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2010年9月10日 (金)

菅直人氏札幌街頭演説での空虚な雇用重視政策

9月9日、民主党は北海道札幌の地で三回目の立会演説会を実施した。

 小沢一郎氏と菅直人氏がそれぞれ15分演説をした。
 
 菅直人氏は、スタッフが北海道に関する材料をかき集めたのであろう。いままでとは異なる話をした。北海道に関する話題がそれなりに散りばめられてはいた。
 
 しかし、話の内容をよく精査すると、内容が非常に乏しいのだ。役所の官僚が揃えたメニューを紹介しているだけで、これでは、小沢一郎氏がいままでの自民党官僚政治と変わっていないと主張するのは無理のないところだ。
 
 菅氏は、雇用の拡大に絞って話をした。そのなかで、菅氏が示した政府の施策は次の三つだった。
 
 第一は、介護などで仕事を作ること。
 
 第二は、仕事を求める求職者と、人を求める求人企業をつなぐこと。
 
 第三は、大企業を優遇することだ。
 
 これが、菅直人氏が演説で示した具体的内容である。
 
 介護で仕事を作るというが、これは政府の功績ではない。これから日本では高齢化がさらに加速するから、医療や介護の需要は拡大する。こうした需要が拡大する分野で雇用が増加するのは当然のことだ。政府が何も動かなくても、医療や介護などの分野は自動的に拡大し、この分野で雇用が増えるのは当然だ。ただそれは、政策の成果ではなく、自然の成り行きなのだ。
 
 仕事を求める人と、人を求める企業をつなぐのは当然のことだ。これまで、縦割りで使い勝手の悪かった行政機構を、利用者の立場に立ってワンストップ化してゆくのも当然である。これまでも検討されてきたことがらで、まったく目新しさがない。

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大企業に優遇措置を取ることを菅直人氏は主張しているが、規制緩和と企業優遇は小泉政権の基本政策である。小泉改革の結果、企業は利益を増大させ、内部留保を増加させたが、規制緩和で企業は労働者にはより冷酷に対応し、多くの国民を地獄に突き落としたのだ。
 
 企業を優遇することが労働者の保護につながらないことを、私たちは学んだのではないのか。政府税調は2007年11月の報告書で、日本の法人負担は社会保険料負担まで含めると国際比較で高いと言えないとの見解を示している(政府税制調査会「税制の抜本的改革に向けた考え方」(2007年11月)17-18ページ参照)
 
 また、法人税収はピークの1990年と比較すれば4分の1に減少している。企業の税負担はピークの4分の1に軽減されているのだ。その企業部門を優遇することは、単に菅直人政権が大資本と癒着していることを示しているだけに過ぎない。この法人税減税は、消費税増税という恐ろしい鞭を消費者に強要することへの賛成を取り付けるための、大資本への飴なのである。
 
 企業は史上空前の利益を計上しても、労働者には分配しなかった。膨大な内部留保を抱えたままで、年末の寒空に労働者を着の身着のままで放り出した。その冷酷な事実を菅直人氏は忘れてしまっているのではないか。
 
 雇用量は経済活動量と基本的に同義である。雇用量を拡大するというのは、経済活動量を拡大させるということなのである。経済活動量を拡大させる政策を伴わずに雇用拡大を叫んでも、雇用が拡大することはない。
 
 菅直人氏は経済政策全体の運営で、緊縮財政を採用している。菅直人氏は緊縮でないと主張するが、この主張も小泉純一郎氏そっくりである。
 
 財政政策が緊縮的か拡張的かを判定する基準は、財政赤字を縮小させるか拡大させるかで判定する。今年度の財政赤字は、昨年度の第2次補正予算の影響で、48.3兆円に拡大している。したがって、2011年度の国債発行金額を48.3兆円に設定して、財政政策は中立になる。
 
 ところが、菅直人氏は2011年度の国債発行金額を44.3兆円に抑制する方針を示している。今回景気対策を決定したが、財源は9150億円の予備費であるから、景気を押し上げる効果を持たない。
 
 景気浮揚の政策を伴わずに雇用拡大を叫ぶのは、有害物質を垂れ流しながら環境重視を訴えているようなものである。
 
 『金利・為替・株価特報』2010年9月10日号を本日発行したが、このなかで、直近1カ月の株価変動を細かく分析した。
 
 その結果、株価は小沢一郎氏出馬、優勢の情報を受けると上昇し、小沢一郎氏不出馬、菅氏優勢の情報を受けると下落する傾向があることが判明した。
 
 株価は先行きの経済見通しを計るバロメーターである
 札幌での小沢一郎氏の演説には、地方への補助金の一括交付金化、中央集権から地方分権への具体的提言、不況に対応する具体的な政策対応策が明瞭に示されていた。
 
 菅直人氏の演説は、一言で言えば「巧言令色鮮し仁」である。
巧言令色で国の危機を救うことはできない。小沢一郎氏を民主党代表、内閣総理大臣に選出して、日本の独立、日本の再生を図らねばならない。

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