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2010年7月

2010年7月31日 (土)

菅首相前原国交相早期退陣で民主党再生を

民主党の参院選大敗の原因についてメディアが指摘するのは以下の三点だ。

①菅直人首相の消費税率10%への引き上げ発言
②普天間基地移設問題処理の失敗
③政治とカネ問題
である。
 
 しかし、政治とカネ問題が民主党大敗の原因であるとは言えない。
 この問題に関連して鳩山由紀夫首相と小沢一郎民主党幹事長が辞任した。辞任によって民主党支持率はV字形に急回復したのであり、参院選大敗の原因はこれ以外の理由を背景とするものである。
 
 最大の原因になったのは、菅直人首相が6月17日のマニフェスト発表会見で消費税大増税方針を明示したことにある。
 
 このマニフェスト発表会見で菅直人首相は2010年度中に税制抜本改革案をまとめることを明言した(10分30秒経過時点)
 
 さらに、当面の税率について、自民党が提示した10%を参考にすると明言した。税制改革案は超党派での協議を呼びかけるが、意見の一致を得られなければ、民主党単独ででも改革案をまとめることが強調された。
 
 実施時期について、玄葉光一郎政調会長は、「最速で2012年秋の実施」を明言した(7分20秒経過時点)
 
 民主党執行部がまとめた総括案では、菅首相の発言が唐突であったこと、発言が民主党公約と受け止められた面があること、などが示されたが、6月17日に菅首相が提示したのは、民主党の公約そのものである。
 
 「誤解」や「説明不足」の言葉は当たらない。菅首相が民主的な党内手続きを踏まずに勝手に消費税大増税方針を民主党の公約として提示してしまったのだ。
 
 7月29日の民主党両院議員総会では、山梨県選出の米長晴信議員が、菅首相が6月17日のマニフェスト発表負会見で消費税大増税案を提示した経緯について質問した。しかし、菅首相は何も答えなかった。玄葉氏を含むごく少数でしか会話がなかったのだと思われる。
 
 民主党の政権公約の最重要部分を独断で変更して参院選に大敗したのだから、菅首相は辞任するのが当然である。菅首相が辞任しないのなら、民主党は菅氏に対する懲戒処分を検討しなければならない。民主党は公党であり、菅直人氏の私有物ではないからだ。
 
 枝野幹事長も菅首相も、消費税発言が公約変更でないと言い張っているが、玄葉光一郎政調会長が6月20日のテレビ番組で次のように発言したことと完全に矛盾する。
 
 玄葉光一郎政調会長は6月20日のフジテレビ番組「新報道2001」に出演して
「「10%」は民主党の参院選の公約になるのか」
との質問に対して次のように発言した。
「数字は一つの目安として堂々と申し上げていく。参院選後に検討チームを党内に作り、軽減税率や還付、給付付き税額控除、逆進性対策も含めて(10%が)若干前後する可能性はなきにしもあらずだ。首相発言は公約だ。ほぼ同じことを選挙できちんと申し上げる。」
 
 はっきりと「公約だ」と発言しているのだ。
 
 それを、参院選大敗の総括において、依然として「誤解」だの「説明不足」などと、言い逃れしようとする姿勢が問題なのだ。

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また、普天間基地移設問題においても、菅政権執行部は、いまも主権者国民の意思を踏みにじり続けている。
 
 鳩山前首相は「最低でも県外、できれば海外」と明言して昨年8月の総選挙を戦った。鳩山政権発足後も辺野古海岸での基地建設を「自然への冒涜」だと述べて、県外、あるいは海外への移設方針を明示し続けた。
 
 それが、5月29日に、辺野古付近への移設に変節したのである。5月14日には、米国の同意を得るよりも先に地元住民の同意を得ることも明言した。それにもかかわらず、鳩山首相は地元の同意を得ずに、米国の言いなりになって日米共同文書を発表してしまった。
 
 この誤った決着を受けて社民党が政権を離脱し、鳩山首相は辞任に追い込まれたのだ。
 
 したがって、菅政権は沖縄県民の同意を得ていない日米共同文書を見なおすところから、政権を発足させなければならなかった。ところが、菅首相は首相就任時点から、「日米合意を踏まえ、日米合意を守る」ことを明言し続けている。
 
 この点についても、7月29日の両院議員総会で追及があった。地元の同意が移設案決定の前提条件であることを確認しようとする意見が提示された。
 
 ところが、菅首相が提示した見解は、
「日米合意は守る。沖縄県民の負担軽減は最大限努力する。」
だった。
 
 「主客転倒」を絵に描いたような姿勢だ。
「沖縄県民の負担を軽減する。日米合意は最大限尊重する。」
が正しい意思表明だ。

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普天間問題の処理失敗には、岡田克也外相、北沢俊美防衛相、前原誠司沖縄担当相、平野博文前官房長官が連帯責任を負っている。これらの閣僚は菅首相と同時に責任明確化のために辞任するべきである。
 
 ところが、現実には逆に、これらの人々が率先して菅首相続投支持姿勢を示し始めている。菅首相続投により、自分自身の責任も雲散霧消させてしまいたいのだろう。本当に嘆かわしくなるほど、菅政権閣僚の結果倫理は崩壊している。自分の利益、自分の地位保全だけが何よりも優先しているのだ。
 
 このような暴走、破廉恥行為を断じて許容してはならない。国民の審判を受けずに首相が交代するのが良くなければ、新首相が就任したら、あまり期間をおかずに解散総選挙を実施すればよい。国民が不信任のレッドカードを突き付けた総理大臣が、のうのうと居座るよりも、新首相が就任して、国民がきちんと意思表示をすることの方が、はるかに優れている。
 
 前原誠司氏は普天間問題処理失敗の重大な責任を背負いながら、7月29日の両院議員総会を欠席した。両院総会を欠席せざるを得ない重大な日程があったのだと推察されたが、真相は市川海老蔵氏と小林麻央氏の結婚披露宴に出席するためだった。
 
 このような人物に国会議員としての資格などない。民主党は前原誠司氏に対しても厳しい懲戒処分を検討するべきである。
 
 メディアが指摘しない民主党参院選大敗のもうひとつの重大な理由は、菅首相が民主党を分断し、新執行部を反小沢色に染め抜いたことである。これが、多数の民主党支持者の離反を招く主因になった。とりわけ、大敗した1人区選挙区でこの傾向が強かったと思われる。
 
 挙党一致で進まねばならないときに、菅首相は民主党を分断する行動を強行したのである。そのために民主党は大敗した。その延長上にある現時点で、菅首相を続投させたい反小沢派勢力の議員が「党内でごたつく余裕がない」と発言するのは笑止千万だ。
 
 顔を洗って出直してくるべきだ。
 
 菅首相の脳内に「責任」、「責任感」の言葉が存在するなら、菅首相は適切に辞任するべきである。「無責任」を放置したまま前に進もうとしても、必ず、無責任の重しが前進を阻むはずだ。
 
 自己の責任で決戦に大敗北し、多くの戦友が死滅したなかで、大将だけが自分の地位に恋々とするのは、あまりにも見苦しい。見苦しい姿を晒しても、最終的には、必ず追いつめられるはずである。衆議院で内閣不信任案が提出されれば、可決される可能性は極めて高い。
 
 替え歌『菅敗』には、民主党が再生の道を進むことを心から願う思いを込めた。菅首相は7月29日の両院総会で、
「わたしがどう行動することが、この政権交代に、国民の皆さんが期待していただいている、その政権交代に、民主党として応えることができるのか、そのことを考えた」(1時間50分20秒経過時点)
と述べた。
 菅首相がこの視点でものを考えるのなら、菅首相は潔く、首相および民主党代表の地位から身を引くべきである。それが、政権交代を希求した主権者国民の期待に応える行動である。
 
 2009マニフェストに対してしっかりと責任感を持ち、挙党一致体制を確立し、米国の言いなりになる外交から脱却し、日本の自主独立を打ち立てることこそ、新生民主党に期待されることである。そのためには、基本路線を間違った菅直人氏には退いてもらうより他に道はない。
 
 ネットからこの主張を徹底的に展開してゆく。政治は政治家のために存在するのではない。主権者国民のために存在するのであり、政治の実権は主権者国民が保持しなければならない。菅首相の個人的利害のために政治が歪められることを絶対に阻止しなければならない。

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2010年7月30日 (金)

両院総会で9月退陣意向を示唆した菅直人首相

7月29日午後、民主党が両院議員総会を開催し、7月11日に実施され、民主党が大敗した参院選についての総括案提示と質疑応答を行った。
 
 しかし、執行部が提示した総括案は了承されず、再度、両院議員総会が開催される可能性が高まった。
 
 意見表明の最後に石井一議員が、党内での参院選総括を公開の場で実施することに対する慎重論が示されたが、私は反対である。民主党は公党であり、政権与党である。その政権与党の意思決定過程が開示されることは、民主主義にとって望ましいことであり、今後も引き続き、公開の場での論議を継続してゆくべきである。
 
 民主党内の責任論が盛んに論議されることを有権者が望んでいないとの意見を述べる議員が存在したが、これだけの選挙大敗の結果が生じるなかで、民主党執行部が責任を一切明確化しないことが異常である。そのなかで、民主党内部から正当な責任論が沸騰することは、民主党の健全性を辛うじて示すものである。こうした論議さえ封殺しようというのであれば、民主党は民主主義政党としての死を迎えざるを得ない。
 
 両院議員総会では、民主党執行部の責任明確化を求める声が圧倒的に多かった。民主党公式サイトは、両院議員総会の全容を動画配信したので、主権者国民は時間をかけてでも、そのすべてを自分の目と耳で確かめるべきだ。
 
 両院議員総会の全体を見たうえで、総会を総括すると以下の三点に要約できる。
 
①発言者の大半が党執行部の責任を厳しく追及した。その最大の背景は、これまで菅首相を筆頭とする執行部が参院選敗北の責任を一切示してこなかったことにある。

 
②メディア報道では、執行部批判が示された一方で、執行部を支持する意見も表明されたと伝えられているが、執行部支持を表明したのは4名に限られ、極めて限定的な見解であった。同時に、その主張にはまったく説得力がなく、出席者の賛同を得るものではなかった。
 
③総会で示された多数の意見に対して、枝野幸男幹事長と菅直人首相が答弁したが、答弁の質があまりにも低劣であった。枝野氏は他人を批判するときには舌鋒鋭いが、他者からの批判に対して、正面で批判を受け止め、全身全霊で自身の魂を打ち返すところがまったくない。政治家としての人間力がゼロに近いと評価せざるを得ない。この点は菅直人氏もまったく同様であり、言葉が虚ろに空をさまよう姿は、民主党の明日に絶望しかもたらさないように見える。
 
 両院議員総会でもっとも明確な見解を表明したのは森ゆう子参院議員である。森氏は「両院議員総会は執行部の言い訳を聞く為の会ではない。トップリーダーとして何よりも重要なことは結果に対して責任を取ることである。」との正論を明示した。そのうえで、主権者国民から、「責任の取り方も知らないような政党に、責任ある政権運営を委ねるわけにはいかない」との声が寄せられていることが紹介された。

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多くの発言者から、責任の明確化を求める声が噴出した。中津川博郷議員、川上義博議員、広野ただし議員、東祥三議員などから、結果に対して、正当に責任を取るべきとの主張が示された。
 
 東祥三議員は、選挙は一種の戦争であり、106人の立候補者のうち、当選したのはわずかに44名で、残りの候補者が敗残したことを指摘した。各落選者に見解を求めると、どの候補者も自らの敗北を認め、捲土重来を期している。これに対して、戦争の司令官である執行部が、他人事のような総括を示して、責任を明らかにしない。こんな司令官などありえないことが強調された。
 
 茨城県選出の小泉俊明衆院議員は、菅首相が提示した消費税大増税公約について、党内の民主的な論議を経ない増税公約提示が参院選大敗の最大の原因であると指摘した。民主党と言いながら、マニフェスト決定が北朝鮮のように非民主的であると非難したが、執行部は何らの反論を示せなかった。
 
 政策の内容で俎上に載せられたのは、消費税問題と普天間問題だった。菅政権は日米共同文書を守ることを政権の発足時に示しているが、地元住民の同意を確保していない。沖縄では統一地方選、県知事選を年内に控えている。8月末と定めた工法、用地選定決定について、菅政権の対応を不安視する見解も表明された。
 
 また、石川県選出の一川保夫議員からは、6月の政変後に党内一致結束体制を築けなかったことが、とりわけ1人区での大敗北につながったとの指摘があった。参院選の勝敗は29の1人区で決まると言ってよい。3年前の参院選では、小沢一郎代表が1人区対策を万全に進めたが、菅政権は民主党執行部を反小沢色に塗り固め、このことが1人区大敗北をもたらしたのである。
 
 現執行部を擁護する発言を示したのは、杉本かずみ氏、近藤和也氏、斉藤進氏、山井和則氏などであったが、まったく説得力に欠くものであった。斉藤氏などは、「一致結束が大事だ」などと発言したが、菅首相が民主党を分裂させる人事を強行したことが参院選大敗北を招く一因になったことをまったく踏まえていない。山井氏の発言は、野党であれば無責任なマニフェストを示してもよいと主張する響きを持つもので、出席者から激しい非難の言葉を浴びせられるものだった。
 
 菅首相、枝野幹事長の答弁は、結局、逃げとごまかし、国民切り捨てに終始した。見落とせない3点のみを列挙する。

 
①6月17日の消費税大増税発言は、明らかに広義の「公約提示」だった。玄葉光一郎政調会長が「公約」であることを認めている。これを「議論の提示が公約だと受け止められた」と強弁するのは、あまりにも見苦しい。菅氏にも枝野氏にも、最後の最後まで、潔さがない。
 
②普天間問題について、菅首相は、日米合意は「守る」とする一方、沖縄の負担軽減については「最大限努力する」と発言した。「対米隷属国民第二」の姿勢をこれほど明確に示す表現はない。日本の首相であるからには、沖縄の負担を「軽減する」とし、日米合意を「最大限守るよう努力する」と答えなければならない。
 
③菅首相は昨年9月の鳩山政権樹立で自分の政治生命の目標を達成したと述べた。菅首相にとっては、政権交代は手段ではなく目的だったのだ。
 しかし、正論は異なる。政権交代は日本政治を刷新するための通過点に過ぎない。政権交代が目的なのではなく、政権交代を通じて、望ましい政治を実現することが目的なのだ。
 最後の発言で菅首相は、9月代表選まではいまの形で頑張らせていただきたいと述べた。代表選出馬への意向は示したが、言葉のニュアンスから言えば、続投に自信がないことを表明するものであった。菅首相は9月代表選での首相退陣の覚悟を固めたのだと思われる。
 
 自分の適正な出処進退を冷静に考える能力を残しているなら、望ましい引き際を自分で考えるべきである。民主党にとって、いま何よりも必要なことは、挙党一致体制を構築できるリーダーを代表に据えることだ。民主党の将来を真摯に考えるなら、小沢一郎前幹事長の力量を最大限に発揮してもらうよりほかに道はない。9月代表選に向けての正しい流れがようやく動き始めた感がある。

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2010年7月29日 (木)

消費税・普天間責任者辞任が民主再生の出発点

昨年の総選挙から11ヵ月、参院選から3週間が経過した。

 政権交代を実現した高揚感はどこかに消え失せてしまい、民主党は党内での権力闘争に明け暮れるようになった。
 
 鳩山政権が総辞職に追い込まれた最大の原因は、鳩山政権が普天間基地移設問題の着地を誤ったためである。
 
 後継の菅直人政権が参院選で大敗し、再び政治を混沌に陥れたのは、菅直人首相が、民主党が主権者国民と交わした約束、政権公約を独断で破棄して消費税大増税を参院選政権公約に掲げたからである。
 
 本来、本年夏の参院選で与党が勝利し、安定した政権基盤を確立することが求められた。政権運営の失敗がなければ、新しい日本の政治体制が確立されていたところだった。ところが、上記の政権運営大失策が重なり、再び極めて不安定な政治状況が生み出されてしまった。
 
 こうした状況を生み出した責任者には、当然、責任がある。ところが、普天間問題と消費税問題での政権運営失敗に責任ある当事者から、明確な責任処理が示されない。
 
 示されないどころか、政権運営に失敗した当事者である戦犯が、自らの権力を保持するために、責任問題放置に動いている。これでは、日本政治の未来に明るい光が差し込むはずがない。
 
 普天間問題では鳩山首相が、普天間基地移設先を「最低でも県外」、「できれば海外」との方針を明示した。自民党時代に政府が辺野古地域への移設で日米合意を締結してしまっていたから、県外あるいは海外への移設は、もとより困難を伴う方針だった。
 
 しかし、鳩山首相は本年5月末を期限と定め、普天間基地移設問題の着地を図ることを公約として掲げてきた。
 
 鳩山政権内部でこの問題を担当したのは、岡田克也外相、北沢俊美防衛相、前原誠司沖縄担当相であり、全体の取りまとめは平野博文官房長官が担当した。
 
 しかし、鳩山政権は最終的に、移設先を辺野古付近とする日米合意を沖縄県民の了解も得ずに結んでしまった。大山鳴動して元の木阿弥の結果を招いたのである。
 
 零点どころかマイナス100点の結果を生み出したのである。社民党の辻元清美議員が社民党を離脱する意向を表明し、福島瑞穂社民党代表が批判を浴びているが、鳩山政権の普天間問題処理を受けて、福島党首が社民党の連立離脱を決定したことは筋が通っている。
 
 普天間問題では、辺野古での工事具体案決定期限が本年8月末とされているが、沖縄県民の基地拒絶の意思は固く、8月末の具体案決定は絶望的な状況にある。
 
 こうした、米国にとって望ましくない状況を打開するために、米国が背後から工作活動を展開して、社民党に揺さぶりをかけているのだと思われる。
 
 北朝鮮の脅威を煽り、米韓が対北朝鮮軍事演習などを展開しているのも、日本国民の米軍基地拒絶行動を牽制するためのものであると考えられる。
  

鳩山前首相は普天間問題の処理失敗の矢面に立たされて、首相辞任にまで追い込まれたが、連帯して責任を負うべき三名の戦犯が、のうのうと大臣の椅子に居座っている。
 
 岡田克也氏、前原誠司氏、北沢俊美氏の三名は普天間問題処理失敗の責任を明らかにする責めを負っている。
 
 消費税問題では菅直人首相と玄葉光一郎政調会長の責任が突出している。勝敗ラインを54議席として44議席しか獲得できなかったのだ。また、参議院選挙に勝利して初めて主権者国民の信任を得ることになることを、菅首相自身が明言していたのだ。参院選に大敗して主権者国民の信任を得られなかったのだから、そのまま首相の地位に居座る正統性は失われている。
 
 岡田克也氏は、まだ首相に「就任したばかりだから」菅首相を続投させるべきだと主張しているが、民主主義の根本原則を踏みにじる発言だ。
 
 民主主義の根本原則は、意思決定の主役を国民とするものである。主権者国民が国政選挙で菅政権に不信任を突き付けた以上、菅政権が存立する正統性は失われているのだ。

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これらの人々は、「政治とカネ」の問題も参院選敗北の一因であると主張する。たしかに、鳩山首相の問題は、裁判でも決着がつき、鳩山首相も監督責任を認めているから、それなりの影響と責任があったと判断せざるを得ない。
 
 しかし、小沢一郎前幹事長の問題はまったく異質のものである。「小沢氏が悪い」としているのは、検察当局とメディアだけなのだ。とりわけメディアは、小沢氏に対する執拗で激しい攻撃を続けてきた。この偏向した報道によって、詳細を知らない一般国民の判断が歪められてきた。
 
 検察が問題としてきた諸点を詳細に調べる限り、「小沢一郎氏が悪い」との結論は、現段階では引き出せない。
 
 詳細については、本ブログでも繰り返し説明してきたところであるので、繰り返さないが、政治資金収支報告書への不動産取得に関する「時期の2ヵ月強のずれ」と「記載しなくてよいとされてきた資金繰りの記載がないことについての解釈の相違」だけが問題にされている。
 
 また、昨年3月3日の大久保隆規氏の逮捕については、第2回公判で被告無罪の決定的証言がすでに示されている。
 
 検察審査会の議決がクローズアップされているが、検察審査会の審査は審査補助員の弁護士に強く誘導されると考えられ、小沢氏のケースでは、恣意的に審査補助員の弁護士が選定されてきた疑いが濃厚に存在する。
 
 小沢氏の問題については、民主党が党をあげて、検察捜査の適正性を徹底的に求めるべき事案であり、検察権力の不正行使に屈せず、検察権力の適正化に向けて力を注ぐべきものである。
 
 2006年4月の民主党解党の危機に小沢一郎代表が誕生し、民主党を飛躍的に発展させ、ついに政権交代を実現するところにまで至らしめた。この過程で、小沢氏グループに属する国会議員数は130名を突破し、小沢氏の影響力が飛躍的に高まった。
 
 自由党と合併した元民主党議員のなかに、小沢氏の影響力増大を快く思わない人々が存在するのは事実である。小沢氏に対して嫉妬の炎を燃やす醜悪な偽黄門議員などもその一人である。
 
 菅直人氏、岡田克也氏、仙谷由人氏、前原誠司氏、野田佳彦氏、玄葉光一郎氏、枝野幸男氏、そして渡部恒三氏の言動からあふれ出てくるのは、この類の私情ばかりである。
 
 主権者国民は「国民の生活が第一」とする小沢一郎氏の政策方針に賛同して民主党を支持、支援してきたのだ。それを、これらの人々は自分自身の利益を優先し、私情と私利私欲によって、民主党から小沢氏グループを排除して、民主党の私物化に突き進んでいる。
 
 この低次元の発想から民主党が再生することはあり得ない。
 
 民主党が再生するには、まずは、参院選大敗の責任を負う人々が、潔く責任を明確化すること。消費税問題と普天間問題の失敗が参院選大敗の主因である。責任者の一斉辞任が求められる。
 
 そのうえで、9月代表選で挙党一致体制を構築できる新しい党首を選出するべきだ。同時に、主権者は国民であるとの民主主義の原点に立ち帰り、「国民の生活が第一」の方針を再確認しなければならない。
 
 政権交代によって、
①対米隷属からの脱却
②官僚天下りの根絶
③企業団体献金の全面禁止
実現が求められてきた。この三大施策も確実に実現しなければならない。
 
 また、警察・検察制度の近代化を実現するためには、取り調べ過程の全面可視化が不可欠である。この点も忘れてはならない。

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2010年7月28日 (水)

菅首相辞任を誘導すべき民主参院選総括に注目

民主党執行部は7月29日午後、両院議員総会を開催し、参院選の総括を行うことを決定した。参院選実施から18日経過しての参院選総括は、あまりに遅すぎる対応である。
 
 民主党執行部が発表する総括案では、菅直人首相の消費税発言が唐突感を与えたとの見解が示されるようだが、この問題について、事実関係を明確にした総括が必要である。
 
 菅首相は選挙戦の後半に「説明不足」や「誤解を与えた」などの表現を用い、「税制抜本改革の超党派の論議を呼び掛けただけ」などと弁明した。しかし、そののちに、「1ミリたりともぶれていない」、「1ミリたりとも後退していない」と述べた。
 
 菅首相の暴走と迷走が民主党大敗の最大の原因になったことは明白である。菅首相の失策によって、本来、国会で活躍するはずの有能な人材が参院選で敗北した。民主党を指示する国民に対しても、落選した民主党候補者に対しても菅首相は責任を明らかにする必要がある。
 
