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2010年5月

2010年5月31日 (月)

政局動揺の裏側で世界経済危機が進行している

5月28日金曜日、『金利・為替・株価特報』2010年5月28日号=第109号を発行した。

巻頭タイトルは

「EUの経済政策能力が問われるユーロ危機」

である。

以下に目次を紹介させていただく。

<目次>

1.【政策】米国に押し切られた普天間問題

2.【政治】検察連続大失態の深層

3.【政局】参院選後の政局

4.【政策】増税で景気が良くなるという嘘

5.【株価】ユーロ危機は収束するか

6.【経済】世界恐慌の基本図式

7.【金利】遠のいた金利上昇

8.【地価】PBR1倍割れの解釈

9.【投資】投資戦略

鳩山総理は沖縄普天間基地移設地決定問題を政権の最重要課題に掲げた。本年5月末を決定期限と定め、「腹案」があり調整を進めていることを明言してきた。

昨年8月30日の総選挙で鳩山総理は「最低でも県外」と発言し、基地負担軽減を希望する沖縄の住民、国民は大いなる期待を持って対応してきた。

鳩山政権は主権者である国民との約束を守る必要があったが、鳩山総理は5月28日に記者会見を行い、沖縄県名護市辺野古地域に1800メートル滑走路を建設するとの、旧政権が米国と成立させた合意案とほぼ同じ案を日米政府共同での決定案として発表した。

鳩山総理は5月14日に、米国との同意よりも地元住民の同意を取り付けることを優先することを明言したが、結局、政府決定は米国との合意を優先させるものとなり、地元の意向は完全に無視された。

鳩山総理ならびに鳩山政権に対する主権者国民の信頼が失墜することは明白であり、鳩山政権は7月に予定される参院選で国民の厳しい審判を受けることになる。

参院選に前後して政局が一気に流動化する可能性が高い。

民主党内ではこれまでも小沢一郎氏支持の国会議員と反小沢一郎氏陣営の国会議員が対峙してきたが、鳩山政権が総選挙で厳しい現実に直面することと連動して、民主党内の政治抗争が一気に激化することが予想される。

政治を捉える際に重要なことは、政治を職業とする人々、政治屋と言ってよいのだが、政治屋が政治権力をめぐって争奪戦を繰り広げるのを、国民が観客として論じる、あるいは予想するのではなく、政治が本来主権者である国民のものであり、国民が望む政治を実現するために、主権者国民の代表者をどのように働かせるのかという視点である。

政治屋が上位にいて国民に政治状況を与えるのではなく、主権者国民が上位にいて、国民が政治家を代表者として活用して、国民のための政治を実現させるとの意識が重要である。

本来的に国民が政治の主役でなければならないのだが、残念ながらこれまでの日本ではそうではなかった。

日本では、長い間、米国、官僚、大資本が政治の実権を確保し続けてきた。政治屋とマスメディアはこの権力者の手先となって一般国民を支配する活動を続けてきた。

この構造を、根本から刷新しなければならない。そのためには、政界の大再編が必要である。この意味では、普天間問題を契機に政局が激動することにも一定の意義があると考える。

この問題については、稿を改めて論じる。

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さまざまな問題が次から次に起こるために、重要な問題がはっきりとした決着をつけられずに曖昧に処理されてしまう傾向が強い。

鳩山政権が実施した事業仕分けにしても、重要なことは、最終的にどの問題について、どのようなことが実現するのかである。

事業仕分けのテーブルが用意され、テレビカメラがやりとりを面白おかしく放映し、お茶の間談義の格好の素材を提供するが、結局、現実がほとんど何も変わらない、のでは、事業仕分けに何の意味もないことになる。

最初の事業仕分けの会場に使われた独立行政法人国立印刷局の四ツ谷体育館も事業仕分けの対象になった。しかし、印刷局が体育館をいつまでに売却するかについての最終決定を政府は国民に示したのかどうか。

パフォーマンスだけを提示するだけなら、やらない方が健全である。

昨年3月3日の小沢一郎氏公設第一秘書大久保隆規氏の逮捕・起訴は、その着地点によっては、極めて重大な問題に発展する。

この問題がなければ小沢一郎氏は昨年秋に内閣総理大臣に就任していたはずなのである。大久保氏逮捕が、もし、この政局を踏まえた政治的な謀略であったなら、その全容が明らかにされ、適正な責任処理が行われなければならない。政治謀略が日本の歴史を変えてしまっているのかも知れないのだ。

警察・検察・裁判所制度の近代化は、日本が抱える重大問題のひとつである。これらの問題を風化させず、ひとつひとつの問題に決着をつけてゆかねばならないのだ。

『金利・為替・株価特報』2010年5月28日号では、経済問題に紙面を割いた。ギリシャ財政危機を背景にユーロが急落し、世界同時株価下落が広がった。

世界経済は2008年から2009年にかけてサブプライム金融危機で揺れ動いた。各国政策当局の懸命の政策対応により、昨年春以降、金融市場の安定と経済の緩やかな回復が実現し、不安心理が後退しつつあった。

ところが、欧州の財政危機を契機に為替市場が激動し、世界的な同時株価下落が一気に広がってしまった。

日本では、ギリシャが財政赤字拡大で危機に直面したことを踏まえて、財政赤字縮小策の重要性が強調され始めている。鳩山内閣でも菅直人副総理兼財務相や仙谷由人国家戦略相、岡田克也外務相、前原誠司国交相などが、増税早期実施に積極的な考えを有していると見られている。

背後には、財政再建原理主義者の財務省が存在する。

本当に緊縮財政による財政再建が、いま最優先で実施すべき政策であるのか。

世界の主要国が経済政策運営を誤れば、世界経済が甚大な被害を蒙ることも十分に考えられる。サブプライム金融危機がわれわれに与えている重要な教訓は、金融市場の取引残高を突出して拡大させてしまうことが、世界経済を不安定にする主要原因になるということだ。

現在、この反省に立った金融規制が検討されているが、残念ながら現状では、まだまだ金融市場という名の巨大な尾っぽが、世界経済という体の本体を振り回す状況が存在したままである。

1929年の株価大暴落に端を発する世界大恐慌が深刻化した主因は、世界経済が縮小均衡の方向に突き進んだことにある。現在の経済政策論議のなかに、この危険の萌芽が潜んでいることを注意深く察知することが極めて重要である。

日本の経済政策論議では、2011年度予算編成における国債発行金額44.3兆円という基準に、この危険が端的に示されている。

人々の関心は政局の動揺に向ってしまいがちだが、2010年の各国経済政策運営は極めて重大な意味を持つことを認識しなければならない。

東京証券取引所第1部上場企業の株式益利回りは6%弱に上昇している。株価が大幅割安に置かれているか、先行きの激烈な経済悪化が警戒されているか、のどちらかということになる。

政治の主役は主権者国民であり、政治は主権者国民の幸福を目指すものでなければならない。

国民本位の政治が実現する体制が整えられると同時に、国民から政治運営を委ねられる為政者が、高い能力を持って、経済政策を適切に運営することが強く望まれている。

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2010年5月30日 (日)

メイン号沈没に酷似する韓国哨戒艦沈没事件

米国は謀略と情報工作の宗家である。

韓国の哨戒艦が沈没した件について、副島隆彦先生包括的な分析を示されている。副島氏は5月7日付に田中宇氏がメルマガ「韓国軍艦『天安』沈没の深層」で、「沈没した韓国哨戒艦と、米原潜が、撃ちあって両方ともが沈没したらしい。米原潜が今も沈んでいる」という報道を他に先駆けて行ったことを紹介され、膨大な情報を整理されたうえで冷静な分析を示されている。

米韓日は哨戒艦が北朝鮮の攻撃により沈没したこととして処理を進めているが、真実に反する可能性が高い。

米国には戦争を正当化する大義名分を用意する習慣がある。そして、その大義名分をしばしば捏造するという伝統を持つ。

①1836年のテキサスを巡るメキシコとの戦争においては、メキシコ軍の猛攻によってアラモ砦に立てこもった4000の兵力が全滅された。このことから、「アラモを忘れるな」の合い言葉を用いてメキシコを奇襲し、テキサス独立を強行した。

②1861年から65年に繰り広げられた南北戦争の後、米国では16年間も共和党が政権を握ったが、選挙に際して共和党は南北戦争で亡くなった兵士の「血染めのシャツ」を打ち振って、「かつて銃を発射したように投票しよう」と呼び掛けたという。

③1898年の米西戦争では、キューバ情勢が緊迫していた最中、ハバナ港に停泊中の米軍艦メイン号が突然沈没し、米兵260人が死亡した。

原因は不明であったが米海軍がスペイン軍からの攻撃を示唆したためにメディアが扇動的な報道を繰り返し、スペインとの開戦を支持する世論が形成された。用いられたスローガンは「メイン号を忘れるな」であった。

しかし、のちの調査で、メイン号沈没の原因がスペイン軍からの攻撃ではなく、軍艦内部の事故によることが判明した。

④第一次世界大戦において、米国は当初、中立を宣言していたが、ドイツの「無制限潜水艦戦」の開始宣言を受けて参戦を決定した。きっかけになったのがドイツ潜水艦によるイギリス客船ルシタニア号の撃沈であった。ドイツはイギリスの海上封鎖に対抗して潜水艦作戦を開始し、この結果、ルシタニア号が撃沈されたのである。米国人128人が死亡したことで、米国の対独感情が悪化したのである。

⑤1941年12月8日の日本軍によるハワイ・パールハーバー攻撃に端を発する太平洋戦争では、よく知られているように、外務省ワシントン大使館の不手際で日米交渉終結通知が攻撃1時間後に米国国務省に届けられたために、「だまし討ち」とのスローガンが流布された。NBCラジオ番組を担当したサミー・ケイが「リメンバー・パールハーバー」という曲を作り、このフレーズが米国参戦を正当化する大義名分に使用された。

しかし、日米開戦は副島隆彦氏が解明されているように、米国が仕向けた戦略上に発生したものである。パールハーバーへの攻撃情報も米国は事前に入手していたことが明らかにされている。さらに、日本軍内部に米国と通じる勢力が存在していたとの疑いも濃厚に存在している。

⑥1964年に始まったベトナム戦争本格化の引き金を引いたのは、同年8月2日に北ベトナムから攻撃を受けたとの情報だった。ジョンソン大統領は直ちに北ベトナムへの報復攻撃を命令し、ベトナム戦争が本格化した。

しかし、1971年にニューヨーク・タイムズ紙が、この事件について、米軍側が戦線の行き詰まりを打破するために、意図的にトンキン湾に軍艦を侵入させて、攻撃を誘発したことを暴露した。米国の謀略であったことが明らかにされたわけだが、米国はこの事件を攻撃激化の「錦の御旗」として活用したのである。

⑦1990年8月2日の湾岸紛争、91年の湾岸戦争。米国はイラクに対する軍事攻撃に踏み切った。米国世論はクウェートの武力解放に懐疑的であったが世論の流れを変えたのはクウェート人少女の米国下院公聴会での証言だった。

ナイラと名乗るクウェート人少女は、イラク兵がクウェートの病院で保育器の赤ん坊を投げ捨てるのを見たと証言した。メディアはこの証言を大々的に報道した。

しかし、のちに、この少女が駐米クウェート大使の娘で、その証言内容も曖昧なことが判明した。

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以上紹介した事例は、東京女子大学教授油井大三郎氏の名著

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に多くを依拠しているが、米国の歴史はそのまま謀略と情報工作の歴史なのである。

⑧普天間問題を契機に日本国内で反米軍感情が一気に噴出したタイミングで表面化した韓国哨戒艦沈没が北朝鮮の攻撃によって生じたとの情報を、鵜呑みにすることは許されない。

⑨2000年9月11日の同時多発テロについても、多くの疑いが明らかになっている。ワシントン・ペンタゴンのビルに旅客機が衝突し、5層構造の建物の3層を貫通して大爆発したとされているのに、最大で5メートルの穴しか開いていない。

穴の表面で紙の電話帳が燃焼もせずに、ページをはためかせている映像もテレビカメラが映し出した。

9.11の驚くべき真相も、いずれの日か明らかにされる日が来ると思われる。

米国が謀略と情報工作の宗家であることを、私たちはひとときも忘れてはならない。

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2010年5月29日 (土)

日本のことを日本人が決定できない悲しい現実

普天間問題をめぐる混乱を突き詰めて考察すると、

「この国を支配しているのは誰であるか」

という問題に帰着する。

私も辺野古を訪問したことがある。

この美しい海、かけがえのない大自然を破壊して巨大軍事基地を建設することに賛成する日本人がどれだけいるのか。

経済振興というが、経済を振興するなら別の方法を考えればよい。

沖縄の辺野古の海を破壊して巨大軍事基地を建設したいのは米国だけである。日本人で積極的に賛成するのは、金魚のフンのように米国に追従する者だけである。

消極的な賛成は、経済のためのやむを得ない選択であるにすぎない。

鳩山総理の致命的な誤りは「抑止力」を辺野古移設の根拠としたことである。

この主張では、辺野古案の必然性が簡単に粉砕されてしまう

「抑止力」が絶対的なものであれば、その主張は正当である。しかし、「抑止力」は絶対的な基準でない。しかも問題は、沖縄海兵隊の抑止力が、専門家の間で共通認識として認められた、標準的な基準でもなかったことだ。

海兵隊の主要任務は有事の際の米人保護にあり、海兵隊の存在により、日本の安全保障が確保されるとの類いのものではない。

ニセモノを高額でつかまされた被害者が、しかし、こんな立派な鑑定書が付いている。鑑定書にはン億円の価値と書いてあると泣き言を言う。しかし、その鑑定書そのものが単なる創作物であったことが分かる。こんな話だ。

米国は日本に多数の代理人を送り込んでいる。送り込んでいるというよりは、日本人のなかから適宜、代理人を選定して使命を与えている。鳩山総理の考えを変えるにも多くの代理人が用いられたと思われる。

そもそもの間違いは、日本の旧体制=旧政権が米国との間で、辺野古の海を破壊する巨大軍事基地建設に合意してしまったことだ。

鳩山総理が批判を浴びているのは、結局、この案に戻ってしまったからである。つまり、そもそもこの案を策定した人々も同時に批判の対象になっていることを見落としてはならない。

自民党は鳩山政権を批判するが、筋違いも甚だしい。また、旧体制が辺野古海岸破壊軍事基地建設案を決定したときに自民党に所属した議員が、いま鳩山総理を批判するのもおかしい。

この問題の出発点は、旧政権が決めた辺野古海岸破壊軍事基地建設が日本の主権者の意思に反していることにある。この点を忘れてはならない。

鳩山総理が、日本政府が一方的に沖縄に押しつけてきた多大の負担について、日本の全国民が認識し、考察する機会を作り出したことは重要な功績である。

沖縄県名護市では本年1月に市長選が行われた。市長選では基地移設拒絶を公約に掲げる稲嶺進氏が当選した。

4月25日には沖縄で県内移設反対の県民大会も開かれた。

マスメディアも、沖縄県民の県内移設反対の行動を「民意」として紹介してきたのではないか。

一度日本政府が米国政府との間で決定した合意であっても、政権が代わり、日本国民の総意として県内移設拒絶を決定するなら、日本政府は米国政府にこの決定を伝達すればよいのだ。

米国は激怒するかもしれない。

場合によっては日米安全保障条約廃棄に進むかもしれない。

日本は、当然、あらゆる可能性をあらかじめ考えておかねばならない。

しかし、すべての可能性を考慮したうえで、辺野古への移設を中止すると日本が決定するなら、それは最終決定である。日本のことについて決定する権限は日本にある。日本における主権者は日本国民である。

鳩山総理は「最低でも県外」と明言して総選挙を戦った。国民は鳩山政権を樹立した。鳩山総理はこの民意を背景に、普天間基地移設先変更を掲げて行動した。移設先決定期限は本年5月末と定められた。

さらに、鳩山総理は、決定に際しては、政府内、地元住民、米国、の三者の合意成立が必要であると述べた。5月14日には、地元の合意を確保することが米国との合意を得ることよりも優先されると述べた。

しかし、これらの必要不可欠なプロセスをすべて飛ばして辺野古に1800メートルの滑走路を建設することが日米合意で発表された。

連立与党の福島みずほ党首が署名を拒絶するのは当然である。

辺野古に戻った理由について、鳩山総理からは「抑止力」以外の説明はない。

しかし、「抑止力」で納得する国民はほとんどいない。

突き詰めて言えば、結論を米国が決めたのである。

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「抑止力」を根拠に辺野古に決定するためには、最低二つのプロセスが必要である。

第一は、海兵隊の日本駐留が「抑止力」の視点で日本にとって必要不可欠であることを日本の主権者国民が認めること。

第二は、海兵隊の日本駐留が「抑止力」の視点から日本にとって必要不可欠なものであることを前提としたうえで、その駐留先は沖縄県辺野古以外にありえないと日本の主権者国民が認めること。

この二つのプロセスがどうしても必要である。

また、強い米国を怒らしてはならないとの理由で辺野古案に回帰するなら、国民に対して、

「米国を怒らせる可能性があるから、米国を怒らせないために辺野古案に回帰する」

ことに賛成するかどうかを日本国民の意思を確かめる必要がある。これに対して日本国民が、

「米国を怒らせることは避けたいから辺野古でやむを得ない」

との意思を示すなら辺野古案に回帰することは正当化される。

日米合意では1800メートル滑走路の文字が明記されたが、ヘリ離着陸用施設であれば、1300メートルで十分であるはずだ。1300メートルであれば、陸上部への建設の可能性が生まれる。

米国はオスプレイ配備を決めていると見られるが、オスプレイを配備する場合でも、運用方法の工夫により1300メートル滑走路で必要は満たされるはずだ。

鳩山政権が普天間の危険除去を最優先するために米国に譲歩し、沖縄県辺野古への「暫定的な」移転を容認するというなら、ひとつの見識である。この姿勢で着地点を見出そうとするなら、辺野古での新施設建設を陸上部として、滑走路の長さを1300メートルに短縮することを日本は強硬に主張するべきであった。

5月末までに決着が困難であれば、8月までの細目決定のなかに、滑走路の長さを組み込むべきであった。

今回の鳩山政権による日米合意の最大の欠陥は、決定案が米国の主張そのものであることなのだ。

つまり、決定したのは日本ではない。米国が決めたのだ。日本は合意内容の変更を打診したのだろう。ところが、米国に一蹴され、結局、米国の主張通りの案を決めたのである。

旧政権も米国の主張通りの決定をしたのだから、旧政権の決定時に旧政権側にいた人物に発言権はない。

日本の決定を日本ができない現実。

これが日本の現状なのだ。

「対米隷属の打破」

言うは易く行うは難い。

しかし、これを実現しなければならない。

「対米隷属の是非」

これを参院選の最大の争点とするべきである。

「企業団体献金の全面禁止の是非」が最重要の争点だと考えてきたが、この問題は匹敵する。

しかも、両者は驚くほどに重なるはずだ。

「対米隷属の排除・企業団体献金の全面禁止」

「対米隷属の維持・企業団体献金の維持」

で参院選を闘うべきである。

政界もこの軸に沿って再編されるべきと考える。

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2010年5月28日 (金)

普天間問題契機に対米隷属巡る政界再編始動へ

『後漢書』耿弇列伝に光武帝の言葉、

「有志者事竟成也」

 がある。

 

「志があれば事はいつか成就する」

 

 の意だ。

 またよく知られた西郷南州翁の言葉、

「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は始末に困るものだが、この始末に困る人ならでは、艱難をともにして国家の大業を成し得られぬ」

を改めて噛みしめる必要がある。

 米国に対して「言うべきを言う」ことは、生易しいことではない。

 強い意志と覚悟が求められる。

 普天間問題は旧政権とはいえ、日本政府が米国政府と合意を成立させてしまっていた問題であるだけに、もともと、多大の困難を抱えたものだった。

 当初からこの点を極めて重視して、問題への取り組みを再検討する必要があると私は判断した。

 しかし、鳩山総理が熟慮の末に、問題の転換をやり抜く意志を決めたからには、最後までやり遂げなければならなかった。

 日本国民の総意を結集すれば、克服できない問題ではないはずだ。

 鳩山総理が発言してきたように、辺野古の海岸を埋め立てて滑走路を建設することは自然への冒涜である。

 面積の10%を米軍に占領される沖縄に、新たに日本の費用負担で巨大軍事基地を建設することは、日本の主権者の意思に反する愚行である。

沖縄県民の過酷な負担の歴史を踏まえても、日本政府はこのような合意案を米国と締結するべきではなかった。 

 旧政権が米国とこのような合意を成立させてしまったことに根本的な問題があり、鳩山総理を責めることは、この意味で適切ではない。しかし、鳩山政権が政権の命運をかける取り組みに仕立ててしまった以上、強固な志で事を成し遂げる必要があった。

 「抑止力」の視点から海兵隊拠点が沖縄に必要不可欠であるかどうかの判断は、この問題を取り上げる段階で明確にしておかなければならない基本だった。

 「抑止力」の視点から必要不可欠だと主張する人も存在しないわけではないが、専門家のなかでは少数派であると見える。

 辺野古に施設を設けるなら、最小のものを、最小の期限で設けることを検討するべきである。

 米国は滑走路が長ければ長いほど良いと考えるだろうが、必要最小限の長さは1800メートルではなく、1300メートルではないか。1300メートルであれば建設手法の選択肢は飛躍的に広がるはずだ。

