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2010年3月

2010年3月31日 (水)

谷垣党首空振り三振に終わった第2回党首討論

鳩山由紀夫内閣総理大臣と野党代表である谷垣禎一氏、山口那津男氏による党首討論が実施された。

鳩山総理は反省するべき点はしっかり反省したうえで国民の期待に応えるべく、国政に全力で取り組んでゆく考えを示した。

谷垣氏、山口氏は鳩山総理に対する攻撃を強め、鳩山政権に打撃を与えることを目論んだが、目論見は失敗に終わった。

谷垣氏は沖縄普天間基地移設問題について、3月末までに政府としての考え方をまとめたいとの鳩山総理のこれまでの見解をもとに、どのような案であるかの開示を求めた。

これに対し、鳩山総理は政府案を示せば、その瞬間から各種の反応が生じて収拾がつかなくなる懸念を示したうえで、政府案の腹案はあり、現在、その腹案に従って調整を進めており、現段階で公表することはできないとの考えを示した。十分に合理性のある答弁である。

同時に鳩山総理は、1996年に普天間返還が合意されたにもかかわらず、14年間も普天間の危険が除去されてこなかった事実を指摘し、これまでの自民党政権の対応の遅れを厳しく糾弾した。

谷垣氏は辺野古海岸滑走路はアセスメントの手続きを終えれば工事に着工できるところまで進展していたと反論したが、現実はそれほど容易なものではなかった。

辺野古海岸を破壊するV字形滑走路を建設するには沖縄県知事の許可が必要であるが、沖縄県議会は知事が工事着工を許可しようとすれば県知事不信任案を提出する構えを示しており、海岸破壊工事の実行に伴う大きな困難は除去されていなかった。

鳩山総理は5月末までに政府案を決定する方針を改めて明示したが、日本を属国と見る米国は米国に言うべきことを言う鳩山政権の存在を歓迎しておらず、今後の日米交渉は難航が予想される。

しかし、鳩山政権は国民の利益を軸に、粘り強い対米交渉を展開するべきである。米国がエゴを押し通そうとするなら、米国との交渉決裂も辞さない強い態度で臨むべきである。

日米同盟を何としても維持したいのは米国であり、この現実を踏まえれば、日本サイドが一方的に譲歩を重ねる必要はないのだ。

谷垣氏は日本の安全を確保するための「抑止力」を強調するが、日本の軍事力の水準は極めて高く、米軍に依存しなければ日本の安全を確保するための抑止力を確保できないということはない。

鳩山総理の極めて分かりやすい、同時に真摯な姿勢による答弁により、谷垣氏は付け入ることができなかった。

ただし、鳩山総理は5月末までの政府案決定を明言しているから、5月末までに政府案を必ず確定しなければならない。軍用機の離着陸施設が移設される、あるいは使用される地域では反対活動が展開される可能性が高いが、地元自治体と協議のうえで、5月末までに政府案を決定できれば諒とされることになる。

公明党の山口那津男代表は、鳩山総理を厳しい口調で批判したが、野党転落後、自民党と距離を置き、民主党との距離を接近させていることについて、あまりにも戦術転換が露骨すぎるとの党内の批判をかわすための演出であった可能性が高い。

鳩山総理は元秘書の裁判終了後に関係書類の返還を求め、その内容を検証したうえで、必要な資料を開示する方針を明言した。説明責任を果たす上で妥当な対応である。

郵政改革案の政府案確定に際してのゴタゴタについての質疑もあったが、鳩山総理がすきのない答弁を示し、谷垣氏も山口氏もまったく攻撃の点数を稼ぐことができなかった。

小泉竹中郵政改革本ブログでも詳しく示してきたように、背徳の政策だった。国民資産を不正に外国資本や特定資本に横流しする、巨大な疑獄事件に発展しかねない悪徳を内包するものだった。

他方で、かけがえのない特定郵便局ネットワークとユニバーサルサービスが無残に破壊されるものだった。

郵政改革案は小泉竹中郵政民営化から悪徳を排除し、損なわれた必要不可欠なサービスを回復させることを目的に成案を得たもので、正当性と合理性を備えたものである。

メディアは参院選に向けて鳩山政権与党が郵政関係の得票を得るための政府案であるとのネガティブ・キャンペーンを展開しているが、まったく根拠のない低劣な誹謗中傷である。マスメディアは自ら「マスゴミ」である実態を示してしまっている。

小泉竹中郵政民営化が実施されるなかで、郵政金融事業から100兆円以上の資金が流出した。国民が小泉竹中郵政民営化をまったく信頼していなかったことの何よりの証拠である。

亀井静香郵政相が述べるように、郵政資金が国債の安定的な買い手として存在することは、望ましいことであって非難されるべきことでない。米国経済の最大のアキレス腱が、巨大な財政赤字を賄うための資金を不安定な海外資金に依存している点にあることを忘れてならない。

さまざまな事情で財政赤字が急拡大してしまった日本において、郵政資金が国債の安定購入者として存在することは、日本経済の安定にとって極めて望ましいことである。マスゴミの知識不足、勉強不足はあまりにも深刻である。

鳩山総理には主権者である私たち国民の期待に応えるために鳩山総理を、益々の尽力を強く期待したい。

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2010年3月30日 (火)

景気回復最優先政策の正当性と国民新党の貢献

鳩山政権の郵政改革案がまとまった。亀井静香郵政担当相と原口一博総務相が中心になってまとめた原案が閣僚懇談会で了承された。

ドタバタが露見してしまったが、落ち着くべきところに落ち着いたと言える。ゆうちょ銀行、かんぽ生命の預け入れ限度額の引き上げは、2005年9月の総選挙に際しての民主党の方針と異なることが問題とされたが、現在とは局面が違う。

当時の民主党は郵政を民営化する方向に反対のスタンスではなかったが、民営化するのであれば、巨大なゆうちょ、かんぽの規模を縮小することが先決であると主張していた。

今回、限度額引き上げが提示された背景は、日本郵政が担うべきユニバーサルサービスを追加財政負担なしに賄うための財源を安定的に確保するという、まったく異なる視点からの検討にあった。

民主党内部にはかつての小泉郵政改革に対して、賛意を示した議員も存在する。ところが、実際に小泉政権が郵政民営化を強行実施した結果、多くのひずみ、歪みが表面化したのである。

郵政選挙の空気に煽られて小泉改革に賛同した国民も、その後の日本経済、日本社会の現実を知って、小泉改革の全面否定に向った。これが、2007年7月の参院選、昨年8月の総選挙結果に反映された。

かんぽの宿疑惑は、国民共有の1000億円の資産がたったの125億円でインサイダー企業に横流しされようとしていたことが明るみに出されたものだった。

地方に住む国民にとってかけがえのない貴重なサービスとコミュニティーの核を提供してきた特定郵便局ネットワークが、冷酷に切り捨てられることを推進するのが小泉竹中郵政改革の実相だった。

こうした現実を踏まえ、所管の閣僚が与党関係者と協議を重ねて練られたのが亀井郵政相の提示した政府原案だった。

仙谷由人国家戦略相は政府案策定の過程で協議にあずかっていないと亀井郵政相の提示した案を批判したが、内閣では各閣僚が分業によって政策立案を行っている。

仙谷氏が所管する分野の政府案決定について、仙谷氏が関係者による協議を繰り返し、正当なプロセスを経て決定した案が、その確定後に所管外の閣僚から批判されたら、仙谷氏は激怒するだろう。

鳩山総理が収拾に乗り出し、適正な着地点を見出したために事なきを得たが、国民の期待を背負って発足した新政権なのだから、閣僚には身勝手な行動を慎んでもらいたいと思う。

鳩山政権が解決しなければならない問題は山積している。天下り根絶、企業献金の全面禁止、対米隷属からの脱却が構造改革の三大テーマである。警察・検察・裁判所の近代化も喫緊の課題だ。また、市場原理主義を排して共生社会を構築することが求められている。

これらの構造改革に取り組むことはもちろん重要だが、直面する生活問題への取り組みが短期的には何よりも重要である。

国民の生活を支えるとは、日本経済の回復を確実に維持することである。

日経平均株価が11000円台を回復した。心配された景気二番底への転落も回避できる可能性が生まれてきている。

財政赤字が拡大するなかでの景気支持政策の遂行は針の穴に糸を通すほどに困難な課題であるが、これまでのところ鳩山政権は、見事にこの課題をこなしている。

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クリティカルなポイントになったのは、2009年度第2次補正予算を当初の想定よりも4兆円拡大したことである。

鳩山政権は政権発足直後に事業仕分けを実行して2009年度第1次補正予算を3兆円凍結した。第2次補正予算は、当初、この3兆円を財源とする小規模なものとすると想定されていた。ところが、国税収入の減少に連動して地方交付税が大幅に減少することになり、国家財政だけでなく地方財政が窮地に追い込まれるリスクが表面化した。

こうした情勢を踏まえて、鳩山政権は第2次補正予算規模を4兆円積み増したのである。

第2次補正予算の支出が2010年度にずれ込むことが影響して、2009年度から2010年度にかけての財政デフレのリスクが大幅に減殺された。仙谷行刷相が財政政策運営の方針転換を明言した昨年11月29日を境に日経平均株価は、下落トレンド入りを免れて上昇波動に転じたのである。

鳩山政権が景気重視の政策スタンスを維持して今日に至ったことが、株価上昇持続、景気回復持続の最大の要因である。鳩山政権内部には財政再建原理主義に近い主張を示す閣僚も存在していたが、結果的には財政再建原理主義が抑制され、景気回復重視の政策が損なわれずに済んだ。

この結果が生まれたことに対して最大の貢献を示したのは国民新党である。亀井静香国民新党の乱暴とも言える積極行動が、鳩山政権の景気回復重視政策を牽引したことは誰も否定できない事実である。

鳩山政権閣僚、民主党議員は、この事実を公正に見つめる必要がある。国民新党が乱暴な景気回復重視政策を次々に提案してこなかったなら、鳩山政権の経済政策は、これまでの現実よりははるかに財政緊縮の方向に引き寄せられていただろう。

日本の財政は深刻な状況にある。税収が37兆円で国債発行が53兆円という姿が異常であることは誰も否定しようがない。

しかし、問題はこの現状を踏まえてどのような経済政策運営の手法を展開するかである。96年の橋本政権、00-01年の森・小泉政権は景気回復初期に超緊縮財政に舵を切って日本経済を破壊した。経済を破壊しただけでなく財政をも破壊したのである。

景気回復初期における経済政策の鉄則は、景気回復の維持優先である。景気重視政策は財政収支悪化要因になると主張する似非専門家が多いが、事実は逆だ。

財政再建には税収の増加が不可欠で、税収は景気回復が持続しない限り絶対に増加しない。法人税を減税して消費税を増税する話が取り沙汰されているが、日本の法人実効税率は必ずしも高くない。生活者ではなく大資本に有利な税制を追求するなら、これまでの自民党政権と同じになる。

歳入増加策を検討するのは、政府支出の無駄を排除し終えた後の話で、いま論議すべきテーマでない。

まずは、景気回復を確実に持続させることが最重要の政策課題である。少数政党である国民新党のプレゼンスが大きいことを不満に思う民主党議員が存在するのだと思うが、国民新党の大きな働きによって鳩山政権が持ちこたえている現実を直視しないと、民主党は本当に足元をすくわれることになる。

株価が11000円を回復したことを受けて、鳩山政権は景気回復重視の政策スタンスを今後も維持する方針を再確認するべきだ。

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2010年3月29日 (月)

主権者である私たち国民が選ぶべき道

郵政改革案をめぐって鳩山政権内部での意見の乱れが表面化し、メディアに格好の攻撃材料を与えてしまっている。鳩山総理はこのような局面でこそリーダーシップを発揮して、内閣としての統一見解を早急に国民に示す必要がある。

メディアは2005年9月の総選挙で民主党がゆうちょ限度額の引き下げを主張していたことと今回の限度額引き上げの矛盾を指摘するが、2005年9月と2010年3月とでは、まったく状況が異なっていることを無視すべきでない。この点を無視した論議は、鳩山政権を批判するための論議にすぎないと言わざるを得ない。

小泉竹中郵政改革が欺瞞に満ちたもので、国民の利益ではなく米国や一部の政商にだけ巨大な利益を供与するものであったことについては、本ブログの

竹中金融行政の闇

郵政民営化・郵政利権化(1)

郵政民営化・郵政利権化(2)

かんぽの宿(1)

かんぽの宿(2)

かんぽの宿(3)

西川善文日本郵政社長解任

の各カテゴリー記事、ならびに3月26日付記事

合理性と正当性を備える鳩山政権の郵政改革案

3月28日付記事

鳩山総理は直ちに郵政改革案の統一を図るべき

などを参照いただきたい。

小泉・竹中郵政改革が、巨大な国民財産を不正に、そして不当に外国資本や特定の政商に収奪させることを目的に仕組まれたものであったとの疑惑は、もはや疑惑と呼ぶ段階を超えている。

かんぽの宿疑惑では、すでに刑事告発もなされているが、腐り切った、そして米国の手先となっていると見られる検察は、この重大事件をまったく捜査しようともしていないようである。

参院選で鳩山政権の政権基盤が盤石になれば、こうした巨大疑惑にメスを入れることが可能になる。逆に言えば後ろ暗い勢力は、断末魔の叫びをあげて必死に参院選での鳩山政権敗北に向けて工作活動を展開しているのだ。

国民新党がリーダーシップを発揮して、

①かんぽの宿売却を凍結したこと

②株式売却について仕切り直ししたこと

③国民の利益を基準に郵政改革のあるべき方向を再検討したこと

を高く評価すべきだ。

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「かんぽの宿」売却について会計検査院が報告書をまとめたが、きわめて歪んだ政府資産横流しが画策されていた実態が改めて明確に示された。日本郵政を擁護してきた御用人らの歪みも同時に明らかにされたわけだ。

鳩山政権の支持率が下落した最大の背景は、政治とカネの問題を材料にマスゴミが集中豪雨のように鳩山政権を攻撃してきたことにある。

マスゴミは口を開ければ、小沢幹事長の辞任を求める声が国民の4分の3にも達していると言うが、国民全員に聞いたのでもないのに、嘘八百を並べるなというのが、常識ある者の感想だろう。

亀井静香金融相は、「メディアが毎日毎日、小沢が悪い小沢が悪いと騒いでおいて意見を聞くんだから、そんな調査結果になるのは当然だ」と発言するが、正鵠を射た指摘だ。

マスゴミに身を置く者のなかに、正義や公正を重んじる人物がもう少し存在していてもよいと思うが、そのような人材が枯渇しつつあるところに、マスコミがマスゴミと呼ばれてしまう原因がある。

「政治とカネ」の問題を断ち切るには、企業団体献金を全面禁止するのが何よりも有効である。小沢一郎幹事長が「企業団体献金の全面禁止」提案をぶつけたことに対して、説得力ある批判を示せる者はいない。

利権複合体=悪徳ペンタゴンは「政治とカネ」問題の根本的浄化を望んでいない。彼らは、これまで同様にカネの力にモノを言わせて利権政治を維持することを目的として行動している。鳩山政権が日本の利権政治構造を破壊しようとしているのに対し、彼らは鳩山政権をつぶすことによって利権政治を温存しようと考えているのだ。

マスゴミを含む利権複合体=悪徳ペンタゴンにとって、企業団体献金全面禁止は呑むことのできない提案なのだ。日本経済新聞、産経新聞、読売新聞が企業献金全面禁止に反対の姿勢を示していることは喜劇としか言いようがない。

彼らは懸命に、政治とカネの問題を解決するうえでの「企業団体献金全面禁止」の意味を希薄化しようと無理な情報誘導を展開している。

日本政治を特定勢力に私物化された状態から解き放ち、国民のための存在に変革することが政権交代の目的である。これまでの日本政治は、官僚、大資本、米国に利益を提供するためのものだった。これらの勢力に便宜を図る政治屋がカネを目的に行動してきたのが、これまでの日本政治の実態だ。

特定勢力の利益のために政治を運営するには、一般国民を騙さねばならない。一般国民を騙すうえで欠くことのできない存在が、政治に支配される走狗としてのマスメディア=マスゴミだった。このマスゴミが跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)しているのがいまの日本のマスメディア情報空間である。

主権者国民にとっては、国民のための政治を実現する主体は誰でもよい。民主党でなければならないことはない。

だが、いまの政治状況のなかでは、主権者である国民が思いを託せるのは鳩山政権与党しかない。

民主党のなかに悪徳ペンタゴンと連携する人々が存在するのは事実と思われる。「みんなの党」は、うっかりすれば主権者国民の声を代表しているように見えてしまう面があるかも知れない。

しかし、これまで本ブログで論述してきたように、「みんなの党」はまがいものであって、国民のための政治実現を希求する国民は決して「みんなの党」を支援してはならないと思う。また、民主党では、可能であれば、悪徳ペンタゴンと連携する人々に離党してもらい、純粋に悪徳ペンタゴンと対決する政党に脱皮してもらいたいと思う。

それでも忘れてならないことは、現実のなかからしか選択できないということだ。この点を踏まえれば、民主党を中核とする現在の政権与党を支援し、この勢力を正しい方向に誘導してゆくしか道はないのだと思う。

民主党は議席が多いが、参議院の事情で社会民主党、国民新党の力を得て初めて政権を樹立することができたのだ。この原点を忘れて、少数勢力の政党をのさばりすぎると批判するのでは、奢れる平家になってしまう。

日本経済の二番底突入を回避しつつある鳩山政権であるが、国民新党が補正予算編成で強力なリーダーシップを発揮していなかったなら、いまごろは株価暴落と景気二番底で政権が真正危機に直面していたはずだ。

菅直人財務相は副総理も兼務しているのだから、もう少し、現実がよく見えていなければならないように思われる。

問題は山積しているが、日本政治刷新を求める主権者国民は、鳩山政権を支えつつ、鳩山政権が方向を誤らないようにしっかり誘導しなければならない。

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2010年3月28日 (日)

鳩山総理は直ちに郵政改革案の統一を図るべき

鳩山政権の郵政改革案について、閣内での意見の乱れが表面化している。

ゆうちょ、かんぽ限度額を引き上げるとした亀井静香郵政担当相の方針発表について、閣内から反対意見が示されている。亀井静香郵政改革担当相は日本郵政に対する消費税免除について言及し、菅直人財務相が否定的見解を国会質疑で示した。この問題については亀井担当相が、税調で決定することであり消費税免除は個人的な見解を述べたものであると説明して問題は解消している。

ゆうちょ、かんぽ限度額引き上げについて、亀井静香担当相や大塚耕平金融担当副大臣は、郵便事業等のユニバーサルサービスを維持するための財源を確保するための方策との説明を示しており、一定の合理性を備えていると評価することができる。

民主党は2005年の総選挙に際して、郵政を民営化するのであれば、その前にゆうちょ、かんぽの規模を縮小するべきであるとの見解を示し、その文脈のなかでゆうちょ限度額の引き下げを提案していた。

しかし、2005年9月の総選挙では自民党が勝利し、ゆうちょ、かんぽの規模を維持したままでの郵政民営化に進んだ。そのなかで、地域の特定郵便局ネットワーク維持などについては、基金を設けるだけで、ネットワーク維持の責任を日本郵政に課さなかった。

この結果、郵政サービスは低下し、将来的なネットワーク維持についても黄信号が灯る状態が生まれていた。

鳩山政権の郵政改革は時計の針を2005年9月に戻して実行されるものではない。2005年9月の総選挙では、良い悪いを別にして郵政民営化に対するゴーサインが国民から示され、そのうえで郵政民営化が進められた。

鳩山政権はその延長上で新たに郵政改革を実行するのであって、2005年時点での論議にそのまま制約される必要はない。

2009年8月の総選挙は、郵政改革についても重要な公約が鳩山政権与党によって掲げられた。総選挙後、民主党だけではなく社民党、国民新党が政権協議を重ねたうえで鳩山政権が発足した。現在の郵政改革はこの政権協議を踏まえたものであって、2005年9月の総選挙における民主党政権公約に制約されるものではない。

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小泉政権が強硬実施した郵政民営化の延長上に現状があることを踏まえる必要がある。この現状を前提に置いて、特定郵便局ネットワークを維持することなどのユニバーサルサービスを追加的な財政負担を生まないように実現するための方策としてゆうちょやかんぽの限度額引き上げが提案されたのであれば、一定の合理性を有するということだ。

今回の問題の核心は、政権内部で完了すべき意見調整、見解統一化が政権外部との討論の場に持ち込まれている点にある。

国会質疑で政権内部の意見の乱れはすでに表面化している。鳩山総理ならびに菅直人副総理は、直ちに鳩山政権内部で意見調整を実行するべきであった。

日曜日午前の政治関連番組に政権閣僚が多数出演して、他党との討論の場で政権内部の意見対立を演じたのでは、野党との政治対決に勝利することなど覚束ない。

菅直人財務相は財務相と経済政策担当相を兼務するだけでなく、副総理を兼務しているのである。亀井郵政担当相との意見の相違がこれまでも何度か表面化しているが、政党討論会の場にまで個人的感情を持ちこんだのでは副総理の重責を担うことはできない。

鳩山総理は久しぶりの休養に出かけたと伝えられているが、休養に出る前に、重要問題についての閣内での意見統一を図るべきであった。

政権内部での足並みの乱れは野党に格好の攻撃材料を提供するだけでなく、鳩山政権打倒の使命を帯びるマスゴミにも格好の攻撃材料を与えるものであることを銘記する必要がある。

鳩山総理は直ちに郵政問題についての閣内意思統一を図り、問題の収拾を図るべきである。

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2010年3月27日 (土)

