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2009年10月

2009年10月31日 (土)

臨時国会論戦の焦点と鳩山政権の対応

10月26日に召集された鳩山政権下での初めての臨時国会で、鳩山由紀夫首相の所信表明演説に対する代表質問が行われた。鳩山首相をはじめ鳩山内閣の閣僚は官僚が用意した原稿を棒読みすることなく、自らの言葉で答弁に立ち、国会の光景が大きく変化した。

野党に転落した自民党は、民主党を攻撃しようと躍起になっているが、効果的な追及を示せずにいる。10月25日の参議院補欠選挙でも民主党は2勝を確保し、高い国民の支持に支えられて順調な滑り出しを示している。

政権が発足してまだ一月半しか経過していないが、鳩山政権は多くの新基軸を提示している。ダム建設凍結などは、これまでの長い年月の歴史的経緯を覆す新方針であるだけに、政策実施にあたっては、地域住民や地方自治体関係者の同意を得るための慎重な手続きが必要になる。

前原国交相の対応には、拙速な面が存在し、調整が難航することも予想されるが、新政権を支持する国民は、大きな変革には大きな軋轢(あつれき)が生じることを覚悟しなければならないことを再認識するべきである。

国会論戦と国会論戦に対するマスメディアの対応に関連して、以下の三点を考察することが求められる。

第一は、2010年度予算編成に関する論議である。鳩山政権の2010年度概算要求が95兆円を突破したことについて、メディアが「ばらまき」批判を展開している。しかし、本ブログで再三指摘しているように、積極財政で財政規模と財政赤字を激増させたのは鳩山政権ではなく麻生政権である。このことを正確に踏まえた論議が求められる。

第二は、沖縄普天間基地移転問題に関する鳩山政権閣僚の発言に相違が見られることについて、メディアが鳩山政権を批判していることだ。沖縄県民の戦争被害、基地負担は想像を絶するものである。鳩山政権はこの現実をしっかりと見すえて、最善の着地点を見出そうとしている。結論が簡単に出ないのはそのためである。安易に結論を得ることよりも、最善の努力を注ぐことの方が適正な姿勢であると言える。

第三は、2010年度予算編成に向けての事業仕分けのプロジェクトチーム編成に、民主党の小沢一郎幹事長が意見を示し、メンバーが変更になったことについて、メディアが小沢幹事長批判を展開していることだ。小沢一郎氏は総選挙での民主党亜圧勝の最大の功労者である。政権交代実現後に大きな発言権を維持するのは当然である。鳩山政権の閣僚が小沢幹事長と連絡を密にすることは当然の責務であり、根回し不足から問題が生じたのなら、批判されるべきは小沢氏ではなく当該閣僚ということになる。

国会論戦を視聴するに際しては、こうした基本を踏まえておくことが必要である。沖縄の基地問題は日米外交の懸案事項であり、解決は容易ではない。自民党政権がキャンプシュワブへの移転で米国政府と合意してしまっているために解決が困難になっている。

キャンプシュワブ地域の自然資源はかけがえのないものであり、沖縄県の住民が自然環境保護を求めるのは当然のことである。辺野古地域の自然を破壊せずに済ませる方策を、最後まで追求することは正しい行動である。

嘉手納基地への時限を切った統合案も十分に検討に値する。来年早々に名護市長選が予定されている。市長選の結果を踏まえたいとの鳩山首相の意向も理解できるものである。オバマ大統領の訪日が予定されており、この問題の決着が迫られているが、沖縄の人々の意向を最大限尊重して、最善の結論を得ることが求められている。

2010年度予算編成に関しては、財政政策が日本経済の再悪化の引き金を引かないための配慮が強く求められる。予算規模が102.5兆円になり、財政赤字=国債発行金額が50兆円を突破するのは麻生政権の責任である。

鳩山首相をはじめとする鳩山政権の国会答弁で、この点が明らかにされていることは望ましいことである。鳩山政権はこの点を分かり易く国民に説明し、2010年度予算編成についての国民の理解を得なければならない。

マスメディアの誘導によって、橋本政権や小泉政権が犯した財政デフレの失敗を繰り返してはならない。

マスメディアは引き続き小沢一郎氏に対する攻撃を続けている。小沢氏の政治的力量が強く警戒されていることの表れである。小沢氏は2010年夏の参院選に照準を定め、鳩山政権による日本政治刷新を推進するための環境整備に力を注いでいる。

 11月2日からは、いよいよ予算委員会での論戦が開始される。鳩山政権閣僚は、マスメディアの攻撃をものともせずに、分かり易い言葉で新しい政策、新しい思想と理念を語って欲しい。日本政治刷新によって国民生活は飛躍的に改善されるのである。鳩山政権の検討を強く期待する。

意義のある政治刷新であっても、国会での多数議席がなければ実現させることができない。国会における数は、それ自体が目的ではないが、大きな仕事を実現する上での非常に重要な力の源泉になる。小沢一郎民主党代表はこの点のリアリズムを的確に保持しているのである。