 しかし、対米隷属派が米国の主張を日本政府内で押し通してしまった。

 「対米隷属からの脱却」の大きな課題は、無残に打ち砕かれた。

 しかし、これで挫けてはならない。

「志あれば事必ず成る」ことを忘れてはならない。

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参院選では民主党が極めて厳しい情勢に直面することになるだろう。社民党との選挙協力が困難に直面するのではないか。

仮に参院選で民主党が大敗すれば鳩山総理の責任論が浮上するだろう。鳩山総理が辞任すれば民主党の代表選が実施されることになるが、その場合には民主党が分裂する可能性が生じる。

この結果として政界大再編に向う可能性が浮上するだろう。

民主党は対米隷属派=市場原理主義者と自主独立派=セーフティネット重視派に二分されることになる可能性が高いと思われる。小沢一郎氏に近い人々と反小沢一郎氏グループで分裂が表面化するのではないか。

連動して自民党も分裂し、ミニ政党も両派に分かれる可能性があるだろう。

対米隷属=市場原理主義 対 自主独立=セーフティネット重視

の軸で政界が二分されるとき、官僚主権構造、大資本と政治の癒着、の残る二大テーマが同時に明確に色分けされることが望ましい。

 対米隷属=市場原理主義=大資本と政治の癒着=官僚利権温存

 対

 自主独立=セーフティネット重視=大資本と政治の癒着排除=官僚利権根絶

に二分されれば、主権者国民は選択しやすい。

 しかし、対米隷属派=市場原理主義者は、官僚利権根絶の看板を掲げて「改革派」の装いをこらすために、官僚利権根絶を求める主権者が引き寄せられてしまう危険がある。

 米官業が支配する日本政治構造の根幹が何であるのかを考えなければならない。

 この問題を考察するほどに、その根幹が米国であることが鮮明に浮かび上がってくる。

 日本社会に無数とも言える数の米国代理人が存在していることにも気付かされる。マスメディアはほとんど完全に米国に支配されている。

 映画「ラストサムライ」は日本が実質的に外の勢力に占領される図式を描くが、日本の独立を守ることの困難さを認識しなければならない。

 米国の強大な力を冷静に見つめ、その存在に一定の価値を認めつつ、しかし、米国の言いなりになるのではなく、日本の独立と尊厳を守り抜くことが必要なのだ。

正当な根拠を持ち、正当な手続きを踏めば、しっかりと日本の意思を貫くことができる。すべてを米国に支配される状況を打破することが、敗戦後65年を経たいま、求められている。

普天間問題で筋を通すことは大切だが、この問題がクローズアップされたことを契機に、日本政治の基本構造を再検証し、その刷新を成し遂げることが何よりも大事である。

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2010年5月27日 (木)

辺野古暫定措置付き海外移設を政府決定とすべし

昨年8月30日の総選挙を経て実現した政権交代は、日本政治刷新を実現する第一歩である。偉大な第一歩ではあるが、しかし、第一歩に過ぎないことを認識しなければならない。

刷新すべき日本政治の基本構造とは、

①対米隷属

②官僚主権

③政治と大資本の癒着だ。

この三大課題を実現してゆかねばならない。

これを目標と定めるとき、現在の政治状況のなかで主権者が選択できる方法は、鳩山-小沢体制の民主党を支援し、民主党中心の政権を強化することである。

民主党内には、①対米隷属、②官僚主権、③政治と大資本との癒着、に反対しない主張を示す勢力が存在する。

民主党執行部がこの勢力に占有されれば、民主党に日本政治刷新を期待することはできなくなる。

したがって、現状では鳩山-小沢体制を強固に支援することが、唯一の選択肢でしかない。

_72 これまで、日本政治は米・官・業に支配され続けてきた。この三勢力の中心に位置するのが米国である。米官業の三勢力の代理人として活動してきたのが自民党とマスメディアである。米官業政電の五者が五角形の利権複合体を形成し、日本政治を支配し続けてきた。これを悪徳ペンタゴンと呼んでいる。

米国による日本政治支配の構造は極めて強固であり、これを打破することは容易でない。しかし、ここから脱却することなくして、真の日本の独立はあり得ない。

普天間問題は鳩山政権が対米隷属にくさびを打ち込むべく前面に提示したテーマだったが、戦術の稚拙さから大きな戦果をあげることに失敗している。

1996年に米国は普天間基地返還に合意したが、米国は返還の条件として代替施設建設を求めた。

日本、とりわけ沖縄では、これまでの負担軽減としてこの決定を歓迎する空気が強かったが、米国の思惑は別にあったのではないかと考えられる。

米国は1960年代に、名護市辺野古に米軍基地滑走路を建設する計画をすでに有していた。普天間施設が老朽化し、しかも市街地に隣接する滑走路では利用しにくいとの側面が強かった。

そこで、米国にとってより望ましい基地を日本の費用負担で新たに建設して贈呈してもらうことを考えたのだと思われる。

歴代自民党政権は対米隷属を維持し続けてきた。第2次大戦後、米国から距離を置く政権が何度か日本に誕生したが、米国はさまざまな工作活動を展開して、対米隷属の政権を日本に樹立させ、その延命を図ってきた。

米国はA級戦犯の一部を釈放したが、日本の対米隷属化に貢献する対日工作員としての使命を期待されたのだと考えられる。

冷戦が終結したと言われる現在においても、米国は日本における米国と距離を置く政権、ないし反米政権の樹立阻止を対日政策の根幹に据えていると考えられる。

米国が対日工作活動において最重視しているのがメディア・コントロールと警察・検察・司法コントロールであると考えられる。米国は世論誘導に圧倒的な影響力を持つマスメディアを支配している。

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もうひとつのパイプが警察・検察・司法のコントロールである。東京地検特捜部がGHQの指揮の下で創設されたことはよく知られている。

対米隷属政治の創始者である吉田茂元首相は、公安調査庁と内閣調査室を創設したが、いずれの機関も米国CIAとの連携関係を維持し続けてきた。

米国と敵対する必要はないが、主権国として米国にも言うべきことを言うことが確保されなければ、日本は真の独立国と言えない。沖縄の領土の10%がいまも米国に占有され続けていることの異常をわれわれは認識しなければならない。

米国が日本政府に対して強硬な姿勢を貫いているのは、日本政府が過去に米国と合意を取り交わしてしまったためだ。米国としては一度手にした獲物を理由なく返還しようと考えない。これは当然のことかも知れない。

鳩山総理は、この状況から出発することの困難さを強く認識しておくべきだったとも言える。しかし、いま、過去を論議しても生産的でない。

問題に対処するにあたって、まず確認すべきことは、沖縄の海兵隊駐留の意味である。米国代理人は海兵隊の沖縄駐留が日本の安全保障を確保する「抑止力」として必要不可欠だと主張するが、多くの軍事専門家がこの見解を否定する。米国が米国の利益のために海兵隊の沖縄駐留を求めているのである。

米国はすでに海兵隊拠点をグアムに移すことを決定している。しかし、現段階では各種訓練施設がグアムに整備されていない。

普天間の危険除去を優先するなら、普天間を閉鎖し、グアムの訓練施設が整備されるまでの暫定的な期間について、訓練施設を確保する必要が生じる。

この目的に限定して考えるなら、名護市のキャンプシュワブ基地に海上でない、陸上滑走路を整備すれば済むと考えられる。

この点については、「ようこそイサオプロダクトワールドへisao-pw」様が、「普天間代替施設に求められる機能とは!」に詳細な解説を示されているので、ぜひご覧いただきたい。

鳩山総理は、普天間代替施設の海外移設を決断するべきである。この大方針を明示したうえで、短期の暫定移行措置を取ることを提示するべきではないか。

つまり、普天間飛行場を閉鎖し、グアム・テニアン訓練施設が稼働するまでの短期の暫定期間に限って、訓練施設としてキャンプシュワブ陸上部に1300メートル滑走路を設置することを検討するのである。

辺野古に巨大滑走路を建設し、半永久的に基地として供与することと比較すれば、新提案は現行案とは異なるものであると評価されるだろう。

米国はマダイが手に入ると目論んでいたところが、マアジになったと騒ぎ立てるだろうが、そもそも、日本が日本に不必要な巨大米軍基地をかけがえなのない大自然を破壊して建設するとの、自民党政権が取り決めた合意が間違っていたのであり、正しい方向への転換は歓迎されるべきである。

米国に言うべきことを言うことは、容易なことではない。米国はあらゆる手を用いて、鳩山-小沢体制の攻撃に向うだろう。

民主党内に米国と連携する代理人勢力が存在することにも十分な警戒をしなければならない。

社民党が連立政権を離脱して、米国に言うべきことを言う勢力が二分、三分されてゆくことは、米国の望むところである。

社民党は、普天間代替施設を最終的に海外移設するとの決定と引き換えに、辺野古周辺の陸上部に最小限の陸上施設(1300メートル滑走路)を建設して暫定的に使用することを、妥協案として検討するべきではないか。

大事なことは、現実のさまざまな難しい問題に対処しつつ、日本政治の基本構造刷新という大きな目標を確実に実現してゆくことだ。

既得権益勢力=利権複合体=悪徳ペンタゴンは、日本政治構造の刷新を目指す新勢力の内部分裂を画策し、その弱体化を図っている。

大きな目標実現に向けて、戦略的・戦術的な対応が求められている。

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2010年5月26日 (水)

海兵隊国外排除は日本の損失と熱弁する米代理人

マスメディアは米国の代理人としか思えない人物にしか発言の機会を与えない。

元外務省職員の岡本行夫氏は常にメディアが起用する発言者である。

岡本氏は次のように述べる。

①日本が海兵隊基地建設を拒絶すれば米国海兵隊は日本から出てゆくだろう。

②日本が米軍を追い出したように映ることがよくない。

③近隣諸国は日米同盟の弱体化を察知して、冒険的な行動に出る。

④日本の安全保障は米軍によって確保されており、日本の安全が脅かされる。

普天間基地返還問題で明らかになったことは、多くの日本国民=日本の主権者が米軍に対して拒絶反応を示していることだ。

鳩山政権は普天間代替施設を沖縄県外の日本国内に求める検討を行った。ひとつの候補地として鹿児島県徳之島が浮上した。これに対して徳之島住民は基地拒絶の姿勢を強く示した。

マスメディアは、基地拒絶派支援の姿勢で報道を展開した。鳩山内閣の徳之島移転案を粉砕する姿勢をメディアは鮮明に示したのだ。

4月25日には沖縄で県内移設反対の県民大会が開催された。大会には仲井真弘多知事も参加した。メディアは県内移設反対の沖縄県民の姿勢を肯定的に報道し、鳩山政権が窮地に追い込まれることを強調した。

沖縄以外の国内移設も断固拒絶、沖縄県内移設も拒絶なら、結論は国外移設しかない。鳩山総理は県外移設を決断すれば良かったはずである。

ところが、鳩山総理は辺野古付近への移設を表明した。

県外移設も県内移設も反対の姿勢を支援したメディアは鳩山総理の決断を断固糾弾しなければおかしいが、辺野古移設案が表明されると、メディアの県内移設反対論調がピタリと止んだ。

沖縄県民の声は鳩山政権攻撃のために利用されただけで、沖縄県民はマスメディアから使い捨てにされた状況だ。

マスメディアの主張と主権者国民の主張とは、大きく乖離している。

主権者国民は、新たな米軍基地を日本国内に新設することに対して拒絶の姿勢を示している。これが日本の主権者の総意であるなら、この主権者の声が政治に反映されなければならない。マスメディアは主権者国民の声が政治に反映されるように報道を展開すべきでないのか。

主権者国民の声を政治に反映させる大きな手法が世論調査である。

①名護市民が基地移設拒絶の民意を表明するなかで、政府が辺野古への基地移設を表明したことを適切と思うか。

②海兵隊の沖縄残留は「抑止力」の視点から日本にとって不可欠と思うか。

③普天間代替施設の受け入れを表明しているグアム・テニアンへの移設は優れた代替案だと思うか。

 これらの質問を主権者国民にぶつけて民意を確かめるべきだ。

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岡本氏は海兵隊の沖縄残留が日本の安全保障を確保する「抑止力」だと主張するが、海兵隊の主要任務は有事の際の米人保護にあり、「抑止力」にはならないとするのが多くの軍事専門家の見解である。

日本政府が代替施設の国外移設の決断を示すと、米国が怒り、海兵隊が日本から出てゆくことになる。このことは日本の損失だから、米国の主張を受け入れるべきだというのが岡本氏の主張である。

このような対応を続けているから、日本はいつまでたっても対米隷属から抜け出すことができないのだ。外務省の実態が米国外務省日本支局になってしまっているところに問題の根源がある。

江戸末期に黒船で開国交渉に来日したペリー提督の日本遠征記の記述を改めて確認する。

何があってもがんばりとおすことがいちばんの上策と思えた。くみしやすいと侮られるより、融通のきかない頑固者を演じるほうがよい。向こうがどんな印象を抱くかによって、あるていど交渉の行方は決まるのだ。」

 米国は、強い態度に出れば日本は必ず譲歩すると日本を見下している。相手の顔色ばかり気にする弱腰外交を続けるから国が蹂躙されるのだ。

 対米隷属派は米国代理人である可能性が極めて高い。代理人は日本ではなく米国の利益のために日本の言論を誘導しようとする。

 メディアが米国代理人と見られる人物だけを登場させるのは、メディア自身が米国代理人であるからと考えられる。

 客観的に判断して、米国は日本の広大な領土を基地として利用できることで膨大な恩恵を受けている。この事実は海兵隊を日本から追放されたところで微小にしか変化しない。

 海兵隊の国外退去を命じられても、米国から日米同盟解消を提案する可能性は、米国が芝居を打つ以外にはあり得ない。フィリピンと日本の地政学上の価値はまるで異なるのだ。

 日本は現在も多くの国土を米国に占領されたままの状態にある。しかも、治外法権まで認めさせられている。

 米国が何よりも恐れていることは、普天間基地返還問題で米国がゴリ押し外交を展開し、日本政府が屈辱的な対米隷属を示した結果として、日本国内で反米感情に火が点くことだ。直嶋正行経産相が沖縄を訪問した福島みずほ社民党党首について、「火を点けて回るようなことをするのはいかがなものか」と発言したが、米国の感想を代弁したもののように見える。

 日本が米国に提供している負担を考えれば、海兵隊国外退去を日本が主張することは、正当そのものである。麻生政権が成立させてしまった合意の歴史的事実を消すことができないから、礼を尽くす必要はあるが、決して法外な要求ではない。

 この難題に取り組む決意をした以上、鳩山総理は最後まで仕事をやり遂げる意志を持つべきだ。中途半端な行動では一国のリーダーは務まらない。

 一番大事なことは、日本の主権者国民がこの問題をどう考えるかだ。

 この問題こそ、世論調査が大好きなマスメディアが毎日でも世論調査を実施するテーマだ。

 同時に、国外移設を主張する政治勢力が結集しなければ大きな力にならない。

 ①対米隷属からの脱却、②官僚利権の根絶、③大資本と政治権力との癒着解消、が日本政治刷新の三大課題だが、7月に予定される参院選の最大の争点を、①対米隷属の継続か脱却か、とすることも検討に値する。

 この争点が前面に出るためには、対米隷属継続派と対米隷属脱却派が政治勢力として二分されなければならない。主権者国民の意思が政治に反映されるためには、最も重要なテーマについて、政治勢力の姿勢が明確に示されることが不可欠だ。

 民主党が「対米隷属からの脱却」の旗を降ろすなら、多くの主権者の支持を失うことになるだろう。社民党との選挙協力も解消になる。主権者国民は民意を代表する政治勢力を新たに集結させねばならなくなる。

 普天間基地問題での米国のゴリ押し外交に対する日本国民の反発が急拡大しておかしくない時期に、突然南北朝鮮の軍事緊張が高まることを偶然の一致と考えにくい。

 米国は謀略と情報工作の宗家である。この事実を踏まえて現実の深層を抉(えぐ)らねばならない。

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2010年5月25日 (火)

参院選での支援政党を定める三つの基準

私は日本の政治構造を刷新しなければならないと考えている。

刷新しなければならない基本構造とは、

①米国への隷属

②特権官僚による行政の私物化

③政治権力と大資本の癒着

である。

この基本構造は1955年以来、政権与党の地位に居座り続けた自民党が創設したものであり、その裏側には第2次大戦後、日本を占領した米国の意図がある。

官僚制は明治維新によって復活されたものであるが、その淵源は律令制度にあり、1300年の歴史を負っている。

明治以来140年、第2次大戦後65年、55年体制構築以来55年の長期にわたって存続し続けてきた基本構造であるから、その刷新には膨大なエネルギーが必要である。

日本政治構造を刷新するには、政権交代を実現することが不可欠である。これまでの基本構造の創設者である自民党とその背後に存在する米国は、この基本構造を維持することに全精力を注ぐ。

日本政治の基本構造とは、米・官・業の三者が政治の実権を独占するものであり、その代理人として利権政党&政治屋、情報工作機関としてのマスメディアが存在する。米官業に政電の二社を加えた米官業政電の五者が悪徳ペンタゴン利権複合体を形成し、政治の実権を握り続けてきたのが日本政治の基本構造であった。

この基本構造を刷新するには、自由民主党を政権与党の地位から脱落させることが不可欠である。昨年8月30日の総選挙によって、この大業が実現した。政権交代を実現させた中核は民主党であるが、民主党による政権交代実現を牽引したのが小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏であった。

鳩山政権が発足して8ヵ月が経過したが、鳩山政権は普天間基地返還問題で大きな失策を演じてしまった。麻生政権が米国との間で合意を成立させた辺野古への基地移設について、「最低でも県外」の方針を掲げて総選挙を戦った。

鳩山政権発足時点で政権公約の再点検が必要で、この段階で着地点を明確に定める必要があった。日米合意を覆しての移設先変更は、当初より容易な課題ではなかった。しかし、国民への公約として県外移設、海外移設を決断したのなら、最後までその方針を貫かねばならなかった。

沖縄の海兵隊施設は、米国が有事の際の米人保護のために確保しておきたい、米国の利益にとって重要な施設である。しかし、日本の安全保障を確保するための「抑止力」を提供するものではない。

地元住民は本年1月の名護市長選で基地拒絶の意思を明確に示した。幸い、北マリアナ諸島テニアンが代替施設受け入れ方針を表明したのだから、鳩山政権は代替施設のグアム・テニアンへの移設を最終決断すべきだった。

しかし、鳩山総理は米国のゴリ押しに屈して、県外移設公約を反故にした。その代償はあまりにも大きい。うがった見方をすれば、鳩山総理が巻き込まれた政治資金問題の法的取り扱いと普天間問題の着地点とが何らかの連動関係を有したとの推測も成り立ちうる。いずれにせよ、次期参院選への多大な影響は回避しようがない。

 

5月末までにはまだ時間があるから、いまからでも遅くない。鳩山総理は海外移設の方針を決断すべきである。米国自身が海兵隊の拠点はグアムに移設することを決定しているのだ。これだけ揺れ動いたのだから、ここで一転海外移設を決断しても「ブレた」印象に大差はない。乾坤一擲(けんこんいってき)「君子豹変」の大勝負を打つべきではないか。

残念ながら、日本は米国にあらゆる面で支配されてきた。このままでは、主権者国民の基地拒絶の声すら米国に堂々と伝えることのできない悲しい現実がわれわれの前に広がってしまう。

この「対米隷属」の構造を変革してゆかなければならないのである。

これが日本の「真の独立」である。

私たちは現状に満足していない。鳩山政権の普天間問題への取り組みは大失敗であり、その責任は厳しく問われなければならない。

しかし、この失敗があったからといって、政権交代実現の大業を無に帰すことがあってはならない。問題は問題として解決しなければならないが、旧勢力と新勢力がせめぎ合う政治がいまも動いていることを忘れてはならない。

参院選で民主党を大敗させ、自民党政治を復活させることが、主権者国民にとって望ましいことであるのかを十分に考えなければならない。

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参院選で民主党が改選議席を減少させれば、民主党内部から執行部に対する責任追及の声があがる。よく考えねばならぬことは、民主党内部に、米官業による政治支配構造に賛同する勢力が存在することだ。

普天間基地問題の処理についても、民主党内対米隷属派議員は、辺野古付近への移設を強く誘導したと考えられる。この対米隷属派議員は官僚利権廃絶、大資本と政治権力との癒着解消に対しても消極的な姿勢を示す。旧勢力の援軍が民主党内に存在することを忘れてはならない。

民主党執行部が現在の鳩山-小沢体制から、対米隷属派に交代すれば、日本政治刷新の可能性は大幅に後退することになる。

企業団体献金の全面禁止も実現しない。官僚の天下り根絶方針も雲散霧消する。①対米隷属、②官僚利権温存、③政治権力と大資本との癒着温存、を基本路線とする、第二自民党が日本政治を支配することになる。

同じ政治構造を目指す政治勢力の間で政権交代が繰り返されても、日本政治構造は変わらない。不毛な政権交代には大きな意味はない。

民主党が旧勢力に呑みこまれないための政界再編は検討されてしかるべきであると考える。小沢一郎氏が執行部に存在し続けなければ、政治構造の刷新は不可能だろう。

マスメディアはこれまで、沖縄県民の辺野古への基地移設拒絶、県内移設拒絶の住民運動を全面支援するスタンスを示してきた。同時に、鹿児島県徳之島、長崎県大村などの他の都道府県への移設に対する地元住民の基地拒絶運動をも全面支援してきた。

鳩山総理の辺野古移設案への回帰は、こうした住民運動の方向と完全に敵対するものである。それにもかかわらず、鳩山総理が辺野古移設案を提示して以来、マスメディアはピタリと県内移設案否定の論調を後退させている。

