載した。
 
 
福島原子力発電所の放射能放出事故を収束するために、危険を冒して決死の作業に従事する人々には、心よりの敬意を表したい。
 
 しかし、電力会社ならびに政府は、これらの最前線で作業する労働者の生命と健康を守るための万全の対応を取る責任がある。
 
 現地の対策本部は福島原発から65キロメートルも離れた福島市に避難してしまった。近隣住民は20キロエリアに張り付けたまま、対策本部は65キロも遠隔の地に逃げてしまったのだ。
 
 電力会社幹部が記者会見に出席するようになったが、現場からはるか離れた安全な東京の地で記者会見に臨んでいる。
 
 こうしたなかで、懸念されるのは、力の弱い、末端の労働者に不当に危険な作業が押し付けられ、この末端の労働者が悲惨な放射能災害に直面するリスクが高まることだ。
 
 現に、福島原子力発電所で、協力会社の作業員2名が放射線事故で病院に搬送された。被ばく量は170mSv程度であるという。
 
 原子力関連事業に従事する専門労働者の場合、年間被ばく量上限は50mSVと定められている。100mSvの被ばくで、健康被害が発生することが懸念されている。
 
 ところが、政府は、今回の事故に際して、緊急時の被ばく上限量
100mSvから250mSvに
引き上げてしまった。
 
 このことについて、フランス・パリ大学のポール・ジョバン准教授(日本社会学)は24日付ルモンド紙のインタビューで、
「強い放射線にさらされながら事故現場に踏みとどまり、電源復旧などに取り組む作業員らに「死の危険」が迫っている」
と指摘した。
 
 また、厚生労働省が今回の事故対策に限り、被ばく線量の上限を250ミリシーベルトまで引き上げたことについて、
 
「この緊急措置は、作業員が死亡することになっても(東京電力が)補償請求を免れるための方便である可能性がある」
 
と指摘した。
 

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政府と電力会社の判断の誤りによって引き起こされた今回の放射能災害は、明らかに人災である。わずか100年前の地震で今回を上回る津波が観測されているのである。少なくとも100年前の明治三陸地震の際の津波被害を念頭に入れた防災対策が構築されていなければならなかったが、この基本がおろそかにされていたために、今回の事故が発生した
 
 政府と電力会社に責任がある事故について、責任のない末端の労働者の生命を犠牲にして対応策を講じることは許されない。
 
 どうしても作業が必要であるなら、電力会社幹部、政府幹部が率先して作業にあたるべきではないのか。電力会社幹部、政府幹部が、はるか離れた遠隔の安全な場所に身を置きながら、末端の作業員に、被ばく量上限を生命や健康に明らかに害のある水準にまで高めて作業を強制するのは、もはや「犯罪」の領域にはいる。「よど号」事件の際には、政務次官が自ら人質になることで事態を打開した。責任ある立場にある者には、わが身を賭す覚悟が求められる
 
 菅直人氏などは、3月21日に、現場を視察すると言いながら、雨が降ると突然視察予定をキャンセルしてしまった。現場に混乱を与えないためなどの言い訳をしているが、単に被ばくを回避しただけである。
 
 現場で危険な作業に従事する労働者の被ばく量上限を250mSvにまで引き上げる正当な根拠はないのではないか。その被ばく量がまったく問題がないのなら、その決定を下した責任者である担当大臣および総理大臣、また電力会社幹部が、その被ばく量を実際に浴びて、安全性を強調するべきだ。
 
 カイワレ大根や牛肉を食べるだけがパフォーマンスではない。短時間に250mSvの被ばくを受けて、まったく心配ないとのパフォーマンスを演じてから、末端の労働者の被ばく上限変更を検討するべきなのだ。
 
 また、福島原発原子炉周辺で、500mSv/hという、とてつもない放射能濃度が観測されたことが報道されたが、十分な情報が提供されていない。
 
 この放射性濃度の下では、10時間いるだけで、半数の人間が死亡する。とてつもない高濃度の放射線量である。
 
 また、原子力安全・保安院が公式サイトで公表している「現地モニタリング情報」から、2号機北西0.5キロ地点の、事務本館北地点データが突然公表されなくなった。放射線濃度が高すぎて、あまりに危険で計測が不能になったのか。恒常的に2000μSv/h以上の放射線濃度を観測してきた地点であり、このデータがもっとも重要である。
 
 放水作業などの効果を判定するうえでも、このデータが根拠に用いられてきた。都合の悪いデータは隠蔽し、都合のよいデータだけを公表する歪んだ姿勢が、市民の不安心理を煽るのである。
 
 政府、電力会社、当局は、適正な情報開示を実行するべきである。
 
 何よりも重要なことは、現場で作業する労働者の生命と健康を万全の体制で守ることである。東京電力は下請け業者に危険な作業を押し付けるべきでない。また、被ばく量上限を直ちに、100mSv、できれば法基準に照らして50mSvに戻すべきである。
 

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政府が国民を守らず大企業の利益を優先するわけ

福島原子力発電所の放射能放出事故はまだ収束していない。自衛隊や消防庁による放水により、使用済み燃料プールの水位が確保され、また、電源復旧作業が進展したことにより、一部電源の回復が実現したが、冷却システムの全面回復はまだ実現していないため、事態が悪化する可能性は残っている。
 
 また、テレビメディアは放射線量が低く観測された地点の放射線量だけを選別して報道しているが、テレビメディアが報道していない地点で、高濃度の放射線量が観測され続けている場所がある。
 
 通常の報道では、放射能濃度が最も高い地点の観測データが強調されて報道されるが、今回の事故ではまったく逆であるので、国民は十分な注意が必要だ。
 
 例えば、福島県浪江町では、100μSv/h(マイクロシーベルト/時)以上の放射線がコンスタントに観測され続けている。3月15日には、330μSv/hの数値も観測されている。
 
 テレビは、浪江町のデータを報道しない。真実を知らせることではなく、真実を隠蔽して、問題がないことを強調する報道姿勢は問題である。
 
 これらの放射線量の人体への影響について用いられているのが、レントゲン撮影の際の被ばく量である。
 
 胃のX線集団検診の被ばく量が 600μSv
 

CT検査1回分の被ばく量が 6900μSv
 

などの数値が紹介され、一時間当たりの放射線量との比較が示されている。
 
 しかし、事故に伴い、近隣住民が受ける被ばくは、1時間だけのものでなく、コンスタントに永続するものである。したがって、レントゲンなどの被ばく量と比較するには、ある地域での一定期間における被ばく量と比較しないと誤誘導になる。
 
 1時間当たりの被ばく量を1000倍すると、40日分の被ばく量になる。マイクロシーベルトの数値をそのままにして、単位をミリシーベルトに置き換えた数値になる。
 
 1時間当たりの数値を1万倍すると、400日分の被ばく量になる。40日当たりの被ばく量を10倍してやればよい。1年強の被ばく量だ。
 
 したがって、放射線量の人体への影響を考察する際には、1時間当たりの放射線量を1万倍して、さまざまな被ばく量と比較すると分かりやすい。
 
 年間の被ばく量では、原子力関連事業に携わる専門家の1年あたりの被ばく量上限値に定められているのが
50000μSv=50mSv(ミリシーベルト)
である。
 
 健康被害が発生するかどうかの境界とされる被ばく量が
100000μSv=100mSv
と言われている。
 
 福島原発から北西に20キロ離れた福島県浪江町の観測地点では、震災発生以降、コンスタントに100~330μSv/hの放射線量が観測されている。
 
 この数値を1万倍すると
1000mSV~3000mSV
になる。

 
 短時間に4000mSVを被ばくすると、死亡率が50%に達するとされている。
 
 コンスタントに100~300μSv/hの放射線量が観測されている福島県浪江町は、明らかに、危険のある地域であると言わざるを得ない。
 
 コンスタントに10μSv/h以上の放射線量を観測している地点の、400日当たりの放射線量は、100000μSv=100mSVに達するから、1時間当たりの放射線量が10μSv以上の数値を記録する地域は、要警戒地域ということになる。

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政治家や政府がなぜ、原発のリスクを重視しないかをよく考える必要がある。
 
 電力会社にとっては、原子力発電は、もっとも利益率の高い発電方法なのである。利益の視点から原子力発電が選好される。
 
 原子力発電所建設にかかわる事業者、建設、土木、重電各社は、原子力発電所建設ビジネスが巨大ビジネスであるため、原子力発電を推進する重要な動機を有している。
 
 原子力関連学界は、原子力発電が推進されることにより、政府から巨大な研究費が投入される。そして政治家は、原子力発電を推進することにより、関連業界から巨大な政治献金を受ける。
 
 つまり、政・産・官・学が巨大な利権複合体を形成しているのだ。役所は原子力発電を積極推進することにより、電力会社、重電、ゼネコンなどに天下りポストを確保するのである。
 
 本来、国民の生活の安全、生命や健康の重視の視点から検討されなければならない原子力事業が、こうした金権=利権によって歪められるのだ。
 
 政権交代を実現して達成すべき三大課題を次のように示してきた。
①企業団体献金の全面禁止
②官僚天下りの根絶
③対米隷属からの脱却

である。
 
 福島原発放射能放出事故の発生と、国民の生命と健康を守ることを優先しない事故後の政府の対応は、上記の①と②からもたらされている。
 
 企業献金が全面禁止されており、企業への天下りが全面禁止されていれば、政治家と官庁の対応はまったく異なるものになる。
 
 現状では、永田町も霞が関も、金権=利権を求めて、国民を危険に晒しながら、企業の利益を守ることを優先する行動を取る。
 
 だから、
①企業団体献金の全面禁止
②官僚天下りの全面禁止
が強く求められるのだ。
 
 多くの国民がこのメカニズムに気付かなければならないのだ。
 

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2011年3月23日 (水)

震災生活支援・復旧補正予算編成に三大基本原則

未曾有の天災が日本列島を襲い、広範な地域に甚大な被害がもたらされた。とりわけ津波の被害は甚大であり、東北太平洋側沿岸部を中心にすさまじい傷跡を残した。
 
 こうした地域で被災された方には、衷心よりお悔やみとお見舞いの気持ちを表させていただきたい。自然の力はすさまじいが、一瞬のうちに多くのものを失った被災者の心情は言葉では言い表せぬものであると思う。
 
 依然として多数の方が行方不明となっており、今後も捜索者の方には人命救助に全力をあげていただくことをお願い申し上げたい。
 
 多くの同胞が、家屋を失い、肉親、家族を失い、友人を失い、故郷の田園風景を失った。避難所の生活環境は極めて厳しく、必要な食糧、燃料、衣料、寝具、薬品などが、依然として十分には供給されていない。
 
 こうした不測の事態に、絶大な役割が期待されるのが政府である。政府は万全の体制で被災者の生活支援に取り組まねばならないが、残念ながらこれまでの対応は極めて遅かった。とりわけ、被災者の命と健康を守るための物資の供給体制を整備するのに、時間がかかりすぎた。そのために、せっかく避難をしたにもかかわらず、避難所で命を失う事例も多数発生してしまった。
 
 どのように必要な物資を、物資を必要としている場所に搬送し、提供するのかを考察するのが、ロジスティックスである。残念ながら、これまでの政府の対応は、このロジスティックス構築の能力を欠くものであった。
 
 政府は福島原子力発電所から半径20-30キロの地域を屋内退避地域に指定したが、そのために、エリア外からの物資搬送者が、30キロ地点から内部に立ち入らないとの行動を招いた。政府の指示を素直に読めば、こうした行動が誘発されるのは明らかであり、そのために、20-30キロエリアで屋内退避する住民の手元に物資が供給されなくなった。
 
 同時に、ガソリン等の、エリア外への移動に不可欠な物資も供給されなかったから、20-30キロエリアに避難した住民は、放射能の危険にさらされながら、陸の孤島状態での兵糧攻めに遭遇する状況に置かれたのである。
 
 震災発生から10日以上たって、ようやく事態は改善に向かって動き始めたが、災害発生時の政府対応に備えが不足していた面を否めない。

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さて、これからの問題は、政府の財政対応である。これだけの巨大災害が発生したのだから、当然に、巨大な費用がかかることになる。政府はそのことを確実に認識しなければならない。
 
 菅政権は、2011年度本予算編成で、国会運営の壁に行き詰まっていた。本予算そのものは衆議院の優越で成立するものの、関連法案が参議院での与党少数により、成立の見通しが立っていない。菅政権は内閣総辞職か衆議院解散のいずれかを選択せざるを得ないところに追い込まれていた。
 
 さらに、追い打ちをかけたのは、菅直人氏が親しい関係を有していた外国人から政治献金を受けていた事実が判明したことである。何度も会食し、一緒に釣りにも出かけたことのある外国人籍の人物から政治献金を受け取っていた。罰金刑や禁固刑に処せられる可能性のある重大な法令違反を犯していたことが判明した。
 
 ところが、この局面で震災が発生したために、永田町では政治休戦が宣言され、菅政権は辛うじて延命できた。
 
 こうした事情で延命できたのであるから、菅政権は大震災に苦しむ国民の救済、支援に全精力を傾けなければならない。それが人の道である。
 
 具体的には、被災者の生命、健康、生活を支援するために、必要十分な財政支出を迅速に実行すること。また、生活関連、生産関連のインフラの復旧に全力をあげること。この二つの目的を達成するためには、かなりの規模の追加政府支出が必要になる。
 
 この点に関して、以下の三点が問題になる。
 
 第一は、財源をどのように調達するのかである。結論から言えば、国債の増発を行うか政府の埋蔵金を活用する以外に選択肢はない。
 
 他の政府支出を削減して財源にすることは、景気支持の視点から容認できない。使用済み燃料プールに水を注入するときに、その注入する水を、その燃料プールから引き抜いた水を使って注入するのでは効果がない。景気もこれと同じだ。
 
 他の政府支出を減らして災害復旧費に充てるのでは、景気に対するマイナス効果が極めて重大になる。
 
 また、この機に乗じて震災増税を実施しようとの悪だくみがあるが、言語道断の企てである。そのような企てを強行しようというのなら、その具体案決定の前に解散総選挙を実施する必要がある。
 
 第二は、このことと関連するが、すでに決定した予算の修正を行うべきでないことだ。子ども手当や高速道路無料化などの施策は、2009年8月の総選挙での民意を受けて決定されたものである。これらを廃止することは、民主党政権が実質的に自公政権に変質することを意味するのであり、そのようなグランドデザインの変更を民意の確認なく行うべきでない。どうしても、政策の根幹を変えようというのなら、解散総選挙が不可欠である。
 
 第三は、福島原発の放射能事故に付随するさまざまな被害に対して、政府と東京電力が完全な補償を行うことである。補正予算には、その内容を具体的に盛り込む必要がある。放射能事故は人災であり、被害を受けている多数の関係者に対して、政府と電力会社は全責任を負っている。
 
 菅政権が提出した2011年度本予算は史上最強の超デフレ予算である。補正予算編成を、国債増発を財源として編成しなければ、2011年に日本経済は確実に失速することになる。国民の関心が震災に集中している間に歪んだ政策が立案されないよう、最大の警戒が求められる。
 

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2011年3月22日 (火)

安全策でなく危険策を国民に強制する菅政権の愚

菅-枝野体制下の福島原発放射能放出事故への対応は本末転倒である。

 本来、何よりも優先されるべきことは、国民の生命と安全を守ることである。したがって、放射能被害に対しては、万が一にも生命や健康に被害が発生しないことを目的に定めて、安全策を取ることが求められる。
 
 菅直人氏が常日頃自慢してやまない薬害エイズ問題でも、政府の対応のどこに問題があったのかと言えば、安全性が十分に確認されていない医薬品を認可してしまったことにある。政府は国民の生命と健康を守るために、万が一にも被害が発生しないように行動する責任を負っているにもかかわらず、その責任を十分に果たさなかったことが断罪された。
 
 今回の原子力事故の責任は政府と電力会社にある。事故をもたらした直接の原因は巨大な津波であるが、わずか100年前に、より巨大な津波を経験しているのであり、安全対策としては、当然、同規模の津波に備えておくことが不可欠であった。しかし、その備えが欠落しており、その結果として重大な事故が発生したのである。
 
 政府と電力会社に責任がある事故であり、国民はこの原子力事故の被害者である。地震と津波そのものは天災であるが、原子力事故は人災である。この点を踏まえても、電力会社も政府も、放射能被害が万が一にも発生しない対応を取ることが当然に求められるのだ。
 
 ところが、枝野幸男氏は、住民の避難エリアを20キロに定めたまま、拡大しようとしない。しかし、20キロエリアでは、原発事故発生後、コンスタントに100μSv/h(マイクロシーベルト/時)以上の放射線濃度が観測されている地点がある。
 
 この地点の年間放射線量は、1Sv(シーベルト)に近い水準に達する。原子力関連事業に携わる専門家の年間被ばく限度量は、0.05Svと定められており、この地点の年間放射線量は、この上限の20倍にあたる。当然のことながら、健康被害が懸念される放射線量である。
 
 諸外国は避難エリアを80キロメートル以上に設定した。観測されている放射線量を踏まえれば、当然の措置である。
 
 問題は、菅-枝野体制が、避難エリアを20-30キロから拡大しない理由である。その理由は、単純明快で、政府と電力会社の賠償責任額が拡大することにある。政府と大企業の支出を拡大させないために、国民の生命と安全を犠牲にする選択をしているのだ。

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これを本末転倒と呼ばずして何と呼ぶことができるのか。
 
 国民の生命と安全よりも、政府の収支と大企業の利益を優先する政府を、日本の主権者国民は支持するのだろうか。国民の生命と安全を重視するなら、多少費用がかかっても、危険策ではなく、安全策を取るべきであると思われる。
 
