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2010年2月16日 (火)

森ビル・清和会・検察の抜き差しならぬ関係

昨年末に「地獄への階段」様が公開くださった衝撃的な事実を「リチャード・コシミズブログ」様「ライジング・サン(甦る日本)」様「父さんの日記」様「南華のブログ」様が、改めて紹介くださっている。

衝撃的な事実とは、渡辺喜美氏の政治団体「喜世会」と森喜朗氏の政治団体「経済政策懇談会」の住所が同一で、しかも収支報告書事務担当者までもが同一である事実だ。

つまり、「みんなの党」とは、「自民党清和政策研究会」別働隊であることが証明されたと言って過言でないのである。

森ビルと自民党清和政策研究会、小泉純一郎氏との関係については、

拙著『知られざる真実-勾留地にて-』

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に記述した。

第一章「偽装」第7節「摘発される人・されない人」

に以下の記述を示したので転載する。

「森ビルの社運をかけた事業の六本木ヒルズで悲惨な事故が発生した。2004年3月26日、小学校入学直前の6歳の男児が電動回転ドアに挟まれて死亡した。 痛ましい死亡事故が発生したのち、2003年4月から2004年2月までに、同ビルの回転ドアで32件の事故が発生したことが明らかになった。

森ビルの責任が問われた。結局、森ビルの役員ら3名と、回転ドアの販売元「三和タジマ」の役員ら3名の計6名が、業務上過失致死容疑で書類送検された。

六本木ヒルズの「運営本部長」を兼ねていた森ビルの森稔社長(70)については事故を予見できなかったとして立件が見送られた。

書類送検は事件の調書、容疑事実が検察庁に送致されることを意味する。「書類」が送致されるのであって「身柄」が送致されるのではない。「逮捕」されないことを意味する。「逮捕」の先には地獄が待ち受ける。「逮捕」されないことは、被疑者が「在宅」で暮らせることを意味する。通常の日常生活を送れる。「逮捕」と「書類送検」の問に天と地の差がある。

森ビル社長の森稔氏とは、NHK-BSの討論番組で会った。森社長は小泉前首相と密接な関係を築いたようだ。森ビルが社運をかけて取り組んだ事業が「六本木ヒルズ」だ。ライブドア、村上ファンド、楽天などの企業が六本本ヒルズにオフィスを構えた。「ヒルズ族」という新語が生まれた。

2003年4月22日の六本木ヒルズのオープニングーセレモニー。小泉首相は「この東京の新たな街づくりに極めて刺激的、魅力的な六本木ヒルズが誕生したという、この誕生に立ち会うことができたのは幸運だと思います」と祝賀挨拶した。また、「こんなに賑わっていてどこが不況か」と述べたことも伝えられた。

20041023日の新潟県中越地震発生時も小泉首相は六本木ヒルズにいた。第17回東京国際映画祭のオープユングーセレモニーに出席していた。地震は午後5時56分に発生し、六本木の映画祭会場でも体感された。地震発生後すぐに「新潟で震度6強」の第一報が小泉首相に伝えられた。しかし、小泉首相は6時半に近くの映画上映会場に移動して午後7時8分まで会場にとどまった。

私は「日本文化デザインフォーラム(JIDF)」の幹事を務めていた。JIDFは建築家の黒川紀章氏や歴史家の梅原猛氏などが創設した会を引き継いだ文化人のフォーラムだ。毎年、全国の一都市で100人以上の文化人がボランティアで出席し、市民参加のシンポジウム、トーク、講演、ワークショップ、展示などのイベントを3日程度の日程で実施した。

2003年の会議は六本木ヒルズで開催された。セレモニーには森稔氏も出席した。森氏は私に「小泉政権を批判しないように」と語った。森氏が小泉首相を支援していることがよく分かった。このセレモニーの最中、私は六本木ヒルズ内に個人事務所棟があり、小泉政権や米国政府と親密な学者や元官僚などがオフィスを有していることを聞いた。」