昨年来高値を更新した日経平均株価

日経平均株価が昨年来高値を更新した。

3月26日の日経平均株価終値は10,996円で1月15日の終値10,982円を上回り、2008年10月2日以来、1年半ぶりの水準に上昇した。

日本の株価は昨年11月27日に9081円の水準に下落し、再び下落トレンドに突入するリスクに直面した。いわゆる景気二番底リスクだった。

鳩山政権が2010年度に強烈なデフレ予算を編成してしまう危険があった。私は会員制レポート『金利・為替・株価特報』に繰り返しこのリスクを記述した。

同レポートは鳩山首相、小沢一郎幹事長を含む約130名の政権与党国会議員の手元に届けられている。政権幹部にはレポートを熟読していただいていると思う。

昨年11月29日、仙谷由人行政刷新相はテレビ朝日番組で財政政策運営の軌道修正を明言した。鳩山政権は2009年度補正予算規模を当初予定の3兆円から7兆円に拡大したのである。2009年度第2次補正予算に追加的に4兆円の支出を盛り込んだ結果、2009年度から2010年度にかけての財政デフレのリスクが大幅に減殺されたのである。

2009年度第2次補正予算は2010年に入ってから国会に提出され、通常国会で成立した。実質的に2010年度予算を補強する内容になった。

日本の株価は11月30日以降反発に転じ、昨年8月26日の10,639円を超え、この3月26日には1年半ぶりの高値を記録したのである。

『金利・為替・株価特報』では、年初来、日米株価の年央に向けての上昇、ユーロの米ドルに対する下落、米ドル上昇の可能性、日本の長期金利上昇への警戒感、年初以降の日米株価の小幅調整のリスクを提示してきた。

スリーネーションズリサーチ株式会社HPに『金利・為替・株価特報』ご購読のご案内を掲載し、サンプルとして本年1月12日発行の『金利・為替・株価特報』第100号の全文をPDFファイルで公開しているので、ぜひご参考にご高覧賜りたい。

歩年年初段階では、NYダウは昨年3月以来、10ヵ月の上昇を示してきたので、ある程度の調整が生じるリスクが高まったと判断した。10%内外の株価調整が生じると予測し、年初来警戒を呼び掛けた。

予測よりはやや早く、1月中旬以降株価調整が生じたが、レポートでは、10%内外の調整にとどまり、株価は再び上昇に転じるとの見通しを示し、2月12日号ではすでに調整が一巡した可能性が高いことを記述した。

2001年から2003年にかけての株価大暴落と経済崩壊は、国民生活を破壊して多くの市民が苦しみの淵に追い込まれた。経済崩壊の原因は小泉政権の景気破壊政策にあった。

小泉政権は経済が急激に悪化してダイエー危機が表面化した2002年年初、経済政策を大きく転換した。5兆円規模の財源調達を含む大型補正予算を編成して日本経済の危機に対応した。2009年に麻生政権が景気支持の経済対策を打ち出したことと重なる。

株価は反発して経済も改善の兆しを示したが、2002年の半ばに、政策スタンスをもう一度超緊縮に戻してしまった。

私は2002年7月のNHK日曜討論で竹中氏に対して、2002年度は必ず補正予算が必要になる。補正予算を編成するなら、景気改善の流れが生じている早い段階に方針を示して経済心理を支えるべきであることを提言したが、竹中氏は「補正予算検討など愚の骨頂だ」と述べて私の提案を拒絶した。

この竹中発言を契機に株価は急落に転じ、日本経済は戦後最悪の状況に陥ってしまった。結局小泉政権は2003年に入ってから5兆円の大型補正予算編成に追い込まれた。

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2009年11月に鳩山政権が当初の方針を変更して7兆円規模の補正予算編成に進んだことは、2002年に小泉政権が犯した政策大失敗の教訓を見事に生かしたものだった。

経済の緩やかな改善が続き、企業収益が劇的に変化し始めている。2011年3月期の上場企業の経常利益は4割から8割の増益になる見込みである。この企業収益改善見通しが株価の堅調を支えている。

重要なことは、このような経済改善傾向が生まれている局面で、経済政策が景気改善維持に向けての政策スタンスを堅持することである。

過去の政策失敗は、いずれも景気改善の初期に、景気支持から財政再建に経済政策のスタンスを転換したために生じている。鳩山政権は、当面、景気回復維持に軸足を定め、ぶれない経済政策運営を継続する必要がある。

夏の参院選に向けても、第一に重要なことは経済回復基調を確実に維持することである。「国民生活が第一」を掲げる鳩山政権は、国民生活の基礎である経済の健全な回復を最重視する必要があるのだ。

3月26日に『金利・為替・株価特報』第105号を発行した。手前味噌になるが、同レポートでは、年初以降の株価調整、ユーロの対米ドル急落、日米株価の反転上昇、米ドルの対円での上昇傾向、日米長期金利の上昇などの変化を的確に予測し続けてきている。

会員制レポートということで、ご購読の皆様には費用負担をお願い申し上げているが、今後も有益な情報の提供に努めて参りたい。同時に鳩山政権の政策運営に役立てていただく情報提供に努めて参る所存である。ご参考に上述したレポートサンプルをぜひ一度ご高覧賜りたい。

以下に2010年3月26日号のタイトルおよび目次を記載させていただく。

タイトル
「鳩山内閣の真価が問われる参院選政権公約」

<目次>

1.【政局】参院選に向け激化する神経戦

2.【政策】民主党が示すべき経済政策

3.【外交】日米密約と対米外交の刷新

4.【政策】米国医療保険制度改革と分配政策

5.【企業経営】日本企業の成長戦略

6.【株価】堅調持続の内外株価

7.【為替】米ドル上昇の気配

8.【金利】長期金利上昇に警戒

9.【投資】投資戦略

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2010年3月26日 (金)

合理性と正当性を備える鳩山政権の郵政改革案

3月24日、鳩山政権で郵政改革を担当する亀井静香金融相などが中心となって取りまとめた郵政事業見直し策が公表された。

小泉政治礼賛報道を展開してきた小泉新報とも呼ぶべき日本経済新聞は早速、「選挙にらみ ゆがむ郵政」の見出しをつけて政府案に対する誹謗中傷を開始した。

社会の木鐸であるべき新聞が政治的偏向をあまりに強めれば一般市民が購読から遠ざかることは当然である。政権交代とともに下野したと公言する産経新聞ともども、新聞各社の経営状況は極端に悪化している。

小泉政権が提示した郵政民営化法案は2005年8月に参議院で否決された。小泉元首相は両院協議会を開くこともせずに、法案を可決した衆議院を解散して郵政民営化を強行した。

メディアが翼賛報道に徹した2005年総選挙では、民主党が的確な政策対案を示すことができなかったことも影響して自民党が圧勝した。

小泉元首相は郵政民営化に反対の自民党議員を自民党から追放し、その全員に刺客を放って国会から抹殺しようとした。

副幹事長を更迭するどころの話ではなかった。党執行部の統率を維持するために党運営に反旗を翻す副幹事長を更迭するのは、組織の論理として正常なものである。

偏向日本経済新聞記者出身の田勢康弘氏は、「解任は最悪の選択」と民主党の細野豪志氏に噛みつくが、田勢氏が小泉独裁政治に噛みついた話を寡聞にして聞いたことがない。

党執行部に反旗を翻す副幹事長を更迭することに目くじらを立てるほど、百家争鳴を尊重するはずの日本経済新聞は、小泉純一郎氏と昵懇(じっこん)の杉田亮毅氏が社長に就任すると、前任社長の鶴田卓彦元社長を追放し、イエスマンばかりの体制を敷いたまま、現在に至るのではないか。

百家争鳴の執行部を尊重するはずの日本経済新聞が、小泉純一郎氏の史上空前の独裁政治を批判しないのでは、中立公正を尊ぶ市民は日本経済新聞の読者をやめることになるだろう。

小泉元首相が郵政民営化に執着した理由は三つだと言われている。第一に個人的な怨恨。小泉氏が衆議院議員に初めて立候補したとき、小泉氏は郵政の応援を得ることができず落選した。この個人的怨恨=ルサンチマンが郵政民営化の原点であると指摘されている。

第二は、小泉氏が純然たる大蔵族議員であっとことと深く関わっている。郵政民営化は銀行業界の悲願であった。大蔵族議員は銀行業界の利益拡大のために行動する。小泉改革のひとつの住宅金融公庫廃止も、住宅ローンビジネスを拡大したいとの銀行業界の利益拡大のために実施された施策である。

第三は、米国が郵政民営化を強く要請したことだ。米国の狙いは二つあった。ひとつは郵政資金350兆円の支配権を確保すること。簡保資金が米国保険商品に流出することも目的のひとつにされた。

いま一つの狙いは日本郵政が保有する巨大不動産を収奪することだった。かんぽの宿疑惑は、そのミニチュア版である。時価1000億円の不動産資産が危うく100億円で払い下げられるところだった。

小泉政権は25万の郵政職員が公務員でいる必要はない。政府部門内に滞留する郵政マネーを民間に放出し、日本経済を活性化させるために民営化が必要だと説いた。民営化してもサービスの低下はないと断言していた。

ところが、2007年10月に民営化が実現したのち、これらの公約は守られたのか。

25万人の職員はこれまでも税金で賃金が支払われていたわけではなかった。労働者の名称が変わっただけである。むしろ深刻な問題は、郵政事業に従事する労働者が正規労働者から非正規労働者に転落させられ、過酷な労働条件を押し付けられていったことである。

小泉政権の市場原理主義が問題とされる最大の理由は、労働者に対するセーフティネットを用意せずに労働市場の規制緩和を急激に進行させたことである。

世界の大競争が激化するなか、企業は人件費負担を1円でも少なくしたいと考えている。労働市場の規制を撤廃すれば、賃金は下がり、労働者の身分は不安定化する。資本への利益供与に突進し、生活者=消費者=労働者の生活の安定を切り捨てたのが小泉郵政改革であった。

郵政民営化で郵政資金は民間に還流すると喧伝(けんでん)されたが、現実にはそのような変化は皆無だった。民間に資金需要がないのだから、郵政を民営化したところで資金が民間に向うはずもないのだ。

財政赤字が巨大化している現状では、安定的な国債購入者として郵政資金を活用することが国民的な要請に適っていると考えるべきだ。

日本の地域生活にとって、全国に張り巡らされた特定郵便局ネットワークはかけがえのない公共財だった。一人で出歩くことのできない中山間地に居住する高齢者にとって、郵政事業が提供する各種サービスは、一種のライフラインを形成していたと言ってよい。

小泉郵政改革は、地方の郵便局ネットワークを維持するための基金を用意したが、地域の特定郵便局ネットワークを維持する義務を日本郵政に課さなかった。収益性の悪い地方局が切り捨てられることは時間の問題だった。

郵政事業を効率化すべきことに反対する者はいない。重要なことは、郵政事業の効率化を実現すると同時に、郵政事業が提供してきたかけがえのないサービスを存続させること、日本郵政の雇用形態を今後の日本企業のモデルケースになるように誘導することである。

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小泉竹中郵政改革は正義の面を被った背徳の政策だった。日本国民の利益ではなく、米国資本、一部インサイダーの利益が追求されたものだった。

最重要の問題は、以下に示す4分社化における人員と資産配分にある。

      人員(万人)   不動産(億円)
日本郵政   0.36     2250
郵便事業  10.01    14030
郵便局   12.07    10020
ゆうちょ   1.16     1200
かんぽ生命  0.54      900

問題点を以下に三点に分けて整理する。

第一は、ゆうちょ銀行とかんぽ生命には人員をほとんど配分せず、350兆円の資金を丸裸にして全株式の売却を計画したことだ。

 日本郵政資金350兆円をそっくり外資に提供することが目論まれていたのだと考えられる。

 第二は、郵政を3分社化とせずに4分社化としたことだ。郵便事業会社と郵便局会社への人員と資産の配分に着目する必要がある。

郵便事業会社には郵便事業遂行に必要不可欠な不動産と人員が配分されたのだと思われる。郵便事業は中長期的に赤字化が見込まれる分野である。

ゆうちょ銀行とかんぽ生命の全株式を売却したあと、持ち株会社である日本郵政株式のうち3分の2が売却されることになっていた。

この株式を売却した後で、不採算部門である郵政事業会社を国営に戻すことが目論まれていたのではないかと思われる。郵政事業会社を取り除いた日本郵政は純然たる不動産会社になる。日本有数の不動産企業になる。

12万人の郵便局会社職員を正規社員から非正規社員に切り替えてゆく。人員を最小にし、賃金を大きく切り込めば、日本郵政の収益力は飛躍的に高まる。

安い価格で株式を取得した投資家は、企業収益急増を受けての株価急騰で巨大な暴利を得ることになる。こうしたプロセスによる外国資本への巨大な利益供与が計画されていたのだと思われる。

第三は、こうした過程で日本郵政の経営が特定の資本によって支配される状況が強化されたことだ。

日本郵政は三井住友グループの影響力を著しく強めた。三井住友の裏側には米国政権と直結するゴールドマン・サックスが存在した。2002年12月11日に竹中平蔵氏、西川善文氏、ゴールドマン・サックス証券CEOヘンリー・ポールソン、同COOジョン・セイン氏による密会があった。

この密会を契機に、三井住友のゴールドマン系列入りと竹中氏と西川氏の蜜月が始まった。郵政民営化はすぐれて私的な利害と密着した営利行動だったのだ。

この三つの重大な問題を是正することが、郵政改革に求められる第一の要請である。鳩山政権の郵政改革が歪んでいるのではない。小泉竹中郵政民営化が著しく歪んでいたのである。

鳩山政権が提示した郵政改革案は、

①日本郵政の公共的役割=ユニバーサル・サービスの重要性を重んじる

②国民共有の資産である日本郵政の外国資本や特定資本による収奪を回避する。

③日本郵政に労働力を提供する国民の労働者としての権利を尊重する。

ことに力点が置かれたものになっている。

ゆうちょ銀行およびかんぽ生命の預け入れ限度額引き上げと消費税免除はユニバーサル・サービスを維持するためのコストを捻出する方策であり、一定の合理性を備えていると言えるだろう。

最終的に鳩山政権がどのような案を決定するのかに関して、政権内部で建設的な論議があっても不自然ではない。政権としての提案を決定するにあたっては、上記の諸点を十分に踏まえた論議が求められる。

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2010年3月24日 (水)

民主党が現執行部体制で参院選を大勝する方策

決戦の時は本年夏の参院選である。

豊臣時代から徳川時代への転換を画したのは大坂冬の陣・大坂夏の陣であった。

明治維新は1867年の王政復古の大号令で幕を開けたが、維新の確定は1869年5月の箱館戦争終結まで待たねばならない。

権力の移行には時間がかかる。フランス革命も革命から第三共和政の成立までには、多くの逆行、紆余曲折があった。

昨年8月30日の総選挙は、日本の歴史上、初めて民衆の意志と力により政権が樹立する大業が実現したものである。しかし、日本政治は長期にわたり、特定の利権複合体によって占有されてきた。

政官業外電の利権複合体は政治利権の奪還を目指して、死に物狂いの抵抗を続けている。悪徳ペンタゴンの走狗となって抵抗しているのが、検察勢力とマスメディアである。

主権者である市民が主権者による主権者のための政権を確立するには、昨年の総選挙に加えて、本年の参院選に勝利しなければならない。参院選に勝利して初めて人民政権の基盤は盤石なものになる。

悪徳ペンタゴンは、この点を十分に認識している。この認識に基づいて、参院選での悪徳ペンタゴン勢力勝利に向けて、さまざまな工作、謀略、情報操作が展開されているのだ。

マスゴミが伝えるすべての情報をこの視点から洞察しなければならない。

世論調査はメディアが発注する下請け情報会社が実施するもので、発注者の意向に沿う結果を誘導することは朝飯前である。

メディアは「街の声」、「民主党匿名議員の声」を多用するが、いくらでも「仕込み」が可能である。

鳩山由紀夫総理大臣と小沢一郎民主党幹事長の取るに足らない政治資金問題を、検察とマスゴミがタイアップして、民主党攻撃を続けてきた。歪んだ世論調査が鳩山内閣の支持率低下を伝えることにより、鳩山政権に対するネガティブなイメージの刷り込みが図られている。

小選挙区で敗退し低劣な本性をむき出しにしている「平成の迂回献金王」与謝野馨氏の新党宣言と、総理大臣になった兄に対するどうしようもない怨嗟を隠せない「平成の自己陶酔王」鳩山邦夫氏の無定見な離党により表面化した自民党の混迷を覆い隠すように、生方幸夫氏の自作自演騒動が報道された。

生方氏の自作自演で生方氏解任の方針が固まり、マスゴミが盛り上がったところで、小沢幹事長が登場して生方氏続投を即断即決して、創作された騒動はジ・エンドを迎えてしまった。

それにもかかわらず、マスゴミ各社は未練がましく、生方騒動を報道し続けている。

要するに、マスゴミは悪徳ペンタゴンの走狗で、ゴミか屑なのだ。

全国放送10%の視聴率は、同時に1000万人への情報波及力があるからこの存在を無視できないのだが、悪徳ペンタゴンと対峙する主権者国民としては、手をこまねいてはいられない。

主権者国民が市民運動を展開しなければならない。

低劣マスゴミを無視することである。

低劣マスゴミ制作番組を視聴しない。

低劣新聞の購読をやめる。

必要な情報はネットを通じて無料で入手できる。

ネットでの新聞情報を月額4000円で販売しようとする企業があるようだが、時代錯誤も甚だしい。よほど特殊な人以外、月額4000円も払って新聞情報を入手しようとは思わない。価格の桁がひとつ違うのではないか。

テレビ朝日「TVタックル」、日テレ「太田光の私が総理になったら」、テレビ朝日「サンデープロジェクト」、読売テレビ「ウェークアッププラス」、読売テレビ「たかじんのそこまでいって委員会」、テレビ東京「週刊ニュース新書」、TBS「サンデー・ジャポン」など、消滅すべき番組が目白押しである。

これらの番組を消滅させる最も有効な方法は、これらの番組を見ないこと。同時に、これらの番組のスポンサーに対する不買運動を展開することである。時代は確実に変化する。サンデープロジェクトの消滅はその一端である。

日本政治刷新は容易な事業ではない。官僚・大資本・米国の日本政治支配を排除することが当面の最大の課題だが、このいずれの勢力も、徹底抗戦を始めているからだ。

鳩山政権の行動が手ぬるく見えるのは、この三つの敵があまりにも巨大だからである。政権の基盤が盤石になる前に全面戦争を始めたのでは、足元をすくわれる。

主権者国民はここで、慎重に熟慮しなければならない。

日本政治刷新のスピードが遅いから、現段階で鳩山政権に三行半を突き付けるのか。

それとも、まずは参議院選挙で鳩山政権を勝利させて、日本政治刷新を実行し得る強固な政権基盤を付与して、2013年までの衆院の任期3年間という時間を付与するのか。

私は、日本政治刷新のために、鳩山政権に安定政権基盤を付与するべきだと思う。参院選で安定基盤を確保できれば、鳩山政権は大ナタを振るうことができる。

①官僚天下りの根絶を実現する

企業団体献金全面禁止を実現する

対米隷属から脱却する。

この三つを確実に実行してもらわなければならない。

 確固たる政権基盤を付与したのに鳩山政権が行動しないなら、そのときは鳩山政権に退場してもらうよりほかはない。

鳩山政権が参院選を乗り越えるには、鳩山政権が参院選に向けて上記3点を公約として明確に掲げることが不可欠である。明確な公約として提示すれば、主権者国民の理解を得られるだろう。

また、警察、検察、裁判所の近代化も最重要課題のひとつだ。その第一歩は、取り調べ過程の全面可視化実現である。

対米隷属からの脱却を実現するにあたり、試金石になるのは普天間基地移設問題だ。鳩山総理は「常時駐留なき日米安保」をも視野に入れることを明言した。腹を据え、肝を据えて交渉に臨むことが求められる。

日米安保は選択肢のひとつであり、前提ではない。日米安保から離れた日本の安全保障体制構築も視野に入れた対米外交の展開が不可欠なのだ。

政権運営にとって決戦は参院選そのものだ。マスゴミが民主党不利の風を懸命に吹き起こしているが、参院選まで続くとは限らない。5、6、7月の3ヵ月が勝負だ。

「国民生活が第一」の看板を掲げてきた民主党の政策、鳩山政権にとっては、日本経済の回復持続こそ、直面する最大の課題だった。

2010年度予算編成で、御用評論家の田原総一朗氏は、懸命に2010年度国債発行44兆円の公約を守ることを求めた。

2009年度53兆円、2010年度44兆円の国債発行の財政運営を実行したなら、日本経済は確実に二番底に向っていたところだった。田原氏は、鳩山政権の経済政策運営失敗を誘導しようとしたのだと考えられる。

ところが、鳩山政権は2009年度第2次補正予算を巧みに活用して、2010年度の財政デフレを回避することに成功した。2009年11月29日の「サンデープロジェクト」で仙谷行刷相が財政政策運営軌道修正を表明し、これを起点に株価が上昇に転じた。

国民新党が追加経済政策の提案を示した。本年夏の参院選前に追加経済政策を提示することは、現在の経済状況を踏まえると極めて適切である。経済の先行きに対する安心感を付与することが景気回復初期には最重要だからだ。

経済主体のマインドを好転させることによって、自律的な景気回復軌道がもたらされるのだ。

マスゴミは参院選民主党敗北を祈念して、ネガティブ・キャンペーンを継続するが、民主党執行部と主権者国民は悪魔の声に惑わされてはならない。

鳩山政権が景気回復優先に軸足を定め、日本政治刷新に向けた明確な政権公約を明示すれば、参院選勝利は必ず実現するはずである。

日本政治刷新を希求する主権者国民が鳩山民主党に日本政治刷新の機会を提供すれば良いのである。決定権は主権者国民にある。悪徳ペンタゴン走狗のマスゴミの暴走をこれ以上野放しにしてはならない。