 菅政権2010年7月の参院選で、国民から「不信任」の判定を受けた政権であり、この参院選以降、政権として存在する正統性がないのに、不当に居座っている政権である。本当に国民にとってはた迷惑な存在なのである。
 
「2010年参院選が菅政権に対する信任投票である」と位置付けたのは、当の菅政権自身なのである。時事通信社のインタビューで、
「一言で言えば参院選は菅内閣に対する信任投票」
と発言した枝野幸男氏も、まさかこの発言を忘れたわけではあるまい。
 
 枝野氏は小沢一郎元代表などに対しては、理不尽で、正当性のない、卑劣な誹謗中傷を浴びせ続けてきたくせに、自分自身の発言に対する完全に無責任な行動については、しらばっくれるというのは、この人物が最低のモラルの持ち主であることを如実に物語っている。
 
 放射能で汚染された、安全基準を大幅に上回る食品を購入したくないという消費者に、「これを買って食え」という権限が内閣にはあるのか。消費者主権の言葉さえ、ご存じないらしい。
 
 基準値以上の放射能が計測される農産物を購入しないという消費者が増えると農家が困るから、そのような行動を取らないでもらいたいとの政府の主張が聞こえてくるが、これもはなはだ筋違いだ。
 
 放射能に汚染された食物が売れなくなるのは当たり前の話である。消費者を責める神経がどうかしている。消費者が放射能に汚染された農産物を買わなくなれば、当然、農家が困るが、その農家に対しては、損失を100%補償する責任が国と電力会社にあるのだ。
 
 枝野幸男氏は、
「放射能に汚染された農産物を買って食え」
と言うのではなく、
「放射能に汚染された農産物は売らず、買わず、食べないでください。
このことで発生する農家の損失については、政府と電力会社が責任をもって補償します」

と言うべきなのだ。
 
 農産物の価格は、供給が著しく減るために、恐らく大幅に上昇するだろう。消費者は本来の価格よりも高い価格で農産物を買わなければならなくなる。
 
 本来、この農産物価格上昇に伴う家計の支出増加も、政府と電力会社が補償する必要がある。政府と電力会社の間違った原子力発電推進政策が存在しなかったならば、農産物の価格上昇は生じていないからである。
 
「誰が、何を目的に、誰を救済しようとしているのか」
に記述したが、現在の菅-枝野体制の行動は、すべてが、
「政府と電力会社が、自分たちの費用負担を最小にすることを目的に、政府と電力会社を救済する」ためのものになっている。
 
 それが、
明らかに危険がある地域から住民を避難させない行動
明らかに危険がある農産物を買って食えと国民に命じる行動
をもたらしている。
 
 菅-枝野体制の退場は秒読み段階に入っていたが、地震の発生で先送りされた。しかし、この菅-枝野体制が、主権者国民の利益ではなく、大企業と官僚の利益だけを追求する行動を取るなら、地震後の混乱のなかではあるが、この政権をつぶさなくてはならない。
 
 国民の不幸を追求する政権は、一秒でも早くせん滅することが国民の利益に適う。
 
 菅-枝野体制は、国民の不幸を追求しながら、自民党に大連立を呼び掛けるなど、自分たちの身分の安定化のための行動には余念がない。このような低劣な政権が存在していることは、日本国民にとって最大の不幸である。
 
 主権者国民は、この現実を直視して、一定の面倒はかかるが、政権差し替えに進まねばならないと思う。
 

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2011年3月21日 (月)

冷却システムの全面復旧実現が事態収束のカギ

福島原発での放射能放出事故に対応して自衛隊、東京消防庁による放水作業が行われ、燃料棒保管プールへの給水が行われたことが伝えられている。また、発電所原子炉への電源回復が進められている。
 
 原子炉の電源が回復し、冷却システムが普及すれば、事態は収束に向かう可能性が高い。しかし、原子炉内部の格納容器のなかに炉心があるため、外から放水を行っても、炉心そのものの温度を下げることはできない。焦点はあくまでも電源による冷却システムを復旧できるのかどうかにある。
 
 しかし、原子炉内の復旧作業は高濃度の被ばくを伴うため、作業を行う技術者の被ばく量管理を極めて厳格に行わなければならない。原子炉内の配線等の損傷が極めて大きい場合、冷却システムの回復は容易ではないと推察される。
 
 放水作業が大規模に実施されたことで、事態が収束に向かうとの楽観論が支配しているが、現状はまだ全面的な楽観を許す局面ではないと判断される。
 
 また、福島県浪江町では、高水準の放射線量が継続して観察されており、福島原発から放射性物質が飛散した可能性もあると考えられる。
 
 また、放射能の人体に与える影響についても、単に放射線を浴びることと、放射線物質そのものを、何らかの経路で体内に摂取してしまうこととの間には、比較にならないほどの相違が生まれる。
 
 海外諸国は、周辺地域の現状に著しく高い警戒感を保持しているが、すでに明らかにされている事実から判断するなら、海外諸国の対応が適正なものであり、日本政府の対応は住民の生命および健康に万全を期すものになっていない。日本政府の姿勢は、政府と事業者の経済的負担を最小化させることだけを重視した、背徳の姿勢であると言わざるを得ない。
 
 また、浪江町の放射線量時系列データや、福島県東側海洋水域の放射能汚染状況についての詳細なデータを、隠蔽せずに全面的に公開することが強く求められる。
 

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誰が、何を目的に、誰を救済しようとしているのか

魚の卸業者が腐った魚を売ってしまったとしよう。この腐った魚を仕入れた料理屋は腐った魚を調理して客に提供してしまった。
 
 この事実がニュースになって、腐った魚料理を食べた客は、大丈夫かどうかを心配し始めた。
 
 すると、政府と魚の卸業者が一斉に、腐った魚を食べても、
「ただちに健康に影響を及ぼすとは考えられない」
と言い始めた。
 
 それでも、多くの客は、腐った魚を食べたら食中毒を起こしたり、さまざまな弊害があるのではいかと心配に思う。
 
 この国にはさまざまな安全のための基準があって、この腐った魚は、この国の安全基準を満たさないものであった。このことも客は知っている。だから、腐った魚を食べて本当に大丈夫なのかを心配に思っている。
 
 ところが、
「腐った魚を食べたくない」、
「腐った魚を食べたら危ない」
と発言することは、腐った魚料理を出した料理店の営業を妨害することになるから、あまり大声で言うなとのお達しが出た。
 
「腐った魚料理を出す」との評判が広がって、料理店の客足が減ることを
「風評被害」
というのだそうだ。
 
 客は料理店が悪いのではないことを知っているから、
「腐った魚を食べたら危ない」
と言うことは控えなければいけないのかという気持ちになってきた。
 
 社会全体で、
「腐った魚を食べたら危ない」
と発言することは、料理屋のことを考えない悪者であるとの空気が生まれてきた。
 
 結局、腐った魚の出荷は放置され、客は、心配に思いながらも料理屋が出す腐った魚料理を食べ続けることになった。

 ところが、この「腐った魚料理」は、食べても、
「ただちに健康に害をおよぼすこと」
はなかったが、
「長期間、継続して摂取すると、重大な健康被害を生む」
料理だった。
 
 この腐った魚料理を食べ続けた人々が住む地域では、やがて、がんの発生率が急激に上昇し、出生率は低下し、奇形の胎児が発生する確率が異常に高まった。
 
 こんなことを防がなければならない。

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周辺地域の放射能濃度は、一部地域では、明らかに高い。
 
 100マイクロシーベルト/時の放射線量が観測され続けている地点は、本当に何の問題もないのか。
 
 放射能汚染の基準値を上回る食物を摂取し続けて、本当に何の問題もないと言い切れるのか。何の問題もないというのなら、そもそも基準値など意味のない数値であるということになる。
 
「腐った魚を食べても何の問題もない」
との情報を流布しているのは、政府と魚の卸業者である。彼らがこうした情報を流布するのは、さまざまな影響に対してこの業者と政府が賠償責任を負うからだ。
 
 
今回の重大な原子力事故の責任は政府と電力会社にある。放射能汚染地域が広がり、農産物にも被害が広がることは、政府と電力会社の賠償責任を膨大なものに拡大する。この賠償責任を可能な限り小さくするために、
 
「この程度の放射能を浴びてもただちに健康に害を及ぼすことはない」

「この程度の放射能汚染の野菜を摂取し続けてもただちに健康に害を及ぼすことはない」
  
と言い続けているのだ。
 
 本当は、消費者も農家も、ともに被害者であるのだ。だから、消費者と農家が結束して、放射能汚染を生み出した政府と電力会社に適正な責任を求めるのが筋なのだ。放射能汚染そのものを批判することが罪悪であるとの空気が生み出されることは、政府と電力会社の思うつぼである。
 
 本当に安全だというなら、雨が降っているからといって現地視察を急きょ中止するようなことはするべきでない。菅氏も枝野氏も、公開の場で、基準値を上回る野菜と牛乳を毎日食べ続ける場面を放送するパフォーマンスを演じるべきだ。住民には安全だと言いながら、本人は雨降りには現地に近付かないのでは、誰も政府発表情報など信用しないだろう。
 
 農家は加害者ではなく被害者である。放射能汚染問題が生じたとしても、責任を負うのは農家ではなく、政府と電力会社なのである。
 
「ただちに健康に害をおよばすことはない」
との情報が流布されているのは、政府と電力会社が、政府と電力会社の賠償責任を最小化することを目的に、政府と電力会社を救済することを狙ったものなのだ。
 
 このことを、私たちは明確に認識しておかねばならない。
 

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2011年3月20日 (日)

原発最悪事故収束可能性浮上だが三つの重大問題

大地震と大津波により激しい損傷を受けて、重大な放射能漏れ事故を発生させた福島原子力発電所が、自衛隊および東京消防庁の職員、ならびに福島原子力発電所関連の電源復旧作業員たちの決死ともいえる尽力により、最悪の事態を回避する方向に転回しつつある。
 
 放射能線を浴びて国難に対処する、勇気ある最前線の従事者に心よりの敬意を表したい。事態を改善させているのは、安全な場所で命令を下すだけの者ではない。危険な現場で、危険を承知の上で、重要な任務にまい進する人々である。安全な場に身を置く幹部職員は、せめてもの責任として、危険労働を行う労働者の生命と健康を確実に守らねばならない
 
 放水作業により使用済み燃料プール等の水位が増大し、冷却効果が観察され始めているように判断される。今後、電源復旧作業が順調に進み、1号炉から4号炉までの冷却システムが回復すれば、事態は収束に向かう。
 
 しかし、まだまだ予断は許されない。事態収束に向けて、関係者の更なる尽力に強く期待したい。
 
 事態は最悪の状況を回避する方向に転回しつつあるが、このことによって、今回の重大事故の評価が歪められることは許されない。
 
 三つの重大問題について、十分な検証と対応策が示されなければならない。
 
 第一は、原子力発電そのものについての見直しが必須であることだ。
 
 今回の事故は、原発反対運動を展開してきた人々が懸念してきた通りのことが生じたもので、完全に予測された事故である。その意味で、「人災」であると言って差し支えないと思われる。
 
 日本は大地震国であり、大津波国である。広瀬隆氏が指摘するように、三陸海岸では、わずか100年前に38.2メートルの大津波に襲われたとの記録がある。今回の大津波による災害は、この意味で、完全に「想定しておかなければならない範囲内」のものであり、そのことによって発生した事故は、「人災」と呼ばざるを得ないのである。
 

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 政府・電力会社・原子力産業・関連学界は、すべて、原発推進によって利益を受ける立場にあり、これらの勢力が自らの利益を追求するために、原発を推進してきた。反対側にあるのが、日本国民の生命と安全である。産・学・政のトライアングルが国民の生命と健康を犠牲にして原子力政策を推進してきた結果として、国民の生命と健康が重大な危機に晒されている。
 
 この図式を解消するには、原子力に頼らない電力の確保に注力してゆくほかにない。世界では、チェルノブイリ、スリーマイル島、東海村、美浜原発、柏崎原発などの事故の経験から、脱原子力の運動が拡大してきた一方で、原子力推進によって巨大な利益を得る勢力による原子力推進の活動がせめぎ合いを演じてきている。
 
 日本は世界で唯一の被爆国として、脱原子力の方向に舵を切るべきであると思われる。

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第二は、今回の事故に際しての政府の活動が、主権者国民の側ではない、官・業の側に立つ者であり続けたことだ。
 
 原発から放射性物質が放出され、周辺地域に重大な放射能汚染が広がっていることは、各種データから間違いない。
 
 原発から20キロの距離にある浪江町では、3月15日の時点で、330マイクロシーベルト/時の放射線が観測された。
 
 この放射線量は、
月間23万7600マイクロシーベルト
年間289万0800マイクロシーベルト
になる放射線量である。
 
 原子力関連事業に携わる専門家の年間被ばく量上限は、5万マイクロシーベルトとされている。100万マイクロシーベルトを超す被ばく量は、生命の問題を引き起こすとされる放射線量である。
 
 政府は、この330マイクロシーベルト/時の情報を隠蔽し、放射線量をレントゲン撮影の放射線量と比較して、「ただちに健康に害を与える数値ではない」の発言を繰り返してきた。
 
 レントゲンと比べるなら、そのレントゲンを1時間に1度ずつ、永遠に撮影し続けることと比較しないと、正しい比較にならない。避難住民は1時間だけ、当該地域にいるのではなく、1ヵ月も1年間も滞在するのであるから、上記比較は完全な誤りである。
 
 津波に対する対応も、最大5メートルの津波に備えた対応と、最大50メートルの津波に備えた対応が、人々の生命を分けたと言える。
 
 本当に周辺住民の安全を重視するなら、半径20キロではなく、諸外国のように、少なくとも半径80キロのエリアを要避難地域に指定したはずだ。
 
 政府がかたくなに、住民を20キロエリアに閉じ込めたのは、避難エリアの拡大が、より大きな財政負担、より大きな補償金額を生む恐れを高めるからであった。この政府は、主権者国民の幸福よりも、産業界と官僚界の利益を優先しているのである。このような政府の存在は主権者国民を不幸にするものである。主権者国民は、できるだけ早期にこの政権を倒し、主権者国民の幸福を追求する政府を樹立しなければならない。
 
 第三は、日本のマスゴミが、国民に必要な情報を提供せず、政府の御用機関に徹し続けたことだ。放射能観測値を見る際に、最重要の情報は風向きと風力である。鹿児島県桜島の火山灰を考えれば明白である。火山灰は、風向と風力に依存するのである。
 
 福島原発付近では、幸いなことに、西風が吹き続けた。このために、周辺地域の放射線量が著しく低く観測され続けてきた。
 
 3月20日南東の風が予測されているから、原発の北西地域での数値上昇が予想される。
 
 私にメールで教えてくださった方がいて確認できたが、原子力安全・保安院が、放射能観測データをそのままネットに開示していた。原発敷地内の地点では、5000マイクロシーベルト/時という高水準の放射線量が観測されていた。
 
 放水により、この数値が3000マイクロシーベルト/時水準にまで低下して、初めてその数値が報道されたが、こうした開示資料がまったく報道されてこなかった。
 
 このデータには、最重要情報である風向、風速が記載されている。
 
 この資料を見ると、東京電力が発表している数値と、保安院が発表している数値に、ほぼひとケタの相違があることが分かる。東電の発表する数字がひとケタ低いのだ。
 
 今後、こうした数値情報の謎を明らかにしてゆかねばならない。
 
 問題は、このような基礎データが開示されていながら、メディアがまったくその内容を報道してこなかったことだ。政府が報道に圧力をかけてきたことが推察される。まさに、大本営と大政翼賛会に所属する御用報道機関の関係である。
 
 原子力政策の抜本的見直し、国民の生命と安全を守らない政府、堕落したマスゴミ、という三つの重大な問題が提起されている。
 

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2011年3月19日 (土)

姿現した経済破壊庶民大増税悪魔補正予算の企み

巨大災害に苦しむ日本国民に対して、この危機に乗じて、民主党マニフェストを根幹から破壊し、増税を強行しようという悪魔の正体の一部が明らかになった。
 
 日本経済新聞付設のシンクタンクである日本経済研究センターが3月17日付日経新聞に5兆円規模の2011年度補正予算編成の提言を掲載した。
 
 5兆円の補正予算を編成するが、財源は子ども手当廃止などから捻出するとしている。この提言のポイントは、すでに決定されている支出を廃止して財源を捻出すること、2012年度に5兆円以上の復興税を導入することにある。
 
 悪魔の政策と言うよりほかにない。財務省と日本経済新聞が結託して取りまとめたものであると考えられる。
 
『金利・為替・株価特報』では昨年来、2011年の日本経済悪化を予測し続けた。この見通しの下に、日本の株価の反落を予測してきた。世間のエコノミストの大半が株価上昇と景気回復予想を示すなか、圧倒的少数派の見解として、株価再下落、景気再悪化を予測してきた。
 
 最大の理由は、菅政権が編成した2011年度当初予算が、過去最強の超緊縮財政になっていることにある。
 
 予算が景気刺激的であるか、景気抑制的であるかを端的に測るポイントは、財政赤字の増減にある。財政赤字を拡大させる政策を積極財政財政赤字を縮小させる政策を緊縮財政と呼ぶ。
 
 予算のどの計数を用いて財政赤字を計測するのかという問題がある。いわゆる埋蔵金を活用すると、見かけの財政赤字=国債発行額を人為的に増減させることができる。したがって、国債発行金額を財政赤字として政策スタンスを判断することは正しくない。
 