 

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2009年10月29日 (木)

日米株価1万ポイント割れと今後の経済政策

NYダウ、日経平均株価がともに10,000の大台を割り込んだ

2008年夏から2009年前半にかけて、世界の金融市場を襲ったサブプライム金融危機。株価が暴落しただけでなく、経済活動が急激に低下した。

サブプライム金融危機の最大の特徴は、デリバティブと呼ばれる金融派生商品が制御不能な規模にまで拡大するなかで、本源的金融商品の価値を裏付ける米国住宅不動産価格が急落した点にある。

株価暴落、経済悪化に連動して大手金融機関の経営危機が表面化して、金融恐慌に陥るリスクが表面化した。米国FRBのバーナンキ議長は過去の資産バブル崩壊についての研究を重ねてきた人物である。

金融危機発生に際して、流動性の十分な供給、金融機関資本不足への対応が危機拡大を回避する重要な施策であることを強く認識した。経営責任、株主責任を問わない金融機関救済は、深刻な倫理的問題=モラル・ハザードを引き起こす。この意味で米国政策当局が採用した政策には重大な副作用がもたらすものではある。

しかし、オバマ政権下の米国は、大胆な財政政策発動、ゼロ金利政策と流動性の潤沢な供給を軸とする超緩和金融政策、金融機関への巨大な資本供給策を総動員した。この政策総動員によって、株価暴落に歯止めをかけて、経済の急激な悪化に一定の歯止めをかけることに成功した。

マクロ経済政策の活用は国際的な政策協議を通じて、グローバルに展開された。グローバルなマクロ経済政策協調と米国株価反発を背景に世界的に株価が反発した。日経平均株価、NYダウはともに10,000ポイントの大台を回復した。

世界経済、世界の株式市場は最悪の状況を抜け出すことに成功した。日本の生産活動も本年2月を底に改善を実現している。日経平均株価も3月の7000円割れから1万円の大台を回復するところまで反発した。

しかし、金融市場は2010年春以降の経済に対する不安を徐々に強めつつある。生産活動は大底から浮上したものの、2008年初頭の活動水準と比較すれば、依然として2割程度低い水準に留まっている。2010年春以降の経済再悪化についての懸念が浮上し始めている。

米国においても、巨大な財政政策発動に伴い、財政赤字が年間1兆5000億ドル水準に激増している。GDP比10%を突破する急増が表面化している。米国は国全体が赤字体質を継続している。経常収支赤字国は不足資金を海外からの資本流入に頼らなければならない。

経常収支赤字と財政赤字の双子の赤字の拡大は、米ドルに対する不信感を増大させる要因になる。米ドルの下落傾向が強まっているが、外国資本が米国から流出し始めれば、米ドル下落・米国金利上昇・米国株価下落のドル暴落の図式が表面化しかねない。

こうした状況を踏まえれば、先行きの経済金融情勢には警戒を怠れないのが現状である。

このなかで、日本のマクロ経済政策運営においては、2010年度当初予算編成をめぐる論議が極めて重要な意味を持ってくる。

本ブログでも再三指摘しているが、2009年度に麻生政権が14兆円もの巨大な規模の補正予算を編成し、補正後予算が102.5兆円規模に膨れ上がった以上、この2009年度補正後予算をベースに2010年度当初予算を検討せざるを得ない。

この点を踏まえずに、2010年度に強度のデフレ予算を編成すれば、その予算編成が日本経済再悪化の引き金を引く原因になる可能性が高い点を踏まえるべきである。

『金利・為替・株価特報』2009年10月24日号にもこの問題を詳述した。経済が崩壊すれば鳩山政権の日本政治刷新政策を実現する基盤が崩壊してしまう。マクロ経済政策の適切な運営が強く望まれる。

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2009年10月28日 (水)

鳩山政権の郵政改革断行への期待と不安

鳩山政権は日本郵政の役員人事を刷新する方針を固めた。

西川善文日本郵政社長は28日の日本郵政取締役会で正式に辞表を提出する。後任社長には元大蔵省事務次官の斎藤次郎氏が就任することが内定している。

日本郵政株式会社の現在の取締役は以下の9名である。

代表取締役 西川 善文(にしかわ よしふみ)

代表取締役 高木 祥吉(たかぎ しょうきち)

社外取締役 牛尾 治朗(うしお じろう)
ウシオ電機株式会社代表取締役会長

社外取締役 奥田 碩(おくだ ひろし)
トヨタ自動車株式会社取締役相談役

社外取締役 西岡 喬(にしおか たかし)
三菱重工業株式会社相談役

社外取締役 丹羽 宇一郎(にわ ういちろう)
伊藤忠商事株式会社取締役会長

社外取締役 奥谷 禮子(おくたに れいこ)
株式会社ザ・アール代表取締役社長

社外取締役 高橋 瞳(たかはし ひとみ)
青南監査法人代表社員

社外取締役 下河邉 和彦(しもこうべ かずひこ)
弁護士

日本郵政が財界人に占拠されてきたことが明白である。竹中平蔵氏などは、日本郵政取締役人事は日本郵政の指名委員会が提案するべきだとして、政府日による日本郵政取締役人事が適正でないと主張する。