民主党はメディア対策本部を設置して、民主党議員のメディアへの出演を党として戦略的に対応するべきである。メディアが政治的に対立する悪徳ペンタゴンの支配下にあることを踏まえれば、マスゴミに対して党として警戒的に対応すべきことは当然だからだ。

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2010年3月23日 (火)

生方副幹事長問題を解決した小沢幹事長の凄腕

官僚・大資本・米国の利権複合体とその広報部隊と結託する利権政治屋は、これまでの日本政治支配を奪還するために、手段を選ばぬ鳩山政権攻撃を続けている。

とりわけ、米国は日本政府がこれまでの対米隷従から離れることを強く警戒している。日本外交の米国との距離は、対米隷従から日米基軸、自主独立、反米まで、多段階のバリエーションがあり得る。

これまでの自民党政権は基本的に対米隷従であった。

対米隷従の道筋を引いたのは吉田茂内閣で、岸信介内閣の成立により、完全なる対米隷従が成立した。

新憲法下での初めての総選挙で樹立された片山哲内閣は社会党政権であり、後継の芦田均内閣は、GHQが仕組んだ昭電疑獄事件で総辞職に追い込まれた。

米国との距離を保とうとした鳩山一郎内閣、石橋湛山内閣を米国は嫌い、日中国交回復を実現した田中角栄政権は米国によって崩壊させられたと言ってよいだろう。

小沢―鳩山-菅の民主党トロイカ体制は、これまでの対米隷属外交から脱却する恐れを多分に有している。このことが、このトロイカ体制に対する米国の執拗な攻撃の基本背景であると考えられる。

民主党内部には前原誠司氏、岡田克也氏、長島昭久氏など、対米隷属派に分類できる議員が多数存在する。民主党の実権が現在のトロイカから対米隷属派に移行すれば、米国の目的は達せられると言ってよいだろう。

攻撃の標的は民主党ではなく、民主党現執行部であるトロイカ体制なのだ。

①官僚支配の構造

②大資本と政治権力の癒着

③対米隷属外交

の三つを刷新することが政権交代実現の最大の課題である。

 既存の利権複合体は、この日本政治刷新を阻止しようと総力を結集している。

 昨年の三三事変では、結局、小沢一郎民主党代表が筋を曲げて代表を退く決断を示した。代表辞任は筋違いであるが、総選挙に向けての戦術として、已むにやまれず採用された戦術だった。

 昨年5月11日の小沢前代表の英断により、逆風が順風に転じ、8月30日の総選挙での民主党大勝がもたらされた。悪徳ペンタゴンの激しい攻撃を小沢氏の知略が凌駕したのである。

 民主党副幹事長の生方幸夫氏を解任するとの民主党の方針決定は、本来、大きく取り扱われるような案件ではなかった。小沢氏を攻略したい利権複合体の走狗である一部マスメディアが大騒動に仕立て上げたものだ。

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 「低気温のエクスタシーbyはなゆー」様が3月20日に

〔史料〕小沢おろしに反対する生方幸夫議員(昨年3月)

と題する記事を掲載されているので転載させていただく。

「民主党の生方幸夫議員(元・読売新聞記者)の日記。2009年3月27日。http://ubukata.news.coocan.jp/cgi-bin/blog2/diary.cgi?no=226

小沢代表が続投を表明した後、党内からまた異論が出ているようです。役員会、常任幹事会に出た人が、終わった後で、やはり辞任をするべきだというのはおかしな話です。もし、本当にそれが党のためになると思うのなら、堂々と小沢代表に辞任をその席で表明するべきで、会が終わった後に、ゴタゴタいうのは納得がい...

(ここまで転載)

 生方副幹事長は、党執行部の運営に問題があると感じるなら、会が終わった後にゴタゴタいうのはやめて、堂々と党内会議の席で表明するべきだったのではないか。

 民主党の渡部恒三議員は、かつて竹下派七奉行の一人として、小沢一郎氏と同列であったのに、政治家としての実績において、小沢一郎氏にすっかり水をあけられて、嫉妬と怨嗟の気持ちだけが凝り固まり、同時に自民党別働隊としての役割を親子で担っているのだろう。しかし、醜悪な姿を晒せば晒すほどに、ますます晩節を汚すことを悟るべきである。

 鳩山政権の半年の実績が十分でないことは事実だ。このままの政治が続くなら政権交代は無意味だったということになる。

 しかし、悪徳ペンタゴンが目的のためには手段を選ばぬ暴走を繰り返しているため、鳩山政権が大胆に行動できないことが最大のネックであると思われる。

悪徳ペンタゴンは検察権力の不正で歪んだ政治利用にまで手を染めているのだ。

 悪徳ペンタゴンは検察とマスゴミをコントロールして、鳩山政権攻撃を展開している。この情勢を払拭できるまでは、鳩山政権は慎重運転、安全運転を余儀なく迫られる。

 こうした妨害工作を乗り越えて、参院選での勝利を手中にしなければならない。参院選で勝利して政権基盤が盤石になれば、大胆な日本政治刷新が可能になる。トロイカ体制は何としても、ここまで辿り着かなければならない。

 生方副幹事長問題を小沢一郎幹事長が見事に処理した。悪徳ペンタゴン連合よりも、小沢氏の方が一枚上手であった。

 主権者である国民は、鳩山政権の日本政治刷新に向けての意志と実行力を見極めようとしている。鳩山政権は、参院選に向けて日本政治刷新のための具体策を、期限を定めて明示する必要がある。

 官僚利権の廃絶、大資本と政治権力の癒着排除、対米隷属外交からの決別、の三点について、明確な意思を示すことが求められる。

 現在の支持率低下はマスゴミが無理やり誘導したものである。鳩山政権が腰を据えて日本政治刷新に向けての決断と実行の意思を明示すれば、情勢は大きく変わり得る。

 鳩山政権官邸が官僚出身者に支配され、官僚利権根絶も対米隷属からの脱却もできないのなら、鳩山政権は完全に主権者国民から見放される。

 しかし、悪徳ペンタゴンがこれほどまでに鳩山政権と民主党のトロイカ体制を攻撃していること自体が、トロイカ体制の日本政治刷新に向けての潜在的力量の大きさを物語っていると理解するべきである。

 主権者国民と悪徳ペンタゴンの壮絶な最終決戦はすでに佳境に入っている。マスゴミ情報工作は、この壮絶な闘いの中核の一部を占めている。主権者である私たちはマスゴミの情報誘導に流されてはならないのである。

 本年夏の参院選投票日まで、熾烈な情報戦が続く。マスゴミ情報に対抗し得るのは草の根ネット情報しかない。草の根から主権者国民に対する真実の情報伝達をたゆまず続けなければならない

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2010年3月22日 (月)

鳩山政権はマスゴミ情報工作無視し初心に帰れ

鳩山内閣や民主党の支持率低下を熱望してきたのは既得権益を持つ勢力である。日本政治を昨年8月以前に引き戻そうとする強烈な力が加えられている。

政権交代は

①特権官僚

②大資本

③米国

の政治利権を排除することを目指して実現したものである。

これらの勢力と世論操作部隊であるマスメディアが政治屋と結託して利権複合体を形成して日本政治を支配してきた。

政権交代は日本政治の主導権をこれらの利権複合体の手から主権者である国民の手元に奪取するものである。

したがって、これまで利権を独占してきた利権複合体が死に物狂いの抵抗を示すことは十分に予想されてきたことだ。

利権複合体=悪徳ペンタゴンは、検察権力とマスメディアを総動員して、激しい世論誘導を実施してきた。

問題は、民主党内部にも利権複合体と通じる勢力が存在し、民主党の内部からも工作活動が展開されていることだ。

これからの日本政治にとって、本年夏の参院選は決定的に重要な意味を持つ。鳩山政権与党が参院選に勝利すれば政権基盤は強固になり、日本政治刷新の大業を実現する環境が整う。しかし、参院選で鳩山政権与党が参議院での過半数確保に失敗すれば、衆参ねじれ状況に逆戻りして、日本政治は混沌のさなかに舞い戻ることになる。

鳩山政権与党は総力を結集して、結束して参院選勝利に向けて歩を進めなければならない局面にある。

ところが、民主党内部から党の結束を破壊する動きが生じている。民主党内部には渡部恒三氏前原誠司氏、枝野幸男氏などが、小沢一郎氏や鳩山由紀夫総理大臣に対するマスメディア攻撃を党内抗争に利用する行動を示しているが、政権交代を実現した有権者に対する背信行為であると言わざるを得ない。

鳩山総理の政治資金問題は税申告の修正で着地したのであり、小沢一郎幹事長の問題は検察が白旗を上げて決着したのである。

副幹事長を解任される生方幸夫氏は、自分を解任すれば大騒動になると警告したと発言するが、大騒動になったのではなく、マスゴミが政治的目的をもって大騒動に仕立てているだけのことである。

新聞、テレビが生方氏解任を大きく伝えなければ何事も生じなかったはずだ。悪徳ペンタゴンの一角を占め、利権政治復活のための情報操作を担うマスゴミが、どうでもよい解任問題を大きく取り上げて、民主党攻撃を展開しているだけのことだ。

党の結束を乱し、副幹事長としての職務に問題があって解任されるなら、責任は生方氏にあるとするのが順当な評価である。

マスゴミは強権発動だと非難するが、そのマスゴミは、2005年9月の総選挙に際して、小泉元首相がとった行動をどう論評したのか。

小泉元首相は郵政民営化に反対の意見を表明した議員を自民党から追放し、さらに、総選挙に際してこれらの議員を落選させるための刺客を送り込んだのである。

自民党は小泉元首相の独裁政党ではなかったはずだ。自民党は郵政民営化推進の旗の下に結党された政党でもない。自民党議員のなかに郵政民営化に反対の議員が存在しても何の不思議もない。

小泉元首相は自民党部会で郵政民営化法案が承認されるように委員を差し替え、これまで全会一致で決定してきた総務会決定を多数決に変更して郵政民営化を強行した。そのうえで、郵政民営化に反対する議員を追放し、刺客を放ったのである。

このときの小泉政治を「独裁的」、「非民主的」と批判しなかったメディア人が、今回の問題について、「独裁的」、「非民主的」と非難するから、化けの皮がすぐに剥がれるのである。テレビで解任を激しく非難する田勢康弘氏の厚顔無恥ぶりにあきれ返る。

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日本の公共電波、新聞媒体が、特定利権勢力によって占拠されていることの弊害はあまりに重大だ。世論調査もこの腐り切ったマスゴミに誘導されている。

世論調査結果を信頼できないが、それでも少なからぬ国民が、マスゴミの激しい偏向報道に影響を受けていることは紛れもない事実である。

生方幸夫氏は元読売新聞記者であり、この読売グループが社をあげて、鳩山政権攻撃を展開していることを踏まえれば、生方氏と読売との間には、現在も関係が存続していると見るのが順当だろう。

朝日、日経、フジサンケイ、も鮮明に鳩山政権攻撃を展開している。

日本のマスメディアには、読売、毎日を含む在京5系列しか存在しないことが、歪んだ日本の言論空間を生み出す元凶になっている。

電波のオークション、クロスオーナーシップ禁止などの抜本的対応が急務である。

鳩山政権は現在の歪んだ日本の言論空間のなかで、参院選勝利を勝ち取らなければならない。悪徳ペンタゴンは、日本の利権複合体による政治支配にとっての最大の脅威である小沢一郎氏の影響力を低下させようと、必死の工作活動を展開している。

いかなる手段を用いてでも小沢一郎氏を幹事長職から引きずりおろしたいと考えていると思われる。

しかし、小沢氏が幹事長を辞任すべき正当な理由は何ひとつ存在しない。悪徳ペンタゴンは支持率の低下を誘導し、民主党内部で小沢氏辞任やむなしの声が高まることを誘導しているが、この策略にのってよいわけがない。

鳩山政権は、もう一度、初心に帰って、政権交代の意義を国民に一から訴え直すべきである。

①官僚利権を排除する

②政治と大資本の癒着を排除する

③対米隷属から脱却する

ことを明確に主権者である国民に提示するべきである。

①天下りの排除が政権交代実現後に後退しているとの批判が強まっている。役所のあっせんによらない官僚OBの再就職が天下りにあたらないとされるなら、天下り排除は完全に骨抜きになる。

②政治と大資本の癒着を断ち切るには企業団体献金全面禁止に踏み切るしかない。

③米国に対して日本の主張を貫くには、米国との対決を恐れてはならない。日米関係を重視することと、日本の主張を貫いて米国と対峙することとは矛盾することではない。

鳩山政権の官邸において、官僚出身者が幅を利かせ、天下り禁止の骨抜きや企業献金禁止への消極姿勢を誘導しているのなら、主権者である国民が鳩山政権を自民党政治と本質が変わらないと批判するのは当然のことである。

鳩山由紀夫首相は政権交代の初心に立ち返り、脱官僚、脱霞が関の方針を再確認するべきである。

「みんなの党」は脱霞が関、脱官僚を唱えているが、渡辺喜美氏が行革相として、天下り根絶にまったく真剣に取り組まなかったことに鮮明に示されているように、「みんなの党」が主張する変革は「偽装」にしか過ぎない。

鳩山政権が明確な方針を示さなければ、参院選で本当の変革を求める有権者の投票が偽装勢力に吸収されかねない。

普天間基地移設問題では、まずは辺野古海岸を破壊する海岸滑走路建設回避に照準を合わせるべきである。

軍用機離着陸用滑走路については、継続して代替施設を検討するべきである。時間をかけて県外や海外への移設の目標を達成するべきだ。当面、美しい海岸を破壊する海上滑走路建設を阻止できるのなら大きな前進には違いない。

日米関係は重要であるが、日本の選択肢を対米隷属の枠のなかに閉じ込める必然性はない。日本の安全保障のあり方について、抜本的な見直しを行うことも決してタブーではない。

鳩山政権は米国に対して、きちんと言うべきを言う姿勢を堅持するべきである。官僚、大資本、米国、そしてこれらの利権勢力と結託するマスゴミの攻撃はさらに激しさを増すだろう。そのなかで、主権者国民のための政権を守り通すことができるのかどうか。

これは、鳩山政権が直面する課題というよりは、日本の主権者国民が直面する課題なのである。主権者である私たち国民は、民主党内の反党分子を選別し、これらの不正勢力の排除にも注力してゆかなければならない。

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2010年3月21日 (日)

生方幸夫氏反党行為を賞賛する悪徳ペンタゴン

民主党内の反党分子がマスメディアと連携した工作活動を展開している。

反小沢陣営の議員にとって現状には不満があるのだろう。しかし、昨年8月の総選挙で民主党が大勝し、政権交代を実現するまでの経緯を踏まえると、小沢一郎前民主党代表の力量が最大のけん引力であったことは誰も否定できない現実である。

民主党は議席を激増させ、小沢一郎氏の求心力が際立って高まったのも現実である。民主党は旧民主党と自由党との合併によって現在の民主党になったのだが、小沢一郎氏は旧自由党の代表者であった。

旧民主党議員の一部に、旧自由党代表の小沢一郎氏が強い求心力を持つようになった現状を快く思わない人々がいるのは事実である。

こうした低次元の発想が、一部の民主党内議員による反党行為をもたらす原因になっている。

最大の元凶は渡部恒三氏だが、渡部恒三氏の人となりについては、渡部氏と長い時間接してきた元参議院議員の平野貞夫氏が、知られざる真実を伝えて下さっているので、改めて転載させていただく。

民主党のどこを変えるべきか「直言」する。若手議員の諸君に申す。

君達は「理屈あって常識なし」だ。「政治家である前に人間であれ」という、私の恩師、前尾繁三郎元衆院議長の遺言を噛みしめろと言いたい。京都の出身だ。京都を選挙区とする衆参両院の若手議員に特に言っておく。

人間の涙、汗、血の匂いを知り、人間としての謙虚さを身につけろ。それを学ぼうという感性があれば、メール事件など起こらない。

ところで、民主党の問題点の本質は若手議員にあるのではない。ベテラン議員のごく一部にガンがあるのだ。具体的に「直言」しておく。「黄門さん」を自称している老人が、前原体制のつっかえ棒として登場。東北弁で国民的人気者になりかけた。これが『偽黄門』であることを、民主党もマスコミも見抜けないから困ったものだ。

私が衆院事務局時代、昭和50年~60年代にかけて、信用できない危険な国会議員五人組の一人だった。当時、国会運営の事務責任者であった私は、消費税やリクルート事件などで、さんざん煮え湯を飲まされた。他人を笑わせても、自分の眼は笑っていない怪人だ。

小沢新代表が、自民党を出て新生党を結成したとき、ポストをあてにしてついてきただけだ。「君らの改革の意味がわからん」というので、特別講習をしたところ、「よけいわからん」というレベルの政治家だ。

衆院副議長になったときも、「平野の知恵で祭り上げられた。新進党で文句を言わさないためだ」と、わめきたてられた。そのくせ居心地が良くなると、交代時期に同志の石井一氏を蹴落とすため、自民党の妖怪野中広務氏まで利用したといわれる人物だ。マスコミも「偽黄門」だと知っていて、秘密をもらす貴重な人物として大事にするという、日本の民主政治を堕落させる存在なのだ。それまで小沢改革が成功しそうになると、人格攻撃をくりひろげ、足を引っぱってきたのが『偽黄門』の正体だ。」

渡部氏が裏で糸を引いて、同じように小沢氏の求心力の強さを快く思わない反小沢系の若手議員が連携している。前原誠司氏、枝野幸男氏、野田佳彦氏などである。

これらの人々の小沢氏批判が正当なものであるなら、民主党はこれらの人々の主張に真摯に耳を傾けるべきだ。

ところが、これらの人々の小沢氏批判に正当性がないことが最大の問題である。これらの人々は「秘書が3人も逮捕された小沢氏の方が悪い」と主張する。まったく理由になっていない。

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検察が正義で、検察が絶対の存在であるならこれらの人々の主張にも理があるだろう。ところが、昨年来、最大の問題になっていることは、検察勢力が政治的な背景を背負って、謀略が展開されているのではないかとの巨大疑惑である。

昨年の三三事変では、大久保隆規氏が逮捕、起訴されたが、公判が進展するにつれて、検察の逮捕、起訴の不当性が鮮明に浮かび上がってきている。

厚生労働省元局長村木厚子氏の冤罪事件でも、検察が驚くべき犯罪ねつ造を実行したことが浮き彫りになっている。

本年の一一五事変でも、逮捕事由は正当なものでない。小沢氏による一時的な資金立て替えが収支報告書に記載されていなかったことが「犯罪」であるとして検察権力が行使されたが、一時的な資金立て替えを収支報告書に記載しないことは政治の世界では日常茶飯事である。

検察がこれらの資金立て替えの不記載をすべて摘発し、そのなかで小沢氏の資金管理団体の問題が取り上げられたのであるなら説明もつく。しかし、現実はまったく違う。

昨年から本年にかけて、日本政治は歴史上、最重要の局面にある。政官業に米国、メディアが連携する利権複合体が日本政治を支配し続けてきた構造が初めて打破され、主権者国民の主権者国民による政権が樹立されようとしているのだ。

この局面で、野党第一党の党首であった小沢一郎氏が不当な理由で検察権力から狙い撃ちされてきたのである。このことについて、十分な説明をせずに、単に「秘書が3人も逮捕者された」ことだけを理由に小沢一郎幹事長の責任を追及するのは、これらの人々が謀略勢力とつながっているとの疑いを生むに十分すぎる。

日本政治の刷新を求め、政権交代を実現させたのは主権者国民である。この主役である主権者国民は、渡部恒三氏、前原誠司氏、枝野幸男氏、生方幸夫氏の自己利益優先の行動に怒り心頭である。

日本政治刷新を死に物狂いで阻止しようとする悪徳ペンタゴンの一角を占めるマスゴミは、生方幸夫氏の副幹事長更迭を小沢氏攻撃の材料に徹底利用する。

民主党施行部は生方氏に議員辞職を求めたのではない。生方氏が民主党執行部の一員であるなら、執行部の一員であることを自覚した行動を取ることは当然である。政党内部で発言せずに執行部の結束を乱す発言を対外的に行うことが反党行為だと見なされるのは当然である。偏向御用評論家の一人である田勢康弘氏も副幹事長解任を懸命に批判していたが、このような副幹事長を更迭しない方がはるかに不自然である。

鳩山政権支持率、民主党支持率が低下してきたのは、マスゴミの情報操作に対して、民主党が一枚岩になって結束して対応してこなかったことが大きな原因である。民主党内の反党分子がマスゴミと連携して鳩山・小沢体制を攻撃してきたために支持率が低下したのである。

鳩山首相は前原誠司氏、枝野幸男氏を更迭し、この両名と渡部恒三氏は民主党を離党してみんなの党に合流すべきだ。これが政権交代を実現させた主権者国民の主張である。

ものが見える主権者は、基本構造を正確に理解していると思われる。しかし、マスゴミが展開する情報操作に惑わされる人々も生まれてしまうことが現実である。鳩山首相には筋の通らぬ融和ではなく、毅然とした対応が求められる。

朱に交われば赤くなる。反党分子が拡散しないうちに早期に反党分子を排除することが必要だ。

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2010年3月19日 (金)