米軍基地拒絶の国民意思を支援したのではなく、ただ単に鳩山政権を攻撃していただけだったことが鮮明に浮かび上がる。

日本にとっての重大な意思決定事項である。このような問題こそ、大好きな世論調査で主権者国民の声を問うべきだ。「小沢一郎幹事長は辞任するべきか」だけをどうして四六時中調べ続けるのか。まったく説明がつかない。

マスメディアは、この問題に関してこそ世論調査を実施すべきだ。

①名護市が移設反対派の市長を誕生させたなかで辺野古への移設を認めるべきか。

②沖縄在留海兵隊が「抑止力」の視点から日本にとって不可欠であるか。

③普天間代替施設の受け入れを表明しているグアム・テニアンへの移設を望ましいと考えるか。

を世論調査で主権者国民に聞くべきだ。

 無血の平成維新が実現して8ヵ月たったが、まだまだ維新の実績はあがっていない。しかし、ここで挫(くじ)けてしまえば、悪徳ペンタゴンの思うつぼだ。

 ①対米隷属からの脱却、②官僚天下り根絶、③企業団体献金全面禁止、を断行し、日本政治構造刷新を必ず実現しなければならない。参院選に際して、上記三点を支援政党確定の基準に定めるべきだ。

 日本政治構造を刷新する勢力に議会多数議席を付与し、維新を断行しなければならない。鳩山総理と民主党の明確な意思表示が求められる。

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2010年5月24日 (月)

基地拒絶主権者意思を無視する辺野古移設案

鳩山総理大臣が5月23日、沖縄県を訪問し仲井真弘多知事と会談し、普天間飛行場の代替施設を沖縄県名護市辺野古近辺に設置する案を伝えた。

鳩山総理は普天間基地返還問題について、昨年8月30日の総選挙に際して「最低でも県外」の主張を掲げた。

鳩山内閣が発足した昨年9月以降も、県外移設を中心に検討する意向を明示し、代替地選定の期限を本年5月末と定めてきた。

5月14日には、代替地選定の意思決定について、地元との合意を優先し、そのうえで米国との合意を成立させることを明言した。

ところが、現実に示した結論は、地元との合意を得たものではなかった。米国との協議を優先し、米国と合意できる案を提示したものだった。

そもそも、政権交代があったとはいえ、前政権が米国と合意を成立させてしまった意味は重い。その合意を白紙に戻して、新たな決定を行うには、膨大なエネルギーが必要である。合意を破棄して新たな決定を行うに際して、米国が対日関係を根本から修正する可能性も生じる。

普天間基地移設先の変更を掲げるからには、重大な決意と実行力が必要であった。昨年9月の政権発足時点で、政権公約をもう一度点検する機会があった。とりわけ対外関係において、前政権が合意を成立させてしまったものを変更することの重大性を十分に認識し、そのうえで方針を定める必要があった。

こうしたプロセスを経て、普天間基地移設先を県外、ないし、海外に変更することを鳩山総理が決断したのなら、それは極めて意義のあることだった。

①対米隷属からの脱却、②官僚天下りの根絶、③政治権力と大資本の癒着排除、が政権交代によって実現すべき三つの大きな課題であるとの認識に立てば、鳩山政権が普天間基地返還問題で、米国に対して、きちんと「言うべきこと言い」日本の主張を通すことは極めて意義深いことであるからだ。

米国は米軍の再編方針を定め、海兵隊拠点をグアムに移すことを決定している。しかしながら、東アジア前線の沖縄に、新しい滑走路を有する海兵隊拠点を日本の費用で確保できるなら、これに越したことはない。

麻生政権が米国に有利な合意案を提示したからそれに乗ったのであり、米国としては一度手にした果実を、自分から手放す合理性は何ひとつないとの姿勢で、対日交渉に臨んだと考えられる。

鳩山総理は「抑止力」の視点から、沖縄に海兵隊拠点が必要だと述べたが、多くの専門家は「抑止力」の視点から、沖縄に海兵隊拠点が必要だと考えていない。沖縄に残留することになる海兵隊は、有事の際の米人保護を主目的とするものであり、日本の安全保障を確保するための「抑止力」ではないのだ。

沖縄県以外の日本の都道府県は、米軍基地受け入れに対して完全拒絶の姿勢を示している。沖縄では、本年1月に名護市長選が実施され、移設拒絶を公約に掲げた市長が誕生した。4月25日には知事も参加して県内移設反対の県民大会も開かれた。

日本は民主主義の国である。主権在民が憲法にも明記されている。政府は主権者の上位に位置するものでない。主権者が主権者の意思を反映する政府を樹立したのであり、決定権の根源は主権者に存する。

日本の主権者は、普天間基地代替施設の県内および国内移設を拒絶する意思を明確に示しているのである。

この明確な意思を政府が踏みにじったのでは民主主義が成り立たない。

鳩山政権は、主権者国民の意思を踏みにじったことから、厳しい試練に直面することになると考えられる。

沖縄県名護市が政府決定をこのまま受け入れることは考えられない。沖縄県では、普天間基地移設に反対するだけでなく、沖縄在留の米軍全体に対する拒絶反応を強めることになるだろう。

沖縄県名護市では、かつての成田空港建設に際しての三里塚闘争のような強固な基地建設反対運動が生じることになるだろう。

世論調査が大好きなマスメディアは、この問題こそ、世論調査で問うべきである。

①辺野古への移設を認めるべきであるのか。

②沖縄在留海兵隊が「抑止力」の視点から日本にとって不可欠であるか。

③グアム・テニアンが普天間代替施設の受け入れを表明しているが、グアム・テニアンへの移設を望ましいと考えるか。

などを主権者国民に聞いてみるべきだ。

鳩山総理は、もっとも困難な課題をあえて設定して、その困難な課題をみずからの手で、元の状態に戻してしまった。米国の対応が厳しくとも、海外移設を決断すべきであった。鳩山総理の米国の対応にひるんだ決定の責任が厳しく問われることになると思われる。

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2010年5月22日 (土)

評論家官房機密費受領問題で遂に世論調査始動

マスメディアが最大級の取り扱いで時間と紙面を割く「政治とカネ」の問題。

小沢一郎氏の政治資金団体に関する問題について、東京地検が二度目の不起訴の結論を示した。

マスメディアが大問題に仕立て上げた小沢一郎氏の政治団体の収支報告書に関する問題。

一般の国民はその内容をほとんど知らされていない。

テレビ番組は、小沢一郎氏に対するイメージを悪化させるために、これまでどれだけの時間を費やしてきたことか。

四二七事変とは、東京第五検察審査会がこの問題について「起訴相当」の決議を示したことを指すが、このとき、テレビ朝日報道番組は、小沢一郎氏に対して敬称をつけない報道を実行した。氏名を呼び捨てにして番組を放送したのである。

テレビ朝日はこの報道姿勢について、説明責任を果たすべきである。

5月21日の「報道ステーション」に出演した鳥越俊太郎氏は、「絶対権力者」などの表現を使った検察審査会の決議の文面を誰が書いたのか、一般市民が書いた文面には思えないとのコメントを示した。

検察審査会の実態がベールに覆われているが、今回の東京第5検察審査会の実体を明らかにする必要がある。

今回の検察審査に際して審査補助員を務めたのは米澤敏雄弁護士である。米澤敏雄弁護士は麻生総合法律事務所に所属している。

本年3月25日に開かれた麻生総合法律事務所40周年記念祝賀会には、谷垣禎一現自民党総裁やタレントの御法川法男(芸名みのもんた)氏が来賓として出席し、挨拶している。

米澤敏雄弁護士自身は検察官出身の弁護士である。検察審査会の意思決定に多大な影響を与えると考えられるのは、この審査補助員の弁護士である。

法律の素人である審査員が、審査補助員の弁護士の誘導に強く影響されることは当然である。問題は、審査補助員がどのような経緯で決定されるのか、どの事案にどの補助員を充当するのかを、誰がどのように決めるのかが重要である。

小沢氏の政治資金団体の何がどのように問題にされたのかを、ほとんどの一般国民は知らない。マスメディアは、この内容をほとんど説明しない。

改めてここに示すと、

①小沢氏の収支報告書に、小沢氏が不動産取得のために一時的に立て替えた資金の出入りが記載されなかったこと

②2004年10月の不動産取得について、その登記が翌年年初にずれこんだため、収支報告書に2005年分として記載されたこと

の2点が問題にされた。

マスメディアは、小沢氏が立て替えた資金のなかに不正な資金が含まれているかのようなイメージ報道を繰り返し、検察はこの問題に関して何度も家宅捜索を繰り返した。

ところが、そのような疑惑を裏付けることはまったくできなかった。疑いなどというものは、無から生み出すこともできるし、疑惑を流布する規模に際限もない。

マスメディアが裏付けを取らずに疑いだけでイメージ報道を繰り返せば、この世は人権侵害の大海になる。

「政治とカネ」の問題が振りかざされるが、小沢氏の資金管理団体に関する問題は、瑣末も瑣末、重箱の隅のほこりを顕微鏡で確認するかのような問題である。

一時的な資金繰り=立て替え払いについては、政治資金収支報告書に記載しなくても良いと言うのが、これまでの慣行であった。それにもかかわらず、小沢氏の資金管理団体の問題だけが取り上げられている。

不動産登記が納税や各種公的な確認事務の関係から資金決済日とずれるのは当然のことで、こんなことが「犯罪」とされるなら、世の中は「犯罪」で埋め尽くされる。法の運用に際して「法の下の平等」が確保されなければ、法律が政治に利用されてしまう。

検察は、この二つの問題のうち、記載の時期が不動産登記の関係で3ヵ月程度ずれたことについて刑事責任を問えないとして立件を見送った。

他方で、一時的な立て替え払いの記載を省略したことについて、無理やり「犯罪」であるとして小沢氏の元秘書を逮捕、起訴した。

このなかに、現職衆議院議員である石川知裕氏が含まれた。これが、一一五事変である。

この検察行動も常軌を逸していると言わざるを得ない。資金繰りの不記載は、これまで慣行として認められてきたことである。国会開会直前に、現職衆議院議員をいきなり逮捕したことは、検察の暴走と言われて当然の行為である。

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検察がなぜここまで暴走しているのかについては、これまでも本ブログに記載してきたが、問題の根源に昨年の三三事変における検察の暴走がある。

昨年3月3日、小沢氏の公設第一秘書の大久保隆規氏が突然、逮捕された。その事由は、大久保隆規氏が「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」からの受けた献金を、事実に即して「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」からの献金として収支報告書に記載してことを、東京地検が「虚偽記載」だとしたことである。

ところが、この事案の第2回公判が本年1月13日に開かれ、検察側立証が根本から否定された。検察側証人として出廷した西松建設元総務部長の岡崎彰文氏が、「政治団体がダミーとは全く思っていなかった」「OBがやっていて、届け出もしている、と被告に説明したと思う」と証言したのだ。

つまり、「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」の二つの政治団体が「架空団体=ダミー」ではなかったことを西松建設元総務部長が証言したのである。

これによって、検察サイドの敗北は明白になり、検察は公判を維持することさえ困難な状況に追い込まれた。

この三三事変については、新たに元参院議員の平野貞夫氏から、森英介法務相による指揮権発動による逮捕だった疑いが提示されている。

三三事変での検察大敗北の危機から無理やり生み出されたのが一一五事変であると考えられる。検察は、資金繰りを記載しなかったことを「犯罪」に仕立て上げ、その被疑者に大久保氏を組み入れたと考えられる。

驚くべきことに、検察は、昨年の三三事変裁判での訴因変更を裁判所に申請した。

つまり、三三事変での敗北が動かしがたいものになったため、別件で大久保氏を無理やり逮捕、起訴し、三三事変裁判で争う訴因を、一一五事変裁判に変更しようとしているのだ。

このような無理な事情がない限り、一一五事変など起こりようがなかったと言える。

それでも、検察は一一五事変に関して、資金繰りの記載漏れを立件したが、不動産取得に関する3ヵ月の時期のずれに関しては、刑事責任を問えないとの判断を示した。

東京第5検察審査会の「起訴相当」決議は、「資金繰り」の記載漏れではなく、不動産取得時期の「3ヵ月のずれ」を犯罪だとするものである。

「政治とカネ」の大風呂敷を広げるのはいいが、内容を吟味もせずに騒ぎ立てるのは、あまりにも幼稚だ。小沢氏の資金管理団体の収支報告書の問題で、重大な問題は何ひとつない。

資金管理団体が不動産を取得するのが問題との声があったが、当時は合法的なものであったし、江田憲司衆院議員や町村信孝衆院議員もまったく同じ行動の実績を持っている。

貴重な浄財を料亭で飲み食いするよりは、政治家を養成するための寮に振り向け、資産価値の温存を図る方が、はるかに優れた知恵であると言うべきである。

これと比較して、テレビに登場する言論人が政府からの裏金を受け取り、公共の電波を用いて情報誘導することの方が、はるかに重大な「政治とカネ」の問題である。

マスメディアは「政治とカネ」問題が大好きなのだから、ぜひ、徹底的にこの問題を究明してもらいたい。

疑惑のある言論人、タレントに、一人ずつ説明責任を求めてゆくべきだ。放送に際しては、過去の放送における政府・与党寄りの発言の場面を背後のスクリーンに大映しするとよい。

昨日の本ブログ記事

「政治とカネ」新爆弾炸裂官房機密費受領問題」

に対応して、「ライジング・サン(甦る日本)」様が、

「当ブログの「ネット世論調査」を行います」

と題する記事で、草の根世論調査を開始してくださった。

本ブログご購読者には、ぜひこの世論調査に参加賜るとともに、この世論調査をネット界に広げて、多く主権者国民の参加を呼び掛けていただきたいと思う。

言論人による官房機密費受領問題の方が、はるかに重大な「政治とカネ」問題だ。

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2010年5月21日 (金)

「政治とカネ」新爆弾炸裂官房機密費受領問題

政治評論家の三宅久之氏は常に「政治とカネ」の問題が重要であると主張する。政治家たるもの、高い道徳を備えてなければならないと高邁な考えを披歴されている。

小沢一郎民主党幹事長が週刊誌報道で名誉を傷つけられたとして提起した民事訴訟で、その主張が認められなかったことを、あたかも小沢一郎氏が何かの犯罪で告発され裁判に敗れたかのような説明を示した。

裁判制度に詳しくない大多数の国民は、三宅氏の話を聞いて、小沢一郎氏が悪いことをして裁判で負けたかのような印象を持ったことだろう。しかし、事実はまったく違う。小沢氏は週刊誌が無責任な記事を掲載したことを放置せず、その責任を追及したのである。

しかし、十分な立証が裁判所に認められずに、損害賠償を獲得できなかっただけのことで、この場合、小沢氏は被害者ではあっても、犯罪者でも加害者でもない。

5月16日放送の読売テレビ番組「たかじんのそこまで言って委員会」で、三宅久之氏は官房機密費を藤波孝生官房長官(当時)から受領したことを自白した。三宅氏は藤波氏の講演を肩代わりして、その対価として(100万円を)受け取ったと説明し、官房機密費とは知らなかったと発言した。

この件は、「週刊フォーカス2000年5月31日号」が

「極秘メモ流出!内閣官房機密費をもらった政治評論家の名前」

と題する記事のなかで暴露したものである。

上記番組に出演した上杉隆氏は、三宅氏に対して名誉棄損などで出版社を訴えないのかと質問したが、三宅氏は「そんなことをしたってしょうがない」と回答した。

このような人物が、小沢一郎氏の民事訴訟について小沢氏を誹謗中傷するのは言語道断である。小沢氏は不当な週刊誌記事に対して民事提訴の行動を示したのである。民事提訴に踏み切るのは、問題に対する自信の表れである。

最終的に裁判所が、訴えが正当であるけれども、週刊誌側が記述した内容を真実だと考えたことには相応の根拠があると認める場合には、名誉棄損の損害を認めない場合がある。

記事執筆側が損害を賠償しなくてもよいのは、記事が正しかった場合だけではなく、記事は正しくないが記事を書いてしまうだけの状況が存在していた場合も含まれる。「真実」ではなくても「真実相当性」、すなわち、真実と思ってしまうだけの理由があった、場合にも、名誉毀損が認められないのである。この場合、人権を侵害された個人の憤りは救済されないわけで、不条理が残る。

三宅氏が「官房機密費受領」の記事によって、名誉を傷つけられたと言うのなら、堂々と名誉棄損の民事提訴を行えば良いのである。それを民事提訴もしない。しないというのではなく、「できない」とした方が正確だろう。

裁判を起こせば、関連事実がすべて明らかにされてしまうからだ。

講演の対価として100万円を受領しておきながら、その資金が官房機密費であったとは知らなかったとの発言は何を意味しているのか。

三宅氏が100万円の講演料を税務申告しているのであれば、税務署に誰からどのような費目で講演料を受領したのかを申告することになる。

それが、藤波孝生氏の個人事務所からのお金であるのか、内閣からのお金であるのかは、税務申告の際に必要な資料によって明白なはずだ。

この点を知らなかったと発言したことから、三宅氏が「脱税」した疑いが浮上する。

三宅氏は、そのような事務的なことは秘書が担当しているから本人が何から何まで把握できるものじゃないと、逆切れするかもしれないが、三宅氏は、鳩山総理大臣の政治資金問題について、どのように発言してきたか。

納税は国民の義務である。税務申告は本人の名の下に行われる行為である。それを一国の総理が「秘書に任せておいたので詳細を把握していない」は通らない。

納税すべきお金を納税していなかったのなら、これはれっきとした「脱税」である。

このように述べてきたのではないか。

三宅氏は、官房機密費は必要であり、新聞記者はだめだが評論家が官房機密費を受け取ることと一緒にされてはたまらない。官房機密費をもらって何が悪いと開き直った。

「政治は最高の道徳」であるとし、道徳を重んじる政治評論家の三宅久之氏は当該講演料の税務申告についての説明責任をまずは果たすべきだ。

「放送法」は条文のなかに政治的中立を明確に定めている。

政治権力がテレビに出演する評論家に利益を供与し、テレビ番組等での評論家による政府および与党に有利な発言を誘導してなら、これは大スキャンダルである。

言論人は、己の哲学と信念とに基づき、中立公正の立場から言論を提示する立場の者である。税金を財源とする官房機密費から利益供与を受けて、政府および与党に有利な発言を示すことは、魂をカネで売る行為である。言論人として政治についての論評をするなら、税金を財源とする公金を不透明に受け取ることは、少なくとも道義的に許されない。

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三宅久之氏は官房機密費を受領したことを認めるなら、直ちにテレビメディアでの活動を辞退するべきである。

このような人物が、「政治とカネ」の問題について講釈したところで、まともに聞こうと思う視聴者はいないだろう。

マスメディアは昨年来、「政治とカネ」の問題を最重要の課題として取り上げてきた。そのなかでのキーワードは「説明責任」だった。

それも、刑事訴訟手続きにより起訴された人物に対して説明責任を求めたのではなく、勝手に推測や憶測、あるいは創作によって疑惑を仕立て上げ、その疑惑をアドバルーンのように巨大に膨らませて連日連夜報道し、その疑惑を全面否定する当事者に対して、説明責任が果たされていないと繰り返し攻撃し続けてきたのだ。

2000年の「週刊フォーカス」に続いて、野中広務元官房長官が「官房機密費を言論人に配った」ことを明らかにした。また、週刊ポスト誌上では、平野貞夫元参院議員が、

「私は機密費で政治部記者の「酒と女」を世話した」

との告発を行っている。

マスメディアが最重要問題として取り上げてきた「政治とカネ」問題の、極めてホットな素材が提供されたのだから、マスメディアは競って、関連報道を展開するべきである。

疑惑のある人物は多数存在する。小沢一郎氏などは、記者会見などを開き、記者に対して質問が出尽くすまで丁寧に疑問に答えてきたにもかかわらず、根拠のない推測や憶測、あるいは創作による疑惑のイメージ報道が展開され、基本的人権を著しく侵害されてきた。

同様の手法を用いるなら、多くの言論人やタレントが、疑惑報道で真っ黒な印象を持たれることになるだろう。

無実の人間が不当に疑われることは良くないなら、なぜ、マスメディアは、緊急取材、アンケート、インタビューなどを実施しないのか。

疑いのある言論人およびタレントは、まず説明責任を果たすべきである。

政権交代が実現した意味を活かすために、鳩山政権は、過去に遡って、言論界に提供した官房機密費の詳細を公表するべきである。

三宅氏のように、テレビ番組では、高邁な発言を示し、一国の総理大臣を貶める発言を示しながら、その発言内容とまったく整合性が取れない行動を示している人物が相次いで明らかになるだろう。

世論調査の大好きなマスメディアは次のような質問を世論調査に盛り込むべきだ。

①官房機密費が評論家などに提供されていたことを元官房長官が明らかにしましたが、この問題の真相を究明すべきだと思いますか。

②税金を財源とする官房機密費を評論家などに提供することが適切な官房機密費の使い方だと思いますか。

③官房機密費を受け取ったとの疑惑を持たれている評論家などの言論人は、説明責任を果たすべきだと思いますか。

④官房機密費を受け取ったことを認めた評論家のテレビ等への出演を、各放送会社は控えるべきだと思いますか。

⑤最近のテレビ番組などにおける政治報道に政治的な偏りを感じることがありますか。

などだ。

「政治とカネ」の問題が重要だと言うなら、まずは、各テレビ局、新聞社の業務に直結する部分について、真相を究明するべきである。内閣が過去のすべての資料を全面開示してから慌てふためいても遅すぎる。

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2010年5月20日 (木)