 消費税発言について、民主党は事実に即した総括を行う必要がある。参院選後半における菅首相の行動は、「逃げ、ぶれ、ごまかし」と言わざるを得ないものだった。この責任逃れのぶれまくった言動が民主党を大敗に導く原動力になった。その行動を真正面から総括しない限り、参院選の正しい総括にはなり得ない。
 
 菅首相が消費税率10%発言を行ったのは、参院選マニフェスト発表会見の場においてである。幸い、民主党が公式サイトにマニフェスト発表会見の全容を動画配信しているので、問題を総括するためには、改めて動画を詳細に確認する必要がある。
 
 菅首相は12分45秒の会見の大半を「強い経済、強い財政、強い社会保障」の説明に充てた。発言の7分経過以降は、消費税増税公約に充当した。
 
 このなかで菅首相は、
「(消費税増税を含む)税制抜本改革案を年度内にまとめる」
(10分30秒経過時点)
「当面の税率としては自民党が提示した10%を参考にする」
(10分59秒経過時点)
と明言した。
 
 さらに、超党派での協議が難航した場合には、与党単独でも税制改革案をまとめて成立を期す方針を明示した。
 
 また、玄葉光一郎政調会長は、質疑応答のなかで、
「最速で2012年秋の実施」
(7分20秒経過時点)
 
 を明示した。さらに玄葉光一郎氏は菅首相の口からマニフェスト発表会見で消費税増税公約が示されたことについて、「菅首相の思い入れがそれだけ強いためにこの形になった」ことを明示した。また、記者からの「公約と受け止めていいのか」の質問に対して、「マニフェスト発表会見での発言であるから、当然、公約という位置づけになる」ことを明言した。
 
 つまり、菅首相の10%消費税率発言は、問題提起でも、論議の呼び掛け、でもなかった。参院選に向けての民主党マニフェストの「目玉」として示されたものであり、菅首相自身が自民党などの野党との協議が整わなくても、単独ででも法案をまとめて国会に提出する意向を示したものだった。
 
 ところが、この消費税大増税公約提示に対する批判が高まると、菅首相は「逃げ、ぶれ、ごまかし」の方向に走った。この行動が有権者の強い批判を招いたと考えられる。
 
 世論の批判に直面して、消費税増税公約を撤回したのなら、これはひとつの選択である。また、世論の反発にあっても、とよい覚悟と信念の下に提示した公約であるから、この公約を堅持するとの姿勢を貫くのも一つの選択である。
 
 責任ある政治行動としては、上記の二つの選択肢のうちのいずれかが選択されなければならなかった。
 
 ところが、菅首相が取った行動は、上記の二つの選択肢のいずれにも該当しない、「逃げ、ぶれ、ごまかし」だった。この「逃げ、ぶれ、ごまかし」が、有権者の厳しい批判の主因になったと考えられる。

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菅首相は、明確に公約として示したにもかかわらず、
「論議を提起しただけ」
「超党派の協議を呼びかけただけ」
「総選挙で民意を問わずに消費税増税を実施しない」
などの発言を繰り返し、さらに、
「年収が300万円以下、350万円以下、400万円以下の国民には税の還付を行う」などの発言を不規則に繰り返した。
 
 十分な検討をせずに、その場の思いつきでさまざまな具体案を提示したことは明白だった。
 
 しかし、マニフェスト発表会見で菅首相も玄葉政調会長も、総選挙で民意を確認して消費税増税を行うのが「原則的に」必要、あるいは、「本来望ましい姿」だとは述べたが、この点を確約しなかった。つまり、総選挙前の消費税増税実施を否定せず、その結果として、最速2012年秋の実施を明言したのだ。
 
 民主党の参院選総括では、この問題についての十分な検証と、責任明確化が不可欠である。
 
 この問題の最大の焦点は、これらの重要施策、マニフェストの目玉政策の決定が、民主党内の民主的な意思決定手続きによって決定されたのかどうかの検証である。
 
 民主党は昨年8月の総選挙で、政府支出の無駄排除優先を明示した。そのうえで、衆議院任期中の消費税増税を完全に封印した。増税を検討する前に、政府支出の無駄を排除するのが先決であり、政府支出の無駄排除をやり切るまでは消費税増税を封印することを公約として明示した。
 
 これが、民主党が主権者国民とかわした約束、契約の骨子である。
 
 菅首相が6月17日のマニフェスト発表会見で明示した新しい公約は、昨年8月の総選挙で民主党が掲げた公約とまったく異なるものである。その内容は、国の経済政策の根幹中の根幹である税制、しかも一般国民全体に重大な影響を及ぼす消費税大増税問題である。
 
 こうした根本政策のついての主権者との契約、政権公約を変更するのであれば、当然、民主党内で十分な協議と公約変更の民主的な手続きが必要になる。
 
 最大の問題は菅首相の新公約提示が、このような民主的な手続きを経て決定されたものであるのかどうかである。
 
 小沢一郎氏の代表時代の党運営について、菅首相および菅政権の執行部議員は、意思決定手続きが十分に民主的でないとの批判を繰り返していた。この批判を踏まえれば、菅新体制の下では、少なくとも、消費税問題などに関する政権公約については、十分に慎重な党内論議が不可欠なはずである。
 
 民主党の参院選総括においては、まずこの点が十分に検証されなければならない。
 
 そのうえで、もし、菅首相が十分な党内手続きを経ずに消費税大増税公約を対外発表したことが明らかにされるなら、菅首相自身の責任が厳しく問われなければならないはずだ。
 
 菅首相は総選挙を経ない首相交代について、野党時代に「民意を問うべき」との批判を展開してきた。今回、総選挙を経ない首相交代について、「参院選が菅政権に対する信任を明らかにする」ことを明言した。
 
 その参院選で、菅首相が勝敗ラインに定めた低めのハードルである54議席を大幅に下回る44議席しか獲得できず、多くの有能な人材を参院選で落選させてしまった。
 
 責任ある政治家として、菅首相は責任を明確化することが不可欠である。また、菅首相は参院選に臨む新体制構築に際して、「ノーサイド」発言に逆行する「反小沢体制構築」に突き進んだ。菅首相による民主党分裂人事も多くの民主党支持者の民主党離反を招く重大な原因になった。
 
 参院選総括ではこの問題もしっかりと総括されなければならない。
 
 菅首相は辞任する以外に道はないというのが、客観情勢である。この情勢のなかで、民主党現執行部がどのような参院選総括を示すのかが注目される。

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2010年7月27日 (火)

菅政権の1兆円経済復活枠予算への疑問

民主党が2011年度予算編成に関して、1兆円の特別枠を設定してコンペ形式の予算配分を行う意向を示している。
  
 事業仕訳がメディアに大きく取り上げられて、一部で好評を得たことを踏まえて2匹目のドジョウを狙ったものだと考えられるが、事業仕訳同様、学芸会の延長にしか見えない。
 

予算編成は政治活動の中核である内閣は行政権を担う。行政活動には費用がかかり、このすべてが予算に計上される。つまり、すべての行政活動は予算に計上されるものであり、予算が行政活動そのものと言っても過言ではない。
 
 政府支出には、行政経費の支出、地方への交付金・国庫支出金、投資的経費、利払い費、社会保障支出などがある。
 
 日本の財政問題の核心は、税収を中心とする政府収入に比べて政府支出が過大になりすぎている点になる。2009年度予算では税収37兆円に対して支出規模が102兆円、国債発行金額が53兆円になった。政府支出の半分以上を借金で賄うとの異常な状況が生まれているのだ。
 
 この崩壊した財政状況を立て直すことが喫緊の課題になっている。
 
 しかし、財政政策を考える視点は財政再建だけではない。財政再建だけを優先し、他の課題を無視する姿勢を「財政再建原理主義」と呼ぶが、1997年度の橋本政権、2001年度の小泉政権などは、この「財政再建原理主義」を採用して、肝心の日本経済を破壊してしまった。
 
 ここで得られる教訓が「経済あっての財政であって財政あっての経済ではない」というものである。
 
 正しい判断を示したのは小渕政権だった。小渕政権はさまざまな政策課題を否定したのではない。さまざまな改革は必要だが、優先順位としては日本経済の回復が優先されるべきとの判断を示し、景気回復策を実施した。
 
 その結果、日経平均株価は2万円の大台を回復して、日本経済は順調な回復軌道に移行した。ところが、この経済改善を森政権、小泉政権の財政再建原理主義が破壊してしまったのである。
 

2008年半ば以降、サブプライム金融危機に伴う経済悪化、株価暴落が世界経済を覆い尽くした。日本経済も急降下し、株価も急落した。この危機をグリーンスパンFRB前議長は「100年に1度の金融津波」と表現した。
 
 米国も日本も巨大な景気対策を実施し、その結果として2009年3月以降、日米経済は緩やかな景気回復を実現した。しかし、経済活動の水準は依然として低く、高失業率、中小企業の低迷持続の現状が日本経済を覆っている。
 
 政権が対応しなければならない課題は、日本経済の健全化、そして日本財政の健全化である。
 
 こうした現状に対する菅直人首相の姿勢は不鮮明である。

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所信表明演説では「強い経済、強い財政、強い社会保障」を訴えたが、内容は空虚だった。経済、財政、社会保障を強化すべきことは当然で、この目標設定に目新しさのかけらもない。社会保障制度を将来的に維持可能な姿に改変することは急務だが、その具体策が明示されていない。
 
 社会保障分野の経済活動が拡大することは事実だが、そのことだけをもって景気回復や経済の成長力が高まるわけではない。とりわけ、財政政策が増税先行の緊縮財政で進むなら、短期的には景気回復ではなく景気崩壊が生じてしまうからだ。
 
 菅首相は6月17日のマニフェスト発表会見で消費税率10%への引き上げを政権公約に掲げ、玄葉光一郎政調会長は最速2012年秋の増税実施を明言した。つまり、菅政権は財政再建原理主義で進むことを公約として掲げているのだ。
 
 また、2011年度予算編成で国債発行金額を44兆円以内に抑制することを予算編成方針の第一に掲げているが、この政策そのものが緊縮財政政策を意味している。
 
 なぜなら、2010年度予算は表面上、国債発行金額が44兆円になっているが、実態上は48兆円に拡大しているからだ。2009年度第2次補正予算計上の4兆円が2010年度にずれ込んだためである。
 
 予算の全体の枠組みを景気抑制にするのか、景気中立にするのか、景気回復誘導にするのかが、まず重要である。菅政権の基本スタンスは景気抑制にある。
 
 この基本姿勢を変えずに、目くらましのように経済復活枠を設定するのは邪道である。
 
 また、民主党は昨年8月の総選挙に際して国民との間に契約=約束を結んでいる。その後の財政事情の変化から、一部の施策の実施が困難になり始めている。
 
 予算に1兆円の枠が生まれるなら、まずは、マニフェストで掲げた施策実現に費用を当てるのが正当である。
 
 補正予算編成の弊害として掲げられるのが、一度限りのばらまき的な対象に政府支出が消えるというものである。1兆円の政府支出コンペがどのように実施されるのかで状況は変わる可能性があるが、一度限りの人気稼ぎのばらまき政策を実施するよりは、国民生活に不可欠な恒久的な政策実現に財源を優先的に配分するべきである。
 
 菅政権が提示している1兆円枠財政は「木を見て森を見ない」典型例であるように見える。
 
 菅政権は、このような小手先の政策にうつつを抜かす前に、財政政策の基本路線をどのように設定するのかを真剣に考えるべきだ。

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2010年7月26日 (月)

全国民に小沢氏冤罪の知られざる真実伝達を

9月民主党代表選に向けて、メディアは再び小沢一郎氏攻撃を激化させる。

 

 理由は、主権者国民勢力が日本政治の実権を再奪取する可能性があるからだ。

 

 日本政治の支配権を確保し続けてきた勢力は「米官業のトライアングル」である。
 
 米官業のトライアングルが手先として用いてきた勢力が利権政治屋(政)と御用メディア(電)であり、米官業政電の五者が悪徳ペンタゴンを形成し、日本政治を支配してきた。

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 昨年8月30日の総選挙を通じて、日本の主権者国民が歴史上初めて権力の奪取に成功した。日本史上初めて主権者国民政権を樹立した。この偉業を実現させた最大の功労者が小沢一郎氏であった。
 
 悪徳ペンタゴンは小沢一郎氏を最強の敵対人物と認定し、小沢氏が民主党代表に就任した2006年4月以降、徹底的な攻撃を継続してきた。
 
 しかし、激しい攻撃も決定打にはならず、小沢氏は生存を続け、ついに昨年9月の革命政権樹立を成就させた。
 
 悪徳ペンタゴンの攻撃は熾烈を極め、目的のためには手段を選ばぬ暴挙が繰り返されてきた。その具体例が三三事変一一五事変四二七事変である。
 
 鳩山首相は普天間問題の処理を誤り、6月2日に辞意を表明した。しかし、辞意表明演説で、内閣総辞職の責任を小沢一郎氏に転嫁したために、政権転覆クーデターが発生した。対米隷属勢力が、機に乗じて権力を不正に奪取してしまったのである。この時点で、第一次主権者国民政権は終焉した。
 
 三三事変、一一五事変、四二七事変などで、小沢一郎氏は不正で不当な攻撃を受けているが、内容を詳細に調べると、問題にされていることに「犯罪性」を確認できる点はまったく存在しないことが分かる。
 
 この点は、まともな判断力のある人間であれば、誰でも確認できることであるが、メディアはこの重要事実を一切報道しない。
 
 小沢氏に関連して取り上げられている「政治とカネ」の問題は、
①2004年10月に購入した不動産の登記が2005年1月にずれたため、収支報告書に2005年の取得として報告したことが、「記載のずれ」にあたるのではないかと問題にされていること、
②不動産取得に際して小沢氏が短期の資金繰りを実行したことを収支報告書に記載しなかったことが「虚偽記載」にあたるのではないかとされていること、
の2点である。
 
 ①については、2005年の取得として報告したことが逆に正しいとの指摘がある。少なくとも犯罪性は皆無である。
 
 ②について、陸山会に代わり、小沢氏が銀行借り入れをして、その返済がなされたことが収支報告書に記載されており、事実の隠ぺいはない。
 
 一時的な資金繰りの記載がないことが問題とされているが、資金繰りについては記載しなくてよいとの慣例が存在していたのであり、犯罪性を問うことは不可能に近い。
 
 メディア等が執拗に追及するのは、一時的な資金繰りに用いた資金が不正な資金ではないかとの疑惑であるが、「根拠の乏しい疑惑」をもとに「犯罪性」を法的に問うことは憲法違反の次元での完全な誤りである。
 
 検察審査会がこのような根拠不明の憶測に基づく疑惑で「不起訴不当」などの議決をしたのであるなら、検察審査会そのものが憲法違反であると言わざるを得ない。

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 検察は、小沢氏が立て替えた資金が不正なものであるとの憶測に基づいて強制捜査を実施したが、この捜査そのものも憶測に基づく「見こみ捜査」であり、憲法の基本的人権尊重義務に違反する違法捜査である。
 
 検察当局は違法捜査を繰り返して関連資料を精査したが、何一つ犯罪性のある事案を立証できなかった。その結果、小沢一郎氏の「シロ」が確定したのである。
 
 日本のマスメディアが、集団で人権侵害の憶測報道を展開し続ける姿は異常である。つまり、本稿の冒頭で指摘した、悪徳ペンタゴンが小沢一郎氏を危険人物と認定し、小沢氏を政治的に抹殺するために謀略を展開し続けているとの仮説はますますその信ぴょう性を高めているのだ。
 
 鳩山前首相は悪徳ペンタゴンの策謀に嵌ってしまったのだと言わざるを得ない。鳩山前首相の不適切な発言が6.2クーデターを発生させる原因を創出した。
 
 悪徳ペンタゴンは思惑通りに菅政権樹立に成功し、小沢排除を強行した。
 
 しかし、日本の主権者国民は主権者国民政権から対米隷属政権への政権変質を見逃さなかった。対米隷属派に寝返った菅直人首相の政権に鉄槌を下す判断を固めたのだ。これは、菅直人首相が消費税問題で自爆しなくても、表面化したはずである。
 
 そこに、菅直人首相の消費税大増税公約が飛び出した。菅首相は消費税大増税公約でさらに菅政権支持率が高まると真面目に想定したのだと思われる。このような洞察力を完全に喪失したトップに日本が誘導されるなら、日本丸の座礁は保証されたようなものだ。不幸を最小にするには、まず、船長が辞表を提出することが求められる。
 
 悪徳ペンタゴンの計算は狂ってしまった。この延長上で9月民主党代表選が実施されるなら、瞬間的に奪還した日本政治支配権が再び日本の主権者国民に奪還されてしまう。主権者国民が権力再奪取に成功すれば、第二次主権者国民政権が発足することになる。
 
 この意味で、9月民主党代表選は最重要の重みを持つことになった。
 
 悪徳ペンタゴンが総力を注ぐのは、当然、小沢一郎氏攻撃になる。
 
 マスゴミは偽黄門の渡部恒三氏を多用する。したがって、ネットの草の根からは「渡部恒三は悪代菅と癒着する偽黄門」という「知られざる真実」を日本の津々浦々まで流布しなければならない。
 
 同時に、小沢氏関連の「政治とカネ」問題の内容を、すべての主権者国民に伝えなければならない。ほとんどの国民は、このような馬鹿げた話で小沢氏が誹謗中傷され続けている「知られざる真実」をまったく知らないはずだ。
 
 これまでの日本政治の仕組みに巨大な問題が存在しているのだ。
①政党助成金
②官房機密費
③企業献金
 これが、日本の政治とカネ問題の三大「悪の根源」だ。
 
 問題の解決方法は、これらの制度を抜本的に変えることだ。
 
 政党助成金と官房機密費については、資金使途を1円単位で完全公開することが必要なのだ。企業献金については、全面禁止を法制化する。
 
 この制度変更で、すべてが見違えるように変わる。
 
 それでも違反する人間は出るだろう。その対処として、厳しい刑事罰を設定し、厳格に摘発することが求められる。
 
 客観公正の立場に立って現実を見るとき、小沢一郎氏が攻撃を受ける正当な理由は何一つ存在しない。憶測やイメージで特定個人を攻撃することは、間違いである。この間違いは正されなければならない。
 
 メディアで小沢一郎氏攻撃を熱心に行う人物を全員ピックアップして、ネットで掲示する必要もある。
 
 小沢一郎氏叩きは、悪徳ペンタゴンの対主権者国民攻撃の象徴であることを主権者国民全員が認識しなければならない。

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2010年7月25日 (日)

民主党再生の鍵は菅仙谷枝野玄葉の四人組排除

『金利・為替・株価特報』2010年7月23日号=113号を発行した。
7月23日金曜日の発行である。

タイトルは、
「主権者国民政権を破壊する米官業政電連合」
である。
 
目次を紹介する。
<目次>
1.【政局】民主党大敗責任から逃避する菅代表
2.【政治】米国による日本政治支配との闘い
3.【政策】財政再建原理主義を排除できるか
4.【株価】株価反発の可能性と中期リスク
5.【米国】景気停滞色強める米国経済
6.【欧州】財政緊縮・金融緩和維持の欧州
7.【為替】低金利持続でも円高傾向残存
8.【金利】株価と債券価格のトレードオフに注意
9.【投資】投資戦略

 『金利・為替・株価特報』ご購読は、いま申し込みをいただいた場合、有料購読期間開始は8月からとさせていただいている。7月発行号については、無料送付させていただいている。ご関心のある皆様にはぜひご購読をご検討賜りたい。
 
 参院選は菅直人首相が率いる民主党が大敗した。
 
 菅直人首相は総選挙を経ずに鳩山政権から菅政権に移行したことに対して野党が国民の信を問うべきと主張したことに対して、参院選が菅政権に対する国民の信任を示す選挙になることを明言してきた。
 
 菅首相は54議席を民主党の勝敗ラインに設定した。与党あるいは民主党単独での参院過半数確保が至上命題であり、この視点から60議席、少なくとも57議席を勝敗ラインに定めるべきだとの声が強かったが、菅首相は低いハードルを設定した。参院選後も総理の椅子に座り続けたいと考えたからである。
 
 参院選の結果、民主党が獲得したのはわずかに44議席だった。菅政権は国民の信任を得ていないことが明らかになった。国民主権の原則に従い、菅首相は速やかに辞任して責任を明らかにする必要がある。
 
 ところが、菅首相は民主党代表、内閣総理大臣の座に居座る意向を表明している。最近の総理大臣には自らの出処進退を適正に判断できない人物が多い。
 
 枝野幸男幹事長の口癖は「けじめをつける」、「ご自身が適正に判断される」だが、自分自身の問題について、「けじめをつける」こと、「自分自身が適正に判断する」ことができないのだろうか。
 
 民主党は参院選の総括すらまだ終えていない。

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悪代官総理の後ろ盾をしているのが偽黄門である。本物の黄門とは似ても似つかない悪徳の権化のような醜い存在だ。

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 参院選民主党大敗の原因は、
①独断専行で明示した消費税大増税公約

②民主党を分断した組閣および執行部人事
にある。すべて菅首相の責任である。
 
 疑問のある方は民主党サイトに掲載されている6月17日マニフェスト発表会見動画じっくりと確認いただきたい。マニフェストの目玉として消費税率10%公約が明示されたのだ。玄葉光一郎政調会長は最速で2012年秋の実施を何度も明言した。
 
 菅首相は消費税10%公約で参院選に勝利できると判断したのだ。その判断の誤りが参院選大敗をもたらした。言い訳などしない方がいい。見苦しいだけだ。
 
 新体制人事で反小沢を鮮明にして民主党を分裂させた張本人が菅直人氏である。参院選後に代表交代論が浮上しているいま、「党を分裂させている余裕などない」と、民主党分裂を推進した人々がコメントする姿は、醜悪そのものだ。とりわけ偽黄門=渡部恒三議員の醜さが際立っている。渡部議員は民主党を分裂させた菅新体制人事をそそのかした張本人である。
 
 メディアがこの偽黄門を頻繁に出演させていることは、メディアがこの一派に属していることを鮮明に映し出している。偽黄門親子をテレビ番組に積極的に出演させてきた御用司会者もいる。この御用司会者もおなじ系列の人物である。
 
 民主党は昨年8月の総選挙で主権者国民と契約を交わして政権の地位を掌握した。官僚利権を根絶するなど、政府支出の無駄を根絶するまでは大増税に進まないことを主権者国民と約束したのだ。
 
 菅直人氏は民主党内で民主的な意思決定手続きをまったく踏まずに、独断で消費税大増税を政権公約として発表した。この反民主主義の行動こそ、万死に値するものである。マニフェスト発表会見で最速2012年秋大増税実施を明言した玄葉光一郎氏と菅直人氏の二名がこの問題の全責任を負うべきである。
 
 また、民主党を分断し、反小沢体制確立を強行した責任は仙谷由人官房長官と枝野幸男幹事長にある。菅-仙谷-枝野-玄葉の四人組が参院選大敗の全責任を負っている。
 
 民主党が出直しを図り、主権者国民の意思を尊重して主権者国民政権を再構築するには、この四人組を排除することから始める必要がある。
 
 もともと民主党代表の任期は本年9月までであり、6月代表選での代表選出は選挙管理内閣を創設するためのものでもあった。この点を踏まえて代表選立候補を見送った議員も存在する。
 
