« 衆参ダブルを期待する野党転落者の悲しい現実 | トップページ | 財務省裏金一掃と天下り根絶が菅財務相の責務 »

2010年4月15日 (木)

企業献金全面禁止反対党を参院選で撃破しよう

思想・信条の自由が認められているから、それぞれの問題に対する意見、見解が人によって異なるのは当然だ。思想・信条を共にする人々が結束して政治にその主張を反映させるために政党が組織される。

政治の場では政党と政党とが意見を戦わせ、討論を行い、最終的には多数決で決定を図る。議会において自らの政党の主張を実現するには、広く有権者に訴えて主権者の支持を獲得しなければならない。

経済政策、官僚機構の位置付け、外交などの各面で、多様な意見が存在することは当然で、民主主義はあらゆる意見、見解の存在を認めつつ、意思決定は説得と討論を経たのちの多数決によって行うのだ。

政治家は主権者国民を代表して議会で活動する。主義主張は異なるにせよ、政治家は主権者国民の利益増大を目指す存在である。世のため人のために仕事をするのが政治家の責務である。

ところが、他方で、政治の世界には巨大な権力が存在する。さまざまな権力が存在するが、その大きなひとつが経済的な権力である。日本の場合でも国家予算の規模は一般会計だけで100兆円、特別会計を合わせれば200兆円にもなる。

GDPは470兆円だから、その2割ないし4割の資金が極めて少数の政治権力者の手に握られる。

一般国民が受益者になる政府支出は問題にならないが、企業が財政資金配分を受けることになると、企業の側には政治の便宜をカネで買おうとするインセンティブが働くことになる。政治の便宜を買うコストは、十分に採算に合うからだ。

企業献金が認められていれば、企業は合法的に便宜をカネで買うことができる。企業は政党支部にカネを振り込み、便宜を図る政治屋は政党支部に入ったカネを自身の政治資金管理団体に寄付させればよいのだ。

政治屋は政治資金パーティーを開き、巨額の資金を集める。パーティー券は政治的な便宜を図ってもらう見返りとして企業がまとめて購入する。

政治屋はこうして集めたカネで豪勢な飲食活動を繰り返す。政治屋の収支報告書には、企業から徴収した政治献金を実質上の遊興費に充てていることが圧倒的に多いことが示されている。

私たちの政治から、このような醜い現実を消し去ることがまずは求められるのではないか。

市場原理主義が良いのか、共生主義が良いのか。主権者国民の意見がどちらか一方だけになることはない。多寡は生じても、常に複数の意見が存在することが通常である。

多様な意見が政治の場に反映されることは望ましいことだ。どちらかの意見だけが常に正しく、反対意見が常に間違いということはあり得ない。意見の相違はあって当然であり、多様な意見が存在しないことは、何らかの弾圧が行われている場合に限られるだろう。

だが、政治を利権の道具とすることは許されない。政治活動こそ清貧であるべきなのだ。この意味で河村たかし名古屋市長の取り組みは極めて意義深い。

政治家の活動を見る際、それぞれの政治家が「カネ」を目的に行動しているのかどうかが何よりも重要である。

しかし現実には極めて多数の政治家が「カネ」を目的に政治活動に従事している。日本政治の刷新は、この部分から始めるべきなのだ。

人気ブログランキングへ

鳩山由紀夫総理大臣の政治資金の問題がとやかく言われているが、鳩山総理の場合、企業からカネをもらったという話ではなく、身内の私財を巨大な規模で政治に投入したというもので、問題の性格がまったく逆なのだ。

小沢一郎民主党幹事長が賄賂性のある不正なカネを巨大な規模で獲得したのなら問題だが、そのような事実はまったく立証されていない。憶測だけで悪者扱いすることが、冤罪を生み出す基本構造であり、国民もメディアも厳に慎まなくてはならない。

国民の意識はメディアの繰り返す憶測報道に影響されやすいのであり、小沢一郎民主党幹事長に対する有権者のネガティブなイメージは、マスメディアによって強引に刷り込まれたものである。メディアの悪質さは言語道断だ。