しかし、日本郵政株式会社法は総務大臣に認可権を与えており、総務大臣に指名委員会に優越した権限を付与している。また、現状では日本郵政の全株式を日本政府が保有している。日本郵政は完全な国有会社である。

総務大臣は国政選挙を通じて選出された国会議員によって指名された内閣総理大臣を首班として組織された内閣の一員であり、国民の負託を受けて行政権を担う存在である。

日本郵政株式会社が100%政府出資企業である以上、総務大臣は日本郵政の経営事項全般に対して責任を負う存在である。麻生政権下における日本郵政経営の最大の欠陥は、日本郵政が総務大臣の意向を無視して経営事項を決定した点にある。

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日本郵政の指名委員会と異なる方針を示した総務大臣が問題だったのではなく、総務大臣の意向に反する方針を決定した指名委員会の行動が問題だったのである。現在の日本郵政取締役の布陣は、竹中平蔵氏や菅義偉氏が総務大臣であった時代に任命された人々である。

竹中氏は自分の意向に従う取締役の布陣を維持したかっただけである。所管大臣が鳩山邦夫氏に代わり、鳩山邦夫氏が総務大臣に就任した以上、日本郵政は所管大臣の意向を十分に尊重する義務を負っていた。ところが、麻生政権は所管大臣の意向を無視して、日本郵政の暴走を容認するスタンスを採用した。ここに問題があった。

鳩山由紀夫政権が樹立され、新政権が郵政改革の方針を公約に掲げたことを踏まえれば、新政権の下で日本郵政の取締役の布陣を一新することは順当な行動である。鳩山政権が民意の信託を尊重し、日本郵政の経営改革に迅速に着手していることは、鳩山新政権の高い行動力を示している。

小泉竹中政権時代の最大の問題点は、日本郵政が一部の利害関係者に私物化されていたことだった。「郵政民営化」の美名の下で推進されたのは、貴重な国民資産が一部の利害関係者私物化される「売国政策」だったのだ。

日本郵政を国民の利益を目的に運営するには、日本郵政の取締役に国民の利害関係者を登用することが不可欠である。また、これまでの日本郵政取締役には、郵政プロパー職員が一人も登用されていなかった。

消費者、利用者、地域生活者を新経営陣に起用するとともに、郵政プロパー職員を経営陣に据えるべきである。鳩山政権は日本郵政常務理事を経験し、小泉政権の郵政民営化に反対して辞職した中央大学客員教授の稲村公望氏を新たに取締役に登用する方針を示しているが、極めて順当で適正な人事方針であると思われる。

ただし、斎藤次郎氏に加えて元大蔵官僚である坂篤郎・前内閣官房副長官補も新たに取締役に起用される方針が示されており、財務省勢力の突出は非常に気がかりである。鳩山政権が掲げる「官権政治から民権政治への転換」の大きな核が財務省権力の抑制にあるからだ。

竹中氏は政府が100%株式を保有する状態でも、「民営化」が実現したと述べてきた。したがって、鳩山政権が日本郵政株式を100%保有した状態を維持する方針を示したとしても、「民営化」そのものを変更することにはならない。

国民に利益を提供する「郵政改革」を実現するには、日本郵政株式を政府が保有し続けることを定めるべきである。

小泉竹中政権下の郵政民営化では、地方に在住する国民から、これまで郵政事業が提供してきた貴重な金融サービスをはく奪することが実行され、また、地域コミュニティーの核として機能してきた特定郵便局ネットワークが破壊されてきた。

この悪政に対する批判が8月の総選挙結果にも反映されたのである。鳩山政権が示す郵政改革の方針は国民の利害に沿ったものである。大胆な郵政改革を支持し、事態が改善されることが強く望まれる。

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2009年10月27日 (火)

平成の無血革命成功を期す鳩山首相演説

10月26日、第93代内閣総理大臣鳩山由紀夫氏が所信表明演説を行なった。52分に及ぶ長時間の演説であったが、鳩山政権が目指す政治運営の方向を明確に示す優れた演説だった。

鳩山首相は今回の政権交代を「無血の平成維新」と表現した。140年前の明治維新に匹敵する一大変革であり、官僚依存から国民への大政奉還であると表現した。

筆者は

①「官権主義から民権主義」への転換

②「政治権力と大資本の癒着」の排除

③「対米隷属から自主独立・日米基軸」外交への転換

が政権交代の目的であると指摘してきた。

鳩山新政権発足後、企業献金の全面禁止を法的に確定する法改正が具体化していないことが気になるが、鳩山政権は2010年夏の参院選に向けて、通常国会後半の争点として企業献金全面禁止方針を提示するものと予想される。

