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2010年9月28日 (火)

日本外交大失態主犯前原誠司外相更迭が不可欠

中国の漁船が日本の領海を侵犯した上、海上保安庁の巡視船に意図的に衝突したとして逮捕した中国漁船船長を、日本政府が中国政府の圧力に屈して釈放した問題で、日本政府首脳の責任問題が処理されていない。
 
 二つの重大な問題がある。
 
 第一は、十分な検討のうえで中国人船長を逮捕、勾留したのなら、きちんと筋を通して犯罪として立件しなければおかしい。粛々と対応すると言いながら、中国政府から抗議されると、突然釈放するのでは、世界から笑いものにされるだけだ。
 
 第二は、そもそも中国人船長の逮捕が適正なものであったのかどうかという問題である。逮捕、勾留が適正なものでないなら、中国人船長の釈放は当然の選択ということになる。この場合には、船長の逮捕を指揮した当時の国交相の責任が厳しく問われることになる。
 
 前原誠司外相は「領土問題は存在しない」と明言してきているが、これまでの日中外交の歴史上、「領土問題は存在しない」との見解は日本政府首脳の発言としては正しくない。
 
 1972年の日中国交回復および1978年の平和友好条約締結時に、尖閣諸島の帰属問題を「棚上げ」することを決定している。
 
 したがって、その後、日中両政府は尖閣諸島の帰属問題について双方の一国に帰属するとの発言をしないこととされてきた。
 
 したがって、今回の事態に際して、本来は海上保安庁巡視船が中国漁船を領海とする区域外に誘導して解決を図るべき問題であったと考えられる。
 
 これを外交上の大問題に発展させた主因は前原誠司氏の判断にあると考えられる。前原氏は、尖閣諸島は日本固有の領土であり、「領土問題は存在しない」と明言した上で、中国人船長を逮捕、勾留し、「国内法に基づき粛々と対応する」ことを繰り返し明言した。
 
 中国漁船の行動が公務執行妨害に該当し、その行為を日本の国内法規で処罰することが正当であるなら、粛々と対応すべきなのである。十分な検討の上、釈放することが適正な事案であるなら、当初から、逮捕、勾留などの強行装置を取るべきではないのである。
 
 この対応が「棚上げ」した日中合意に反すると受け止められる可能性はもとより高かったはずだ。外交における重要問題には周到な配慮と高度の判断力が求められるのである
。この前原国交相および前原外相の対応が、今回の問題を巨大問題に拡大させ、さらに、日本外交史上、最悪の結果を招く原因を作ったのである。

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 十分な検討のうえで逮捕、勾留したのなら、粛々と対応するべきであるし、過去の日米合意などを踏まえ、中国人船長を逮捕、勾留、起訴できないのであるなら、当初から逮捕、勾留などの強硬な対応を採用するべきではなかったのだ。
 
 つまり、前原誠司氏の対応の誤りが日本の国益を大きく損なう主因になったのである。菅首相は自分自身が辞任しないのなら、最低限、前原氏を更迭する必要がある。これだけの外交大失態を演じながら、責任を明確化しないのでは、日本は国家として存続しえない。
 
 前原誠司氏は2006年の偽メール問題での対応に示されるように、発生する問題に対する対応能力を持っていない。このような人物に日本外交を委ねることは日本の主権者国民にとっての大きな損失である。
 
 前原誠司氏が中国人船長を逮捕、勾留することを決定した最大の理由は、この問題を辺野古での巨大軍事基地建設推進に活用しようとした点にあるのだと思われる。尖閣諸島での中国の脅威を強調し、辺野古海岸破壊軍事基地建設の支援材料としようとしたのだと思われる。
 
 米国は、日・中・韓・台の四ヵ国(四地域)が友好関係を構築することを極度に警戒している。東アジア諸国の友好関係が構築されれば、米国が日本領土を自由に占領する大義名分を失うからである。前原誠司氏の行動の裏側に、日本領土を好き勝手に利用しようと考える米国の意向が存在することは言うまでもない。
 
 11月28日には沖縄県知事選挙が実施される。米国と対米隷属の菅政権は、沖縄で辺野古海岸破壊軍事基地建設反対の知事誕生を死に物狂いで阻止しようと考えている。日本の主権者国民は、日本国民の利益を最重視し、辺野古海岸破壊軍事基地建設を阻止するべく、沖縄県知事選に対応しなければならない。

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