 そこで、分かりやすい指標として、「歳出合計-税収」という捉え方がある。この金額を財政赤字と捉えるのだ。
 
 問題は、この財政赤字が前年度に比べて増えるのか減るのかだ。財政赤字が減少するのが緊縮財政、財政赤字が増えるのが積極財政である。
 
 菅政権が提出した2011年度当初予算は、過去最強の緊縮財政になっている。その大きな要因として、2009年度第2次補正予算による支出のうち4兆円分の支出が2010年度にずれ込んだことだ。この支出を加味して計算すると、2011年度の財政赤字(歳出-税収)が2010年度と比較して8.8兆円の減少となる。
 
 2009年度補正予算のうち4兆円の支出が2010年度にずれ込むと、
支出は2010年度99.9兆円から2011年度92.4兆円へと7.4兆円減少する。
税収は2010年度39.6兆円から2011年度41.0兆円へと1.4兆円増加する。
この結果、財政赤字(歳出-税収)は8.8兆円も減少する。過去最大の緊縮財政になるのだ。
 
 過去25年間で超緊縮財政が実行されたのは、97年度2001年度である。橋本政権の大増税と小泉政権の緊縮財政である。緊縮の規模97年度が7.1兆円2001年度が6.6兆円だった。
 
 いずれのケースも財政逆噴射で日本経済が破壊された。日経平均株価はそれぞれ、1万円、1万3千円の幅で暴落した。今回の緊縮の規模8.8兆円である。未曾有の超緊縮デフレ予算が編成されてきた。
 
 日本の株価は大震災が来なくても下落する流れの中にあった。そこに、今回、震災の影響が加わるのである。
 

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直ちに大型の補正予算が必要である。破壊された生活関連・生産関連インフラが膨大である。建設国債を発行して迅速にインフラを整備しなければならない。
 
 同時に、被災者の生命と生活を万全の体制で支えなければならない。政府は、「被災地に物資が供給されない」と、他人事のようなコメントを発しているが、政府が物資を購入し、政府の責任で搬送を行えばよいだけだ。この施策を打つには財源が必要になる。そのための復旧・復興補正予算を直ちに編成するべきだ。
 
 規模は10兆円規模が望ましい。何よりも大事なことは、その財源を100%国債発行で賄うことである。かなりの部分は建設国債を発行できる。足りない部分は赤字国債を発行するべきだ。
 
 別の支出を減らして災害関連の支出に回しても、景気を押し上げる効果を発揮しない。財政収支は悪化しているが、日本経済の現状を踏まえる限り、国債発行による支出拡大を選択するよりほかに道はない。
 
 2012年度の復興増税など言語道断である。増税を行えば、その分、丸々景気支援効果が打ち消されることになる。
 
 
震災のどさくさに紛れて大増税を仕掛けるなど、まともな精神構造を保持する人が打ち出す政策でない。大震災と津波と放射能の大被害にあえぐ国民に、さらに失業と倒産の地獄を味あわせようとでも云うのか!
 
 日本経済新聞が財務省と癒着していることが改めて浮き彫りになった。
 
 経済政策の策定にあたっては、常に、「経世済民の思想」=「世を経(おさ)め民を済(すく)う」思想に基づかねばならない。2012年度増税は「世を乱し民を損(そこ)なう」ものである。
 
 正統性のない信用できない者どもが、日本の政治権力を不正に、不当に握ってしまっている。国民の生命を守らねばならない政府が、国民を高濃度放射能に汚染され続ける地域に閉じ込めて、国民の生命の危険に晒している。
 
 そのうえで、さらに一部マスゴミと結託して、景気抑圧財政、庶民大増税を強行しようとしている。このような政権を一刻も早く打倒し、国民の意思に基づく正統な政権を早期に樹立しなければならない。
 
 国難に直面しているからこそ、政局の主張は避けてきたが、現政権がそれをいいことに民主党の本分を忘れて、民主党支持の主権者国民の意思を踏みにじり、自公の政策を完全採用するなら、主権者国民が黙ってはいない。菅政権を直ちに倒さねばならなくなる。
 
 菅政権を打倒し、救国内閣を樹立するまでだ。
 

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2011年3月18日 (金)

東電は利用可能全発電設備稼働率を開示すべきだ

3月13日に
 
「計画停電は火力発電フル稼働を前提としているか」
 
と題する記事を記述したが、大規模停電のリスクばかりが強調されていて、東京電力が稼働できる発電設備をフル稼働し、購入できる電力を最大限購入しているのかどうかについてのチェックが十分に行われていない。
 
 東京電力は首都圏への電力供給に活用できる全発電設備とその稼働状況、および買電の状況を完全に開示する責任を負っている。
 
 原子力発電の推進に対して、良識ある人々が強く反対してきた経緯がある。日本地震国であり津波国でもある。巨大地震や巨大津波が発生する蓋然性はもとより高く、そのような災害が発生した場合に、不測の事態が発生する可能性を否定しきれない。原子力発電所で重大事故を発生させれば、とりわけ日本のような狭隘な国土に国民がひしめき合って生きている国では、国の滅亡を招きかねない事態を発生させる可能性を否定できない。
 
 原子力発電所反対の根拠は、基本的にこのようなものであり、極めて筋の通った良識に基づいた意見であった。
 
 国全体で省電力のライフスタイルを構築し、原子力に依存しない電力供給を模索することは十分に可能であった。
 
 しかし、電力会社にとって原子力の利用は、何にも増して経済的利益の要請を満たすものである。産業界も原子力発電所の推進により、巨大なビジネスチャンスを得ることができる。関連学界も原子力ビジネスが推進されれば、巨大なマネーが研究者に流れ込んでくるから、原子力発電推進派が多数派を占めることになる。政治屋産業界の利益追求の片棒を担ぐことによって、巨大な見返りを享受してきた。
 
 こうした政産学の癒着により、原子力発電は積極推進されてきたのである。
 
 その延長上に今回の事故が起きた。この経緯を踏まえれば「人災」であるとしか言いようがない。政府も電力会社もそして学界も重大な責任を負っている。
 
 国民は被害者であり、とりわけ原発の近隣に居住する国民は極めて大きな被害を蒙っている。
 
 停電騒ぎもこの延長上に発生している日本国民の被害の一端である。地震と津波は天災だが、原発事故とその余波は人災なのである。
 
 したがって、東京電力は経済的に高コストであっても、火力発電所をフル稼働させて国民の被害を最小化する努力を行う責務を負っている。
 
 記者会見には必ず代表権のある幹部、担当役員が同席して、これらの幹部が国民に説明するのが、公益事業を担う企業の基本姿勢ではないだろうか。これが、「企業の社会的責任」を唱導した東電の木川田イズムではなかったのか。
 
 原子力発電推進の方向に対してブレーキがかからないように、意図的に停電騒ぎを拡大させているようなことが、万が一にもあってはならない。
 
 こうした面での説明責任をも真摯に考慮するべきで、活用しうる発電設備をすべて掲示し、その稼働率を開示する必要がある。また、電力事業自由化に伴って、売電事業も認められるようになったはずだ。首都圏の電力利用に活用しうるすべてのツールを一覧開示し、東京電力が活用しうる電力供給力を完全に利用していることを示す責務を東京電力は負っている。

 また、電源復旧作業を行う際、作業にかかる労働者の生命と健康を守るための万全の対応が強く求められる。一人当たりの被ばく量上限値が厳格に守られねばならないが、放射線関連業務に従事する際の年間被ばく量上限値である5万マイクロシーベルトを大幅に上回ることのないように厳重な放射線被ばく量管理が求められる。また、作業を行う各原子炉周辺の放射線量情報の全面開示が求められる。労働組合は労働者の生命と安全を確保するため、経営側に徹底した申し入れを行う必要がある。
 
 他方、ピーク時電力が急激に増大するのはエアコン使用が急増する夏である。夏に向けて日本全体として電力使用量を大幅に抑制する必要がある。ライフスタイルの転換を推進するべきである。テレビも節電を強調するなら、まずはスタジオ照明を落とす必要があるし、放送電力使用量が拡大する時間帯は、各局輪番制にするなどの措置を検討するべきである。フルに電力を使用しながら節電を強調してもまったく説得力がない。

 

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3月20-21日原発放射能南風降雨に警戒が必要

米国政府は日本在留米国人に福島原発から半径80キロ圏外への避難勧告を行うとともに、80キロ圏内への立ち入りを禁止した。
 
 これに対して、枝野幸男氏日本国民を福島原発から半径20-30キロ圏内に閉じ込め、屋内退避を命じている
 
 記者会見で日米政府の行動の差を問われた枝野氏は、
米国は保守的な対応をしている」
と答えた。
 
「保守的」の意味は、米国人に健康被害が生じないために、より確実な方法を採用しているという意味である。
 
 米国政府が日本に在留する米国人の健康被害への影響を慎重に考慮しているのに対して、日本政府は日本国民の生命の危険および健康被害を重視していないことを枝野氏は告白したことになる。
 
 日本国民の悲劇である。そもそも現在の菅直人政権に対して日本国民は「不信任」の判定を下している。日本の立憲政治が正常に機能しているならば、菅政権はとうの昔に退場して、正統性のある政府が存在しているはずだが、菅直人氏が私利私欲で総理の椅子を手放さないために、正統性のない菅直人政権が居座ったままである。
 
 この正統性のない菅直人政権が居座り、国民の生命と健康を守らない悪政を展開している。
 
 3月15日夜に福島原発から20キロ離れた福島県浪江町1時間当たり300マイクロシーベルト以上の放射線が観測されている。年間量に換算すると260万マイクロシーベルトを超す、高濃度の放射能である。
 
 この放射線が観測されている地点を安全だとするスタンスに信頼を寄せろというのは無理な話なだ。米国をはじめ、諸外国は足並みをそろえて80キロ以上の遠隔地への避難を指示しているではないか。国民の生命の安全を過剰とも云えるほどに気遣う政府の不在は国民にとっての最大の悲しみである。
 
 枝野氏は毎時300マイクロシーベルトの放射線データを隠蔽し、その後の観測で得られた毎時80マイクロシーベルトのデータを用いて、健康被害は生じないと強弁しているが、言語道断の行動だ。
 
 テレビメディア1時間当たりの放射線量をレントゲン撮影時の放射線量と単純比較しているが、誤誘導もはなはだしい。
 
 避難民は、避難地に居住しているのであり、月間値、年間値に数値を書き換えてレントゲン撮影と比較しなければ話にならない。
 
 月間値1時間当たりの放射線量の720倍
 年間値1時間当たりの放射線量の8760倍になる。
 
 胸部レントゲン撮影の被ばく量
 0.065ミリシーベルト=65マイクロシーベルト
 とされている。
 
 テレビメディアは、観測された1時間当たりの放射線量である、
80マイクロシーベルトなどと比較して、
 レントゲン撮影1回分程度の放射線量なので心配しなくていいと説明する。
 
 しかし、1時間あたりの放射線量を月間値および年間値に書き換えると様相はまったく違うものになる。
 
 毎時80マイクロシーベルトは、
 月間  5万7600マイクロシーベルト
 年間 70万0800マイクロシーベルト
 を意味する。
 
 毎時300マイクロシーベルトは、
 月間  21万6000マイクロシーベルト
 年間 262万8000マイクロシーベルト
 
を意味する。
 
 したがって、レントゲン撮影の放射線量と比較するなら、月間値あるいは年間値と比較しなければミスリーディングである。これでも、レントゲン撮影並みに影響は軽微だと強弁できるか。
 
 今後のテレビ報道では、放射線量を月間値換算、年間値換算で発表することが不可欠だ。
 
 もうひとつ、重要なことは、福島原発から離れた地点での放射線量が原発周辺の風向きに大きく依存していることである。火山灰の影響と類似している。
 
 自衛隊による空中からの散水によって、福島原発上空の放射線濃度が明らかになった。原発上空高度90メートルの放射線濃度は、
87.7ミリマイクロシーベルト/時

8.77万マイクロシーベルト/時
であり、極めて高濃度の放射能が放出されていることが改めて明らかになった。
 
 この濃度であれば、20キロ地点で300マイクロシーベルト/時の放射線が観測されても順当であると言える。
 
 地震発生から現在まで、原発周辺では西ないし西北の風が吹き続けている。この西風のおかげで、放射能は陸上地域ではなく海上方向に流されてきたのだ。その結果、本来の数値よりもかなり低い数値が観測されてきたのだと思われる。
 
 しかし、風向きが東、北東、南東からに変われば、事態は急変する。
 
 3月20
日から3月21日にかけて、風向きが南寄りに変化することもあると思われる。同時に、20日から21日にかけて降雨も予想されている。この20日から21日にかけて、福島原発の北ないし北東のエリアで、放射能濃度が高まり、しかも、降雨で放射能が大地に降り積もる可能性がある。

 
 風向きが変化することを考えれば、20キロ、30キロの避難では国民の生命、健康の保証度は低すぎる。国民の生命を尊重するなら、避難エリアを100キロ程度に拡大するのが妥当ではないか。


 福島原発の北東20-30キロ圏に位置する南相馬市は、菅政権が設定した最悪の「屋内退避地域」を持ち、拙劣な国の行政によって深刻な被害を受けてきた自治体であるが、18日に急きょ、遠隔地への避難を実現させた。国が無責任な対応を続けるなかで、自力で千葉県と折衝してバスのチャーターを実現させたようである。その背景に、風向きと天候変化による多大な放射能被害予測があったものと推察される。
 
 菅直人氏と枝野幸男氏が国民の生命と健康を軽視し続けるなら、国民は自衛の行動として、自力で半径100キロ以遠に逃げるしかない。西ないし、南西方向に脱出するべきである。
 

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2011年3月17日 (木)

日本は原子力発電からの決別を決断すべきである

福島原発での悪夢が進行している。電力会社や国が罪なき国民を駆り出して必死の対応を示しているが、罪なき労働者が悲惨な放射能汚染に晒されないよう厳格な放射線量管理の下で作業を行ってもらいたい。
 
 現場で作業に立ち向かう人間こそ、真の勇者である。しかし、この真の勇者を政府や電力会社は絶対に守らねばならない
 
 菅直人氏は「東京電力が現場から撤退するなら東京電力は必ずつぶれる」と述べて、東京電力を恫喝したと報道されているが、事故の最大の責任の一端は政府にあるのであり、菅直人氏が現場で陣頭指揮するべきである。
 
 福島原発の現場電力会社幹部政府責任者のどれだけが陣取っているのだろうか。責任ある立場にある者が、決死の覚悟で陣頭指揮をしなければ、意志力のある作業など望むべくもない。指揮する者が安全な場所から命令だけを下し、無数の有為の青年が命を奪われたのが先の大戦の図式である。この愚を繰り返すことは許されない。
 
 問題の本質を的確に論評しているのが広瀬隆氏である。広瀬氏は、反原発運動に精力的に取り組んできたジャーナリストである。
 

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 原子力の平和利用、原子力発電の利用については、世界各国でのこれまでの事故事例を踏まえて、一定の結論が導かれていた。
 
 チェルノブイリ、スリーマイル島、東海村、美浜原発、柏崎原発事故など、重大な事故が繰り返されてきた。日本は地震大国であり、同時に津波大国である。その想定された地震と津波が発生して今回の事故が発生している。
 
 最大限の震災・津波対策を講じてきたにもかかわらず、今回の事態に至ったということは、原子力発電そのものが、人的コントロールの下に置くことが不可能であることを示している。
 
 広瀬隆氏は、ダイヤモンドオンライン記事を掲載されているが、最悪のケースであるメルトダウン=チャイナ・シンドロームについて、以下の記述を示している。
 
「電気出力100kW原子炉では、熱出力がその3倍の330kWある。この原子炉では、原子炉自動停止しても、その後に核分裂生成物が出し続ける崩壊熱は、1日後にも、15560kWもある。またその発熱量がどれほど小さくなっても、永遠に熱を出し続けるので、燃料棒が原子炉にある限り、それを除去し続けなければならない。なぜなら、原子炉という閉じ込められた容器内では、熱がどんどんたまってゆくからである。
 
 それを除去できなければ、水は100℃で沸騰するから、水がなくなり、燃料棒がむき出しになる。そうなれば、超危険な放射性物質が溶け出し、燃料棒の集合体が溶け落ちる。それが炉心熔融であり、メルトダウンと呼ばれる。燃料棒の集合体が次々に溶け落ちると、炉の底にたまって、ますます高温になり、灼熱状態になる。やがて原子炉圧力容器の鋼鉄を溶かし、お釜の底が抜けると、すべての放射性物質が、外に出て行く。これが「チャイナ・シンドローム」と呼ばれる現象である。」
 
 極めて危険な事態が発生しないとは言い切れないのが現状である。
 
 また、私が本ブログで繰り返し記述している、現状の放射線量の危険についても、
「テレビでは、コメンテーターも政府もみな、微量、微量と言い続けた。ここまでくれば、みな、おそるべき犯罪者たちである」
と言及している。
 
 毎日新聞に掲載された談話では、
メディアはなぜ、東電や政府の発表を垂れ流すのでしょうか放射能が漏れていても「直ちに人体に影響を与えない」と繰り返しています。しかし、発表されているのは1時間当たりの数値365日×24時間で計算してみなさい。想像力もなく、レントゲン並みとか自然界の何分の1と報道している印象です」
とも述べている。
 
 NHKの偏向報道についても、私の認識は広瀬氏の捉え方と軌を一にする。ダイヤモンドオンライン記事に以下の記述を示す。
 
NHKなどは「1000年に1度の巨大地震」と強調するが、この東北地方三陸沖地震の実害と、原発震災を起こした原因は、津波であった。では、津波の脅威は、誰にも予測できなかったものなのか。
 
 日本の沿岸地震では、ほんの100年前ほどの1896年(明治29年)の明治三陸地震津波で、岩手県沿岸の綾里(りょうり)では38.2m、吉浜(よしはま)24.4m、田老(たろう)14.6m津波高さが記録されている。
 