テレビ朝日も森ビルのテナントのひとつである。森ビルと清和政策研究会との間には抜き差しならないものがあるのだと考えられる。自民党清和政策研究会は検察を支配し、森ビル関係者は逮捕もされずに事件処理を終えた。

自民党清和政策研究会(旧森派)と検察との関係については、元大阪高検公安部長検事の三井環氏が2006年7月15日に中小企業経営者の相互扶助団体であるKU会で「検察の実像」と題する講演を行い、そのなかで生々しい場面を証言されている。

本ブログではすでに本年1月22日に、

「検察裏金告発で弾圧された三井環氏講演録」

を掲載したが、この講演録から、重要部分を採録する。

「検察庁には「調査活動費」の予算がある。調査活動費というのは、情報提供者に対して謝礼を払うことを本来の目的として設けられた予算。

裏金作りはまず、架空の情報提供者を3、4人でっち上げる。そして、その架空の人間に対して、原則5万円を謝礼として支払う。領収書は、その架空の人物の名義で検察事務官が作成し、5万円の現金を浮かせる。

 中小の地検であれば調査活動費の年間予算は400万円、大阪地検であれば年間2000万円、東京地検では年間3000万円になる。これを事務官が全部作る。だから事務官から「検事正が使う金のために何でこんなことをしなければならないのか」と文句が出る。

 そうやって浮かした裏金を何に使うかと言うと、一つは接待。最高検、高検、法務省などから高官が来た時の接待費。検事正自らのゴルフ代。マージャンをする人はマージャン代がここから全部出る。」

三井氏は2001年3月に当時大阪地検検事正だった加納駿亮氏を刑事告発した。加納氏が高松高検検事長になるということが内定していたことを知り、その阻止に動いた。結局、この人事は流れ、宗像紀夫氏が高松高検検事長に就任した。

 折しもこの時期に首相が森喜朗氏から小泉純一郎氏に交代した。重大な事態はその後に発生した。三井氏は検察が「けもの道」に入りこんだと表現する。検察が福岡高検検事長に加納氏を就任させるために、政府と交渉を持ったことを指摘する。以下に三井氏の発言を示す。

「「けもの道」というのは私が付けた名前だが、当時の原田明夫検事総長、事務次官の松尾邦弘、刑事局長の古田佑紀、古田は後藤田正晴氏が法務大臣だったときの秘書官。その3人がそろって、(2001年)10月26日だったと思うが、東京・麹町の後藤田事務所を尋ねた。そこには後藤田元法務大臣と秘書官がいた。

 彼らは「加納の検事長人事を内閣で承認してくれないと検察が潰れる」と泣きを入れた。潰れるというのは、検察の裏金問題が表ざたになるという意味だと思う。当時、週刊文春とか週刊朝日がすでに裏金問題を報じていた。(後藤田氏は)小泉の秘書官の飯島に電話連絡した。その日の会談はそれで終わり、翌日、小泉に原田検事総長が直談判をした。そこで事実上、加納の検事長人事が承認された。正式な閣議は11月13日。そこで正式に承認された。」

 このいきさつについて三井氏は、「「検察が内閣に借りを作る」という一番やってはならないことをやった」と指摘し、「ここが最近の国策捜査の原点だと思っている。例えば、内閣の誰かを逮捕できるような事件があったとする。そしたら、小泉が「裏金どうするの?」と言う、それだけでいい。事件にできない。できるはずがない」と述べている。

 三井氏は2002年5月に朝日新聞が1面トップで裏金問題を報道する確約を確保し、民主党の菅直人氏が法務委員会で追及し、その後法務委員会で参考人として証言する手はずを整えた。そのさなか、4月22日に鳥越俊太郎氏の「ザ・スクープ」の取材を受ける直前の午前8時半ころに任意同行を求められ、そのまま逮捕、拘留された。

 この裏金問題を契機に、検察は小泉首相の私的秘密警察の色彩を色濃く帯びることになったのである。検察は以後、完全に清和政策研究会色に染め抜かれ、現在に至っているのである。森ビル関係者が逮捕されなかった謎を解く鍵もここに潜んでいると考えられるのだ。

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