 民主党は9月代表選を党の出直し的再生の機会として活用するべきである。その際に最重要なことは、挙党一致体制を確立することだ。
 
①対米隷属に対する自主独立外交
②官僚主権に対する国民主権
③市場原理主義に対する共生重視主義
が民主党の基本方針であるはずだ。
 
 この基本方針に反する主義主張を有する者は、民主党を離れて同志を募るべきだ。「みんなの党」が最適のパートナーになるだろう。
 
 小沢一郎氏はまったく取るに足らない些少なことがらで、メディアの集中砲火を浴びているが、主権者国民は事実を正確に把握して、小沢氏に対する不正で不当な攻撃を糾弾してゆかねばならない。
 
 9月民主党代表選は小沢一郎氏を軸に展開されなければならない。メディアの偏向情報操作を粉砕し、偽黄門を排除して、主権者国民が民主党代表選を勝利しなければならない。
 
 悪徳ペンタゴンと主権者国民との闘いはまだまだ佳境のなかにある。

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2010年7月24日 (土)

木村剛氏逮捕「日本振興銀行の黒い霧」③

竹中平蔵氏が金融庁顧問に起用した木村剛氏が銀行法違反容疑で逮捕されてから10日が経過した。金融庁の銀行検査に対して、社内の業務メールを意図的に削除したなどの検査妨害容疑がかけられている。
 
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木村氏が社内メールの削除を指示したと見られているが、検査妨害の違法行為であるメール削除が実際に指示されたのなら、メールを削除しなければならなかった理由が存在するはずである。詳細は今後の捜査の進展に委ねられるが、木村氏が創設した中小企業ネットワークを利用した不良債権を隠蔽するための迂回融資や、SFCGからの売り戻し条件付き債権買取取引が手数料名目で法定金利を上回る金利を得ていたとの疑いも浮上している。
 
 木村氏は不良債権問題処理に関して、銀行の資産査定の厳格化を強く主張してきた経緯がある。その本人が自身の経営する銀行の資産内容を粉飾するなどの行為に手を染めていたとするなら、その責任は極めて重大である。
 
 メディアは木村氏逮捕をひと通り報じただけで、その後、問題を掘り下げる報道をまったく展開していない。
 
 しかし、木村氏は金融庁顧問として日本の金融行政に深く関与してきたのであり、これまでの事実経過が詳細に再検証されなければならない。
 

今回逮捕された日本振興銀行の5人の経営幹部のうち、木村氏を除く4名は容疑事実を全体として認めていると伝えられている。捜査当局が発表する一方的な情報であるから、現段階で鵜呑みにすることはできないが、報道されている情報によれば、木村氏一人が容疑を否認しているとのことである。
 
 ところが、逮捕された容疑者の一人である関本信洋氏は日本振興銀行内で木村剛氏の側近として、実質的なNO.2として行動してきたとされるが、報道されている情報によると、木村剛氏は昨年5月末に金融庁から検査通知があった直後の対策協議の会議の席上で、不都合なメールの削除を指示したという。木村氏が削除リストを作成し、関本氏が実際の削除を担当したとのことだ。
 
 その木村氏が本年4月の取締役会では、「少なくとも自分はメール削除に一切関与していない」と発言し、経営幹部に対して、「メール削除の責任者は関本氏、自分(木村氏)は指示していない」との了解を強要したとのことである。
 
 真相は公判で明らかにされることになるのではないかと考えられるが、これらの情報が正しいとすれば、木村剛氏は極めて薄汚い行動様式を示す人物ということになる。テレビ番組や政策評価グループなどで木村氏と連携してきた諸氏、ならびにネット上で木村剛氏を賞賛してきた諸氏は、現段階での見解を明示するべきである。
 
 Financial_japan_sep_2010

 

問題は、こうした人物が日本の金融行政に深く関与した事実にある。
 
 2002年9月30日に小泉政権の内閣改造が実施された。この内閣改造で竹中平蔵氏が経済財政相に加えて金融相を兼務することになった。この時点までの政策運営の実績からは、竹中氏の更迭が当然視されていた。市場観測を裏切る形での竹中氏の金融相兼務決定は驚きをもって受け止められた。
 
 この人事は米国が小泉首相に指令したものであったと指摘されている。実際、日本の金融市場は、2002年10月から2004年3月にかけて、歴史的な大変動を演じた。その中心に位置するのが「りそな銀疑惑」である。
 
 日本政府が外為介入を通じて40兆円もの資金を米国に提供したのも、ちょうどこの時期に重なるのである。日本の資産価格を意図的に暴落させて、その暴落価格で米国資本に日本の実物資産を買い占めさせたとの疑惑が濃厚に存在するのである。
 
 2002年10月、竹中金融相は就任直後に金融再生プログラムを策定した。策定のために編成された組織が金融再生PT(プロジェクトチーム)だった。
 
 この中核メンバーに木村剛氏が起用された。PTは銀行の自己資本に算入できる繰延税金資産の圧縮を提案する。木村氏の提案であった。木村氏は米国並みに繰延税金資産算入をゼロないし1年に圧縮することを提案した。
 
 しかし、ゲームの途中にルールが変更されることに銀行界が猛烈に反発した。反発の先頭に立ったのが西川善文三井住友銀行頭取だった。だが、西川氏の姿勢は、同年12月11日の竹中平蔵氏、およびゴールドマンサックスCEOポールソン氏らとの密会を境に、反竹中から親竹中に豹変した。
 
 結局、ルール変更は先送りされることになった。もっとも、木村氏の提案そのものが正当性を欠いていたのも事実である。米国では不良債権の貸し倒れに備えての引当金積み立てが無税扱いであり、その一方で繰延税金資産の自己資本への参入が圧縮されていた。日本では貸し倒れ引当金の積み立てが有税扱いであり、その一方で繰延税金資産の自己資本算入が厚く認められていたのだ。この意味でルール変更先送りは当然の決定だった。
 
 この決着で完全に面目を失ったのが竹中氏と木村氏だった。
 
 この二名が面目回復のためのリベンジを画策した可能性が高い。
 
 標的として選定されたのがりそな銀行である。りそな銀行は大和銀行と埼玉銀行の合併によって誕生した大銀行だが、新銀行のトップに就任した勝田泰久頭取は極めて有能な経営者だった。経営革新を着実に進展させていた。
 
 このりそな銀行が標的に選ばれた最大の理由は、この勝田頭取が小泉竹中経済政策を的確に批判していたことにあると見られる。客観事実に照らして評価すれば、正論を述べていたのは勝田頭取である。
 
 しかし、この的確な指摘が筋の悪い逆恨みを招いた。竹中氏はりそな銀行を自己資本不足に追い込む策謀に着手したのだと推測される。
 
 この事案で中心的な役割を果たしたのが木村剛氏である。木村氏は米国会計法人KPMG関連日本法人を設立し、代表を務めていた。埼玉銀行の監査法人である朝日監査法人、大和銀行の監査法人である新日本監査法人の提携監査法人がKPMGだった。

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詳細は拙著『知られざる真実-勾留地にて-』

 

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本ブログカテゴリー「竹中金融行政の闇」
月刊日本特別講演会収録動画
 
などを参照いただきたいが、りそな銀行は「謀略」によって自己資本不足に追い込まれた疑いが極めて濃厚なのである。

 木村剛氏は2003年3月17日に、朝日監査法人副理事長の亀岡義一氏と日本橋で会食した。この会合でりそな銀行を自己資本不足に追い込むことが協議されたと考えられる。
 
 同時にこの会合は、亀岡氏が株式会社オレガ社長の落合伸治を木村氏に紹介する会合でもあったとのことだ。日本振興銀行は落合氏が調達した20億円で設立されたのであり、「りそな疑惑」と「日本振興銀行問題」の二つの汚点が、この段階でひとつの直線を描いたことになる。
 
 木村氏が深く関与した2002年10月発表の金融再生プログラムに中小企業向け銀行の新規参入認可迅速化が盛り込まれ、この条項を利用する形で日本振興銀行が設立された。2003年8月に申請され2004年4月に開業するという、驚異的な銀行設立認可が実行された。
 
 りそな銀行は自己資本不足に追い込まれたが、破たん処理されず、経営陣だけが追放された。新経営陣には小泉政権近親者が送り込まれた。その後、この再生りそな銀行が自民党に対する融資を激増させた。
 
 この驚天動地の事実を暴露したのが2006年12月18日付の朝日新聞1面トップである。この記事をスクープしたのは鈴木啓一記者と伝えらているが、鈴木氏は記事掲載前日に東京湾で水死体となって発見されたと伝えられている。
 
 また、朝日監査法人のりそな銀行担当公認会計士だった平田聡氏は朝日監査法人がりそな銀行の繰延税金資産を否認する方針を協議した2003年4月22日の本部審査会の直後、4月24日に、自宅マンションの12階から不自然な転落死を遂げている。平田氏はりそな銀行の繰延税金資産否認に強く反対していたと見られる。
 
 木村氏が経営権を奪取した日本振興銀行は、木村氏が社長を務める企業に3%の金利で3億9000万円を融資した。さらに2005年には、木村氏の妻が社長を務める「ウッドビレッジ社」(「木村社」?)に3%の金利で1億7875万円融資した。
 
 日本振興銀行はミドルリスク・ミドルリターンの融資を行う銀行であり、金利は5%~15%に設定され、原則1億円を融資の上限にしていたはずである。
 
 上記融資が不正融資にあたるとの疑惑が浮上したが、小泉政権の影響力が強い時代の金融庁は、これらの問題を摘発しなかった。
 
 日本振興銀行の闇に、今後、しっかりとメスを入れることが求められるが、同時に竹中氏が策定した金融再生プログラムと日本振興銀行に対する異例のスピード認可の深層、および、りそな銀行処理に関する竹中氏、木村氏、奥山氏などの関与についても、真実と深層を明らかにする必要がある。

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2010年7月22日 (木)

文藝評論家山崎行太郎氏特別講演会のお知らせ

文藝評論家の山崎行太郎氏が7月26日午後6時より、港区赤坂区民センター4階第1会議室で講演される。
 
 『月刊日本』主催の特別講演会で、6月には私が講師を務めさせていただいた。6月講演会については、収録動画を配信していただいているので、ぜひご高覧賜りたい。
 
 山崎行太郎氏の特別講演会への出席は
『月刊日本』gekkan.nippon@gmail.com Tel 03-5211-0096
まで、直接お申し込み賜りたい。
 会場周辺地図は、http://www.koyukai.org/akasaka_guide.html
をご参照賜りたい。 


 講演内容について、山崎行太郎氏が同氏の政治ブログ『毒蛇山荘日記』 7月21日付記事に記述されているので、以下に転載させていただく。多くの皆さまの積極的な参加を呼び掛けさせていただく。
 
 小林秀雄、福田恒存、江藤淳、三島由紀夫等が、「保守論壇」で輝いていた時代は、保守派、あるいは保守思想家の数は圧倒的に少なく、孤立無援の絶対的少数派だったが、思想性という問題においては、あるいは作品の質や量においては、多数派である左翼・進歩派、あるいは左翼過激派の思想家たちをはるかに凌駕していた。しかるに、三島由紀夫の自決事件を境に、小林秀雄、江藤淳、福田恒存が相次いで保守論壇から消えていくのと同時に、それに代わる存在として台頭してきたのは、エピゴーネン保守や、左翼からの転向者たちを中心とする「左翼もどきの保守思想家たち」、あるいは商業右翼、商業保守とも言うべき付和雷同組の保守であった。たとえば、西部邁、小林よしのり、渡部昇一、櫻井よしこ、そして中西輝政というような人たちである。「新しい歴史教科書をつくる会」や「沖縄集団自決裁判」に見られるように、彼等は左翼の闘争スタイルを保守論壇に持ち込み、思想的にはともかくとして、そのスタイルと組織論は完全に左翼の模倣であり、反復であった。「諸君!」「正論」「will」・・・というような保守系論壇雑誌が次々と創刊され、左翼陣営の衰退と崩壊の隙間を補完するかのように、多くの読者を獲得し、保守や保守思想や保守思想家というものが「商品化」されていく。いわば、保守論壇や保守思想が「わが世の春」を迎えるわけだが、そこで語られる保守や保守思想や保守思想家、あるいは保守論壇は、いったい、どういうものだったのだろうか。そこに、保守思想は存在したのか。やがて政権交代という現実を突きつけられた自民党は、実質的に再建不可能といってもいいような壊滅的打撃をうけ、静かに「自民党時代の終焉」を向かえつつあるが、その「自民党の終焉」をもたらしたものこそ、「保守論壇の知的退廃と劣化」である。つまり薄っぺらな保守思想を鵜呑みにし、保守思想や保守思想家と結託・連携することによって、政治家もまた劣化し退廃していったというわけである。「自民党の終焉」の直前に「諸君!」が廃刊に追い込まれたことが象徴しているように、保守思想や保守思想家、あるいは保守論壇もまた、大きな曲がり角に来ている。僕が、「保守論壇を『愚者の楽園化』したのは誰か?」と問うのは、この「保守論壇の悲・喜劇」を指している。むろん、僕は保守論壇を批判しているからといって、左翼論壇、あるいは左翼思想家たちを擁護しているわけではない。むしろ、僕が批判しているのは、「保守論壇の左翼化」、つまり「保守思想のイデオロギー化」である。保守論壇の再生のためには、何か必要なのか。保守論壇とは、そもそも何であったのか。小林秀雄や福田恒存、三島由紀夫等の時代に立ち返って、あらためて問うてみる必要がある。僕が目指す「保守の再生」、「保守論壇の活性化」への道は、僕の持論である「イデオロギーから存在論へ」の転回なしには不可能である、というものである。というわけで、今回の講演会ということになったわけだが、同時に、同じような内容の本も、九月が十月に出版される予定である。
(ここまで転載)

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講演会の概要は以下の通り
 
 『月刊日本』特別講演会
7月26日月曜日 午後6時
場所 赤坂区民センター
   東京都港区赤坂4-18-13
    赤坂コミュニティーぷらざ内
   電話03-5413-2711

演題 「保守論壇を『愚者の楽園化』したのは誰か?」


会費 千円(事前申し込みが必要)
   申込みは、
   gekkan.nippon@gmail.com
   又は、
   電話03-5211-0096『月刊日本』編集室まで。

会場周辺図 http://www.koyukai.org/akasaka_guide.html


交通機関 地下鉄銀座線・丸の内線 赤坂見附駅
      A(弁慶口)出口 徒歩8分
      B出口 徒歩8分
     地下鉄半蔵門線 永田町駅
      改札を出る前に連絡通路にて赤坂見附駅まで移動
     地下鉄銀座線・半蔵門線・大江戸線 青山一丁目駅
      4番出口  徒歩10分
 
 『月刊日本』2010年8月号が発売になる。私の寄稿小論については、稿を改めて紹介したい。

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2010年7月21日 (水)

菅主導=官主導超緊縮財政が日本経済を破壊

参議院選挙が終わって10日間が経過したにもかかわらず、民主党はまだ選挙の総括も責任処理も終えることができない。
 
 菅首相は参議院選挙が菅政権に対する信認を問う選挙であることを明言していた。前回参院選で民主党は60議席を獲得した。参院過半数確保が必須であり、民主党単独なら60議席、与党過半数なら57議席が必要だった。
 
 ところが、菅首相は自身の続投を狙って勝敗ラインを54議席に引き下げた。
 
 しかし、民主党が獲得できたのは44議席だった。民主党惨敗であり、責任の明確化が求められるのは当然のことである。
 
 何かにつけて明確な責任を主張してきた人々が、突然、押し黙った行動を示し始めた。枝野幸男氏は他人の責任にうるさいが、自分自身の責任にはほおかむりしたままなのか。
 
 2人区2人擁立を批判する人々やマスゴミがあるが、民主党の2人区2人擁立は大きな成果をあげた。2人区での議席取りこぼしがなかった一方で、比例区得票の大幅上積みに成功したからだ。菅首相が消費税大増税公約を提示していなければ、民主党は大敗しなかったはずだ。
 
 菅直人首相、枝野幸男幹事長、玄葉光一郎政調会長、安住淳選挙対策委員長の責任は重大である。しかし、誰ひとりとして責任を明らかにせず、辞職しようともしない。
 
 9月までに時間がある。民主党は代表を交代させ、人心を一新して出直しを図るべきだ。
 
 参院選の総括も終えられないと、経済政策運営にも支障が生じる。2011年度予算編成がいよいよ始まるが、予算の大枠を決定する概算要求基準の設定でも問題が生じている。
 
 菅直人首相が主導した消費税大増税方針は財務省が主導したものである。この意味で、菅主導と官主導とは同義になっている。
 
 財務省は官僚利権に手を入れさせずに消費税大増税を実現することを狙っている。この企みを鳩山由紀夫前首相は封印した。大増税検討の前に、官僚利権を根絶することを明示した。
 
 財務省にとってこれほど目障りな方針はない。

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菅直人氏は財務相に就任し、総理大臣を狙うなかで、財務省の手のひらに完全に載せられた。
 
 財務省は国民生活など眼中にない。財務省の関心は財務省の利権のみであり、利権を維持するためには、国民から税を収奪することが何よりも大事なのである。官僚利権に手を入れずに消費税大増税に突き進む菅首相は財務省にとって最良の首相である。
 
 国政選挙のスケジュールを考慮すると、消費税増税の千載一遇のタイミングは2011年から2013年である。2010年7月の参院選から次の国政選挙まで丸3年の時間が空く。このタイミングで消費税大増税を実現することが財務省の至上課題だった。
 
 菅直人氏の消費税大増税公約は、財務省のこの狙いに沿う発言だった。
 
 ところが、この大増税公約提示により民主党が大敗したことで、財務省の消費税大増税プロジェクトに黄信号が灯った。
 
 民主党が参院選総括を行い、2013年までの消費税大増税実施を完全に否定すれば、このプロジェクトには完全に赤信号が灯る。
 
 財務省は完全な赤信号点灯を阻止しようと、水面下の工作を展開しているのだ。財務省の手先でもあるマスゴミも世論操作に加担している。
 
 そのひとつは、参院選で民主党は大敗したが、自民党は議席を増大させたのだから、消費税大増税路線に主権者はNOを突き付けていないとする論調の流布だ。
 
 日本テレビ「NEWSZERO」司会者村尾信尚氏の前職は財務省職員である。村尾氏は公共の電波を利用して財務省の主張流布に努めている。
 
 IMFが日本の財政問題を取り上げるが、IMFの日本デスク担当は、財務省から派遣された職員である。これも財務省の主張を流布しているにすぎない。
 
 菅直人首相は2011年度予算を緊縮予算にする方針を示しているが、現局面での緊縮予算編成は極めて大きな危険を伴う。日本経済を破壊した1997年度の緊縮財政、2000-2001年度の緊縮財政を繰り返す危険が非常に大きい。
 
 早期に参院選総括を実施すること。そのうえで、菅直人氏に退場願い、新しい首相を選出することが求められる。その際、同時に、対米隷属勢力に乗っ取られた政権の支配権を主権者国民勢力が奪還しなければならない。

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2010年7月20日 (火)

マスゴミは主権者国民の敵ネットから徹底抗戦

烈暑が日本列島を覆っている。

水分とともに塩分を取ることも忘れてはいけない。直射日光を長時間浴び続けることは極めて危険であり、海山での行動も注意を怠らないようにしないといけない。
 
 政権交代を実現したあの夏から1年が過ぎようとしている。
 
 政権交代とは何であったのか。それから1年経って何がどう変化したのか。  
 
 7月11日の参院選では民主党が大敗した。菅直人氏が民主党代表に就任して、民主党が変質したことが原因だ。
 
 小沢一郎氏に対して「辞めろ」コールを叫び続けたメディアが、菅首相に対しては「辞めるな」コールを懸命に送る。歪んだメディア。歪んだ情報。
 
 主権者国民は、毎日、操作された情報の海に漂わされている。操作された情報に汚染されないわけがない。
 
 政局のヤマ場は、9月民主党代表選に移った。
 
 米国、官僚、大資本が支配する日本政治構造維持を目指す悪徳ペンタゴンは、菅首相続投を目指し、菅主導の民主党とみんなの党の連携を目指す。小泉竹中政治の流れを引き継ぐ、自民党内市場原理主義グループとの連携をも視野に入れる。
 
 350兆円の国民資産収奪を最終目標とする「郵政民営化」は、昨年の政権交代により、ぎりぎりのところでブレーキがかかった。国民資産収奪を回避するには、郵政改革法を成立させなければならないが、今後の政局のひとつの焦点としてこの問題が浮上することになる。
 
 昨年の政権交代は、一言で言えば「小泉竹中政治の否定」だった。
 
 小泉竹中政治によって日本社会は変質した。この変質に対する全面的な否定。これが政権交代を実現させた原動力である。
 
 小泉竹中政治とは、
①弱肉強食奨励=市場原理主義=弱者切り捨ての経済政策
②対米隷属外交
③大企業と政治権力の癒着
④官僚利権の温存
⑤政治権力による警察・検察・裁判所・メディア支配
を基本特性とする政治構造だった。
 
 この構造を刷新することが政権交代に託された五つの課題である。
 
 対極にある基本特性とは、
①セーフティネット重視=共生重視の経済政策
②自主独立外交
③大企業と政治権力の癒着排除
④官僚利権の根絶
⑤警察・検察・裁判所制度およびメディアの近代化
である。

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日本政治構造が刷新されれば、米国、官僚、大資本は、巨大な政治利権を喪失することになる。米官業のトライアングルは手先のメディアと政治屋を総動員して、日本政治構造の刷新を阻止するために死に物狂いの活動を展開している。
 
 日本政治構造刷新を推進してきたのが小沢一郎氏、鳩山由紀夫氏だった。悪徳ペンタゴンは、小沢氏と鳩山氏を標的と定めて、激しい攻撃を繰り返してきた。
 
 その成果として、小沢氏と鳩山氏のダブル辞任と菅政権誕生が実現した。しかも、発足した菅政権は、民主党内対米隷属派で固めた体制であり、日本政治刷新の偉業を根こそぎ覆すものになった。
 
 悪徳ペンタゴンは、9月民主党代表選で菅直人氏が敗北することを回避し、対米隷属派が支配権を確保する民主党と同じく対米隷属派に分類されるみんなの党との連携による、対米隷属政権の再確立を狙っている。
 
 このシナリオを踏まえれば、マスゴミが今後どのような情報誘導を行うのかは目をつぶっていてもはっきりと分かる。
 
①民主党が敗北した責任は菅氏の消費税発言だけにあるのではない。「政治とカネ」問題が大きく影響した。
②参院選期間中に小沢前幹事長が民主党執行部を批判したことはよくなかった。
③小沢一郎氏の説明責任は十分に果たされていない。
④日本が置かれた現状、民主党が置かれた現状を踏まえれば、いま、民主党内で抗争を展開する余裕はない。
⑤小沢一郎氏は国会の証人喚問に応じるべきだ。
⑥頻繁に首相が交代するのは日本の国益に反するから、菅首相は続投すべきだ。
⑦菅首相の消費税発言は民主党敗北の原因になったが、消費税率引き上げを必要とする世論は拡大しており、超党派の税制論議を開始すべきだ。
 
