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2011年2月 4日 (金)

官僚利権排除なき消費大増税阻止国民会議創設を

日本の財政事情が極めて深刻な事態にあることは事実である。税収が41兆円で借金である国債発行が44兆円というのでは、通常の家計の感覚でも不安になる。累積された国債発行残高(発行期間1年以上の長期国債)は600兆円を突破している。税収の15年分にあたる。
 
 ただし、日本のマネーフローを考えると、個人や企業の所得から支出を差し引いた「貯蓄」に対して、個人や企業の「投資」は少なく、資金が余剰になっている。国債発行金額はこの資金余剰よりも小さく、資金の流れから見ればまったく問題はない。米国などでは国内資金で財政赤字が埋められず、海外からの資金流入に経済全体が依存しており、極めて構造として不安定である。
 
 財政赤字の不安を煽るだけでなく、日本の現状の安定性もしっかりと説明することが政府には求められている。
 
 とはいえ、財政赤字を縮小することは必要であると、多数の国民が考えている。これから日本は急速に高齢化社会に移行するから、とりわけ、社会保障関係の支出が拡大する。このことを含めて社会保障制度と税制の抜本改革を実施することに反対する国民は少ない。
 
 だが、ただでさえ財政事情が厳しく、いずれは国民の負担の増加も検討しなければならないのなら、まず、政府支出のなかの無駄を排除することを優先すべきとの主張は正論である。
 
 民主党は2009年8月総選挙で、このことを前面に掲げて総選挙を戦い、大勝利を収めた。2009年8月総選挙マニフェストにどう書かれていたか。
 
 国の支出合計207兆円を総点検し、年間9.1兆円の無駄排除を実現することを約束したのだ。そのうち、6.1兆円が補助金削減などの官僚利権の排除である。
 
 鳩山政権はこの目標を実現するために「事業仕分け」を実施した。「事業仕分け」では、削減対象の一部が取り上げられ、それなりに論議は行われた。
 
 しかし、その実態は、財務省による自作自演の三文芝居に過ぎなかった。
 
 財務省が減らしたいと考える費目をやり玉にあげて、その削減だけを実現したものだからだ。多くの費目は「抜本的に見直す」としただけで、そのまま放置されている。
 
 財務省関連の利権には何ひとつ手が付けられていない。財務省主導のいけにえの儀式が執り行われることにより、財務省はますます権力を強めているのが実態である。

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民主党は「天下りの根絶」を提唱したが、現実には「天下りの擁護」が進展しているのだ。財務省が本当に官僚利権を切り、国民に負担増加を求めるなら、まずは、御三家への天下りを完全に遮断するべきだ。
 
 御三家とは、日本政策投資銀行、国際協力銀行、日本政策金融公庫の三つを指す。かつては御三家の上に、日本銀行東京証券取引所があった。財務省はこの天下り両横綱の復活を画策しているはずである。
 
 横浜銀行、西日本シティ銀行への天下りも遮断するべきである。
 
 国家公務員の定年までの就業を保証し、その代わりに、退職直前10年間に関与した企業、団体、業界への就職を退職後10年間禁止することを法制化するべきなのだ。天下りがなくなれば、多くの政府系機関が整理される。これまでの補助金は天下りを維持するために提供されていたものが圧倒的に多いのだ。
 
 警察・検察・裁判所の近代化を実現するためには、警察の天下りを根絶することが不可欠である。警察OBの天下りを受け入れている企業をすべて公表するべきである。本来、「法の下の平等」が守られるべき警察行政が、天下りによって歪められている現実が驚くほど広く広がっている。
 
 企業は不祥事に際して便宜を図ってもらうために警察OBの天下りを受け入れる。これが、警察の巨大利権になっている。同時に、警察署長が転勤の際に受け取る巨額の「餞別」が「賄賂」であることも「知られざる真実」である。警察が巨大利権官庁であることを表に出すべき時が来ている。
 
「天下り根絶」でどれだけの財源が出るのかが問題なのではない。主権者国民に高齢化社会の財政資金負担を求める前に、官僚利権を切ることが絶対に必要なのである。
 
 主権者国民はやみくもに増税反対を訴えているのではない。増税の前に、官僚利権を切るのが不可欠だと訴えているのだ。
 
 菅直人氏、与謝野馨氏、藤井裕久氏、仙谷由人氏の4人組は完全に財務省族と化している。この新4人組は、官僚利権を切らずに消費税大増税を強行実施しようとしている。裏側で振付をしているのは財務省である。
 
 与謝野氏は「消費税増税の前に官僚利権を切れと言うのは逃げの論理」だと主張するが、本当は、「官僚利権を切らずに消費増税に突き進むのが逃げの論理」なのだ。
 
 これが、財務省の常套手段である。「事業仕分け」の会議は開くが、官僚利権の根幹には一切手をつけない。サボタージュで時間をかせいで、「このままでは財政が破たんする」とマスゴミに騒がせて、「官僚利権排除なき消費税大増税」に突き進むのだ。
 
「官僚利権排除なき消費税大増税」を絶対に許してはならない。
「官僚利権排除なき消費税大増税阻止国民会議」を結成するべきである。
 
 心ある有識者と主権者の側に立つ国会議員・政党を巻き込んで、できるだけ早く国民運動を始動させる必要がある。悪徳ペンタゴンと主権者国民の全面対決の図式を浮かび上がらせなければならない。

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