普天間基地海外移設決断の環境が整いつつある

鳩山首相が沖縄普天間基地返還問題について、代替地選定の期限と定めた5月末が接近している。

_72 反鳩山政権キャンペーンを展開するマスゴミは、5月末決着断念であるとか、辺野古沿岸滑走路建設案への回帰などの情報を無責任に垂れ流している。これらの偏向した情報に対しては、すべてが野党勢力=悪徳ペンタゴン派の反政府活動の一環であるとの基本を常に忘れないように接することが大切である。

無責任なアジビラの一種であるとの認識を携えて記事に接すれば、偏向記事に汚染される危険をある程度除去できるはずだ。

読売新聞などは、「結局、辺野古埋め立てへ…普天間移設」の見出しで記事を掲載しているが、本文を読むと、読売新聞の単なる憶測を書いただけのものであることが判明する。憶測というよりは願望、あるいは米国からの指示に基づく記事の掲載と表現する方が適切かもしれない。

鳩山総理は5月末の決着に向けて、各種行動を加速させている。普天間の機能の一部を辺野古に移設し、訓練などの機能を鹿児島県徳之島に移す案を軸に調整を続けている。鹿児島県徳之島への一部移転については、地元住民の反対が根強いなか、政府として示すことのできる条件を受け入れ賛成派の人々に伝え、徳之島での一部機能受け入れ実現に向けての努力を継続している。

辺野古への移設については、海岸を破壊する滑走路建設の自然破壊の程度が大きいことから、海上桟橋方式が提示されたが、この方式でも環境に対する負荷が大きいことが問題になっている。

当初、陸上部にヘリ離着陸施設を建造することが検討されたと見られるが、米国が2012年にも垂直離着陸可能ヘリのオスプレイを配備する計画を有していることが明らかになっており、米国は1600メートル以上の滑走路建設を求めていると推察される。

このことから、キャンプシュワブ陸上部へのヘリ離着陸施設建造案が見送られていると推察される。

鳩山政権としては、米国の意向を汲みつつ、同時に沖縄の危険と負担軽減を実現する決着に向けて、精力的に検討を繰り返しているのだと思われる。

こうしたなかで5月14日、鳩山総理が極めて重要な方針を明示した。

普天間基地返還問題の決着に際しては、日本政府、地元、米国の三者の合意成立が必要である。このなかで、直接対立しているのが地元と米国の意向だ。

鳩山総理は国会での党首討論の場で、

「米国の同意を取り、そのうえで地元の理解を得る」

と受け取られかねない発言を示したが、この点について、

「まず地元の同意を確保し、そのうえで米国の同意を取る」

との方針を明示したのである。

この順序が重要である。

5月末の期限を考えたとき、5月末までに三者の合意を取り付けることはかなり難しい情勢にあると思われる。

しかし、鳩山政権としては、5月末までに方針を定めると明言してきただけに、5月末までに一定の結論を示さなければ責任問題が生じる。

したがって、鳩山政権としては、5月末までに地元と政府が同意できる案を確定することがどうしても必要であると思われる。この点で鳩山総理が公約を実現するなら、一定の評価を得ることになるだろう。

評価を得ることが目的ではなく、もちろん、問題を解決することが目的であるが、日本の主権者の幸福を追求するべき日本政府であるなら、まずは日本の主権者の意向を踏まえた日本政府としての考え方を決定するべきである。

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そのうえで、米国に日本政府の見解を提示し、外交努力によって米国からの同意を取り付けることが求められる。この最終部分である米国からの同意を取り付ける作業が6月以降にずれ込んだとしても、鳩山政権が強く批判を受ける言われはないだろう。

日本国内に存在する反日勢力=売国勢力=米国代理人勢力が、公約違反だと騒ぎ立てるだけである。鳩山政権は日本の政府であるのだから、日本国民総意をしっかりと踏まえて、日本政府としての結論を堂々と米国に提示すれば良いのであって、これを批判することは、反日本=売国の行動と言わざるを得ない。

こうした状況を踏まえると、鳩山政権が米国に対して、最終的に普天間移設先を海外に求めるための環境が整いつつあると判断される。

米国の意向を踏まえて、辺野古と徳之島への分散移設案を軸に日本の主権者との調整に全力を注いだが、残念ながら日本の主権者の同意は得られなかった。したがって、海外移設の方向で最終着地を図りたいと日本政府が米国に通告する場合、米国はこれを拒絶する大義名分を持たない。

ここで問題となるのが鳩山総理の「抑止力」発言である。しかし、鳩山総理は「抑止力」の概念の重要性を述べたのであって、沖縄に海兵隊が駐留し続けることが「抑止力」維持の絶対条件であると述べたわけではない

軍事問題の専門家が各種論議を展開しているが、中立公平の視点から精査する限り、「抑止力」=「海兵隊の沖縄残留」の結論は導かれない。

この主張を提示している人物の顔ぶれを見ると、すべてが完全に米国代理人であって、この主張が日本の主権者国民を代表する見解でないことが分かる。

米国は海兵隊の中心拠点をグアムに移す方針を定めており、可能であれば沖縄に前線基地を確保したいと考えているだけである。しかも、沖縄に駐留する部隊の主目的は、有事の際の米人保護であり、日本の安全保障を確保するための「抑止力」としての機能は極めて限定的であるというのが、標準的な専門家の見解である。

この点に関して、「ふじふじのフィルター」様が

中国を仮想敵国(脅威)とみなした場合、海兵隊(米軍)が抑止力にはなりえないことはハッキリしている」

と題する記事を掲載され、5月14日深夜にQAB琉球朝日放送が放送した開局15周年記念報道特別番組

「どうなる普天間移設~朝まで徹底生討論~」

の一部を紹介くださった。このなかに、沖縄の海兵隊と「抑止力」の関係についての発言が多く示されているので、ぜひご高覧賜りたいと思う。

 巨大な建設費を投下して、かけがえのない自然を大破壊して沖縄に新たな基地を建設する合理性は存在しない。鳩山総理自身がこのことをもっともよく理解していると思われる。

 鳩山総理は、最終的に、普天間基地海外移設を日本国民総意の結論として米国に提示するべきだ。もし鳩山総理がこの勇気ある行動を示した場合、主権者国民は一枚岩となって鳩山総理を支えねばならない。

 米国の手先となって鳩山総理を攻撃するマスゴミが出現するなら、そんな売国マスゴミには、この国から出て行ってもらわねばならない。名称を国売新聞(くにうりしんぶん)と改めるべきだ。

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2010年5月19日 (水)

参院選後政界再編の本命は民公連携にあり

米・官・業が支配する日本政治。この基本構造を刷新することが、政権交代に託された最大の課題である。

民主党を軸とする新政権は、この三つの課題実現に取り組んでいるが、まだ、十分な成果をあげていない。

_72 これまで日本政治を支配してきたのが「米官業政電の悪徳ペンタゴン」である。利権政党・利権政治家と御用マスメディアは、米官業の手先となって行動し、悪徳ペンタゴンによる日本政治支配構造を永年にわたって維持し続けてきた。

昨年8月30日の総選挙を通じて、日本史上、初めて民衆の力による政権が樹立された。この偉業を大切に育てて、日本政治を刷新しなければならないが、悪徳ペンタゴンは、これまでの利権政治復活を目指して、激しい抵抗を示している。

その手先として、最も激しい行動を示しているのが御用マスメディア=マスゴミである。

政権交代実現に最大の貢献をしたのが小沢一郎民主党幹事長と鳩山由紀夫総理大臣である。悪徳ペンタゴンは、利権政治復活に向けて、攻撃の標的を小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏に定めた。

麻生太郎元首相は、日本に秘密警察組織を導入した吉田茂元首相の手法に倣い、官房副長官に元警察庁長官を就任させ、警察、検察勢力を活用した政治謀略を企てたのだと考えられる。

元参議院議員の平野貞夫氏が朝日ニュースターCS番組「ニュースの深層」で、森英介元法相が、昨年の三三事変を直接指揮したとの情報を得たことを公表した。

利権政治勢力は検察、マスゴミを総動員して、日本政治転覆を企てている。

昨年9月の鳩山政権発足以来のマスゴミによる鳩山政権攻撃は常軌を逸したものであると言わざるを得ない。

悪徳ペンタゴンは情報操作の暴力によって、何としても小沢一郎氏と鳩山由紀夫総理大臣の影響力を排除しようとしているが、小沢民主党幹事長も鳩山総理大臣も、こうした偏向報道に対して、見事な抵抗を示している。

悪徳ペンタゴンは、参院選結果を受けて、鳩山-小沢体制を打倒したいとの意向を有しているが、無血の平成維新をそう簡単に破壊されてはならない。

参議院の定員は242名である。122名が過半数になる。

各政党の非改選議席は以下の通り。

与党     67
民主     62
国民      3
社民      2

野党     55
自民     34
公明     10
共産      3
その他     8

与党が参院過半数を維持するためには、与党全体で55議席を確保することが必要になる。

参院選の改選議席数は121議席で、このうち選挙区が73、比例区が48である。

選挙区では、1人区が29、2人区が12、3人区が5、5人区が1である。

勝敗を決するのは29の1人区である。

前回2007年参院選では、29の1人区で与党である自民、公明は6議席しか獲得できなかった。1人区の敗北が直ちに参院選敗北につながる構造である。

この29の1人区では、民主党と自民党が一騎打ちを演じることになる。焦点は他の政党がどちらの候補者を支援するのかということになる。

一部の1人区選挙区では、民主、自民以外の政党が候補者を擁立するだろうが、1人区で勝利することは容易ではない。

雨後のタケノコのように、新党が相次いで創設されたが、1人区選挙区で、これらの新党が自民党候補者を支援するならば、これらの政党は「隠れ自民党」のレッテルを貼られることになる。

政権交代のよって刷新が目指されている、これまでの古い利権体質の日本政治構造を復活させようとする勢力の一部であることが証明されてしまうことになる。

「脱霞が関」だの、「脱金権政治」だのの看板を掲げながら、実体は利権政治復活を目指す勢力であることが判明してしまうことになるのだ。

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前回2007年参院選での比例区得票率を見ると、

民主   39.5%

自民   28.1%

公明   13.2%

共産    7.5%

社民    4.5%

新党日本  3.0%

国民    2.2%

だった。公明党が13.2%の得票率を確保したことが特記される。

民主党を軸とする現在の与党勢力が安定勢力を確保するために、最も有効な方法は民主党と公明党が連携することである。

公明党の非改選議席数は10議席ある。与党の非改選議席にこの10議席を加えると77議席になり、122の過半数に達するには、45議席を確保すれば良いことになる。

参院選前にこの方針が示されれば、組織に緩みが生じるから、政界の再編話は参院選後に持ち越しになるが、民公連携の可能性を踏まえれば、現政権の基盤が根底から揺らぐ可能性は大きくないと考えられる。

29の1人区で仮に公明党が民主党候補を支援するなら、民主党候補大敗の可能性が低下する。控えめに計算して、民主党が半分の選挙区で勝利するとして、2人区で10名、3人区で5名、5人区で2名、比例区で18議席を確保すれば民主党の獲得議席数は50議席に届く。

民公連携が実現すれば、参院の安定多数を確保することも可能になる。

利権政治復活を目指す悪徳ペンタゴンは現与党の参院選大敗を希望し、その希望的観測を懸命に流布しているが、現実の政治はそのような思惑通りには運ばない。

先般は、「衆参ダブル」などの話題が流布されたが、どこの間抜けな与党が圧倒的多数を確保する衆議院を任期1年足らずで解散すると云うのか。希望的観測を意図して流布し、与党がうっかり間違って解散に踏み切るとでも考えたのであろうか。

参院選後に生じる政界再編の可能性のなかで、もっとも可能性が高いのは、「民公連携」である。民公連携が実現した瞬間に、日本政治は安定性を一気に高めることになる。

参院選での単独過半数確保が難しいとすれば、民公連携は民主党にとって大きなメリットがある。また、公明党にとっては、与党陣営として政策主張を現実の政策運営に反映させることが可能になる。

この点を踏まえれば、民公連携が参院選後に表面化する確率はかなり高いと考えられる。

雨後のタケノコのように設立された新党の大半は、第二、第三、第四自民党である。自民党が主導してきた対米隷属、官僚主権、利権政治を復活させようとする勢力である。

政権交代によって実現しなければならない三つの政治課題

①対米隷属からの脱却

②官僚主権構造の打破

③大資本と政治権力の癒着排除

の実現は、参院選後に先送りされることになるが、こうした大事業は安定した政権基盤が確保されなければ実現することが難しい。

①対米隷属からの脱却、②官僚天下りの根絶、③企業団体献金の全面禁止、の三つの政権公約を確認したうえで、日本政治刷新を必ず実現させる勢力に参議院の安定多数を付与することが、日本政治刷新を実現させる道である。

利権政治復活を目指す悪徳ペンタゴンの一部である御用マスメディア=マスゴミの情報工作に惑わされることなく、日本政治刷新勢力に参院過半数を付与しなければならない。主権者国民はこの視点を忘れずに参院選に臨むべきである。

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2010年5月18日 (火)

国民との約束無視前原国交相更迭を検討すべし

高速道路料金の見直しに関して、前原国交相が6月からの料金改定を断念する方針を示した。

高速道路料金について民主党は昨年8月30日の総選挙に際して、無料化の方針をマニフェストに明記した。もとより、高速道路は建設の時点で、道路建設費を料金収入によって回収した時点で無料化する方針の下に建造された。

ところが、採算の取れない地域への高速道路の延伸に費用がかかるため、すでに建設費の回収を終えてしまった区間についても、有料制が温存されてきた。諸外国の事例を見ても、高速道路通行に高額の料金を徴収している例はなく、民主党が政権公約に掲げた無料化の方針は妥当なものであった。

民主党の政権公約に慌てたのが自民党だった。次期総選挙で政権交代が実現するかも知れない状況に置かれた自民党は、民主党の政権公約に対抗するために、週末、休日上限1000円の高速道路料金割引制度を急遽導入して実施した。

週末の利用に限って料金を上限1000円としたのだから、週末や盆や年末に道路大渋滞が生じるのは当然だ。それでも父親は生活環境が厳しさを増すなか、安い価格で遠い土地にレジャーに出かけられる割引制度の利用をせがむ家族の声に押されて、体に鞭打って週末ドライブに出かけたのだ。

大渋滞はCO2発生量を激増させるから、環境への負荷が大きい政策であったが、それでも、一般国民は高速道路料金引き下げ措置を歓迎したと言ってよいだろう。

麻生政権のバラマキとも言える高速道路料金割引制度を引き継いだ鳩山政権が高速道路料金の新体系をどのように打ち出すのかが注目された。

ところが、前原国交相が提示した新料金制度は、期待を根底から吹き飛ばす代物であった。平日を含めて料金上限を2000円とし、ETC利用者に適用されている割引料金制度を基本的に全廃するというものだった。

上限2000円でこれまでの料金よりも割安になるのは、当然のことながら遠隔地に限られる。無理やり遠く彼方の地方まで運転しなければ割引のメリットを受けられない。週休2日だから、遠く彼方にドライブしても、眠りについた翌日には、その遠い彼方から帰ってこなければならない。

利用者の8割にとっては値上げになる新料金制度が発表されたのだ。

この前原国交相提案に対して、小沢一郎民主党幹事長が、国民に対する公約と逆行するから、修正が求められるとの見解を示した。鳩山総理は直ちに対応して、新料金制度を修正する方針を明示した。

ここで、示されたのが前原誠司国交相の大人げない対応だった。民主党は高速道路建設についても、必要なものは実施するように求めてきた。前原国交相は料金割引財源の一部を道路建設に充当するのだから、値上げは当然だと開き直った。

鳩山総理が新料金制度の見直し方針を示したにもかかわらず、その方針に素直に従おうとせず、記者に対して、「現時点では政府提案を見直さず」との発言を示した。

鳩山総理と前原国交相との会談では、すでに政府提案を国会に提示してしまっているので、修正は法案審議のなかで行うことを確認したのだと思われるが、前原氏は、自分のメンツを守るために、「現時点では見直さず」と発言したのだと考えられる。

国交省が提示する新料金制度は、前原氏の個人的な感情を反映させるべきものでない。鳩山政権は主権者国民に対して、「政権公約」との形で、約束、堅苦しく言えば契約を結んでいるのだ。

国交省が提示する新料金制度がその契約、約束に拘束されるのは当然のことだ。幼稚園のままごとをしているのではない。国民に対する責任を果たせないことを、どこの誰がこう言ったからと言い訳するようでは、閣僚の任を負う資格はない。直ちに閣僚職を辞して、修行を積み直すしかないだろう。

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国交相は「現時点では見直さない」と発言し、今度は6月実施断念を表明した。7月には主権者国民が政治に対する審判を下す最重要の国政選挙が行われる。主権者国民からすれば、直ちに鳩山政権が修正案を提示し、参院選までに明確な姿を示してもらいたいと考えるだろう。

個人的な感情で、本来の職務をサボタージュすることを慎まなければ、国民は厳しい審判を下すことになるだろう。

昨年3月3日に、小沢一郎氏の公設第一秘書である大久保隆規氏が逮捕起訴された三三事変についても、前原誠司氏は「検察の判断を重く受け止めるべき」と発言し、事案の真相を見極める姿勢すら示さなかった。

この大久保隆規氏が起訴された事案の公判では、検察側証人が大久保氏の無罪を決定づける証言を示し、検察側は公判維持ができない情勢に追い込まれている。

進退窮まった検察は、本年1月15日に、これまた政治資金規正法違反として摘発したこともない、これまでは記載しないで許されてきた瑣末な資金繰りの記載漏れを、小沢氏の場合に限って「犯罪」であるとして、摘発したのである(一一五事変)。この摘発は、公判維持ができなくなった検察の単なる暴走であるとしか考えられない。

つまり、これまでに明らかになった事実からは、小沢氏ではなく検察の行動に正当性がないことが明白である。

鳩山政権には、閣僚の重責を担うにふさわしくない人物が複数名、閣僚として起用された。民主党内の反小沢一郎氏勢力の不満を抑制するために、已むなく起用されたのだと考えられる。

しかし、こうした人物が、反党的行動を繰り返し、そのために、政権交代によって実現しなければならない国民的課題の達成が遠のいてしまうとの弊害が顕著に表れ始めている。

普天間問題でも前原誠司氏は沖縄担当相として問題解決に心血を注ぐべき立場にありながら、海外旅行など、自分の個人的な希望ばかりを優先する行動を示してきた。

鳩山総理は、普天間問題を国民の視点から解決するためにも、内閣改造を断行するべきである。鳩山総理の決断力と実行力が強く求められている。

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2010年5月17日 (月)

御×評論家三宅久之氏が官房機密費受領を自白

5月16日放送の読売テレビ番組「たかじんのそこまで言って委員会」で、官房機密費から評論家に現金が供与されていた問題が取り上げられた。

官房機密費を受け取っていない人物は、「自分はもらっていない」ことを懸命に訴えたが、多くの疑惑のある人物が説明責任を果たさなかった。

そのなかで、三宅久之氏が官房機密費を受け取ったことを自白した。三宅氏の説明によれば、三宅氏が講演をして、その対価として受け取ったことを認めたが、講演は一種のローンダリングの手法のひとつであるかも知れない。

官房機密費を評論家等の言論人に供与する方法に、そのまま現金を供与するケースと、講演の対価として供与するケースの二通りがあることも推察される。

通常、公的な仕事での講演の場合は、講演料が極めて低く設定されるのが普通である。講演料は10万円、20万円の水準が基準になるだろう。

講演1回、ないし2回で100万円ということになると、公的機関の行事においては、単なる講演の対価とは言えなくなると言ってよい。

いずれにせよ、重要なことは、三宅氏自身が官房機密費の受領を認めたという事実である。

民主党の小沢一郎氏に対する無責任で根拠のない疑惑をメディアが垂れ流すことに対して、メディアの無責任な人権無視の行動を批判せずに、メディアの情報誘導を後押しして、小沢氏に対するネガティブ・キャンペーンに協力し、あげくの果てに、小沢一郎氏の説明責任を求めてきた。

疑惑のある言論人は、他人の説明責任を求める前に、自らの説明責任を果たすべきである。

メディアは、メディアに登場させている言論人あるいはタレントであるのだから、網羅的に緊急アンケートを実施して真相究明に努めるべきではないのか。

日本のメディアの腐敗は目を覆うばかりである。

テレビ朝日「TVタックル」、日本テレビ「太田光の私が総理になったら」が劣悪番組の両横綱だが、メディアを浄化しなければ、日本の民主主義は確実に滅びることになるだろう。

主権者国民が主権者の視点から、日本政治刷新の条件を提示し、この条件を軸に参院選に臨まねばならない。

悪徳ペンタゴンの一角を占めるマスメディアは、利権複合体による日本政治支配の構造を再構築しようと血眼になっている。

利権複合体による日本政治支配とは、米官業による日本政治支配である。

①対米隷属

②官僚主権

③大資本と政治権力の癒着

が、これまでの日本政治の基本構造だった。

_72 この基本構造を支えるために走狗として活動してきたのが利権政党・利権政治家とマスゴミである。米官業政電の五者を悪徳ペンタゴンと呼ぶ。

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自民党と連携しようとする勢力は、日本政治をこれまでの基本構造に戻そうと考える勢力である。