沖縄の普天間基地移転問題は、これまでの自民党政権が米国との間で、キャンプシュワブへの移転で合意をしてしまっているために、取り扱いが極めて難しい問題であるが、鳩山首相は次の認識を示した。

「沖縄の人々が背負ってこられた負担、苦しみや悲しみに十分に思いをいたし、地元の皆さまの思いをしっかりと受け止めながら、真剣に取り組んでまいります。」

普天間飛行場の返還を確実にするためには、県外への移設を確定する時間的余裕はないと考えられる。嘉手納基地への統合かキャンプシュワブへの移設を軸に着地点を見出す必要があると考えられる。

所信表明演説で特記されるべき重要な点は以下の三点である。

①経済政策運営について、これまでの成長・効率一辺倒のスタンスから、「人間のための経済」に転換すること

②国民のいのちと生活を守る政治を最重視すること

③天下りを全面的に禁止し、財政のあり方を「コンクリートから人へ」の理念に沿って根本から見直すこと

小泉竹中政治は、「がんばった人が報われる」とのキャッチフレーズの下で、拝金主義・弱肉強食主義の格差拡大奨励政策を推進した。非正規雇用が激増するなかで小泉政治はセーフティネットを冷酷に取り除いた。その結果、深刻な貧困問題が発生し、国民生活が根底から揺さぶられている。

鳩山政権は小泉竹中政治の「市場原理主義」を根本から見直す方針を明示している。総選挙で国民が政権交代の選択を示した最大の理由は、社会の荒廃をもたらした「市場原理主義」を根本から見直す鳩山民主党代表の方針を積極的に支持したことにあると考えられる。

経済政策は「資源の配分」、「所得の分配」、「成長」の三つに働きかけるものである。鳩山政権は「資源の配分」において、無駄を排除し、「コンクリートから人へ」の資源配分の方針を示している。

小泉政権が「所得分配の格差拡大」を奨励したのに対し、鳩山政権は所得水準の最低保障を重視している。「所得分配の公平確保」は安定した社会を実現するために不可欠の事項である。

「成長」は国民生活の安定と両立する形で推進される必要がある。輸出に偏重した経済成長は、国民全体の生活向上とは結びついてこなかった。家計所得の増加を通じ、内需主導の経済成長が目指されなければならない。

自民党などの野党と、野党と連携する多くのマスメディアは、ネガティブキャンペーンで鳩山政権批判を継続すると予想されるが、鳩山政権による日本政治刷新を支持する国民は、マスメディアに誘導されることなく、鳩山政権の新政策を支援してゆくべきである。

平成の無血革命を成功させなければならない。

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2009年10月26日 (月)

神奈川・静岡参院補選で民主党候補が圧勝

鳩山政権発足後、初めての国政選挙となった10月25日投開票の神奈川県、静岡県の参議院補欠選挙与党推薦の民主党候補が圧勝した。マスメディアが偏向した鳩山政権攻撃を展開し続けるなかで、国民は冷静な判断を示した。鳩山政権の日本政治刷新を順調に推進させるには、メディアの情報操作に惑わされることなく、国民が冷静な対応を維持することが必要だ。

鳩山政権が日本政治刷新を本格化させるには、2010年夏の参議院選挙で与党勝利を獲得する必要がある。今回の補欠選はその前哨戦でもあり、民主党候補が大勝したことは、極めて重要な意義を有する。

10月26日には臨時国会が召集され、鳩山由紀夫第93代内閣総理大臣が所信表明演説を行なう。裁判所がこの日程に合わせて酒井法子氏の初公判の期日を設定したことの背景も探る必要があると思われるが、参院補選で民主党が大勝した追い風を受けて臨時国会が開会されることは望ましい。

野党に転落した自民党議員がテレビ番組に登場して懸命に民主党批判を展開するが、国民が自民党政治にNOを突き付けた意味を深く自省することなく、総選挙で大勝した民主党に対して、筋の通らぬ批判を展開する姿を見て、多くの有権者は、自分たちが示した判断の正しさを改めて確認していることと思われる。

神奈川、静岡の補選結果は以下の通りだ。

神奈川選挙区

当 1,010,175金子洋一 民新=社国

    792,634角田宏子 自新

    230,143岡田政彦 共新

     24,793加藤文康 諸新

静岡選挙区

当   567,374土田博和 民新=社国

    404,763岩井茂樹 自新

     97,631平賀高成 共新

     12,106矢内筆勝 諸新

投票率は神奈川が28・67%、静岡が35・64%と、いずれも低水準になった。国政選挙では投票率が低くなると大量の組織票を有する自公系候補が有利になると見られるが、今回の補選では低投票率にもかかわらず、民主党候補が大勝した。