与党政治家が巨大な私財を築くこと自体が間違っているのだ。岸信介元首相の頃から、政治家の不正蓄財疑惑は絶えることがない。メディアが「政治とカネ」を真剣に問題にするなら、与党政治家幹部をしらみつぶしに一人ずつ、総点検するべきだ。なぜ小沢一郎氏だけがやり玉に挙げられるのか。納得できる説明を示すマスメディアは存在しない。

国民のための政治を実現する第一歩は、利権政治屋を一掃することだ。

本ブログで繰り返し主張しているが、そのために最も有効な方策は、企業団体献金を全面禁止することである。政治家はカネのために動くべきでないのだ。カネではなく信念と思想に従って動くべきなのだ。

企業団体献金全面禁止に反対する議員は民主党内にもいる。彼らが政治家を目指した理由のひとつに「カネ」が入っていたのだろう。

しかし、「カネ」のために政治活動を行う人間は無血革命政府には不必要だ。

「みんなの党」は企業団体献金全面禁止を公約に掲げて参院選を戦えるのか。企業団体献金全面禁止を公約に掲げるなら、ひとつの政治勢力としての存在が容認される。しかし、企業献金全面禁止に反対するなら、「みんなの党」も金権政党のひとつにすぎないことが明白になる。

「カネ」を目的にしない政治家による議会を生み出す必要がある。意見に相違があるのは当然で、建設的な論戦を国会で大いに繰り広げるべきだ。

国民の利益を追求しなければならない政治家が、自分の金儲けを軸に政治活動を展開するなら、良い政治が生まれるはずがない。

参院選後、必ず企業団体献金全面禁止を実現することが参院選に課せられた大きな課題である。主権者国民はこの視点で参院選を捉えるべきだ。

鳩山総理大臣には、普天間問題を処理したうえで、企業団体献金全面禁止について、利権政党とは明確に一線を画するメッセージを発してもらいたい。

人気ブログランキングへ

人気ブログランキングへ

売国者たちの末路 Book 売国者たちの末路

著者:副島 隆彦,植草 一秀
販売元:祥伝社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 

知られざる真実―勾留地にて― Book 知られざる真実―勾留地にて―

著者:植草 一秀
販売元:イプシロン出版企画
Amazon.co.jpで詳細を確認する

« 衆参ダブルを期待する野党転落者の悲しい現実 | トップページ | 財務省裏金一掃と天下り根絶が菅財務相の責務 »

企業献金全面禁止提案」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 企業献金全面禁止反対党を参院選で撃破しよう:

» リチャード・コシミズ【裏社会学】静岡講演会   小泉と暴力団、警察と統一協会の関係! [日本国憲法擁護本当の自由主義と民主主義連合〜法大OBのブログ]
★ポチっとblogランキング(^^ゞにご協力ください 2010.4.10_10/19 リチャード・コシミズ【裏社会学】静岡講演会 小泉と暴力団との関係、ブッシュと暴力団の関係を暴露されています。小泉がなぜもてはやされたか、それは金融資本と暴力団の後押しがあったからです。 小泉がやった郵政ユダヤ化の本質が暴露されています。 2010.4.10_12/19 リチャード・コシミズ【裏社会学】静岡講演会 公安警察と統一協会の癒着は事実です。在特会の暴力取り締まり... [続きを読む]

» 5月23日(日)「5・23第二言論サミット」へのご案内 [杉並からの情報発信です]
5月23日(日)「5・23第二言論サミット」 〜メディアに政権交代を! 世界は周辺から変わる!〜 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  いま、静かな地殻変動が起き始めています。変革の息吹がいたるところ に芽生え始めていますが、その流れにブレーキをかけ敵対しているのが大 マスコミ(新聞・テレビ)ではないでしょうか。彼らを第一言論とするな らば、それとは違う視点を持つ私たちの言論を第二言論と定義します。権 力のない側の個人メディア・小メディア・表現者が24人が集まり、ど... [続きを読む]