メディア自身が利権複合体の一角を占めていることから、マスメディアの発信する情報がすべて、汚染されたものであるとの認識を主権者国民が持たねばならない。

①対米隷属を断ち切る

②官僚天下りを根絶する

③企業団体献金を全面禁止する

この三つの方針を基準に、主権者国民は参院選に臨むべきである。

民主党が企業団体献金全面禁止方針を後退させ、政党本部への献金は認めるとするなら、③大資本と政治権力の癒着解消に民主党が本気で取り組む考えはないということになる。

日本は、この機会にすべてを洗濯し直さねばならない。

昨年8月30日の総選挙で実現した政権交代の狼煙(のろし)を、消してはならない。

この機会に日本の洗濯をし尽くさなければ、日本は永遠に汚染されたまま、疲弊したまま、没落の道を歩むだろう。

主権者国民は、米国に隷属し、官僚が支配し、政治屋と資本家だけが肥え太る日本政治を本当に望んでいるのだろうか。

メディアの現状を見るにつけ、暗澹(あんたん)たる気持ちになることを禁じ得ないが、希望を捨ててしまえば敗北だけが残る。

草の根から真実の情報を発信し、その真実の情報の輪を広げて、日本大洗濯の偉業を成し遂げねばならない。

メディアの浄化は喫緊の課題である。

官房機密費に汚染された汚染者たちの実名をまず明らかにして、汚染者をマスメディアから追放しなければならない。

そのうえで、明確な基準を示して参院選に臨むべきである。

マスゴミの現状は、暗澹たる気持ちを生み出すに十分なものだが、現実には、昨年8月に政権交代の偉業は実現したのである。

この参院選が悪徳ペンタゴンとの最終決戦である。主権者国民がこの最終決戦に勝利する主体である。政党のために主権者が存在するのではない。主権者国民のために政党が存在するのだ。

政党が方向を誤るときは、主権者国民が政党の方向を正してゆかねばならない。

民主党は、①対米隷属からの脱却、②官僚天下りの根絶、③企業団体献金の全面禁止、の基本方針を、参院選に向けて改めて鮮明に主権者国民に示さなければならない。

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2010年5月16日 (日)

財務省の近視眼的財政収支改善最優先策は危険

菅直人財務相兼副総理が2011年度予算編成について、国債発行金額を2010年度当初予算の44.3兆円以内に抑制する方針を定め、民主党が参院選マニフェストにこの方針を盛り込むとの方針が報道された。

日本の財政収支は2009年度に劇的に悪化した。国家財政を示す一般会計の国債発行額、財政赤字は2008年度当初予算で25兆円にまで減少した。景気回復に伴う税収増大が財政赤字縮小をもたらした主因だった。

この財政赤字が2009年度に53兆円を突破した。わずか1年間で日本の財政赤字は倍増してしまったのである。

日本の財政赤字激増の主因は、サブプライム金融危機が日本経済を悪化させ、税収を激減させる一方で、麻生政権が空前絶後のバラマキ財政を実行したからである。このために、日本の財政赤字が1年間で倍増した。

鳩山政権は麻生政権のバラマキ財政が日本財政を破壊したことを引き継いでスタートした。このために、鳩山政権が描いた諸施策に大きな障害が生まれた。

子ども手当や高校授業料無償化、農家の個別所得補償など、いずれも費用がかさむ。民主党は政府支出の無駄を排除して財源を捻出するとしてきたが、短期的には巨大な政府埋蔵金を活用することも念頭に置かれていた。

ところが、麻生政権のバラマキ財政と税収の激減に対応して、2009年度からすでに巨額の財源が埋蔵金で賄われ始めており、埋蔵金の埋蔵量が減少し始めている。このために、財政運営の自由度が大幅に低下しているのである。

日本財政を健全化させ、破綻を回避することは重要な課題である。欧州では、ギリシャ、ポルトガル、スペインなどの財政収支が悪化して、債務不履行の懸念が生じ、これが通貨としてのユーロの暴落を招き、世界の株式市場に大きな動揺を与えている。

日本の場合、財政赤字は巨額であるが、国内の余剰資金が極めて潤沢であり、財政赤字は国内余剰資金で完全に賄われている。したがって、ギリシャ危機のような事態が日本で発生する可能性はゼロに近いが、将来、国民の貯蓄率が低下して、国内余剰資金が減少する場合には、財政赤字のファイナンス問題が日本でも表面化する恐れはある。

こうした意味で、政策当局が財政収支の健全化に向けて、検討を開始し、具体的に政策対応を進めることは必要なことだ。

しかし、その場合、明確にしておかなければならないことがある。

それは、短期の政策課題と中長期の政策課題を峻別し、混同を避けることである。

財政の健全化は中長期の課題である。景気回復が実現し、政府支出の無駄排除を完了した段階で、巨大な財政赤字が残存するなら、その段階で増収策を検討することは避けて通れない。この場合に、消費税の増税を検討することは、ひとつの有力な提案になるだろう。

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しかし、その前に景気回復の実現と政府支出の無駄排除が完全に実現していなければならない。政府支出の無駄を排除せぬ段階で増税を認めれば、無駄排除のエネルギーは完全に骨抜きになる。これを避けるためには、政府支出の無駄排除を完了するまでは、増税を封印することが不可欠であり、鳩山総理はこの方針を提示してきたのである。

民主党は参院選マニフェストで、次期総選挙後の増税検討を明示し始めたが、政府支出の無題排除を完了するまで増税には手を付けないとの公約を放棄することは許されない。

今回報道されている2011年度予算での国債発行額44.3兆円以下の方針は、マクロ経済政策運営としては極めて大きなリスクを伴うことを見落としてはならない。

なぜなら、2010年度予算は、2009年度第2次補正予算によって、実質的にかさ上げされているからだ。

この点をこれまで、『金利・為替・株価特報』で詳述してきた。

昨年、11月27日に日経平均株価が9081円にまで下落し、日本経済の二番底への転落が懸念されたとき、日本経済の再悪化を回避する最大の要因になったのは、鳩山政権の財政政策の軌道修正だった。

鳩山政権は当初、2009年度第2次補正予算での支出追加を3兆円規模に留める方針を示した。しかし、これでは、強いデフレ効果が生じるとして、支出追加規模が7兆円に拡大された。追加された4兆円は2010年度にその実行がずれ込んだ。

つまり、実質的な2010年度予算は、見かけより4兆円膨らんでおり、したがって国債発行金額も4兆円多い、88.3兆円と見る必要があるのだ。

この状況のなかで2011年度当初予算の国債発行金額を44.3兆円に抑制すると、2011年度にかけて、かなり強いデフレ効果が発生する。

景気回復初期の経済政策運営において何よりも重要なことは、景気回復の軌道を維持させることである。1997年度、2000-2001年度のマクロ経済政策の大失敗は、景気回復初期に財政当局が景気回復持続よりも目先の財政収支改善を急いだことに原因があった。

近視眼的な財政収支改善最優先の政策スタンスが政策大失敗の主因だったのだ。

2011年度予算での国債発行金額44兆円以下抑制方針は、間違いなく財務省が主導しているものだ。近視眼的な財政収支均衡至上主義の財務省路線を抑制することが財務相の最大の役割であるべきだが、最近の菅直人財務相は完全に財務省に引きずられ始めている。

これまで鳩山政権を支えてきた数少ない要因が景気回復の持続だったが、財政政策が近視眼的な緊縮路線に転じると、この景気回復持続まで破壊されてしまう懸念が生じる。

菅直人財務相はマクロ経済政策運営の要諦を改めて見直すべきである。

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2010年5月15日 (土)

“真実”を見通す民衆の眼力が求められている

5月14日金曜日、『金利・為替・株価特報』2010年5月14日号=第108号を発行した。

巻頭タイトルは

「民公接近=政権枠組み転換が参院選後焦点」

である。

以下に目次を紹介させていただく。

<目次>

1.【政局】小沢氏攻撃政治謀略が持続するわけ

2.【政治】甘く見れぬ普天間問題

3.【政局】参院選後政局の鍵握る公明党

4.【政策】2011年度国債発行額は48兆円が基準

5.【為替】ユーロの動揺は収束するか

6.【株価】想定通りの調整が完了か

7.【金融市場】景気回復による金利上昇が視界に

8.【中国】中国株価低迷が示唆するもの

9.【投資】投資戦略

民主党小沢一郎幹事長に対する執拗な攻撃が続いているが、その背景を探る。検察審査会の起訴相当議決はこの世の七不思議のひとつと言わざるをえない。そもそも審査申請人が匿名であり、当局が匿名を容認していることが不可解極まりない。

日本は民主主義を装う非民主主義国家である。メディアが真実を伝えない。情報の党勢は民主主義の危機をもたらす元凶である。検察審査会は小沢一郎氏の資金管理団体の収支報告書で、不動産取得についての記載が2ヵ月強ずれたことをもって「犯罪」だとするが、どれだけの数の国民が問題となっている事案の内容を知っているだろうか。

渡邉良明氏が「植草事件の真相掲示板」に「半独立国・日本に生きる不幸」と題する文章を寄稿下さり、加賀乙彦氏の『不幸な国の幸福論』を紹介くださった。

 

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渡邉氏は加賀氏著書にある「『情報リテラシー』を鍛える」という一節にある次のくだりを紹介された。

「2009年の衆議院議員選挙で政権交代がなされたように、国民一人ひとりが変わることが、不幸増幅装置と化した国(=日本)を変えていく第一歩なのだと思います。」。

加賀氏によれば、「情報リテラシー」とは、「マスメディアやインターネット、広告、書籍や映画などが発信しているさまざまな情報を主体的に読み解いて、その真偽を見抜き、活用する能力のこと」である。

渡邉氏は次のように要約される。

「要するに、それは、自ら接する様々な情報の真実を見通す「眼力」とでも言えよう。われわれは目下、この「情報リテラシー」を磨いているのだ。」

メディアが真実を伝えない時代にあって、民衆が政治を民衆にとって正しい方向に誘導するには、民衆自身が高度な情報リテラシーを備えねばならないのだ。さまざまな情報の、まさに“真実”を見通す「眼力」が強く求められている。

普天間問題については、鳩山政権がこの問題をどう乗り越えるのかではなく、鳩山政権がこの問題にどう向き合うのかが問われる状況に移行した。

麻生政権が米国と海岸破壊滑走路建設で合意を結んでしまったあとで、鳩山総理がわざわざこの問題を大きく取り上げた理由は、沖縄の基地負担をこれ以上増大させてはならないとの重い決意にあったはずだ。

5月末の決着期限が近付いて、鳩山政権に求められることは、5月末決着の体裁を整えることではなく、沖縄の負担軽減という問題の原点に対して、どう向き合い、どこまで信義を貫くかということである。

沖縄市民の意向と米国の意向が対立している。日本政府、地元住民、米国の三者の同意を得ることが不可欠だが、住民の意向と米国の意向が対立している以上、日本政府がどちらに軸足を置いて問題解決を図るのかが問われることになる。

鳩山総理は国会での党首討論で、日本政府と米国との間で合意を形成し、そのあとで地元住民の同意を確保すると受け取れる発言を示したが、5月14日に明確に修正した。

日本政府と地元住民の同意を確保することが先決であり、そのうえで、米国の同意を取り付けるべく行動する方針を明確に述べた。この基本姿勢が何よりも重要である。米国の意向だけを尊重する政治家、役所、言論人が跋扈しているが、すべての基本に主権者国民の意向が置かれなければならない。

鳩山総理の見識、リーダーシップが本当の意味で問われるのはこれからである。

菅直人財務相が2011年度予算編成における国債発行額を44兆円以内に抑える方針を示したことが伝えられているが、この方針は間違っている。

国債発行額は44兆円ではなく、48兆円がベースになる。この問題については、稿を改めて解説する。

メディアと検察は連携して、小沢一郎民主党幹事長攻撃を続けているが、なぜ、小沢氏がここまで不自然に攻撃を受けるのか。その謎に迫るには、日本政治の基本構造を知ることが不可欠である。

米官業が日本政治の支配勢力である。この三勢力の走狗として活動してきたのが利権政党と偏向マスメディアである。

小沢一郎氏は米官業政電の悪徳ペンタゴンによる日本政治支配構造を破壊しかねない力を有していると見なされているのだと考えられる。

新党が雨後のタケノコのように設立され、小沢氏主導での民主党政権維持を何とか阻止しようとする行動が活発化している。これに対して、小沢一郎氏がどのような戦術、戦略で対応するのか。この問題についても、稿を改めて論じることとする。

世界経済はサブプライム金融危機に次いで、ギリシャ危機によって動揺し始めている。政策当局の迅速で大胆な政策対応が運命を変える原動力になるとの基本を押さえておかねばならない。

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2010年5月13日 (木)

マスゴミ情報工作に惑わされてはならない理由

沖縄の普天間基地返還問題での優柔不断さ、官僚天下り根絶の手ぬるさ、企業団体献金全面禁止の不明確さなど、鳩山政権に対する不満は少なくない。

①対米隷属からの脱却、②官僚主権構造の打破、③大資本と政治権力の癒着排除、が政権交代を通じて実現すべき三つの課題であると考えるとき、鳩山政権のこれまでの歩みは、政権交代を実現させた主権者国民の期待に十分応えるものではない。

主権者国民は民主党そのものを支持したのでも、鳩山由紀夫総理や小沢一郎民主党幹事長個人を支持したのでもない。主権者国民の幸福を目指す政治を実現する勢力を支援しただけである。

主権者国民は主権者の負託を受けて活動する政党と政治家に政治活動を委ねているのであって、政党や政治家が主権者国民との約束を守らないなら、主権を行使して、政治権力を確保する政党や政治家を交代させなくてはならない。

7月には参議院選挙が実施される。昨年8月の総選挙を通じて政権交代が実現し、民主党、社会民主党、国民新党が政権与党の地位に就いた。参院選でこれらの与党勢力が参院過半数を維持すれば、政局は安定し、与党が提案する政策が円滑に実行される。

昨年の政権交代によって野党に転落した自民党などの勢力は、参院選で参議院の与野党逆転を実現し、政治の主導権奪還を目指す。衆参ねじれ状況に回帰すれば、日本政治は再び混迷の極みに舞い戻る。

すべての基本は、主権者は国民であるということだ。国民が判断し、国民が選択するのである。

この大原則に照らして考えるときに、いまの日本で最大の問題は、メディアが腐敗して歪み切ってしまっていることだ。

メディアが政治に対して批判的な検討を加えることは必要なことだ。メディアには、政治権力から独立して、それぞれの視点から批評精神を発揮することが期待されている。

しかし、日本の実情を見ると、これまでの日本政治を支配してきた勢力と一心同体の勢力がマスメディア全体を支配しきってしまっていることが分かる。

この偏向メディア=マスゴミは、昨年9月の鳩山政権発足時点から、一貫して鳩山政権攻撃を展開し続けてきた。小沢一郎氏に対する検察の行動は正当性と公正性を完全に欠いたものである。検察審査会の議決もまったく正当性を欠くものである。

こうした内容を吟味することもせずに、「小沢は悪だ」との印象操作だけを続けてきた。

鳩山政権が子ども手当や高校授業料無償化、農家の個別所得補償制度などを導入したのは、小泉政治を主権者国民が否定したことを背景にしたものである。

弱肉強食を奨励し、弱者斬り捨てを容認する小泉政治の市場原理主義に対する主権者国民の否定を背景に、セーフティネット整備と教育の機会均等の重要性、少子化問題への積極的取り組みを、鳩山政権が新施策として実行したのである。

問題を適正に掘り下げもせずに、ただひたすら鳩山政権の誹謗中傷に終始するマスメディアの姿勢は、「マスゴミ」と称されて已むを得ないものである。

マスゴミは鳩山政権を攻撃し続けるが、それでは現在の野党勢力が理想の政策を掲げているとでも言うのだろうか。

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自民党は辺野古の美しい海岸を破壊するV字形滑走路を地元住民の反対を押し切って建設しようとしていた。自民党の外交姿勢は対米隷属そのものであった。

みんなの党の渡辺喜美氏は霞が関改革を唱えるが、行革相として天下り根絶に大ナタを振るえる立場にありながら、天下りを完全に温存する制度改革しか決定できなかった。渡辺喜美氏が天下り根絶を主張するのは笑止千万以外の何者でもない。

また、みんなの党は「企業団体献金全面禁止」の即時全面実施に反対しているのではないか。「政治とカネ」問題の根絶を訴えるなら、「企業団体献金全面禁止」即時全面実施を明確に選挙公約に掲げるべきである。

他方、党内民主主義が確保されていない政党に国政全体を委ねようと考える主権者は少ないだろう。

現実の政治を考える際に、忘れることができないのは、我々は現実のなかからしか選択できないことである。

どのような理想を述べたところで、その理想を担う政党、政治家が存在しなければ、その理想を直接実現することはできない。

本来は、主権者国民が、理想の政治を実現する政党を組織し、その政党を国政を委ねられるところまで育成することが必要なのだと思う。しかし、この事業を一朝一夕に実現することはできない。少なくとも、7月の参院選に間に合わせることはできない。

この現実のなかで、主権者国民の主権者国民のための政治を実現する方策を考えなくてはならないのだ。

上述した、政権交代によって実現を目指す三つの課題は、これまでの自民党政治のアンチテーゼである。自民党政治は、①対米隷属、②官僚主権、③大資本との癒着に、基本特性があった。

この現実を踏まえるなら、次期参院選で民主党を中心とする勢力を勝利させ、①対米隷属からの脱却、②官僚主権構造の打破、③大資本と政治権力の癒着解消、を実現させることを求めてゆくしかないということになる。

そのために、民主党には上記三つの課題に対する明確な約束を政権公約に明記することを求めなくてはならない。同時に、この三つの公約を明示する他の政党を支援することが必要だ。

_72 マスメディアが鳩山政権を激しく攻撃し、参院選に向けての選挙妨害とも思える報道を繰り返しているのは、マスメディア自身がこれまでの既得権益勢力に組み込まれているからに他ならない。

主権者国民は、マスメディア自身が利権複合体の一部であり、この利権複合体の利益を優先して情報誘導している現実を正しく認識しなければならない。

現在の民主党、鳩山政権を絶対視することはできないが、この民主党を軸に政権を維持させるなかで、主権者国民のための政治実現を目指す以外に、現実的な選択肢はないと考える。

この意味からも、参院選に向けて民主党には、①普天間問題での米国に対する毅然とした姿勢、②天下り根絶に向けての法改正公約、③企業団体献金全面禁止法制化の公約、の明示を求めてゆかねばならない。

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2010年5月12日 (水)

そもそもあり得ない小沢一郎氏起訴相当議決

小沢一郎民主党幹事長に対する検察審査会の「起訴相当」議決をマスメディアが重大事案として報道し続けている。事案の詳細を知らない一般国民は、マスメディアの取り上げる空気によって事案の性質を判断する。

結果として、小沢一郎氏のイメージが不当に著しく傷付けられる。魔女狩りと同様の合理性のないイメージ操作が大手を振ってまかり通っている。

検察審査会が「起訴相当」と議決したことをマスメディアは繰り返し報道するが、その内容について掘り下げた説明が示されていない。

その理由は、検察審査会が「起訴相当」とした根拠が、常識的な判断とかけ離れているからである。

このことは、元長崎地検次席検事で名城大学教授の郷原信郎弁護士が詳しく解説されている。マスメディアが郷原氏を登場させて、郷原氏の中立公正な説明が広く行き渡れば、問題の方向は一変する。小沢氏が不当な誹謗中傷を浴びる必要はまったくなくなる。

ところが、マスメディアは、郷原氏が示す中立公正の解説をほとんど視聴者に知らせず、「起訴相当議決」だの「検察事情聴取」などの事実だけを、センセーショナルに報道する。

マスメディアの小沢一郎氏に対するネガティブ・キャンペーンは常軌を逸して作為的かつ悪質である。

検察審査会議決の不当性の詳細は郷原氏の分かりやすい解説をご高覧賜りたいが、「起訴相当」とした理由そのものが、まったく妥当性を欠いているのだ。

小沢氏の政治資金収支報告で問題とされたのは、2004年10月の不動産取得に関して、①小沢一郎氏が4億円を一時的に立て替えかえたことが記載されなかったこと、②不動産の取得が2004年10月であったが、その登記が2005年1月にずれ込んだことを受けて収支報告書への記載が2005年1月にずれたこと、が問題にされた。

マスメディアがこれまで問題にしてきたのは、小沢氏が立て替えた4億円のなかに不正な資金が含まれていたのではないかということであった。

この点について、検察は家宅捜索などの強制捜査を繰り返し、疑惑を追及したが、結局、疑惑を立証する証拠は何ひとつ得られなかった。

また、政治資金収支報告では、これまで慣例として「資金繰り」は記載しなくてよいとされていたとのことだ。つまり、一時的な立て替えは典型的な「資金繰り」であり、収支報告書に記載しなくとも問題にはされてこなかったのだ。

今回、検察審査会が「起訴相当」とした被疑事実は、4億円の立て替え払いではない。不動産取得の時期と収支報告書への記載の時期が2ヵ月強ずれていたということなのである。

法の運用において守らねばならない大原則のひとつに「法の下の平等」である。政治資金規正法の運用において、これまで、記載事実の時間的なずれが、すべて厳格に精査され、次期がずれているものが犯罪として摘発されてきたのなら、検察審査会の「起訴相当」の議決にも正当性が認められるだろう。

しかし、これまでの法の運用において、このような事案が犯罪として取り扱われたことはない。それを、小沢一郎氏の事例に限って犯罪とするなら、これは法の恣意的な運用、作為的な運用と言わざるを得ない。

マスメディアが検察審査会の議決について、その内容を概略だけでも説明し、中立公正の立場から解説する法律専門家を登場させれば、小沢氏に問題があるのか、それとも検察や検察審査会に問題があるのかは、誰の目にも明瞭になる。

