客観的に無実の小沢元代表に推定無罪適用は当然
菅直人民主党執行部が小沢一郎民主党元代表に対する党員資格停止の処分を決める方針だという。民主党は民主党執行部だけの存在ではない。民主党を支える主権者国民の意思を代表する存在である。菅直人民主党執行部が民主党を私物化していることに対して、民主党を支える主権者国民は怒り心頭である。
民主党が正義と公正、さらに地球よりも重い基本的人権を尊重するのなら、私的な利益動機に基づく狂気の小沢一郎氏処分を撤回するべきだ。
小沢一郎氏は政権交代の父である。小沢氏の力量、見識、リーダーシップがなければ政権交代は実現していなかった。2003年菅直人氏、2004年岡田克也氏、2006年前原誠司氏の三人の民主党代表によって、民主党は解党の危機に追い込まれた。その存亡危急の局面であえて火中の栗を拾い、奇跡の民主党大躍進を誘導したのが小沢一郎氏である。
2009年3月3日の検察史上最大の汚点と言える大久保隆規氏に対する不当誤認逮捕が無ければ、2009年8月の総選挙結果を受けて、小沢一郎氏はいま、内閣総理大臣の地位にあるはずだ。
2009年3月3日の三三事変に対して、民主党は挙党一致で検察の暴走に対峙し、民主主義を守るべき責務を負っていた。結局、三三事変は空前絶後の誤認逮捕だったことが明らかになったのだが、この史上最大の事実を知る主権者国民は依然として圧倒的少数である。
ところが、岡田克也氏、前原誠司氏、仙谷由人氏、渡部恒三氏などは、正義と公正よりも私的な利益を優先して、小沢氏に対する検察の暴走に加担する恥ずべき行動を取った。その後、菅直人氏も、この卑劣極まる党内クーデターに加わり、さらに主謀し、政権転覆と権力収奪を謀ったのだ。
さらに恥を知らないこれらの面々は、さらに政党を私物化して、卑劣な小沢氏攻撃を展開している。
いまから220年も前に、フランスでは基本的人権を擁護するための鉄則が確認されている。基本的人権擁護の「いろはのい」がフランス人権宣言(1789年)に記されている。
第9条に「無罪推定の原則」と呼ばれる規定が条文化された。
第9条(無罪の推定)
何人も、有罪と宣告されるまでは無罪と推定される。ゆえに、逮捕が不可欠と判断された場合でも、その身柄の確保にとって不必要に厳しい強制は、すべて、法律によって厳重に抑止されなければならない。
起訴=有罪ではない。しかも、小沢氏の場合、検察が2年にも及ぶ捜査を重ねて不起訴の結論を示したのである。検察審査会の二度の議決で起訴できる制度が導入されたが、この検察審査会起訴と通常の起訴はまったく別のものである。
裁判が公開原則で開かれることを考えれば、検察審査会についても徹底した公開性の原則が打ち立てられねばならないはずである。ところが、現行の検察審査会は完全にブラックボックス化しており、公正と正義がとても満たされているとは言えない状況にある。
とりわけ、小沢一郎元代表に対して二度の起訴相当議決をしたとされている東京第五検察審査会の活動事実には、深く大きな疑惑が渦巻いている。検察審査会事務局が発表した審査会審査委員の平均年齢データは、全員が交代したはずの審査委員が実は一人も交代していなかったことを示唆している。
二回目の審査においては、補助審査委員弁護士の同席が義務付けられているにもかかわらず、吉田繁實弁護士が委嘱されたのが9月8日、議決が9月14日とされるなかで、第1回目の会議が7月13日に開かれ、合計7回の会議が持たれたとの報告が事務局からなされており、現代のミステリーを提供している。
起訴された当事者が起訴事実を認めているなら、党による処分は妥当性を持つが、当事者が起訴事実を全面否認している場合には、民主主義政党として、民主党は「無罪推定原則」に則って対応すべきは当然のことである。
当事者が全面否認しているにもかかわらず、党が処分を下すのは、完全に「無罪推定原則」に反している。菅直人民主党執行部が、民主主義の根本原則の中核である「基本的人権の尊重」を踏みにじることを意味する。
このような不正義、不公正をまかり通らせるわけにはいかない。
「無罪推定の原則」を踏みにじり、判決が確定するまでの間に党が処分を下すことは、民主主義の否定である。菅直人氏、岡田克也氏、枝野幸男氏、仙谷由人氏、渡部恒三氏、前原誠司氏などを含む、ぼけなす民主党悪徳10人衆は、顔を洗って出直し、人権擁護の原典でもあるフランス人権宣言の勉強からし直す必要がある。
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あまりに頭に来たから、夜なべして作っちまったとさ(笑)。
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