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臨時国会は10月26日に召集され、11月30日まで36日間の日程で開会される。26日には鳩山由紀夫首相が所信表明演説を行い、これを受けて各党が衆参両院で28日から30日まで代表質問する。民主党は「政府と与党は一体」との理由で、衆院では代表質問を見送る。

政府は新型インフルエンザ対策法案のほか、中小・零細企業の債務の返済猶予制度の創設を盛り込んだ貸し渋り・貸しはがし対策法案など11法案を提出する方針を決定している。また、北朝鮮に出入りする船舶の貨物検査をしやすくする特別措置法案も加え、合計12法案を提出する予定である。

国民は民主党が総選挙で提示した日本刷新の政権公約を支持している。自民党は重箱の隅を突つくような瑣末な与党批判に終始することなく、正々堂々と政策論議を中心に論争を挑むべきである。

与党三党は、

①「官権主義」から「民権主義」への転換

②「政治権力と大資本の癒着」排除

③「対米隷属」から「自主独立・日米基軸」への外交路線転換

の三大改革を実現しなければならない。

 2010年に向けては、財政運営が国会論戦の焦点になるが、国民生活を優先する視点からは、戦後最悪の雇用情勢を踏まえて、経済の順調な改善を優先することが強く求められる。

 年末にかけて2010年度当初予算編成が与野党攻防の焦点になるが、麻生政権が巨大補正予算を編成した一方で、税収見積もりを誤ったことから、予算規模が102.5兆円に膨張し、国債発行額が50兆円に達することを踏まえた対応が求められている。

 2010年度当初予算規模を2009年度補正後予算と比較して、著しく縮小させると、日本経済の再悪化が促進されてしまう。鳩山政権はこの点を踏まえて、2010年度当初予算に政権公約で示した新規施策の多くを盛り込むべきである。野党やマスメディアの偏向した論調に乗せられて超デフレ予算を編成する愚を犯してはならない。

 参院補選での与党勝利を踏まえ、鳩山政権の政権運営をじっくりと見つめてゆく必要がある。正当な根拠なく民主党および政権与党を非難する偏向マスメディアに対しては、主権者である国民が厳しい視線を向ける必要も大きい。

 鳩山新政権の日本刷新を国民の総意で支える姿勢が肝要である。

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2009年10月25日 (日)

よみうりテレビ「ウェークアップ」の政治的偏向

10月24日のよみうりテレビ番組「ウェークアップ」

読売新聞が反民主党で親CIAであることを知る人が増えているが、政治的公平が放送法で定められているにも関わらず、民主党攻撃一色の番組構成について、テレビ放送の監督者である総務省は早急に是正措置を取るべきだ。

2010年度予算編成、インド洋給油活動、郵政改革、沖縄普天間基地移転などが論じられたが、論議ではなくアジテーター総出演の抗議集会の様相を示した。

司会の辛坊次郎氏、読売所属の橋本五郎氏、自民党石破茂氏、竹中平蔵氏が激しく鳩山政権批判を展開した。

コメンテーターの江川紹子氏は中立のスタンスからのコメントを提示し、民主党衆議院議員の山口壮氏が適切な反論を示したから、民主党の反論を最低限度聞くことができたが、神奈川県、静岡県の参院補欠選を目前にしたこの時期に、このような悪質な放送を行なうのは、公職選挙法にも抵触すると考えられる。

『金利・為替・株価特報』2009年10月24日号には、

1.2010年度予算編成の正しい考え方

を記述し、2010年度予算の適正な編成方針を記述した。

辛坊次郎氏がフリップを使い、2009年度当初予算と比較して2010年度予算を論じていたが、辛坊氏が財政活動の経済に与える影響をまったく理解していない現実を示すだけのものだった。

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鳩山首相は「日米同盟を日本外交の基軸に位置付け」、「対等なパートナーシップを発展させる」ことを宣言している。これまでの自民党政権が「米国に隷属し」、「米国の顔色だけを窺いながら、卑屈な外交を展開」し続けてきたことに対して、日本の主体性を重視しようとする鳩山首相の姿勢を、多くの日本国民が正当なものだと評価している。

外交の基本路線を大転換するのだから、多少の摩擦が生じることは当然だ。鳩山首相はそのことを十分に想定しつつ、アジア重視外交を展開している。

米国は日本の自主独立路線を快く思わないだろう。いまだに戦勝国気分から抜け出せないのが米国政府の実情である。米国は戦後日本政治に対して、卑劣な工作手段を行使し続けてきた。日本のマスメディア支配もその重要な一環であった。

日本政府はテレビ、新聞のマスメディアを適正に監督しなければならない。これまでの自民党政権のように、テレビ、新聞を直接統制することは避けなければならないが、放送法にも抵触しかねない偏向報道を展開する放送局に対しては、適正な是正措置、処分を検討するべきである。

総務省の顧問に新たに郷原信郎名城大教授が就任した。メディアの政治的偏向に対して、有効な是正措置が検討されることが強く期待される。

竹中平蔵氏はかりそめにも国会議員職に報じた経験を有するなら、民主主義の基本を踏まえた行動を示すべきである。2005年の総選挙で小泉政権が大勝した際、竹中氏は民意が郵政民営化の推進にゴーサインを出したことを、政策を推進する正当性の根拠とした。

