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2010年12月29日 (水)

政倫審出席を表明した小沢一郎氏提言に合理性

マスゴミの小沢一郎氏攻撃には大きな裏がある。この点を認識することが、菅-仙谷-岡田執行部の狂気の行動と一連の過剰報道を理解する鍵である。
 
 問題を正確に捉えるには、昨年9月に成立した政権交代の意味を正しく認識し、この政権交代に至るまでの小沢一郎氏攻撃とつなげて現実を把握する必要がある。
 
 この問題を、歴史的経緯を踏まえて明らかにしたのが拙著『日本の独立-主権者国民と「米・官・業・政・電」利権複合体の死闘』であり、ぜひ、ご高読賜りたく思う。
 
 

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昨年9月に実現した政権交代は、日本の歴史上初めて、民衆が政治権力を奪取した画期的な意味を有するものだった。
 
 日本政治を支配し続けてきたのは、米官業のトライアングル勢力である。官僚による専制=有司専制の制度を確立したのは大久保利通であり、日本政治の分岐点になったのが明治六年政変であった。
 
 議会政治、三権分立、人民の権利擁護、政治とカネの問題に対する厳しい追及を主張する勢力が、政治的謀略に敗れ下野した。この明治六年政変以降、長州閥を軸とする有司専制政治が跋扈し、政治が私的利益を追求する悪弊が日本政治の底流を流れ続けることになった。
 
 第二次大戦後、日本の民主化措置が実行されたが、GHQは日本の官僚制度に抜本的なメスを入れなかった。戦前の高文試験は上級公務員試験として温存され、支配者としての官僚機構が温存されたのである。
 
 戦後日本を支配し続けたのは米国である。米国は日本の国政選挙にまで介入し、傀儡政権を支え、米国と距離を置こうとする政権をあらゆる手段を用いて攻撃し続けた。米国は戦犯容疑者の一部を釈放し、戦後日本を米国が支配するために釈放した戦犯容疑者を積極活用したのである。
 
 米官業による日本支配の手先となり続けてきたのが利権政治屋と電波=マスゴミである。この五者を米官業政電=悪徳ペンタゴンと称している。
 
 小沢一郎氏が激しい攻撃を受け続けているのは、悪徳ペンタゴンが小沢一郎氏を「米・官・業・政・電」利権複合体による日本政治支配構造を破壊しかねない、最高度に危険な人物だと認定してきたことに理由があると考えるべきである。
 
 私が激しい攻撃を受け続けてきたのも、文脈としては同じ系列に属するのだと認識する。
 
 小沢一郎氏に対する狂気とも言える攻撃は、この1、2年に始まったことではない。2006年に小沢一郎氏が民主党代表に就任して以来、小沢氏に対する激しい攻撃、小沢氏を失脚させようとする工作活動は一貫して実行されてきた。
 
 小沢一郎氏を標的とするマスゴミ談合組織「三宝会」を竹下登元首相が組織したのは橋本龍太郎氏が首相に就任した1996年のことである。マスゴミによる小沢氏攻撃の系譜は15年の歴史を保持しているのだ。
 
 小沢一郎氏に対する激しい攻撃にもかかわらず、昨年8月30日の総選挙で悪徳ペンタゴン勢力に対峙する主権者国民勢力が大勝利を果たした。その結果、樹立されたのが鳩山由紀夫政権だった。

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このときに小沢一郎政権が誕生していたなら、その後の歴史はまったく違うものになっただろう。本来は小沢一郎氏が内閣総理大臣に就任するはずであった。ところが、悪徳ペンタゴンは昨年3月3日に、小沢一郎氏の公設第一秘書大久保隆規氏を不当に逮捕、起訴してしまった。この裁判では、本年1月13日の第二回公判で、大久保氏逮捕が誤認逮捕であったことが明らかになった。検察は史上空前の大失態を演じたことになる。逆に言えば、小沢一郎政権を阻止するために、悪徳ペンタゴンがまさに常軌を逸した行動を取ったことが明らかにされたのだ。
 
 悪徳ペンタゴンは民主党にもその手先を多数送り込んでいた。鳩山由紀夫前首相は、悪徳ペンタゴン勢力を要職に付け過ぎた。その結果、6月2日に鳩山前首相が辞意を表明した間隙を縫って、悪徳ペンタゴン勢力による権力奪還を許してしまったのだ。
 
 「庇(ひさし)を貸して母屋を取られる」とはこのことを言う。
 
 しかし、クーデーター政権の菅直人政権は、7月11日の参院選で惨敗した。菅直人氏自身が菅直人政権に対する信任投票であると位置付けた参院選で民主党が大敗したのだから、参院選で菅直人氏が辞任するのは当然のことであった。
 
 ところが菅直人氏は総理の椅子にしがみついた。総理の椅子にしがみつく菅直人氏に適正な対応を取ることが9月14日民主党代表選の目的だったが、民主党執行部は不正選挙を指揮した疑いが濃く、またマスゴミは狂気とも言える小沢一郎氏攻撃の報道を展開した。その結果、菅直人氏が総理に居座ったまま年を越えることになった。
 
 政権交代実現最大の功労者である小沢一郎氏をせん滅しようとする悪徳民主党執行部は、小沢氏の政倫審出席や証人喚問で小沢一郎氏をさらに激しく攻撃し続けているが、囲碁の名手である小沢一郎氏に一本取られてしまったようだ。
 
 小沢一郎氏は国会審議正常化が確約されるなら通常国会冒頭で政倫審での説明を行うことを明言した。審議正常化が確約されない場合は、予算成立後に説明を行うことを表明した。
 
 菅-岡田執行部はもごもご言っているが、小沢一郎氏の提言に理がある。政倫審出席は民主党単独でも決定できる。野党が証人喚問を求めても、民主党が単独で政倫審での説明を求め、小沢氏が政倫審で説明を行えば、一件落着である。
 
 民主党執行部が政倫審での説明以上のものを求めるなら、それは国会審議正常化のための方策の範囲を超える。単なる小沢氏攻撃の行動であることが明白になってしまい、正当性を失うことになる。

 
 主権者国民勢力は一刻も早く菅直人政権を退場させ、主権者国民政権を再樹立しなければならない。

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