もちろん、小沢氏に問題があるのではなく、検察や検察審査会に問題があるのだ。

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郷原氏が指摘するように、検察審査会への審査申し立て人が匿名になっていることも、一連の取り扱いの背景にどす黒い力が働いていることを示唆している。郷原氏は、

「これだけの大きな影響が生じる事件の審査を申し立てている人間ですから、自分の名前ぐらい出すのは当たり前だと思います。申立人本人が匿名を仮に希望したとしても、そんな希望は絶対受け入れるべきではないし、最初からそれ前提の審査申立であれば、そんなものは受け付けるべきではなかったと思います。」

と指摘するが、その通りであると思う。

テレビ朝日の「報道ステーション」では、VTRでインサイドライン編集長の歳川隆雄氏を登場させ、小沢氏起訴の可能性を指摘させた。あたかも重大な犯罪が存在したかのような番組の演出である。

参院選が近づき、悪徳ペンタゴンの鳩山政権攻撃が一段と激しさを増している。日本の行く末を定める最重要の国政選挙が行われるなかで、マスメディアが不当で不正に世論を誘導することは許されない。

それにもかかわらず、現実には、現代先進国とは思えない報道汚染、情報工作が展開されている。

_72悪徳ペンタゴンに立ち向かい、主権者国民の手に政治の実権を引き寄せようとする国民は、巨大な影響力を有するマスメディアを含む悪徳ペンタゴンと闘い抜かねばならない。

正義の主張を装いつつも、悪徳ペンタゴンと正対して闘うレジスタンス戦線を非難する勢力は、結果として悪徳ペンタゴン勢力を支援することになる。正義の主張を装いながら、実体が悪徳ペンタゴン支援勢力である「隠れ悪徳ペンタゴン」は邪悪な存在である。

悪徳ペンタゴンに正対する勢力は、大同団結して最終決戦に臨まねばならない。「小沢氏事情聴取」という、取るに足らない事案を針小棒大に報道する勢力を粉砕すべく闘い抜かねばならないのだ。

草の根からの情報発信と粘り強く伝達の輪を広げることが何よりも重要である。

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2010年5月11日 (火)

鳩山総理は米代理人更迭内閣改造を実施すべし

民主党の川内博史衆院議員を団長とする視察団が北マリアナ諸島、グアム、サイパンを訪問し、北マリアナ諸島議会議長から鳩山総理に宛てた信書を携えて帰国した。

北マリアナ諸島はグアム・テニアンでの代替施設受け入れ方針を表明しているが、難航する普天間基地返還問題を打開する極めて有力な提案である。

私に対してグアム・サイパンに関する情報を提供くださった方の資料によれば、米軍は2006年以降、自国領グアムを、海兵隊を含む太平洋軍の一大軍事拠点とする計画を進めており、すでにそのための環境アセスメント案を現地で公表している。

グアムには現在、普天間基地の13倍、嘉手納基地の4倍もあるアンダーセン空軍基地があるが、アセスは「沖縄海兵航空隊を受け入れて余りある」と「評価」しているとのことだ。

鳩山由紀夫首相は日米間で辺野古海岸にV字形滑走路を建設する合意があることを踏まえたうえで、昨年8月の総選挙に際して、「最低でも県外」との方針を示した。

民主党のマニフェストでは、日米合意が存在していることを踏まえ、「移設案の見直し」との一歩引いた表現が用いられた。民主党内に、合意を覆すことは困難との慎重論があるなかで、鳩山総理はあえて「最低でも県外」との主張を展開して総選挙を闘ったわけである。

総選挙後、今日にかけて鳩山政権内部で普天間基地返還問題が検討されてきたが、国外移設案が真剣に検討された形跡はない。

その理由は単純である。米国が麻生政権との間で成立させた合意をすべての出発点に置いており、この水準から大幅に後退するいかなる提案にも応じない姿勢を示したからである。

米国の立場に立てば、日本政府が政府として米国政府と成立させた合意であるから、正当な事由なく合意を変更されては困るということだろう。仮に合意を変更したいと云うのなら、米国の利益水準が低下しない程度の代替案に留めるべきであると主張するだろう。この主張を米国が示すこと自体は当然のことであると思う。

しかし、鳩山総理は、こうした事情が存在する現実を知らずに選挙演説をしたわけではない。合意が存在している事実を認識し、したがって、その合意内容を変更することが外交問題として極めて困難な作業であることを認識し、そのうえで、あえて「最低でも県外」との方針を示したのである。

鳩山総理が方針を撤回するのであれば、その機会は存在した。政権が発足した時点で、政権公約を再精査し、実現不能な公約については修正をする必要があった。政権発足時点で公約について見直しを実行し、実現不可能な公約を撤回していたなら、それはひとつの問題処理方法であったと思う。

しかし、鳩山総理は政権発足後も普天間飛行場閉鎖に関連する公約を維持し、2010年5月までに結論を示すことを明示し続けた。

最終的に5月末の段階で、すべての関係者の合意が成立していなくとも、鳩山総理の責任問題は必ずしも浮上しないだろう。普天間基地問題の本質は日本の国内問題であり、国内関係者の合意を5月末までに得られるのであれば、残る米国との交渉については、時間を延長しても差し支えはないだろう。

5月末と云うのは、日本国民に対する約束であるからだ。

鳩山総理が解決困難な課題に果敢に取り組んできた最大の理由は、沖縄の過大な負担、重過ぎる現在の負担と危険を是が非でも軽減したいと考えたからであると思われる。鳩山総理のこの考え方は正論そのものである。

しかし、米国との間に合意が存在するなかで合意を新たに代替案に変更することは容易なことではない。精力的な対応を実行しなければ、実現は困難だ。

しかしながら、日本全国各地における米軍基地に対する姿勢は極めて厳しいと言わざるを得ない。問題は日本の主権者国民が日本の安全保障問題を念頭に置いて、米軍にどのように対応しているかということだ。

米軍基地の存在にさまざまな問題があるにせよ、日本の安全保障確保の観点から米軍が必要不可欠であるとするなら、場所はさておき、米軍が必要であるとして、必ず候補地を選定しなければならないとの対応が示されるべきだ。

ところが、マスメディアの対応を含めて日本の対応はまったく異なるものだった。米軍基地そのものに対する拒絶反応をマスメディアが率先垂範したのである。マスメディアの示した行動は、「ヤンキーゴ―ホーム」そのものであった。

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また、沖縄県名護市では、本年1月に市長選が実施された。鳩山総理も名護市の民意を尊重するとの方針を示し続けた。その名護市では、海岸滑走路建設だけでなく、陸上基地も、もちろん沖合基地も、すべての基地移設に反対を表明する市長が誕生したのである。

他方、他の沖縄県内候補地、国内代替施設候補地についても、一斉に基地断固拒絶の運動が燎原の火の如くに広がった。

鳩山政権は主権者日本国民の民意を代表する政権である。普天間基地移設問題は外交の側面を持つとしても、本質は国内問題である。

これだけの情勢が揃い、しかも総理大臣自身が困難な日米交渉であることを認識したうえで「最低でも県外」との方針を示した以上、その方針に沿って、最大限の努力を注ぐことは当然の責務である。

だとすれば、グアム・サイパンへの移設案を真剣に検討する必要が絶対にあるのだ。

ところが、鳩山政権内部でこの国外移設案が真剣に論議された形跡がない。鳩山政権内部で普天間問題を所管する閣僚は、岡田克也外務相、北澤俊美防衛相、前原誠司沖縄担当相の三名である。この三名が県外移設案を真剣に検討しようとしなかった疑いが濃厚である。

国外移設案を検討しない理由があるとすれば、その候補はひとつしかない。米国が麻生政権の合意から大幅に後退するとして拒絶することだ。米国がそのような主張を示すことは十分に理解できる。しかし、米国の主張をそのまま鵜呑みにするのなら、そもそも外交など必要ない。すべてを米国の指令に従うとだけ定めればよいことになる。

前原氏、岡田氏、北澤氏の三名は、米国に対して「言うべきことを言う」姿勢を示してこなかったのではないか。

麻生政権がいかなる合意を成立したにせよ、鳩山新政権は政権発足前の総選挙で、普天間問題を公約に掲げて選挙を闘い、主権者国民の同意を得て多数議席を獲得して正規の手続きに従って政権を発足させたのである。

その鳩山政権が政権公約に基づき、日米合意の見直しを提案する以上、米国も協議に応じる必要がある。

すべての状況を含めて検討すれば、グアム・サイパンへの移設案は、極めて妥当な合理的な代替案になり得るのだ。日米協議はこの案を軸に検討されるべきものであったと言って過言でない。

「抑止力」の問題は、あってなきような問題である。そもそも沖縄に残留する予定の海兵隊の兵力だけ「抑止力」と表現すること自体が笑止千万なのである。「海兵隊」の第一の任務は米人保護であって日本の領土保全ではない。

いまからで遅くない。鳩山政権は海外移設案を真剣に検討するべきだ。鳩山総理の本当の「腹案」が、そもそも海外移設であるとの可能性も否定できない。これは本人でなければ分からないことだから詮索に意味はないが、海外移設案を軸に早急な検討を示すべきである。

鳩山政権内に日本国民の利益よりも米国の利益を優先する米国代理人が存在するなら、鳩山総理はそのような人物を更迭し、日本国民の利益を最優先する体制を整えるべきである。この点を重点とする内閣改造を検討する必要があると思う。

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2010年5月10日 (月)

抑止力論なるプロパガンダに惑わされないこと

普天間飛行場閉鎖に関連して、沖縄県名護市辺野古地区以外の沖縄県内、県外移設先選定に全面的に反対運動を展開してきたマスメディアの真意はどこにあるのか。

県内、および県外移設に絶対反対ということであれば、消去法から解は「海外移設」にならざるを得ない

海外では、北マリアナ諸島がテニアンへの移設受け入れ要望を表明している。

鳩山総理大臣の本当の「腹案」は、県内・県外移設が地元住民から完全拒絶された先にあるグアム・テニアンへの移設決定にあるとの観測が生まれ始めている。

マスメディアが県内、県外移設候補先選定に、全面反対のキャンペーンを展開したのは、鳩山政権攻撃の一環だったのだろう。昨年9月の鳩山政権発足以来のマスメディアによる政権攻撃は常軌を逸している。

本ブログで繰り返し指摘してきたが、第二次大戦後の日本政治支配者は一貫して米・官・業の三者だった。米官業の代理人として利権政治実現に跋扈してきたのが利権政治屋とマスメディアであった。これが既得権益勢力である政官業外電の悪徳ペンタゴンである。

_72 ①対米隷属外交からの脱却、②官僚天下りの根絶、③企業団体献金全面禁止、を実現するなら、日本政治構造は根幹から一新される。悪徳ペンタゴンは鳩山政権が日本政治構造の刷新に進むことを極度に警戒している。常軌を逸した鳩山政権攻撃を展開している主因は、危険な鳩山政権の崩壊を狙っていることにあると考えられる。

辺野古海岸に代わる代替地を模索する鳩山政権に対して、マスメディアは各地住民による基地反対運動を全面支援してきた。鳩山政権を窮地に追い込むための行動であった可能性が高い。

ところが、仮に鳩山総理がこうした日本の主権者市民の明確な基地拒絶行動を踏まえて、米国に対して海外移設を日本政府の最終案として提案する場合、マスメディアは鳩山政権を攻撃する口実を失うことになる。

すべての情勢を踏まえれば、日本政府が普天間基地代替施設の海外移転を提案することが合理的であると言えるだろう。

米国は地元住民の反対意思が明確な地域に進出する考えを有さないことを表明している。辺野古海岸破壊滑走路建設にしても、本年1月に基地移設に反対する新市長が誕生したことで、実現性は大幅に後退している。

鳩山政権が誕生していなくとも、辺野古海岸破壊滑走路建設は座礁に乗り上げていたのである。

この状況下で独立国である日本が、代替施設の海外移転を国民総意の決定として示したとき、米国は拒絶する大義名分を失う。

日本の海外移設提案を理由に米国が、日本への軍隊駐留を全廃して、日米軍事同盟を解消すると通告するなら、日本政府は堂々とその申し出を受け入れればよい。

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しかし、米国が日米安保解消を提案する可能性は限りなくゼロに近い。日本の軍事拠点が持つ地政学上の価値はフィリピンとは比較にならない。日本の軍事拠点は米国の世界戦略上、不可欠の重要性を保持している。

米国にとっての最大のリスクは、梓澤和幸先生「普天間返還を実現できる主体を」に記述された通り、「アメリカにとってそれほどの価値もない普天間(海兵隊)を海外に移転させなければ、日本全体の基地を維持すること自体がリスクにさらされる」点にあり、このことについての「利益衡量にアメリカを追い込むことが大切」なのである。

米国の姿勢は、麻生政権との交渉で勝ち取った果実を、びた一文値切らせないとの、吝嗇な姿勢である。日本国内の米国代理人勢力は、この米国の利益を擁護するために行動している。

米国代理人勢力が米国の利益を擁護するために用いるキーワードが「抑止力」である。第二次大戦で日本軍が用いた「大東亜共栄圏」と同様のプロパガンダキーフレーズである。

「抑止力」論の代表は、岡本行夫氏が月刊誌に寄稿した文章であるが、突き詰めれば、沖縄あるいは徳之島から海兵隊を取り除くと、尖閣諸島が危機に晒されるというものである。

しかし、この主張は論理が逆立ちしている。尖閣諸島の領有権および排他的経済水域の境界設定において、日本が日本の国益を守るために何が必要なのかを論じることが重要なのであって、尖閣諸島での紛争発生回避と海兵隊の沖縄駐留維持を等号で結び付けることは、論理の飛躍と言わざるを得ない。岡本氏がこのような乱暴な論理を展開しているというわけでは必ずしもないが、「抑止力」論をかざす論者には一般的に、粗雑な主張が観察される。

日本の安全保障確保は重大な課題である。しかし、安全保障を米軍に丸投げする発想から抜け出すことが重要なのだ。安全を確保するための要件は軍事力だけではない。論理力、総体としての外交力そのものが問われるのである。

米中が急接近を示すなかで、かつてのソ連封じ込めの発想で中国との外交に臨むことも適切ではない。また、自国の安全は自国の力で守るのが正常な国の姿でもある。

「抑止力」論者はいつも日本の軍事費対GDP比の低さを持ち出すが、国防力は軍事費GDP比だけで決定されるものではない。アイスランドのように、非武装での安全保障を模索する国も存在する。

鳩山総理が沖縄訪問で口にした「抑止力」に、マスメディアがすがりついた。基地全面拒絶運動に対する全面支援活動が、鳩山政権の国外移設提案というウルトラCを側面支援することになることに気がついたからだろう。鳩山政権を追い詰めているつもりが、実は敵の策略にからめとられているのではとの、背筋を寒くする懸念が頭をもたげてきたのだろう。

マスメディアは、鳩山総理の「抑止力」発言を言質として捕まえることに懸命になり始めた。テレビ朝日、日本テレビが早速、鳩山総理の決断を変えた根拠としての「抑止力」論の普及に乗り出している。

しかし、「抑止力」論は相対的なものである。どのようにも言い換えることができるわけで、基地の所在地を特定する根拠にはなり得ない。

鳩山総理は抑止力の観点から許容される選択肢のなかから、政府最終案を決定したと発言すれば、海外移設案を提示することも十分可能なのである。

普天間基地返還問題を最終的に海外移設で決着できるよう、鳩山政権が全力を傾注するべき時期が到来した。

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2010年5月 9日 (日)

三三事変大久保隆規氏公判で巨大不正が進行中

参院選に向けて腐敗したメディアと言論人が激しい鳩山政権攻撃を続けている。

「アーサーの何でもやってやろう」様が、5月9日付記事に、日本テレビ「太田光の私が総理になったら」についての記事を掲載された。

 該当部分を転載させていただく。

「昔は面白いと思っていたが,いまはあまり面白いとは思っていない。

 

この番組でいままでどんな内容が取り上げられてきたのか。番組のホームページにあったもので,これは個人攻撃かな?と感じたものを,2つ拾い出してみた。

 

2010
115日放送分 出しゃばり過ぎなので小沢幹事長には議員辞職してもらいます

 
2010
129日放送分 小沢幹事長が起訴されたら、直ちに解散総選挙します

 

これとは別に民主党の名前が入っているものは下記の通り。

 

2009
911日放送分 新政権が赤字を出したら民主党全員に自腹で払ってもらいます

 
2009
1016日放送分 借金をしないとできないのなら子ども手当は廃止鳩山首相は辞職

 
2009
1030日放送分 民主党の年金制度は不安なのでやめて新たな年金制度をつくります

 
2009
1113日放送分 連立をやめて大臣は民主党議員だけにします

 
2010
416日放送分 結局どちらも頼りないので民主党と自民党を解散させます

 

かなり民主党を叩いているが,自民党はどうだったかというと,自民党の名前が入っているのは,2010416日放送分のみ。扱いに大きな差があることが読み取れる。」

(ここまで転載)

 CIAとの深い関係が指摘される日本テレビ系列と、朝日放送系列、テレビ東京系列での常軌を逸した鳩山政権攻撃が続く。

 日本経済新聞は、5月9日から「軽すぎた約束 袋小路の政権公約」と題する鳩山政権攻撃を1面特集で開始した。経営悪化を倒閣実現で打開しようということなのだろうか。

 四二七事変でマスゴミの鳩山政権攻撃が勢いづいているが、その裏側で、極めて重大な不正が進展していた。

 「ステイメンの雑記帖」様が5月8日付記事

【ファッショ】我が国の民主化を果たすために特騒犬察一家は解体破棄すべきだ【西松】

で、極めて重大な事実を指摘された。

 昨年の三三事変で起訴された小沢一郎民主党幹事長の元公設第一秘書大久保隆規氏の政治資金規正法違反事件公判が行われているが、この裁判で、検察サイドが訴因変更を申請したことに伴い、裁判が立ち往生しているというのだ。

 三三事変の不当性を本ブログは繰り返し指摘してきた。

 昨年三月三日は、政権交代を争点に闘われる「決戦の総選挙」目前の時期に生じた。政局の最重要局面で、民主党代表小沢一郎氏の公設第一秘書が突然、逮捕・起訴されたのだ。

 逮捕・起訴された事由は、ごろつきの因縁同然のものだった。

 大久保隆規氏は「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」からの献金を、事実に即して「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」から献金を受けたとして収支報告書に記載して提出した。

 この事務処理について東京地検は、二つの団体が「ダミー団体」=「架空団体」だとして、二つの団体名を記載したことが「虚偽記載」にあたるとして、逮捕、勾留したうえで起訴したのである。

 ところが、本年1月13日の第2回公判で、重大な事実が明らかにされた。

 検察側証人として出廷した西松建設元総務部長の岡崎彰文氏が、

「政治団体がダミーとは全く思っていなかった」

「OBがやっていて、届け出もしている、と被告に説明したと思う」

と証言したのである。

つまり、「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」の二つの政治団体が「架空団体=ダミーではなかった」ことを西松建設元総務部長が証言したのである。

このことについて私は、本ブログ2月4日付記事

「腐臭立ち込める東京地検の連続大敗北」

に以下のように記述した。

「「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」の二つの政治団体が「架空団体=ダミー」では無いことが明らかにされた。検察の敗北は決定的になった。この事態に直面し、「窮鼠(きゅうそ)猫を噛んだ」のが今回の一.一五事変の直接的な背景であろう。」

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昨年の三三事変の公判で大久保隆規氏の無罪判決が示されることは、昨年来の小沢一郎氏攻撃の本質を広く国民に周知させる結果をもたらす。

その本質とは何か。

小沢一郎氏が主導する民主党を、「政治的理由で」攻撃し続けてきた「大きな力」が存在してきたことが明らかにされることになるのだ。

戦後の65年間、日本を支配し続けてきたのが「米官業の三大勢力」である。利権政治屋と腐敗マスメディアは、その代理人として、走狗となってきた勢力である。この五者が「政官業外電=悪徳ペンタゴン」である。

_72 米官業による日本支配構造を根底から刷新しかねない新勢力が小沢-鳩山ラインの民主党執行部である。

悪徳ペンタゴンは小沢一郎氏が2006年4月に民主党代表に就任した瞬間から、激しい小沢一郎氏攻撃を展開し続けてきた。

2007年参院選でのネガティブ・キャンペーン、2007年秋の大連立構想、2008年春の日銀幹部人事、2008年秋の民主党代表選、のすべての機会を通じて小沢一郎氏攻撃が展開され続けた。

小沢一郎氏はこれらの修羅場を、ことごとくくぐり抜けてきた。小沢氏の影響力排除という悪徳ペンタゴンの至上課題が実現しないまま、2009年総選挙のタイミングを迎えたのである。

ここに至り、遂に悪徳ペンタゴンは禁断の領域に足を踏み入れた。これが三三事変の基本背景である。

ところが、2010年1月13日の西松建設岡崎彰文氏証言は、三三事変の不正を白日の下に晒す結果をもたらした。

窮地に追い込まれた検察が「窮鼠猫を噛む」行為を示したのが、本年の一一五事変である。検察は無謀な家宅捜索を強行し、メディアを総動員して人権無視の世論誘導を図ったが、犯罪を立証できず、小沢一郎氏に対して「不起訴」の決定しか示すことができなかった。

