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2010年5月25日 (火)

参院選での支援政党を定める三つの基準

私は日本の政治構造を刷新しなければならないと考えている。

刷新しなければならない基本構造とは、

①米国への隷属

②特権官僚による行政の私物化

③政治権力と大資本の癒着

である。

この基本構造は1955年以来、政権与党の地位に居座り続けた自民党が創設したものであり、その裏側には第2次大戦後、日本を占領した米国の意図がある。

官僚制は明治維新によって復活されたものであるが、その淵源は律令制度にあり、1300年の歴史を負っている。

明治以来140年、第2次大戦後65年、55年体制構築以来55年の長期にわたって存続し続けてきた基本構造であるから、その刷新には膨大なエネルギーが必要である。

日本政治構造を刷新するには、政権交代を実現することが不可欠である。これまでの基本構造の創設者である自民党とその背後に存在する米国は、この基本構造を維持することに全精力を注ぐ。

日本政治の基本構造とは、米・官・業の三者が政治の実権を独占するものであり、その代理人として利権政党&政治屋、情報工作機関としてのマスメディアが存在する。米官業に政電の二社を加えた米官業政電の五者が悪徳ペンタゴン利権複合体を形成し、政治の実権を握り続けてきたのが日本政治の基本構造であった。

この基本構造を刷新するには、自由民主党を政権与党の地位から脱落させることが不可欠である。昨年8月30日の総選挙によって、この大業が実現した。政権交代を実現させた中核は民主党であるが、民主党による政権交代実現を牽引したのが小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏であった。

鳩山政権が発足して8ヵ月が経過したが、鳩山政権は普天間基地返還問題で大きな失策を演じてしまった。麻生政権が米国との間で合意を成立させた辺野古への基地移設について、「最低でも県外」の方針を掲げて総選挙を戦った。

鳩山政権発足時点で政権公約の再点検が必要で、この段階で着地点を明確に定める必要があった。日米合意を覆しての移設先変更は、当初より容易な課題ではなかった。しかし、国民への公約として県外移設、海外移設を決断したのなら、最後までその方針を貫かねばならなかった。

沖縄の海兵隊施設は、米国が有事の際の米人保護のために確保しておきたい、米国の利益にとって重要な施設である。しかし、日本の安全保障を確保するための「抑止力」を提供するものではない。

地元住民は本年1月の名護市長選で基地拒絶の意思を明確に示した。幸い、北マリアナ諸島テニアンが代替施設受け入れ方針を表明したのだから、鳩山政権は代替施設のグアム・テニアンへの移設を最終決断すべきだった。

しかし、鳩山総理は米国のゴリ押しに屈して、県外移設公約を反故にした。その代償はあまりにも大きい。うがった見方をすれば、鳩山総理が巻き込まれた政治資金問題の法的取り扱いと普天間問題の着地点とが何らかの連動関係を有したとの推測も成り立ちうる。いずれにせよ、次期参院選への多大な影響は回避しようがない。

 

5月末までにはまだ時間があるから、いまからでも遅くない。鳩山総理は海外移設の方針を決断すべきである。米国自身が海兵隊の拠点はグアムに移設することを決定しているのだ。これだけ揺れ動いたのだから、ここで一転海外移設を決断しても「ブレた」印象に大差はない。乾坤一擲(けんこんいってき)「君子豹変」の大勝負を打つべきではないか。

残念ながら、日本は米国にあらゆる面で支配されてきた。このままでは、主権者国民の基地拒絶の声すら米国に堂々と伝えることのできない悲しい現実がわれわれの前に広がってしまう。

この「対米隷属」の構造を変革してゆかなければならないのである。

これが日本の「真の独立」である。

私たちは現状に満足していない。鳩山政権の普天間問題への取り組みは大失敗であり、その責任は厳しく問われなければならない。

しかし、この失敗があったからといって、政権交代実現の大業を無に帰すことがあってはならない。問題は問題として解決しなければならないが、旧勢力と新勢力がせめぎ合う政治がいまも動いていることを忘れてはならない。

参院選で民主党を大敗させ、自民党政治を復活させることが、主権者国民にとって望ましいことであるのかを十分に考えなければならない。

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参院選で民主党が改選議席を減少させれば、民主党内部から執行部に対する責任追及の声があがる。よく考えねばならぬことは、民主党内部に、米官業による政治支配構造に賛同する勢力が存在することだ。

普天間基地問題の処理についても、民主党内対米隷属派議員は、辺野古付近への移設を強く誘導したと考えられる。この対米隷属派議員は官僚利権廃絶、大資本と政治権力との癒着解消に対しても消極的な姿勢を示す。旧勢力の援軍が民主党内に存在することを忘れてはならない。

民主党執行部が現在の鳩山-小沢体制から、対米隷属派に交代すれば、日本政治刷新の可能性は大幅に後退することになる。

企業団体献金の全面禁止も実現しない。官僚の天下り根絶方針も雲散霧消する。①対米隷属、②官僚利権温存、③政治権力と大資本との癒着温存、を基本路線とする、第二自民党が日本政治を支配することになる。

同じ政治構造を目指す政治勢力の間で政権交代が繰り返されても、日本政治構造は変わらない。不毛な政権交代には大きな意味はない。

民主党が旧勢力に呑みこまれないための政界再編は検討されてしかるべきであると考える。小沢一郎氏が執行部に存在し続けなければ、政治構造の刷新は不可能だろう。

マスメディアはこれまで、沖縄県民の辺野古への基地移設拒絶、県内移設拒絶の住民運動を全面支援するスタンスを示してきた。同時に、鹿児島県徳之島、長崎県大村などの他の都道府県への移設に対する地元住民の基地拒絶運動をも全面支援してきた。

鳩山総理の辺野古移設案への回帰は、こうした住民運動の方向と完全に敵対するものである。それにもかかわらず、鳩山総理が辺野古移設案を提示して以来、マスメディアはピタリと県内移設案否定の論調を後退させている。

米軍基地拒絶の国民意思を支援したのではなく、ただ単に鳩山政権を攻撃していただけだったことが鮮明に浮かび上がる。

日本にとっての重大な意思決定事項である。このような問題こそ、大好きな世論調査で主権者国民の声を問うべきだ。「小沢一郎幹事長は辞任するべきか」だけをどうして四六時中調べ続けるのか。まったく説明がつかない。

マスメディアは、この問題に関してこそ世論調査を実施すべきだ。

①名護市が移設反対派の市長を誕生させたなかで辺野古への移設を認めるべきか。

②沖縄在留海兵隊が「抑止力」の視点から日本にとって不可欠であるか。

③普天間代替施設の受け入れを表明しているグアム・テニアンへの移設を望ましいと考えるか。

を世論調査で主権者国民に聞くべきだ。

 無血の平成維新が実現して8ヵ月たったが、まだまだ維新の実績はあがっていない。しかし、ここで挫(くじ)けてしまえば、悪徳ペンタゴンの思うつぼだ。

 ①対米隷属からの脱却、②官僚天下り根絶、③企業団体献金全面禁止、を断行し、日本政治構造刷新を必ず実現しなければならない。参院選に際して、上記三点を支援政党確定の基準に定めるべきだ。

 日本政治構造を刷新する勢力に議会多数議席を付与し、維新を断行しなければならない。鳩山総理と民主党の明確な意思表示が求められる。

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