衆院予算委小泉俊明議員の小泉竹中改革総括

2010年2月9日の衆議院予算員会で民主党の小泉俊明議員が質問に立った。

小泉竹中改革の総括をテーマに、極めて説得力のある主張を展開された。

問題の重要性をすでに多くの方が示されている。

「父さんの日記」様は3月17日付記事

一気に広めよう、小泉・竹中構造改革(売国政治)の総括」

に、各種情報を総括して示して下さった。

 「とくらBlog」様は小泉議員が国会質疑で用いられた資料を公開くださっている。

 また、「杉並からの情報発信です」様も問題を大きく取り上げられている。

 まずは、国会TVで、小泉俊明議員の質疑を自分の目でご確認いただきたい。2009年2月9日衆議院予算委員会から小泉俊明議員質疑を選択していただければ、誰でも閲覧可能である。

 すでに上記ブログ記事でも触れられているが、質問の最後で小泉俊明議員は「政権交代によって売国政治が終わりを告げた」とはっきりと発言されているが、議事録では「売国」が削除されたのかどうか。この点を確認する必要があると思われる。

小泉議員は2005年9月の郵政民営化選挙によって国会議員の職を4年間も離れられた。優れた人材が国会から引き離されたことは、国民にとっての大きな損失であったと言える。昨年8月の総選挙で見事に復活されたことを私も心から祝福申し上げている。2006年には牛久での講演会にお招きを賜り、講演をさせていただいた。

小泉俊明議員は2月9日の衆議院予算委員会質疑で、いまもっとも重要な問題が経済、景気の問題であると指摘され、

「国民の期待にこたえ、効果的な対策を打つためには、経済の現状を正しく認識するとともに、原因を正しく分析することが不可欠である。」

「私は、この観点から、一貫して、この予算委員会そして財務金融委員会におきまして、小泉元総理そして竹中大臣に徹底的に闘いを挑んできた。」

「政権交代を果たした今こそ、あの小泉構造改革とは一体何だったのかということを検証していかなければならないと思う。」

と述べたうえで、2001年から2004年にかけての日本経済の推移についての迫力ある説明を示された。

2001年4月に小泉政権が発足したとき、日経平均株価は14,000円だった。この株価が2年後の2003年4月に7600円に暴落した。

株価暴落の主因は、

①財政再建原理主義による超緊縮財政を強行したこと、

②「退出すべき企業は市場から退出させる」方針が取られたこと、

にあった。

小泉議員はさらに減損会計の強硬実施などの事項を付け加えられていた。

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私は本ブログで、外国為替資金特別会計による野放図なドル買い介入の闇について繰り返し言及してきた。最大の闇は2002年10月から2004年3月にかけての1年半に実行されたドル買い介入である。小泉議員はこの期間のドル買い介入が35兆円存在したことを明示した。

為替市場の動向から判断する限り、この規模でのドル買い介入を正当化する市場変動は存在しなかった。闇のなかでこの巨大な資金供与が実行されたのである。

日本政府が35兆円の米国国債を購入した。米国の米国国債保有者は35兆円の資金を手にした。この資金が原資となりNY株価が急騰し、また、35兆円のうち、半分が日本株式取得資金に充当された。

日本では、日経平均株価が14000円から7600円に暴落する過程である。日本の投資家は金融恐慌を警戒して保有株式を泣く泣く投げ売りした。

竹中平蔵金融相が2002年10月、大銀行が大きすぎるからつぶさないとの政策を取らないと明言したことが、株価暴落の主因だった。

ところが、結局、竹中氏は2003年5月、俎上に載せたりそな銀行に2兆円の公的資金を投入して、救済したのである。

これが、「りそな銀行疑惑」の核心である。

詳細は、

カテゴリー「竹中金融行政の闇」

各記事を熟読賜りたい。

竹中平蔵氏は2003年2月7日の閣議後懇談会で、株価連動投信ETFについて、「絶対儲かる」発言を示し、物議を醸した。

預金保険法102条第1項第1号規定という「法の抜け穴」を用いてりそな銀行を救済するシナリオが米国によって用意されていたと考えられる。

巨大な「風説の流布」、「相場操縦」、「インサイダー取引」が実行された疑いが濃厚なのである。「インサイダー情報」を手にした外国資本が20兆円弱の資金を日本株取得に投入したのだと考えられる。

2003年にかけての日本経済の崩壊、株価暴落は人為的に創出されたものである。この経済崩壊により、多くの罪なき市民が失業、倒産、経済苦自殺の灼熱地獄に追い込まれたのである。

この2003年にかけての日本経済崩壊はまったく必要のないものだった。適切な経済政策が実行されていたなら、日本経済の悪化も株価暴落も、その延長上の失業、倒産、自殺は生まれなかったのである。

この経済破壊は、外国資本に巨大な利益を供与するために仕組まれた可能性が濃厚なのである。

政権交代が実現したいま、歴史が厳密に検証されなければならない。国会の場で、予算委員会の場で、このような論議が提起された意味は極めて大きい。

小泉俊明議員は、日本経済崩壊、株価暴落と外為介入での米国への資金提供と、外国資本による日本株式取得のところまでしか今回は説明をしなかった。

恐らく、今後、さらに深い闇にメスを入れてゆくものと思われる。

村木厚子元厚労省局長の冤罪事件公判では、ついに飯島勲元秘書の名前が登場した。

「天網恢恢疎にして漏らさず」

りそな疑惑、かんぽの宿疑惑、厚労省局長冤罪事件など、全貌を白日の下に晒さなければならない事案が山積している。もちろん、私が巻き込まれた冤罪事件の全貌も明らかにしなければならない。

鳩山政権が本年夏の参院選に勝利して、2013年までの時間をまずは確保することが不可欠である。

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2010年3月18日 (木)

密約擁護発言を繰り返す岡田外相罷免を要請

「核密約」が存在したことを政府が公式に発表した。

「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずとの非核三原則」は日本政府が繰り返し表明してきた基本方針であり、国会決議事項でもある。

ところが、実際には日本の非核三原則に反する密約が存在した。

岡田克也外相から密約の検証を委嘱された有識者委員会(座長=北岡伸一・東大大学院教授)が、3月9日に日米関係に絡む四つの密約についての報告書を出した。

このことについては、すでに3月10日に、

日米密約問題の核心は議会制民主主義の蹂躙」

と題する記事を掲載した。

 四つの密約とは、

①核持ち込みに関する「密約」(1960年1月の安保条約改定時)

②朝鮮半島有事の際の戦闘作戦行動に関する「密約」(1960年1月の安保条約改定時)

③有事の際の核再持ち込みに関する「密約」(1972年の沖縄返還時)

④原状回復補償費の肩代わりに関する「密約」(1972年の沖縄返還時)

である。

委員会はこのうち①、②、④の3つを密約と認めたが、69年に交わされたとされる③有事の際の核再持ち込みに関する「密約」については、政府内で引き継ぎがされていなかったため「必ずしも密約とは言えない」と結論付けた。

この点については、「ふじふじのフィルター」様が指摘されているように、外務省が外務省の責任とならないように判断を回避したものであり、本来は岡田外相がリーダーシップを発揮して、「密約」の一形態であることを率直に認めるべきであった。

政府が国民を欺き、国会で繰り返し虚偽の答弁を繰り返してきた。

この問題の重大性は、日本国憲法が定める国民主権の大原則をなし崩し的に無意味にしてしまう点にある。

政府が主権者である国民に気付かれないように、主権者である国民を騙し、虚偽を押し通して良いということになってしまうのだ。

自民党はこの問題の主犯であり、自らの過去を強く非難したくないのかも知れないが、驚くべきことはメディアがこの問題を極めて軽く扱っていること、さらに、民主党議員までが強い非難を示していないことだ。

社会民主党の保坂展人氏はブログ「保坂展人のどこどこ日記」に、

「「核密約」と「ウソの答弁禁止法」の必要性」

と題する記事を掲載された。

 保坂氏の記事から重要部分を転載させていただく。

「「核密約」の報告がされた。これまで国会で、歴代総理と外務大臣に「ウソ八百」の証言をさせてきた外務省幹部、そして自民党の責任は重い。普天間問題でも「オスプレイを配備するアメリカの計画は日本の国会や沖縄県には『聞いていない』『知らない』ということで通す」という防衛省の「ウソ八百」は、政権交代のドサクサまぎれに「当然ながら、オスプレイ配備の予定があります」とひっくり返った。

官僚答弁禁止の前に、国会法を改正し、「ウソの答弁禁止法」を制定するべきではないか。今の国会では、議員証言法にもとづく証人喚問以外は、「ウソ八百」答弁は、大手をふってまかり通る。昨年の外務省国連分担金追及で、外務省は「5年の保存期間を過ぎた書類はすべて廃棄しているので、外務省として国連に10年前にいくら支出したのかを把握出来ません」というトンデモない答弁をしている。

ウソの答弁禁止について、「言い間違い」「記憶違い」などは除外して、「本当か」「間違いないか」と議員から確認、再確認されながらウソの答弁を繰り返した者は、一定金額の過料(行政罰)を課して、新聞・テレビなどの報道機関に写真入りの「訂正報告」をすることを義務づけたらどうだろうか。

国会は国権の最高機関である……と言いながら、自民党長期政権下で、「核密約」に代表されるような「ウソ八百」を繰り返してきた外務省歴代幹部、また外務省の答弁書を読み上げるだけだった外務大臣や総理は、野党やメディア、そして国民を欺いたことになる。ウソを言われたら国会は終わりだ。その虚偽情報を前提に、無駄名時間と金が費やされる。

官僚答弁を廃止して、「政務三役」が答弁席に立つのだという。自ら精通していな分野に官僚たちが作成した答弁書を読み上げ、それが虚偽だった場合は処罰されるというのでは「政治主導」ではなくて、「官僚の楯」に政治家がなるということだ。

「ウソの答弁禁止法」は、かつて中村敦夫元参議院議員と私で本気で法案検討をしたことがあったアイデアだ。「ウソの答弁禁止」というのは当たり前だが、別の角度から見れば「ウソはついた方が勝ち」という国会対応を許してきたのが自民党政権だった。

もちろん、ウソの定義=適用条件を厳密・厳格にする必要はあるだろう。ただ、「核密約」を伝えるメディアの論調にも、なぜ「ウソ八百」の国会答弁が許されるのかという指摘がないのは、不思議な国である。」

(ここまで保坂氏執筆記事の転載)

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つまり、現行法体系の下では、議員証言法にもとづく証人喚問以外は「ウソ八百」答弁を処罰することができないというのだ。

しかし、日本国憲法は主権者である国民に公務員の罷免権を与え、国家公務員法は、「職務上の義務に違反し、その他人事官たるに適しない非行がある」場合に国家公務員が罷免されることを定めている。

現行法規に国会での虚偽答弁を罰するための法制が十分に整備されていないのであれば、保坂氏が提唱するように、直ちに、国会での虚偽答弁を処罰するための法制を整備するべきである。

主権者である国民は、国会での虚偽答弁が容認されるとするなら、真実を知り得る方法を持たないことになる。主権者である国民は真実の情報を知る権利を有し、その真実の情報に基づいて選挙の際に主権者としての権利を行使して、自らの代表を国会に送り込むのである。

この問題で看過できないことは、岡田克也外務相が密約について、国民に嘘を述べ続けてきたこれまでの日本政府を擁護する発言を繰り返していることだ。

この発言は、言い方を変えれば、今後も政府は国民に対して嘘を言い続けるかも知れないことを表明するものである。

岡田氏は日米安保を取り巻く当時の国内政治情勢と米ソ冷戦の激化の状況を踏まえれば、政府が国民に嘘をついてきたことも理解できる旨の発言を繰り返している。

このような人物が現職閣僚を務めていることを主権者国民は絶対に容認できない。岡田氏は直ちに発言を撤回するか、撤回しないのなら外務相を辞任するべきである。

60年安保の時代にさかのぼっても、すべてを決定する権限は国民にあることを忘れてはならない。国会議員、その延長上にある内閣は、あくまでも主権者である国民の負託を受けた存在なのである。

主権者国民の判断がどのようなものであっても、主権者国民のためには安保改定に踏み切らざるを得ない、と判断する権限を内閣は保持しないのだ。

主権者国民が国会議員を選出し、国会が内閣を組織して内閣が行政権を担う。内閣は法令の規定に基づいて職務を遂行することができる。しかし、この規定のなかに、国民を欺いて行動する自由は定められていない。

テレビ番組の司会者のなかには、密約は他国においても見られることだとして、国民に対する虚偽説明を正当化する主張を示すものがいるが、他国に事例があるかどうかが事の正否を判定する根拠になるはずがない。不法行為は他国に事例があれば合法行為になるとでも言うのか。

政治家が信念と責任を持って行動するなら、主権者である国民に自らの考えを示したうえで、国民に信を問えばよいのである。主権者である国民が諾とするなら実行すればよい。否とするなら強行する権限を内閣は有さない。

国民主権、人民主権の根本がないがしろにされていることに唖然とする。

60年安保は岸信介内閣が総辞職し、池田内閣が所得倍増計画を打ち上げ、空気を変えてしまったために、蓄積されたエネルギーが雲散霧消してしまった。

国民世論を操作する手法の前に、主権者国民は目をくらまされてしまったのだ。

国民を欺く政治を肯定する岡田克也外相の発言は断じて許されるものでない。こうした当然の声があがらないことが、極めて不思議に思われる。

密約の存在を明らかにしたことは正しいが、政府が主権者国民を欺き続けてきたことを正当化する岡田外相は糾弾されなければならない。岡田氏はこれまでの自民党政権を強く批判できない、何か後ろ暗い事情を背負っているのであろうか。歴代総理大臣、外相などに対する参考人招致が求められるが、その前に岡田外相の見解を徹底的に糺すことが不可欠だ。

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2010年3月17日 (水)

沈む自民丸から逃げ出す議員の冴えない顔ぶれ

 沈没船から大海に逃げ込む議員が続出している。

「みんなの党」がその先駆けだ。自民党の政策・思想を捨て、民主党の政策・理念・思想に賛同するなら、自民党を離党して民主党に入党すればよいはずだ。

ところが、みんなの党を結党した渡辺喜美氏は民主党と敵対する政治姿勢を示している。また、鳩山邦夫氏が自民党を離党した。与謝野馨氏も月刊誌に小論を寄せて離党をほのめかしている。舛添要一氏も政界再編に強い色気を示している。さらに、平沼赳夫氏の名前も取り沙汰されている。

本年夏の参院選で鳩山政権与党が参議院過半数の議席を維持すれば、政局は安定化する。鳩山政権は2013年秋の任期満了までの丸3年間をフルに活用することができる。

これまで日本政治を支配し続けてきた悪徳ペンタゴンが断末魔の叫びをあげていると理解することができる。

利権を軸に結束を保ってきた人々であるから、利権という接着剤がなくなれば、ばらばらに離散することは避けようがないのかも知れない。

鳩山邦夫氏が自民党を離党して新党結成が叫ばれ、鳩山邦夫氏は与謝野馨氏と舛添要一氏の連携を提唱するが、そもそも舛添氏と与謝野氏の主張には大きな隔たりがある。

鳩山由紀夫政権はこれまでの自民党政権と対峙する五つの基本方針を示している。五つの基本方針とは、

①市場原理主義に対するセーフティーネット重視

②財政再建原理主義に対する経済成長重視主義

③政治権力と大資本の癒着排除

④官僚特権の根絶

⑤対米隷属外交からの脱却

である。

 この五つの基本方針に関して、新党結成を掲げる各グループの主張は必ずしも一致していない。

 与謝野馨氏を中心とするグループの最大の主張は②財政再建原理主義である。与謝野氏は麻生政権の経済政策司令塔として史上空前のバラマキ財政を実践して日本の財政赤字をわずか1年で25兆円から53兆円に倍増させた。その政策責任者が財政再建を主張するのは笑止千万だが、与謝野氏は財政再建原理主義に回帰して消費税大増税主張の急先鋒になっている。

 これに対して舛添要一氏、菅義偉氏、塩崎恭久氏、世耕弘成氏などをメンバーとする経済戦略研究会は、①市場原理主義を中心に据えて、経済政策では超金融緩和政策によるインフレ誘導政策を提唱する。

 研究会の講師に松原聡氏を招いたことなどに示されるように、小泉竹中政治を踏襲する市場原理主義的色彩が色濃い。

 大資本と政治権力との癒着排除にも消極的であり、対米隷属の傾向も強いと窺われる。この点で舛添氏のグループの主張はみんなの党の主張とほとんど重なると言ってよいだろう。

①市場原理主義

②大資本と政治権力の癒着容認

③対米隷属主義

を基本に据える勢力は、民主党内にも存在する。

 これらの人々がひとつの政党に結集してもらわなければ、主権者である国民は安心して選挙での投票を行えなくなる。民主党から市場原理主義者を一掃することも急務である。

 結局、突き詰めれば、自民党内の小泉竹中政治シンパが自民党を離れて結束を固め、ひとつにまとまれば分かりやすいのだ。

 残る自民党は利権に群がってきた人々の残骸になる。

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 みんなの党は脱霞が関を掲げるが、渡辺喜美氏は行革相の立場にあり、法改正を主導したにもかかわらず、天下り根絶に積極的な姿勢を示さなかった。公設の天下りあっせん機関を創設して天下りを温存しようとしたのである。したがって、渡辺喜美氏の天下り根絶の主張を信用するわけにはいかない。

 みんなの党結成の狙いは、民主党に集中する反自民票の一部をかすめ取る点にあると考えられる。衆議院小選挙区制も参議院選挙も、どの政党が第一党を勝ち取るかが最重要である。民主党に向う票を二分し、結果として自民党が漁夫の利を得れば、権力の移行を阻止できる。みんなの党はそのうえで自民党と連立を組むことを目論んでいたと考えられる。

 ところが、2009年8月30日の総選挙では、民主党が圧勝したため、この目論見は無残に打ち砕かれた。みんなの党が自民別働隊であることがかなりの国民に認知されたことが大きかったとも言えるだろう。

 河村たかし名古屋市長が唱えるように、政治家は政治を職業としてではなく、社会的使命を果たす手段として捉えるべきである。したがって、政治家に高給は必要ないのだ。

 ところが、現実には多くの人間が金儲けのために政治家を志している。半世紀にわたって与党の地位に君臨し、政治利権を欲しいままにしてきた自民党議員の大半が金儲けのために政治に携わってきた。

 これが「政治とカネ」問題の根源である。この問題を解消する上で、何よりも有効であるのが企業団体献金の全面禁止である。企業団体献金全面禁止提案に対する姿勢で、議員の「政治とカネ」問題への基本姿勢を知ることができる。

 みんなの党は企業団体献金全面禁止に積極的な姿勢を示さない。自民党議員の大半も同様である。彼らは社会的使命を果たすためではなく、カネのために政治に携わっているのだ。

 公明党が企業団体献金全面禁止に積極賛成の姿勢を示しており、参院選後は公明党が政界再編のひとつの核になる可能性が生まれている。

鳩山政権は

①セーフティーネット整備にさらに注力し、

②天下り根絶

③企業団体献金全面禁止

④対米隷属脱却

⑤経済成長重視

の方針を明示して参院選に臨むべきである。

セーフティーネット整備にはお金がかかる。財政再建原理主義者は鳩山政権の財政再建論を批判する。

この点について、鳩山政権は、

①景気回復持続による税収自然増の確保

②政府支出の徹底した仕分けによる政府支出の無駄排除

③必要最小限の増収措置

の順序で、中期的な財政再建を実現する方針を明示するべきである。

2013年までの衆院任期中は増収措置に踏み込まないことを確約し、この間は景気回復の確実な達成と政府支出の無駄完全排除に全力を注ぐことを明示するべきだ。

自民党が自爆する対岸の火事の延焼が進む間に、鳩山政権は参院選に向けての政権公約確定を急ぐべきである。

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2010年3月16日 (火)

悪徳ペンタゴン走狗田原総一朗氏の失脚を歓迎

 鳩山政権が発足して半年が経過した。内閣支持率が政権発足当初の70%台から40%台ないし30%台に低下したが、最大の要因はマスメディアが鳩山総理と小沢一郎民主党幹事長の政治資金の問題をことさらに大きく報道し続けてきたことにある。

鳩山政権としては、

①日本郵政株式の売却を凍結

②子ども手当の実現

③高校授業料実質無料化

④普天間基地移設問題の見直し

⑤事務次官会議の廃止

などで、着実に実績をあげている。

基地問題がまだ着地していない、天下り根絶が実現していない、企業団体献金全面禁止が実現していない、などの課題が残されているが、着実に実績を重ねているのが現状である。

財政事情の悪化が深刻さを増しているが、日本財政を破壊したのは麻生-与謝野政権である。2008年度当初予算で25兆円だった財政赤字を2009年度にいきなり53兆円にまで爆発させてしまった。鳩山政権は麻生-与謝野政権の置き土産である日本財政破壊の尻拭いを強いられている。

メディアが中立公正な報道を実行してきたなら、鳩山内閣の支持率はずっと高い水準を維持してきたことと思う。

鳩山政権がメディアの激しい攻撃を受けているのは、鳩山政権がこれまでの利権複合体=悪徳ペンタゴンによる日本政治支配の基本構造を破壊しようとしているからである。

特権官僚、大資本、米国と結託する利権政治屋はメディアを支配下において利権政治を長期にわたって維持してきた。

政権交代による日本政治刷新=無血の平成維新は、利権複合体による日本政治支配の構造を破壊し、主権者国民の主権者国民による主権者国民のための政治樹立を目指している。悪徳ペンタゴンが鳩山政権を徹底攻撃するのは当然のことである。

利権複合体による日本政治支配を支えてきたメディアの偏向報道の責任は極めて大きい。テレビ朝日「TVタックル」、日本テレビ「太田光の私が総理になったら」、テレビ朝日「サンデープロジェクト」、読売テレビ「ウェークアッププラス」などの政治バラエティー番組の偏向ぶりには目を覆うばかりである。

