民主党は主権者の意思を代表する新代表選出を
昨年8月30日の総選挙を通じて政権交代が実現した。政権交代を牽引したのは民主党だが、民主党を解党の危機から救い、政権交代を実現させるところまで躍進させたのは小沢一郎氏である。このことを忘れることは許されない。
この小沢一郎氏に対して、メディアは2006年時点から激しい攻撃を繰り返してきた。メディアの小沢攻撃は最近になって始まったことではない。
民主党は2005年9月の総選挙で惨敗した。岡田克也代表が総選挙に対して明確なメッセージを示せなかったことが敗因だった。
後継の前原誠司代表は偽メール騒動での対応を誤った。このときの対応失敗により現職国会議員が辞任したが、この人物は自殺の道を選ぶところにまで追い込まれた。
この結果、民主党は解党の危機に直面した。この危機に登場したのが小沢一郎代表である。
小沢民主党は発足直後の千葉7区衆院補選で奇跡の逆転勝利を収めた。その後、2007年の参院選で大勝し、参院第一党の地位を確保した。
いよいよ総選挙での決戦が目前に迫った2008年3月3日に三三事変が勃発した。小沢一郎代表は検察当局の不正な動きを糾弾したが、メディアの攻撃が継続されたため、5月11日、筋を曲げて代表職を辞した。
後継代表には小沢氏が支持する鳩山由紀夫氏が就任し、8月30日の総選挙を通じて、遂に政権交代の大業を成就した。
しかし、その後も小沢一郎氏攻撃は継続し、本年1月15日の一一五事変、4月27日の四二七事変が発生した。参院選への悪影響が予想されたことから、6月2日、鳩山首相と小沢幹事長はW辞任を表明したが、この機に乗じて、民主党内対米隷属派議員が民主党と政権の実権を奪取してしまった。
衆参ねじれ以上に深刻な問題は、民主党の実権が主権者国民派の手から対米隷属派の手に奪われてしまったことである。
メディアの小沢氏攻撃は2006年に本格化して以来、現在まで継続している。
2007年の参院選では激しい小沢一郎氏に対するネガティブキャンペーンが展開された。
2007年秋の大連立構想は小沢氏の影響力を封印することに狙いがあったと考えられる。
2008年春の日銀幹部人事紛糾では、民主党の反小沢氏勢力とメディアの共謀による小沢氏の影響力排除が画策されたと見られる。
2008年秋の民主党代表選では、反小沢氏キャンペーンを展開するための複数候補による代表選がメディアから執拗に求められた。
これらの攻撃が万策尽きて、遂に検察権力動員の禁断の行動が実行されたのだ。
メディア内部には、すでに橋本政権の時代に「三宝会」と呼ばれる、小沢一郎氏攻撃のための談合組織が作られていた。日本の既得権益勢力=米官業政電の悪徳ペンタゴンは、小沢一郎氏を最重要危険人物と認定し、執拗に小沢氏攻撃を展開して現在に至っているのである。
したがって、世間で報じられる小沢氏に関する報道においては、常にこの点に留意することが求められる。
民主党代表選に際し、検察審査会議決が今後示されるから、小沢氏は動けないとの報道が多いが、これは間違った判断である。今回問題になっている諸問題を詳細に調べる限り、小沢氏の行動は一切制約を受けるべきでない。筋から言えば、小沢氏が代表選に立候補することが望ましい。
しかし、現実のさまざまな事情を勘案するなら、主権者国民派勢力が主権者の意思を代表する候補者を一人に絞って擁立すればよいだろう。
菅直人氏は総理の椅子に座り続けるためには何でもする人物だと思われるから、再び主権者国民派に寝返ることも十分に考えられるが、目的と手段を転倒させる人物に国政を委ねることは主権者国民に対する背信行為になる。
9月14日の民主党代表選で、主権者国民の意思を代表する信頼のおける実力ある新代表を選出しなければならない。
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売国者たちの末路 著者:副島 隆彦,植草 一秀 |
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知られざる真実―勾留地にて― 著者:植草 一秀 |
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