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2010年5月18日 (火)

国民との約束無視前原国交相更迭を検討すべし

高速道路料金の見直しに関して、前原国交相が6月からの料金改定を断念する方針を示した。

高速道路料金について民主党は昨年8月30日の総選挙に際して、無料化の方針をマニフェストに明記した。もとより、高速道路は建設の時点で、道路建設費を料金収入によって回収した時点で無料化する方針の下に建造された。

ところが、採算の取れない地域への高速道路の延伸に費用がかかるため、すでに建設費の回収を終えてしまった区間についても、有料制が温存されてきた。諸外国の事例を見ても、高速道路通行に高額の料金を徴収している例はなく、民主党が政権公約に掲げた無料化の方針は妥当なものであった。

民主党の政権公約に慌てたのが自民党だった。次期総選挙で政権交代が実現するかも知れない状況に置かれた自民党は、民主党の政権公約に対抗するために、週末、休日上限1000円の高速道路料金割引制度を急遽導入して実施した。

週末の利用に限って料金を上限1000円としたのだから、週末や盆や年末に道路大渋滞が生じるのは当然だ。それでも父親は生活環境が厳しさを増すなか、安い価格で遠い土地にレジャーに出かけられる割引制度の利用をせがむ家族の声に押されて、体に鞭打って週末ドライブに出かけたのだ。

大渋滞はCO2発生量を激増させるから、環境への負荷が大きい政策であったが、それでも、一般国民は高速道路料金引き下げ措置を歓迎したと言ってよいだろう。

麻生政権のバラマキとも言える高速道路料金割引制度を引き継いだ鳩山政権が高速道路料金の新体系をどのように打ち出すのかが注目された。

ところが、前原国交相が提示した新料金制度は、期待を根底から吹き飛ばす代物であった。平日を含めて料金上限を2000円とし、ETC利用者に適用されている割引料金制度を基本的に全廃するというものだった。

上限2000円でこれまでの料金よりも割安になるのは、当然のことながら遠隔地に限られる。無理やり遠く彼方の地方まで運転しなければ割引のメリットを受けられない。週休2日だから、遠く彼方にドライブしても、眠りについた翌日には、その遠い彼方から帰ってこなければならない。

利用者の8割にとっては値上げになる新料金制度が発表されたのだ。

この前原国交相提案に対して、小沢一郎民主党幹事長が、国民に対する公約と逆行するから、修正が求められるとの見解を示した。鳩山総理は直ちに対応して、新料金制度を修正する方針を明示した。

ここで、示されたのが前原誠司国交相の大人げない対応だった。民主党は高速道路建設についても、必要なものは実施するように求めてきた。前原国交相は料金割引財源の一部を道路建設に充当するのだから、値上げは当然だと開き直った。

鳩山総理が新料金制度の見直し方針を示したにもかかわらず、その方針に素直に従おうとせず、記者に対して、「現時点では政府提案を見直さず」との発言を示した。

鳩山総理と前原国交相との会談では、すでに政府提案を国会に提示してしまっているので、修正は法案審議のなかで行うことを確認したのだと思われるが、前原氏は、自分のメンツを守るために、「現時点では見直さず」と発言したのだと考えられる。

国交省が提示する新料金制度は、前原氏の個人的な感情を反映させるべきものでない。鳩山政権は主権者国民に対して、「政権公約」との形で、約束、堅苦しく言えば契約を結んでいるのだ。

国交省が提示する新料金制度がその契約、約束に拘束されるのは当然のことだ。幼稚園のままごとをしているのではない。国民に対する責任を果たせないことを、どこの誰がこう言ったからと言い訳するようでは、閣僚の任を負う資格はない。直ちに閣僚職を辞して、修行を積み直すしかないだろう。

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国交相は「現時点では見直さない」と発言し、今度は6月実施断念を表明した。7月には主権者国民が政治に対する審判を下す最重要の国政選挙が行われる。主権者国民からすれば、直ちに鳩山政権が修正案を提示し、参院選までに明確な姿を示してもらいたいと考えるだろう。

個人的な感情で、本来の職務をサボタージュすることを慎まなければ、国民は厳しい審判を下すことになるだろう。

昨年3月3日に、小沢一郎氏の公設第一秘書である大久保隆規氏が逮捕起訴された三三事変についても、前原誠司氏は「検察の判断を重く受け止めるべき」と発言し、事案の真相を見極める姿勢すら示さなかった。

この大久保隆規氏が起訴された事案の公判では、検察側証人が大久保氏の無罪を決定づける証言を示し、検察側は公判維持ができない情勢に追い込まれている。

進退窮まった検察は、本年1月15日に、これまた政治資金規正法違反として摘発したこともない、これまでは記載しないで許されてきた瑣末な資金繰りの記載漏れを、小沢氏の場合に限って「犯罪」であるとして、摘発したのである(一一五事変)。この摘発は、公判維持ができなくなった検察の単なる暴走であるとしか考えられない。

つまり、これまでに明らかになった事実からは、小沢氏ではなく検察の行動に正当性がないことが明白である。

鳩山政権には、閣僚の重責を担うにふさわしくない人物が複数名、閣僚として起用された。民主党内の反小沢一郎氏勢力の不満を抑制するために、已むなく起用されたのだと考えられる。

しかし、こうした人物が、反党的行動を繰り返し、そのために、政権交代によって実現しなければならない国民的課題の達成が遠のいてしまうとの弊害が顕著に表れ始めている。

普天間問題でも前原誠司氏は沖縄担当相として問題解決に心血を注ぐべき立場にありながら、海外旅行など、自分の個人的な希望ばかりを優先する行動を示してきた。

鳩山総理は、普天間問題を国民の視点から解決するためにも、内閣改造を断行するべきである。鳩山総理の決断力と実行力が強く求められている。

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