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2010年8月 9日 (月)

沖縄知事選は県内移設反対伊波氏を支援すべき

沖縄では名護市議選が9月5日告示、9月12日投票、沖縄県知事選が11月11日告示、11月28日投票の日程で実施される。
 
 沖縄普天間基地移設問題の決着が遅れるなかで、地元住民がどのような意思を示すのかが注目される。
 
 知事選では仲井真弘多知事が再選を目指して立候補する模様である。前回知事選では辺野古への基地移設をめぐって、仲井真氏が移設賛成、対立候補の糸数慶子氏が移設反対を唱えた。
 
 自公政権は仲井真候補を当選させるために、必死の選挙対応体制を敷いた。沖縄に強い影響力を持つ徳洲会の徳田毅議員の自民党入党方針を固め、徳洲会が仲井真支援に全力をあげたこともその一環であった。また、創価学会も強力な支援活動を展開したと伝えられた。
 
 昨年9月に鳩山由紀夫政権が発足し、鳩山首相は普天間代替施設について、「最低でも県外、できれば県外」を明示した。辺野古移設案に代わる新たな提案を本年5月末までに決定することを示した。
 
 その後現在に至るまで、沖縄県では基地の県内移設反対運動が拡大し、4月25日には県知事も参加して県内移設反対の県民集会が開催された。
 
 名護市では本年1月に市長選が実施され、辺野古への移設を容認する島袋前市長が落選し、辺野古への移設を断固拒否することを公約として掲げた稲嶺進氏が当選した。
 
 ところが、鳩山政権は本年5月28日、普天間代替施設を辺野古付近に建設するとの日米共同委員会合意を発表してしまった。合意発表の直前である5月14日に、鳩山首相は地元を頭越しに米国との合意を優先することはないと明言したが、その直後に地元住民の意思を踏みにじる決定を示してしまった。
 
 この日米共同発表は地元住民の同意を取り付けていないばかりか、連立与党内の合意も取りつけていない案だった。辺野古移設に反対の姿勢を示してきた社民党は鳩山内閣の方針に反発し、社民党党首で鳩山内閣閣僚の福島瑞穂氏は閣議での署名を拒否した。鳩山首相は福島瑞穂国務相を罷免し、社民党は連立政権を離脱した。批判の矛先が向けられたのは鳩山首相だった。
 
 鳩山首相は世論の批判に耐えかね、参院選を目前に控えていることも考慮して、6月2日に内閣総辞職の意向を表明した。鳩山首相の後継首相として登場したのが菅直人首相である。
 
 民主党は昨年8月の総選挙で、在日米軍のあり方を見直すことをマニフェストに明示した。総選挙では民主党代表の鳩山由紀夫氏が、普天間代替施設について、「最低でも県外、できれば県外」と明言した。
 
 これらは主権者国民との契約=約束であり、鳩山首相は政権発足後も普天間代替施設の県外ないしは海外への移設方針を明示し続けた。
 
 沖縄以外の国内移設も検討されたが、移設候補先として明示された地域では、一斉に激しい基地移設反対運動が拡大した。メディアはこうした基地移設反対運動を積極的に報道し、県外の国内移設を封印する行動を示した。
 
 メディアは同時に、沖縄県内への移設に反対する沖縄の基地移設反対運動をも積極的に報道し、県内移設反対運動を支援した。
 
 こうした状況下で鳩山政権が辺野古への移設案を決定したのだから、鳩山政権が強い非難に晒されることを避ける術はなかった。鳩山内閣の総辞職は避けようのないものだった。
 
 この文脈で考えるなら、後継の菅直人首相は日米共同発表の見直しから出発すべきことは当然だった。鳩山内閣が日米合意を成立させたが、合意は日本国民の総意に基づくものでない。日米合意を根本から見直すことを表明しなければならなかった。
 
 ところが、菅直人首相は首相就任に際して、日米合意を踏まえることを明示し、さらに、日米合意を守ることを出発点に据えた。
 
 他方、沖縄の負担軽減については、「最大限努力する」ことを表明するにとどまった。日本国民である沖縄県民の意向よりも米国の意向の方が重要であることを明示したのである。

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 政治の世界で安泰に過ごすことを優先する政治家は、米国の言いなりになる道を選択する。小泉元首相が米国から好待遇を受けたことが示すように、政治家が対米隷属の姿勢を明示すれば、米国はその政治家を厚遇し、最大の支援を行う。
 
 菅直人氏はつい最近まで海兵隊の日本駐留は必要ないと主張していたが、総理の椅子に座るために、突然「抑止力の視点から海兵隊の日本駐留は不可欠」と、主張を転換した。米国に魂を売り渡したことを告白したものと受け止められる。
 
 政権交代によって実現すべき三大課題、五大課題を示してきたが、その筆頭にあげられるものが、対米隷属からの脱却である。
 
 米国は米国の戦争のために日本の基地を必要としている。在日米軍基地は日本の安全保障のために必要不可欠な存在ではなく、米国が世界で戦争を遂行するために必要不可欠な米軍の施設なのである。
 
 普天間代替施設の辺野古移設は、米軍が最新鋭の航空基地施設を日本国民の費用負担で新設させようとする計画である。この米国の意向を妨害しようとする勢力は米国にとって邪魔な存在でしかない。このため鳩山政権は潰され、代わって、米国の言いなりになることを宣誓した菅直人内閣が発足したのである。
 
 沖縄知事選では仲井真弘多知事に対抗する対立候補として宜野湾市長の伊波洋一氏が出馬する見通しである。仲井真氏は前回知事選では辺野古への移設容認の姿勢を示したが、本年に入り、沖縄県民の県内移設反対意思が明確になることに連動して、辺野古への移設賛成の発言を示さなくなった。
 
 しかし、仲井真氏は7月23日夜、辺野古への移設賛成を表明してきた名護市前市長の集会に出席して、9月12日の市議選に立候補する予定者への支援を表明した。
 
 仲井真氏は辺野古移設案に対する見解を明示していないが、こうした行動から、「隠れ辺野古基地建設賛成派」に分類されることになる。
 
 沖縄県名護市民は辺野古海岸を破壊する米軍基地建設に対する意思を市議選で明確に表明するべきである。辺野古での基地建設を推進する政府部内の一部勢力は、札束で頬を叩くような行動を示すと考えられるが、かけがえのない自然環境は札束では買えないものである。本来、経済振興は基地とは別次元で検討されるべきもので、金と引き替えに自然環境を破壊する基地建設を容認するべきでないと思われる。
 
 民主党沖縄県連は、昨年8月の総選挙に際しての主権者国民との約束の原点に立ち返るべきである。11月の県知事選では、辺野古への基地移設案に明確に反対する候補者を全面支援するべきである。
 
 「隠れ辺野古基地建設賛成派」の仲井真現知事を支援するなら、民主党の姿勢は自民党と変わりのないものになる。
 
 民主党は6.2クーデターにより、党執行部が対米隷属派に占拠された状況にある。この対米隷属派執行部は、辺野古基地建設賛成派を沖縄県知事選で支援することになると推察されるから、9月の代表選で、党執行部を対米隷属派から主権者国民派に刷新しなければならない。
 
 沖縄の問題は日本国民全体の問題である。普天間問題で米国の言いなりになる日本政治から一歩脱却し、主権者国民のための日本政治を確立しなければならない。

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