今回の総選挙では、小泉竹中郵政民営化が根底から否定された。小泉竹中政治の「市場原理主義」、「格差社会創設政策」への明確な国民の「NO」の意思表示が自民党大敗の正しい解釈である。

日本の主権者である国民が竹中氏を全面否定したことを踏まえることなしに、いくら遠吠えのような発言を続けても、誰も支持する者はいない。竹中平蔵氏は巨大経済犯罪疑惑である「かんぽの宿問題」の中心人物の一人である。国民の疑惑追及の対象の中心に竹中氏自身が位置していることを忘れてもらっては困る。放送局の出演者選定は是正されなければならない。

国会は竹中氏に対して、再三参考人としての出頭を要請した。しかし、竹中氏は現在に至るまで、逃げ回り続けている。テレビ等のメディアに頻繁に登場する時間があるなら、まずは国会に出頭して、国会議員の提示する疑問に回答を示すべきである。

今後の国会では、「かんぽの宿疑惑」、「郵政民営化の黒い霧」問題の全容が解明されなければならない。そのなかで、竹中氏に対して、証人喚問を実施することを検討するべきだ。日本郵政社長更迭によって、重大な国家犯罪疑惑に蓋をしてはならない。同時に問題追及はりそな銀行処理疑惑にも発展させなければならない。

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2009年10月23日 (金)

真価を問われる前原誠司国土交通大臣

鳩山政権発足後、国交相の行動がクローズアップされることが多くなった。反小沢色に染め抜かれるマスメディアが、民主党内反小沢派閣僚をアピールしている傾向が強い。新任大臣のなかでは、前原誠司国交相と仙谷由人行政刷新相をマスメディアが取り上げる頻度が突出して高い。

「政官業外電の利権複合体勢力」が前原氏や仙谷氏を突出してアピールし、新政権を撹乱する橋頭保(きょうとうほ)として活用しようとしているようにも見える。

国交相の言動が大きく報じられている。①八ツ場ダムの建設凍結、②羽田空港のハブ化推進、がメディアによって大きく取り上げられた。

ダム建設については、その必要性を再検証する必要がある。そのうえで必要性が乏しいとの結論が得られるなら、建設中止の決断を示すべきだ。しかし、建設の方向で長期間、多くの人々と地方自治体を巻き込んできた現実を動かすことはできない。中止の方針を持つなら、適正な手順を踏むことが不可欠だ。

前原国交相の行動は、適切な手順の欠如の面で批判されてやむを得ない側面を有している。

重要なインフラ、経済の成長戦略において、国際的なハブ空港の育成は不可欠である。これまでの自民党政治は不要な地方空港整備に膨大な資源と資金を注ぎ込むものだった。空港整備は利権事業以外の何者でもなかった。

空港整備事業を見直すなら、根本からグランドデザインを再構築することが不可欠である。羽田にしても、アジア諸国のハブ空港に匹敵する機能を保持できるのか疑問が多い。むしろ、北海道の苫小牧地域に国際ハブ空港の名にふさわしい高機能空港を整備する方が現実的な選択であると考えられる。

前原国交相がまず取り組むべきであるのは、JR西日本問題と、住宅投資促進策の内容、そして日本航空問題だ。

JR西日本は福知山線事故の調査に際して、言語道断の不適切な対応を取った。その実態が五月雨式に明らかにされている。国交省内に特別調査委員会を設置して、問題の全容を解明し、関係者に対する厳しい処分を実行しなければならない。内容によっては、刑事告発することをも視野に入れるべきである。

問題が次から次に発覚しているにもかかわらず、国交省の対応は甘すぎると言わざるを得ない。

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景気対策に関連して、住宅購入時の贈与税非課税枠拡大が検討されているという。これは、鳩山政権が掲げる「格差是正、弱者に優しい政策、友愛主義」に反するものである。

非課税国債の創設、贈与税・相続税の軽減は、富の偏在を容認する政策である。「自由・平等・博愛」の言葉があるが、「自由」を完全に放置すれば「平等」が損なわれる。

小泉竹中政治の「新自由主義」=「市場原理主義」が否定されたのは、「自由」を尊重しすぎて、「平等」を軽視したことに原因がある。「すべての人が居場所を見いだせる社会」を創出するには、「結果における平等」、「機会における平等」が重視されなければならない。

贈与税・相続税の軽減は、遺産の相続によって、生まれた時点での人間の競争条件に大きな格差を設定するものである。「機会の平等」を重視するなら、贈与税・相続税はむしろ強化すべきものである。

前原国交相は民主党内部における「市場原理主義者」と見なされてきた面が強い。しかし、鳩山政権が誕生して閣僚に登用された以上、個人的な思想を封印し、鳩山政権の閣僚として政策を立案すべきである。