「想定外」の言葉を安っぽく濫用するなとマスメディアに言いたい。被害が出たあとに、被害を解析してくれても困る。事故後に、「想定できなかった」ということは、専門家ではない、ということだ。
 
 すべて私のごとき人間に想定でき、昨年8月に発刊した『原子炉時限爆弾』(ダイヤモンド社刊)に書いたことばかりが起こったのである。電力会社が「故意に想定しなかった」だけであり、想定しなかったその責任は、被曝者に対してきわめて重大である」


 

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改めて広瀬氏が出版された『原子炉時限爆弾』(ダイヤモンド社)をすべての国民が熟読し、問題の輪郭を正確に把握しておかねばならない。

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枝野さん、卑劣なウソで人を動かすことはできない

放射能事故が深刻化する福島原発の半径20キロから半径30キロエリアが、菅政権の最悪の対応により、厳しい状況に追い込まれている。 
 
 このエリアは菅直人氏の宣言により、「屋内退避地域」に指定された。屋外での活動が危険であると政府が認定した地域である。
 
 この地域への物資の搬入が滞り、この地域での避難生活が危機的な状況に追い込まれている。
 
 政府が、屋外での活動は危険であると認定した地域で、積極的に屋外で活動しようと考える市民はほとんどいないだろう。屋外での活動が危険でなければ、そもそも「屋内退避地域」を指定する必要がない。
 
 枝野幸男氏は、「屋内退避地域」での屋外活動を積極的に行えと記者会見で述べたが、言っていることが自己矛盾している。
 
 枝野幸男氏は、
「1日24時間365日、被ばくし続けたときに、健康を害することがあるかどうかといった程度の放射線量」
であると述べたが、日本国民を馬鹿にするのもいい加減にしろと言いたい。
 
 福島第一原子力発電所から20キロ離れた福島県浪江町で3月15日に計測された放射線量は195~330マイクロシーベルトである。
 
 この330マイクロシーベルトの数値を元に計算すると、この放射線量は、
1日で  7920マイクロシーベルト
1ヵ月で 23万7600マイクロシーベルト
1年間で 289万0800マイクロシーベルトである。
 
 すでに、本ブログで紹介したが、
放射線作業に従事する人の法的年間被爆限度は、5万マイクロシーベルトである。
 
25万マイクロシーベルトの被ばくで、白血球に異常が生じるとされている。
100万マイクロシーベルトの被ばくで、生命の危険が生じると言われ、
400万マイクロシーベルトの被ばくで、半分の人が死亡するとされている。
 
 この数値を踏まえて、枝野幸男氏は、
「1日24時間365日、被ばくし続けたときに、健康を害することがあるかどうかといった程度の放射線量」
だと強弁し続けるのか。
 
 国民の生命にかかわる事項でウソを言ってはならない。

 米国政府が日本に居住する米国人に対して、半径80キロエリアの外に退避するように指示を出したことも、菅政権の狂気を如実に物語っている。菅政権は国民の生命、健康、生活のことなど、まったく真剣に考えていない。財政負担が拡大するから、20キロから30キロエリアに国民を閉じ込めておけばよいとの発想しか持たないのだ。これほど卑劣な政権が居座っていることは日本国民最大の不幸である。万死に値する!!
 
 菅政権が設定した半径20キロから30キロのエリアで、生活に不可欠な物資が搬入されず、生存が脅かされる事態が発生しているのだ。
 
 記者会見で、「積極的に屋外で活動しろ」と命令する前に、政府が政府の責任で、必要物資の搬入を確実に実行するべきだ。うそ八百の記者会見で国民を不幸にするくらいなら、枝野氏が運転手になって20-30キロエリアに物資を運ぶべきだろう。
 
 そもそも、「屋内退避エリア」などという、最悪の地域設定を行ったことに問題があるのだ。
 
 3キロエリア、あるいは20キロエリアなどを五月雨式に設定するところに、危機管理の根本が欠落していることが明白に示されている。
 
 初動で、大きく遠隔の安全圏への避難を決定していれば、住民の移動は、初動と帰還の2度で済む。3キロ、20キロ、30キロを、場当たり的に切羽詰まって深夜、早朝に強制すれば、住民の物理的、精神的負担は計り知れない。
 
 菅政権の対応が最悪であることを改めて指摘しても不毛だが、これ以上、国民生活を破壊せぬよう、避難場所確保を含めた安全圏への住民避難を政府の責任で直ちに実行するべきである。もちろんその前に、20-30キロエリアの避難住民に対する必要物資搬入などを確実に実行すべきことは当然である。
 
 また、テレビ朝日は、東京電力から巨大な広告収入を受け入れてきたからといって、歪んだ報道を行うべきでない。東京電力を意図的に持ち上げる報道は醜悪である。
 
 すべてのテレビメディアに共通するが、1時間当たりの放射線量とレントゲン1枚の放射線量を比較する意図的な情報操作が行われているが、ある地点の1時間当たりの放射線量は24倍して1日分720倍して1カ月分8760倍して1年分の放射線量になる。子供だましの情報操作を即刻やめるべきだ。

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2011年3月16日 (水)

高濃度放射能下の屋外活動を強制する枝野幸男氏

枝野幸男官房長官が記者会見し、福島原発から20キロ地点は安全であり、荷物の搬入などの作業を屋外で安心して行うようにと指示する発言を示した。
 
 枝野氏は安全性を警戒する行動が不当であるとの非難を示している。
 
 文部省は、福島原発から20キロ地点での放射線量が195~330マイクロシーベルト/時であるとのデータをすでに発表している。
 
 この数値を「安全」だとする判断は正常ではない。放射線量は風向きに大きく依存する。西風の日は東京の数値は低くなる。数値は必ず風向きと合わせて公表される必要がある。また、レントゲン1枚の放射線量と単純比較するが、数値は1時間当たりであるので、1日では24倍1ヵ月では720倍になる。このことを正しく伝えている放送は皆無に近い。
 
 本当に安全ならば、対策本部をこの20キロ地点に設置して、すべての活動をこの地点で行うがよい。枝野氏の活動の拠点もこの20キロ地点に定めればよい。
 
 安全性に配慮して20キロ地点に人が近づかないようにしているときに、
「20キロ地点のリスクが高い」
との判断と、
「20キロ地点は安全だからリスクを回避する行動を取るのは不当だ」
との判断の、
どちらが正しいと言えるか。
 
 枝野氏が前者の判断は誤りで、後者が正しいと考えるのなら、まず枝野氏が率先して20キロ地点に移動して活動することを、模範行動として国民の前に示すべきだ。
 
 自分は安全な場に身を置いておいて、20キロ地点で屋外活動を行えとか、冷却水注入作業のために、25万マイクロシーベルトまで被ばくして作業をしろと命じるのは不当でないのか。
 
 20キロに設定している避難エリアが、放射能放出の現実に照らしてあまりにもリスクが高すぎるのだ。
 
 自衛隊の空中からの散水が中止されたが、政府は原発上空の放射線濃度を公表するべきだ。
 
 残念なことではあるが、事態の深刻さは刻々と増している。遅きに失しぬうちに、避難エリアを大幅に拡大するべきである。エリアを拡大せずに発生する問題は、すべて「人災」ということになる。

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放射線被ばくリスクを隠蔽して広報しない菅政権

菅直人政権、NHK、民放の電波マスゴミは、福島原発事故に関連する最重要情報を操作して報道している。真実の情報を隠ぺいし、放射能被害を真実よりも軽微なものとして報告している。
 
 文部科学省は原発事故に伴う放射線量を計測して公表した。
 
 テレビメディアが報道している数値は以下の通り。3月15日の計測結果だ
 
東京  0.809マイクロシーベルト/時
千葉  0.313マイクロシーベルト/時
神奈川 0.182マイクロシーベルト/時
埼玉  1.222マイクロシーベルト/時
山梨  0.069マイクロシーベルト/時
静岡  0.089マイクロシーベルト/時
である。
 
 これらの数値を用いて、健康被害のない放射線量だとして、まったく問題にならないとの情報を流布している。
 
 ところが、電波メディアが報道しないデータが存在する。
以下のデータである。3月15日に計測されている。
 
福島第一原発から北西に約20キロ離れた福島県浪江町の3カ所で測定されたデータで、
195~330マイクロシーベルト/時
である。
 
福島市の東にある飯館村では、
44・7マイクロシーベルト/時
の放射線量が計測されている。
 
福島県浪江町のケースで計算すると、この放射線量を1日被ばくすると、

4680~7920マイクロシーベルト
の放射線量を被ばくすることになる。
 
1ヵ月経過すると、被ばく量は
14万0400~23万7600マイクロシーベルト
に達する。
 
健康被害との関連でいえば、10万マイクロシーベルトの被ばく量発がんの可能性が明瞭に上昇し、25万マイクロシーベルト以上の被ばく白血球の減少が観察され、100万マイクロシーベルト以上の被ばくでは、死亡の危険が生じてくることになる。
 
上記、浪江町の放射線濃度では、4ヵ月から8ヵ月の被ばくで100万マイクロシーベルト=1シーベルトの被ばく量に達する。400万マイクロシーベルト=4シーベルトの被ばくでは、半数の人が死亡すると見られているが、1年半から3年の時間で、この被ばく量に達することになる。
 
 つまり、遠隔地の放射線量はまださほど上昇していないが、福島県、茨城県、宮城県、山形県、新潟県などの近接エリアでは、現状の放射線放出量でも、時間の経過とともに、甚大な被害が発生することが容易に想定されるのである。
 
 このような最重要のデータをテレビメディア選別して、隠蔽して放送を行っている。遠隔地の低い数値だけを選別して放送して、放射能汚染の真実の危険を意図的に隠ぺいしている。
 
 市民はインターネットから正しい情報を入手しないと手遅れになる。放射線被ばく量は時間と比例して増大するので、1秒でも早く行動することが被害を最小化させる方策になる。原発から100キロ以内200キロ以内に居住する住民は、直ちに安全地帯への避難を行うべきである。

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末端労働者犠牲に原発責任幹部政府は逃亡の図式

テレビでは、原子力産業と癒着する御用学者、福島原子力発電所事故に責任を負う業界学者が、自己弁護の発言を繰り返し、放射能放出に伴う危険について、事実とかけ離れた情報を流布している。
 
 菅政権と、癒着する原子力産業から発せられる情報を鵜呑みにしたのでは国民は残念ながら自らの生命を守ることができない。国民は真実の情報を入手して、自分の生命を守る防衛行動を開始しなければならない。
 
 菅政権は「最大不幸社会」を確実に実現しつつある。菅政権は原子力発電推進の政策方針を採用していたのであり、今回の原発事故に大きな責任を負っている。その関係から、真実を正確に伝えられる立場にないのだ。
 
 福島原発からすでに高濃度の放射線放出が始まっている。その影響をマスゴミは無視できるほどに微量であると報道するが、影響があるとは報道できないからこのような報道内容になる。
 
 我々が認識しなければならない現実を以下に列挙する。
 
①福島原子力発電所正門付近の放射能濃度が危険な水準に上昇している。政府は正門付近の低い数値を発表することがあるが、これは、計測時の風向きによって、数値が低下した時点のものである。正門付近が風上になれば、数値は著しく低下する。逆に風下になれば、数値は著しく上昇する。
 
②すでに、3月15日、遠隔地で著しく高い放射能濃度が計測されている。計測された放射能濃度は、福島市東の飯館村で44.7マイクロシーベルト/時いわき市で23.7マイクロシーベルト/時である。
 
③上記数値について、間違った解説が流布されている。一般的に人は通常の状況下で年間2400マイクロシーベルトの放射線を浴びており、この数値と比較すれば、計測されている値は、人体に影響を与えるものではないので、まったく心配はいらないというものだ。
 
④しかし、二つの数字は単位が異なる。年間数値は年間累計の放射線量であるのに対して、計測値は1時間当たりの数値であるからだ。
 
⑤通常、人工的な放射線被ばく量は年間1000マイクロシーベルト以下に抑制すべきとされている。10万マイクロシーベルトを超えれば、がんの発生率が明確に上昇する。100万シーベルトを超えれば死亡するリスクが顕在化する。
 
⑥1時間に45マイクロシーベルトの放射線量は、1日当たり1080マイクロシーベルトの放射線量を意味する。1ヵ月で3万マイクロシーベルトであるから、この放射線量の状況下にいれば、4ヵ月でがんの発生率が明確に上昇し、約3年間で、死亡の危険性を伴う放射線量を被ばくすることを意味する。
 
⑦決して無視できる水準の放射線量ではないのだ。
 
菅政権は福島原発での作業員に対して、被ばく量上限を100ミリシーベルトから250シーベルトに引き上げる方針を決めたことを発表した。100ミリシーベルトは10万マイクロシーベルト、250ミリシーベルトは25万マイクロシーベルトである。
 
放射線作業に従事する人の法的年間被爆限度は50ミリシーベルト=5万マイクロシーベルトと定められており、今回の措置は、この5倍の放射線量の被ばくを作業員に強制するものである。作業員を生命の危険にさらす決定であると言わざるを得ない。
 
 今回の福島原発事故は、原発推進者がもたらした「人災」であることは明白である。日本は地震大国、津波大国であり、臨海部に立地する原子力発電所は地震災害、津波災害のリスクに常に晒されている。
 
 チェルノブイリ事故、スリーマイル島事故、東海村事故、美浜原発事故などの経験から、原子力を人的にコントロールすることは不可能であるとの強い警告が示され続けてきた。
 
 しかし、原発は火力発電等と比較して圧倒的に大きな利益を電力会社にもたらし、また、原子力関連分野の学者には巨大な研究費が投下され、巨大な原子力産業に大きな経済的利益をもたらすことから、産官学が癒着して原子力利用を推進してきたのだ。その当然の帰結として今回の事故がもたらされた。
 
 この事故の発生に際して、何の罪もない末端の労働者に犠牲を強いるのはあまりにも不当である。福島原発の指揮指令本部が福島原発から福島県庁に移されることが発表された。原発事故に責任がある政府関係者、電力会社幹部は安全な場所に避難して、末端の労働者に生命の危険のある作業を強制することは許されない。
 
 菅直人氏は東京電力に対して、生命を犠牲にしてでも冷却水の投入を行えと受け取れる指示を出したと伝えられているが、そこまで言うなら、菅直人氏自身が冷却水投入作業に従事するべきである。
 
 末端の労働者が生命の犠牲を強制されることは不当である。電力会社の幹部がまずは作業の先頭に立つべきではないのか。美浜原発でも、東海村でも、犠牲になるのは、常に、何の罪もない一介の労働者であり、責任を回避する政府関係者と電力会社幹部は常に安全な場所に身を置いている。
 
 原発付近の放射線濃度を発表する際には、風向きの情報が不可欠である。テレビでは数値が下がったことが常に強調されるが、計測地点が風上になった時点での数値は必ず急低下する。したがって、風向きと放射線濃度をセットにした数値を発表しなければ、意味のある情報にはならない。
 
 フランスの原子力安全局が指摘しているように、福島原発事故の危険レベルはすでにスリーマイル島事故を上回っているのだ。原発周辺に立ち入りが不能になるリスクも極めて高くなりつつある。近隣住民の避難エリアの半径200キロへの拡大を急がなければ、歴史に大きな禍根を残すことになるだろう。また、富士山爆発の危険もあると考えられ、全国のすべての原発に対して、一時停止措置を取るべきだ。

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民主党財政再建原理主義者が日本経済を破壊する

『金利・為替・株価特報』128号=2011年3月11日号は、3月11日に発行したが、レポート印刷中に地震が発生して、印刷工場の印刷機械に損傷が生じた。この機械設備の修復に時間を要したため、発送が3月12日土曜日にずれ込んだ。クロネコヤマトメール便配送は、大地震の影響で、一部地域での遅配が見込まれている。『金利・為替・株価特報』ご購読の皆様には大変ご迷惑をおかけ申し上げますが、なにとぞご理解賜りますよう謹んでお願い申し上げます。
 
『金利・為替・株価特報』128号のタイトルは、
「政治とカネ重大法律違反ほおかむり菅首相」
 
目次は以下のとおりである。
 
<目次>
1.  【政局】公明党が命綱握る菅政権の末路
2.  【政策】日米経済調和対話とTPP・規制改革
3.  【政治】米国務省日本部長が暴露した米国の本音
4.  【株価】株価低迷シナリオが生き残るわけ
5.  【欧州】物価重視のユーロ金融政策当局とPIIGS
6.  【中国】ソフトランディングに向かう中国の政治リスク
7.  【為替】金融引き締め政策と日米欧三極通貨
8.  【金利】一次産品価格上昇で金融政策当局に警戒感
9.  【投資】投資戦略

『金利・為替・株価特報』では、昨年後半以来、日本の株価が三尊天井を形成する可能性が高いとの見通しを示してきた。
 
 2010年4月の11,339円を大天井とし、2009年8月26日の10,639円と2011年2月21日の10,857円を両肩の高値を形成する三尊天井を形成する可能性が高いことを予測してきた。
 
Nikkei0315113
 
 2011年は株価上昇を予想するエコノミストが圧倒的に多く、本レポートの予測は圧倒的な少数派の予測であった。しかし、今回の3月11日の地震発生以降、株価は急落しており、本レポートの予測通りに三尊天井を形成することになった。
 
 株価が急落したのは3月11日以降であるが、すでにその前に、2月21日以降、緩やかな下落を示していた。

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本レポートで株価再下落を予測してきた最大の理由は、日本の経済政策が過去最強の超緊縮財政の方向に舵を切ったことにある。菅直人氏は経済成長重視を口にするが、2011年度政府予算は、成長促進ではなく、景気抑圧の内容になっている。
 