 マスゴミが主張する内容はすでにはっきりしている。
 マスゴミが実施する世論調査では、あらかじめ誘導する回答が明示されているはずだ。誘導尋問によって、あらかじめ決められた結論の方向に調査結果が誘導されているのだと思われる。
 

各社とも世論調査に余念がないが、主権者国民の意思を問うべき普天間問題で主権者の意思を問う世論調査はほとんど行われなかった。
 
 メディアは主権者国民の敵であることを認識しなければならない。
 マスゴミなのだ。
 
 マスゴミは第二次世界大戦中、メディアは事実を報道しなかった。主権者国民を欺き、日本を誤った方向に誘導した。正義も公正もないのが日本のマスゴミである。
 
 主権者国民は9月民主党代表選に向けて、まず、マスゴミとの闘いに勝たねばならない。もっとも有効な方法は、マスゴミの見解に耳をふさぐことである。
 
 御用評論家、御用芸人、御用司会者しか存在しないが、これらの有害人種の発言に耳を貸さないことである。
 
 真実の情報はネットと単行本にしかない。
 
 あとは、口コミで真実の情報を伝播させるのだ。
 10万人が共有するネット情報を、一人が十人に、その十人がまた別の十人に、そしてその十人が別の十人に情報を伝播することで、一億人に真実の情報を伝えることができる。
 
 悪徳ペンタゴンが電波を支配している限り、主権者国民は口コミの輪を広げるしかない。支配者に抵抗する主権者国民のレジスタンスの力を見せつけねばならない。
 
 主権者国民レジスタンス戦線は、口コミの輪で悪徳ペンタゴンを粉砕しなければならないのだ。

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2010年7月19日 (月)

対米隷属派の民主乗っ取りを支援するマスゴミ

菅直人氏が率いる民主党が参院選に大敗した主因は二つだ。

 ひとつは、民主党内の決定手続きもないままに、6月17日のマニフェスト発表会見で、消費税率10%への引き上げを示唆し、玄葉光一郎政調会長が最速で2012年秋の実施を明言したこと。さらに、その後、この公約提示が問題になると菅首相発言がぶれまくったこと。
 
 二つ目の理由は、菅政権発足に際して、新体制を反小沢氏一色に染め抜いたこと。反小沢氏陣営の基本主張は①対米隷属と②市場原理主義である。
 これまでの民主党主流である小沢氏陣営は、①自主独立と②共生重視主義を基本に据えてきた。菅首相が小沢一郎前幹事長に対して「しばらく静かにしていた方がいい」と暴言を浴びせたことにより、多数の民主党支持者が民主党から離反した。
 
 この二つの理由によって、菅民主党は惨敗した。
 
 菅首相はかつて自民党が総選挙を経ずに政権をたらい回しにしたことを強く批判した。今回の政権交代について野党から批判を受けると、
「参院選が政権に対する国民の審判になる」
と発言し、参院選結果によって、国民の信認を確認できることを示した。その参院選で民主党が大敗したのだから、菅政権に正統性がないことは菅首相自身が認めたことになる。菅首相は潔く身を引くべきだ。
 
 民主党内反小沢氏勢力の議員は、民主党政権9ヵ月に対する審判が参院選だと主張するが、いわゆる「政治とカネ」問題には、鳩山首相と小沢幹事長の辞任でけじめがつけられていた。辞任後の世論調査で民主党支持率が高水準に戻ったのであるから、参院選結果に表れた民意は「政治とカネ」以外の問題に対する評価ということになる。
 
 「対米隷属」、「官僚主権」、「政治と大資本の癒着」を基礎に据える「悪徳ペンタゴン」勢力は、小沢一郎氏を最重要危険人物に認定し、手段を問わずに激しい攻撃を続けている。
 
 小沢氏が攻撃される最大の理由は、小沢氏が目指す政治の方向が、「米官業による日本政治支配構造」を破壊しかねない「主権者国民による日本政治支配構造」確立にあるからだ。

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闘いは「悪徳ペンタゴン」と「主権者国民」の間で展開されている。メディアは「悪徳ペンタゴン」の一味であるから、主権者国民が小沢氏支持に回らないように情報を工作して流布することに努めている。
 
 北野たけし氏、爆笑問題、テリー伊藤氏などの芸人を手先に使って情報工作を展開していると見られる。また、テレビに登場する解説者、司会者、評論家のほとんどが、悪徳ペンタゴンに飼いならされた御用人であると考えられる。
 
 今回の事案についての報道、いかがわしい世論調査結果を見ると、
①民主党が大敗した原因は消費税問題もあるが政治とカネ問題も大きかった
②選挙中に小沢前幹事長が民主党執行部を批判したことはよくなかった
③菅首相は首相を続投するべきだ
などの内容が不自然に示されている。世論調査の調査員が回答を誘導する手法を用いていることが多くの証言等によって裏付けられている。
 
 9月の民主党代表選で小沢氏グループを代表する人物が民主党代表に就任することを阻止しようと、激しい情報工作がすでに開始されている。
 
 民主党が実施した地方組織からのヒアリングでも、地方の声の大半は、現執行部に対する強い批判である。執行部が責任を一切取らないことに対しても強い批判が示されている。
 
 静岡県連の牧野聖修氏が小沢氏批判を述べたが、例外中の例外である。だが、メディアは牧野氏発言だけを繰り返し放映する。
 
 御用司会者代表の田原総一朗氏はテレビ番組内の発言で、民主党内の小沢氏系議員と反小沢氏系議員のどちらであるかについて、極めて神経質であることを示したが、テレビ番組のほとんどが、意図的に反小沢氏系議員だけを出演させていることを認知しなければならない。
 
 北野たけし氏、田原総一朗氏、爆笑問題、田勢康弘氏が司会をする番組、およびテレビ朝日系番組、読売テレビ系番組でこの傾向が顕著である。
 
 主権者国民勢力は悪徳ペンタゴンとの闘いに必ず勝利しなければならない。その第一歩は、9月の民主党代表選で民主党代表から対米隷属派を排除することである。
 
 カギを握るのは民主党内中間勢力の動向である。7月代表選では鳩山由紀夫前首相を軸とする中間勢力および旧民社、旧社会党勢力が菅直人氏支持に向かったために菅直人氏が当選した。
 しかし、菅首相は新体制を対米隷属派で固めた。対米隷属路線は鳩山氏を軸とする中間派、旧社会党系議員の基本方針に反するものである。
 
 民主党は、基本政策を①自主独立重視、②共生重視、に戻し、③官僚利権排除にも力を注ぐべきである。
 
 9月代表選で対米隷属勢力が再び代表職を確保するなら、主権者国民勢力=自主独立派=共生重視派はこれらの対米隷属派とたもとを分かち、主権者国民勢力を糾合して新政権樹立を目指すべきである。

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2010年7月18日 (日)

主権者国民VS悪徳ペンタゴンの壮絶な闘い

主権者国民は、現在の闘いが誰と誰の間で繰り広げられている闘いであるのかを明確に認識しなければならない。
 
 その際に、最大の注意を要することは、私たちが獲得する情報の大半が、マスメディアを通じて供給されていることだ。マスメディアが中立公正の存在であるなら、その情報に信頼を置くことができるが、マスメディア自身がこの闘いの当事者であるのだから、提供される情報が中立公正なものであるはずがない。
 
 主権者国民にとってマスメディアは敵対勢力である。敵対勢力は敵対勢力の利益拡大を目的に行動する。メディアの提供する情報に対して、この警戒感を常に意識して持つことが必要だ。メディアの情報に流されることは、この闘いにおける情報戦での敗北を意味する。
 
 闘いは主権者国民と既得権益勢力との間で繰り広げられている。
 
 明治維新から140年、明治憲法施行から120年、敗戦から65年、55年体制構築から55年、日米安保改定から50年が経過したが、この期間を通じて、強固な支配層、利権複合体が形成された。これが、これまでの日本政治の基本構造である。
 
 既得権益勢力、利権複合体とは何か。これまでの日本政治構造で支配権を維持し続けてきたのは、米官業のトライアングルである。米国が直接支配者として登場するのは敗戦後であるが、米国の対日政策にも紆余曲折はあった。
 
 敗戦直後のGHQは徹底した日本の民主化措置を推進した。白地のキャンバスに新しい民主主義モデル国家を建設する試みが動き始めた。ところが、米ソ冷戦が激化したことによって、米国の対日占領政策が大転換し、日本を対米隷属の反共防波堤として育成することが新たな目的に設定された。
 
 官僚が支配権を持つ政治構造は明治時代に創設された。敗戦後、公務員制度は改変されたが、上級職公務員制度が残されたために、官僚支配構造も温存されてしまった。
 
 戦後の日本経済発展は官僚主導の産業統制によって推進された。戦争経済を遂行するために構築された国家による産業支配の構造が戦後もそのまま温存された。
 
 官僚は天下りで産業界から利権を獲得し、大資本は官僚主導の政策運営の下で利得を確保し続けてきた。
 
 米官業が結託して利権を独占し、負担を国民に押し付けてきたのがこれまでの日本政治の基本構造であった。
 
 米官業による日本政治支配の手先として活動してきたのが利権政治屋、利権政党とマスメディアであった。
 
 米官業に政、電(電波=メディア)を合わせた五者が、日本政治に巣食う利権複合体=悪徳ペンタゴンである。

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小沢民主党による政権交代への取り組みは、主権者国民による日本政治権力奪取の試みであった。昨年8月30日の総選挙を通じて、日本政治史上、初めて民衆の力による政権交代が実現した。
 
 問題は、民主党を軸とする新政権の内部に、悪徳ペンタゴンの一味が送り込まれていたことである。
 
 悪徳ペンタゴンは、日本に主権者国民政権が樹立され、定着することを死に物狂いで阻止しようとしている。
 
 米国に隷属せず、官僚利権を排し、大資本ではなく国民の側を向く政権が樹立され、政権基盤が安定するなら、悪徳ペンタゴンによる政治支配構造は完全に破壊されてしまう。この事態を阻止するために、文字通り、手段を選ばぬ活動が展開されてきた。
 
 その代表事例が、検察権力を動員した小沢氏に対する激しい攻撃である。小沢氏が攻撃されている内容を吟味すると、「犯罪性」のかけらもないような、まさに重箱の隅を突く類の低劣な言いがかりであることが分かる。
 
 メディアの行動を観察するとよい。イメージだけの小沢氏に対する根拠のないネガティブ・キャンペーンを繰り返し、討論番組には、民主党内小沢氏グループに属する議員をほとんど出演させない。
 
 官房機密費などに汚染された俗悪な茶坊主評論家だけに発言させ、歪んで薄汚れた情報だけが流布される。
 
 政権交代を実現させた最大の功労者である小沢一郎氏に暴言を浴びせて、民主党内対米隷属勢力に寝返った菅直人首相は、自らの消費税大増税暴走により参院選で大敗した。ところが、菅首相の辞任が求められる局面で、メディアは大相撲問題と水害だけを報道して、菅氏の責任追及を行わない。
 
 9月代表選に向けて日本政治は、最重要局面を迎える。マスゴミが「みんなの党」を全面支援しているのは、「みんなの党」が悪徳ペンタゴンと通じているからであると考えられる。
 
 鳩山前首相の辞任演説により、民主党は対米隷属勢力によって乗っ取られてしまった。しかし、民主党による政権交代を希求し、民主党による政権交代を実現させた主権者国民は、民主党内の対米隷属勢力を支持したのではない。逆に民主党内対米隷属勢力を排除したうえで、政権交代を実現させたいと考えてきたのである。
 
 民主党の保守本流勢力を裏切り、対米隷属勢力に寝返った菅民主党が参院選で大敗したのは当然の帰結だった。民主党による政権交代を希求した主権者の大半は、民主党内の対米隷属勢力排除を求めているのだ。参院選で菅民主党を支持するはずがない。
 
 民主党内の対米隷属勢力は、菅首相を続投させ、みんなの党を軸に連立協力体制を組むことを画策している。悪徳ペンタゴン一味のメディアはみんなの党を全面支援する。
 
 メディアはテレビ番組に民主党内小沢氏グループ議員をほとんど出演させない。
 
 主権者国民はこの構造を明確に認識しなければならない。民主党内主権者国民勢力が民主党の実権を奪還しなければならない。そのうえで、主権者国民勢力の政党、政治家グループと連携して安定した政権を確立することが求められる。
 
 政界再編はこの軸に沿って展開されるべきである。民主党代表選は対米隷属勢力と主権者国民勢力の決戦の場になる。主権者国民勢力はこの決戦に勝利し、そのうえで主権者国民勢力政党と連携して、主権者国民政権を確固たるものとして再確立しなければならない。
 
 マスゴミは対米隷属派、悪徳ペンタゴン勢力を全面支援する。こうしたマスゴミの悪質な情報工作をしっかり認知し、この情報工作を粉砕してゆかねばならない。これから3ヵ月が最重要の決戦期間になる。

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2010年7月17日 (土)

悪代菅支持の偽黄門が騒ぎ立てる特高警察発言

東京検察第一審査会が小沢一郎民主党前幹事長の資金管理団体「陸山会」2007年報告書分に、小沢氏に対する資金返済が記載されなかったことが小沢氏本人の「虚偽記載」に当たるのではないかとの審査請求に対して、「不起訴不当」と議決した。
 
 「不起訴不当」は「起訴相当」と異なり、強制力を持たない決定である。今後の判断は検察当局に委ねられる。
 

マスゴミと前原国交相、渡部恒三氏は、検察審査会が「起訴相当」や「不起訴不当」の議決を示すと、鬼の首を取ったかのようにはしゃぐが、冷静さを持って判断すべきである。
 
 検察審査会の決定がすべてなら検察もいらないし、裁判所も不要になる。検察審査会がすべてを決定すればよいことになる。
 
 そもそも検察審査会の決議がどのように導かれるのかが極めて不透明である。審査委員が一般市民から選ばれるということになると、基本は専門知識を持たない人々が決議を示すことになる。専門的な知識を誰がどのように補助するのかが問題になる。
 
 検察審査会では弁護士が審査補助員として選任され、審査を補助することとされている。となると、この審査補助員の影響力が極めて大きなものになると推察される。
 
 問題は法の適用と言っても、客観的に明確な基準があるわけでないことだ。
 
 たとえば、西松建設と関係が深いとされる政治団体である「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」からの献金を小沢氏の資金管理団体が、「西松建設」からの企業献金と記載せず、「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」からの献金と記載したことが、「虚偽記載」だとされた問題があった。
 
 この容疑で小沢氏の公設第一秘書であった大久保隆規氏が逮捕、起訴された。ところが、まったく同じように、二つの政治団体から献金を受けた政治家の資金管理団体は多数存在しており、これらの政治団体も「西松建設」ではなく、「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」からの献金として記載して報告書を提出している。
 
 ところが、この問題では小沢氏の資金管理団体だけが摘発された。「法の下の平等」は日本国憲法第14条に定められた規定だが、どう見ても「法の下の平等」に反する取り扱いが存在している。
 
 もっともこの問題では、大久保氏の第2回公判で検察側証人の西松建設元総務部長の岡崎氏が、二つの政治団体に実体があることを大久保氏に話していたことを証言した。この結果、大久保氏の無罪は確定的な状況になった。
 
 検察は検察史上最大の汚点を残す可能性が高くなったことから、突然裁判所に訴因変更を求めた。しかし、通常、公判前手続きを経て行われた裁判では、訴因変更が許されていない。裁判所がどのような決定を示すかが注目されている。
 
 東京第五検察審査会が審査している小沢氏の資金管理団体の2004、2005年の収支報告と、今回の東京第一検察審査会が審査している問題を、マスゴミが特大事案として報道しているが、そもそもこの報道姿勢が異常である。
 
 小沢氏の資金管理団体は2004年10月に不動産を取得した。このとき、銀行融資のタイミングが遅れたため、小沢氏が一時的に資金を立て替えた。
 
 この取引に関連して、
①2004年10月に取得した不動産の登記が2005年にずれ込んだため、小沢氏の資金管理団体が2005年の取得として収支報告書に記載したこと
小沢氏が一時的に立て替えた資金の出入りを収支報告書に記載しなかったこと
が、「虚偽記載」に当たるとして、騒がれているのである。
 
 しかし、不動産取得と登記が2、3ヵ月ずれることは日常的にあることで、小沢氏の資金管理団体が2005年の取得として報告したことに「犯罪性」があるとはとても考えられない。
 
 また、政治資金収支報告書では、これまで一時的な立て替え払い、つまり、資金繰りについては記載の対象外とされてきた実務上の習慣がある。

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 資金繰りについての記載がなかったことが「大犯罪」で、そのことをもって「起訴」だ「不起訴」だなどと騒ぐことになると、全国会議員の収支報告書をすべて、しらみつぶしに調べ直さなければならないことになる。おそらく、数千から数万の問題事案が浮上することになるだろう。
 
 これらの収支報告書に直接責任を持つのは各政治資金管理団体の会計責任者である。上記の問題についての会計責任者の責任ではなく、小沢一郎氏個人の責任が問題にされていること自身も常識の判断を超えている。
 
 先般、「起訴相当」の議決を示した東京第五検察審査会では、米澤敏男弁護士が審査補助員を担当した。元検察官の審査補助員である。
 
 政治資金規正法のエキスパートの一人である郷原信郎弁護士が審査補助員に選任されたなら、まず間違いなく「不起訴相当」の議決が示されただろう。
 
 要するに、審査補助員に誰を選任するのかで、結論をどのようにでも誘導できると考えられる点に重大な問題がある。
 
 こうした「裏事情」が明らかにされたことが影響したのだろうか。どうやら米澤敏男氏が審査補助員を辞任したとの情報は正しかったようだ。第五検察審査会の二回目の議決は、当初、7月末にも示されると言われていたが、9月にずれ込んだようだ。
 
 この結果、4月27日の常軌を逸した「起訴相当」を議決した審査委員はすべて入れ替わり、審査補助員も別の弁護士が担当することになる。
 だからと言って、公正な審査が行われる保証はない。再び、恣意的に審査補助員を選任すれば、同じように常軌を逸した議決が示されるリスクは存在するからだ。
 
 重要なことは、審査補助員の選任過程を明らかにすることだ。この部分の情報開示が十分でなければ、審査の誘導は事実上可能であり、その疑いを晴らすことができない。
 
 マスゴミと前原誠司氏が騒ぎたてているが、そもそも、問題とされている事案が、まさに「重箱の隅をほじる」類のものでしかないことを、主権者国民が正しく認識しなければならない。
 
 マスゴミの誘導に洗脳され、「小沢が悪い」と思い込むようになった一般市民に、それではなぜ小沢氏が悪いのかを尋ねて、明確な回答を示すことができる人が一人でもいるだろうか。おそらくいないはずである。
 
 基本的人権の尊重は、すべての個人に適用されることがらである。政治家には基本的人権がないなどというのは暴論である。刑事問題は歴史的に見ても政治的に利用されやすい。このことから、フランス人権宣言は、とくに刑事問題の取り扱いについて、さまざまな重大原則を提示したのである。
 
 それが、
①罪刑法定主義
②法の下の平等
③無罪推定原則
Due Process of Lawの重視
⑤基本的人権の尊重
などである。
 
 民主党の渡辺恒三氏が、「政治家には疑わしきは罰せられる道義的責任がある。起訴されたら政治活動は休むしかない」と述べたが、これこそまさに「特高警察の発想」である。
 
 対米隷属勢力に寝返った悪代菅を懸命に支える「偽黄門」の正体を暴き、「偽黄門」には一刻も早く隠居してもらう必要がある。
 
 二つの必読書を紹介させていただく。
 
 ひとつ目は副島隆彦氏と佐藤優氏による対談書
『小沢革命政権で日本を救え』(日本文芸社)

 

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著者:副島 隆彦,佐藤 優
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このなかには、
「前原誠司や長島明久はマイケル・グリーンの忠実な子分」
などの、重要事実指摘が満載である。
 
 二つ目は、元参議院議員の平野貞夫氏による
『小沢一郎完全無罪』(講談社)

 

小沢一郎完全無罪 Book 小沢一郎完全無罪

著者:平野 貞夫
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講談社の政治色が著しく強まったのか、同社は『直言』サイトを閉鎖してしまった。この『直言』サイトに平野貞夫氏が連載したコラム第7回記事に、
「『偽黄門』と『阿波狸』が民主党のガン」
があった。
 
 2006年4月11日の記事である。小沢氏が火中の栗を拾って民主党代表に就任した時点での記述だが、その指摘はいまの状況をもピタリと言い当てている。以下に一部を引用する。
 
「ベテラン議員のごく一部にガンがあるのだ。具体的に「直言」しておく。「黄門さん」を自称している老人が、前原体制のつっかえ棒として登場。東北弁で国民的人気者になりかけた。これが『偽黄門』であることを、民主党もマスコミも見抜けないから困ったものだ。
 
 私が衆院事務局時代、昭和50年~60年代にかけて、信用できない危険な国会議員五人組の一人だった。当時、国会運営の事務責任者であった私は、消費税やリクルート事件などで、さんざん煮え湯を飲まされた。他人を笑わせても、自分の眼は笑っていない怪人だ。
 
 小沢新代表が、自民党を出て新生党を結成したとき、ポストをあてにしてついてきただけだ。「君らの改革の意味がわからん」というので、特別講習をしたところ、「よけいわからん」というレベルの政治家だ。 衆院副議長になったときも、「平野の知恵で祭り上げられた。新進党で文句を言わさないためだ」と、わめきたてられた。(中略)
 
 マスコミも「偽黄門」だと知っていて、秘密をもらす貴重な人物として大事にするという、日本の民主政治を堕落させる存在なのだ。それまで小沢改革が成功しそうになると、人格攻撃をくりひろげ、足を引っぱってきたのが『偽黄門』の正体だ。(中略)
 
 この『偽黄門』をそそのかした民主党の妖怪についても、ふれておかなければならない。狸で有名な徳島の出身なので『阿波狸』と名づけておこう。聞くところによれば、その筋が仕事の背景を調べていて、官邸がその情報を握っているとのこと。「小沢代表を阻止すべし」という阿吽の呼吸で、さまざまな謀略を展開したという情報がある。真偽の程はこれからだ。」
(ここまで引用部分)
 
 二つの良書をぜひじっくりとご高読賜りたい。

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2010年7月16日 (金)

木村剛氏逮捕「日本振興銀行の黒い霧」続編

私が巻き込まれた冤罪あるいは政治謀略事件について強い関心を示され、ライブドアパブリックニュースに重要な記事を多数執筆されてきたフリー・ジャーナリストの高橋清隆氏が新著を発表された。
 
『痛快言行録 亀井静香が吠える』(K&Kプレス)

 

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著者:高橋 清隆
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である。

 マスゴミが小泉竹中改革の双璧として示すのが、「郵政民営化」と「不良債権問題処理」だが、不良債権問題処理のなかで疑惑まみれの「りそな銀行処理」が実行された。
 
 りそな銀行処理疑惑とは、『金融再生プログラム』で銀行の自己資本比率算定ルール改訂の企てを封じられた竹中・木村コンビが、りそな銀行に標的を定めて同行を自己資本不足に追い込んだと推察される問題に関連する巨大国家犯罪疑惑である。
 
 他方、「郵政民営化」とは日本国民の巨大金融資産350兆円の外国資本への供与を目的に推進された政策であると考えられる。
 
 テレビ朝日の報道番組で司会を担当する古舘伊知郎氏は、竹中-木村コンビが実行した金融問題処理を絶賛するが、無知であるか背後の勢力による振り付けであるかのいずれかである。
 