田原総一朗氏、北野たけし氏、爆笑問題、テリー伊藤、辛坊次郎氏、みのもんた氏などの歪んだ番組運営は反吐を催すほどだ。

「政治とカネ」問題の核心は大資本と政治権力との癒着にある。小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏の政治資金問題だけが大きく取り上げられてきたが、なぜ、この二つの問題だけが取り上げられるのか、納得できる説明を聞いたことがない。

小沢一郎氏の政治資金問題は、マスメディアがこぞって不正な資金が存在するかのようなイメージ放送を繰り返してきただけで、問題の存在を明確に示したものはない。検察が家宅捜索の横暴の限りを尽くしたが、何ひとつ問題にすることができなかった。このことが、小沢氏の無実潔白を証明している。

朝から晩まで「怪しい、怪しい」とメディアが繰り返し報道すれば、何も知らない国民は、「どうも怪しいらしい」と思い込んでしまう。重大な人権侵害報道である。

鳩山総理の政治資金問題については、税務当局が修正申告を認めている以上、それ以上の問題でもなく、それ以下の問題でもない。そもそも、この問題の基本構造は鳩山家が巨額の資金を政治活動に注ぎこんだとの事実を示すもので、賞賛されても批判されるようなものではない。

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西松建設の裏金問題が捜査対象になったが、西松建設から資金提供を受けた国会議員は自民党がはるかに多いのである。自民党議員は与党議員であり、予算執行などの職務権限を有するから、より悪質であると考えなければならない。

そもそも企業は何の見返りもなく政治に資金提供などしない。政治に資金提供するのは、相応の見返りを期待してのものである。見返りもないのに企業資産を散逸すれば企業経営者は背任の追及を受けるのである。

この意味で、企業による政治献金には本質的に賄賂性が内包されている。

国民が問題にする「政治とカネ」の問題は、企業から政治家にカネが渡り、そのカネの力で政策運営が歪められているのではないかとの疑惑に核心がある。

「政治とカネ」問題の核心は、大資本と政治権力との癒着にあり、この問題を解決する根本的な施策が「企業団体献金の全面禁止」になることは自明である。

産経新聞や田原総一朗氏などが、懸命に詭弁を弄するが、まったく説得力がない。鳩山総理や小沢幹事長の問題は、メディアがみずから大事に仕立て上げているだけで、本来の「政治とカネ」の問題からすれば、枝葉末節にしか過ぎない。

にもかかわらず、企業団体献金の全面禁止を推進しようとせずに、鳩山総理と小沢幹事長の問題だけを標的にするのは、産経新聞や田原総一朗氏が利権複合体=悪徳ペンタゴンの走狗であることを自ら告白しているようなものである。

田原総一朗氏が司会をする「サンデープロジェクト」がようやくこの3月末で打ち切りになる。日本のメディア浄化の第一歩が記されると言ってよいだろう。

本年夏の参院選で鳩山政権与党が勝利すれば、悪徳ペンタゴンは確実にせん滅される方向に進むだろう。悪徳ペンタゴンのせん滅が進むなかで、日本のマスメディア浄化が急速に進展することを期待したい。

断末魔の叫びをあげる悪徳ペンタゴンの最後のあがきが始まった。自民党からの新党設立の動きが見え始めた。

 

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しかし、小選挙区の衆院選も、参院選も、最大得票を得る第一党がどの党になるのかが最重要であることを見落とせない。

新党が民主党に向かう投票を吸収し、結果として自民党が第一党になる見通しがあるなら、新党設立は悪徳ペンタゴンにとって得策である。しかし、新党の得票が自民党票の差し替えによるものであるなら、民主党にとっての脅威にはならない。

自民党の得票が減り、新党の得票が増えても民主党候補者の当選は揺るがないからだ。

鳩山政権は、普天間問題を着地させ、天下り根絶と企業団体献金全面禁止の法制化に全力を注ぐべきである。田原氏のような御用評論家がどのように反論しようとも、「政治とカネ」問題の核心は大資本と政治権力との癒着にあり、企業団体献金の全面禁止という、抜本的な対応でしか問題が解決しないことは明白なのである。

さらに、取り調べ過程の全面可視化を実現し、日本政治の闇を取り払うことが求められる。

鳩山政権はマスメディアの激しい攻撃を克服して参院選を勝ち抜かねばならない。そのためには、日本政治刷新を希求する主権者国民が参院選に向けてこの新政権を全力で支えてゆかねばならないのである。

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2010年3月15日 (月)

経済政策最優先課題は景気回復の維持にある

 昨年の11月27日、日経平均株価は9081円まで下落した。チャート上、極めてクリティカルなポイントに差し掛かった。

 鳩山政権が2010年度の財政デフレ予算を編成したなら、株価は9000円を割り込み、日本経済は二番底に向ったはずである。

 11月29日のサンデープロジェクトで仙谷行政刷新相は財政政策運営についての方針転換を表明した。鳩山政権は2009年度第2次補正予算を活用して、2010年度の財政デフレを巧妙に回避することに成功したのである。

 2010年度当初予算での国債発行金額を44兆円に抑制することに成功した。2009年度の第2次補正後の国債発行金額は53.5兆円だから、2010年度は国債発行金額を9兆円も削減することに成功したことになる。

 これだけ国債発行金額を削減することは、強烈な緊縮財政を実行することを意味する。このことから2010年度の財政デフレが懸念されたのである。

 鳩山政権は2010年度の財政デフレを回避するための財政支出を2009年度補正予算に組み込んだ。第1次補正予算での支出を3兆円凍結し、2009年度第2次補正予算に4兆円の支出を追加した。

この4兆円分の支出が実際に執行されるのは2010年度であり、実体経済への影響で言えば、2009年度支出が4兆円減り、2010年度支出が4兆円増加することになった。

 9兆円のデフレインパクトが1兆円のデフレインパクトに圧縮されたのである。

 1996年6月の橋本政権による大増税方針決定、2000年4月の小渕元首相の急逝に伴う後継森政権、小泉政権による超緊縮財政。

 1990年以降の4度の株価暴落のうち、最初のバブル崩壊と4度目のサブプライム危機暴落以外の2度の株価暴落は、近視眼的な緊縮財政によってもたらされた人災だった。

 2007年後半以降、サブプライム金融危機に伴う4度目の株価暴落に見舞われた。日経平均株価は昨年3月に7054円にまで下落したのち、昨年夏には1万円の大台を回復した。この局面で鳩山政権が2010年度超デフレ予算を編成していれば、株価は9000円を大きく割り込み、日本経済は二番底に向ったはずである。

 とりあえず、鳩山政権は最重要のハードルを超すことができた。しかし、まだまだ安心はできない。

 財政収支が悪化して財政再建の大合唱が聞こえてくる。この段階で財務省の路線に引きずられることが、過去の政策運営失敗の主因だった。

 鳩山政権の財務大臣に就任した菅直人氏の政策運営の責任は極めて大きい。

 現局面での財政政策運営の鉄則は、「景気回復維持の優先」である。この方針を明確に定め、広くアナウンスすることが何よりも重要である。

 財政バランスの回復の重要性を否定する考えはない。しかし、財政健全化は景気回復の延長上にしか成立しないことを肝に銘じることが必要だ。①景気回復の誘導、②政府支出の無駄排除、③増収策の検討、の順序を確実に守ることが財政再建への最短ルートを生み出すことになる。

 経済には生産-所得-支出の循環メカニズムが働く。日本経済は昨年3月に大底を打ち、緩やかな生産回復過程に移行している。すでに企業収益については、昨年4-6月期以降、3四半期連続での収益拡大が観察されている。

 この企業収益拡大が雇用者所得の増加に波及してゆくことにより、個人消費が堅調に転じてゆくのだ。この民間経済の自律的な成長サイクルを実現させることが、当面の経済政策運営の最重要課題になる。

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 自民党は民主党の政策に中長期の成長戦略が欠如していると批判しているが、自民党に優れた成長戦略があったとは寡聞にして聞いたことがない。日本のGDPは1992年に470兆円だったが、2009年の日本のGDPも470兆円である。18年間、経済成長ゼロを実現させたのが自民党政権であることを棚に上げて、鳩山政権の政策を批判しても説得力はない。

 鳩山政権は財政原理主義に走る財務省を抑えて、景気回復優先の経済政策運営を維持しなければならない。この点で、菅直人財務大臣が明確な方針を堅持することが不可欠だ。

 今後の経済状況を見通すためには、米国経済の動向、ギリシャの財政危機を背景に動揺したユーロ情勢、内外の金融政策運営と金利動向、米ドルの動向、中国のバブル懸念と政策対応などについて、十分な分析が必要である。

 足元では、為替市場と長期金利動向に重要な変化の兆候が見え始めている。

 『金利・為替・株価特報』2010年3月12日号を発行した。

 以下に目次を掲載する。レポートご購読を希望される方はお申し込みフォーマットにご記入の上、FAX送信をお願い申し上げます。

タイトル

民公接近がもたらす政治選挙情勢の転換

<目次>

1.【政局】民主・公明接近と民主党内反党分子

2.【政策】財政再建と景気回復政策

3.【為替】ユーロ・ドル・円のゆくえ

4.【株価】株価堅調持続も米国の動向に要注意

5.【金利】債券価格推移に黄信号

6.【政治】基地・カネ・可視化と政局

7.【政策】量的金融緩和政策を求める者の正体

8.【世界経済】日本、米国、中国の景気

9.【投資】投資戦略&参考銘柄

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2010年3月14日 (日)

日本の独立は対米隷属を離れて初めて実現する

 与謝野馨氏が懸命に民主党批判をしているが、与謝野氏の言葉にはまったく説得力がない。文藝春秋社がCIAの影響下にあることを私はあるコンフィデンシャル情報の専門家から聞いた。文藝春秋の鳩山政権攻撃は滑稽な印象さえ受ける。

 3月12日付記事

尾辻秀久氏が平成の借金財政王与謝野氏を一喝」

に記述したように、与謝野氏のこれまでの実績には、現状で自民党の再建に名乗りをあげる資格に見合うものが何ひとつない。

財政赤字拡大を重視しての消費税増税主張と深刻な不況に狼狽しての史上空前のバラマキの間を右往左往した姿を鮮明に国民の前に示しただけである。

財政の健全性を重視するなら、景気対策を打つ場合に、支出内容を厳選すべきことは言うまでもない。ところが、史上空前の規模になった2009年度第1次補正予算の14兆円支出追加は、歴史上例を見ない官僚利権お手盛りの無駄の塊(かたまり)予算になった。

2009年7月、与謝野氏は石破茂氏と連れ立って、首相官邸に乗り込み、麻生首相の辞任を求めたと云う。ところが、麻生首相に「おれの後に誰が首相になるのか」と開き直られ、そのまますごすごと帰ってきてしまった。洞察力も胆力もないことが証明されてしまった。評論家になるのが最適である。

衆議院予算員会での鳩山首相への質問では、品性劣悪の素性を露呈した。与謝野馨氏を買っていた多くの自民党支持者の心が一気に離散したに違いない。

「平成の迂回献金王」、「平成の借金財政王」がよくも恥ずかしげもなく、一国の内閣総理大臣に悪態の限りを尽くせるものだと思われただろう。恥を知らなくなることの恐ろしさを国民に見せつけた場面だった。

しかも、国会で引用した鳩山邦夫氏の発言内容が、直後に鳩山邦夫氏によって全面否定されるとのおまけまでついた。こうした厚顔無恥な人物が自民党内で大きな顔をしていられるところに自民党の窮状が示されている。尾辻秀久参議院議員会長の一喝に拍手喝さいを送った自民党議員が多いのではないか。

読売新聞の実質的な創業者である正力松太郎氏がPODAMとのハンドルネームをCIAから付与され、CIAの意向を受けて行動してきたことが米国の公開文書などから明らかにされているが、CIAは対米隷属からの脱却を明瞭に掲げ始めた鳩山政権を懸命にせん滅しようとしているのだと考えられる。

 

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読売新聞の渡邉恒雄氏も与謝野氏を支援していると見られる。

CIAの対日工作はこれまで大きな成果を収めてきたのだろうが、日米密約問題をはじめ、CIA暗躍の真実が少しずつ明るみに出されるに従い、日本国民のなかで真実を知り、認識を根本から改める人々がじわじわと増加し始めている。

 

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安保改定50周年の今年、日米同盟についての根本的な見直しが始動することになると考えられる。米軍の日本国内への駐留についても、根本的な見直しの論議が始まることになるだろう。

「日本の独立」が根本から改めて論議されることになるのだ。

歴代自民党政権は対米隷属の基本を堅持してきた。この基本を離れる気配を示した歴代政権はことごとく攻撃の対象にされてきた。

米国は対米隷属政権の基本構造を維持するために、日本の警察、検察、裁判所にまで手を入れてきた。さらに、メディアがこの支配の構造に組み込まれてきたことは言うまでもない。

「政官業外電の悪徳ペンタゴン」と「主権者国民」の闘いは、独立戦争の意味を有している。

悪徳ペンタゴンは必死に日本政治刷新を阻止しようとするが、日本国民の本格的な覚醒が始まっている。

主権者国民は本年夏の参院選に必ず勝利して日本の真の独立を勝ち取らなければならないのだ。

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2010年3月12日 (金)

尾辻秀久氏が平成の借金財政王与謝野氏を一喝

 軸がぶれる、軸が定まらないというのは与謝野馨氏のことだ。

 与謝野馨氏は安倍政権で官房長官、福田政権で経済財政政策担当相、麻生政権で経済財政政策担当相兼財務相・金融相を務めた。

 麻生内閣での経済政策指令塔の役割を務めたわけだ。

 2008年秋の自民党総裁選では総裁に立候補して経済政策について意見を開陳した。

サブプライム金融危機の及ぼす日本経済への影響について質問され、与謝野氏が示した見識は、「蚊に刺された程度のこと」だった。

 麻生政権が発足して直ちに補正予算が編成されたが、この補正予算は「蚊に刺された」ことに対応する措置で、1兆641億円のミニミニサイズの補正予算が編成された。

 日本経済は2008年後半に戦後最大の景気崩落に直面した。民主党は2008年秋の臨時国会に第2次補正予算を提出することを求めたが、麻生政権は第2次補正予算の国会提出を2ヵ月も遅らせ、臨時国会には提出しなかった

 2ヵ月後の2009年年明け後に国会に提出された第2次補正予算案は4.8兆円の規模だった。1兆円の補正予算を編成した直後に5兆円の補正予算を編成した。このこと自体が政策対応の右往左往を鮮明に示しているが、さらに重大な問題は追加の第2次補正予算提出を年明けまで先送りしたことだ。

 麻生首相は月刊誌に総選挙で信を問うことを高らかに宣言した。ところが、自民党が実施した事前調査で自民党大敗予想が示されたため、解散総選挙を見送った。

 補正予算を国会に提出し、成立すれば選挙に追い込まれるために、補正予算の提出を先送りしたのだ。国民生活を犠牲にして、己の政治的利益を追求する姿勢が国民の反発を招いたことは想像に難くない。

 こうした情勢下で、与謝野馨氏が経済政策司令塔を務める麻生内閣の経済政策はさらに混迷の色を極めた。

 麻生政権は2009年度当初予算を国会に提出したが、2008年度当初予算に対して、一般歳出は国民年金の国庫負担増加額を除くと2.2兆円しか増加させなかった。しかもそのうち、1兆円は予備費としての計上であり、執行予定の予算では1.2兆円しか増額しなかった。

 2008年度に2次にわたる補正予算で6兆円予算追加したにもかかわらず、2009年度予算での一般歳出が2008年度当初比1兆円増では景気悪化を加速させることは避けようがない。

 麻生政権は予算案を提出した直後から予算追加検討に追い込まれ、2009年4月に超大型14兆円規模の補正予算を提出するに至ったのである。

 この予算は無駄のかたまり予算で、公的部門の施設整備費に2.8兆円、58の政府基金に4.6兆円の資金積み増しなどを含む、史上空前の官僚お手盛り・バラマキ補正予算だった。

麻生政権は国債11兆円の増発を決定したが、その後に2009年度税収が見積もりを9兆円も下回ることが明らかになり、2009年度の国債発行金額が当初予算よりも20兆円も増加して、53兆円に達してしまったのだ。

2008年度当初予算での国債発行金額は25兆円であったから、たったの1年で国債発行金額を倍増させたことになる。この意味で与謝野馨氏には「平成の借金財政王」の称号が、「平成の迂回献金王」の称号と共に付与されるべきだろう。

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この与謝野氏が今度は消費税大増税を訴え始めた。消費税増税を真正面から論じないのは無責任だと言う。無責任な鳩山政権に経済政策を任せるわけにはいかないのだと言うのだ。

どの顔をつけてこんな寝言を述べるのかと思うが、本人はまったく意に介さぬ様子であることから、すでに思考回路が完全に停止しているのではないかと思われる。

経済政策運営において大切なことは、

①経済状況の推移を的確に洞察すること

②その経済状況に最適な経済政策を遅滞なく策定し、早めに対応すること、

③中期的な財政健全化の要請を踏まえて、支出内容を厳選し、必要不可欠な支出のみを選択して予算に計上すること

④政策運営の混乱を招かぬよう、税収予測の正確を期すこと

⑤景気回復優先と財政健全化優先の時期を明確に区分すること

である。

 与謝野氏の政策運営の実績は、与謝野氏がすべての面において最高の反面教師であることを示している。

①100年に1度と言われることになった経済悪化を「蚊に刺された程度」と見誤ったのでは話にならない。

②2008年度第1次補正、第2次補正、2009年度当初、2009年度第1次補正、と政策対応は、1回ずつ反対方向にぶれているのだ。これほどまでに不的確な政策運営を実施することは極めて困難であると思われる。

③とりわけ、2009年度第1次補正予算は無駄の塊であった。14兆円もの支出追加を実施するなら、国民生活を根底から支えることも可能だったはずだ。官僚利権だけが焼け太りしたのだが、この焼け太りを誘導したのが与謝野氏である。

④2009年度の税収見積もりを9兆円も過少にしたことが、日本財政の崩壊を招いた。与謝野氏の政策運営は25兆円の財政赤字をたったの1年で53兆円の財政赤字に導いた点で、「借金財政王」として右に出る者がいない。

⑤2010年、日本経済は極めて緩やかな景気回復の初期にある。この景気回復を破壊せず、持続させることが現在の経済政策の課題のなかでの最優先事項である。この段階で、消費税大増税を参院選の公約に掲げるというのだから、やはり反面教師の世界殿堂に入ってもらうよりほかはない。

 与謝野氏は2009年度第1次補正予算で一気に14兆円のバラマキを決めながら、一方で社会保障支出を毎年度2200億円切り込む、血も涙もない弱者切り捨て政策を断行していた。

 厚生労働大臣を経験し、弱者切り捨ての社会保障支出切り込みに強く反対した尾辻秀久自民党参議院議員会長が与謝野馨氏の横暴に怒り心頭になるのは当然である。

 3月11日、与謝野馨氏は自民党本部で与謝野氏が会長を務める社会保障制度の研究会に東大教授の吉川洋氏を講師に招いた。

 会の冒頭、尾辻氏が会議室に入室し、吉川氏を罵倒した(貴重な動画あり)。

尾辻参院会長は「経済財政諮問会議で、何て言った!? いいかげんにしろ! どの面下げて出てきたんじゃ、ばかもん!!、「いやいやいや、言わにゃいかんよ、こいつには。絶対言わないかんよ、こいつには」と怒鳴り散らした。

さらに、「曲学阿世の徒というのはこいつのためにある言葉じゃ」と切り捨てた。

昨年8月の総選挙で自民党が大敗した第一の原因は、小泉政権以降の自民党政権が市場原理主義を採用し、官僚利権を温存する一方で、一般国民の生活を切り込む血も涙もない政策を強行したことにある。

与謝野氏は財政再建が大事であることを根拠に大増税や、弱者切り捨ての政策の旗を振りながら、他方で官僚利権増大の超大型バラマキ財政を実行してきたのである。自民党大敗のA級戦犯とも言える与謝野氏が、自らの行状を反省することもなく、月刊誌に執行部批判の論考を提示したことも不見識極まりないと尾辻氏は考えたのだろう。尾辻氏の主張に圧倒的な理があると言わざるを得ない。

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2010年3月11日 (木)

日本政治刷新に向けての政界再編始動の兆候

鳩山政権が今国会の最重要法案として位置付ける子ども手当支給法案について、民主党と公明党が法案の修正で合意した。児童養護施設などに入所し、支給対象になっていない子どもへの支援を検討することなどが付則に盛り込まれることになった。

昨年8月30日の総選挙を通じて政権交代の大業が実現した。日本の歴史上、初めて民衆の力によって民衆のための政権が樹立された。無血の市民革命が成就したのである。

政権交代には五つの大義がある。

①官権政治から民権政治への転換

②政治権力と大資本の癒着排除

③対米隷属外交からの脱却

④弱肉強食奨励=市場原理主義から共生社会=福祉社会への転換

⑤警察・検察・裁判所・メディアの近代化

の五つの実現が求められている。

政権交代はこの五つの課題を実現するための大きな第一歩である。

これまでの日本政治は、少数の利権複合体に占拠されていた。

特権官僚、大資本、米国、メディアと利権政治屋が結託して、巨大な政治利権が私物化され続けてきた。この利権複合体が「政・官・業・外・電の悪徳ペンタゴン」である。

官権政治は明治に確立された。140年の歴史を引きずっている。その淵源は飛鳥時代の太政官制にさかのぼらねばならない。「政治とカネ」の問題が常に発生してきたが、基本的に政治と大資本の癒着の問題である。