 2010年度は2009年度第二次補正予算のうち4兆円分が2010年度支出になってずれ込んだため、政府支出が拡大した。詳細は『金利・為替・株価特報』をご高覧賜りたいが、2011年度予算は日本のGDPを2%近くも押し下げる、過去最大の超緊縮予算になっている。
 
 地震が発生して株価が急落したために、地震を背景にした株価下落だと政府は言い逃れすると見込まれるが、地震が発生しなくても、超デフレ予算による日本経済悪化によって日本株価は再下落する可能性が高かったのだ。
 
 今回の地震に伴う株価急落で、2011年に日本経済が急激に悪化する可能性が格段に高まった。この状況を放置するならば、極めて深刻な失業、倒産、経済苦自殺の阿鼻叫喚を招来することになる。
 
 したがって、政府は直ちに災害復旧、日本経済支援のための補正予算を編成するべきである。震災で不幸が拡大するところに、株価が暴落し、景気が急激に悪化するなら、日本人全体が不幸の渦に巻き込まれることになる。
 
 問題は、このような状況下にあるにもかかわらず、現在の菅政権執行部に政策運営能力が皆無であることだ。菅直人氏は自民党の谷垣総裁との会談で、「震災増税」に言及したと伝えられている。
 
 また、民主党の岡田克也幹事長は、震災復旧関連の補正予算を編成する財源を調達するために、子ども手当を廃止することを検討し始めたと伝えられている。財政再建原理主義者たちがいかにも考えそうなことである。
 
 このような硬直した脳で経済政策を策定するなら、日本経済は間違いなく脳死の方向に誘導されてしまう。この局面は、大胆に建設国債を発行して、迅速な復旧・復興事業を推進するべき局面である。正しいマクロ経済政策を実行しなければ、この国の国民の不幸は一段と最大化してゆく。
 
 日本列島の地表下で蠢くマグマの活動が一段と活発化しているように感じられる。富士山の大爆発が迫っているのではないかとも感じられる。最大限の警戒が求められる。

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2011年3月15日 (火)

放射能汚染非常事態宣言を発し必須の対応策示せ

福島原子力発電所は完全に制御不能の核汚染施設に転じている。

 テレビ朝日は400ミリシーベルトの放射線濃度を4万マイクロシーベルトと報道したが、40万マイクロシーベルトの誤りである。私は直ちにテレビ朝日に誤りを指摘する電話を入れたが、テレビ朝日は訂正を放送しなかった。
 
 すでに、関係者から15条通報、10条通報がなされており、菅政権は非常事態宣言を発表しなければならない状況にある。
 
 原発周辺住民に対しては、最低でも200キロ圏外への退避が不可欠で、迅速な対応が求められるが、菅政権は住民を30キロ圏内に縛り付けて動けない状況に陥れる愚策を採用している。時間が経過すればするほど、遠距離への避難は、そのタイミングを失うことになる。菅直人政権は未曾有の人災を引き起こしつつある。
 
 原子力発電所での重大事故発生の初動段階で、過剰ともいえる対応を示すのが、原子力災害発生時の鉄則であるはずだ。この鉄則が無視されている。
 
 炉心溶融が進めば炉心爆発のリスクが著しく高まる。
 
 炉心をコンクリートで遮蔽する最終手段を実行することを検討せざるを得ない事態に移行しつつある。
 
 菅直人氏は「冷静な対応」を求めるが、菅直人政権の指揮の下に「冷静な対応」を続けていれば、最悪の状況に追い込まれてしまうだろう。とても「冷静な対応」を示すことはできないし、「冷静に対応」すべき状況ではない。
 
「炉心の冷却が進めば、放射線の放出が低下してゆく可能性があります。この可能性をにらみながら、対応を進めてゆく必要があります。」
といった説明が繰り返しなされるが、この対応方式が根本的に間違っているのだ。
 
「炉心の冷却が進めば放射能の放出が低下してゆく可能性があります。しかし、最悪の事態を想定して対応策を講じなければなりません。つきましては、200キロ圏外への住民退避を直ちに実行することといたしました。一定の時間猶予を提供いたしますので、その間に、持参する手荷物の集約をお願いいたします。」
と通知して、避難しなければならない住民に最低限必要な荷物を取りまとめる時間を提供して、初動段階で遠隔地に避難する必要があった。
 
 いまからでも、誤りを改むるに憚るなかれで、直ちに対応する必要がある。

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菅政権は原発リスクを認識し交通マヒを回避せよ

本ブログでは、福島原子力発電所で発生している事故が最悪の経路を進無可能性を否定し切れないとの警告を発し続けているが、ついに東京電力が原子力緊急事態を宣言するいわゆる「15条通報」を行ったことが報道された。すでに著しく高濃度の放射能が放出されているわけであり、現実が非常事態にあるとの厳然たる事実を十分に踏まえた緊張感のある対応が強く求められている。
 
 原子力事故に際しては、最悪を想定した対応が不可欠である。
 
“ be on the safe side “

 
「そこまでしなくてもいいのではないか」との批判を無視して、過剰ともいえる対応を取るべきなのである。対象が原子力である限り、最悪を想定した対応を取ることが鉄則であるが、菅政権の現実の対応は真逆である。
 
 東京電力の記者会見を見ても、緊張感がゼロである。

 この意味で、近隣住民の避難については、初動対応として100キロ半径の住民の避難を実施すべきであった。2キロ→10キロ→20キロと、対応が後手後手に回り、無理な時間帯の避難命令で、多数の住民がいまも避難できない状況に置かれている。
 
 枝野幸男官房長官は、楽観論だけを述べ続けながら、段階的な後退を余儀なく迫られてきているのだ。
 
 福島原発から漏出している放射能濃度についても、政府および当局は、正門付近などの定点観測値しか発表してきていない。
 
 福島原発近辺の風向きから判断して、第一原発3号機爆発に際しても、汚染物質は北東ないし北北東の方向に流出したものと考えられ、風上の観測地点の放射能値が低くても不思議はない状況であった。
 
 爆発が発生した際の爆煙を直接採取しなければ、真実のリスクは測定不可能なはずである。爆煙そのものを採取もせずに、風上の定点観測地点の放射能濃度データをもって安全宣言する安易さがまったく理解不能である。
 
 公表されている正門付近の放射能濃度は、爆発や蒸気放出によって放出されている放射能濃度とはかけ離れて低い数値になっているはずであり、東電は、爆発気体や放出ガスそのものの放射能濃度を計測して、隠ぺいせずに公表するべきである。
 
 3号機爆発の際に11人の負傷者が発生しているが、負傷者の負傷の程度、被爆の状況についての情報も十分開示されていない。
 
 また、新たに炉心溶融の恐れが高まっている第2号機の炉心溶融が進展するなら、最悪のケースでは、第2号機の炉心爆発の可能性も否定できない。ここまで事態が悪化すれば、事故現場に人間が接近することすらできなくなり、広範な地域が死の地と化すことになる。
 
 他方、無計画な計画停電が大きな混乱をもたらしているが、停電実施に際しては、国民生活の視点から、鉄道を中心とする公共交通機関への影響を綿密に検討することが最重要である。公共交通機関への電力供給を最優先して、その他の手法での使用電力削減の方策が検討されてしかるべきである。
 
 菅直人氏は東京電力の計画停電の申請を了承したと記者会見で発言したが、東電からの申請を右から左にそのまま了承するのではなく、国民生活防衛の視点から、東京電力と細部の詰めを行うべきであったことは言うまでもない。
 
 当面、4月末までと伝えられている停電が、このような形で公共交通機関を全面的に巻き込む形で強行されるなら、日本経済にこの面からだけでも甚大な影響を発生させることになる。
 
 いまからでも遅くない。公共交通機関への影響を最小限にする形での、使用電力削減の方策を再検討するべきだ。
 
 東京電力からの申請を、内容を吟味もせずに了承しておいて、問題が発生した後で、その責任を東京電力だけに押し付けるのでは、政府など存在する意味がない。
 
 原発事故への対応では、希望的観測を前提にした極めて甘い対応に終始している。希望的観測が実現しない場合、取り返しのつかない人災を招くことになる。
 
 停電実施に際しては、首都圏での公共交通機関の運行大幅削減がもたらす影響をきめ細かく分析しなければ、国民生活を守ることは不可能だ。朝一でヘリコプターに乗って原発を見学しても、このような基本動作を実行し、適切な指示を下せないのなら、何の意味もない。単なるパフォーマンスに過ぎないことになる。政府の指揮体制の抜本的な立て直しが求められている。

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参院院内集会「冤罪を許さない」延期のお知らせ

本ブログで紹介させていただいた、3月15日午後4時から参議院議員会館1階講堂で開催される予定であった、
「日本の司法を正す会」、『週刊金曜日』、『月刊日本』主催による
院内集会「冤罪を許さない!」
の開催が延期になった。
 
 3月16日に予定されていた「布川事件」再審判決が延期になったことが原因であり、開催日程が決定され次第、本ブログで改めて紹介させていただく。
 
 3月15日開催予定の集会は開催されないので、集会に参加予定であった皆様には、なにとぞ集会の延期を周知徹底されたく、謹んでお願い申し上げる。
 
 未曾有の災害となっている東日本大震災、大津波、原発爆発事故の発生に伴い、多くの日程に異動が生じているが、まずは、この国難に主権者国民が力を合わせて対応することが強く求められている。

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2011年3月14日 (月)

巨大災害に苦しむ国民に「地震増税」を企てる悪魔

未曾有の大地震・大津波に見舞われた日本。

 国民が力を合わせてこの難局を乗り越えなければならない。
広範な地域における人命救出活動が展開されているが、自衛隊の動員を拡大して、生存者の救出に全力を挙げるべきだ。政府は自衛隊の動員を5万人から10万人に拡大する方針を示したが対応が遅すぎる。直ちに15万人体制を構築して、生存者の救出に全力を挙げるべきである。
 
 福島原子力発電所の潜在的リスクが排除されていない。半径20キロの避難で十分とは言えないはずである。直ちに避難範囲を100キロ程度に拡張する必要があるのではないか。避難区域を拡大して被害が想定内に収まることと、避難区域を拡大せずに被害が想定外に発生することとを比較考量しなければならない。
 
 こうした不測の事態の発生に対応して、政治休戦が申し合わされたのは当然であるが、このなかで、看過できない動きが見え始めたことに対して、政治を担う人々の良識ある行動が強く求められる。
 
 民主党の菅直人氏と自民党の谷垣禎一氏が「地震増税」の可能性を検討しているとの報道が示された。大地震と大津波で国民生活が未曾有の困難に直面しているときに、国民を欺くような暴政を企てることに驚愕の念を禁じ得ない。
 
 緊急、臨時の支出に対応するのが、本来、国債発行の意義である。震災対応の国債発行であるなら、当然のことながら、支出見合いのインフラが整備される。建設国債発行の要件も満たすはずである。
 
 日本のマネーフローは、巨額の余剰資金を国内投資で吸収できず、その資金余剰が海外に供給されている状況にある。国債を発行しても国全体の資金余剰の状況に変化は生じない。
 
 そもそも2011年度は超緊縮財政であり、何の災害が生じなくても、日本経済には強烈な下方圧力が生じる。ここに、震災の影響で、少なくとも短期的には強烈な景気下方圧力が生じる。
 
 この震災不況の影響を緩和するためにも、追加で決定される補正予算の財源は国債発行以外にあり得ない。
 
 こうした国民の存亡危急の機に乗じて、消費税大増税を実施してしまおうなどというのは、国民生活の困難に何の関心もない財務官僚以外には、発想の対象に浮かびようがない。
 
 このような傍若無人の悪政提案を真に受けるところに、菅直人氏の歪んだ感性がはっきりと浮かび上がる。
 
 まさか、このような提案が具体性を帯びるなどということがあるとは考えられないが、「地震増税」なる言葉が報道を通じて表面化したことに留意し、このような暴政が万が一にも具体性を帯びることがないように、主権者国民はしっかりと警戒の目を向けてゆかなければならない。

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計画停電は火力発電フル稼働を前提としているか

福島原子力発電所で発生した事故の影響で、東京電力の電力供給力が大幅に減少する。この供給力減少に伴い東電が計画停電を実施する方針を定めた。
 
 政府や電力会社の発表では電力の供給能力が3100万キロワットに低下すると発表したが、この数値は前日までに示された数値を大幅に下回る。
 
 電力会社の発電は、原子力、水力、火力の方式によるが、電力会社は原子力による発電が最も大きな経済的利益をもたらすため、原子力発電を何よりも重視してきた。
 
 米国のスリーマイル島事故、ソ連のチェルノブイリ事故以来、原子力利用の危険性が強く認識され、原子力利用の限界を主張する見解が有力になったが、経済的利益を優先する電力業界と巨大な原子力産業は、原子力利用が安全であると強弁し続けて、原子力発電を拡張してきた歴史がある。
 
 日本でも中越地震での柏崎原子力発電所の事故、関西電力の美浜原子力発電所事故、筑波の原子力施設事故などの経験を背景に、原子力利用縮小の意見が強く提示されてきたが、経済的利益を優先する電力会社と原子力産業の意向が、こうした慎重論を抑えつけて、原子力利用を拡大させてきた経緯がある。
 
 CO2発生を主因とする環境問題の流布も、巨大な原子力産業の意向を背景にしたものだとの指摘が根強く存在する。
 
 こうしたなかで、今回の重大事故が発生しているわけだが、地震大国である日本における原子力利用の限界を鮮明に示す事象である。直ちに全国の原子力発電所の運転を中断し、抜本的な検査を実施することも不可欠である。
 
 菅直人政権の対応は、あまりにも遅すぎ、手ぬるすぎる。
 
 原子力問題の最重要な点は、事故が起こる際に、その規模と程度が甚大になることだ。最悪のケースを想定して、前倒しに警戒態勢を取ることが不可欠であるが、枝野氏が指揮する対応は、すべてが後手後手に回り、対応が「兵力の逐次投入」という最悪のものになっている。
 
 計画停電の発表があったが、原子力以外の発電能力をフル稼働する前提での計画になっているのかという疑問が浮上する。
 
 もっとも限界的な発電方法は火力発電になるが、火力発電は、原油価格が高騰しているため、もっとも高コストの発電方式になる。この高コストの発電を抑制するために、計画停電するというのなら、これは許されない本末転倒ということになる。
 
 まさか、そのような計画になってはいないと思われるが、電力供給能力の数値が1日で大幅に引き下げられたことなど、不自然な点が多いのも事実である。原子力発電所の必要性をアピールするためのデモンストレーションという側面が、万が一にもあったなら、まさに言語道断のふるまいである。ぎりぎり強制停電の措置を取らずに済む需給見通しが存在したとの疑いも払拭はできない。

 また、政府が節電を呼び掛けるなら、まず、政府部門内での節電を率先して実施するべきである。記者会見の会場も照明を半分程度に落とすべきであるし、首相官邸も必要不可欠な場所以外の照明は行わないなどの対応を取るべきだ。政府が電気を使い放題に使用して節電を呼び掛けても説得力はない。
 
 政府は、電力会社の方式別電力供給能力を明示したうえで、今回の計画停電の数値を分かりやすく説明する必要がある。計画停電であっても、市民生活に重大な悪影響を与える可能性が高い。電力会社は原子力発電で事故を発生させ、電力供給に支障を来している以上、水力、火力については、フル稼働を前提に供給体制を構築する責務を負っている。
 
 電力会社のネット上の公式サイトへの接続が困難な状況が生じているのに、政府は詳細な説明を明示していない。計画停電の根拠に関する数値を明示しての説明、計画停電の詳細についてのきめ細かい説明を政府広報サイトにも明示することが不可欠であり、政府の対応の不備が際立っている。

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2011年3月13日 (日)

福島原子力発電所爆発事故と潜在的リスク

福島の原子力発電所での事故が最悪の状況に向けて進展しているようにも見える。枝野官房長官は、最善の可能性だけを強調する情報発表を行っているが、危機管理の視点から言えば、最悪の情報発信である。
 
「最悪を想定し楽観的にふるまう」のが危機管理の鉄則である。
枝野氏の対応は、
「最善をアピールして、時の経過とともに悲観的な状況に追い込まれる」
というものである。
 
 近隣地域に居住する住民の安全確保が最重要の課題であるが、当初から避難措置市域を広く設定し、避難住民の生活環境整備に全力を挙げるべきであったが、対応は五月雨式で、場当たりともいえるもので、最悪のものになっている。避難住民に対する生活環境の整備も極めて水準が低く、発電所が日常、有事の際への備えに万全を期していなかったことが窺われる。
 
 福島原子力発電所の事故の潜在的なリスクは極めて重大である。政府は最悪の事態についての正確な情報を公開し、国民の適正な対応を促すべきである。
 
 いたずらに不安を煽ることは戒めなければならないが、潜在的なリスクは無限大と言ってもよいほどに大きい問題である。事態の進行についての真実の情報と最悪のケースとその場合の対応方法についての情報提供が求められている。

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2011年3月12日 (土)

巨大地震の発生と当面の三つの警戒事項

巨大地震が発生し、その影響で巨大津波が日本列島を襲い、甚大な被害が発生している。被害に見舞われた方に心よりのお見舞いを申し上げる。人命救助に全力を挙げて、一人でも多くの人命が救出されることを心より祈念申し上げる。
 
 政府は全力を投入して、被害者の救出を行うとともに、被災者の救援を行う必要がある。
 
 付随して三つの重大問題が存在することに厳重な警戒が必要である。
 
 第一は、巨大な規模の余震が発生する恐れが高いこと。すでに3月12日未明には長野県で震度6強の極めて強い地震が発生している。宮崎県の火山活動などを含め、日本列島下の地震活動が活発化していることが窺われる。今後もマグニチュード7規模の地震が多数回発生する可能性が指摘されている。
 