 竹中氏は「大銀行といえども大きすぎるからつぶさない方針をとらない」とアピールして株価暴落を誘導した。ところが、りそな銀行問題が俎上に載ると、預金保険法の抜け穴規定を無理やり適用してりそな銀行を公的資金で救済してしまった。日本の金融行政に消すことのできない汚点を残したのが竹中金融行政の実相だった。
 
 ところが、マスゴミは史上最悪の汚れた金融行政を、驚くなかれ、「画期的な不良債権処理」だと偽装して報道した。第二次大戦中の大本営発表と瓜二つの報道姿勢が示されたのだ。
 
 りそな疑惑では、朝日監査法人でりそな銀行を担当した気鋭の公認会計士平田聡氏と、りそな銀行による対自民党融資激増を1面トップでスクープ報道した朝日新聞記者鈴木啓一氏が不自然な急死を遂げた。私は、冤罪事件の被害者になり、マスゴミの捏造報道と集中砲火を浴びた。
 
 「りそな疑惑」劇場のメインキャストが竹中平蔵氏、木村剛氏、公認会計士協会会長(当時)の奥山章雄氏などである。このなかの木村剛氏に、ついに司直の手が伸びた。
 
 直接の被疑事実は検査妨害である。金融庁の検査に際して、木村剛氏が不正を隠蔽するために関連メールの削除を指示したとの疑いが濃厚になっている。
 
 金融庁が刑事告発して木村剛氏が逮捕された。
 
 日本振興銀行は過去にも木村剛氏の親族企業に対する不正融資疑惑を指摘されたことがあった。金融庁は特別検査を実施したが木村氏は摘発されなかった。小泉竹中政権に直結する木村剛氏に対する刑事取扱いに「手心」が加えられたとの憶測が広がった。
 
 木村剛氏逮捕は遅きに失した感も強いが、木村氏逮捕が可能になった背景に政権交代実現があるのは公然の秘密である。
 
 金融担当相には国民新党の亀井静香氏が就任した。亀井氏は対米隷属政策の象徴である郵政民営化を適正化するための「郵政改革」に真摯に取り組んでいる。同時に、これまでの金融行政の歪み是正にも本格的に取り組み始めたのだと考えられる。このなかで、日本振興銀行に対する刑事告発が実行された。

 

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 亀井氏は金融相に就任すると、金融庁で行われる記者会見の開放に踏み切った。大臣会見の開放は民主党が昨年8月の総選挙マニフェストに盛り込んだものである。
 
 しかし、当の民主党は総理記者会見を含めて政権公約を実行していない。この公約を率先して実行したのが亀井静香氏なのだ。
 
 冒頭に紹介した高橋清隆氏の新著は、昨年9月の鳩山政権発足時点から本年6月の大臣辞任までの8ヵ月間、亀井静香郵政担当相兼金融相が開放した記者会見に高橋氏が実際に出席し、亀井氏発言を厳選したうえで論評した集大成である。
 
 亀井静香氏は既存記者クラブ向け会見を行ったあとで、大臣室をフリー・ジャーナリストに開放し、わざわざ第二会見を開くことを新しい慣例にした。
 
 対米隷属勢力が支配するマスゴミは亀井氏に対するネガティブ・キャンペーンしか展開しない。しかし、真実の亀井氏は率先して閉鎖的な談合組織「記者クラブ」の弊害除去に向け、惜しまずに時間と労力を注いできたのだ。
 
 高橋氏の著書『亀井静香が吠える』は、マスゴミが伝えない素顔の亀井静香氏の人となりを鮮明に描き出すことに成功している。民主主義が健全に機能するために何よりも重要なことは、主権者である国民、市民が、自分の目と耳で真実を確かめ、自分の頭で考え、判断することである。一人でも多くの国民が上記著書を読んで、真実に少しでも接近してほしいと願う。
 
 新書版208ページの著作であり、内容は盛り沢山であるが、とても読みやすい仕上がりになっており、短時間で通読することができる。ぜひ、同書を取り寄せてご高読いただきたいと思う。
 
 同書151ページに
「小泉・竹中を塀の中へ、まだ途上」
と題する節がある。
 
 りそな銀行処理に際して、巨大なインサイダー取引疑惑が存在することを私は主張し続けた。テレビ番組でも、証券取引等監視委員会による手口調査を強く求めた。しかし、行政当局はまったく動かなかった。
 
 高橋清隆氏がこの問題を第二記者会見で亀井金融相に質問した。上記の節はその模様を記述したものである。以下にその一部を引用する。
 
わたし 「証券の不正取引についてお聞きしますが、2003年5月17日に、りそな銀行をめぐって大規模なインサイダー取引が行われたという疑惑を指摘しているエコノミストがいます。この中心人物は竹中平蔵ではないかという指摘であります。この件について、証券取引等監視委員会は調査するようにそのエコノミストがお願いしたのですが、一向に動いた形跡がないと言っております。わたしも電話で催促したことがありますが、全く動いた形跡が見られません。再調査されるお考えはありますでしょうか。」
亀井 「これはわたしも現在、そんなことをね、そういうことに関して調査したとか、今もしているという報告も全然受けていません。これちょっと、そういう声が皆さま方の中にあるなら、その関係どうなっているのか、ちょっと聞いておいてください」
(中略) (2009年10月23日「第二会見」)
(引用部分ここまで)
 
 その後、金融庁の大塚耕平副大臣担当職員から高橋氏に対して、関係資料を高橋氏から直接、証券取引等監視委員会に提出されたいとの連絡があり、高橋氏が私の本ブログ記事などを含む関連資料を監視委員会に提出したことが上節に記述されている。
 
 昨年3月1日の報道番組で、亀井静香氏は竹中氏に対して「刑事告発する」と明言して、口八丁手八丁の竹中平蔵氏が激しく狼狽した。亀井氏は着実に駒を進めていると考えられる。
 
 また、高橋氏は亀井静香氏による『月刊官界』2003年8月1日号のインタビュー記事を紹介している。このなかで、亀井氏は小泉政権によるりそな銀行処理について、
「りそなは繰り延べ税金資産に関するルールがいきなり変更となり、国有化されてしまった。いきなりストライクゾーンを狭くされて、はいフォアボールというのでは銀行もたまらないだろう」
と述べている。
 
 高橋氏の記述によると、この記事はいまも亀井氏のブログに残っているとのことだ。
 
 木村剛氏に対する取り調べが進展するなかで、木村氏が本年3月期の日本振興銀行巨額赤字決算が公表される前に、木村氏保有の同行株式を大量に売り抜けていたことが明らかにされた。
 
 報道によると、日本振興銀行が融資を実行する企業に対して、同行株式取得を持ち掛けたとのことだ。これが真実だとして、銀行保有株式ではなく木村氏個人保有株式が融資先企業に押し付けられたのなら、公私混同も甚だしい。融資を受ける企業に対する「詐欺」的な側面があり、また、銀行に対して有形、無形の損失を与える「背任」的な側面があると考えられる。
 
 日本振興銀行が中小企業ネットワーク組織を編成し、迂回融資的な資金循環を形成していたのではないかとの疑惑も浮上している。自民党現職国会議員の名前も取り沙汰されている。
 
 この問題を突破口として、竹中金融行政の闇に光が当てられることになることを念願する。
 

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2010年7月15日 (木)

木村剛氏逮捕『売国者たちの末路』を見定める

「天網恢恢疎にして漏らさず」
(てんもうかいかい、そにしてもらさず)

という。「大辞林」によれば、
「天網は目があらいようだが、悪人を漏らさず捕らえる。天道は厳正で悪事をはたらいた者には必ずその報いがある」との意味になる。
 
 日本振興銀行元会長の木村剛氏が逮捕された。
 
 私は拙著『知られざる真実-勾留地にて-』
 

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第一章「偽装」第7節「摘発される人・されない人」に、
木村氏が創設した日本振興銀行が木村氏の親族企業に不正融資を行った疑惑があり、金融庁が検査を行ったが、「これまでのところ摘発されていない」と記述した。
 
 その木村剛氏がようやく摘発対象になった。背後に政権交代があることは間違いない。
 
 木村剛氏を重用してきたのが田原総一朗氏である。かねてより、摘発対象候補者としてMHKなる用語が用いられてきた。
村上世彰氏、堀江貴文氏、木村剛氏である。

Photo

竹中平蔵氏が繰り返した「がんばった人が報われる社会」で、成功例として示されてきたのが、これらの人々である。
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テレビ朝日など、木村剛氏を重用してきたテレビ局は、木村氏を礼賛する報道をいまだに続けているが、真実をまったく伝えていない。
 
 本ブログのカテゴリー「竹中金融行政の闇」に詳論しているので詳細を省くが、木村氏が第一線に登場した2002年秋から不透明な行動は一貫して示され続けてきたのだ。「神様」だの「プロ」など、実態とかけ離れた解説を施すべきでない。
 
 「不透明な」問題を五つ例示する。
 
①2002年10月に発表された「金融再生プログラム」は竹中氏が組織し、 木村氏がメンバーとして参加したプロジェクトチームがまとめたものである。
重大な問題は、このなかの「中小企業貸出に関する担い手の拡充」のタイトルの下に、「銀行免許認可の迅速化」の文言が盛り込まれたことだ。
 
 日本振興銀行は2003年8月に予備申請を行い、2004年4月に開業している。驚天動地のスピードで銀行免許が付与されたのである。
 
 木村剛氏が創刊した金融情報誌「フィナンシャルジャパン」
Financial_japan_sep_2010

創刊号(2004年10月)表紙には竹中平蔵氏と福井俊彦氏のツーショット写真が掲載された。

Financial_japan_oct_2004

典型的な公私混同と評価されて反論できないだろう。

 
②金融再生プログラム策定過程で、木村氏は繰延税金資産計上ルール変更を試みた。詳論を省くが、木村氏の提案に多くの問題があった。結局、ルール変更は見送られたが、この動きは、銀行の自己資本不足誘導→外資による日本の銀行収奪の目的に沿って提案された疑いが濃厚である。
 
③竹中金融行政はりそな銀行を標的に定めたが、その詳細を追跡すると、りそな銀行実質国有化全体が、大きな謀略そのものであったことが明らかになる。この問題で主導的役割を果たしたのが竹中平蔵氏と木村剛氏である。詳細は拙著ならびに、本ブログ、ならびに月刊日本講演録などを参照されたい。この問題では複数の死者が発生しており、巨大なインサイダー取引疑惑も存在する。
 
④日本振興銀行が木村氏の親族企業に対して実行した融資が不正融資に当たるのではないかとの問題が浮上した。しかし、前述したとおり、自民党政権時代には木村氏は摘発されなかった。
 
⑤今回の逮捕は検査妨害を理由とするものである。被疑事実は社内メールの削除を指示したというものだが、なぜ、メールを削除しなければならなかったのかが、今後の問題になる。
 
 大きな問題が噴出することになるはずである。今回の逮捕はまだ入り口に過ぎない。
 
 私は1992年から日本の不良債権問題の早期抜本処理を主張し続けた。不良債権問題の深刻さと抜本処理の重要性を最も早い段階から主張し続けた一人であると自負している。
 
 この側面では、木村氏も早い段階から不良債権問題の早期抜本処理を主張していたから、当初は、私の主張と重なる部分が多かった。
 しかし、2002年の竹中-木村癒着時代が始まると同時に、その行動が正義と公正から大きく逸脱していったと私は観察してきた。木村氏はりそなの繰延税金資産計上ゼロないし1年を強硬に主張し続けたにもかかわらず、政府が3年計上を決定し、りそな銀行を救済すると、政府決定の全面支持者に変質した。
 昨日のテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」が放映したVTR映像での「批判はいくらでもできる」との木村氏発言場面は、私との直接対決での木村氏による政府決定擁護発言である。
 
 最大の問題は、行動の動力源である。竹中氏の行動、木村氏の行動を突き動かしてきた動機は、「公」でなく「私」であったと私は判断する。
 
 政権交代が生じて、ようやく過去の暗部にメスが入り始めたのかもしれない。
 
 永田町では対米隷属勢力と主権者国民勢力との死闘がいよいよ佳境を迎えつつある。早期に主権者国民勢力が権力を掌握して、対米隷属者たちの過去の暗部を白日の下に晒してゆかねばならない。


『売国者たちの末路』

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をしっかりと見定めてゆかねばならない。

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2010年7月14日 (水)

マスゴミが参院選完敗菅直人政権を擁護する訳

耳を疑うような話が多い。
民主党の菅首相の責任問題を明確にせよとの正論に対して反対する民主党反小沢派の人々。
 
「いまは党がひとつにまとまって山積する難問に対応するべき局面。誰が悪いとか、誰が辞めるべきだといった永田町の誰が転んだ、転んだのは誰のせいだの類のコップの嵐をしている場合ではない」
 
などとぬけぬけと述べる。
 
この半年間、普天間問題、郵政改革、経済対策、公務員法改正、派遣法改正などの重要問題が山積するなかで、「小沢が悪い、小沢が辞任すべきだ」などのコップのなかの嵐に明け暮れたのは一体誰だったのか。
 
「党がひとつになって対応することが大事」と言うが、誰が民主党の内部分裂体制を作ったのか。
 
 参院選民主党大敗の原因の一つは消費税問題だ。菅首相が民主的な党内手続きをまったく経ずに、消費税大増税をマニフェスト発表会見で前面に掲げて民主党は自爆した。玄葉光一郎政調会長は、「最速で2012年秋の実施」を何度も明言し、菅首相発言について、「公約である」ことを明言した。
 
 その後に「議論を呼びかけただけ」だとか、「誤解を招いた」などと発言したが「ごまかし」に過ぎない。
 
 政治家として最低限守らねばならないことは、「言葉に対して責任を持つ」ことだ。マニフェスト発表会見で、
①年度内に具体案をまとめる、
②当面の税率10%、
③最速で2012年秋の実施、
を明言しておきながら、
「すぐにでも消費税増税を実施するとの印象を与えたのは誤解だ」
と言っても通用しない。

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この問題についても、事実を事実として認めた上での謝罪はまったく聞こえてこない。菅首相は「マニフェスト発表会見」で「消費税率10%への引き上げ」を、満を持して発表したのだ。この点については、玄葉光一郎政調会長が質疑応答で、「菅首相の思いが強く、菅首相が自分の言葉で発表しようとした」と明らかにしている。口先だけでごまかそうとするのは最悪だ。
 
 もうひとつ、参院選大敗の主因になったのは、菅首相が民主党を二つに分裂させたことだ。鳩山政権では反小沢陣営を必要以上に優遇した。反対者を懐のなかに入れて、文字通り挙党一致体制を構築した。
 
 これに対して菅首相は、小沢氏に「しばらく静かにしていた方がいい」との暴言を吐いて、新政権を反小沢派で固めた。この点について反省もせずに、「党がひとつになって対応するべき局面」と発言するのだから驚きだ。
 
 悪徳ペンタゴンの中核は「米官業」である。
 
 米国は、ようやく日本の政権を対米隷属に引き戻したところだ。この対米隷属政権を守らねばならない。
 官僚にとって、天下り根絶を骨抜きにして消費税大増税に突き進む菅政権は女神の存在だ。この政権を守り抜くことが超重要である。
 大資本は、法人税減税を推進し、一般庶民に大増税を押し付ける菅政権を支援しないわけにはいかない。
 
 この理由で菅政権は米官業から支援されている。
 
 利権政治屋とマスメディアは米官業の手先である。メディアは懸命に菅首相の責任論を封印しようとしている。
 
 民主党で菅首相の責任論が拡大し、代表交代となれば、再び小沢一郎氏勢力が民主党の実権を握る可能性が高まる。小沢氏が激しい攻撃の標的とされてきた最大の理由は、小沢氏が目指す方向が、「米官業による日本政治支配」と対立するからである。
 
 小沢氏が主導する政治の方向は、米国、官僚、大資本の利益ではなく、主権者国民の利益を第一に位置付けるものだ。米官業による日本政治支配構造の頂点にいる米国は、力づくで小沢氏を攻撃し、主権者国民勢力を粉砕しようとしている。
 
 当面、検察審査会の動向に注視が必要だ。すでに記述したように、検察審査会の議決内容は、審査補助員の選任によって、右にも左にも操作可能である。どのような傾向を持つ人物を審査補助員に選任するのかですべてが決まると言って過言でない。
 
 このような重大な限界を持つ制度であるから、この制度の在り方を根本から見直す必要がある。政治的な恣意の介入を回避できない。これは裁判制度そのものにも共通する問題だ。
 
 菅首相が落選した千葉法務大臣を留任させる最大の理由は、この問題と関わっていると考えられる。
 
 法務大臣を交代させ、新しい法務大臣が検察審査会の審査補助員を、中立公正の視点から差し替えることが不可欠である。菅政権がこの対応を示さないのであれば、菅政権そのものが悪徳ペンタゴンと結託して小沢氏攻撃に加担していることを宣言することになるだろう。
 
 検察審査会は中立公正の審査を行う能力を保持していない。審査補助員の誘導が圧倒的な影響力を発揮するのであり、審査補助員の中立性を確実に確保する体制が構築されなければ、検察審査会の議決に信頼を置くことはできない。
 
 私たち主権者国民にとっていまもっとも大事なことは、米官業が支配する日本政治構造を刷新することである。厳重な注意が必要なのは、電波が米官業トライアングルによって支配されていることだ。コントロールされた電波によって、主権者国民の思考がコントロールされてしまう。この点を常に意識していないと、マインドコントロールの呪縛を解くことができない。
 
 メディアが「みんなの党」を全面支援してきたのは、「みんなの党」が対米隷属に基礎を置いているからだと考えられる。
 
 メディアの本質が「マスゴミ」である現実を主権者国民は直視しなければならない。
 
 まずは、菅首相の責任を厳正に追及し、対米隷属政権を打倒し、主権者国民政権の再構築を目指す必要がある。

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2010年7月13日 (火)

検察審査会審査補助員選任基準を明らかにせよ

『金利・為替・株価特報』2010年7月9日号=112号を発行した。

11月9日金曜日の発行である。

タイトルは、

「対米隷属派VS主権者国民派で政界大再編」

である。

目次を紹介する。

<目次>

1.  【政局】参院選結果がもたらす大地殻変動

2.  【政策】財政再建原理主義の毒

3.  【政治】市場原理主義対共生重視主義

4.  【米国】景気対策効果が一巡した米国経済

5.  【中国】バブル調整不可避の中国経済

6.  【株価】強まる株価下落リスク

7.  【為替】円高傾向がもたらす景気抑圧効果

8.  【金利】持続する低金利と金融緩和

9.  【投資】投資戦略

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 参院選は菅直人首相が率いる民主党が大敗した。

 菅直人首相は予想通り、首相ポストにしがみつく行動を示している。

 枝野幹事長も他者を批判するときには、道理もなく過激で厳しいが、自分自身のことになると、同じ人物の行動とは思えぬほど大甘裁定になる。そこには責任感のかけらもない。他者に厳しく自分に甘い典型的な自己中心的人格が露骨に表出されている。今後は枝野氏の言葉に耳を傾ける人は一人もいなくなるだろう。

 テレビ朝日番組が民主党執行部を批判する夕刊紙『日刊ゲンダイ』や『夕刊フジ』などの記事を紹介すると、茶坊主評論家代表の田原総一朗氏がすかさず反論した。

「そこで紹介しているのは小沢氏系の議員ばかりでしょ。小沢氏系の議員に聞けばそのような話が出るに決まっている」

と述べた。

 田原氏は構造をよく知っている。極めて敏感だ。

 田原氏が関与する番組には、民主党議員を多数出演させても、小沢氏系議員をほとんど出演させない。田原氏が意図して小沢氏系議員を出演させていないことを田原氏が間接的に自白した発言になった。

 テレビ朝日番組は渡部恒三氏を出演させ、菅執行部の責任を問わない発言をさせる。「悪代菅を支える偽黄門」である。醜悪な姿だ。

 1年以上にわたって、「小沢が悪い」、「小沢は退陣すべきだ」と主張し続け、「小沢氏は辞任すべきか」の世論調査を繰り返し実施してきたメディアが、一転して、

「難問が山積しており、いまは誰が悪い、誰を辞任させるべきかなどの永田町の騒動を展開している場合ではない」

の主張を繰り返し始めた。

 いまこそ、「菅首相は責任を明らかにするべきか」、「民主党執行部の責任処理は十分だと思うか」などの世論調査をするべきだろう。

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 菅首相は野党時代、「国民に信を問わずに首相を交代するのはおかしい」と繰り返した。今回、菅政権が発足して同じ批判を野党から受けた。

 これに対して菅首相は、

「参議院選挙が国民からの審判になる。参議院選挙は菅政権に対する信任を問う選挙だ」

との趣旨の発言をした。

 その参院選で民主党は大敗した。44議席は橋本龍太郎首相が引責辞任した際の自民党獲得議席数と同じだ。菅内閣は国民から「不信任」を突き付けられた。

 小沢‐鳩山体制をあれほど激しく攻撃した日本経済新聞が、菅政権の全面擁護に回っている。日本経済新聞は菅政権延命のための情報誘導にいそしんでいるが、国民が菅政権に示したのは「イエローカード」ではなく「レッドカード」である。菅首相は醜態をいつまでもさらさずに、自分の言葉に責任を持って潔く身を引くべきだ。山崎行太郎氏が主張することが断然正しい。

 参院選を通じて、すべての構造が改めて確認された。

 米官業政電=米菅業政電の悪徳ペンタゴン=既得権益勢力は、主権者国民政権の樹立、定着を死に物狂いで阻止しようとしている。

 主権者国民政権は米国の言いなりにならない。小沢‐鳩山体制が執拗な攻撃を受け続けてきた最大の理由がこの点にある。

 最大のターゲットは小沢一郎氏である。悪徳ペンタゴンは小沢氏を攻撃するために、検察・メディアによる集中攻撃を採用した。この集中攻撃に合理的な根拠は存在しない。

 検察審査会の議決がクローズアップされているが、すべてのカギは「審査補助員」の弁護士に誰を選任するかにかかっている。

 東京第5検察審査会が常識とはかけ離れた「起訴相当」の議決を示したのは、審査補助員の米沢敏男弁護士(元検察官)の強引な誘導によるものであると推察される。

 審査補助員がたとえば政治資金規正法のエキスパートの一人である郷原信郎弁護士であったなら、検察審査会の議決は100%不起訴相当になると考えられる。

 この意味で、誰を審査補助員に充当するかですべてが決まると言ってよいだろう。したがって、この審査補助員に誰を選任するか。その選任の基準をどのように設定するのかが何よりも重要になる。少なくともその情報開示が不可欠である。

 先日の『日刊ゲンダイ』情報では、審査補助員が交代し、議決が9月にずれ込むとされたが、真偽を確認できていない。

 「検察審査会がどのような判断を示すかが注目される」

などと表現されるが、実態は異なる。

 「検察審査会の審査補助員を誰にするか」

ですべてが決まるのである。

 今回の参院選に悪徳ペンタゴンの工作活動が集約して表れた。

 小沢氏体制を攻撃するために、悪徳ペンタゴンは2008年民主党代表選で複数候補による代表選を執拗に要請した。狙いは、民主党を小沢派と反小沢派に分断することにあった。今回菅内閣が発足し、民主党は事実上の分裂状態に陥った。民主支持層も分断され、民主党の集票力は低下した。これがねらいだったわけだ。

 また、「偽装CHANGE新党」は反自民票を分断するために創設されたと考えられる。「偽装CHANGE新党」が反自民票の一部を吸収して反自民票が分断されると、とりわけ1人区で自民党が漁夫の利を得る。

 菅首相は有為の人材である簗瀬進氏を栃木県選挙区で落選させてしまった。

 悪徳ペンタゴンの最後の懸念材料は、参院選結果を受けて、民主党内力学が変化して、小沢派が党運営の実権を奪還することである。

 このために、現執行部とメディアが結託して、菅執行部の引責辞任を阻止しようとしている。

 菅執行部は責任問題処理を2ヵ月先送りしようとしているが、検察審査会との関係を念頭に入れていることは間違いない。菅-仙谷体制が対米隷属体制であることを踏まえれば、対米隷属勢力である検察勢力との連携は朝飯前である。

 したがって、主権者国民勢力がいまなさねばならないことは、検察審査会の審査補助員選任問題をクローズアップすることである。

 主権者国民勢力は巨大な敵と戦っているのだ。この構造を明確に認識して対応策を検討しなければ、再び元の悪徳ペンタゴン支配構造に巻き戻されてしまう。

 検察審査会の審査補助員を誰にするかがすべてを決めるカギである。

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2010年7月12日 (月)

『菅敗』-菅直人首相参院選完敗の歌-

第22回参議院選挙菅直人首相完敗の歌

『菅敗』

長渕剛「乾杯」のメロディーで)
 

かたい絆を あっさり捨てて
仁義を尽くさぬ 裏切りの日々
小沢を傷つけ 出世を喜び
総理の椅子に座った あの日

 
 

あれからどれくらい たったのだろう
参院議席を いくつ数えたろう
民主支援者は いまでも君の
心の中にいますか?