第2次大戦以降、日本政治を裏で支配してきたのが占領国米国である。CIAが日本の国政選挙に直接介入してきた歴史的事実も明らかにされている。米国の対日工作はいまも脈々と受け継がれており、日本政治のプレーヤーの多数が米国のエージェントである。日本の独立が問われている。

政治家だけでなくメディアの多数が米国の情報機関と化している。メディアは利権複合体の広報機関として活動し続けている。日本の政権交代の進行を妨げるために、メディアが総力をあげて情報工作を展開しているのが現状である。

悪徳ペンタゴンは、日本政治の実験が悪徳ペンタゴンから主権者国民の手に渡ることを阻止するため、断末魔の叫びをあげている。最後の決戦が本年夏の参院選になる。悪徳ペンタゴン勢力が本年夏の参院選に敗北すれば、日本政治の刷新は確実に実現することになるだろう。

新政権は2013年の衆議院任期満了までの丸3年の時間を得ることができるからだ。悪徳ペンタゴンは本年夏の参院選で、与党が参議院の過半数を確保することを、いかなる手段を用いてでも阻止しようと懸命の工作活動を展開している。

本年夏の参院選で与党が過半数の議席確保に失敗すれば、日本政治は再び衆参ねじれの混沌状況に舞い戻る。悪徳ペンタゴンはこの混沌から、再び悪徳ペンタゴンによる政治支配を復活させようと目論んでいるのだ。

政権交代五つの大義を実現し、日本政治を刷新しなければならない。それが、主権者国民の願いである。この目的を実現するためには、民主党は小沢-鳩山-菅のトロイカ体制を維持しなければならない。

民主党の内部に上記の五つの大義に反対する勢力が紛れ込んでいる。これらの勢力は悪徳ペンタゴンとも連携しているように見える。悪徳ペンタゴンは民主党内部にも工作分子を送り込んでいると考えられるのだ。

前原誠司氏や渡部恒三氏の言動は、悪徳ペンタゴンの意向を受けているものと考えられる。民主党は自浄能力を発揮して、こうした反党分子の除去を速やかに実行するべきと考えられる。

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前原氏などの主張は、

①官権政治維持、

②企業献金維持、

③対米隷属外交維持

に要約され、その主張は「みんなの党」に極めて近い。前原氏は自ら進んで民主党を離党し、「みんなの党」に合流するべきである。

公明党はこれまで自民党と連立政権を編成してきたが、昨年8月の総選挙を通じて政権交代が実現した時点から、自民党との距離を意図的に拡大させてきている。

公明党の本来の主張が自民党の方針とは相いれない部分が多かったはずである。

①官権政治から民権政治への転換

③対米隷属外交からの脱却

⑤警察・検察・裁判所・メディアの近代化

に、公明党がどれだけ積極的であるのかは不透明だが、

②企業団体献金の全面禁止

④弱肉強食奨励=市場原理主義から共生社会・福祉社会への転換

には、積極的な姿勢を示している。

 基本政策の根幹において、民主党と強調し得る主張を展開してきたことは事実である。

 「政治とカネ」の問題を根本から解決するには、企業団体献金の全面禁止を実現することがもっとも有効である。

 「選挙にはカネがかかる」ことを前提とし、金持ちでなくても政治家になる道を確保するには企業献金が必要、との主張には論理の飛躍がある。

 「カネのかからない選挙」を模索し、必要な資金については、企業献金以外の方法で資金を確保する方策を検討するべきである。

 企業が政治資金の主要な出し手になれば、政治は必ず資金力で優位に立つ大資本に引きずられる。政治家も資金力になびいて、一般国民ではなく大資本の側を向いて活動するようになる。これが、「政治とカネ」問題の根源である。

 前原誠司氏も「政治とカネ」問題を批判しながら、企業献金全面禁止に反対の意向を表明している。前原氏自身が企業献金に対する強い執着を示していることが明白である。

 企業団体献金を全面禁止し、政治活動に必要な資金は国民が責任をもって提供する制度が求められる。個人献金を活用すべきとの意見が多いが、個人献金と企業献金の境界は非常に曖昧である。政治にかかる費用を社会的費用として国民全体で負担することを考えるべきだ。この意味では、国費で賄うことが最も適正である。

 経済政策の意見対立の中軸は、分配政策にある。経済活動の結果における格差を放置するのが「市場原理主義」であるのに対し、経済活動の結果における格差をある程度は容認するが、最低保証水準を引き上げ、その財源負担を高額所得者に求めるのが「福祉社会」の基本的な考え方である。

 2009年8月の総選挙で鳩山政権が提唱した共生社会=福祉社会の主張と、公明党の主張とは共通する部分が多い。

 公明党が民主党との協調を重視するようになると、日本政治のパワーバランスは大きく変化する。政権交代によって政権を獲得した与党勢力の強化も期待できるようになる。

 現在の鳩山政権は民主、社民、国民の三党連立政権であり、連立政権樹立の経緯を踏まえ、連立与党の意向を十分に尊重することが強く求められるが、公明党が基本スタンスを変更して、現政権への協力姿勢を示すのであれば、これを拒絶する強い理由は存在しない。

 主権者国民としては、歴史上初めて実現した無血市民革命の大業を無にすることのなきように現実を見つめる必要がある。重要なことは政権交代五つの大義の実現を図ることである。政権枠組み維持のために連立政権が存在するのではなく、日本政治刷新実現のための連立枠組みを検討するべきなのだ。この点での本末転倒を避けなければならない。

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2010年3月10日 (水)

日米密約問題の核心は議会制民主主義の蹂躙

日米密約問題を検証してきた外務省の有識者委員会(座長・北岡伸一東大教授)が3月9日、岡田克也外相に報告書を提出した。

報告書では、密約を「公表されている合意や了解と異なる重要な内容を持つもの」と定義した上で、非公開の合意文書が存在する場合を「狭義の密約」、明文化されていないものの、暗黙の合意や了解があるものを「広義の密約」に分類。これに基づき、密約の有無を判定した。

以下に東京新聞配信記事をもとに報告書の概要を記す。

「安保改定時にまとめられた米軍の戦闘作戦行動をめぐっては、朝鮮有事の際は事前協議を免除する非公開の「朝鮮議事録」の存在を確認し、「狭義の密約」と位置付けた。

1972年の沖縄返還時、本来米側が支払うべき原状回復補償費を日本が肩代わりした事実を認定し、「広義の密約」に当たるとした。密約の根拠とされた吉野文六外務省アメリカ局長(当時)が米側と交わした文書は発見されなかったが、米側の資料を精査。文書自体は「拘束力なし」と判断した。

沖縄返還後の核再持ち込みは、密約文書とされてきた「合意議事録」が佐藤栄作元首相の遺品の中から見つかった。しかし、沖縄返還を決めた1969年11月の日米共同声明を超える秘密の合意はなかったとの理由から「密約とはいえない」と判断した。外務省の関与も確認できず、佐藤内閣以降の内閣への拘束力もないとした。」

「最大の焦点である1960年の日米安全保障条約改定時の核持ち込みは、明確な文書による合意はないものの、核搭載艦船の日本寄港を黙認する「暗黙の合意」が形成されていたと判断し、「広義の密約」と認定した。外務省が核持ち込み密約についてメモを作成し、歴代の首相や外相に説明していたことも判明した。

岡田氏は記者会見で、核持ち込み密約の存在を認めた。過去に核搭載艦船が寄港していたかどうかは「疑いを完全に払拭(ふっしょく)することはできない」と指摘。「安保条約上の事前協議がない以上、核持ち込みはない」としてきた従来の政府見解を変更した。」

日本はこれまで、「核兵器を持たず、つくらず、持ち込ませず」とする非核三原則を掲げてきた。国民に対しては「事前協議の申し入れがない以上、核搭載艦船寄港はない」などの「うそを含む不正直な説明」(有識者委員会)を続けてきた。

ところが実際には、核搭載艦船の寄港を事実上黙認してきたのである。

最大の問題は、これまでの自民党政権が国会において、密約は存在せず、核搭載艦船の寄港はないと繰り返し説明してきたことだ。

日本国憲法の国民主権の大原則に反する許されることのできない重大な問題である。

日本国憲法は国会を国権の最高機関であると定めている。衆参両議院は全国民を代表する選挙された議員で組織される。主権者である国民が国民を代表する者として議員を選出し、この議員によって衆参両議院が組織されるのが国権の最高機関である国会である。

行政権は内閣に属するが、内閣総理大臣は国会議員のなかから国会の議決で指名され、この内閣総理大臣と国務大臣によって組織される。

すべての権力の源泉は国民にある。これが国民主権である。国会議員も内閣総理大臣も主権者である国民の負託を受けた存在であり、当然のことながら、その政治行動は主権者である国民に対する責任を伴うものである。

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自民党歴代政権は、これまでの長期にわたり、主権者である国民を欺く行動を取り、国権の最高機関である国会において、国民に対して虚偽の説明を繰り返してきたのだ。民主主義の根本を踏みにじる行動が取り続けられてきたのである。

この問題を最も深刻に受け止めたのは、大平正芳元首相である。日米密約を問題視し、この根本的な矛盾を解消することを検討したが、自民党政治の国民に対する背信性を証明する内容であるだけに、真実は白日の下に晒されず、今日に至った。

昨年8月30日の総選挙を通じて政権交代が実現した。日本史上、初めて民衆の民衆による民衆のための政権が樹立された。この政権交代の実現によって、初めて日米密約の真実が明らかにされる日が来たのである。

国家政策の根幹にかかわる安全保障政策上の重大案件について、国民を欺く行動が取られ、しかも、国会で虚偽の答弁が示され続けてきたことの意味はあまりにも重大である。このようなことがまかり通るのでは、軍隊の文民統制の大原則も完全に有名無実になる。

国会において国民に説明することと、政府が国民の知り得ぬ領域で実行する行動とがかけ離れたのでは、国民主権の大原則も文民統制の大原則も有名無実になる。

国会は歴代首相および外務大臣を証人喚問するべきである。国会において国民に対して意図して虚偽の説明を行うことは犯罪行為である。国民に対する背信、背任行為であると言わざるを得ない。

適用できる法令を用いて、関係者の責任を問う必要がある。

冷戦が激化し、また日本が米国の核の傘の下で安全を確保してきた現実を踏まえれば、政府の対応には止むを得ない面があったとする論評があるが、言語道断のふざけた論評である。

民主主義、法の支配が法治国家、民主主義国家の基本である。政府の外交政策上の必要があるなら、国民に説明し、国民の了解を取る必要があるのだ。国民の意思がNOであるなら、その施策を強行することは許されない。

日米密約問題が明らかにした最重要の事実は、歴代自民党政権が国民に対する背信の政権であったとの歴然たる事実である。

密約がありました、あーそうですかで済ませる問題ではない。

国民の負託を受けた政権が、国会で虚偽を述べ続け、安全保障政策上の基本事項について国民を欺く行動を取り続けてきたことが明らかになったのだ。

密約に伴う国民に対する背信行為に関与した歴代首相、外務大臣、外務省・防衛省職員に対して、まずは例外なく証人喚問を実施するべきだ。そのうえで適正に法令に基づく責任追及を実行するべきだ。

法治国家、議会制民主主義国家において、このような背信行為が容認されるなら、法治国家の名も、議会制民主主義国家の名も有名無実になる。

密約の内容もさることながら、国会で虚偽が押し通され、主権者である国民を欺く行動が放置され続けてきたことが重大である。その責任が厳正に問われなければ、議会制民主主義は絵に描いた餅になる。国会のおける適正な責任追及が強く求められる。

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2010年3月 9日 (火)

辞任が必要なのは小沢一郎氏でなく前原誠司氏

昨年8月30日の総選挙を通じて政権交代の大業を成し遂げた主役は私たち主権者国民である。主権者国民による政権奪取を実現させた最大の功労者は民主党の小沢一郎氏と鳩山由紀夫総理大臣である。

2006年4月、民主党は解党の危機に直面した。岡田克也氏が民主党代表として2005年9月の総選挙を指揮したが、えせ改革の小泉政権に対して的確な戦術を示すことができなかった。小泉政権の市場原理主義、官僚利権温存、対米隷属主義を糾弾し、えせ改革の象徴である郵政民営化を糾弾しなければならなかった。

私は岡田氏に信書を送り、民主党が示すべき三つの方針を提言したが、岡田氏はまったく聞く耳を持たなかった。

岡田氏の後継代表に就任したのが前原誠司氏であった。2006年の通常国会、小泉政権は耐震構造偽装、ホリエモン逮捕、輸入牛肉危険部位混入、防衛施設庁汚職の4点セットで追い詰められていた。

ところが前原民主党は偽メール事件で自爆してしまった。民主党は解党の危機に立たされたのである。

この危機に代表の重責を担ったのが小沢一郎氏である。

小沢代表は小沢-鳩山-菅のトロイカ体制を構築し、民主党大躍進の体制を整えた。私は民主党のトロイカ体制構築を歓迎した。

2006年4月の衆院千葉7区補選、2007年7月の参院選に勝利を収め、総選挙での政権奪取に向けて民主党は躍進した。

この間、自民党からは2007年秋に大連立の呼び掛け、2008年春には日銀総裁人事での揺さぶり、2008年秋には民主党代表選をめぐってのゆさぶりの工作活動が展開された。いずれも最大の脅威である小沢一郎氏の影響力を低下させるための工作活動だった。

小沢民主党は粘り強さを発揮してこれらの工作活動を跳ね返した。

このなかで、進退窮まった悪徳ペンタゴン勢力は、ついに検察権力の不正利用に動いた。昨年の三三事変厚生労働省村木局長冤罪事件一一五事変の工作活動が相次いで展開された。

さらに、北海道の教職員組合にまで魔手が伸びている。

小沢-鳩山-菅のトロイカ体制は、「国民生活が第一」をスローガンに掲げ、①セーフティネット強化、②官僚利権根絶、③対米隷属からの脱却、の方針を明確に掲げて新しい政治を構築し始めている。

昨年来の検察の行動が常軌を逸した暴走であることは、これまでの事実関係から明らかである。悪徳ペンタゴンは日本政治の刷新を実行しようとする民主党トロイカ体制を破壊するために、不正に検察権力を利用し、また、悪徳ペンタゴンの走狗であるマスメディアが民主党トロイカ体制を攻撃する情報操作を展開しているのである。

前原誠司氏の行動は悪徳ペンタゴンの要請に沿ったものである。

主権者国民の視点に立ち、検察の腐敗と暴走を阻止しようとする立場からは、検察擁護の発言は生まれない。

前原氏の発言は民主党執行部を不正で不当な方法により攻撃する腐敗した検察を擁護するものであり、政権交代の大業を成就させた主権者国民として看過できないものである。

前原氏の言動は悪徳ペンタゴンと連携したものであると見なさざるを得ない。すべての決定権は主権者である国民にある。辞任すべきは小沢一郎氏ではなく前原誠司氏である。

市場原理主義、官僚利権温存、対米隷属を政策の基本に位置付けるなら、民主党を離党して偽装改革勢力である「みんなの党」と合流するべきである。

民主党内に偽装CHANGE勢力が潜み、民主党の破壊活動を展開することを、政権交代を実現させた主権者はまったく希望していない。

私は民主党元参院議員の平野貞夫氏、作家の宮崎学氏と2006年3月に鼎談を行った。鼎談の内容は講談社サイト「MOURA」「直言」に6回連載で掲載された。

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この鼎談のなかで、すでに民主党の前原誠司氏、渡部恒三氏に対する極めて深刻な疑惑が明示されている。前原氏と渡部氏が自民別働隊として行動してきたとの疑惑である。

主権者国民による主権者国民のための政権確立を希求する主権者国民は、民主党内反党分子の存在を容認しない。これらの人物が離党しないなら、党の方針としてこれらの人物を除名すべきであると考える。

すでに、「ライジング・サン(甦る日本)」様が紹介くださっているが、平野貞夫氏が2006年4月11日付の「直言」サイトに

第7回「『偽黄門』と『阿波狸』が民主党のガン」

と題するコラムを掲載されている。

私は「直言」サイトに、

2006年4月11日
第5回「日本の政治に一筋の黎明が見えた」

2006年4月26日
第6回「民主党が提示すべき三つの主張」

を掲載した。平野氏の論考と併せてご高覧賜りたい。

ここでは、平野氏の記述を転載させていただく。

「偽メールで混迷した民主党は、4月7日の両院議員総会で『小沢一郎』を新代表に選んだ。30年間政治的同志として活動した私としては、これで自民党の異常政治に歯止めをかけることができると、少しホッとしている。

「私も変わる。民主党も変わろう」と小沢一郎が代表選で呼びかけた。WBCでのイチローの変身にあやかろうというのか。一郎の変身も期待する。

そこで、民主党のどこを変えるべきか「直言」する。若手議員の諸君に申す。

君達は「理屈あって常識なし」だ。「政治家である前に人間であれ」という、私の恩師、前尾繁三郎元衆院議長の遺言を噛みしめろと言いたい。京都の出身だ。京都を選挙区とする衆参両院の若手議員に特に言っておく。

人間の涙、汗、血の匂いを知り、人間としての謙虚さを身につけろ。それを学ぼうという感性があれば、メール事件など起こらない。

ところで、民主党の問題点の本質は若手議員にあるのではない。ベテラン議員のごく一部にガンがあるのだ。具体的に「直言」しておく。「黄門さん」を自称している老人が、前原体制のつっかえ棒として登場。東北弁で国民的人気者になりかけた。これが『偽黄門』であることを、民主党もマスコミも見抜けないから困ったものだ。

私が衆院事務局時代、昭和50年~60年代にかけて、信用できない危険な国会議員五人組の一人だった。当時、国会運営の事務責任者であった私は、消費税やリクルート事件などで、さんざん煮え湯を飲まされた。他人を笑わせても、自分の眼は笑っていない怪人だ。

小沢新代表が、自民党を出て新生党を結成したとき、ポストをあてにしてついてきただけだ。「君らの改革の意味がわからん」というので、特別講習をしたところ、「よけいわからん」というレベルの政治家だ。

衆院副議長になったときも、「平野の知恵で祭り上げられた。新進党で文句を言わさないためだ」と、わめきたてられた。そのくせ居心地が良くなると、交代時期に同志の石井一氏を蹴落とすため、自民党の妖怪野中広務氏まで利用したといわれる人物だ。マスコミも「偽黄門」だと知っていて、秘密をもらす貴重な人物として大事にするという、日本の民主政治を堕落させる存在なのだ。それまで小沢改革が成功しそうになると、人格攻撃をくりひろげ、足を引っぱってきたのが『偽黄門』の正体だ。

今回の代表選挙でも、鳩山幹事長の常識的な話し合いを「談合、談合」とわめきたてた。健全な話し合いを重ね一本化して挙党体制をつくるのも選挙の一方法である。投票となれば「小沢一郎は逃げる」と深読みして、偽黄門に代表がまわってくると計算していたに違いない。ところが「一郎は変身」していたのだ。鳩山会館の観桜会での異様なはしゃぎぶりに、不信感を持った国民は多い。

この『偽黄門』をそそのかした民主党の妖怪についても、ふれておかなければならない。狸で有名な徳島の出身なので『阿波狸』と名づけておこう。聞くところによれば、その筋が仕事の背景を調べていて、官邸がその情報を握っているとのこと。「小沢代表を阻止すべし」という阿吽の呼吸で、さまざまな謀略を展開したという情報がある。真偽の程はこれからだ。

民主党の若手議員の中には、指導さえ良ければ立派に育つ素質をもった優れた人材も多くいる。問題は『偽黄門』や『阿波狸』のような存在だ。マスコミや有識者は知って知らぬふりをしている。この輩が、今回の代表選でも外なる敵と共鳴していた可能性がある。田中真紀子氏が指摘するとおりだ。

民主党が政権交代できる政党として、自立するためには、相当な大手術が必要である。」

(ここまで転載)

「偽黄門」とは渡部恒三氏のことだ。京都出身の衆参議員のなかに、前原誠司氏、松井孝治氏がいる。松井氏は私の大学時代のクラスメートで同じクラスメートであった村上世彰氏からの資金支援が一時問題にされた。

本年夏の参院選に向けて党が結束して、国民に真実を訴えてゆかねばならぬときに、悪徳ペンタゴンの意向を受けた行動を展開する反党分子を放置してはならない。主権者である国民が前原誠司氏の更迭、除名を求める国民運動を展開する必要が生じ始めている。

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2010年3月 8日 (月)

景気基地カネ可視化4Kで反撃開始の鳩山政権

4Kとは景気、基地、カネ、可視化のこと。

自民党は今次通常国会で、可視化を除く3Kで民主党および鳩山政権を追い詰めようと考えた。自民党・悪徳ペンタゴンは本年夏の参院選に照準を合わせ、最重要の目標として小沢一郎民主党幹事長の辞任、鳩山内閣の総辞職を設定した。

検察とメディアを総動員して「カネ」の問題を「鳩山総理と小沢幹事長」の問題であるように国民に伝える。国民は「政治とカネ」問題の浄化を期待している。しかし、国民が国会での十分な審議を求めているのは、「政治とカネ」ではなく、国民生活である。

鳩山政権は沖縄辺野古の海岸を破壊する海上滑走路建設に反対の意向を表明した。自民党政権が米国と合意を作ってしまい、辺野古にV字形滑走路を建設することを決めてしまった。だが、工事の実施には県知事の許可が必要だ。県議会が知事に対する不信任決議を実行することを視野に入れれば、海上滑走路建設は簡単には実現しない。

自民党の決定の落とし穴は、この点についての対応が甘かったことだ。鳩山政権は日米合意見直しという大胆な試みにチャレンジしている。とはいえ、日米合意は自民党政権の置き土産とは言っても、外交問題であり「継続性」を否定するわけにはいかない。