瀬戸際の検察が繰り出した次の手によって勃発したのが四二七事変である。

検察審査会の実態はベールに包まれている。国会は国政調査権を活用して、検察審査会の実態を明らかにする必要がある。

本題に戻るが、大久保氏公判は1月13日に第2回公判が開かれ、1月26日には被告人質問が行われ、4月にも判決が示される予定だった。

司法日程が「政治的な理由で」決定されている疑惑も濃厚である。

4月27日に検察審査会が示した「起訴相当」決議を受けて、検察は3ヵ月以内に再捜査に伴う結論を示すことになっているが、7月の参院選前に起訴の決定が示されることがあれば、検察が鳩山政権打倒に向けて動いていることはさらに間違いのないことになる。

昨年の三三事変勃発以来、民主党内で小沢一郎氏の責任を追及する声が示されたが、この人々は、大きな政治謀略に流されたか、大きな政治謀略の一翼を担ったかのいずれかである。

問題は、検察が一一五事変を活用して、大久保氏に対する公判の訴因変更を請求したことである。

つまり、検察は昨年の三三事変について、公判を維持できないことを表明したということになる。

政治的に極めて重大な時期の行動であったから、検察の行動は慎重の上にも慎重を期するものでなければならなかったはずだ。

しかも、公判前整理手続きにより、公判開始前に争点は明確に絞り込まれている。検察の立証を崩す証言が示されたあとで訴因変更することは言語道断である。

検察は公判請求を取り下げるか、当初の訴因での公判を継続するかの、いずれかを選択しなければならないはずだ。三三事変の大失態を糊塗するために、一一五事変を用いて訴因変更することが許されるはずがない。

裁判所は三三事変に関する検察当局の巨大な責任を闇に葬り去ることに加担してはならない。

このような重大事実がほとんど報道されないことに、メディアの腐敗が鮮明に示されている。三三事変を連日連夜報道したメディアが、その後の経過を報道しないことは許されない。

三三事変一一五事変四二七事変には、同じ水脈が流れている。悪徳ペンタゴンの、日本政治刷新を力づくで阻止しようとする「どす黒い大きな力」が、すべての底流に流れている。

この真実をすべての市民に伝えなければならない。

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2010年5月 8日 (土)

衝突をも辞さない覚悟がチキンゲームの必勝法

5月7日付記事

「官房機密費に群がる御用言論人実名が明らかに」

に、何人かの偏向言論人の氏名が抜けていたので補足する。

田崎史郎、渡部恒雄、青山繁晴、池上彰、屋山太郎、橋本五郎

などの面々だ。(補註)誤解がないように補足するが、5月7日付記事に記述したのは、鳩山政権が今後、官房機密費の使途公開に踏み切れば、御用言論人の実名が明らかになるであろうとの観測を示したもので、現時点ではまだ実名は公表されていない。ここに追記した人物名も、もちろん、政府が公表した実名ではなく、偏向発言が多い(と私が判断する)人物の指名を列挙しただけである。この点、誤解を招かないように追記しておく。(ここまで5月9日追記の補註)

鳩山政権は過去に官房機密費を受け取った御用言論人実名の公表に踏み切るべきである。

テレビ視聴者は「評論をカネで売る」=「魂をカネで売る」品性卑しい人物をテレビ画面から完全追放することを要求するべきである。

メディアの言論統制は小泉政権時代に急激に加速した。「カネで言論を買う」ことを推進した人物を特定し、「放送法」に反する問題として取り上げ、国会に参考人または証人として招致するべきである。

普天間問題の決着期限が迫っているが、情勢は誰の目にも明らかになってきた。

①自民党と米国は辺野古の海岸を破壊する滑走路建設で合意を結んだが、工事着工には沖縄県知事の許可が必要だった。

②沖縄県議会は知事が工事着工を許可すれば知事不信任案を可決する姿勢を示していたため、工事着工は実現する状況になかった。

③本年1月名護市長選が実施され、辺野古への移設を断固拒絶することを公約に掲げた候補者が当選した。

④鳩山総理は普天間の機能を、鹿児島県徳之島と名護市辺野古に分散して設置する提案を示したが、両地域ともに移設断固拒否を明示した。

⑤他方、北マリアナ諸島はテニアンの代替施設受け入れを日米両政府に提案している。

これらの客観情勢を踏まえれば、鳩山総理が日本政府の最終提案として、普天間代替施設を海外に移設する案を示すことが、もっとも合理的な選択ということになる。

この問題については、『ギャラリー酔いどれ』様が、ネットおよびネット外のさまざまな情報を網羅して紹介し、的確な見解を示し続けられてきてきた。

5月2日付記事では、元外交官の天木直人氏のブログ記事を紹介されたが、天木氏記述の核心部分を転載させていただく。

◆http://www.amakiblog.com/archives/2010/04/26/#001614
2010
0426
日米同盟を解消しないで下さいと米国に頼み込む外務官僚OB

日米同盟の将来を考える時、

どうしても知っておかなければならない事がいくつかある。

一つは米国にとって在日米軍を失う事は経済的に大きな損失であり、だからこそ、ちょっとやそっとの事では手放さないという事である。

二つ目には、米国が一番恐れ、弱いのは、ヤンキー・ゴー・ホームという国民の反米感情の高まりである。

三つ目には米国の為政者も国民も、日本の事をほとんど知らないということである。

四つ目には米国政府部内の意見は必ずしも一つではないということである。とくに国務省と国防総省の意見の対立は常に存在する。

これらの事を知っていたならば、昨日(4月25日)に行われた沖縄の普天間反対9万人の県民大会とそれを一斉に大きく伝えた今日(4月26日)の報道は、重要な意味を持つことがわかる。

この集会を生かすも殺すも日本次第なのだ。

鳩山首相は言うに及ばず、もし日本の指導者たちが沖縄県民の声を背にして、米国に米軍基地の県外移設を本気で求めるなら、
そしてその事を、米国の国民や米国内の良識ある政治家たちを味方につけて、米国政府や米国議会に働きかける外交を展開するのなら、
困難と思える沖縄県外移設であっても実現できる可能性は出てくる。

県外移転は取りも直さず国外移転に発展していく。
そして米軍基地の国外移転は日米同盟の解消につながる。

それにもかかわらずそれが実現しないのは、決して米国の反対があるからではない。
日本の指導者たちがそれをやろうとしないからだ。

それどころか日米同盟を米国の方から解消するなどとお願いだから言い出さないでくれと頼み込んできたからだ。

それを見事に証明している記事を4月21日の産経「正論」に見つけた。

岡崎久彦外務省OBは普天間基地移設問題に関しこう書いている。

「・・・最近の米軍普天間飛行場の移設問題をめぐる日米間の摩擦は、どう決着するかは見通しもつかない・・・(だから)私も、最近の論説では、事態の解決策などは提案せず、もっぱらアメリカ側に対して、日米同盟は、これを損なうにはあまりにも惜しい日米共通の財産であるから、短気を起こさずに忍耐を持って見守って欲しい、と訴えているだけである・・・」

これ以上の動かぬ証拠はない。

日本のほうから「日米同盟を解消しないで下さい」と米国にお願いしているのだ。

日米同盟が無くなれば自分の言論活動の根拠がなくなるからである。

(ここまで『酔いどれギャラリー』様における天木直人氏公式ブログからの紹介記事の転載)

 日米同盟をどうすべきかについては意見が分かれるだろう。しかし、日本の主権者の声を尊重して、鳩山総理が米国に対して海外移設を求めることは、合理性を備えていることがより明確になってきている。

他方、4月20日、NPJ(News for the People in Japan主催のシンポジウム「どうなる日本?どうする日本?」でコーディネーターを務めて下さった弁護士兼山梨学院大学法科大学院教授の梓澤和幸先生が、HP「普天間返還を実現できる主体を」と題する貴重な論考を掲載された。

全文は梓澤氏のブログをご訪問賜りたいが、問題の核心を突いておられる部分を抜粋して転載させていただく。

「普天間基地は海兵隊の拠点であり、それ以外の機能は付け足しである。防衛問題に詳しい半田滋氏(東京新聞編集委員)から、シンポの席上で確認した。

海兵隊はイラク、アフガンにも派遣され、世界の津波地震被災地などの軍事外交、民生支援などの機能をも併せ持つ軍隊である(砂上の同盟 屋良朝博 沖縄タイムズ社)。

すなわち、日本の安全保障のためでなく、アメリカの世界戦略のために機動する部隊なのである。

海兵隊が日本列島にいなければならない軍事上の必然性はない。

アメリカから見て、北朝鮮のミサイル射程2000キロの外にあるグアム島の方が防衛上も有利であろう。(半田氏のコメント)

もともと普天間移転の合意は、海兵隊の部隊員による少女暴行ほかによる沖縄の反基地感情への対策という意味をもって浮上した。沖縄国際大学へのヘリコプター突入事故もこれを加速した。

アメリカの沖縄基地維持、在日米軍基地維持の要求からアメリカの利益をも考慮して普天間移設の日米合意が成立したのである。

その移転先候補の辺野古の自治体首長に反対派が選出され、他の国内移設候補地徳之島も拒否。その他国内のどこもだめというのなら、グアムかテニアンしかないではないか。

鳩山政権は外交上アメリカに対して、この提言をすべきなのは明らかである。

ただし、これが現与党の有力な支持基盤を構成する保守的な世論の反発をうけ、メディアも心配する日米同盟維持にとってのリスクになるというのであれば、政権は動けない。主観的な好悪をこえてリアリテイーを見ればそうなる。鳩山首相の発言の迷走の真実はこの辺への危惧なのであろう。社民、共産支持者以外の多数の人々が、あるいは、社民、共産の支持者も含めて内面がはっきり固まらないのは、「そんな破天荒なこと言って通りっこないよ」「言うだけなら簡単だが、外交には相手があるのだから」 という論調も多いのかもしれない。

(中略)

そもそも2005年に行われた米軍再編(全世界規模)では、反基地感情が多い箇所の基地は廃止し、コストのかかる在外基地は縮小する、という思想が基本に流れていた。この考えに着目すべきである。普天間基地(海兵隊)をどうしても沖縄におかねばならぬという軍事的な理由や価値はない。日本列島におく不可避の理由もない。アメリカにとってそれほどの価値もない普天間(海兵隊)を海外に移転させなければ、日本全体の基地を維持すること自体がリスクにさらされる、という利益衡量にアメリカを追い込むことが大切なのだ。そのバランシング思考によってはじめてアメリカは重い腰を持ち上げるのだ。

だとすれば、日本全体が沖縄と同じように海兵隊はどこにも来ても受け入れない、というように意思表示すること、つまり、基地維持の基盤の不安定性を示すことが大切なのだと思う。

徳之島の動きはその意味で注目された。

その背景があるとき、政権の「グアム、テニアンへ」 という要求は迫力をもち、堂々の外交交渉が実現できるはずだ。」

(後略)

後段の、

「アメリカにとってそれほどの価値もない普天間(海兵隊)を海外に移転させなければ、日本全体の基地を維持すること自体がリスクにさらされる、という利益衡量にアメリカを追い込むことが大切なのだ。そのバランシング思考によってはじめてアメリカは重い腰を持ち上げるのだ。」

の指摘に着目いただきたい。まさに正鵠を射た指摘である。

鳩山由紀夫総理は1957年以降の歴代政権のなかで、初めて「米国にモノを言う」姿勢を示した総理大臣である。その行動が激しい政権攻撃を招いている根本原因であることを的確に洞察しなければならない。

国民が鳩山政権を支援して、基地の海外移転を全面的にサポートしなければ、日本が対米隷属国家から抜け出すことは不可能である。

鳩山総理は満を持して、乾坤一擲の勝負に出るべきだ。CIAの手先であるマスメディアは鳩山政権攻撃を激化させるだろうが、草の根の主権者の声を拡大して、対米隷属勢力と闘わねばならない。

われわれはいま独立戦争のただななにいる。このことを自覚しなければならない。

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2010年5月 7日 (金)

官房機密費に群がる御用言論人実名が明らかに

米国、官僚、大資本が支配する日本。その手先として跋扈(ばっこ)する利権政治屋とマスゴミ。この五者を政官業外電悪徳ペンタゴンという。

_72 竹下登元首相が、小沢一郎氏攻撃を主目的として「三宝会」という偏向報道結社を主宰したことが明らかにされている。

TBSがニュース番組のアンカーとして起用した後藤謙次氏は「三宝会」の世話人を務めていた人物である。

小泉政権以降、メディアの偏向が急激に激しさを増した。

テレビ番組が改編され、政権を批判する論客が画面から排除された。

情報統制時代に台頭した人物が多数存在する。情報偏向番組が著しく増加した。

政権交代が実現したいま、メディア浄化を実現しなければならない。事業仕分けが実施されているが、抜け落ちている機関が存在する。NHKである。NHK受信料はNHK設立根拠法に基づく規定によって定められている。

視聴者の資金によってNHKが成り立っているのなら、NHKの運営に視聴者の声が反映されなければならないはずだ。

第二次大戦後、GHQの方針により、放送委員会が組織された。放送委員会はNHK会長の人事権を保持するなど、強い権限を付与された組織だった。

放送委員会は1947年に、政府から独立した機関としての放送委員会を特殊法人として設立する提案を放送委員会法案要綱として策定した。しかし、GHQの対日占領政策が大転換したために、雲散霧消してしまった。

本来は、全国の放送聴取者から選挙で選ばれた30ないし35名の委員が放送委員会を組織して、政治から独立したNHKを実現するはずであった。

ところが、日本の民主化措置は腰砕けとなり、吉田茂首相が主導して電波三法が制定され、NHKは政治権力の支配下に置かれることになった。

NHKの料金体系も予算も、政治の管理下に置かれることになった。その結果、NHKは視聴者の視点に立つのではなく、永田町・霞が関に顔を向けて運営されるようになった。

視聴者からの料金収入で経営を賄う以上、事業仕分けの対象にNHKを組み込み、視聴者の意向を反映する意思決定形態導入を検討するべきである。

政権交代によって実現しなければならない重要課題に、マスメディア浄化=マスゴミ撲滅を掲げねばならない。

民間放送の偏向問題について、野中広務元官房長官が極めて重要な事実を摘示された。この問題を山崎行太郎氏ブログで取り上げられ、さらに副島隆彦氏が、改めて『学問道場』で取り上げられた。

偏向報道問題を斬るうえで、この斬り口がもっとも分かりやすい。情報工作を行う上での鉄則は、痕跡を残さないことだが、この斬り口で点検するなら、工作活動の痕跡が鮮明に確認できる。官房機密費の非公開が永遠に持続すると考えたのだろう。

言い逃れはできない。事実を消滅させることもできない。

事実の開示は時間の問題になってくる。

事実を開示することによって、マスゴミ浄化が一気に加速する可能性が生まれる。

偏向色の強い番組、人物を列挙する。

日本テレビ 太田光の私が総理になったら

テレビ朝日 TVタックル

テレビ朝日 サンデープロジェクト

TBS   朝ズバッ

読売テレビ ウェークアッププラス

テレビ東京 週刊ニュース新書

読売テレビ やしきたかじんのそこまで言って委員会

テレビ朝日 報道ステーション

フジテレビ 新報道2001

TBS   ニュースキャスター

偏向の激しい人物を列挙する。

爆笑問題、北野たけし、テリー伊藤、三宅久之、

みのもんた、辛坊次郎、田勢康弘、古舘伊知郎、

宮崎哲弥、財部誠一、田原総一朗、浜田幸一、

岩見隆夫、岸井成格、大谷昭宏、星浩、

などをあげることができる。

 私が巻き込まれた冤罪事件に関して、私に対する不当で不正な激しい攻撃を展開したのが、北野たけし、テリー伊藤、太田光、宮崎哲弥、大谷昭宏、みのもんた、の諸氏である。

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 副島隆彦氏が「今日のぼやき」で紹介された新聞報道の一部を転載させていただく。

「機密費、評論家にも 野中元長官、講演で証言」

琉球新報 2010年4月23日 

 野中広務元官房長官は、23日に那覇市内で開かれたフォーラムの基調講演の中で、自身が長官在任中(1998年7月~99年10月)、先例に従い、複数の評論家に内閣官房報償費(機密費)から数百万円を届けていたことを明らかにした。

 野中氏は講演で「言論活動で立派な評論をしている人たちのところに盆暮れ500万円ずつ届けることのむなしさ。秘書に持って行かせるが『ああ、ご苦労』と言って受け取られる」と述べ、機密費からの提供が定期的にあったことを明かした。

 野中氏は自民党政権時代に、歴代の官房長官に慣例として引き継がれる帳簿があったことにも触れ「引き継いでいただいた帳簿によって配った」と明言。その上で「テレビで立派なことをおっしゃりながら盆と暮れに官邸からのあいさつを受けている評論家には亡くなった方もいる」と指摘した。一方で機密費の提供を拒否した評論家として田原総一朗氏を挙げた。

 官房長官の政治的判断で国庫から支出される機密費は、鳩山内閣が昨年11月に内閣として初めて2004年4月以降の小泉内閣から現在までの月別支出額を公表したが、使途については明かしていない。

<用語>内閣官房報償費(機密費)
「国の事業を円滑に遂行するために状況に応じて機動的に使う経費」とされる。国庫からの支出は年間約12億円で、使途の不透明さが問題視されており、民主党は2001年に一定期間後の使途公表を義務付ける法案を国会に提出した。

「野中広務氏が講演で暴露」

朝日新聞 2010年5月1日

「言論活動で立派な評論をしている人たちのところに盆暮れ500万円ずつ届けることのむなしさ」

 野中広務元官房長官は、23日に那覇市内で開かれたフォーラムの基調講演の中で、自身が長官在任中(1998年7月~99年10月)、先例に従い、複数の評論家に内閣官房報償費(機密費)から数百万円を届けていたことを明らかにした。野中氏は講演で

「言論活動で立派な評論をしている人たちのところに盆暮れ500万円ずつ届けることのむなしさ。秘書に持って行かせるが『ああ、ご苦労』と言って受け取られる」

と述べ、機密費からの提供が定期的にあったことを明かした。

 野中氏は自民党政権時代に、歴代の官房長官に慣例として引き継がれる帳簿があったことにも触れ、「引き継いでいただいた帳簿によって配った」と明言。

その上で「テレビで立派なことをおっしゃりながら盆と暮れに官邸からのあいさつを受けている評論家には亡くなった方もいる」と指摘した。

野中「(政治)評論をしておられる方々に、盆暮れにお届けするというのは額までみんな書いてありました。まあ、あいさつ程度のことですけども、盆暮れやってるのを見て、ああ、こんなことをせなならんのかなと。あんだけテレビで正義の先頭を切るようなことを言っている人が、こんな金を平気で受け取るのかなと思いましたね。」

一方で機密費の提供を拒否した評論家として田原総一朗氏を挙げた。

(ここまで『副島隆彦の学問道場』様からの転載)

官房機密費から言論人への資金提供については、過去にも報道されたことがあったが、明確に責任は問われなかった。

政権交代が実現し、官房機密費の使途公開が進展し始めている。

田原氏は官房機密費を受け取らずに偏向報道を展開していたのであり、官房機密費がすべてではないが、少なくとも官房機密費を受け取って発言を行っていた人々は、その道義的責任を追及されるとともに、発言内容を根本から再検証しなければならないことになる。

鳩山政権は言論人に対するこれまでの資金提供のすべてを全面公開するべきである。この全面公開が腐敗しきった日本の言論空間浄化の第一歩になることは間違いない。

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2010年5月 6日 (木)

普天間問題核心は抑止力ではなく交渉力にあり

1853年と54年に黒船で幕末日本に来航したマシュー・ガルブレイス・ペリー提督。ペリー提督は米国東インド艦隊総司令官で艦隊の軍事力を背景に徳川幕府に日本開国を要求した。

『ペリー提督日本遠征日記』に以下の記述がある。

「何があってもがんばりとおすことがいちばんの上策と思えた。くみしやすいと侮られるより、融通のきかない頑固者を演じるほうがよい。向こうがどんな印象を抱くかによって、あるていど交渉の行方は決まるのだ。今後の成り行きを見れば、私の考えが正しかったことがわかるにちがいない。」

 米国は麻生政権と合意を成立させたことを盾にとって、「融通のきかない頑固者」を演じている。

辺野古の海岸滑走路建設から一文たりとも値引きは認めない構えなのだ。

 百戦錬磨の米国と交渉するのであるから、日本サイドには綿密な計算、高度の交渉力、迅速な対応が不可欠である。

 中期的に駐留米軍を日本が認めたまま進むのか。駐留なき安全保障体制を構築するのか。極めて重要な問題が存在する。

 普天間基地移設問題を米軍駐留問題と直結させることを、優れた戦術と思わないが、鳩山総理は普天間基地移設問題に関連して「最低でも県外」の方針を明示した。

 普天間問題を契機に駐留米軍問題を考察するなら、日本の主権者である地域住民の生の声を最大限に尊重するアプローチを採用するべきである。

 米国は米軍駐留について、地元住民の賛同を必要とすることを明示している。この点について言えば、麻生政権時代と現時点では状況が大きく変化した。

 辺野古地区を地域内に持つ沖縄県名護市長選で、海上のみならず陸上部を含めて基地新設を断固拒否することを公約に掲げた市長が誕生したのである。

 鳩山政権が民意を尊重するのなら、名護市長選で示された民意を尊重しないわけにはいかない。

 極東の安全を確保するために、沖縄に海兵隊が駐留することが重要な「抑止力」になることが強調されるが、「抑止力」は絶対の存在ではない。あくまでも「相対的」なものである。

 「抑止力」の問題が絶対の存在であるなら、そもそも県外移設というオプションは示されなかったはずだ。

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 「抑止力」が問題なのではなく、鳩山政権の「交渉力」が問題なのだ。