 
 

完敗! 
いま君は人生の厳しく悲しい舞台を去り
はるか険しい道のりを歩き始めた
民主に幸せあれ!

 


スポットライトの 中の総理は
責任逃れに 血眼(ちまなこ)になる
消費税大増税 言い出したのは君
言い訳なんか しないほうがいい!

 
 

選挙の洗礼を 身体に浴びて
振りかえらずに そのまま引けばよい
風に吹かれても 雨に打たれても
信じた政策に 背を向けるな

 
  

完敗! 
いま君は党内の歪んでねじれた舞台を去り
再編始まる道のりが開き始める
民主に出直しあれ!
 

 


完敗! 
いま君は党内の歪んでねじれた舞台を去り
国民主権の道のりが開き始める
民主に再生あれ!

 
 

民主に再生あれ!

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道理に従い菅首相辞任は絶対に避けられない

参院選が実施され、民主党の惨敗が明らかになった。

民主党大敗の責任は菅首相にあり、菅首相の辞任は避けられない。

2007年7月の参院選で自民党が惨敗した。安倍晋三首相は参院選敗北の責任を取って辞任することを拒絶したが、結局、安倍首相は辞任に追い込まれた。

菅首相はせっかく掴んだ総理の椅子にしがみつくだろうが、必ず辞任に追い込まれる。1998年の参院選で敗北した橋本龍太郎首相は、責任を取って辞任する意向を表明した。そこには、政治家としての出処進退のあり方のひとつの美学が示されていた。

出処進退は美学が問われる問題である。今回の民主党惨敗の原因の大半は菅直人首相自身にある。したがって、菅首相は潔く自ら身を引くことを決断すべきである。それが、主権者国民の意思に沿う行動である。

仮に菅首相がポストにしがみつく行動を示しても、2ヵ月はもたないだろう。自由主義社会の大原則は「自己責任」にある。菅首相が独走して方針を提示し、その結果として民主党を大敗に導いたのであるから、責任を取るのは当然である。総理大臣が自分の出処進退を適正に示すことができないことが、無責任社会を生み出す大きな原因になる。菅首相の失策により、本来、国会で活躍し続けるべき多くの有為の人材が落選した。菅首相はまずその責任を重く受け止めるべきだ。

民主党が大敗した大きな原因が二つある。

第一は、消費税大増税公約を提示したことだ。

選挙戦の後半、消費税大増税公約に対する風圧が強まったため、菅首相および執行部は、「逃げ」、「ぶれ」、「ごまかし」戦術を採用したが、口先だけの小細工は通用しない。菅首相の消費税大増税公約が民主党大敗の最大の原因になった。

菅首相は選挙戦終盤、「議論を呼びかけただけ」と弁解したが、そうではない証拠が残されている。民主党は公式サイトマニフェスト発表会見の動画を配信した。この動画に動かせない証拠が残されている。

菅首相は、

今年度中に大増税を含む税制抜本改革案をまとめ
(菅代表アピールの10分30秒経過時点)

当面の消費税率を10%にすることを示唆
(菅代表アピールの10分59秒経過時点)

し、質疑応答に立った玄葉光一郎政調会長が、

最速で2012年秋に大増税を実施すること
(質疑の7分20秒経過時点)

を明言した。

その後、菅首相は、

「1ミリたりともぶれていないし、1ミリたりとも後退していない」

と明言した。

つまり、6月17日のマニフェスト発表会見で明らかにした、消費税率10%大増税公約は、選挙投票日当日まで生き残ったのである。

この大増税公約には三つの重大な問題があった。

①第一は、この公約が民主党内部での民主的な意思決定手続きを経ずに決定されたことである。昨年8月30日の総選挙に際し、鳩山前首相は、2013年の衆議院任期満了までは消費税増税を封印することを公約として提示した。主権者国民との約束=契約が、何らの正当な手続きを経ずに、一方的に変更された。このことは、今後、民主党内部でも問題にされるはずである。

②第二は、国民負担増加を検討する前提条件である政府支出の無駄排除が、ほとんど進んでいないことである。「事業仕分け」には着手したが、成果はまだほとんどあがっていない。天下り根絶も手つかずの状態で残っている。この段階で大増税に進めば、政府支出の無駄排除が雲散霧消することは火を見るよりも明らかである。菅首相の提案は霞が関の論理に乗るものでしかない。

③第三は、日本経済の現状が緊縮財政を強行する局面にないことである。1997年、2000-2001年に過去の自民党政権は、景気回復初期の超緊縮財政を強行した。その結果、日本経済を破壊し、日本経済の失われた20年を生み出した。いずれも、財務省が主導した超緊縮財政であった。菅首相の提示した大増税もまったく同じ類型の財務省主導の超緊縮財政の提案だった。

さらに補足すれば、菅首相は消費税大増税と法人税減税の組み合わせを提案した。ところが日本政府は2007年の税調報告で、「日本の法人負担が国際比較上、高くない」ことを明示している(17-18ページ)。つまり、菅首相の提案は、「大企業を優遇し、一般庶民に過酷な負担を負わせる」という政策方針を示すものであったことも問題である。

菅首相はこのような間違いだらけの大増税公約を、党内の民主的な意思決定手続きを経ずに決定し、勝手にマニフェスト発表会見で公表した。その結果として民主党が大敗したのだから、その罪は万死に値する。

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二つ目の原因は、菅首相が編成した新政権が、主権者国民の意思を踏みにじるものであったことだ。

鳩山総理が辞任を表明し、後継代表に菅直人氏が就任した。その際、菅直人氏は新内閣および民主党新執行部を反小沢陣営で固めた。

しかし、小沢一郎氏は政権交代実現の最大の功労者である。また、小沢一郎氏陣営の国会議員が150人程度存在するが、これらの議員はすべて、主権者国民の負託を受けた存在である。

参院選を前に党勢を回復させるための代表交代、首相交代であるなら、いかなる事情があるにせよ、挙党一致体制を構築することが何よりも重要であった。

 

菅首相は参院選惨敗記者会見で「国民主権」を強調したが、主権者国民の声を踏みにじったのが自分自身であることを、まずよく考えるべきだ。

民主党内反小沢一郎氏陣営の議員は、

①対米隷属

②市場原理主義

を基礎に置いている。しかし、昨年8月の総選挙で民主党を支持した主権者国民は、

①対米隷属からの脱却

②市場原理主義から共生重視主義への転換

を掲げた民主党の方針に賛同して民主党に一票を投じたのである。

菅直人首相が反小沢陣営の議員で内閣および党執行部を固めたことで、この主権者国民は、今回の選挙で民主党を支持することができなくなった。

菅直人首相は挙党一致体制を取らず、その結果、本来の民主党支持者が民主党に投票することを取りやめる行動を招いたのである。私もその一人である。

つまり、民主党大敗の最大の責任は菅直人首相にあることは動かせない事実である。

テレビ朝日番組で発言した古館伊知郎氏、偏向評論家の田崎史郎氏、元民主党スタッフの政治アナリスト伊藤惇夫氏が、小沢一郎氏が敷いた2人区2人立候補戦術が失敗したと発言したが、これは事実に反する。

古館氏、田崎氏は、民主党内での小沢氏勢力の台頭を防止するための情報誘導を早速開始しているが、あまりにも低質な解説である。

民主党は2人以上の定員選挙区に2人以上の候補者を擁立したが、この戦術はまったく失敗していない。

2人擁立戦術は、1人当選にプラスアルファをもたらす戦術であると同時に、比例票を掘り起こすことを狙ったものである。民主党は2人以上定員の選挙区で共倒れを生んでおらず、他方で、比例区での突出して高い得票率を獲得したのであるから、小沢氏が敷いた戦術は所期の目的を達成している。問題があったとすれば、2人区の1人目の候補者が無風選挙を送ることができなかったことである。しかし、その要求は元来、甘えでしかなかった。

菅新体制を支持する岡田克也氏は、鳩山首相辞任以前の状況に比べれば、今回の結果は悪くないと主張するが、これも誤りである。

6月2日に鳩山首相、小沢幹事長が辞任し、菅政権が発足して民主党は支持率を大幅に回復させた。それ以前の問題には「辞任」という形でけじめがつけられ、そのことによって民主党支持が回復したのであるから、評価の基準が回復後の支持に置かれるのは当然である。

この順風を逆風に変えてしまったのが、菅首相の主権者国民を無視する偏向人事と消費税大増税公約提示だった。

民主党内反小沢氏陣営は菅首相辞任に抵抗するだろうが、彼らの自己中心主義の主張は通用しない。

菅首相および反小沢陣営の議員は、「みんなの党」であった民主党を「自分の党」にしてしまったのである。

厳しいが、菅首相は辞任する以外に道はない。自ら辞任しなければ、9月の代表選で辞任を求められることになる。この点は動かないと考えられる。主権者国民は、今回の選挙を契機に、主権者国民政権の再構築に向けて全力を注がねばならない。

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2010年7月11日 (日)

雨ニモマケズ必ず参院選投票で意思表明しよう

いよいよ参院選の投票日を迎えた。全国的に天候が不順で、地域によっては大雨が警戒されている。

しかし、消費税など、私たち主権者国民の生活に直結するのが国政の決定事項であり、主権者国民にとって望ましい政治を実現させるには、私たち主権者国民が選挙への投票で参政権を確実に行使しなければならない。

雨の予報が出されている地域に住む人々は、天候を予測して、投票所に足を運べるタイミングを逃さないように早めの投票を心掛けたい。

参院選直前に鳩山政権から菅政権への政権交代があった。菅政権の最大の特徴は、新政権を反小沢一郎氏勢力で固めたことだ。この反小沢勢力の特徴は、

①対米隷属

②市場原理主義

を基礎に置き、

③財政再建原理主義

を重視している点にある。

昨年8月の総選挙を通じて主権者国民が樹立した新政権は、

①対米隷属外交からの脱却

②市場原理主義に対峙する共生重視主義

を基礎に置き、

③景気回復重視

のスタンスを採用した。

したがって、昨年8月の総選挙で民主党を支持した主権者国民の多数は、小沢氏陣営の民主党議員を支持しており、いまの民主党を単純に支持できない状況に追い込まれている。ここが、昨年8月との決定的な違いである。

鳩山政権が総辞職に追い込まれた最大の理由は、普天間基地移設問題で、鳩山政権が主権者国民の意思を踏みにじってしまったことにある。

この問題は未解決で、8月末までの日米合意具体化、11月の沖縄県知事選などを通じて、今後、再び大問題として浮上するテーマである。

もうひとつ、参院選に向けて急浮上した大テーマがある。消費税大増税問題だ。菅直人首相は、6月17日のマニフェスト発表会見で、


①今年度中に抜本改革案をとりまとめること
 

(10分30秒経過時点)


②消費税率10%への引き上げ
 

(10分59秒経過時点)

を明言した。

補足説明と質疑応答を担当した玄葉光一郎国務相兼政調会長は、


①最速で2012年秋消費税大増税
 

(7分20秒経過時点)

を明言した。そして、菅首相は7月8日の街頭演説で、

「1ミリたりともぶれていないし、1ミリたりとも後退はしていない」

と明言した。

つまり、6月17日のマニフェスト発表会見で示した、


「最速2012年秋消費税率10%大増税」
 

は、民主党政権公約として、いまも厳然と生きている

のである。民主党マニフェストにも、
 
「税制の抜本改革を実施します」
 
と断言してある。

主権者国民は、このことをはっきりと認識したうえで投票しなければならない。

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しかも、民主党は法人税減税を同時に唱えているが、政府は2007年11月の報告で、


「日本の法人負担は国際的に高くない」(17-18ページ)
 

と明言している。

つまり、


「大企業には減税で優遇し、一般庶民には大増税で過酷な負担を強いる」
 

というのが、菅首相が提示した民主党の政権公約=マニフェストの中身である。

突き詰めると、今日の参院選で主権者国民は、二つの問題についての意見表明

を求められている。

第一は、沖縄辺野古の美しい海岸を破壊して米軍基地を作ることに賛成するのかどうか。同時に日本は米国の言いなりになるべきかどうか。

第二は、世界経済が極めて不安定ななかで、大企業に減税、一般庶民に大増税を実施する提案に賛成するのかどうか。

この二つの問題について、どう考えるのかを明らかにし、その結論を満たす候補者、政党に清き一票を投じる、あるいは、その結論を誘導するために有効な投票を行う

ことが求められている。

私は、

①辺野古の海岸を破壊する米軍基地建設に反対

であり、

②政府の無駄も排除せずに庶民に大増税、大企業に減税を実施することに反対である。

この考え方に従って、すでに10日に期日前投票を済ませた。

国政選挙は、主権者国民が日本の政治を動かす、日本の政治を変える原動力を行使する貴重な機会である。


全有権者が参政権を正当に行使して、日本の政治を主権者国民の意思を反映する方向に誘導しなければならない。
 

参院選への対応を考えるご参考として、

「小泉改革破綻と日本政治刷新」動画配信開始

ならびに、

「未撤回の最速2012年消費税率10%民主公約」

も、併せてご高覧賜りたい。

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2010年7月10日 (土)

未撤回の最速2012年消費税率10%民主公約

参院選を前に

「小泉竹中改革の破綻と日本政治構造の刷新」講演録動画

の配信が開始されたので、ぜひご高覧賜りたい。

長時間の講演であるので、全体を概観する意味では、

②総括 菅政権基本性格評価と講演概要総括

をまずご高覧賜りたい。

動画を配信くださったmahoroba-japan」様にはこの場をお借りして深く感謝申し上げたい。

さて、参院選投票日があす11日に迫った。

本来、普天間問題でクローズアップされた日本の「対米隷属外交の是非」が最大の争点になるべきであったが、メディアが意図してこの問題を封印した。日本のマスゴミが米国に支配されていることを鮮明に示している。

代わって最大の争点に浮上したのが消費税大増税問題である。

菅首相は6月17日のマニフェスト発表会見で、満を持して消費税大増税を政権公約に掲げた

菅首相は12分45秒の会見の大半を「強い経済・強い財政・強い社会保障」の説明に充て、7分経過時点以降、説明の大半を消費税大増税問題に充てた。

さらに、

10分30秒経過時点で、

「今年度中に大増税案を取りまとめる」ことを明言し、

10分59秒経過時点で、

「当面の税率を10%とする」趣旨の発言を明示した。

 質疑応答は玄葉光一郎政調会長が担当したが、玄葉氏は質疑収録動画の

7分20秒経過時点で、

「消費税率10%引き上げを最速で2012年秋に実施する」

ことを明言した。

重要なことは、この菅民主党の政権公約=マニフェストが厳然と生きていることである。

菅首相は参院選民主党選挙公約の目玉として、この消費税大増税を打ち出した。その決定的証拠が6月17日のマニフェスト発表会見である。この会見は「消費税大増税発表会見」と表現するべきものである。

そして、マニフェストには、

「税制の抜本改革を実施します」

と明記したのだ。「議論します」と表現したのではなく、「実施します」と表現したことの意味を正確に読み取らねばならない。

その後、消費税大増税に反発する世論の強まりを認識して、菅首相お得意の「逃げ」、「ぶれ」、「ごまかし」が始まった。

7月9日には、「私が消費税に触れたことが、すぐにでも消費税を引き上げるのではないか、という心配につながったところがあったのかなと」と述べた。

また、山形県天童市内では記者団に、「超党派で議論を始めようと言ったが、それを超えて受け止められたことが(苦戦の)原因になっているのかなと思う」と述べた。

しかし、菅首相の発言は事実に反している。玄葉光一郎政調会長はマニフェスト発表会見で「最速で2012年秋の実施」を明言しているのだ。この発言を聞いて国民は、「すぐにでも消費税を引き上げる」可能性があると判断した。

この玄葉発言は撤回されていないから、いまも生きていると解釈しなければならない。

ということは、菅首相が否定する「すぐにでも」という言葉の意味は、「年内にも」といったような意味になるのだと思われる。

2012年に大増税を実施することになれば、「2年もたった時点を「すぐにでも」などとは言わない」と言い逃れするはずである。

菅首相は7月8日、鹿児島と熊本で街頭演説した際、消費税問題について、

「1ミリたりともぶれていないし、1ミリたりとも後退はしていない」

と述べた。

つまり、6月17日のマニフェスト発表会見の内容はそのまま生きていることを菅首相自身が明言したのである。

消費税増税を行う前に、総選挙で民意を問うことについて、菅首相も玄葉光一郎政調会長も、「原則的には」や「本来あるべき姿」として言及しているだけで、「総選挙の前に決定しない」ことを約束=公約として明示していない。

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菅首相が消費税問題について、早期の大増税を否定するには、6月17日のマニフェスト発表会見を撤回する必要がある。しかし、現時点で菅首相は撤回せず、逆に

「1ミリたりともぶれていず、1ミリたりとも後退していない」

と明言しているのだ。

つまり、主権者国民は、

「最速で2012年秋消費税率10%」

が民主党政権公約であることを前提に参院選投票に臨まねばならない。

 民主主義が健全に機能するには、主権者国民が自分の目と耳で確かめ、自分の脳で考えることが何よりも重要だ。民主党の政権公約=マニフェストを確認するには、民主党のマニフェスト発表会見を確認するのが何よりも重要である。

「代表アピール 菅直人代表」

10分30秒経過時点

および

10分59秒経過時点

ならびに、

「質疑 玄葉光一郎政調会長・細野豪志幹事長代理」

7分20秒経過時点

を自分の目でご確認いただきたい。

 菅直人民主党を勝利させれば、「2012年消費税率10%」か、これに近い大増税が実施されることに主権者国民が賛成したことになる。主権者国民は本当にこの大増税に賛成するのかどうかを参院選投票の判断基準にしなければならない。

 反対意見としては、

①庶民に大増税を押し付ける前に政府の無駄を排除するべきだ

②法人税減税が打ち出されているが、政府は2007年11月の税調報告で、「日本の法人負担が国際比較で高くない(17-18ページ)」としており、法人税減税は大企業優遇でしかない

③不況が深刻な局面で大増税に向かえば日本経済を破壊する

などをあげることができる。

税収推移グラフ下記)を見ても、

 

Photo

1990年度から2009年度にかけて、

法人税 18.4兆円 →  5.2兆円

消費税  4.6兆円 →  9.4兆円

と変化した。

法人税が1990年度と比較して約4分の1に激減したのに対して、消費税は2倍強に増加した。このなかで、菅首相は4分の1に減少した法人税をさらに減税する一方で、低所得者ほど負担感が重くなる消費税について、税率を2倍にする大増税方針を示しているのだ。

これでは

「国民の生活が第一」

ではなく、

「政治と大企業の癒着が第一」

の政治になる。

主権者国民は、このことを踏まえ、同時に「市場原理主義」ではない「共生重視の経済政策」を提唱する政党を支援し、参院選後に改めて主権者国民政権を樹立しなければならない。

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2010年7月 9日 (金)

「小泉改革破綻と日本政治刷新」動画配信開始

さる6月22日に開催された『月刊日本』主催特別講演会

「小泉竹中改革政策の破綻と日本政治構造の刷新」

を演題として、私が講師を務めさせていただいた。

講演会の全内容を収録し、「動画mahoroba-japan」様YouTube動画での配信を開始くださった。

 2時間15分の講演全内容を23本の動画に編集して公開くださった。

 当日は、私が全29ページのA4版資料を配布して講演を行った。

 YouTube映像では、私が作成した資料のページごとの編集を施してくださっている。

 以下に、講演資料各ページタイトルとYouTube映像を一覧で紹介させていただくので、ぜひご高覧賜りたい。

①講師紹介および植草一秀挨拶

②総括 菅政権基本性格評価と講演概要総括

③P1 政権交代の大義

④P2 「官権政治」から「民権政治」へ

⑤P3 「弱肉強食社会」から「共生社会」へ

⑥P4 企業献金全面禁止実現に向けて

⑦P5 対米隷属政治の系譜

⑧P6 メディア支配の現状

⑨P7 法の運用のおける「裁量」(1)

⑩P7 法の運用における「裁量」(2)

⑪P8~10
P8 小泉竹中政治・五つの課題
P9 日経平均株価(2001-2006)の推移

⑫P11 日本の金融危機への対応

⑬P12 官僚主権構造の温存

⑭P13 りそな銀行処理の深い闇(1)

⑮P1415
 P14 りそな銀行処理の深い闇(2)
 P14 りそな銀行処理の深い闇(3)

⑯P16 UFJ銀行を追い詰めた金融庁の闇

⑰P1718
17 郵政民営化の真相

⑱P19 日経平均株価(1992-2010)の推移

⑲P20 100年に1度の金融津波の発生

⑳P2122
 P21 財政デフレを回避した鳩山政権
 P22 財政収支が経済に与える影響

212325
 P23 菅財務相「デフレ宣言」に財務省の影
 P24 量的金融緩和政策が効かない理由
 P25 財政再建原理主義を採用する菅直人首相

2226 一般会計主要税目税収の推移

2327 菅政権の基本路線

参院選での対応を検討するうえでの参考にしていただければ嬉しく思う。

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テレビ朝日「報道ステーション」は財務省に協力し、消費税大増税実施に向けての地ならし作業、民主党の消費税大増税路線を支援する報道姿勢を示し始めた。