日本航空の再建策検討の専門家チームが創設されたが、その構成メンバーの多くは、竹中平蔵氏に近い「市場原理主義者」で占められている。りそな銀行、ダイエー、ミサワホームなどの再建処理では、不良債権処理の名の下に、特定資本による企業乗っ取りが政府主導で実行されてきた。

日本航空再建策検討においても、同様の手法が用いられる可能性が高まっている。特定資本への利権供与を政府が主導することは正しい選択ではない。

日本航空が経営に失敗したのなら、その処理は法的整理を中心に据えるべきである。市場原理を重視するなら、企業の破綻処理は法的整理を軸に置くべきだ。密室での私的整理検討には、必ず利権の腐臭がつきまとう。

ダム建設凍結を適切に指揮すること、空港整備事業を根本から見直すこと、また高速道路整備において、無理に4車線化を推進しないこと、などは正しい政策と評価できるが、格差拡大推進の贈与税減税、不透明な日本航空再建協議は、正しい施策と考えられない。進化がJR西日本に対する厳格な対応も求められている。前原国交相の真価が問われている。

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2009年10月22日 (木)

10月25日参院補欠選に有権者が考えるべきこと

政権交代の意義は以下の三点にあると述べてきた。

①「官権主義」から「民権主義」への転換

②「政治権力と大資本の癒着」解消

③「米国隷属外交」からの脱却

である。

55年体制が構築されて50年余、大日本帝国憲法発布から120年、明治維新から140年経過した体制を刷新することが政権交代の意義である。この大業を成し得るには一定の時間を要すると思われる。

鳩山政権が新しい時代の基礎を築くには、まずは衆議院の任期4年間をフルに活用することが不可欠である。このためには、2010年夏の参議院選挙で与党が勝利を収めなくてはならない。

新政権が発足して1ヵ月が経過した。26日には臨時国会が召集され、所信表明演説が行なわれる。主権者である国民の強い支持に支えられ、鳩山新政権が発足した。鳩山新政権は報道機関の世論調査でも高い支持率を確保している。

国民の意志を尊重するなら、まずはじっくりと新政権の政策運営を見守る必要がある。米国では「ハネムーンの100日」の表現で、新大統領が提示する政策に対して党派を超えて議会が敬意を表する習慣がある。日本においても総選挙で主権者である国民の総意を受けて大勝した鳩山新政権に対して、国会やメディアが敬意を表することが求められる。

ところが、マスメディアは偏向した鳩山政権攻撃を展開している。竹中平蔵氏などは、今回の総選挙で存在そのものが完全否定されたと言ってよいだろう。マスメディアが竹中氏の見解を公共の電波に乗せて紹介するのは、国民に対する背信行為に近い。竹中氏が懸命に遠吠えしても竹中氏が全面否定された現実を拭うことはできない。

メディアが激しい鳩山政権攻撃を展開する背景に10月25日投開票の神奈川県、静岡県の参議院議員補欠選挙がある。政権交代の実現によりこれまでの既得権益が破壊されることを危惧する利権複合体勢力=悪徳ペンタゴンは、2010年の参議院選挙に向けて、流れの転換を画策している。

2010年度予算編成、沖縄基地移転、ダム建設凍結、日本郵政改革など、重要な問題が山積している。歴史的な大改革断行が期待されているのであり、一朝一夕に問題は片付かない。4年の任期における政策運営をわずか1ヵ月で評価することは不可能であり、また適切でもない。

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鳩山政権に歴史的改革断行を期待する有権者は、鳩山政権が思う存分に力を発揮できるように、環境整備に力を付与するべきである。10月25日の補欠選挙で与党候補が敗北するなら、利権複合体勢力は鳩山政権攻撃をさらに強化することになると考えられる。

2010年夏の参議院選挙で与党が敗北すれば、歴史的改革、日本の無血革命は空中分解し、日本政治は混迷の極みに逆戻りしてしまうことになる。

もちろん、主権者である鳩山政権の行動を厳しく見つめなければならない。「天下り根絶」、「企業献金全面禁止」の政権公約こそ、新政権の最重要の施策であり、鳩山政権は責任をもってこの公約を実現しなければならない。

「米国隷属外交からの脱却」は重要な施策であるが、戦後の日本政治史を見る限り、日本政府が自主独立路線を示す局面で米国が日本政権転覆の工作活動を活発化させる傾向を見落とすわけにはいかない。

沖縄の普天間基地移転問題について、鳩山政権が2010年1月の名護市長選を見極め、また2010年11月に予定される沖縄県知事選を展望して着地点を見出そうとする姿勢は正当で評価できるが、これまでの自民党政権がキャンプシュワブへの移転で米国と合意してしまっている事実は軽いものではない。