 第二は、巨大な大津波が今後も襲来する可能性が高いことだ。また、巨大余震が海域で発生する場合、その余震に伴う津波が襲来することも予想される。被災地での人命救助、復旧作業が開始されているが、二次災害に最大の警戒が求められる。
 
 第三は、原子力発電所で放射能漏れの可能性が生じていることだ。政府の避難勧告は五月雨式で、近隣住民は深夜ならびに早朝に避難を強制される事態に直面しているが、近隣住民が動きを取りやすい時間帯に、あらかじめ予防的な避難を実施する方が近隣住民の負担は少なく済むはずだ。

 福島第一原子力発電所からすでに放射能が漏れていることが報道されている。枝野幸男官房長官の記者会見では、NHKが質疑応答に移ると慌てて放送を中止するなどの恣意的な報道を行っており、原子力汚染という最重要の情報が国民に十分に提供されていない。NHKは恣意的な報道姿勢を直ちに修正するべきである。
 
 大地震の多い日本では、原子力発電の安全性は確立することが困難であることが今回の地震で立証された。近年、環境問題との関連で原子力発電を推進する活動が活発化しているが、その背景には原子力発電が経済的利益をもたらす電力事業者と巨大な原子力産業の意向が強く働いているものと認識される。
 
 原子力発電所で大きな事故が発生すれば、取り返しのつかない事態が生じる。この点を改めて認識して、原子力発電の利用を縮小する方向に、論議を行う必要が生じている。

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2011年3月11日 (金)

米メア日本部長擁護のNHK大越健介ノーコン解説

「沖縄は飲酒運転率が最も高い」

「日本政府は沖縄の知事に『もし金が欲しいならサインしろ』という必要がある」
 
「日本人は合意文化をゆすりの手段に使う」
 
「日本文化には本音と建前があり、駐日米大使は真実を言うと批判される」
 
「日本は法治国家として前近代の状況に取り残されたままである。

 沖縄の名産品であるゴーヤーについて、
「他県の生産量の方が多い、沖縄の人は怠惰すぎて栽培できない」
 
 これが、更迭された米国国務省前日本部長ケビン・メア氏の発言である。2006年から2009年に駐沖縄総領事を務めた。
 
 そして、メア氏は米国の本音を漏らした。
「米国の国益のために日本の領土を使用する」
「これを不可能にする日本の憲法9条改正には反対だ」
 
 メア氏は正直者であったのだとは思う。これが、米国の沖縄に対する認識、日本に対する基本姿勢である。日本を独立国として尊重する立場からかけ離れている。日本を尊重する姿勢も、日本の尊厳を重視する姿勢のかけらもない。
 
 こうした姿勢の米国にひれ伏してきたのが、歴代の日本政権であり、菅直人政権である。
 
 米国が日本を支配し、日本が米国にひれ伏す日米関係からの脱却を唱え続けてきたのが小沢一郎氏であり、鳩山政権が当初目指した方向だった。
 
 このケビン・メア氏を公共の電波を用いて擁護するバカ者がいる。
 
「大越健介の直球解説」などとほざいているが、実態に即して、
「大越健介のノーコン解説」と、少なくとも名称を変更するべきだ。
 
 米国の狗(いぬ)、回し者でしかない。ワシントン勤務をした時期に、完全に米国に取り込まれたエージェントであるのは間違いないと私は判断する。
 
 大越氏は、責められるべきはケビン・メア氏ではなく日本政府であるとの主張を展開した。
 
 2006年に政府と名護市が辺野古移設で合意したが、2009年8月の総選挙で民主党が移設問題の再検討を政権公約に掲げて政権奪取に成功した。しかし、鳩山首相は2010年5月に辺野古に移設する日米合意を発表した。
 
 しかし、沖縄県民は辺野古移設に反対しており、名護市でも移設反対派が市長および議会多数勢力を有することになったため、辺野古移設計画は進展していない。
 
 このような辺野古問題をめぐる事態のこう着がケビン・メア氏の沖縄を侮辱する発言を招いたのであり、悪いのは迷走を続けている民主党政権であるというのが、ノーコン投手大越健介氏のノーコン解説の中味である。
 
 このような偏向放送を行う以上、NHKは視聴者の受信料支払い拒否を批判する資格を持たない。NHKの抜本的な制度変更を断行し、これ以上、卑劣な偏向報道を行えないように対処する必要がある。
 
 中日新聞「こちら特報部」が伝えているが、ケビン・メア氏の姿勢には根本的な問題がある。
 
 中日新聞は、しばしば沖縄総領事館を訪問した名護市の仲村善幸市議の「歴代総領事の中でも、威圧的で人を見下した発言が多く、格段に対応が悪かった」との発言を紹介する。
 
 仲村氏が米兵の交通事故を抗議に行った時、メア氏は、
「米兵が起こす事故は、日本人が起こす事故より割合が低い」とさえ述べ、
「抗議すること自体がおかしいと言わんばかりで、大声で怒鳴るのはしょっちゅうだった」という。
 
 こうしたきめ細かな取材もせずに、メア氏は妻が日本人の親日家であり、メア氏の発言が問題なのではなく、問題は辺野古問題でもたつく日本政府にあるというのは、日本の尊厳を重視せず、沖縄県民の意思を踏みにじる米国政府の姿勢そのままではないか。
 
 大越氏は、一番傷つけられたのは沖縄県民だなどと分かったようなことを言うが、誰よりも沖縄県民の意思を踏みにじっているのは大越健介氏自身である。
 
 対米隷属の自民党政権が辺野古移設を決めてしまったものを、沖縄県民の意思を尊重して、なんとか、県外、あるいは国外移設を実現しようと、多くの関係者が苦心惨憺しているのである。その結果として、日米関係には、いささかの波風が立っているが、日本が尊厳ある独立国として、毅然と生きてゆくには、当然の摩擦ではないのか。
 
 米国の狗(いぬ)に成り下がり、米国を擁護し、日本の主権者の意思をないがしろにする論評を公共の電波を用いて流布するような輩には、即刻退場してもらいたい。これが、主権者国民、NHK放送受信者の率直な気持ちである。
 
 NHKの抜本改革が急務であり、偏向記者の一掃が強く求められる。

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2011年3月10日 (木)

日本の警察・検察・裁判所制度三つの重大欠陥

日本は法治国家として前近代の状況に取り残されたままである。

 前原誠司氏の「政治とカネ」に関するスキャンダルが表面化して、前原氏は外相辞任に追い込まれたが、このケースでは前原氏の政治資金規正法違反が明らかになっており、捜査当局は直ちに捜査を開始しなければならないはずだ。
 
 違法献金を行った女性と違法献金を受けた前原誠司氏が口裏合わせを行い、証拠隠滅に動く恐れは極めて高い。捜査当局の迅速な対応が取られねばならないはずだが、いまのところ、捜査当局の迅速な行動はまったく見えてこない。
 
 これが、日本の警察・検察・裁判所の実態なのである。一言で言って、日本は法治国家ではない。故小室直樹博士は『日本いまだ近代国家に非ず』と喝破された。
 

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 ウオルフレン氏は、
「日本では法律は支配するのではなく、支配されている」
と表現した。
 

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 日本の警察・検察・裁判所制度には、重大な三つの問題が存在する。

 第一は、「法の支配」が成立せず、法が警察・検察に支配されていることだ。言い方を変えれば、警察・検察に驚くべき裁量権が付与されており、警察・検察がこの裁量権を自らの利権と政治目的のために利用していることだ。
 
犯罪が存在するのに無罪放免にする裁量権、
犯罪が存在しないのに無実の罪を創作する裁量権
 
が警察・検察に付与されている。このために、政治謀略、冤罪が後を絶たない。法律は曖昧に定められ、警察・検察は事後的に犯罪の構成要件を決定し、無実の人間を罪人に仕立て上げてゆく。
 
「法の下の平等」、「罪刑法定主義」が成立せず、警察・検察に薄汚れた裁量権が付与されていることが第一の問題である。
 
 第二の問題は、DUE PROCESS OF LAWが完全に無視されていること。任意の事情聴取が事後的に現行犯逮捕に切り替えられること、供述調書の日付改ざん、ねつ造など日常茶飯事である。
 
 無罪推定原則などの根本原則も踏みにじられている。
 
 これらの問題を是正する第一歩が、取り調べ過程の全面・完全可視化である。被疑者のみならず関係者全員の取り調べを全面的に可視化することが不可欠である。
 
 警察・検察の不祥事がこれだけ明らかにされているにも関わらず、政府はいまだに検察に対して弱腰であり、検察の不当な要求の前に完全・全面可視化の即時導入をも決めることすらできない。
 
 第三の問題は、日本の裁判官の独立性が保障されていないことだ。裁判官は法律と良心に基づいて判決を下せば、最高裁事務総局により左遷、降格の憂き目が待っていることを踏まえて判決文を書いている。日本の裁判所は実質的に内閣総理大臣の指揮下に置かれており、政治権力からの圧力による不当裁判が横行しているのである。
 
 こうしたことが問題とされるなかで、3月15日午後4時から参議院議員会館1階講堂において、「日本の司法を正す会」、『週刊金曜日』、『月刊日本』主催による
院内集会「冤罪を許さない!」
が開催される。
 
 3月16日に予定されている「布川事件」再審判決を前に集会が開催され、
布川事件元被告の杉山卓男さん、
袴田事件死刑囚・袴田巌さんの姉の袴田秀子さん、
狭山事件元被告の石川一雄さん、
官製談合疑惑で有罪判決を受け、上告中の元枚方市長の中司宏さん、
などが登壇される。
 
「日本の司法を正す会」代表の村上正邦元参院議員が、日本の司法を正すために、一人でも多くの市民に参集くださるよう声をかけられている。
 
 詳しくは、本ブログで改めて紹介させていただく予定だが、予め、その概要をご紹介させていただく。

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2011年3月 9日 (水)

第二維新成就に向け主権者国民が決起すべきとき

私が尊敬する数少ない日本の経済学者の一人である宇沢弘文東大名誉教授が「TPPを考える国民会議」代表に就任され、その就任のあいさつを、フリージャーナリストの岩上安身氏がIWJ:Independent Web JournalUstream)で公開くださり、それを「いかりや爆氏の毒独日記」様が文章に書き起こしてくださった。
 
 極めて重要な指摘を示されているので、以下に転載させていただく。
 
「・・・自分は代表を受ける資格はありません。わたしは60年間、ただ自分の信ずることのみを追求してきました。
 
 代表を受ける日に、丁度その当日に、私の一高時代からの友人で、私が最も親しくして、私が最も尊敬している友人後藤昌次郎が亡くなったという連絡をうけました。
 
 皆さんはご存知ないかもしれませんが、後藤昌次郎は「松川事件」の弁護士をしました。松川事件は、占領軍が国鉄を潰すために、列車転覆事故を起こすよう日本政府に命令したんですね。日本政府がそれうけて実行にうつした、検察が中心になって・・・。
 
 20人の人たちが、犯人として起訴された。一審で、うち17名が有罪、4名が死刑の判決を受けた、3名は無罪。それをうけて、全国的に激しい批判が起きました。その第二審を彼が中心となって弁護を引き受けました。そして物凄く苦労して、最高裁で20名全員の無罪という歴史的な判決を勝ち取りました。
 
 戦後に起きた冤罪事件を一番象徴する事件です。その他三鷹事件・・、占領軍が企画して日本の検察が、手先となって作り上げた数多くの事件が起こりました。後藤昌次郎は、冤罪を国家の犯罪として厳しく法廷で追求すると同時にですね・・・、彼は非常に志の高い男です。生まれが黒沢尻町で、小沢さんの隣町です。一高時代から65年来の一番親しい友人、後藤昌次郎が亡くなった丁度その日に代表の話がきて、私は彼の遺言とうけとめて即座に引き受けることにしました。
 
 TPPが日本を如何に破壊するか、日本の将来に傷を残すかということを国民の皆さんと考えて、一つの運動に力を尽くしたい。実は昨年の9月に体調を崩して、しょっちゅう約束を破っています、最近、目は殆ど見えません、耳も聞こえない、足もガタガタです。昨年9月に聖なる世界に入りました。
 
 世俗的な関係を断って、私の最後の死を全うするために聖なる世界に専念する積りでした。しかし、今回後藤の遺言を受けて、世俗の世界に戻ってご協力したいと思いますので、どうか宜しくお願い致します。」 

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 本当の良心を持っている方、本当の洞察力を持っている方は、TPPに反対する。
 
 すでに多くの方が指摘しているが、TPPの実態は日米自由貿易協定である。
国内でTPPを歓迎するのは、ごく一部の大企業製造業だけである。
 
 TPPは、米国が米国の利益のために推進している政策方針である。農業は壊滅的な打撃を受け、これまでの農村の風景は一変することになる。農業の大規模化、生産性上昇が実現するとしても、日本農業は米国資本の支配下に置かれることになるだろう。
 
 米国は、米国の弁護士ビジネス、金融ビジネス、医療ビジネスの日本市場進出を目論んでいるのであり、TPPはかつての対日規制改革年次要望書の新しいバージョンに過ぎない。
 
 経済のグローバル化は、国内雇用者の賃金水準を抑制する働きを発揮する。大資本の利潤率は上昇するが、国内労働者の賃金所得には下方圧力がかかることになり、経済停滞、デフレ持続の副作用がもたらされることになる。
 
「いかりや爆氏の毒独日記」様が、
 
「地検特捜部というのは、戦後間もない1947年(昭和22年)に、東京地検特捜部が連合国軍による占領下で、旧日本軍が貯蔵していた隠退蔵物資を摘発してGHQの管理下に置くことを目的に設置された「隠匿退蔵物資事件捜査部」としてスタートした。地検特捜部は、その生い立ちからして胡散臭い存在だったのである。
 
 極端な言い方かもしれないが、宇沢教授が言うように、常にアメリカの手先として存在感を示していたということではなかろうか。日本は表向きは民主国家の顔を標榜しながら、実のところは官僚支配国家で背後でその官僚をアメリカが操っていたということになる。」
 
と指摘されるように、日本の検察、警察は米国の手先としての活動を展開し続けてきたと言って間違いはないと思われる。
 
 拙著『日本の独立』にも記述したが、戦後日本は米国の支配下におかれ、地検特捜部や内閣情報調査局、公安調査庁はCIAとの連携関係を維持し続けてきたのである。
 

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 宇沢先生は体調を崩されるなかで、わが身に鞭打って、「TPPを考える国民会議」代表をお引き受けになられた。
 
 3月6日に開かれた小室直樹先生の追悼シンポジウムでは、小室直樹先生が「政治の目的は経世済民(世を経(おさ)め、民を済(すく)うこと)にある」との言葉と、
「第二の維新を」
の言葉を常に示されていたことが改めて紹介された。

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 日本国民が決起し、第二の維新を実現するべき時が近づいている。

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2011年3月 8日 (火)

法律の定めを無意味とするのが正真正銘無法国家

政治資金規正法に違反したことが明るみに出たために外相辞任に追い込まれた前原誠司氏の問題について論議が繰り広げられているが、ふたつの問題を混同して論じているものが非常に多い。
 
 前原氏が親しくしていた外国人から年間5万円、4年間で20万円の政治献金を受けていたことが政治資金規正法に違反するとして、前原氏は外相を辞任した。金額が小さいから、この措置は厳しすぎるとの論がマスゴミによって喚起されている。
 
 しかし、「金額が小さいのに厳しい処分は不当だ」との批評は、この法律に対する批評である。法律の定めが適正なものであるのかどうかについては議論の余地があるだろう。
 
 他方、法律によって厳しい罰則が規定されている現実を踏まえれば、辞任は当然であるとの主張は、現実の法律の規定に基づいた批評である。
 
「法治国家」である以上、後者の考え方が正当である。法律の定めが妥当でないとの評価を、前原氏への措置が厳しすぎるとの評価にすり替えてはならない。
 
 政治資金規正法第二十二条の五は、 
「外国人から政治活動に関する寄附を受けてはならない」
ことを定めている。
 
 そして、第二十六条の二に、これに違反した者は、
「三年以下の禁固または五十万円以下の罰金に処する」
と定めている。
  
 この法律の条文は金額の多寡による区別をしていない。少ない金額の献金も違法行為であると定め、罰則には三年以下の禁固または五十万円以下の罰金が科せられる。非常に重い刑罰が用意されている。
 
 したがって、政治家のサイドは、献金のなかに外国人からの献金が紛れ込んでいないかを念を入れてチェックしなければならないのだ。日本名で献金をされたらチェックが難しいとの反論があるが、献金を受ける際に、国籍を証明できる書類の添付をお願いするなどの努力が当然求められる。
 
 法律が存在する以上、その法律を尊重しないわけにはいかない。法律に定めがあるのに、この法律は厳しすぎると各人が勝手に評価して、法律に違反して法律に規定されている処罰を受けたときに、法律が悪いと言っても、通用はしない。すべての個人がすべてばらばらな主張を始めて、それらの主張が尊重されるなら、法律は意味をなさなくなる。
 
 法律の規定に問題があるなら、法律を改正すればよいのだ。政治献金を行う際に、寄付行為者に国籍申告の義務を課し、この寄付行為者が虚偽の申告をした場合には、寄付行為者を処罰するように法律を改正するのも一案だろう。
 
 あるいは、年間百万円までの寄附については、違反の罰則を例えば五十万円以下の罰金とすることなど、いくらでも検討できる。
 
 要するに重要なことは、法律の定めを明確にしておいて、違反は違反で厳正に対処することだ。法律を明確に定め、法律は厳正に運用するこれが近代国家の基本である。

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前原氏は外国人から献金を受けてはならないとの法律の規定に反して外国人から献金を受けた。これは、明確に法律違反なのである。
 