» オバマのチェンジは偽物だった!? 米下院議員ロン・ポール氏人気急上昇 [ライジング・サン(甦る日本)]
以前からロン・ポール氏の事は時々書きましたが、本日の副島隆彦氏のサイト「学問道場」内にあるリンクで 「気軽にではなく重たい気持ちで書く掲示板」 (通称 重掲)に、ロン・ポール氏が2012年の大統領選挙世論調査で、なんとオバマと五分(オバマ42% ロン・ポール41... [続きを読む]

» 検察ファッショに終止符を! [三角広場]
nbsp;古今東西、世界各国を見わたしても、そういう権力が横暴を繰り返してきたというのは、残念ながら人類の歴史上当然です。また、私自身はそこに健全を求めるというアプローチはあまりせず、むしろ、それを古今東西、世界各国を見わたしても、そういう権力が横暴を繰り返してきたというのは、残念ながら人類の歴史上当然です。また、私自身はそこに健全を求めるというアプローチはあまりせず、むしろ、それをチェックする機関であるジャーナリズムがきちんと機能するかどうか……というところにポイントをおいてこれまでやっ... [続きを読む]

» 鳩ポッポ応援団~メディアの嘘を暴け!!(中)~Caccyo通信100415 [父さんの日記]
かっちょ様の「熱い」Caccyo通信100415です。前回の「メディアの嘘を暴け!!(上)」から続けてお読み下さい。<鳩ポッポ応援団~メディアの嘘を暴け!!(中)~Caccyo通信100415>■日本のメディアに正義はあるのか?~「三.三事変」と「一.一五事変」ボクが「メディアがちょっとおかしいぞ!」と、気付いたのは昨年3月3日に小沢民主党代表(当時)の政策秘書の大久保隆規氏が政治資金規正法違反で逮捕されてから!!!『三.三事変』と後日命名された大久保逮捕から、その後1ヶ月間に渡って執拗に繰り返され... [続きを読む]

» 【撒き餌】「利権こそが全て」が宦官ジミンの本質である限り、復権など許してはならない【画餅】 [ステイメンの雑記帖 ]
 「アルカイーダ」鳩愚弟や「オリエント」与謝野などが逃げ出した為、すこしは落ち着くかと思っていたメルトダウン寸前の宦官ジミンだが、今度は「ネズミ男」舛添を巡って悶着が発生しているようである。  無論、この 内輪揉めが主権者たる国民不在で行われている ことは言うまでもない。  ママチャリ谷垣に指導力が皆無なお陰で内紛が続く宦官ジミンであるが、来るべき夏の参院選まで残すところ約3ヶ月となっていささか慌ててきたのか、公約の原案とやらをまとめたようである。  もっともその内容たるや、 現実や能力を全く無視し... [続きを読む]

» 村木厚子さんの裁判・・・第17回公判 [ボヘミアンな京都住まい]
村木厚子さんの裁判、今回は証人尋問と被告人質問だったそうです。 公判の様子は近日中に ・村木厚子さんを支援する会 http://www.airinkai.or.jp/muraki_sien/ ・村木厚子さんの裁判を見守り支援する部屋 http://www.prop.or.jp/court/ にて傍聴記がアップされるでしょうから、そちらをどうぞご確認ください。 これまで同様に江川さんと竹中さんのツイートを時系列順で転記しました。確認用に1つ1つのツイートにそれぞれリンク貼ってます。 証拠採用の件はちょ... [続きを読む]

« 衆参ダブルを期待する野党転落者の悲しい現実 | トップページ | 財務省裏金一掃と天下り根絶が菅財務相の責務 »

有料メルマガご登録をお願い申し上げます

  • 2011年10月より、有料メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」の配信を開始いたします。なにとぞご購読手続きを賜りますようお願い申し上げます。 foomii 携帯電話での登録は、こちらからQRコードを読み込んでアクセスしてください。

    人気ブログランキング
    1記事ごとに1クリックお願いいたします。

    ★阿修羅♪掲示板

主権者は私たち国民レジスタンス戦線

  • 主権者は私たち国民レジスタンスバナー

    主権者は私たち国民レジスタンスバナー

著書紹介

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

関連LINKS(順不同)

LINKS1(順不同)

LINKS2(順不同)

カテゴリー

ブックマーク

  • ブックマークの登録をお願いいたします
無料ブログはココログ