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2010年9月 5日 (日)

小沢氏の「政治とカネ」問題研究第2回

「小沢一郎氏の「政治とカネ」問題研究第1回」からつづく
 
昨年3月3日の大久保隆規氏逮捕不当逮捕、誤認逮捕であった可能性が極めて高くなっている。この事実が明らかにされれば、検察は崩壊する。日本史上最大の検察スキャンダルになる。
 
 窮地に追い込まれた検察は、さらなる暴走を展開した。
 
 これが「一一五事変」である。本年1月13日の岡崎彰文西松建設元総務部長の公判証言で絶体絶命の危機に追い込まれた検察が、「窮鼠猫をかむ」大暴走に突き進んだ。
 
 検察は昨年の「三三事変」にかかる大久保隆規氏の裁判で、驚くべき行動に進んだ。裁判での敗北が決定的になったため、裁判で争う内容の変更を裁判所に申し立てたのである。「訴因変更」を申請した。
 
 しかし、大久保氏の裁判は「公判前整理手続き」を実施して裁判が行われている。裁判が始まる前に、主な争点が事前に整理されている。公判前整理手続きを行って始められた裁判では、訴因変更できないことがこれまでの判例によって明らかにされている。
 
 だが、検察が訴因変更を申請したために、この裁判は現在、止まったままである。本来は、すでに大久保氏無罪判決が示されていたはずである。
 
 本年1月15日の石川知裕衆議院議員などの逮捕は、1月13日の岡崎証言を受けたものであると考えられる。検察はこの事案に大久保隆規氏を巻き込み、大久保氏の無罪を何とか阻止しようとしているのだと考えられる。
 
 その「一一五事変」とは何か。
 
 検察が取りだしたのは、小沢一郎氏の政治資金管理団体「陸山会」による2005年1月の不動産取得である。
 
 すでに、ネットで事実関係が詳しく分析されている。これらの分析に従って、事実関係を時系列に従って整理すると以下のようになる。これらの処理に際して、小沢一郎氏は、私人である「小澤一郎」と政治家としての「小沢一郎」を漢字の上でも明確に区別している。以下、ネットで示されている情報を再整理して記述する。

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2004年10月5日
小澤一郎氏が市街化区域内の農地(地目=畑)の売買を予約
 
2004年10月29日
小澤一郎氏が土地代金として3億4200万円を支払った。
ただし、この時点では農地法第5条の規定により所有権移転が実現しておらず、権利者=小澤一郎としての所有権移転請求権仮登記だけが行われた。
 
同日、小澤一郎氏は4億円の銀行融資を受け、この資金を陸山会に転貸した。
陸山会は2億円の定期預金2本を組んだ。陸山会が小澤一郎氏から4億円の借り入れをしたことと定期預金が組まれたことは2004年収支報告書に記載された。
 
2005年1月7日
農地法第5条による転用届出が受理され、権利者=小澤一郎とする所有権移転登記が行われた。
同日、陸山会として登記ができないため小澤一郎氏名で登記するとの内容の確認書添付の上、該当不動産が陸山会に移譲された。
陸山会は土地代金・登記料・登記手数料等3億4264万円を小澤一郎氏に支払った。土地取得および小澤一郎氏への支払いは2005年収支報告書に記載された。
 
 2005年と2006年に、陸山会は定期預金を2億円ずつ解約し、小澤一郎氏に返済した。この資金返済が残高の推移として2005年と2006年の収支報告書に記載された。
 
 2007年、小澤一郎氏は返済された4億円(2億円×2=4億円)を元に、借入期限に従って4億円を銀行に返済した。定期預金を解約と資金返済が2007年収支報告書に記載された。
 
 検察は2004年10月29日の不動産取得と代金支払いを小澤一郎氏個人のものではなく、陸山会によるものとしたうえで、これらの取引にかかる資金の出入りを収支報告書に記載しないことを虚偽記載だと主張している。検察は、陸山会による不動産取得が2004年10月になるとして、収支報告書への記載は2004年とするべきで、2005年取得の記載を虚偽記載だと主張している。
 
 しかし、上記の時系列推移を踏まえれば、小沢一郎氏の資金管理団体による収支報告は完全に事実に即しており、まったく違法性のないものである。
 
 仮にこれらの資金収支のどの部分までを政治資金管理団体の収支として報告するのかについて、事務処理上の解釈が分かれるとしても、それは、あくまで事務処理上の問題で、刑事責任を問うような性格の問題ではない。
 
 仮に総務省事務当局が異なる解釈をするのであれば、修正を求めればよいことである。
 
 当初マスゴミは、陸山会が不動産を購入した原資4億円が不記載であると報道していた。これを大問題にしていたのである。ところが、現実には不動産購入の原資も事実に即して明記されていたのである。
 
 何よりも重要なことは、これらの収支報告全体に、汚職や裏金などの実質的な犯罪につながるような要因が皆無であることだ。これらの詳細が正確に報道される必要があるが、マスゴミは事実を正確に報道しようとしない。
 
 検察は不動産取得を2005年として報告したことについて、土地代金の不記載を隠蔽するためだと主張するが、根拠はなく、邪推の域を出ない。
 
 農地法の規定で移転登記が直ちにできないことを知らなかったのだと思われる。
 
 2007年の小澤一郎氏への返済が不記載だと言うが、小澤氏への返済は2005年と2006年に行われており、この指摘の意味自体が不明である。
 
 農地法の制約があり、移転登記が実現できたのが2005年1月であれば、陸山会が不動産取得時期を2005年1月とし、その代金を支払ったのが2005年1月としたことは順当である。
 
 小澤一郎氏が立て替えた3億4200万円について、小沢一郎氏は、
「湯島の自宅を売り今の自宅を建てた際に残った2億円と、家族名義の口座からの3億6千万円の計5億6千万の一部である」
と説明している。
 
 マスゴミは、この資金のなかに水谷建設からの賄賂5千万円が含まれているとの憶測を流布しているが、検察が数度にわたる強制捜査を実行したにもかかわらず、何も立件できないものである。
 
 「陸山会」は2006年収支報告書に「返還金12万円、水谷信夫」を記載しており、陸山会が水谷建設関係者からの献金は返金していることが分かる。小沢一郎氏が政治資金について、極めて透明で厳格な取り扱いをしてきたことが分かる。
 
 石川知裕氏をはじめとする元秘書が逮捕、起訴されたが、この事案も公正な裁判が行われるなら無罪である可能性が極めて高い。
 
 重要なことは、裁判や検察審査会の審査が透明、公正に行われるかどうかである。これまでのところ、これらのあり方に重大な問題が存在する。この点については、回を改める。
 
 「小沢一郎氏の「政治とカネ」問題研究第3回」につづく

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