「献金を受けていたことを知らなかった」と述べたことが、「故意でない」ことを立証しているのかどうかの判定は、裁判所が行うことであるが、これが通用するなら、犯罪の立証など、ほとんど不可能になる。
 
 前原誠司氏が激しく攻撃してきた小沢一郎氏の政治資金管理団体の問題を見てみよう。
 
 問題が表面化したのは2009年3月3日。この年の5月11日に小沢氏は民主党代表を辞任することを表明した。次の展開があったのは、2010年1月15日である。
 
 小沢氏の公設第一秘書大久保隆規氏は、新政治問題研究会未来産業研究会からの献金を、事実通りに記載して収支報告書を提出した。
 
 政治資金規正法第九条は、寄附について、
寄附をした者の氏名、住所及び職業(寄附をした者が団体である場合には、その名称、主たる事務所の所在地及び代表者の氏名)」
を記載することを定めている。
 
 大久保氏は、寄附をしたのが上記の二つの団体であったことから、その二つの団体の名称等を記載して収支報告書を提出した。
 
 ところが、検察はこの献金の資金の出所が西松建設であるとして、寄附をした者として、「西松建設」と記載すべきで、「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」と記載したのは「虚偽記載」だとして大久保秘書を逮捕して、起訴したのだ。
 
 ところが、これから10ヵ月が経過した2010年1月13日、大久保氏の第2回公判で、西松建設元総務部長岡崎彰文氏が証人として出廷し、二つの政治団体には実体があり、そのことを大久保氏にも伝えていたことを証言した。
 
 つまり、大久保氏の行為は、完全に合法なもので、検察が主張した「西松建設」との記載が「虚偽記載」と言えるものだったことが判明した。
 
 何を言いたいのかと言うと、小沢氏の問題が表面化した時に、メディアがこれらの内容を報道したのかということ、少し調べればすぐにわかるこれらの内容を民主党議員がよく調べて、小沢氏の擁護に回ったのかということだ。
 
 この内容を知れば、誰がどう見ても、検察の暴走は明白である。当時、ささやかれていたのは、これは入り口であって、本丸は裏献金や賄賂だとの「がせねた」であった。
 
 その憶測が正しく、その本丸が表面化した段階で、小沢氏に対して厳しい意見が党内から出てくるのは理解できる。
 
 しかし、前原誠司氏、岡田克也氏、枝野幸男氏は、そうなる前の段階で、小沢氏を擁護せずに、検察を擁護したのだ。
 
 小沢氏に非は一点もなかったにもかかわらず、1年間小沢氏は攻撃を受け続けた。その攻撃をした中心人物に、前原氏、岡田氏、枝野氏、仙谷氏、菅氏が入る。前原氏は自分が投げたブーメランが舞い戻って首を切られたのだ。
 
 小沢氏は誰がどう見ても「真っ白」であったのにもかかわらず、検察から攻撃を受けた。民主党の同僚議員であるなら、結束して検察の横暴と闘わねばならない局面で、前原氏などの一部議員が検察と結託して小沢氏を攻撃したのだ。
 
 この事実を決して忘れてはならない。
 
 前原氏の今回の問題では、法律違反は明確である。献金をしてきた知人女性意が前原氏に献金の事実を話したことが過去に一度でもあるなら、「過失」説は完全に消える。三年以下の禁固または五十万円以下の罰金が科せられることになる。
 
「法の下の平等」、「罪刑法定主義」に基づき、前原氏に対する取り調べが直ちに行われなければならない。当然、知人女性に対する事情聴取は不可避だ。
 
 無実潔白の人間を突然、逮捕、勾留、起訴して犯罪者に仕立て上げる。他方で、明らかな犯罪者を無罪放免する。こんな途方もない裁量権が、日本の警察と検察に与えられている。はらわたが煮えくりかえる。
 
「日本いまだ近代国家に非ず」
だ。

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2011年3月 7日 (月)

前原外相当然の辞任で菅直人政権崩壊は秒読み

前原誠司外相が辞任した。当然のことである。捜査当局は政治資金規正法違反容疑で適正な捜査を行う必要がある。

 総務省田口政治部長は「故意に違法献金を受けたのでなければ罰則は科せられない」と発言し、前原氏は「献金を受けた認識はなかった」と「故意でない」との逃げ道を探ったが、この論理は通用しない。
 
 また、前原氏の献金疑惑はこれだけにとどまらず、不透明な献金について、政治資金収支報告書にうその記載をしたとの疑いも浮上している。問題が広がることを恐れて辞任の道を選ばざるを得なかったのが真相であろう。
 
 背景には、副島隆彦氏が指摘されているように、米国が前原氏を切ったとの事情があるとも思われる。
 
 総務省田口政治部長は「故意に献金を受けたのでなければ罰則を科せられない」と発言したが、きわめて恣意的な答弁であると言わざるを得ない。
 
 「故意」であるかどうかは、すべての罰則のある規程に共通する要件であり、法律の内容を問われて、あえて「故意」を強調して答弁することは不当である。
 
 法律違反を問われて、「認識がなかった」と答えればすべて無罪放免にされるのであれば、法律も罰則も意味を失うからである。
 
 外国人からの献金を受けることが法律で禁止されているなら、このことは金額の問題ではない。小さな金額は合法で大きな金額は違法ということで定めがあるわけではない。
 
 枝野幸男官房長官は、前原氏の辞任に関して、「クリーンな政治実現に向けて先頭に立って行動してきた前原氏らしい責任の示し方」であると、前原氏の辞任を賞賛する発言を示したが、このような頓珍漢な発言を示す人物が官房長官の職にあることは国民にとっての大きな不幸である。
 
 前原氏は「政治とカネ」の問題で、法律の規定に違反したことで責任を問われているのである。そのことに関して、枝野氏が前原氏を賞賛するというのはいかなる根拠に基づくのか。
 
「政治とカネ」の問題を糺す急先鋒であった前原前外相が、自ら「政治とカネ」の問題で職を辞さねばならなくなったことを大変遺憾に思うとともに、同じ政権の閣僚として国民に対して深くお詫びを申し上げたい」
と発言するのが当然の対応ではないのか。

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前原氏の最大の誤りは、同じ民主党の小沢一郎氏に対する不当で卑劣な検察からの攻撃に際して、結束して小沢氏を守る行動を示さず、逆に小沢一郎氏を攻撃したことにある。
 
 本ブログでは、前原氏の不当な行動に強い警告を発してきた。

2010年2月24日付記事
「悪徳ペンタゴンと同座標に立つ民主党反党分子」
 
2010年3月9日付記事
「辞任が必要なのは小沢一郎氏でなく前原誠司氏」
 
 こうした人の道に外れた行動を取ったことが、まわり回って自分に跳ね返ってきたのである。
「天に唾して己が面にかかる」
とは、このことを言う。
 
 いよいよ、菅政権は末期に近付いている。迫り来る総選挙に向けて、主権者国民は準備を急がねばならない。
 
 民主党は「正統民主」=「減税民主」「連赤民主」=「増税民主」とに二分される。「増税民主」は自民党、公明党と連携して「増税日本連合」を形成することになる。「増税日本連合」対米隷属勢力のアライアンスでもある。
  
 これに対抗するのが主権者国民勢力であり、「減税民主」と「減税日本」、国民新党、社会民主党が連携して「減税日本連合」を形成する。
「増税の前にやることがある!!」がその基本理念だ。この「減税日本連合」米国に隷属する日本政治を刷新し、真の日本独立を目指す勢力になる。
 
 名古屋市議選がその前哨戦になる。民主党所属議員の多数が「正統民主」=「減税民主」所属を明確にし始めることになると思われる。
 
 主権者国民は悪徳ペンタゴンとの総力戦に備えなければならない。

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2011年3月 6日 (日)

外相更迭必至の前原誠司氏に更なる重大疑惑浮上

民主党衆議院議員で菅直人内閣の外務相を務めている前原誠司氏が政治資金規正法第二十二条の五に違反して外国人から政治活動に関する寄附を受けた問題は、当然、刑事事件として取り扱われなければならない。
 
 前原氏の有罪は確定的であり、前原氏は5年間の公民権停止の処分を受けることになる可能性が高い。
 
 前原氏は「私心を捨てて、どういう判断が正しいのかということについて、大局的に判断しなくてはいけない」と述べて、外相続投に意欲を表明したとマスゴミが伝えているが、ねごとを発するのは朝起きるまでの間にしてもらいたい。
 
 重要な論点三つある。
 
 第一の論点は、前原氏の政治資金規正法違反が「故意」か「過失」かという問題だ。
 
 総務省政治部長が「故意に政治資金規正法の規定に反して外国人から寄附を受けた場合は罰則の定めがある」と述べたが、この「故意に」は刑法第三十八条の一の条文を念頭に置いたものなのだろう。刑法第三十八条の一は、
「罪を犯す意思がない行為は、罰しない」というものだ。
 
 しかし、同三十八条の三には次の条文がある。
法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない
 
 政治資金規正法外国人から政治献金を受けることを禁止しており、違反した場合には三年以下の禁固または五十万円以下の罰金に処するとの罰則規定まで設けられている。
 
 この法律を知らなかったとの言い逃れはできないことを、第三十八条の三は定めている。
 
 前原氏は寄附を行った者が外国人であることを認識していた。この外国人とは前原氏が幼少のころから親交を結んできた関係にある。
 
 前原氏は政治資金規正法を遵守する責務を負っており、そのために多大の注意を払う責任を負う存在である。外国人からの献金を受けてはならないとの規定がある以上、受け入れた政治献金がこの規定に抵触していないかを確認する責務を負っている。
 
 しかも、当該外国人は前原氏と極めて親密な関係を有してきたのであり、政治資金の管理に際して、当該外国人からの献金の有無をチェックする当然の責任を前原氏が負っていたと考えるべきである。
 
 当該外国人が、自分は日本人であるとの虚偽の言動を示してきており、前原氏も当該外国人を日本人であると誤って認識してきたなかで、当該人物が実は外国人であることが発覚したということならば、「故意」ではない「過失」が認められることになるだろう。

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しかし、当該人物が外国人であることを前原氏は認識していたことを明らかにしており、この外国人からの献金を受けたことを「過失」と認定することはできないはずだ。
 
 なぜなら、法律に抵触することがらについて、法律違反を指摘された際に、法律を違反する意図はなかったと述べれば、すべてが免責されるというなら、法律も罰則規定も存在する意味を持たなくなるからである。

 制限速度が80キロの道路を160キロで走行して摘発されたときに、160キロのスピードが出ていたとの認識はなかったと述べれば免責されるのか。スピードメーターは付いているのであり、この弁解は通用しない。政治資金収支報告書で、寄附行為者の名前と金額を報告するのであり、報告者は外国人からの献金を含まない収支報告を行う義務を課せられており外国人からの寄附が含まれていれば法律違反になると考えるのが当然だ。
 
 政治資金規正法が外国人からの寄附を禁止しており、そのことを前原氏が知っており、外国人であることを前原氏が知っている前原氏と親しい人物からの寄附を前原氏が受け取ってきたのなら、それは政治資金規正法違反の行為であることは間違いない。
 
 第二の論点は、前原氏の政治資金規正法違反容疑はこの問題にとどまらないことだ。前原氏が暴力団のフロント企業と思われる組織から政治資金を受け入れてきたことが明らかにされ、しかも、この組織からの献金について、政治資金収支報告書にうその記載をしてきた事実が明るみに出ていることだ。
 
 マスゴミはまだ大きく報道していないが、この疑惑が事実であるなら、巨大スキャンダルに発展することは間違いない。前原誠司氏だけでなく、野田佳彦氏、村田蓮舫氏などの名前もあげられている。
 
 最終的には仙谷由人氏にまで波及する可能性が高い。詳しくは、「低気温のエクスタシーbyはなゆー」様「誠天調書」様多くの情報を提供くださっているので、ご参照賜りたい。
 
 闇の世界とのつながりを隠すために、「故意に」政治資金収支報告書にウソの記載をしたのならば、超メガトン級の大犯罪ということになる。
 
 第三の論点は、前原氏、岡田克也氏、村田蓮舫氏、野田佳彦氏の今回の問題に対する対応が、これらの人物の小沢一郎元民主党代表に対する対応との間に著しいギャップが存在することである。
 
 小沢氏周辺の問題は、前原氏の問題とは異なり、犯罪事実の認定が極めて困難なものである。過去の慣例でいえば収支報告書の修正で済まされてきた問題である。
 
 新政治問題研究会と未来産業研究会からの献金を事実通りに収支報告書に記載したら「虚偽記載」だと検察から因縁をつけられた。不動産取得の期日を移転登記がなされた日時で報告したら、代金決済日とすべきだと言われ、「虚偽記載」だと因縁をつけられた。銀行融資までのつなぎ資金を小沢一郎氏が一時的に立て替え払いしたことを、これまでの慣例に従って記載しなかったことを「虚偽記載」だと因縁をつけられた。
 
 これが、小沢氏周辺の問題のすべてである。
 
 民主党の岡田克也幹事長は、前原氏の問題について、「事務上のミス」であとか「金額が小さい」などと述べて前原氏を擁護する発言を示しているが、小沢一郎氏に対する姿勢と天と地の開きがある。
 
 前原氏は「私心を捨てて」と述べたが、岡田氏も前原氏も「私心だけしかない」のが実情だ。
 
「連赤民主」いかがわしさ闇とのつながりが次第に明らかにされつつある。前原氏の政治資金規正法違反容疑は明白であり、有罪確定=公民権停止は免れがたい。日本の司法・警察が前原氏の政治資金規正法違反事件に対してどのような捜査を展開するのか、厳しく注視しなければならない。

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2011年3月 5日 (土)

外国人からの献金受領「行為」が法律違反

民主党は実質的に「正統民主」=「減税民主」「連赤民主」=「増税民主」に分裂し、二つのグループへの移行が進行し始めているが、「連赤民主」の中核メンバーの「政治とカネ」問題が次々と明るみに出ている。
 
 しかも、これらの人物の「政治とカネ」の問題疑惑ではなく、事実である。小沢一郎民主党元代表および元秘書にかかる問題は疑惑でしかなく、当事者が冤罪であると主張している。客観的に判断しても、およそ刑事問題として取り上げることが著しく不自然な問題である。
 
 これに対し、前原誠司氏、野田佳彦氏、村田蓮舫氏などに関する「政治とカネ」の問題は、疑惑ではなく事実である。
 
 とりわけ、前原誠司氏は政治資金規正法で禁じられている外国人からの政治献金を長期にわたって受領しており、刑事事件として立件されるべき事案である。
 
 この違反は、「3年以下の禁錮または50万円以下の罰金」を科せられる重大な犯罪であり、前原氏の責任明確化は避けられない。
 
 国会での質疑において、総務省の田口選挙部長は「政治資金規正法では、外国人から政治活動に関する寄付を受けてはならないとされており、故意にこの規定に反して寄付を受けた人には罰則の定めがある。この刑罰に処せられた場合は公民権停止の対象になる」と説明した。
 
 この説明に対応するように、前原誠司氏は、「外国人から献金を受領したが、その認識はなかった」と述べた。前原氏が献金受領を認識していなかったならば罪を問われないと受け止められかねない総務省田口氏の説明ぶりだが、この説明をこのまま鵜呑みにすることはできない。

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政治資金規正法第二十二条の五に、外国人から政治活動に関する寄附を受けてはならないことが定められている。
 
 そして、第二十六条の二において、三年以下の禁固または50万円以下の罰金に処することが定められている。
 
 法律の条文に「故意」の表現はない。総務省選挙部長の答弁には細工が施されていた。法律の規定に対する一つの解釈を、あたかも法律の定めであるかのごとくに答弁したのは、虚偽答弁である疑いが濃い。
 
 いずれにせよ、前原誠司氏「政治とカネ」の問題で、法律の定めに違反する行為を行ったことは明らかである。捜査当局は法と証拠に基づいて適正な捜査を行う必要がある。まず参考人として事情聴取をし、犯罪が認められれば前原氏を逮捕することが必要になるだろう。
 
 「政治とカネ」の問題で、クリーンな民主党にしたいと述べてきた菅直人氏は前原氏が大臣辞任、議員辞職などの行動を示す前に、前原氏をまずは罷免し、そのうえで離党勧告なり、議員辞職勧告などを行うべきだろう。
 
 これまで「クリーンな民主党」であるとか、「政治とカネ」の問題から訣別などと主張してきた岡田克也氏は、新たに表面化している民主党議員の「政治とカネ」の問題に対して、厳しく、そして迅速に対応する必要があるだろう。
 
 捜査当局の対応が遅ければ、主権者国民が刑事告発することも必要であるし、検察当局の対応が不自然であれば、検察審査会に持ち込むことも必要になってくる。
 
 前原氏は小沢一郎氏に対して極めて冷酷な対応を示してきたのであるから、自分自身の問題が表面化した以上、これまでの発言と整合性がとれるように、議員辞職などの適正な対応を示すべきだろう。また、岡田克也氏は幹事長として、「政治とカネ」の不祥事に手を染めた民主党議員を厳格に処分する必要がある。
 
 政治資金規正法の条文を読む限り、法律で禁止されているのは「外国人から政治活動に関する寄附を受ける」という行為であって、故意であるのか否かの認識について言及していない。前原氏事実として、外国人から政治活動に関する寄附を受けたのであり、犯罪の構成要件をすでに満たしていると考えるべきだ。
 
 後付けで、誰が行った行為かを見て、人物Aの場合は逮捕・起訴だが、人物Bの場合は無罪放免と対応を変えることは、法治国家の対応ではない。
 
 小室直樹氏『日本いまだ近代国家に非ず』と指摘した。

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 ウォルフレン氏
は、『誰が小沢一郎を殺すのか?に、
「日本では、法律は支配しているのではなく、支配されている」
と指摘した。