本年5月に期限を定めたが、短期間にウルトラCを出すことはもとより困難である。辺野古の美しい海岸を破壊するV字形滑走路建設案が日本サイドから提示された背景に、巨大建設工事に絡むゼネコン利権が存在したと言われている。

基地の海外移転、県外移転が実現しなくても、海上滑走路建設を中止できれば大きな前進であると考えるべきである。

もとより、普天間基地移設問題はヘリコプター離着陸施設の移設問題であった。1300メートルの滑走路を建設する必然性は乏しい。離着陸訓練用施設を県外施設に代替させ、辺野古地区にはヘリ離着陸施設を陸上部に建設することで着地を計るのは、ひとつの現実的な選択である。

一般の国民にとってもっとも切実な問題であるのが景気だ。日経平均株価は昨年11月27日に9081円まで下落した。最大の懸念材料は鳩山政権の2010年度予算が超デフレ予算になることだった。バブル崩壊後の日本経済。バブル崩壊から20年の年月が流れた。この間、1996年と2000年に日本経済は本格浮上のチャンスを掴んだ。経済政策が適切に運営されていたなら、日本経済は長期成長の軌道に乗ったと考えられる。

ところが、橋本政権と森・小泉政権は財政政策運営で大失敗を演じてしまった。景気回復初期に超デフレ予算を編成してしまったのだ。財政収支悪化を背景に景気回復初期に財政再建が最優先課題に位置付けられてしまったのである。

橋本政権と森・小泉政権の超デフレ予算編成により、日本経済は破壊されてしまった。日経平均株価は橋本政権の超デフレ予算で22,600円から12,800円に暴落、森・小泉政権の超デフレ予算で20,800円から7600円に暴落した。株価暴落を後追いするように日本経済は崩落した。

日経平均株価は昨年11月27日にクリティカルなポイントを通過した。鳩山政権が超デフレ2010年度予算を編成したなら、日経平均株価は9000円を割り込み、大きく下落したと考えられる。2010年は日本経済再崩落の年になっただろう。

私は『金利・為替・株価特報』に2010年度の超デフレ予算回避の主張を繰り返し記述した。このレポートを、鳩山政権執行部をはじめとする与党国会議員が多数、熟読してくれていると思われる。

本ブログ11月29日付記事

サンプロで仙谷行刷相予算編成軌道修正を示唆」

に記述したように、鳩山政権は11月末に2010年度予算編成に向けて、政策運営を大幅に軌道修正した。2009年度第2次補正予算を4兆円かさ上げして、この支出を2010年度に振り向ける政策を決定したのである。

国債発行額は2009年度53兆円が2010年度44兆円に減少する。国債発行金額の減少は日本のGDP成長率に対してはマイナスに作用する。国債発行金額9兆円減額は強烈なデフレインパクトを与えるところだった。

しかし、鳩山政権は補正予算の執行が翌年度にずれ込むことを上手く活用して2009年度から2010年度にかけての財政デフレの影響を大幅に縮減することに成功したのである。この資金の「やりくり」については、『金利・為替・株価特報』をご参照賜りたい。

スリーネーションズリサーチ株式会社HP『金利・為替・株価特報2010年1月12日号=第100号』を公開しているので、該当部分である

【政策】2.財政デフレを回避した2010年度予算

をぜひご高覧賜りたい。

日経平均株価は11月27日の9081円から急反発に転じた。11月27日はクリティカルなポイントだった。9050円を下回り、9000円割れとなれば「三尊天井」で、株価の下落トレンド入りが示されるところだった。

9081円で反発に転じた結果、チャート上はダブルボトム形成で、株価の下値固めが成立したのだった。

 

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財政政策運営においては、二つの時間軸を設定して、二つの課題に対処することが求められる。まず、現在から短期の時間軸のなかでは、何よりも景気回復の持続が優先されなければならない。景気回復が持続しなければ本格的な経済の回復は実現しない。

菅直人副総理兼財務相が3月7日のNHK日曜討論で述べた「緊縮財政への転換は時期尚早」の判断が完全に正しい。過去、橋本政権、森・小泉政権はこの部分で重要な政策判断を誤った。

もうひとつの時間軸は中長期の時間軸である。中長期の時間軸のなかでは、財政バランスを回復させる制度的な対応が求められる。財政バランスを回復させるには、①景気回復による税収増加、②政府支出の無駄排除、③増税・増収措置、の順序で制度的な対応が検討されなければならない。

2010年は景気回復の持続に軸足が置かれなければならない。

鳩山政権はぎりぎりのところで、危機を抜け出した。私は『金利・為替・株価特報』で、年初以降の内外株価調整を予測したが、年初以降の株価調整は小幅調整にとどまり、年央に向けて内外の株価上昇と景気改善が持続するとの予測を示してきた。

為替市場では、本年後半にかけて、米ドルの反発局面が生まれても不自然ではないとの見通しを示している。円ドルレートで1ドル=93円を超える円安・ドル高が生じれば、その可能性が高まると判断している。

詳しくは『金利・為替・株価特報』2010年3月12日号をご参照賜りたい。

株価が1万円の大台を回復し、日本経済の緩やかな改善が持続しているため、自民党の民主党攻撃はあてが外れた。自民党は株価下落、景気再悪化が実現して鳩山政権攻撃の材料を得ることを期待していたが、期待はずれの現状に見舞われている。

与謝野馨氏は100年に1度の金融危機と言われることになった金融危機の下での戦後最悪の日本経済悪化について、「蚊に刺された程度」と判断を誤り、最小規模の景気対策を決定したすぐあとで、史上最大の14兆円の補正予算を編成するなど、その右往左往ぶりをいかんなく表出された。

与謝野氏は現段階では再び消費税増税の主張に舞い戻り、景気回復初期の日本経済を再崩落に導く主張を展開している。このような経済音痴の人物に経済政策の司令塔を任せるような勢力に政権を引き渡すことは許されない。国民にとっての悲劇になってしまう。

「政治とカネ」の問題は鳩山総理の問題でも、小沢一郎民主党幹事長の問題でもない。政治権力と大資本の癒着の問題である。政権は財政資金を配分する巨大な権力を握っている。この巨大な財政資金の配分にあずかるために、大資本は巨大な政治献金を与党に流し込んできたのだ。企業献金から「賄賂性」を払拭することは不可能である。

日本国憲法は参政権を国民固有の権利と定め、保有財産の寡多に関わりなく、1人1票の権利を国民に付与している。企業献金を容認すれば、経済力で優越する大資本が政治に対する強大な影響力を保持してしまうことになる。参政権を歪めてしまうことが、企業献金を全面禁止するべき最重要の論拠である。

「政治とカネ」の問題を根本から解決するには、企業団体献金の全面禁止に踏み込むことが不可欠である。この問題については、国民新党が全面禁止に反対しており、与党の足並みが揃っていないが、公明党が全面禁止に前向きの姿勢を示しており、法改正実現が不可能な状況ではなくなっている。

鳩山政権攻撃にいそしむ全国朝日放送系列のテレビ朝日がサンデープロジェクトで、労働組合や教職員組合と民主党との関係を激しく攻撃しているが、民主党などの提案は企業献金だけでなく、労働組合などの団体からの献金も全面禁止しようとするものであり、いくら組合攻撃を展開しても大きな意味はない。

さらに、検察の腐敗、検察の暴走に適正に対応することが政権の大きな役割のひとつである。取り調べ過程の全面可視化を早期に実現させ、他方で、検察の暴走に関与した検察庁職員を全面的に更迭する人事刷新が求められる。人事刷新は参院選後の最重要テーマになるだろう。

景気、基地、カネで鳩山政権を揺さぶろうとした自民党だが、成果はあまりあがっていない。鳩山政権は返す刀で、景気、基地、カネ、可視化で反撃を開始し、参院選大勝利を目指さねばならない。

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2010年3月 7日 (日)

消費税増税の是非が参院選争点の一つになる

参院選の争点のひとつが明らかになった。

3月7日のNHK日曜討論で自民党の与謝野馨氏が本年夏の参院選で、自民党が消費税増税を公約に掲げることを肯定した。鳩山総理大臣ならびに鳩山政権の副総理兼財務大臣の菅直人氏は、消費税増税には国民の判断が必要であるとし、次期衆院選までは消費税増税を実行しないことを明言している。

現在の衆議院の任期中は消費税増税を封印することは、昨年8月30日の総選挙に際して民主党が公約として掲げた事項である。この問題は昨年5月に小沢一郎氏が代表を辞任したことを受けて実施された民主党代表選でも争点として浮上した問題である。

代表選に立候補した鳩山由紀夫現総理大臣と岡田克也氏の二人のうち、岡田克也氏は消費税増税に積極的な見解を示した。これに対して鳩山由紀夫現総理大臣は次期衆議院の任期中は消費税増税を行わないことを明言した。

私は本ブログで繰り返し次期衆議院任期期間中の消費税増税封印を訴えてきた。鳩山首相の方針は私の提案をも踏まえていただいたものと理解しているが、この方針を私はいまも正しいと判断している。

中期的には日本の財政バランスの回復、社会保障財源を確保するために、消費税率の引き上げは不可避であると考える。消費税には逆進的な性格があるため、消費税増税は相対的に所得の少ない人々の課税負担率を引き上げる側面がある。したがって、この問題を十分に踏まえ、この問題を解決する制度設計が必要である。

米国ではオバマ政権が所得税率の累進度を強め、税制による所得再分配機能を強化する政策が採用されている。日本においても所得税の累進税率制度を強化することが検討課題に浮上する。

日本の税収が激減した最大の要因は法人税収が激減したことである。したがって、税収を回復するためには法人税収を確保できるようにすることが先決である。現時点で法人税減税が論じられることは誠に奇異である。

消費税の増税を検討する前に、政府支出の無駄を排除することが先決である。消費税増税を容認してしまえば政府支出の無駄排除が骨抜きになることは明白である。必要な政府支出を賄うための財源確保の必要性を多くの国民が認めるだろう。しかし、官僚利権を温存したままで国民に負担を求めることに主権者国民は同意し得ない。

多くの天下り機関に巨大な国費が投入されている。公益法人、独立行政法人のすべてが不要だとは思わないが、これらの機関への政府支出の多くが天下りを維持するために実行されていることは間違いない。官僚利権を排除する施策を優先して実施しなければならない。

鳩山政権は事業仕分けを実施して、政府支出への切り込みを開始した。しかし、公益法人や独立行政法人等への政府支出を一気に切り込めば、これらの機関における大きな雇用問題が発生する。この点に着目するなら政府支出切り込みには一定の時間をかける必要がある。

マニフェストの実現は大切だが、マニフェストを実現することに伴って重要な問題が発生するなら、その点を踏まえて現実的に柔軟に対応することは不可欠である。

無駄な政府支出排除は中期的な実施プログラムを策定して、計画的に実行してゆく必要がある。景気回復による税収の確保、所得税制の見直し、資産課税の見直し、これらと政府支出の無駄排除を総合的に検討したうえで、消費税の見直しを検討するべきである。

自民党の与謝野氏は次期参院選で自民党が消費税増税を公約に掲げることを肯定したが、自民党のコンセンサスを確保しているのだろうか。政党を代表して政党討論会に出演して発言しておきながら、党としての見解を示していないというのなら、今後は誰も与謝野氏の発言に耳を貸さなくなるだろう。

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経済政策においては、当面の財政政策運営が焦点である。日本の財政収支が大幅に悪化していることを踏まえて、財政政策の活用に対する慎重論が噴出している。しかし、財政政策慎重論や消費税増税論を主張する与謝野馨氏自身の言動が最も激しくぶれていることを見落とせない。

サブプライム金融危機が本格化して日本経済が戦後最悪の不況に陥った2008年後半、与謝野馨氏は自民党総裁選に際してサブプライム危機に伴う日本経済への影響について、「蚊に刺された程度のこと」と明言した。

与謝野氏は麻生政権の閣僚に起用され、極めて小規模の2008年度第一次補正予算を編成したが、日本経済の急激な悪化に動揺してすぐに第二次補正予算編成に追い込まれ、さらに、2009年度は年度に入ってすぐに14兆円規模の補正予算編成に追い込まれた。

経済の見通しを誤り、政策対応が右往左往したことが政策の軌跡に鮮明に示されている。

日本財政を劇的に悪化させたのが2009年度第一次補正予算である。歳出を14兆円拡大する一方で、税収見積もりを9兆円も読み誤った。この究極のバラマキ政策と税収の見積もり誤りが、日本財政を崩壊させたのである。与謝野氏は日本財政破壊の主犯の一人であり、この人物が鳩山政権の財政運営を批判することは笑止千万である。

日本経済回復と財政健全化の二つの課題を実現させる方策を示すことが求められている。この問題を考える際に、何よりも重要なことは、景気回復と財政健全化の因果関係を正しく把握することである。

1990年代以降、何度も繰り返してきた経済政策の誤りは、

景気回復持続の重要性を無視して性急な緊縮財政に走ったこと

である。

戦後最悪の不況から半歩抜け出すことに成功した日本経済にとって、いま最重要の課題は日本経済の緩やかな回復を維持させることである。財政収支の悪化が進行してしまったのは事実であるが、この段階で財政政策の基本方針を景気支持から財政再建に転換することは明らかな間違いである。

日曜討論では、菅直人副総理が与謝野氏に的確な指摘を示した。いまこの時点で財政政策の基本路線を転換することを与謝野氏は主張するのかと。

短期的には必要な範囲で財政収支がさらに悪化することを容認せざるをえない。財政健全化プログラムは中期の制度変更で対応するべきものであり、短期の政策運営のなかで実行するべきものでないからだ。

日本財政の破綻懸念を煽る論調が散見されるが、日本のマネーフローを見る限り、短期的な懸念は存在しない。政府資産を含めた国のバランスシートに懸念は乏しく、短期的な日本財政の破綻懸念は存在しない。

短期のマクロ経済政策では景気回復持続を確保することに軸足を置くべきである。財政バランスの健全性回復は景気回復を通じ、さらにその上での制度改革を通じて実現するべきものである。鳩山政権にはこの点の再確認が求められる。

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2010年3月 6日 (土)

厚労省村木元局長冤罪事件検察大失態の責任

厚生労働省の元局長村木厚子氏が巻き込まれた冤罪事件の第11回公判が3月4日に開かれ、石井一民主党参議院議員が証人として出廷して証言した。

検察は2004年2月25日午後1時に「凛の会」倉沢被告が石井議員に事務所で面会して依頼したとのストーリーを創作して犯罪事実の存在を主張している。ところが、3月4日の法廷での証言および関係証拠資料から、石井議員が上述の2月25日に朝から夕方まで千葉でゴルフをしていたことが明らかになり、検察側主張がこの側面からも全面否定されることになった。

村木氏の冤罪事件では、すべての関係者の証言が検察側主張を根底から覆している。村木氏の無実は完全に明らかになりつつある。

裁判所は客観的事実により、被告の無実が明らかになった場合でも、平気で被告に有罪判決を示す機関であるから、驚くべき不当判決を示す可能性が皆無とは言えないが、メディアを含めて多くの報道、情報公開がなされるなか、真実からかけ離れた事実認定を裁判所が押し通すことはもはや困難になったと言ってよいだろう。

石井一議員は3月5日の証言で村木氏との面識と証人としての出廷について次のように証言したという。「ボヘミアンな京都住まい」様が速報くださったので転載させていただく。

「村木被告とは今日初めて会ったと証言。知り合いでもないのに証人となったのはなぜかときかれ「私自身もマスコミに書かれて相当辛い思いをした。村木という女性局長は高知の大学を出て東大卒の競争の中であそこまで上り詰めたのに被告人の席に立たされて、さぞ辛いだろうな」と。「この事件にはおかしい点がたくさんある。弁護士からの強い要請もあったが、この際出て証言すべきだと思った」

検察の暴走により、無実の人間に罪が着せられ、無実の人間が犯罪人に仕立て上げられてゆく。これに勝る人権侵害が他にあるのか。私もまったく同じ立場に立たされた者として、このような国家犯罪を断じて許すことができない。

無実の人間に不正に罪を着せ、無実の人間を犯罪者に仕立て上げた者を重大犯罪者として処罰する法制を整備する必要がある。

足利事件では無実の菅家利和さんを犯罪者に仕立て上げた検察官が法廷に呼ばれたが、謝罪すらしなかった。この検察官は謝罪して免責されるものでない。菅家さんの自由を奪い人権を抹殺した17年間の10倍の時間の服役が求められて当然である。

昨年の三三事変、本年の一一五事変、ならびに村木元局長の冤罪事件は、すべてがひとつの点と線で結ばれている。政治権力が不正に検察権力を利用して政敵を抹殺しようとしたものである。私の巻き込まれた冤罪事件もこの範疇に入るのだと思う。

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小沢一郎氏の公設第一秘書である大久保隆規氏の事件でも、検察側主張は法廷で根底から覆されている。現職衆議院議員である石川知裕氏が逮捕、起訴された事案についても、事案の内容は犯罪とはかけ離れたものである。

主権者である国民は、検察の不正義、検察の悪徳をしっかりと認識し、その糾弾を実行しなければならない。

鳩山政権は行政府内部におけるこのような不正、不正義を糺すとともに、今後、同様の問題が引き起こされないよう、万全の対応を示す必要がある。

もっとも重要なことは人事の刷新である。責任ある当事者の責任を全面的に追及しなければならない。検察全体の刷新を図るためには、検事総長に民間人を起用するとともに、検事総長人事を国会同意人事案件に変更するべきだ。

また、検察庁職員による重大な国家公務員法違反を厳正に摘発するべきである。政治家をも摘発しうる立場にある検察官であるからと、検察官の重大犯罪を容認、放置すれば、検察の横暴、検察の暴走を食い止めることはできなくなる。

鳩山政権は本年夏の参院選で政権基盤を強固にした上で、検察人事の刷新に踏み切り、これまでの腐敗体質を全摘するべきだ。

検察部門内部では、さらに重大な犯罪が実行されてきたと指摘されている。検察裏金問題だ。元検察官の三井環氏は、検察裏金疑惑を告発したために、言われなき罪を捏造され、懲役刑まで執行された。

国際アムネスティの勧告を待つまでもなく、日本は世界有数の人権侵害国家であり、とりわけ警察・検察の腐敗、不正が際立つ国なのである。

日本の警察・検察・裁判所制度の近代化を必ず実現しなければならない。そのためには、現政権が来る参院選で勝利し、政権基盤を強固にすることが不可欠である。主権者国民は悪徳ペンタゴンとの最終決戦となる本年夏の参院選に必ず勝利し、検察・警察・裁判所制度近代化を実現しうる環境を整備しなければならない。

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2010年3月 4日 (木)

三三事変から1年・日本政治を見つめ直す

 昨年の三三事変から1年が経過した。日本の政治状況は大転換した。

 日本政治の実権が悪徳ペンタゴンから主権者国民の手に移った。日本史上初めて民衆が民衆の力で政権を樹立したのである。

 権力をめぐる壮絶な闘いにおいて悪徳ペンタゴンが最大の脅威と認定したのが小沢一郎氏であった。小沢氏に対する執拗で激しい攻撃は、小沢氏の存在が悪徳ペンタゴンにとって絶大であることを物語っている。

 度重なる攻撃にもかかわらず、小沢氏は存在感を維持した。小沢氏自身が自らの身の潔白を語り、繰り返し国民の前に説明責任を果たしてきたことの成果が表れている。

 自民党は「説明責任」の言葉を繰り返すが、西松建設の裏金献金疑惑についても、自民党議員で記者会見を開いて十分な説明責任を果たした者はいない。

 記者会見も「記者クラブ」という世界で類例を見ない談合組織の下で、政治権力とメディアの癒着関係のなかで実施されてきただけにすぎない。

 鳩山政権が発足して、まだ十分ではないが記者会見の開放が実現し始めている。小沢一郎民主党幹事長も鳩山由起夫総理大臣も開かれた記者会見を行い、可能な限りの説明責任を果たしている。

 昨年の三三事変以来、常軌を逸した暴走を繰り返している検察は、何度か記者会見を実施したもののテレビカメラさえ許可せず、どのような質疑応答があったのかさえ明らかにしない。

 他方で検察職員は、国家公務員法の守秘義務に違反してメディアに情報の漏洩を繰り返し行ってきた疑いが濃厚である。国家公務員法の守秘義務違反は懲役1年以下の刑罰が科せられる重大な犯罪である。犯罪を摘発する当事者である検察職員が重大な犯罪に手を染めていることが明らかになっており、これらの犯罪の摘発が不可欠である。

 鳩山政権に対する支持率の低下が伝えられているが、メディアがさんざん民主党のイメージを悪化させる報道を繰り返した上で世論調査を実施しているのであるから、支持率が低下しないほうがおかしい。まさにマッチポンプであり、これだけのネガティブ・キャンペーンが繰り返されるなかで、支持率が40%台を維持していることが驚異的であるとも言える。

 また、政党支持率では民主党の支持率が自民党の支持率を大きく上回る状況が維持されている。

 悪徳ペンタゴンは本年夏の参院選での民主党敗北を誘導し、利権複合体による権力奪還を目指している。しかし、主権者国民による主権者国民のための政権を維持しようとする主権者国民の意思は固く、さまざまな情報工作にもかかわらず、主権者国民は情報操作に完全には取り込まれずに抵抗を続けている。

 鳩山政権発足後の政策運営に対して、CIAと関わりの深い読売・日本テレビ、三宝会法人会員の全国朝日放送、小泉政権応援団の日経新聞、政権交代ともに下野したことを公言するフジ・サンケイグループが激しい攻撃を続けてきた。

