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2010年8月13日 (金)

沖縄知事選偽装基地反対候補擁立は許されない

三つの重要な選挙がある。
 9月12日 沖縄県名護市議選
 9月14日 民主党代表選
11月28日 沖縄県知事選
である。
 
 代表選、首長選では当選者が1人である。衆議院の小選挙区制選挙と共通した特徴がある。
 
 沖縄県知事選については、「低気温のエクスタシーbyはなゆー」様が貴重な情報を数多く提供くださっているが、立候補が有力視される仲井真弘多氏、伊波洋一氏以外に、第三の候補者擁立が検討されていることを伝えられている。
 
 当選者が一人の選挙において、選挙の争点について対立するAとBの主張があるとき、Aの主張をする第三の候補を擁立することは、Bを主張する候補の側面支援になる。これが「偽装CHANGE新党」創設の真の狙いである。
 
 自民党政治を終焉させようとするとき、非自民の候補者が二人立候補することは、自民党を支援する行為になる。このことは、選挙戦術の基本である。
 
 沖縄では、宜野湾市長伊波洋一氏が普天間基地の県内移設に反対の主張を明示している。
 
 仲井真弘多現知事は辺野古移設の実現は極めて難しいと発言しているが、辺野古基地建設反対を明言していない。辺野古海岸破壊基地建設を容認できる間合いを確保している。
 
 2006年の知事選で、仲井真氏は辺野古移設案に賛成のスタンスを示した。名護市長に基地建設賛成の島袋氏が当選した状況下で、基地建設賛成の意向を示したのである。
 
 鳩山前首相が辺野古基地建設問題を国民的論議の対象に格上げした。その結果、沖縄県内ではもちろんのこと、日本全体に米軍基地反対の空気が広がった。辺野古基地建設反対は国民総意の世論に成長したと言ってよい。
 
 鳩山前首相はこの強い日本の主権者国民の総意をバックに、普天間代替施設の県外移転を米国に粘り強く要求するべきだった。しかし、鳩山政権関係閣僚がすべて米国サイドに回り、海外移設断念に追い込まれた。
 
 鳩山政権は5月28日に辺野古基地建設で米国と同意し、共同発表したが、鳩山首相が約束していた地元住民と連立与党の同意を確保しないものであった。社民党は連立政権から離脱し、主権者国民の厳しい批判に直面した。
 
 この状況下では参院選を乗り切れないことから、鳩山前首相は内閣総辞職を決断した。
 
 後継の菅直人首相が主権者国民の意思を重視するなら、新政権は日米合意の見直しから出発しなければならなかったが、菅首相は米国に従い、主権者国民の意思を無視するところから政権を出発させた。
 
 政府は8月末までに具体的な工法などを決めることとしたが、肝心の地元の同意が得られる状況には程遠く、具体的工法決定などは先送りされる。

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このなかで、11月に沖縄県知事選が実施される。菅政権は辺野古基地建設を強行するために、裏技を用いる検討に入ったのである。それが、辺野古移設反対を明示する第三の候補者擁立である。
 
 第三の候補者を擁立するねらいは、辺野古基地建設に反対する伊波洋一候補の得票を吸収し、仲井真氏を当選させることにあると考えられる。
 
 もしも、政権与党が仲井真氏を当選させることを目的に、辺野古基地建設反対を主張する候補者を擁立するなら、その行動は、主権者国民に対する低劣な背信行為である。そのような詐欺的行為を主権者国民は絶対に容認してはならない。
 
 また、沖縄の経済状況は日本のなかでもとりわけ深刻であるため、沖縄に「基地反対だけでは食えない」との空気があるのも事実である。
 
 このことから、菅政権は経済振興で沖縄を揺さぶり、基地反対候補の当選を妨害しようとすると推察される。これでは、これまでの自民党政治と何も変わらない。
 
 昨年8月30日の総選挙を通じて実現した政権交代に多くの国民が大いなる高揚感を得たのは、政権交代によって日本政治の構造、日本政治の基本性格が変わるのではないかとの期待感が強かったからだ。
 
 昨年の総選挙から1年が経過し、政権交代によって成立した政権が、第二自民党のような政策運営を示すなら、高揚した期待感は一気に大いなる絶望に代わってしまう。
 
 沖縄知事選で沖縄の主権者国民が、本当に基地建設を阻止しようと考えるなら、基地建設に反対する立候補者を絶対に一人に絞り込むべきである。
 
 表面で反対する素振りを示しつつ、テーブルの下で手を握り、基地建設推進候補を勝たせようとするなら、かつての55年体制与野党癒着政治を何も変わらなくなる。
 
 仲井真弘多氏は、辺野古基地建設に反対するのかどうかを明示するべきである。県知事選最大の争点について、玉虫色の見解を表明することは政治家の行動として許されるものでない。
 
 11月の沖縄知事選の前に、9月14日に民主党代表選が実施される。
 
 主権者国民が不信任とした菅直人政権を終焉させるには、政権交代派勢力が、十分な検討を重ねて、必ず対立候補を一人に絞り込まなければならない。
 
 代表に就任する者も、総理大臣に就任する者も、一人でしかない。菅直人氏に対抗する候補者を何人も擁立することは無意味である。あえて第三の候補を擁立する動きがあるとすれば、それは、反菅票の分断を狙う策略的なものであると見なさざるを得ない。
 
 日本政治を刷新するには、為政者を交代させるほかに道はない。為政者を交代させるには、選挙で勝利しなければならない。勝利には多数の支持とともに、的確な戦術が不可欠である。主権者国民の意思を反映する政治を実現するために、的確な選挙戦術が取られることが求められている。

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