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2010年12月 7日 (火)

『日本の独立』発刊記念講演会ご参加に深謝

12月6日、東京神保町の日本教育会館一ツ橋ホールで、拙著『日本の独立-主権者国民と「米・官・業・政・電」利権複合体の死闘』刊行記念講演会が開催された。定員800人の会場を埋め尽くしてくださった参加者の皆様に深く感謝申し上げる。また、お力添えを賜った副島隆彦先生には、この場をお借りして改めてお礼を申し上げたい。
 
パワーポイントのデータでお話をさせていただく予定でいたが、会場の設営の関係でプロジェクター&スクリーンが使用できず、十分に分かりやすい説明ができなかったことをお詫び申し上げたい。
 
 本書は日本の現実を知っていただくためのひとつの手がかりである。独立しているはずの日本が実は独立していない。日本は日本のことを日本自身の判断で決定できないのである。
 
 戦争が終結してから65年もの時間が経過したというのに、日本の国土が米軍によって占領され、日本の領土内で米軍の軍事演習が展開されている。
 
 沖縄ではいまだに米軍による広大な領土の占領が続いている。そのなかで、米国はさらに新しい巨大軍事基地を沖縄に建設しようとしている。それも、かけがえのない美しい海岸を破壊する軍事基地建設を日本国民の費用負担で遂行しようとしているのだ。
 
 米国が沖縄の巨大軍事基地を求めるのは日本の安全確保のためではない。米国の国益、米国の世界戦略上、沖縄の軍事基地が極めて重要な意味を持つからである。
 
 沖縄が米国領土なら、沖縄に軍事基地を置くことを米国が決めれば良いだろう。しかし、沖縄は米国領土ではないのだ。れっきとした日本領土なのである。沖縄の主権者県民は、これ以上、沖縄の地に軍事基地を建設することに、明確にNOの姿勢を示している。
 
 日本政府が日本の主権者国民の声を代表する存在であるなら、日本の主権者国民の声を踏みにじり、米国の指令に服従する道を選択するべきでない。それが独立国の政府が示すべき行動である。
 
 主権者国民の存在を踏みにじってきたのは米国だけではない。米国と官僚機構、そして大資本が結託して日本政治を支配し続けてきたのだ。この構造を根本から刷新することが日本独立のための方策である。
 
 講演会にお越し賜った皆様に感謝の意を表するとともに、主権者国民の力を結集して、主権者国民による政府樹立に向けて国民運動を展開することを提案したいと思う。
 
 拙著『日本の独立』に、「陽光堂主人の読書日記」様が3回にわたり、書評を掲載くださった。今回から3回に分けて、その書評を転載させていただきたい。
 
「『日本の独立』植草一秀著、飛鳥新社(その1)
 
「本書は植草一秀氏の新著で、我国が抱える諸問題の根源を余すところなく論じています。現状を理解するには格好の良書で、500頁以上の大著ですが、一気に読ませるだけの迫真の内容となっています。命懸けの覚悟なければここまで書けません。
 
 本書の内容は多岐に亘り、紹介論評すべき事柄が多いのですが、取り敢えず我々が知るべきは現状分析です。菅政権は民主党の公約を完全に反故にし、かつての自民党・小泉政権の時代と変わらない状態に回帰してしまいました。異なる点と言えば、菅総理にカリスマ性がないことぐらいです。(政権担当能力云々は措いておきます)
 
 それもそのはずで、本書によれば、かつて小泉首相は一部の民主党議員を招いて勉強会を開催し、この時出席した議員が菅政権の主要ポストに配置されているそうです。要するに、菅政権は小泉政権のコピーなのです。
 
 恐るべきは小泉元首相の周到な準備で、将来自民党が政権を失ったときのために自らのダミーを育てておいたのでしょう。米国と同じように、我国も二大政党制に移行するであろうことは誰の目にも明らかでしたから、政権交代は避けられないと見て対策を打っておいたのでしょう。米国も共和党から民主党へ交替する流れができていたので、日本でも民主党が政権を取ることが充分に予想されました。
 
 小泉元首相は引退しましたが、代わりに進次郎氏を立てて、今でも隠然たる権力を振るっています。「議員でなくても政治活動はできる」とか「4年間民主党にじっくりやらせればいい」とか、謎の発言が多い小泉氏ですが、その布石はちゃんと打ってあったわけです。父親の意を受けて、子の進次郎氏も、「自民党は未だ野党のままでいい」などと述べています。米国隷従の小泉親子は、民主党に国家破壊をさせるつもりのようです。
 
 菅総理は、小沢派を切って捨てましたが、これも小泉氏の真似をしているようです。著者はこう記しています。

日本の独立 Book 日本の独立

著者:植草一秀
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「菅氏は新体制を反小沢色に染め抜いた。小泉純一郎氏が自民党議員を「改革勢力」と「抵抗勢力」に二分し、「抵抗勢力」を叩くことで得点を得たのを見て、菅氏はその模倣を試みたのだろう。」

国民が政権交代を選んだのは、自民党政治からの脱却を願ってのことですから、小泉政権の亜流となった現政権の有り様は、国民に対する背信以外の何者でもありません。著者は、68日の菅内閣成立を「クーデター」と呼んでいますが、まさにその名に相応しい権力の簒奪が行われたのです。
 
 菅政権が小泉政権の亜流という点を見抜けば、現在起こっていることの意味が見えてきます。914日の疑惑の代表選を境にして、我国の周辺は大変きな臭くなってきました。小泉政権が成立した直後に911の同時多発テロが起き、その後のアフガン・イラク戦争に繋がっていきました。この時の流れが、今再現されようとしています。
 
 米国は、中近東と東アジアで戦争の火種を作っており、どちらかで事を起こすつもりのようです。そうなったら、菅政権は迷わず米国に追随するでしょう。(それまで政権が持てばの話ですが) そのためには党内の小沢派を切る必要があります。隠れ小泉派一色の民主党と自民党を連立させて、戦争に協力させるのが米国戦争屋の狙いと思われますが、それが阻止できるかどうかは国民の覚醒にかかっています。本書の普及がその一助となることは間違いありません。」
 
 ひとりでも多くの主権者国民に本書をご高読賜りたく思う。

 
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