 批判の中心は鳩山由起夫総理大臣と小沢一郎民主党幹事長の政治資金に対する攻撃だった。しかし、鳩山総理の問題は税申告の修正で処理が完了しており、また、小沢一郎氏については検察当局が異常な執念で捜査を実行したにもかかわらず、何一つ問題を発見することができなかった。

 小沢氏の秘書や元秘書の現職国会議員が逮捕、起訴されたが、検察の行動はまったく正当化されていない。歴史に大きな汚点を残す検察捜査大失態との評価が定着するのは時間の問題であろう。

 鳩山政権は政権発足直後から精力的に政治刷新に向けての行動を開始した。

  天下り根絶、政府支出の無駄根絶に向けての事業仕分けなどの取り組み

  企業団体献金全面禁止に向けての法改正

  普天間基地を移設するための辺野古海岸を破壊する海上滑走路建設の見直し

  取調べ過程の全面可視化法制化に向けての取り組み

  国民の利益を守るための郵政改革の実現

などの施策が本格的に推進されている。

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 サブプライム金融危機に端を発する世界的な景気後退の影響で日本の税収が激減し、財政事情が急激な悪化を示した。このことに対する批判が強まっているが、財政事情悪化は麻生政権時代に生じたもので、この責任を鳩山政権に帰するのは不当である。

 鳩山政権の眼前には、巨大なバラマキを実行した麻生政権の2009年度第1次補正予算のツケが残されたため、2010年度に強烈なデフレ予算を編成してしまうリスクが存在した。

 鳩山政権は厳しい財政事情の中で2010年度財政が日本経済を再悪化させないためのぎりぎりの方策を模索し、見事にこの課題を克服した。私は『金利・為替・株価特報』に2010年度予算編成に向けての留意事項としてこの問題を訴えたが、鳩山政権はこの提言を十分に反映する政策運営を実現した。

 『金利・為替・株価特報2010年1月12日号』をサンプルとしてスリーネーションズリサーチ株式会社のHPに公開したので、ご参照賜りたい。

 2010年度当初予算は、92兆円規模の予算であるにもかかわらず税収が37兆円しか見込めず、国債発行に44兆円もの財源を依存する財政非常事態を意味する予算であるが、税収と国債発行の逆転は麻生政権の置き土産である。第2次補正予算を効果的に活用することにより、2010年度に53兆円にまで拡大した国債発行を44兆円に抑えつつ、2010年度のデフレインパクトを極力圧縮することに成功したと言える。

 財政事情が悪化したために、子供手当ての完全実施時期が不透明になりつつあること、ガソリン暫定税率の完全廃止が困難になっていること、高速道路無料化の実現が厳しさを増していることなど、マニフェストの完全実施が危ぶまれている。

 しかし、経済が生きものであって政策運営は環境変化に対応して柔軟でなければならないことを踏まえれば、ある程度の政策修正は不可避であり、強引にマニフェストを押し通すことにむしろ弊害が多い。

 私は本ブログで本年夏の参院選に向けて、

  企業団体献金全面禁止の法制化

  取り調べ過程の全面可視化実現

  沖縄普天間基地異説問題の決着

を明確に示すとともに、日本経済回復の確実な誘導を明示すべきことを訴えてきたが、鳩山政権はこれらの実現に向けて確実に歩を進めている。

 「政治とカネ」の問題では、鳩山総理も問題が存在したことを率直に認めて、必要な謝罪と説明を繰り返している。

 いかなるときも謙虚に、そして誠実に説明を繰り返す鳩山総理の姿勢には感動すら感じさせられる。

 鳩山総理にしろ、小沢一郎民主党幹事長にしろ、開かれた記者会見などの場で、真摯にそして誠実に説明を尽くす努力を示していることがよく理解できる。

 国民の生活を第一と考え、自らの欲得ではなく、国民の幸福実現を目指して政策運営に取り組んでいる基本姿勢が、時間の経過のなかで必ず国民に理解されることになると考える。

三三事変から1年経過した現時点で、これまでの1年を振り返り、また、マスメディアによる悪質な偏向報道を冷静に見つめ直し、日本政治の目指すべき方向を改めて考察することが求められる。

私たちが自分たちの目で冷静にものごとを見つめ直せば、メディアが作り出す光景とはまったく異なる景観が広がるはずだ。

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2010年3月 3日 (水)

「デフレ論」と「ベア凍結論」の根本的な矛盾

 デフレ論とベア凍結論の矛盾を指摘しておく。

 デフレ論はデフレを「悪」とする主張だ。デフレとは第一義として「物価下落」を意味する。

 物価下落は消費者にとっては有益である。所得が変わらなくてもモノの値段が下がれば購買力は増す。実質所得を増大させる効果を有する。

 不況が深刻化するなかで、物価下落を歓迎する声は強い。

 ところが、こうした声をかき消すように「デフレ論」が喧伝される。デフレは悪であるとの主張が展開される。

 デフレが誰にとって都合が悪いのかと言えば、一般化すれば、企業と債務者にとって都合が悪い。

 企業の利益は売上げから費用を差し引いて決定される。デフレはモノの値段が下がることだから、デフレの下では売上げが減少しやすい。しかし、企業の支払う費用は賃金を含めて構造的に減少しにくいものが多い。結果としてデフレは企業収益を減少させやすい側面を持つ。

 他方、借金は名目金額が固定されているから、デフレになるほど借金の実質的な重みが増す。デフレの下では債務者の負担が重くなる。逆に預金の価値は増大する。デフレは債務者に損失を、債権者に利得を付与する。

 一般に個人の多くが預金者=債権者で、企業の多くが債務者である。

 こうしてみると、乱暴な整理にはなるが、企業はデフレを嫌い、消費者はデフレを歓迎する傾向を有することになる。

 「デフレ論」はデフレが企業の収益を圧迫し、やがて雇用の悪化、賃金の減少につながることを強調し、消費者にとっても、決してプラスでないことを訴える。消費者がデフレによって恩恵を蒙り、デフレを歓迎してしまうことを排除するための論議なのだろう。

 たしかに、物価の著しい下落は経済活動にプラスではない。賃金は下方硬直的であり、相対的に均衡の取れない高賃金が生み出され、経済活動が縮小してしまう可能性が高まるからである。

 しかし、デフレが個人の実質所得を増大させる効果に言及せずに、デフレの負の側面だけを喧伝することもフェアーではない。

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 デフレ論は分類すれば「資本の論理」であり、資本にとっての都合を優先するものである。政府が「デフレ論」を取り扱う際には、この点についての明確な認識が不可欠である。

 政府部内で「デフレ論」の旗振りをしているのは財務省である。財務省が「デフレ論」流布に注力する理由がふたつある。

 ひとつは、景気対策としての財政政策の役割を後退させることだ。日本の財政収支が激しく悪化した。財政当局は追加的な財政政策発動阻止を至上命題としている。財務省は日銀の追加金融緩和政策を主張しており、景気対策の役割を日銀に押し付けることを目論んでいる。

 もうひとつの理由は、財務省こそ日本の借金王であることだ。膨大に積み上がった政府債務を帳消しにするのに、最も手っ取り早い方法は、激しいインフレを引き起こすことである。量的金融緩和政策を求める主張の裏側に、こうした深謀が存在することに注意を怠れないのだ。

 春闘の季節を迎えるが、労働者側からも賃金上昇の要請が聞こえてこない。失業率が5%水準に上昇し、雇用情勢が極めて悪化している現状を踏まえれば、今は賃金上昇よりも雇用の確保が優先されるというのはその通りだろう。

 しかし、「デフレ論」に賛同し、デフレ論の流布に努めてきた企業、資本サイドがベア凍結を当然のこととして主張するのは不当である。

 「デフレ論」のコアは、企業収益と雇用および賃金の強いリンクにある。デフレになると企業収益が減少し、その結果として雇用や賃金に悪影響が広がることを、デフレが悪である根拠としてきた。

 日本経済は昨年3月ころを底に、緩やかな改善を実現して現在に至っている。企業収益は昨年4-6月期以降、3四半期連続で増加を記録している。企業収益が大幅に改善しているのに、賃金の上昇を一切認めないのでは、これまでの「デフレ論」の主張と大いに矛盾すると言わざるを得ない。

 日本経済が順調に上昇軌道に移行できるかどうかは、企業収益の改善が家計所得の増大に結びつき、個人消費が堅調を回復できるかどうかに依存する。

 労働者の賃金減少につながるからデフレが良くないと主張してきた企業が、企業収益が大幅に増加しているのに、賃上げ凍結を当然の主張として振りかざすのは、あまりにもアンフェアーな姿勢であると言わざるを得ない。

 労働組合は、正社員の知遇改善ばかりでなく、非正規労働者の雇用確保、待遇改善にも力を発揮することが求められており、この面での役割が期待されているが、同時に企業収益が大幅に改善したことを背景に、正当な賃金上昇を求める活動を本格化させる必要がある。

 また、鳩山政権は政治権力と大資本の癒着排除が政権交代実現の大義のひとつであることを踏まえて、労働者である国民の視点に沿った政策を推進することを忘れてならない。同時に、財政当局が将来のハイパーインフレ発生を熱望して量的金融緩和政策を提唱していることもしっかり踏まえる必要がある。

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2010年3月 2日 (火)

最終決戦参院選勝利に向けて兜の緒を締めよう

カナダバンクーバーでのオリンピックも終了し、一方、2010年度予算案が衆議院を通過して、いよいよ本年夏の参院選に焦点が当てられることになる。

昨年8月30日の総選挙で無血革命が成立した。日本史上、初めて民衆の力によって政権が樹立された。権力が特定少数の利権複合体の手から主権者国民に引き渡されたのである。

9月16日に新政権が発足した。まもなく半年が経過しようとしている。

これまで権力を保持していたのが「政官業外電=悪徳ペンタゴン」の利権複合体である。官僚機構、大資本、米国、メディアと結託した利権政治屋が権力を掌握し、巨大利得を保持し続けてきた。

既得権益勢力である悪徳ペンタゴンは、権力奪回に血眼になっている。彼らに残されたチャンスは本年夏の参院選だけである。参院選で悪徳ペンタゴンが勝利すれば、日本政治は再び衆参ねじれの混沌に戻る。

この混沌のなかから、再び悪徳ペンタゴン支配の政治構造を構築しようとしている。彼らは目的のために手段を選ばない。

昨年3月3日の三三事変以来、激しさを増しているのが、検察権力の不正政治利用とマスメディアによる常軌を逸した情報操作である。

三三事変、厚生労働省村木局長冤罪事件一一五事変は、すべてこの文脈のなかに位置付けることができる事象である。

「悪徳ペンタゴン」は日本政治刷新を実現してしまう最重要危険人物として小沢一郎氏をマークし続けてきた。竹下登元首相が小沢潰しのために組織したと言われる「三宝会」は、政財電の談合組織であり、多くのメディア関係者が名を連ねる。

小沢一郎氏に対する激しいメディア攻撃は、このような低劣な談合組織によって誘導されてきたのである。

2006年4月、前原誠司氏の政治力量不足から民主党は解党の危機に直面した。この危機に救世主のごとくに民主党代表に就任したのが小沢一郎氏であった。小沢氏は小沢-鳩山-菅のトロイカ体制を構築し、民主党の大躍進を陣頭指揮した。この延長上に2009年8月30日の決戦の総選挙大勝の偉業が成就した。

悪徳ペンタゴンが小沢一郎氏に対する激しい攻撃を継続してきたことは、悪徳ペンタゴンの的確な情勢判断力を物語っている。2007年7月参院選での小沢氏に対する激しいネガティブ・キャンペーン、読売渡邉恒雄氏が画策した大連立構想、日銀幹部人事での小沢代表への梯子外し工作、複数候補による民主党代表選実施要請などは、すべて小沢一郎氏失脚に向けての工作活動であったと考えられる。

これらの手段をもってしても、小沢城は陥落しなかった。小沢常勝神話はさらに輝きを増したのである。

こうしたなかで、遂に禁断の領域にまで踏み込んだのが、三三事変、村木局長冤罪事件、一一五事変である。悪徳ペンタゴンは不正極まる検察権力の政治利用という禁じ手に手を染めた。検察職員は国家公務員法の守秘義務に違反して職務上知り得た秘密を漏えいし、メディアは検察の手先となって世論を誘導した。

しかしながら、民衆の抵抗力も格段にしぶとさを増した。昨年8月30日の総選挙では、草の根からの情報発信が威力を発揮して、悪徳ペンタゴンの巨大情報操作工作を打ち破って、主権者国民は主権者国民による主権者国民のための政府を樹立することに成功したのだ。

鳩山政権が発足して半年が経過するが、悪徳ペンタゴンの激烈な情報操作、検察権力の不正利用は残存し、世論が誘導されてきた。悪徳ペンタゴンは失われた権力を奪還しようと断末魔の叫びをあげながら、必死の工作活動を展開し続けている。

新政権は発足したものの、官僚機構、大資本、メディアの大多数はこれまでの悪徳ペンタゴンによる政治支配、政治利権掌握を熱望し続けている。これらの背後に日本の植民地支配者を自認する米国が存在することも忘れることができない。

鳩山政権の支持率が政権発足時の70%超から50%割れにまで低下したが、その要因の大半は、悪徳ペンタゴンによる情報操作にあると見てよいだろう。

いかなる善政も、土石流のようなメディア情報の流布には抗(あらが)えない。

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主権者国民と悪徳ペンタゴンの最終決戦が本年夏の参院選になる。主権者国民政権が夏の参院選に勝利すれば、日本政治刷新実現の可能性は飛躍的に高まる。2013年の衆院任期満了までの3年間をフルに活用して、日本政治構造を根幹から変革することが可能になるからだ。

腐敗した検察の刷新、腐敗した日本のマスメディア刷新も可能になる。政権交代の大義実現には、参院選勝利が不可欠である。

メディアの情報操作により、政権交代の大義についての期待、躍動が粉砕されてしまった。この期待と躍動を回復することが急務である。

鳩山政権は本年夏の参院選勝利に向けて原点に立ち返って政権交代の大義を確認し、広く国民に訴えかけなければならない。

主権者国民による主権者国民のための政権維持を希求する主権者国民は、この大きな目標の下に結集し、迫る悪徳ペンタゴンとの最終決戦に勝利を収めなくてはならない。

悪徳ペンタゴンによる悪政はなお、多くの側面で残存している。主権者国民による政権維持を求める主権者国民は、依然として悪政と闘うレジスタンス勢力であることを自覚しなければならないのだ。

政権交代実現の大義は以下の五つだ。

①官権政治を打破して民権政治を確立すること

②政治権力と大資本の癒着を排除すること

③対米隷属外交から脱却し、自主独立外交を樹立すること

④政治権力による不正な警察・検察・裁判所・マスメディア支配を排除すること

⑤弱肉強食奨励=市場原理主義を排し、共生社会創設を目指すこと

の五つである。

鳩山政権はこれらの課題実現に向けて奮闘しているが、これまでの自民党政治との違いを国民に鮮明に示すことに必ずしも成功していない。

①官権政治打破においては、「天下り根絶」が鍵を握るが、鳩山政権の「天下り根絶」はまだまだ甘い。野党時代の主張を躊躇なく実行するべきだ。

②「政治とカネ」で攻撃を受けたが、何よりも分かりやすい姿勢は「企業団体献金の全面禁止」法制化である。

③普天間基地移設問題では時間的な制約が大きい。辺野古海岸破壊滑走路建設回避を必ず実現することが大きな第一歩になる。

④警察・検察・裁判所制度の近代化が焦眉の急だが、分かりやすい施策として「取り調べ過程の全面可視化」を今通常国会で法制化するべきである。

⑤弱肉強食社会から共生社会への転換を実現するために、鳩山政権が多くの新規施策を実現しつつある。問題は金融危機不況で税収が激減したことだ。新規施策実施スケジュールに変動が生じるのは避けられない。新規施策の実施時期について、新しい工程表を提示する必要があるだろう。

鳩山政権は政権交代実現の大義を改めて丁寧に国民に説明する必要がある。激しい情報操作、不正な検察権力行使などの工作活動に対して、正面から正々堂々の闘いを挑むべきである。

ネットから真実の情報発信が広がってゆくだろう。

主権者である私たち国民は、悪徳ペンタゴンとの最終決戦に必ず勝利し、日本政治の構造を刷新しなければならない。この最大のチャンスを生かすことができなければ、日本の暗黒時代が永遠に持続してしまうことになる。

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2010年3月 1日 (月)

森喜朗氏人権侵害発言を報道しないマスゴミ

民主党参院議員の石井一氏が2月22日の会合で「鳥取県とか島根県は日本のチベットみたいなもの」と発言したことをメディアが大きく取り上げた。

自民党の石破茂氏が「断じて容認しがたい」と述べたことも伝えられたが、石井一氏は2月25日に、「鳥取のカニも好きだし風光明媚(めいび)でもある。だいたい人がよい。同じようにチベットもそうらしい」、「いつの間にチベットはそれほど差別される国になったのか。釈明したりおわびをすることは何もない」と反論した。

「鳥取県とか島根県は日本の○○○○みたいなもの」

と発言したとき、○○○○に入る言葉によって、この発言に対する評価が変わる。

○○○○を人物に置き換えれば、○○○○がお釈迦様や正徳太子などを入れる場合と、暴君ネロやヒトラーなどを入れる場合で発言の印象は大きく変わるだろう。

いずれの場合も、発言を聞く側が○○○○に対して評価を持ち、その評価に照らして発言の意味を特定することになる。

石井氏の発言に石破氏が激怒したと伝えられているが、激怒するためには、石破氏が「チベット」に対して、極めて低い評価をしていることが必要である。そうでなければ論理的に矛盾する。

石破氏が「チベット」を極めて低く評価している。その極めて低い評価の「チベット」が引き合いに出されて、「チベットのようなもの」との発言に激怒したことになる。石破氏が「チベット」を極めて高く評価しているなら、「チベットのようなもの」との評価に対して石破氏は激怒ではなく喜びを感じるのではないか。

仮に石破氏が石破氏個人のチベットに対する評価を基準にして発言したのではなく、チベットについての一般的な評価を基準に発言したのだとしても、同じことになる。

チベットについての一般的な評価を基準にするという場合、これは、石破氏が認識しているチベットに対する一般的な評価を基準にするということになるわけで、この場合も、石破氏がチベットの一般的な評価が非常に低いという認識を保持していなければ、「チベットのようなもの」に激怒はしないからだ。

「鳥取県や島根県は日本のスイス」と表現したらどうなのか。あるいは、「日本の桃源郷」と表現したらどうなのか。

重要なことは、発言者がどのような文脈でどのような心情を込めて発言したのかということだ。言葉とは恐ろしいもので、発言者の意図とは異なる受け止め方がなされる場合も多い。誤解が生じないように発言する注意は必要であるし、万が一、失礼にあたる発言をしたとの自覚があるなら、発言を謝罪することも必要だ。

発言者は自分の発言に責任を持たねばならないし、真実に則して適切に対応することが求められる。

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一方、他者の発言について論評する場合も、十分な留意が求められる。

石破氏は「鳥取県は日本のチベットのようなもの」との発言に対して激怒したのだが、すでに記述したように、石破氏が激怒するためには石破氏がチベットに対して低い評価を保持していることが不可欠なのだ。

アメリカ、カナダ、フランス、イギリス、ロシア、モンゴル、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、ニューギニア、・・・などの各国について、石破氏は序列をつけているのだろうか。「○○○○のようなもの」と言われたときに、喜ぶ国と激怒する国が仕分けされているのだろう。

石井一氏はチベットを風光明媚で人のよいところだとの認識をもっていることを表明したが、そのような良いところの意味で発言したのなら、目くじらを立てる必要はないのではないか。

問題発言の多さで右に出る者がいないのが森喜朗元首相と麻生太郎元首相の元首相コンビだが、森喜朗氏が2月27日の長野県信濃町で開かれた自民党主催の「ふるさと対話集会」で次の発言をした。

「小沢(一郎民主党幹事長)さんも羽田さんも私も同期。長野県も偉い。半身不随で動けない人にちゃんと(票を)入れるんだから。」

森元首相は羽田孜元首相を指して「半身不随で動けない人」と発言したのだろうか。羽田元首相は元気に動き、国会議員を務められている。森氏の発言は羽田氏を冒涜する人権侵害発言である。

日本経済新聞では本日から高原慶一郎ユニチャーム会長の「私の履歴書」連載が始まった。第1回記事に記述されているように、高原氏は2006年5月に脳出血に見舞われた。高原氏は医師の「リハビリしたら回復しますよ」の言葉を頼りに、懸命にリハビリに取り組み、大いなる回復を遂げたという。右半身に影響が生じたなかで、連載の題字を自らの筆で書かれるまでに至った。

高原氏は「この病気と必死に闘っている同志たちもそう思っているはずだ。負けるわけにはいかない。」と記述されている。

森元首相はどのような考えで発言をしたのか。森氏が首相に就任したのは、小渕恵三元首相が2000年4月1日に脳梗塞で倒れられたことがきっかけだった。脳梗塞や脳出血に見舞われた人々に対する敬虔な思いは皆無なのだろう。

Googleのニュース検索で、石井一参院議員の発言は多数のメディアが取り上げているが、はるかに重大な森元首相発言については、時事通信が短く伝えているだけだ。

検察の暴走第二弾となった厚生労働省元局長冤罪事件は民主党幹部の石井一議員を狙い撃ちするものであった。法廷では石井議員の証言が予定されている。

石井氏の発言を攻撃する報道が多数存在するのに、森元首相発言が事実すら報道されないところに、日本の歪んだマスメディア実態が垣間見える。

森元首相は今回の発言について、適正な対応を取るべきである。

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