民主党幹部は消費税大増税発言の影響緩和に血眼になっている。

しかし、民主党は消費税大増税=大企業減税の選挙公約を撤回していない。

民主党の公式見解は、
「消費税率10%引き上げを最速で2012年秋に実施する」

というものである。

 民主党マニフェスト発表会見での玄葉光一郎政調会長による質疑、7分20秒経過時点の発言をぜひご自分の目と耳でご確認いただきたい。

 民主党はこのマニフェスト発表会見の質疑内容を撤回していない。

 つまり、

最速のケースでは2012年秋に消費税率が10%に引き上げられる

ことが民主党の政権公約に、いまも盛り込まれたままである。

 選挙後に消費税大増税実施がそろりと動き出す。消費税大増税が本決まりになったときに、主権者国民が騒いでも遅い。

 財務省は大増税実現の限られたチャンスを確実にものにするために、いかなる手段をも用いる。テレビ朝日などは率先して財務省の手先としての役割を担う。参院選直前にこの点を改めて確認しなければならない。

 1人が10人に伝え、10人がまた別の10人に伝える。さらにもう一度10人が10人に伝える。この地道な努力が3回繰り返されれば、10万人への情報発信が1億人への伝達に広がりを見る。

 口コミで消費税大増税阻止に向けての参院選投票を呼び掛けなければならない。

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2010年7月 8日 (木)

目標は対米隷属政権を主権者国民政権に戻す事

昨年8月30日の総選挙を通じて実現した政権交代は、日本の歴史上、初めて実現した民衆の力による民衆のための政権樹立だった。

この総選挙から10ヵ月の時間が経過し、参院選が実施される。

民衆の総意を受けた勢力による主権者国民政権には大きな五つの課題があった。この課題を実現するには、衆議院だけでなく参議院でも多数の議席を確保する必要がある。

これまで日本政治を支配し続けた勢力は、主権者国民が支配する日本政治構造が確立され、定着することを阻止するために総力をあげて抵抗を示すと予想された。

主権者国民としては、参院選を最終決戦と位置付けて、この最終決戦に必ず勝利しなければならないと訴えてきた。

ただし、主権者国民政権勢力のなかに、反党分子が潜んでいることをこれまで繰り返し警告してきた。この反党分子が新政権の実権を握れば、政権交代の意義が失われる。この異分子の排除が重要であることを訴えてきた。

「好事魔多し」である。

日本政治における既得権益勢力である米官業政電=悪徳ペンタゴンは、総力をあげて鳩山政権攻撃を続けた。鳩山前首相も小沢前幹事長も、日本政治構造刷新に向けて力を注いだが、悪徳ペンタゴンの集中攻撃により、大きな挫折が生じた。

普天間問題で鳩山首相が辺野古移転を容認し、鳩山内閣が総辞職に追い込まれた。鳩山首相は続投の意欲を保持していたが、参院選を目前に控え、総辞職を求められる状況が強まった。

こうしたせめぎあいのなかで鳩山首相が小沢一郎幹事長に責任を転嫁する形で辞意を表明したために、新政権の重心が大きく揺らぐ事態が生じたのである。6.2クーデターの発生だ。

民主党内の対米隷属派勢力がこの機に乗じて新政権を乗っ取ってしまった。

小泉竹中時代の対米隷属政治最大の負の遺産は「郵政民営化」である。鳩山政権は国民新党と連立政権を樹立することにより、「郵政米営化」、「郵政私物化」を実態とする「郵政民営化」を見直す「郵政改革法案」を成立目前のところにまで事態を修復させた。

ところが、新政権が対米隷属派に乗っ取られた結果、「郵政改革法」の成立が先送りされてしまった。

政権乗っ取りによって何がどのように変わってしまったのか。

 

この変化を正確に把握したうえで、主権者国民は参院選に臨まねばならない。政権交代によって実現が目指されてきた課題は以下の五つである。

①対米隷属からの脱却

②官僚利権の根絶

③大資本と政治権力の癒着排除

④警察・検察・裁判所制度の近代化

⑤市場原理主義から共生重視主義への転換

この五つの課題を実現することが日本政治構造の刷新であり、政権交代に託された課題である。五つの課題をより具体化すれば、

①普天間基地の海外移設

②天下り根絶を確保する法整備

③企業団体献金の全面禁止

④取り調べ過程の全面可視化

⑤セーフティネット強化

である。

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菅直人氏は首相に就任するために、政権交代実現の最大の功労者である小沢一郎氏の顔に泥を塗る行動に出た。そのうえで、民主党執行部を反小沢氏議員=対米隷属派議員で固めて、主権者国民政権を対米隷属政権に変質させてしまった。

その菅首相の下で民主党が示している新しい政権公約が、

①普天間基地の辺野古への移設

②天下りの温存

③企業団体献金の容認

④取り調べ過程の全面可視化断念

⑤大企業減税=庶民大増税

の方針である。

これでは、対米隷属からの脱却を求める主権者国民は民主党を支持できない。

参院選後に菅首相が、他の対米隷属勢力と手を組むと、国民新党が政権から追い出され、対米隷属政治が実行される可能性がある。これを断固阻止しなければならない。

これでは、政権交代実現の意味がすべて失われる。

民主党の実権を対米隷属派が握ったことで、情勢は一変した。

主権者国民は菅首相を9月の民主党代表選までに退陣させなければならない。同時に、民主党内の小沢一郎氏グループ=主権者国民派議員を支援して、この勢力と他の主権者国民派政党との連立による政権を樹立しなければならないのだ。

菅首相は6月17日のマニフェスト発表記者会見で消費税率10%への引き上げを政権公約として明示した。最速では消費税大増税が2012年秋に実施される。

政府の無駄を排除せず、役人の天下りも禁止せず、法人税は減税して、すべてのつけを一般庶民に負わせる庶民大増税に突き進んでいるのが菅首相である。これでは悪代菅と呼ぶしかない。

参院選で主権者国民は、小沢一郎氏グループの民主党候補者を支援するとともに、国民新党、社民党を支援する必要がある。

対米隷属政権を打倒して、もう一度、主権者国民政権を樹立しなければならない。主権者国民は民主党が対米隷属派に乗っ取られた現実を正面から見つめて参院選に対処しなければならないのだ。

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2010年7月 7日 (水)

覚悟も信念もなく大増税方針を提示した菅首相

菅直人首相は7月7日の鳥取県米子市内での演説で、消費税率引き上げ問題について、

「一般の皆さんからみて唐突の提案と思えたとすれば、私の説明不足だった」

と述べた。

また、「次の総選挙で皆さんの判断をいただくことが当然必要だ」とも述べた。

消費税率10%への引き上げを政権公約として明示した菅直人首相の激しい「ぶれ」が表面化している。

菅直人首相がマニフェスト発表会見を行ったのは6月17日である。民主党サイトが会見の模様を動画で配信しているので、民主党の政権公約を確認する意味で、ぜひ自分の目でご確認していただきたい。

菅首相は12分45秒の会見の大半を「強い経済、強い財政、強い社会保障」の説明にあてたが、とりわけ強調したのが「強い財政」実現に向けての方策だった。

発言の7分経過時点以降、その説明の大半が税制の抜本改革に充てられた。そして11分経過時点で、

 

「当面の税率として自民党が提示した10%を参考とする」

 

と明示したのである。

質疑応答では、玄葉光一郎政調会長が、税制改革のスケジュールについて質問され、「最速で2012年秋の実施」を明言した。

消費税増税の前に総選挙で国民の審判を仰ぐのかとの問いに対しては、

「原則的に国民の判断を仰ぐのがあるべき姿」

だと述べた。

この発言のポイントは、

「必ず国民の判断を仰ぐ」とは言わず、「原則的」、「あるべき姿」と表現したことにある。衆議院の任期満了は2013年秋であり、玄葉光一郎氏が明言した2012年秋の消費税大増税実施のケースでは、増税決定前の総選挙実施を想定し難い。

つまり、菅直人首相は、6月17日のマニフェスト発表会見で、明確に消費税率の10%引き上げ方針を明示したのである。

しかも、時期について、玄葉光一郎政調会長が最速で2012年秋の実施と明言した。

これを裏付けるように、民主党マニフェストには、

「税制の抜本改革を実施します」

と、誤解の生じる余地のない表現が盛り込まれたのである。

マニフェストに消費税増税の文言が盛り込まれなかった理由について、玄葉光一郎政調会長は、質疑応答13分40秒経過時点で、

「菅首相が自分の言葉で言いたかったから」

と、菅首相が強い思い入れを持って消費税大増税を打ち出したことを解説した。

この6月17日のマニフェスト発表会見は、消費税率10%への引き上げ公約発表会であった。菅首相が「熟慮」の末に、参院選政権公約として、国民に提示したものである。

それが。

本日の米子市での街頭演説では、

「一般の皆さんからみて唐突の提案と思えたとすれば、私の説明不足だった」

の発言に変わった。

 6月17日の消費税率10%案表明は、菅首相が熟慮の末に、意図して、唐突に消費税大増税を政権公約に掲げることを決定し、行動に移したものだ。

 首相として明確な公約を決定し、国民の前に「政権公約」=「マニフェスト」として打ち出した以上、その公約を掲げて、正々堂々と参院選を闘い抜くべきではないのか。

 私はこのマニフェスト提示に全面的に反対し、本ブログで徹底的な反論提示を続けてきた。

 世論調査を見ると、主権者国民も菅首相の消費税大増税提案に対して批判的なスタンスを示しているように思われる。

 世論調査で消費税大増税方針に対する風圧が強まったことが、菅首相の発言急変の最大の理由であると思われる。

 この手の日和見主義が何よりも低質な政治家行動である。

 発言と行動に、信念も哲学も熟慮も思想もないことを自ら告白するようなものだ。

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 鳩山前首相は普天間問題について、「最低でも県外」と明言した。ところが、辞意表明会見では、これが「できれば県外」の表現にすり替えられた。

 鳩山前首相は「できれば県外」と述べたのではない。「最低でも県外」と述べたのだ。

 菅首相は6月17日に、消費税率10%への引き上げを政権公約に掲げたといわれて当然の発言を示した。それを、内閣支持率が低下したからといって、「説明不足だった」と言うのは卑怯である。

 「説明不足」だったのではない。6月17日の会見では、聴いている国民が食傷気味になるほど、消費税大増税方針が十分に説明された。

 内閣支持率が低下したから消費税大増税方針を薄めたいのなら、

「消費税大増税方針を明示したところ、とても評判が悪いので、いったん取り下げることにしました」

と正直に告白するべきであろう。

 信念と覚悟を持って消費税大増税を明示したのなら、選挙が終わるまで、大増税方針を明示し続けるべきだ。

 国民の生活に直結する、政治の最重要課題である税制について発言する際には、事前に熟慮を重ねることが不可欠で、ひとたび明示したからには、安易に取り下げることも許されるものでない。

 リーダーに求められる最重要の資質は、人間としての信頼である。

 人を裏切らない。ぶれない。信念と思想に裏打ちされた政策を提示し続ける。これらが何よりも重要だ。

 菅首相は沖縄海兵隊の存在について、これまで、繰り返し沖縄に必要不可欠なものでなく、海外への移設の必要性を主張してきたはずだ。

 このような根本重要問題も、総理大臣になるためには、簡単に捨て去ってしまうのだろうか。

 つまり、国民の生活を第一とする思想、哲学、信念などは存在せず、ただそこにあるのは、政界で出世して、自己の名誉欲、権力欲を満たすことだけなのではないか。

 主要税目の税収推移下記グラフが示すとおりだ。財務省公表のデータである。

 

 Photo

 1990年度から2009年度にかけて、経済規模を示すGDPは451.7兆円から476.0兆円へ小幅増加したが、税収は60.1兆円から36.9兆円に減少した。そのなかでの法人税と消費税推移は、

法人税 18.4兆円 →  5.2兆円

消費税  4.6兆円 →  9.4兆円

と変化した。

法人税が1990年度と比較して約4分の1に激減したのに対して、消費税は2倍強に増加した。

このなかで、菅首相は4分の1に減少した法人税をさらに減税する一方で、低所得者ほど負担感が重くなる消費税について、税率を2倍にする大増税方針を示したのである。庶民の生活を直撃する大増税である。

民主党は日本の法人税負担が国際比較でみて重いので法人税減税が必要と主張するが、政府税制調査会は2007年11月発表の

『抜本的な税制改革に向けた基本的考え方』に、

「課税ベースも合わせた実質的な企業の税負担、さらに社会保険料を含む企業の負担の国際比較を行った試算において、我が国の企業負担は現状では国際的に見て必ずしも高い水準にはないという結果も得た」(17-18ページ)

と明記した。

つまり、「日本の法人税負担は国際比較でみて高くない」というのが、日本政府の公式見解であり、菅内閣の主張と矛盾する。

つまり、菅政権は大資本と癒着し、一般庶民に大増税負担を押し付けるために、大企業を優遇し消費税大増税推進陣営に大企業を引き込もうとしているのである。

主権者国民は、菅首相の、安易で日和見主義の政策対応姿勢に厳しい審判を下さなければならない。民主党を大勝させてはならない。

日本の独立を重んじ、市場原理主義ではなく共生主義を重視するなら、国民新党と社民党を支援するべきではないか。

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2010年7月 6日 (火)

庶民大増税を阻止するには菅首相の退場が必要

昨年8月30日に実施された総選挙で政権交代が実現した。

政権交代を実現させたのは主権者国民である。

日本の民衆は政権交代実現により、日本政治の構造を根本から刷新しようと考えた。民主党は政権公約を明確に掲げ、主権者国民は政党が政権公約を守ることを前提に政権を選択した。

刷新しなければならない日本の政治構造の基本は次の五つである。

①米国による支配を打破すること。

言い換えれば、対米隷属外交からの脱却である。

②官僚利権を根絶すること。

最も重要なことは「天下り」を根絶することだ。

③政治権力と大資本の癒着を排除すること。

「政治とカネ」が問題になり続けてきたが、この問題を根絶する最も有効な施策は、「企業団体献金の全面禁止」である。

④日本の警察、検察、裁判所制度を近代化すること。

その第一歩が取り調べ過程の全面可視化実現である。

⑤経済政策の基本思想を弱肉強食奨励から共生重視に転換すること。

国民の生活を第一に考え、経済の健全な成長を誘導すること。

この五つの大きな課題を抱えてスタートしたのが政権交代後の新政権だった。

政権交代は目的ではなく、あくまでも出発点である。政権は交代したが、政権交代によって実現しなければならない日本政治刷新の課題が解決されなければ、政権交代に意味はない。

鳩山政権は、上記の五つの課題を目標に掲げて歩みを始めた。いずれの事項も、新政権が発足するに際して、主権者国民と約束=契約したものである。

鳩山政権は政権発足後8ヵ月の短命で終焉を迎えてしまった。

その最大の原因は、普天間基地移設問題で、主権者国民の意思を踏みにじったからである。

「最低でも県外」と約束しておきながら、現実には地元住民、主権者国民の意思を無視して、米国の言いなりになる結論を提示してしまった。主権者国民、沖縄県民が怒り心頭に達するのは当然の帰結だった。

この問題で鳩山内閣は総辞職に追い込まれた。

参議院選挙を目前に政権が菅政権に移行し、民主党は参院選に向けて、改めてマニフェストを提示した。

昨年の政権交代実現から9ヵ月しか経過していないのだから、政権公約を後継政権が引き継ぐのは当然である。

ところが、菅政権は政策の基本方針を根本から覆し始めた。

普天間問題への対応失敗が鳩山内閣総辞職の主因であるから、後継の菅政権は、もう一度、対米隷属外交からの脱却を目指すとの原点に立ち返る必要があった。

ところが、菅直人首相は、鳩山内閣が主権者国民の意思を踏みにじって決めた日米合意を基本に据えることを公言したのだ。

対米隷属からの脱却を目指すはずが、対米隷属に回帰することが明確に示されたのである。

民主党内部には、前原誠司氏を中心に、対米隷属派に属する議員が少なからず存在する。菅直人首相は民主党幹部を対米隷属派議員で固め、自主独立派を脇に追いやった。この結果、政権の目指す方向が自主独立ではなく、対米隷属に転換してしまった。

この転向は、政権交代を実現させた主権者国民の意思に反するものである。

「天下り」を根絶するには、例えば「役人退職直前10年間に関与した企業、業界、団体等に退職後10年間は就職できない」といった程度の客観規制を設けなければ実効性をあげることはできない。

ところが、菅政権は「天下りあっせんの禁止」を主張するだけで、「天下り」そのものを禁止する姿勢を大幅に後退させている。

菅首相は「政治とカネ」の問題が大事だと主張するが、問題の根幹にある「企業団体献金の全面禁止」を明確に打ち出さない。

逆に日本経団連に接近し、法人税減税で大企業の歓心を買う方向に進み始めた。

その最大の表れが、「消費税大増税=法人税減税」の政策方針だ。

民主党は小沢一郎代表の時代に、「国民の生活が第一」の方針を明示した。多くの主権者国民は小沢一郎元代表のこの政策方針に賛同し、民主党を政権与党の地位に引き上げたのである。

ところが、消費税大増税=法人税減税の菅政権方針は、「国民の生活が第一」に明らかに反するものである。菅政権の方針は、「政治と大資本の癒着が第一」というものである。

菅直人首相が消費税率10%を明示したのは、民主党のマニフェスト発表記者会見である。菅首相は記者会見の質疑応答で、

「そのこと自体(税率10%)は公約と受け止めていただいて結構だ」

と明言した。

一方、マニフェストにはどのような文言が記されたのか。

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「税制の抜本改革を実施します」

と記されたのだ。

つまり、参院選マニフェストは、

「消費税大増税を実施する」

ことを公約に掲げたと言って間違いない。

官僚の天下り禁止にはまったく手をつけていない。民主党がアピールするのは、「事業仕分け」だが、体育館で独立行政法人幹部などをいじめただけで、政府支出の無駄排除など、まだほとんど行われていない。

鳩山前首相は政府支出の無駄を排除し尽くすまでは消費税増税を封印することを明言し、このことを主権者国民と約束=契約した。

菅新首相はこの契約=約束を反故にしようとしているのだ。

主要税目の税収推移のグラフを改めて示す。財務省公開グラフである。

 

Photo

1990年度から2009年度にかけて、経済規模を示すGDPは451.7兆円から476.0兆円へ小幅増加したが、税収は60.1兆円から36.9兆円に減少した。そのなかでの法人税と消費税推移は、

法人税 18.4兆円 →  5.2兆円

消費税  4.6兆円 →  9.4兆円

と変化した。

法人税が1990年度と比較して約4分の1に激減したのに対して、消費税は2倍強に増加した。

このなかで、菅首相は4分の1に減少した法人税をさらに減税する一方で、低所得者ほど負担感が重くなる消費税について、税率を2倍にする大増税方針を示している。単純に計算すれば9.4兆円増税だ。

民主党は企業が海外に逃避しないために法人税減税が必要と主張するが、政府税制調査会は2007年11月発表の

『抜本的な税制改革に向けた基本的考え方』

に、

「課税ベースも合わせた実質的な企業の税負担、さらに社会保険料を含む企業の負担の国際比較を行った試算において、我が国の企業負担は現状では国際的に見て必ずしも高い水準にはないという結果も得た」(17-18ページ)

と明記した。

つまり、「日本の法人税負担は国際比較でみて高くない」というのが、日本政府の公式見解であり、この状況下での法人税減税方針は、菅政権の大資本との癒着を示す明白な証左である。

私は1985年から1987年にかけて大蔵省に勤務し、大蔵省による増税実現に向けての情報工作活動に携った経験を持つ。詳しくは拙著『知られざる真実-勾留地にて-』をご高覧賜りたいが、大蔵省は恐るべき情報操作活動を行っているのだ。

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このプロジェクトにはTPRという符号がつけられている。TAXのPRという意味だ。

1985年は中曽根内閣が売上税導入を画策した時期で、大蔵省は政界、財界、学界3000人リストを作成し、しらみつぶしの説得工作を展開した。同時にマスメディアに対して、あらゆる手段を用いて情報統制を実施した。

主税局にはTPR担当の企画官が配置され、さまざまな情報工作活動を展開して現在に至っている。

今回の参院選に際して、財務省と癒着するマスメディアは、参院選後の消費税大増税実現にむけての地ならしを行っている。

そのひとつとして、「今回参院選の最大の争点は消費税問題ではない」との情報操作が展開されている。また、自民党と民主党が消費税増税で足並みをそろえたことを利用して、消費税増税路線の既成事実化が図られている。

しかし、主権者国民は絶対に騙されてはならない。

今回参院選で増税派が多数を確保すれば、必ず3年以内に消費税大増税が実施されることになるからだ。

他方で、法人税は減税され、官僚利権は温存される。日本政治の対米隷属構造は維持される。

つまり、米官業による日本政治支配、その手先として政治屋とマスメディアが活動する構造に、日本政治は完全に回帰することになるのだ。

野党のなかに「消費税増税反対・官僚利権根絶」を主張する勢力があるが、よく見れば、その政党の代表は、かつて自民党政権で天下りを温存する法律を制定した張本人である。対米隷属の基本方針も携えている。企業からの献金も極めて高額だ。

菅政権の登場により、日本政治の実権は、残念ながら主権者国民の手から米官業政電=悪徳ペンタゴンの手に収奪されてしまった。主権者国民政権は対米隷属派=悪徳ペンタゴン派に乗っ取られてしまったのだ。

この状況を打破し、主権者国民の手に政治の実権を奪還するためには、まずは菅政権を9月民主党代表選までに終焉させることが必要だ。

そのうえで、民主党内の自主独立派による民主党支配を回復しなければならない。

参院選では小沢一郎氏に近い候補者グループを支援し、比例代表では国民新党、社民党を支援することが求められる。

庶民大増税を主張する政党を支援して消費税大増税が実施されても、その投票者は消費税増税に苦情を示す資格がないことを肝に銘じなければならない。

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2010年7月 5日 (月)

庶民大増税=大企業減税阻止が参院選最大争点

主権者国民は悪代菅による圧政をはねのけなければならない。

主権者国民は昨年8月30日の総選挙で政権交代の大業を実現した。

政権交代実現に最大の功績のあった民主党議員は小沢一郎氏である。本来は小沢一郎内閣総理大臣が誕生していた。

ところが、小沢一郎氏は昨年3月3日、日本政治刷新を阻止しようとする既得権益勢力=悪徳ペンタゴンの走狗となった検察権力により、不正で不当な攻撃を受けた(「三々事変」)。

三三事変で小沢一郎氏の公設第一秘書大久保隆規氏が逮捕、起訴されたが、起訴事由は新政治問題研究会と未来産業研究会からの献金を西松建設からの献金と書かなかったことが「虚偽記載」にあたるというものだった。

しかし、本年1月13日の第2回公判で、西松建設元総務部長が証言台に立ち、二つの政治団体に実体があったことを証言した。この結果、大久保氏の無罪は動かし難い状況になった。つまり、昨年の三三事変の正当性が完全に失われたのである。

二つの団体から献金を受けて、同様に「西松建設」と記載しなかった政治家は多数存在する。そのなかで、小沢氏の政治団体だけが検察の標的とされたのである。

このような不当な検察捜査事案であるから、民主党は党として結束して、こうした検察の横暴、暴走に対応しなければならないはずだった。ところが、民主党内には、小沢一郎氏の力量にねたみを抱く議員が多数存在しており、これらの反小沢陣営の国会議員は、検察による小沢氏攻撃を自己の利益に利用しようとした。

本年1月15日には、小沢氏の政治団体の収支報告書に小沢氏からの一時的な資金融通が記載されなかったことについて、新たな検察による逮捕が行われた(「一一五事変」)。

しかし、これまでの政治資金収支報告書の実務では、一時的な資金繰りについては記載しないでよいとされてきたのであり、小沢氏元秘書に対する逮捕、起訴も、明らかに検察の暴走でしかなかった。