沖縄県民の意思、鹿児島県徳之島住民の意思、日本国民の意思を十分に吟味して、代替施設の海外移設を米国に強く求めるべきなのだ。

 その際に、鳩山政権こそ、

「何があってもがんばりとおすことがいちばんの上策。くみしやすいと侮られるより、融通のきかない頑固者を演じるほうがよい。向こうがどんな印象を抱くかによって、あるていど交渉の行方は決まる」ことを肝に銘じるべきだ。

 沖縄県内移設での決着を図るより、代替施設の海外移設での決着を目指す方が、鳩山政権にとっては、はるかに合理的な選択である。

 マスメディアは、県内、および県外への移設に反対する各地住民の反対運動を全面支援してきたのだから、鳩山政権の海外移設方針提示に異を唱えることができないはずだ。

 鳩山政権に躊躇があるとするなら、日本提案に米国が反発することだけである。鳩山政権は米国の反発に恐れをなして、辺野古地区への移設に回帰したと思われて已むを得ないだろう。

 現時点で日本外交の基軸は日米同盟にある。これが現時点での座標軸である。

 日本が海外移設を求めることは、このことと矛盾しない。日本政府が主権者である日本国民の意思を尊重して海外移設を結論として示すことに対して、米国が腹を立てて日米同盟を見直すと主張するなら、そのときに新たな交渉に入れば良いだけだ。

 敗戦国であるからといって、すべてについて米国の言いなりになる行動を続ければ、その主従関係=支配と隷属関係から、永遠に抜け出せなくなる。

 残念ながら、これまでの自民党政権は米国にただ隷従する、対米隷属外交を続けてきてしまった。

 この対米隷属外交から脱却することが、政権交代によって実現を目指すべき三つの課題のひとつである。

 これまでの日本政治を支配し続けてきた米・官・業のトライアングル構造=政官業外電・悪徳ペンタゴン構造から脱却する第一歩が、対米隷属外交からの脱却である。

 基地移設問題を大きく育ててしまったいま、鳩山総理が無責任に県内移設案に回帰することには、どう考えても無理がある。政権の崩壊を招き、昨年8月に実現した政権交代の大業を無に帰してしまう恐れさえ生じてくる。

 県外移設断念を表明した後で、海外移設を表明することは、いくばくかの批判をもたらすだろうが、重要なことは最終的な決着である。

 鳩山政権が不退転の決意で対米交渉に臨めば、米国は最終的に譲歩せざるを得ない。米国に現在の日米同盟が巨大な利得をもたらしているからである。

 鳩山総理は普天間基地移設問題を海外移設で決着させ、これを契機に、米軍の日本国内駐留全廃に向けて、中期戦略的対応を示してゆくべきだ。

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2010年5月 5日 (水)

地元住民基地拒絶は海外移設決着への一里塚

麻生政権が米国と成立させた合意案が、鳩山政権の最大の障害になっている。

米国にとって辺野古海岸V字形滑走路は「既得権益」なのである。

普天間基地の返還とバーターで日本政府が新設の基地を供与することを約束してしまったから、米国はこの合意をベースと考えているのである。

米国はこの合意を基準に、「既得権益」を失わないように強硬な姿勢で交渉に臨んでいる。

日本サイドは、政権が交代したが、前代の麻生政権がV字形滑走路の新設提供を約束してしまっていることを受けての交渉であるだけに、もとより容易な交渉ではかなった。

鳩山総理は「抑止力」なる言葉を用いて、沖縄における海兵隊拠点の必要性を示したが、「抑止力」は米国が沖縄に基地を保持するための大義名分である。

日本サイドの立場から、改めて「抑止力」について検証する必要がある。

米国は米軍の世界戦略の視点から沖縄の基地拠点を極めて重要視している。その基地について、日本政府が新しい滑走路を建設して提供してくれる合意を結んでくれたのだから、この既得権益を手放す理由は皆無である。

日本政府に対して、強硬に「合意を守れ」と攻撃すれば、ほとんどの対米隷属国会議員は、米国の要求の前にひれ伏す。

これに対して、新たに樹立された政権は、日本の主権者である日本国民の意思を尊重した対米基地交渉を実行することを約束した。

普天間基地の代替施設について、「最低でも県外」との方針を明示したのが鳩山由紀夫現総理大臣だった。「県外移設」について言及するなら、少なくとも沖縄県内案の大義名分である「抑止力」についての知識が必要だった。

存在している合意を覆して移設先を県外、海外に変更するには、強い理論武装と交渉力、迅速な対応が必要だった。

辺野古の海岸を破壊する滑走路建設を是が非でも回避したいとのことであれば、辺野古海岸破壊滑走路建設阻止に標的を定めて、代替案を提示するべきだった。

私は、問題の困難さと時間的制約を踏まえて、海岸破壊滑走路建設を阻止することに目標水準を引き下げるべきではないかと政権発足時点で提案したが、鳩山政権は合意そのものの抜本的な見直し=県外・海外移設実現を目標とする行動を示し続けた。

県外、海外移設で決着できる可能性を早期に判断し、その判断に基づく具体的行動を早期に示す必要があった。施設の一部県内移設、一部県外移設案を基準に置くなら、沖縄市民の期待が拡大する前に行動を示す必要があった。

この半年の間に大きく情勢が変化した。

第一に、名護市市長選が実施され、陸上案を含めて辺野古への移設に反対する市長が誕生したこと。海岸破壊滑走路だけでなく、陸上滑走路建設にも反対する意向が新たに明示された。

第二に、沖縄県知事が4月25日の県外移設を求める県民大会に出席し、県外移設を明確に求めるようになったこと。仲井真知事は年内に知事選を控えており、県民の意向を尊重せざるを得ない立場にある。海岸埋め立て工事の許可権を有する県知事が県外移設案支持に回ったことの意味は重大である。

第三は、昨年8月の総選挙以来、沖縄県民の県外、海外移設要求が一段と強固になったことである。日本が民主主義国家であり、国民主権の国である以上、沖縄県民の総意は何よりも大きな意味を有する。

鳩山総理はパンドラの箱を開けた。

このことは決して間違っていない。

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第二次大戦敗戦から65年の時間が経過したが、日本は対米隷属の国であり続けた。日本の安全を確保する役割を米国に丸投げすることと引き換えに、国のすべてを米国に依存する植民地形態の運営を続けてきてしまったのである。

米国は日本を属国、隷属国としてしか見ていない。米国にものを言う首相はこれまでも徹底的な攻撃に晒されてきた。鳩山首相が激しい攻撃を受けているのも、もちろんこのことが背景である。

しかし、戦後65年、安保改定から50年が経過したいま、日本が新しい時代の扉を開けることは正しい選択である。

日本は核兵器を持たない。だから米国に依存せざるをえないと考える人が多い。しかし、この論理がまかり通るなら、非核保有国は必ず核保有国に隷属しなければならないことになる。非核保有国が正当な交渉力を保持するために核保有を求めるときに、これを封殺することの正当性が疑わしくなる。

核保有国は核の拡散を防止しようとするなら、核保有国による核廃絶への取り組みを加速させる必要がある。

こうした情勢のなかで、日本は核を持たず、しかも米国に隷属しない安全保障のあり方を検討するべきなのだ。

日本政治が米国に支配され続けることは、「普通の国」の姿ではない。

鳩山総理は、「抑止力」という米国の既得権益を守るための大義名分に惑わされることなく、日本国民の民意を踏まえた結論を提示するべきである。

昨日、5月4日の沖縄訪問で鳩山総理が示した提案は、あくまでもたたき台の提案であり、政府提案最終案ではない。

このたたき台提案に対する沖縄県民、鹿児島県民の拒絶が強固であれば、政府案たたき台は修正せざるをえなくなる。

その際、重要なことは「抑止力」論が絶対でないことを踏まえることだ。「抑止力」論は、米軍が沖縄の基地施設を維持するための大義名分であり、日本にとっての金科玉条ではないからだ。

主権者国民の意思を尊重して、最終的に日本政府案として、普天間飛行場代替施設の移設先を海外に求めるとの決着の可能性は依然として消えていない。

昨日の「たたき台提示」が、最終的に海外移設を決定するためのひとつのステップである可能性を否定できない。

鳩山総理がすべてを読み抜いて、海外移設に結論を誘導しようとするなら、その政策運営手腕は見事と言わざるを得ない。

5月末の期限が迫っているが、現段階で鳩山内閣による問題解決が挫折したと判定するのは時期尚早であると思われる。

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2010年5月 4日 (火)

二段階対応か国内基地拒絶しかない普天間問題

鳩山総理が沖縄を訪問する。

普天間基地返還問題で、鳩山総理は代替施設の設置場所について、最低でも県外、できれば海外との方針を示してきた。昨年8月30日の総選挙で、この方針を示して政権を獲得した。

しかし、それ以前に麻生政権は米国と辺野古海岸に代替施設を建設することで合意を結んでしまった。国と国の間の合意であるため、その修正には多大のエネルギーが必要である。

それでも、日本国内の問題についての決定権は最終的には日本にある。主権者である日本国民の総意を背景に、米国との対立をも辞さぬ覚悟で、合意の修正を求めれば活路は開けるはずである。

しかし、そのためには周到な計算、周到な準備が必要である。

沖縄では仲井間知事が4月25日の県民大会に出席して、基地の県外移設を求めた。海岸滑走路も海上滑走路も県知事の許可がなければ工事に着工できない。

現実的な選択は、陸上部に暫定的にヘリ離着陸用の滑走路を建設し、訓練施設の一部を県外に移設し、中期的に基地機能をグアムなどの海外に移設することである。

この案を基準に迅速に行動を開始するべきであったと考えられる。

しかし、鳩山政権は国内の代替施設建設反対運動を傍観する態度を示してきた。マスメディアは何を考えてのことか明白ではないが、国内の基地建設反対運動を全面支援した。

こうした状況のなかで、日本全体に米軍基地に対する拒絶反応が充満する状態が生み出された。鳩山政権がこうした日本全体の空気を背景に、基地の海外移設を米国に宣言するのであれば、極めて論理的に明快な行動になる。

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しかし、日本が日本の総意として基地の海外移設を宣言すれば、米国は日本に対する悪感情を募らせることになるだろう。日米同盟そのものに対する見直しの提案がなされる可能性すらあるだろう。

日本はそこまで踏み込んだ覚悟を持つべきである。日本はこれまで日本の安全を米国に丸投げし続けてきた。その結果として、日本が米国に隷属する構造が不変のものとして存在し続けてきた。

米国に対して言うべきことを言うためには、日本が日本独自に日本の安全を考えねばならない。

日米同盟が不可欠だとする人々は、「核の抑止力」を強調する。しかし、核の非拡散を前提にすると、核を持たない国は核保有国に隷属しなければならないということになる。これも不合理なことだ。

日本は世界唯一の被爆国として核廃絶の先頭に立つべき国である。その日本であれば、核を持たず、しかし同時に米国にも隷属しない安全保障のあり方を検討するべきである。

日米同盟を絶対不変の大前提に置く考え方そのものが、対米隷属に染め抜かれた考え方なのである。

鳩山総理は基本戦略を明確にしなければならない。すでに明確な戦略があるのだと考えたいが、これまでの問題に対する発言を見ると、きわめて心もとないとの感を払拭できない。

普天間の機能を分散し、短期ではその一部を県内に移設し、中期で海外移転を目指すのか、日本の主権者の総意として基地機能の海外移設を米国に粛々と宣言するのか、選択肢はこの二つしかないだろう。

優柔不断な対応を続ければ、あっという間に期限は到来してしまう。

鳩山政権がこの問題を大きな問題に育ててしまった以上、安易な決着は政権そのものの命運をも左右する結果をもたらす。

困難な問題であることは当初から明白である。その困難な問題に対して、合理的な思考、沈着冷静な判断、周到な準備で対応し、問題を克服したとき、政権は国民から大きな信頼を勝ち取ることができる。鳩山総理の真価が問われる時が近付いている。

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2010年5月 3日 (月)

マスゴミ情報を全否定し政権公約を精査しよう

悪徳ペンタゴンとの最終決戦である参院選が近づいてきた。日本政治を主権者国民のための存在にするためには主権者国民勢力が参議院での過半数を確保しなければならない。

昨年8月30日の総選挙で、主権者国民勢力は衆議院の圧倒的多数を確保した。日本史上初めて、民衆の力により政権が樹立する偉業が成就した。

しかし、これまで日本政治を支配してきた悪徳ペンタゴン勢力=米官業のトライアングルは、死に物狂いで権力の完全移転を阻止しようと、激烈な情報工作を展開してきた。

鳩山由紀夫総理大臣と小沢一郎民主党幹事長に関する取るに足らない問題を、針小棒大に取り上げて、民主党に対するネガティブキャンペーンを展開し続けてきたのである。

世論調査で小沢幹事長は辞任するべきだとの声が多いとされるが、一般個人のどれだけの人が、問題の詳細を十分に知っているのか。

詳細を知れば、問題にされている事案が政治的に創作されたスキャンダルであることが明白になる。

鳩山総理の問題は検察審査会が不起訴相当としたことで決着したが、小沢幹事長の問題は検察審査会が起訴相当としたために、まだ尾を引いている。

しかし、問題とされているのは、収支報告書に一時的な資金立て替え払いが記載されていなかったと云うだけの問題である。一時的な資金立て替え払いについては、収支報告書に記載しなくてよいと云うのが、これまでの慣例であったことも明らかにされている。

一般国民が世論調査で小沢幹事長は辞任するべきだと回答するのは、マスメディアが昨年の三三事変勃発以来、1年以上にわたって、「小沢氏は悪い」とのイメージ報道を展開し続けてきたことにしか理由を見出すことができない。

こうした情報工作に引きずられて政治が歪められる点に、日本政治の最大の弱点が存在している。

マスメディアの民主党攻撃は、小沢一郎氏と鳩山由紀夫総理大臣に限定されている。渡部恒三氏、仙谷由人氏、前原誠司氏、岡田克也氏、枝野幸男氏などの民主党内反小沢氏陣営の人々は、小沢氏の影響力排除のためにマスメディアに重用されている。

つまり、これらの人々も悪徳ペンタゴンサイドに属すると見なして差し支えがないということである。

現代政治の最大の特徴は、世論が政治を動かす最大の原動力になることだ。問題は、その世論が主権者国民の生の声を集約して形成されるのではなく、個人の判断形成に圧倒的な影響力を有するマスメディアの情報誘導によって形成される点にある。

マスメディアが情報工作によって「世論」なるものを創作する。政治はその「世論」に動かされて変化する。となると、政治を支配する最大の力をマスメディアが保持してしまうことになる。

メディアは立法、行政、司法の三権に加えて「第四の権力」と称されることがあるが、実態は「第一の権力」に成り上がってしまっている。

マスメディアは日本政治を支配してきた三大勢力である米官業のトライアングルの広報部隊である。テレビに露出する大多数のタレント、言論人の人相には、品性下劣さが隠しようもなくにじみ出ている。

このマスメディア情報、マスゴミ情報との闘いが次期参院選の最大の焦点になる。

主権者国民はマスゴミの情報誘導に絶対に乗らないことを肝に銘じなければならない。主権者国民はこれまで悪徳ペンタゴンに支配されてきた被支配勢力である。

昨年8月の総選挙を通じて主権を回復したかに見えるが、民主党内にも悪徳ペンタゴン勢力は存在しており、まだまだ実権を確保するに至っていない。

主権者国民は現状では既存の支配勢力に対する抵抗勢力=レジスタンス勢力に過ぎないことを自覚しなければならない。

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参院選に勝利して初めて、主権回復が現実のものになる。

主権者国民レジスタンス戦線は、マスゴミ情報を全否定するところから出発しなければならない。連帯して、すべての主権者国民に、マスゴミ情報の全否定を伝達してゆかねばならない。

そのうえで、日本政治を主権者国民のための存在にするための具体的方策を明示し、この基準に照らして参院選を闘わねばならない。

三つの具体的判断基準が存在する。

①対米隷属政治からの脱却

②官僚天下りの根絶

③企業団体献金の全面禁止

②天下り根絶では、国家公務員に対して、「退職直前10年以内に関係した企業・団体には、退職後10年間は再就職できない」といった、客観基準による再就職規制を設定しなければ、天下り根絶は実現しない。

各党の政権公約がこの部分を明確にするかを点検しなければならない。

③企業団体献金の全面禁止では、この全面禁止の法制化を明確に公約に掲げるのかどうかが判定基準になる。

舛添要一氏が自民党を離党して改革新党を創設したとの報道があったが、この政党は「企業団体献金全面禁止」を明確に公約に掲げる方針だという。

「みんなの党」が「企業団体献金全面禁止」を公約に掲げないのなら、この二つの政党を比較するなら、改革新党の主張に圧倒的な説得力が生まれる。

レジスタンス戦線主権者国民は、国民が主権を回復するための方策を検討しなければならない。何よりも大切なことは、マスゴミの情報操作を無力化し、主権者国民の基準に従って参院選を闘い抜くことである。

そのための主力戦闘能力を担うのがネット情報であるますごみ。

「最低でも企業団体献金全面禁止」を参院選のキャッチフレーズとして活用するべきである。

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2010年5月 2日 (日)

天下り根絶には抜本的な制度変更が不可欠

①対米隷属政治からの脱却

②官僚天下りの根絶

③企業団体献金の全面禁止

この三つを実現することで、日本政治は根本から一新される。

政権交代実現により、日本政治には新しい次元が開けた。

日本政治の三つの特性は、戦後65年、明治開闢以来140年、55年体制確立以来55年間、日本政治の基本構造をなしてきた。

米国、官僚、大資本が日本政治の実権を握り、主権者である日本国民は政治の脇に置かれ続けてきた。

_72 米国、官僚、大資本による政治の私物化、日本政治の利権化に代理人として動いてきたのが利権政治屋とマスメディアである。米官業に政と電を加えた五者が日本政治の利権化、利権勢力による日本政治私物化を実現してきた主体である。これを悪徳ペンタゴンと称している。

鳩山政権の枝野幸男行政刷新相が陣頭指揮する事業仕分けが公開されている。政府部門内に膨大な無駄が存在することが改めて浮き彫りにされている。

こうした事実が国民の見える場で明らかにされることは意義があるが、これだけの無駄が明らかにされながら、問題への対処には不十分さが残る。

昨年末にも事業仕分け第1弾が実施された。

事業仕分けの会場になった独立行政法人国立印刷局の体育館。国立印刷局も事業仕分けの対象とされたが、「抜本的な見直し」とされただけで、その後の対応が明確でない。

枝野氏は、今回の事業仕分けで対象としなかった機関については、対応の方向がすでに定まっており、次のプロセスに移行していると述べた。

しかし、例えば、国立印刷局の体育館売却などについても、期限は定められていないのではないか。

重要なことは、それぞれの機関の見直しについて、具体案を、期限を定めて明示することである。事業仕分けで論議をしたところで、その場限りで意見を述べるだけなら何の意味もない。単なるショーを演じるだけになる。

個別の問題について、実態を精査したうえで俎上に載せなければ、時間がかかりすぎる。事業仕分け人が訳知り顔に意見を述べているが、仕分け人の大半は財務省の御用側人で占められているのが現状である。財務省主計局が予算査定で行っていた作業を、仕分け人に演じさせているだけの印象が強い。

与党国会議員が事前に個別機関の実情を精査し、その国会議員が結論をあらかじめ持って公開討論の場で結論を得てゆかなければ効果的な無駄削減を実現することはできないだろう。事業仕分けの場には、担当した国会議員が出席して直接交渉するべきだ。

同時に、天下りの根絶についての対応があまりにも手ぬるい。

これまで自民党は、「役所によるあっせんを禁止する」ことをもって天下り禁止だとしてきた。

しかし、現実には裏で話をつけておいて、表面的には役所があっせんしたのではないとの説明による天下りが続いてきた。このことを民主党は、実質的な天下り容認であると強く批判してきた。

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ところが、枝野氏は天下り容認について、これまでの自民党とまったく同じ説明を繰り返している。つまり制度的に禁止しても、役所のあっせんでないとのことで言い逃れをされてしまう事案が多く、この意味で天下り根絶の実効性をあげることが難しいのだと言うのだ。

この問題をクリアするには、役所を退職後、5年なり10年なりの一定期間、退職直前10年間に在職した職務に関わりのある企業や団体には再就職できないことを定めるなどの、客観基準に基づく天下り禁止規定を置くしかない。

枝野氏はこのことを認識しながら、直ちに実行に移すことを決断しない。時間をかけて衆議院の任期4年間に抜本的な対応を実施すると発言する。

しかし、このような最重要事項について躊躇する理由はない。民主党が天下り根絶を政権公約として明示した以上、迅速な行動を示すことが必要なのである。

悪徳ペンタゴンはこれまでの日本の利権政治を一掃してしまいかねない鳩山政権を激しく攻撃し続けている。その成果として、マスメディアが実施する世論調査では鳩山内閣の支持率が大幅に低下した。

このまま、手をこまぬいていれば、悪徳ペンタゴンの思うつぼになる。

鳩山政権は具体的行動で日本政治刷新に向けての意思を示す必要がある。

三つの課題があると述べた。

その三つの課題に見合う大きなテーマが目の前に存在している。

①普天間基地返還問題で毅然とした対応を示すこと。

②天下り根絶に向けて実効性のある制度改革を断行すること。

③企業団体献金全面禁止を法制化すること。

の三つである。これを着実に実行することである。この三つを実現すれば、日本政治が劇的に転換することは間違いない。

メディアの悪意ある政権攻撃に対抗して、日本政治刷新を実現するには、論より証拠、着実な実践しかないことを銘記するべきである。

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