 

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 法律の解釈を、時と場合、適用する対象の人物によってそのつど変えて、政敵を攻撃するのは近代国家ではない。日本の警察・検察・裁判所制度は前近代に取り残されているのだ。
 
 この状態を放置してよいはずがない。
 まず、前原氏には明確に責任を取ってもらわねばならぬ。
 また、菅直人氏は、野田佳彦氏、村田蓮舫氏に対して、「クリーンな民主党」を実現するために、厳格な処分を断行しないと、これまでの発言とまったく整合性が取れなくなる。
 
 主権者国民もまず、政治資金規正法の条文をよく読み直す必要がある。

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2011年3月 4日 (金)

ウォルフレン著『誰が小沢一郎を殺すのか?』④

(その3)から続く
 

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 日本の検察の特異性について、ウォルフレン氏の指摘はまさに正鵠を射る。
 
「日本では、法律は支配しているのではなく、支配されている。」
 
日本の法律には、検察がみずから達成しようとする目標に合わせてできるだけ自由に解釈できるような、意図的に曖昧な表現が使われている。」
 
検察は、どのようなケースを法廷に持ち込むべきかについても、かなり自由に判断することが許されている。」
 
「みずから裁判にかけたケースで、99.9パーセントの勝利をおさめる検察は、事実上、裁判官の役割を果たしているということになる。」
 
裁判官もまた体制に大きく依存している。最高裁事務総局に気に入られるような判決を下さなければ、地方に左遷されかねないことを、彼らは考えなければならない。」
 
 私は、日本の警察・検察・裁判所制度の前近代性について、最大の問題として、警察・検察の巨大な裁量権をあげてきた。
 
 その裁量権とは、
 
①犯罪が存在しても、犯罪が存在しなかったこととする裁量権
 

 
②犯罪が存在しないのに、人為的に犯罪を捏造する裁量権
 
である。
 
 この検察日本のど真ん中に居座ることにより、数々の政治謀略が実行されているのである。
 

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 ウォルフレン氏はこのことを、
「日本の検察が守っているのは法律などではない。彼らが守ろうとするのは、あくまで政治システムである。」
と指摘するのだ。
 
 民主党主要議員の人物評定について、ウォルフレン氏は以下の記述を示す。
 
「これまでスキャンダルによって多くの才能ある人々が奪い去られたことは、日本にとってきわめて不幸であったが、もしいま、小沢氏という政治家が無きものにされてしまえば、日本にとってこれ以上の不幸はない。」
 
「民主党政権は、情勢の変化に応じて、日本の方向性を調整していくべきである。しかし、菅氏、前原誠司氏、そして岡田克也氏といった、メディアなどを恐れるあまり、はっきりとした方向性を打ち出しもせずに、無益に時間を浪費するばかりの政治家たちの主導下では、そんなことが期待できるはずもない。」
 
「民主党のトップを任じる人々の行動が示すのは、悲しくも実際に国家の統治に慣れていない政治家の姿である。彼らは仲間内で些細な出来事をめぐって場当たり的に対処するばかりである。」
 
前官房長官・仙谷由人氏といった民主党の中核をなす人物に、政策や日本の将来に関してなにか原則なり信念があるとでもいうのだろうか?
 
そして鳩山氏に代わって首相になった人物はどうなのか?
 
彼がメディアの批判を恐れているという以外にどんな説明が可能だというのか?」 
 
 日本の政治システムを刷新するため、まずは、ひとりでも多くの主権者国民にウォルフレン氏の著書、そして拙著を熟読賜りたい。

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ウォルフレン著『誰が小沢一郎を殺すのか?』③

(その2)から続く
 
 日本の政治状況を、日本を支配する米国ではない外国の人物からどう捉えられるのか。ウォルフレン氏の著作を読み抜くことは、この側面だけを捉えても意義のあることだ。
 

誰が小沢一郎を殺すのか?   画策者なき陰謀 Book 誰が小沢一郎を殺すのか?   画策者なき陰謀

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 米国は鳩山政権に対して、きわめて無礼な態度で応じた。鳩山前首相は首相に就任すると、米国の大統領を含む政府幹部と膝を突き合わせてさまざまな論議をすることを求めた。ウォルフレン氏はこれほど道理にかなったふるまいが一体ほかにあるだろうかと述べる。
 
 米国は鳩山首相の要望に応じないどころか、コペンハーゲンで開催された環境会議でヒラリー・クリントンと話す機会があったが、その後にヒラリー・クリントンが日本大使を呼びつけて鳩山首相がウソをついたと非難したのである。
 
 ウォルフレン氏は、
二国関係のなかでアメリカのようなふるまいは決して許されるものではない。このような侮辱を受ければ、自国の大使を召還させることすらあるだろう。友人であるはずの日本に対して、アメリカがこのような態度をとるなど、信じがたいとしか言いようがない。」
と指摘する。
 
 さらに、
「これまでを除けば、日本の政治や日米関係について詳細に検証し、それについて執筆し続けてきた非アメリカ人作家はオーストラリア出身のギャバン・マコーマックただひとりだ。」
と述べる。
 
 非アメリカ人の立場から、日本政治を詳細に検証し続け、客観的な立場から分析を提供するウォルフレン氏の指摘は、私たち日本国民にとって、きわめて貴重なものである。
 
 私がいくら主張しても耳を傾けない人も、第三国であるオランダの国籍を持つ正統派研究者の発する言葉であれば、耳を傾けようとするだろう。その意味でも、ウォルフレン氏の著作は大きな意味を持つのである。もちろん、その点を差し引いても、純粋な日本政治分析書として、ウォルフレン氏の検証は第一級のものであると私は確信する。
 
 詳細については、本書をお読みいただくとして、著書の紹介として、あと二点だけ、特記して多くの主権者国民にお伝えしておきたいことがある。
 
 ひとつは、ウォルフレン氏が日本の官僚主権構造、あるいは日本の政治システムの中枢として法務省=検察を位置付けていることだ。
 
 私もまったく同様の判断を持っている。官僚主権構造の中核法務省=検察と財務省である。そして、このふたつの省は結託して日本支配の実権を手放そうとしないのである。
 
 ウォルフレン氏は日本検察の歪みを見事にあぶり出している。
 
 いまひとつは、現在の民主党主要議員について、きわめて的確な人物評価をウォルフレン氏が示していることである。ウォルフレン氏の人物評価は、当然のことながら、日本の主要メディア=マスゴミの提供する人物評価とはまったく異なる
 
 私の人物評価、判断が、国内メディアにおいては、異端中の異端であるのとまったく同様に、ウォルフレン氏の人物評価も、その基準に照らすならば、異端中の異端ということになるのである。
 
 小沢一郎氏に向けられた銃口「人物破壊」の刃検察とマスゴミの結託によって生み出されるものである。マスゴミが「人物破壊」キャンペーンに乗らない限り、「人物破壊」は成功しない。「人物破壊」キャンペーンが成功するのは、マスゴミが積極的な役割を果たす場合に限られるのだ。
 
 マスゴミが適正な人物評価を示すわけがない。マスゴミの提供する人物評価は、必ず裏のある、特定の目的に沿ったものとなるのだ。
 
(その4)に続く

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2011年3月 3日 (木)

ウォルフレン著『誰が小沢一郎を殺すのか?』②

(その1)から続く
 
 ウォルフレン氏は次のように総括する。
 
「省庁の高級官僚と、ビジネス界メディア界の幹部からなる日本の政治エリートは、アメリカ政府が日本の超法規的で非公式な権力システムの存続を支援してくれる見返りに、日本を引き続きアメリカに隷属させようとしている。」
 

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 そのうえで、ウォルフレン氏は小沢一郎氏について、日本のどのジャーナリストよりも的確にその本質を表現する。
 
 米官業政電の日米利権複合体による上記の密約に対して、ウォルフレン氏は次のように記述する。
 
小沢氏はもちろんそのような密約を反故にしたいと考えている。なぜなら彼が対米関係でめざすのは、日本の主権を確立することにほかならないのだ。」
 
 前段では小沢氏について、
 
「小沢氏は、日本が変わらなければならないことを知っている。しかも彼は本気でそれに取り組んでいる。そしてだからこそ、日本の旧態依然とした体制を変えまいと固執する勢力から見れば、そんな小沢氏は脅威なのだという事実を、我々ははっきりと認識しなければならない。」
 
と記述するのである。
 
 ウォルフレン氏は日本の未来について、
 
「もし私の分析が正しければ、日本が真に独立することで、この国の政治家と政党政治は旧態依然とした状態から解放され、よりよい民主主義が日本にもたらされることになる。」
 
と述べる。
 
 この意味での『日本の独立』こそ、私が拙著で主張した主題である。
 

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 だが、ハードルは決して低くない。ウォルフレン氏は、
 
「いまなお日本にはふたつの異なる階層が存在している」
 
 と指摘する。
 
「すなわち、現実を知る手がかりを与えられたごく少数の人々と、政治を知らないか、あるいはたてまえの裏には本音があるかも知れないと疑ってはいても、その実態をしかと把握することのできない大多数の人々である。」
 
 ウォルフレン氏は、次の言葉でこの著作を締めくくっている。
 
「本書の結びにあたって、私は次のような質問を日本のみなさんに投げかけようと思う。果たして日本には、これまで縛りつけられてきたものからの解放を望む大勢の人々がいるのだろうか。そして彼らの結集をはかることで、変化をもたらすことを可能とするような、ひとつの強い声を生み出しやがては日本を変えていくことができるのであろうか、と。」 
 
 第二維新を成就するには、眠れる獅子=日本のサイレント・マジョリティーが立ち上がらねばならない。この巨大な山が動けば、必ず日本は変わる
 
 信頼を置ける米国ではない外国のジャーナリストが示してくれた、値千金の指摘を、日本国民が放置することは、あまりにももったいないことである。100万人の同志が新著を読み、情報を共有することが、大変革への第一歩になる。

(その3)に続く

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2011年3月 2日 (水)

ウォルフレン著『誰が小沢一郎を殺すのか?』①

私たち日本人が必ず読まねばならない書、必読の書が出版された。
 
カレル・ヴァン・ウォルフレン著
『誰が小沢一郎を殺すのか?』

(角川書店、井上実訳)

 である。
 
 

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  私は昨年12月に
 
『日本の独立-主権者国民と「米・官・業・政・電」利権複合体の死闘』
(飛鳥新社)
 

を上梓したが、極めて類似した問題意識の下に執筆された書き下ろし新刊である。

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 ウォルフレン氏は「人物破壊」という言葉を使う。欧米ではよく使われる表現だという。
 
「標的とする人物を実際に殺さないまでも、その世間での評判や人物像を破壊しようとする行為」
 

のことである。
 
 私も、その標的とされた一人として、「人物破壊」を、自らの過酷な体験を通して理解できる。
 
 ウォルフレン氏は、政治生命を抹殺するために用いられた手法「スキャンダル」であり、「スキャンダル」を成功させるためには検察と新聞の協力が不可欠であると指摘する。
 
 そして、
 
小沢氏の人物破壊キャンペーンに関する限り、これは世界のあらゆる国々の政治世界でも目にすることのない、きわめて異質なものだと結論せざるを得ないと指摘する。きわめて異質だとする焦点は、このキャンペーンが実に長期にわたって続けられていることにある」
 
とする。
 
世界のどこを見回しても、ひとりの人間の世評を貶めようとするキャンペーンが、これほど長期にわたって延々と繰り広げられてきた例はほかにない
 
と指摘する。
 
 小沢氏に対する「人物破壊」キャンペーンは1993年の政変以降、20年近くにわたって展開されてきた。その理由は、小沢氏が実際に何をしたかとはまったく関係がなく、彼と言う存在が体制側にとって最大の脅威であること、それこそが理由なのだとウォルフレン氏は指摘する。
 
 私は、『日本の独立』を、ウォルフレン氏とはまったく独立に、そして一切の接触なく執筆した。しかし、基本的判断、歴史的な経緯の分析などに無数の共通点があることに驚きを禁じ得ない。
 
 私は本ブログ2008年5月29日付記事に
 
「自民党が恐れる最大の存在は小沢一郎民主党代表である」
 

と題する記事を掲載した。
 
 利権複合体=悪徳ペンタゴンは小沢一郎氏を最大の脅威として、激しい「人物破壊」攻撃を浴びせ続けているのだ。併せて記述するのはおこがましいが、私が執拗な攻撃を受け続けてきているのも、同様に、悪徳ペンタゴンにとっての脅威、障害物と位置付けられてきたからだと認識する。
 
 ウォルフレン氏は小沢一郎氏に対する不正な「人物破壊」キャンペーンについて、
 
日本を超法規措置によって支配する官僚機構からの視点、
 
②とりわけ、日本の政治システムのなかで特異な地位を占めている検察制度の特異性とその行動規範、
 
「検察」とともに「人物破壊」を実行する実働部隊の一翼を担う「メディア」=「マスゴミ」の行動様式、
 
日本を支配し続け、今後も日本支配を続けようとする米国からの視点、
 
から、説得力のある分かり易い主張を展開する。
 
 官僚機構・大資本・利権政治屋・マスゴミの四者を支配する、米国を頂点とするピラミッド構造
 
 これが米官業政電の利権複合体、悪徳ペンタゴンの立体構造である。
 
 ウォルフレン氏はそのなかの、米国、官僚機構、マスゴミに焦点を当てる。官僚機構のなかでは、検察の特異性について欧米との比較の上に、日本の現実の異常さを際立たせる。
 
(その2)に続く

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2011年3月 1日 (火)

原口一博前総務相「菅政権は打倒せねばならない」

「菅政権は打倒せねばならない」

 これは私の言葉ではない。原口一博衆議院議員・元総務相の言葉だ。
『月刊日本』2011年3月号に、原口氏が上記タイトルを冠したインタビュー記事を掲載した。
 

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 国会内で商業ベースのファッション雑誌に掲載するため、販売衣装を紹介するグラビア写真を事実を偽った届け出によって撮影した村田蓮舫氏は原口氏の記事寄稿に対して「対外的に商業ベースの文章で発表していくことには違和感がある」と批判したが、『月刊日本』は原稿料の支払いがない論文媒体である。村田蓮舫氏がグラビアで登場した完全な商業ベースファッション雑誌とは質も雑誌刊行の理念も異なる。
 
 鳩山政権下で総務相を務めた原口一博氏の倒閣宣言の持つ意味は極めて大きい。
 
 原口氏の記述を文章掲載順に、一部拾い読みをする。
 
「「現在の菅政権は「赤い増税政権」だ。浅間山荘事件と見紛うほどの内ゲバを繰り返し、目障りな人間を追い落とす。」そんな陰口が身内からさえも出ているのは危機的だ。」
 
自民党政権時代に国民からNOを突き付けられたはずの政治家さえも閣僚に起用するのは、理解に苦しむ。」
 
2009年の総選挙によってやっとの思いで倒したはずの自民党勢力が、ゾンビの如く蘇り、経済財政担当大臣の座に居座っている。」
 
「鳩山政権はその後期より、目に見えて求心力を失い始めた。それに反比例するようにして、現在のような増税路線を主張する勢力が力を持ち始めた。」
 
「外交問題では、(中略)自分こそがアメリカとの交渉人とばかりに、基地は県外・国外と言う総理とは裏腹の思いをもって足をひっぱっていた要素がなかったと言い切れるだろうか。」
 
「内閣は、旧態依然とした法務官僚の「暴走」を抑えることができたのか。小沢一郎議員を巡る一連の事件の背景は何か。私はあの事件は冤罪だと考えている。」
 
古い政治行政の枠組みを温存して目先の増税を優先させることは、古い体制の温存であり国益の棄損を意味する。」それはまた、政権交代に懸けてくれた国民の方々の意思を裏切ることでもある。」
 
「私は「民主党A」の力を糾合したいと思っている。「民主党A」とは、政権交代の原点に回帰しようとするグループだ。」
 
増税ありきの既得権益温存の政策に賛同する議員を、我々は同志と呼ぶことはできない。彼ら「民主党B」とは、袂を分かたねばならない。」
 
目先の小手先増税を行い、これまでどれだけ財政赤字が拡大してきたことか。今なすべきは、光の道をはじめとする成長戦略を実践して国民の生産性を3倍に上げ、経済成長を成し遂げることだ。」

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 私も『月刊日本』に「植草一秀 の「月刊・経済時評」」のタイトルで記事を連載している。次期総選挙が
 
「増税民主」=「連赤民主」と自公勢力による「増税日本連合」
 


 
「減税民主」=「正統民主」と国民新党、社民党、「減税日本」を核とする地域政党とによる「減税日本連合」
 

とによる総決戦になるとの見通しを示した。
 
 原口氏の言うところの「民主党A」、「民主党B」は、私が提示する「減税民主」=「正統民主」と「増税民主」=「連赤民主」と同義である。
 
 本ブログの主張と原口氏の主張は基本的に軌を一にするものである。
 
 菅直人民主党は公明党にすり寄り、土下座して予算関連法案を可決してもらう戦術に移行したが、公明党が政権与党入りに色目を使い、菅政権支持に動けば、公明党支持者の総スカンを喰らうことになるだろう。
 
 公明党執行部も自公勢力伸張を狙って解散総選挙を選択することになる可能性が高い。
 
 私たちは主権者が国民であることを改めて確認する必要がある。主権者国民の意思がすべての基本に置かれねばならない。菅違い直人政権が正統性を完全に失っているのは、菅直人政権が主権者国民の意思を踏みにじっているからである。
 
 次期総選挙を通じて主権者国民政権を必ず再樹立しなければならない。

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