検察が暴走を重ねた理由は、大久保隆規氏の無罪が動かし難くなったため、無理やり大久保氏を有罪に持ち込まねばならなくなったこと、さらに、小沢氏のイメージを、無理をしてでも悪化させなければならなかったことにある。

検察はそれでも小沢氏を起訴することはできなかった。

すると、4月27日、今度は検察審査会が小沢氏を起訴相当とする議決を示した(「四二七事変」)。起訴相当とした事由は、資金繰りの記載漏れではなく、不動産取得の時期が3ヵ月ほどずれたというものであった。検察が、この問題までは法的責任を問えないと決定した事案である。

検察審査会は一般市民による審査であるとされているが、審査に決定的な影響を与えるのは審査補助員と呼ばれる弁護士である。

この事案では、米沢敏男氏という弁護士が選任された。米沢氏は麻生総合法律事務所に所属する弁護士で、元検察官である。麻生法律事務所が本年3月25日に開催した40周年祝賀会には、自民党の谷垣偵一党首が来賓として出席し、祝辞を述べている。極めて政治色の強い事務所と見受けられる。

検察審査会制度の最大の問題は、論議に決定的な影響を与える審査補助員がどのようなプロセスを経て選任されるのかが不透明であることだ。

色のついた審査補助員を専任できれば、当然、論議を誘導することは極めて容易になる。

小沢氏に対する起訴相当議決は極めて不自然であったが、この議決に米沢敏男弁護士が深く関与している可能性は極めて高い。

この問題について、「杉並からの情報発信です」主宰者である山崎康彦氏が極めて重要な情報を提供された。

以下に引用させていただく。

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「昨日の「日刊ゲンダイ」(7月3日付け)は大手マスコミが知っていても決して報道しない重要情報をスクープ報道しています。

【「起訴相当」が一転「不起訴相当」か】の記事の中で、小沢前幹事長の「陸山会土地購入問題」で「起訴相当」と議決した東京第五検察審査会の二回目審査が「補助弁護士」が決まらず当初7月中にも出るとされた第二回議決は早くても9月以降となると報じています。

1回目審査で「起訴相当」議決を誘導したと批判された「補助弁護士」の米澤敏雄弁護士はなぜか2回目の「補助弁護士」を辞退。

1回目審査の11人の審査委員は4月末に6人、7月末に5人が交代するので第二回審査は全員新メンバーとなり、新審査委員と新審査補助弁護士がゼロから審査することになる。

検察の処分通り常識的な「不起訴相当」の可能性が大きくなった。

「起訴相当」となれば小沢前幹事長は離党するとみられるが、逆に「不起訴相当」になれば一転9月の代表選に打って出る可能性がある、との内容です。

先ほどTwitterでつぶやきましたが非常に重要な情報ですので情報拡散を是非お願いします。」

(ここまで転載)

検察審査会においては、審査補助員を担当する弁護士が決定的な役割を果たす。米沢敏男氏がどのような経緯で選任されたのかを明らかにする必要がある。

話を元に戻すが、昨年の政権交代は主権者国民の選択によって実現したものであり、主権者国民は小沢一郎氏、鳩山由紀夫氏の提示した政権公約を踏まえて民主党に多数の投票を提供したのである。

したがって、後継政権は、まずこの主権者国民の声を真摯に受けとめ、主権者国民の意思を尊重する責務を負っている。

ところが、菅首相は政権交代実現の最大の功労者である小沢一郎氏の影響力を封殺するところから政権を発足させた。

小泉純一郎氏が自民党を改革勢力と抵抗勢力に二分して、人気を獲得した手法をまねたのだと考えられるが、このような損得勘定だけで行動しても、すぐに馬脚が表れる。

「こぶとり爺さん」の寓話でも、隣人が鬼にこぶを取ってもらった光景を見て、損得勘定に走ってまねをした翁が大失敗を演じた。

「信なくば立たず」である。

菅首相は新政権を反小沢氏グループで固めたが、この体制は主権者国民の意思に反するものである。政治は政治家の私有物ではない。国民が主役であり、決定権は主権者国民にある。菅首相はこの根本原則を踏みにじっている。

税は政治の根幹を為す。昨年8月の総選挙で鳩山前首相は消費税増税の4年間封印を主権者国民と約束した。この約束=契約が有効期間中であるにもかかわらず、菅首相は消費税率10%を掲げ、マニフェストに

「税制の抜本改革を実施します」

と明記した。

どのような弁明をしようとも、参院選で信任を得れば消費税大増税を実施するとしか受け止めることができない。主権者国民はこの点を確実に踏まえねばならない。

しかもこの税制改革は、一般庶民に大重税を押しつける一方で、国際的に見て高くない企業負担をさらに軽減する大企業優遇税制とセットで実行しようとするものである。

「国民の生活が第一」は見せかけだけの看板で、「政治と大企業の癒着が第一」の政策方針が新たに採用されているのだ。

主権者国民が悪代菅による悪政、圧政を阻止しようとするなら、参院選での民主党大勝を確実に回避しなければならない。

9月に民主党代表選がある。この代表選で主権者国民の意思を尊重する代表を選出し、新しい主権者国民政権を樹立する方向に政治を誘導しなければならない。

そのためには、小沢一郎氏に近い候補者を個別に支援し、政党としては国民新党や社民党をしっかりと支援することが必要である。

参院選後に政界の大洗濯を実行しなければならない。

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2010年7月 4日 (日)

「企業と政治の癒着が第一」の悪代菅政権公約

参院選を1週間後に控えて9党首による討論が実施された。

公開討論への出席を渋った菅首相もようやく出演要請に応じた。

しかし、番組の時間配分に大きな問題がある。各党均等に時間配分をしなければ、公正で公平な討論は不可能である。

国会における議席数に比例して発言時間を付与すると、小政党では発言時間がほとんどなくなってしまう。

参院選の争点を改めて列挙する。

①庶民大増税=消費税大増税の是非

②対米隷属外交の是非

③大企業と政治権力の癒着の是非

④官僚天下り利権温存の是非

が主要争点である。

5月28日に鳩山前首相は普天間基地移設問題で日米合意を発表した。

昨年8月の総選挙で、鳩山前首相は「最低でも県外」と明言し、政権発足後も、その方針を貫いた。5月末までに、この公約に沿った結論を示すことを国民に約束したが、5月28日の日米合意は、国民との契約を破棄する裏切りの合意だった。

社民党は連立政権から離脱し、沖縄県民は鳩山政権の不誠実な対応に憤慨した。鳩山内閣が総辞職に追い込まれた最大の理由は、普天間基地移設問題で日本の主権者国民でなく、米国の言いなりになって合意を決めたことにある。

鳩山内閣が総辞職し、菅内閣が発足した。この経緯を踏まえれば、日米合意の見直しが新政権の最初の任務になるべきである。

ところが、菅首相は「日米合意を踏まえる」ことを新政権の出発点とした。主権者国民の意思、沖縄県民の意思を踏みにじることを継承することを宣言した。

したがって、参院選では菅政権の対米隷属外交の是非がまずは問われねばならない。この争点が意図的にぼかされている。

マスメディアは米官業政電=悪徳ペンタゴンの一味であるから、日本が米国による支配から脱却しようとすることに対して、これを封じ込めることを任務としている。このため、普天間問題を含む日本外交のあり方が選挙の争点に浮上することを意図的に阻止していると考えられる。

菅首相の発言をきっかけに、突如、参院選の最大の争点に浮上したのが消費税大増税問題である。民主党のマニフェストには、

「税制の抜本改革を実施します」

と明記された。「検討します」ではなく、「実施します」と表記されたことの意味を十分に認識しなければならない。

菅政権が2~3年以内に消費税大増税実施に踏み切る可能性が極めて高いのだ。

総選挙で民意を問い、そのうえで消費税増税を実施するとされているが、この言葉を鵜呑みにできない。

次の総選挙では、消費税大増税実施、あるいは実施決定について、民意が問われることになる公算が大きい。

自民党や立ちあがれ日本などが消費税大増税に賛成していることにも十分な警戒が必要だ。

民主党と自民党が結託すると、消費税大増税が決定されてしまう。

三つの重大な問題がある。

第一は、歳出改革が雲散霧消することだ。「事業仕分け」などが実施されているが、現状は「学芸会」の域を出ていない。公開の場でパフォーマンスが演じられているだけだ。最終的な結果が問われるのであって、途上のプロセスで女性議員が強い口調で仕分け先を問い詰めても、そのこと自体に意味があるわけでない。

肝心かなめの「天下り根絶」がまったく進展していない。

「天下りあっせん」を禁止しても意味がないことを民主党は野党時代に主張してきた。ところが、与党になった途端、「天下り根絶」が消え、「天下りあっせん禁止」にトーンダウンし始めた。

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第二は、菅首相が提示している税制改革の方向が、庶民大増税=大企業優遇であることだ。

下記グラフは主要税目の税収推移を示した財務省公表データだ。

 

Photo

1990年度から2009年度にかけて、経済規模を示すGDPは451.7兆円から476.0兆円へ小幅増加したが、税収は60.1兆円から36.9兆円に減少した。そのなかでの法人税と消費税推移は、

法人税 18.4兆円 →  5.2兆円

消費税  4.6兆円 →  9.4兆円

となった。

法人税が1990年度と比較して約4分の1に激減したのに対して、消費税は2倍強に増加した。

このなかで、菅首相は4分の1に減少した法人税をさらに減税する一方で、低所得者ほど負担感が重くなる消費税について、税率を2倍にする大増税方針を示している。単純に計算すれば9.4兆円増税だ。

民主党は企業が海外に逃避しないために法人税減税が必要だと言うが、政府税制調査会は法人税率について、2007年11月発表の

『抜本的な税制改革に向けた基本的考え方』

に、

「課税ベースも合わせた実質的な企業の税負担、さらに社会保険料を含む企業の負担の国際比較を行った試算において、我が国の企業負担は現状では国際的に見て必ずしも高い水準にはないという結果も得た」(17-18ページ)

と明記している。

つまり、「日本の法人税負担は国際比較でみて高くない」というのが、日本政府の公式見解なのだ。

にもかかわらず、菅政権は法人税を減税し、消費税を大増税しようとしている。「国民の生活が第一」ではなく「政治と企業の癒着が第一」の政策だ。

第三は、世界経済、日本経済の現状を踏まえたときに、いまこのタイミングで消費税大増税を提唱することが、あまりに現実感覚を失っていることだ。

『金利・為替・株価特報』2010年6月25日号=111号に詳述したが、世界経済、日本経済は、2010年後半kら2011年に向けて、再び大きな波乱に向う危険に近づいている。

昨年11月末にも大きなリスクが浮上した。鳩山政権の2010年度予算が日本経済を破壊するリスクを持ち始めたのだ。主因は菅直人副総理が2009年度第2次補正予算規模を3兆円に留めようとしたことにある。

このときは、国民新党の亀井静香代表が強く主張して、補正規模が7兆円に増額された。これらの措置により、日本経済の二番底への転落が回避された。

菅直人首相が示す政策路線は、財務省主導の財政再建原理主義であり、かつて、橋本政権や小泉政権が進み、日本経済を破壊した道筋である。

日経平均株価は7月1日に9191円にまで下落したが、9050円を下回れば、株価の下落トレンド入り確定の可能性が高まる。この状況下で大増税を提唱する菅首相には、経済政策を仕切る能力がないと言わざるをえない。

参院選では民主党内の小沢一郎前幹事長グループに属する候補者のみを支援し、政党としては国民新党と社民党を支援することが賢明だろう。

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2010年7月 3日 (土)

やはり庶民大増税悪代菅政治阻止が最大の争点

参院選まであと1週間になった。

最大の争点は消費税大増税問題である。本来は、日本政治の対米隷属が最大の争点になるところであった。普天間基地移設問題で、鳩山政権が主権者国民の意思を踏みにじり、米国の言いなりになって勝手に日米合意を成立させたから、この日米合意の正当性がまず問われねばならなかった。

しかし、菅首相が消費税大増税方針を公約に明示したため、消費税問題が急きょ、最大の争点に浮上したのだ。

理由は民主党マニフェストに、

「年金制度一元化、月額7万円の最低保障年金を実現するためにも、税制の抜本改革を実施します」

の表現が明記されたことにある。

 「税制改革の論議を行います」

ではなく、

「税制の抜本改革を実施します」

と表現されたのだから、民主党が参院選で主権者国民の多数の支持を得ると、「税制の抜本改革は実施」されることになる。

「税制の抜本改革」のなかに「消費税大増税」が含まれることは言うまでもない。菅直人首相が

「消費税率10%」

を明言し、玄葉光一郎政調会長が、

マニフェスト発表の場で自身の言葉で言ったのだから、当然、公約になる」

とはっきりと述べたからだ。

この参院選で主権者国民が対応を誤ると、消費税10%大増税が実施されてしまう可能性が極めて高いのだ。

菅政権の政策主張の大きな問題は、消費税大増税と法人税減税をセットで実施しようとしていることだ。大企業の負担を軽減するために、一般庶民にとてつもない負担を背負わせようとしていると言ってよい。

これでは、「悪代菅政治」だ。

主要税目の税収推移グラフを改めて確認いただきたい。財務省公表のデータである。

 

Photo

1990年度から2009年度にかけて、経済規模を示すGDPは451.7兆円から476.0兆円へ小幅増加したが、税収は60.1兆円から36.9兆円に減少した。そのなかでの法人税と消費税推移は、

法人税 18.4兆円 →  5.2兆円

消費税  4.6兆円 →  9.4兆円

となった。

法人税が1990年度と比較して約4分の1に激減したのに対して、消費税は2倍強に増加した。

このなかで、菅首相は4分の1に減少した法人税をさらに減税する一方で、低所得者ほど負担感が重くなる消費税について、税率を2倍にする大増税方針を示している。単純に計算すれば9.4兆円増税だ。

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に、

「課税ベースも合わせた実質的な企業の税負担、さらに社会保険料を含む企業の負担の国際比較を行った試算において、我が国の企業負担は現状では国際的に見て必ずしも高い水準にはないという結果も得た」(17-18ページ)

と明記している。

つまり、日本政府の公式見解は「日本の法人税負担は国際比較でみて高くない」というものである。

官僚の天下りも根絶とは程遠い状況にある。「事業仕分け」など、現状では「学芸会」の域を出ていない。日本経済も依然として深刻な状況に置かれている。

この状態で、一般庶民大増税と大企業優遇減税をセットで実施する方針に、国民は断固とした拒絶の姿勢を示すべきである。

民主党内では小沢一郎前幹事長に近い候補者グループが、消費税大増税方針に反対の姿勢を示している。民主党内の小沢氏のグループ議員が増加して、民主党全体が大きく議席を伸ばさなければ、9月の民主党代表選で民主党代表を後退させることが可能になり、政権を「悪代菅政権」から「主権者国民政権」に交代させることができる。

主権者国民はこの方向を目標に投票を決定するべきである。

もうひとつの大きな争点である「対米隷属外交からの脱却」についても、明確な方針を示している候補者と政党を支援しなければならない。

普天間基地移設問題では、国論が、

「米国は強いのだから日本は言いなりになるべき」

と、

「たとえ米国が強い国であっても、日本は日本の主張を貫くべき」

の二つの主張に二分された。

日本は戦後の対米隷属政治の時代から脱却すべき時期に至っている。

しかし、現実の政治のなかで、主権者国民が考えなければならないことは、国会において多数議席を確保しなければ、いかなる主張を展開しようとも、現実の実現性を伴わないことだ。

つまり、政権樹立に向けて、衆参で単独過半数を確保しない限りは、他の政党との連携や協調を取らずには、いかなる主張も現実実現性を持たない。この意味で、連立政権を樹立しうる勢力を支援しなければならない。

菅首相は公開討論は「1対8」でつるしあげになるから出席しないと述べているが、こうした行動に「姑息な損得中心主義」が如実に表れている。

菅首相は各党首との「1対1」の対論を申し入れていると言うが、8倍の議席を保持するなら、その主張も分かる。

「1対8」だろうが、正義の主張なら、正々堂々と主張すれば良いのだ。政治の主張に他の政党が批判するなら、主権者国民は他の政党を批判するだろう。

「1対8」で批判されることが明らかと菅首相が予測するのは、菅首相の主張が間違っていることを菅首相が自覚しているからではないのか。

日曜日朝のフジテレビ「報道2001」で討論することが決まったが、もっと長い時間をかけて公開討論を実施するべきだ。平日夜に収録番組を何度か放送するべきである。

各党の主張を比べ、そのうえで主権者国民が選択するのは当然のプロセスだ。菅首相は国会での論議を封殺する際に、選挙になれば公開の党首討論が何度も行われると発言しているのだから、「姑息な逃げ隠れ」はやめた方が良い。

消費税問題についても、参院選が終われば卑怯な手法で国民を欺くことが予想される。とにかく、政府支出の無駄も排除しない段階での消費税大増税構想を今回の参院選で粉砕しなければならない。

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2010年7月 1日 (木)

公開討論を逃げる大企業減税庶民大増税悪代菅

参院選に向けての民主党マニフェストを見ると、大資本優遇の法人税減税と一般庶民直撃の消費税大増税実施の足音が大きく響くのがよく分かる。

昨年8月30日の総選挙では、法人税について、「中小企業向けの減税を実施する」と記述していた。

今回のマニフェストでは、本論第1ページ「強い経済」のなかに、堂々と

「法人税率引き下げ」

の活字が明記されている。

そして、5「年金・医療・介護・障がい者福祉」に、

「年金制度一元化、月額7万円の最低保障年金を実現するためにも、税制の抜本改革を実施します」

と明記された。

「税制の抜本改革」のなかに「消費税大増税」が含まれることは言うまでもない。

消費税については、参院選後に論議を始め、次の総選挙で民意を問うとの解説が一部で示されているが、騙されてはいけない。

民主党マニフェストには、

「税制の抜本改革を実施します」

と明示されているのだ。

「税制改革の論議を行います」

と書かれているのではないのだ。

菅直人首相は「消費税率10%」を明言した。

玄葉光一郎政調会長は、

マニフェスト発表の場で自身の言葉で言ったのだから、当然、公約になる

と明言した。

つまり、主権者国民は菅首相が発言した

「消費税10%への引き上げを含む税制の抜本改革を参院選後に実施する」

のが、民主党の政権公約であると理解したうえで投票行動を決定しなければならないということだ。

主要税目の税収推移下記グラフの通りである。この税収推移グラフは財務省の公開資料であるから、このまま、日本全国の津々浦々にまで流布していただきたい。

 

Photo

1990年度から2009年度にかけて、経済規模を示すGDPは451.7兆円から476.0兆円へ小幅増加したが、税収は60.1兆円から36.9兆円に減少した。そのなかでの法人税と消費税推移は、

法人税 18.4兆円 →  5.2兆円

消費税  4.6兆円 →  9.4兆円

となった。

法人税が1990年度と比較して約4分の1に激減したのに対して、消費税は2倍強に増加した。

このなかで、菅首相は4分の1に減少した法人税を減税する一方で、低所得者ほど負担感が重くなる消費税について、税率を2倍にする大増税方針を示している。単純に計算すれば9.4兆円増税だ。

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民主党は今回のマニフェストに法人税率引き下げを明示したが、法人税率について政府税制調査会は、2007年11月発表の

『抜本的な税制改革に向けた基本的考え方』

に、

「課税ベースも合わせた実質的な企業の税負担、さらに社会保険料を含む企業の負担の国際比較を行った試算において、我が国の企業負担は現状では国際的に見て必ずしも高い水準にはないという結果も得た」(17-18ページ)

と明記している。

つまり、日本政府の公式見解は「日本の法人税負担は国際比較でみて高くない」というものである。

つまり、菅首相が提示している「税制の抜本改革」は、税収が4分の1に減少した大企業には、さらに優遇する減税を実施し、税収が2倍に増加した一般庶民に対しては、さらに税金を倍増させる大増税を実施するというものなのだ。

「悪代菅」の税制改革である。

6月30日の街頭演説では、年収が一定額以下の個人に、納税した消費税額を還付する方針を示したが、本当に実施されるのか、まったく信用できない。

青森市では、「200万円から300万円までは還付」と述べたが、

秋田市では「年収300万とか350万以下」と述べ、

山形市内では「例えば年収300万円、400万円以下」

を税の還付対象にすることを示唆した。

 都道府県別に税の還付を行う所得水準を決定するというのだろうか。

 買い物をした際の領収証が、本人が本人の資金を用いて購入したものであることを証明できなければ、税の還付制度は、実務面で大混乱を来すことになるだろう。

 高所得者が購入した物品の領収証を、低所得者に持たせれば、低所得者が多額の税の還付を受けることも容易だからだ。

 国政選挙で税制を論じる際に、十分な検討も研究もなしに、その場限りの思いつきで具体的制度を示すのは、主権者国民に対する冒涜である。

 民主党は昨年8月30日の総選挙に際して、衆議院任期中の消費税増税を封印し、無駄な政府支出排除に全力をあげることを主権者国民に約束した。

 菅首相は主権者国民との約束を厳粛に受け止めるべきだ。

 これ以外の重要項目を見ると、

「企業団体献金の全面禁止」については、期限を定めた公約が示されていたが、公約の文言から期限に関する記述が消えた。企業団体献金全面禁止を本当に速やかに実行する考えがあるのか、菅首相の見解を糺さねばならない。

「沖縄普天間基地移設問題」では、昨年8月のマニフェストでは、

「米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む」

と記述されていたものが、

「日米合意に基づいて、沖縄の負担軽減に全力を尽くします」

の表現に変わった。

 「日米合意」は、連立与党の意向、地元住民の意向と全面的に対立する内容を日本政府が勝手に米国との合意にしたものである。沖縄県民の意思を踏みにじる辺野古海岸破壊巨大軍事基地建設合意である。

 この問題について、鳩山前首相は「最低でも県外」と公言してきたのである。

 連立与党の社民党が連立政権から離脱し、主権者国民の意思を踏みにじったから鳩山内閣は総辞職せざるを得ない状況に追い込まれたのだ。

 この事実経過を踏まえたうえで、「日米合意を踏まえて」問題処理を進めると宣言する民主党マニフェストは、国民の意思を踏みにじる、対米隷属政権のマニフェストに他ならない。

「取り調べの可視化で冤罪を防止する」

との規定もマニフェストから消えた。日本史上最大の政治謀略で次期総理大臣候補である党首が検察権力の不正で不当な攻撃を受けたのにもかかわらず、検察を糺そうとせず、検察の軍門に下ったのが菅政権である。

 菅首相の暴走に対して、野党だけでなく、与党内部からも、さらには民主党内部からも批判が噴出している。

 野党は菅首相に公開討論の場に出席することを強く求めているが、菅首相は逃げ腰である。

 消費税率大増税=大企業優遇法人税減税の方針にしろ、菅首相が政治生命をかけて提示した選挙公約であるなら、公開討論の場で堂々と自分の考えを述べればよい。判断するのは主権者国民だ。

 野党勢力から攻撃されるのが怖くて公開討論を逃げるなら、首相を直ちに辞任すべきである。

 十分な検討と研究を踏まえて提示した選挙公約であるなら、野党がどのように批判しようとも、国民に対して、自分の信念、哲学、思想を含めてしっかりと説明するべきだ。総理大臣として逃げ腰は許されない。

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