米国との関係が急速に冷え込むことが、鳩山政権の安定性維持の視点から見て大きなリスクになりかねない点を十分に踏まえる必要がある。

「日米の対等なパートナーシップ」、「日米基軸外交」、「日本の自主独立路線」を尊重することが極めて重要であるが、一方で外交問題は「継続性の原則」の要請にも応えることが必要で、このバランスを適切に確保することが重要である。

多くの国民は鳩山政権が歴史的改革を実現することを強く期待していると思われる。マスメディアの激しい鳩山政権攻撃は、日本政治をこれまでの利権複合体体質に回帰させることを目標にしたものであると考えざるを得ない。

マスメディアの誘導に従って、日本政治をこれまでの利権複合体体質に回帰させることは、主権者である国民の利益に反するものになるだろう。有権者はこの点を十分に認識して参議院補欠選挙に臨む必要がある。

歴史的大転換には一定の時間が必要である。「官権主義」を「民権主義」に転換するにしても、拙速に行動を起こせば事が成り立たない面もあるだろう。

「敵を欺くにはまず味方を欺く。これ、権謀術数の第一歩と心得よ」

の言葉もある。日本郵政社長人事に示されるような一事で万事を判定するのは適切でない。

米国の大統領制の下で、優れた大統領は任期の1年目に不人気な政策を断行する傾向を有する。国民の評価を4年の任期全体で求めようとするためだ。米国では大統領任期2年目終盤に中間選挙があり、ここで中間評価を受ける。それでも2年間の時間的猶予が与えられる。

2年、4年のタームでは鳩山政権の行動が厳しく評価されなければならない。しかし、1ヵ月で評価を下すのは時期尚早である。10月25日の補欠選挙では、鳩山政権を信任し、鳩山政権が思い切った施策を断行できる環境整備に力を付与することが賢明であると考える。

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2009年10月21日 (水)

鳩山政権の郵政改革本格始動と今後の課題

鳩山新政権の郵政改革が本格的に動き始めた。

10月20日、日本郵政株式会社の西川善文社長は記者会見を開き、辞任の意向を正式に表明した。「かんぽの宿」疑惑が表面化してレッドカードが突き付けられるなか、西川氏はこれまで日本郵政社長職にしがみついてきたが、鳩山新政権に退路を断たれ、ようやく辞職の決断を下した。遅すぎる決断だった。

小泉竹中政治を礼賛してきた偏向マスメディア勢力は、西川氏辞任に際しても偏向報道を維持している。その代表であるテレビ朝日は、自民党大島理森幹事長、山本一太参議院議員、小泉政権御用コメンテーターの松原聡氏、さらに竹中平蔵氏のコメントを紹介するとともに、新たに開設された簡易郵便局の利用者が少ない事例と日本郵政の収益が改善したことだけを紹介した。

コメントを提供した4名は、すべて小泉竹中政治万歳の人々だ。何をコメントするかは話を始める前に明らかだ。この反対側に、郵政民営化の欺瞞(ぎまん)を指摘する多数の論者が存在するが、テレビ朝日はその声を一切報道しない。

日本郵政株式会社が発足して収益体質が改善したかのような報道がなされているが、事実誤認も甚だしい。日本郵政公社は日本郵政株式会社へ引き継ぐ最後の決算である2007年9月決算で1兆5800億円の特別損失を計上している。新会社である日本郵政株式会社の決算計数の見栄えを良くするために、巨額損失をその前に計上しているのだ。

日本郵政はゆうちょ銀行に190兆円、かんぽ生命に100兆円の資金を保持している。ゆうちょ銀行の資金利鞘は0.8%であり、ゆうちょ銀行の資金利鞘から発生する粗利益だけで年間1兆5200億円の収益が確保される。

300兆円弱の資金を抱えているのであるから、誰が経営者であっても利益を計上することは可能である。そもそも郵政3事業は赤字事業ではない。税金を投入せずに運営されてきた事業部門なのである。

小泉竹中政治万歳派は以下の点が郵政民営化の利点だとしてきた。

①民営化することによって経営の効率が上がる

②ゆうちょ、かんぽの資金が民間部門に還流して経済の発展に資する

③民営化によってサービスが向上する

しかし、現実にこのような結果は生まれていない。収益については、2007年10月の日本郵政発足前に巨額損失を計上したために、日本郵政発足後の損益が見かけ上改善したが、経営が効率化されたわけではない。日本郵政が計上している利益は従来の郵政公社の時代にも確保していたものである。

民営化するとこれまで財政投融資制度の下で政府部門にしか回らなかった資金が民間部門に還流すると説明されてきたが、そのような事実はまったく観察されていない。

2009年3月末現在、ゆうちょ銀行の総資産196兆円のうち、有価証券が173兆円、このなかの162兆円が公共債である。貸出金は4兆円に過ぎない。かんぽ生命では総資産107兆円のうち、有価証券が83兆円、このなかの74兆円が公共債である。貸付金は18兆円あるが大半が機構貸付で一般貸付は2170億円に過ぎない。

つまり、民営化すると300兆円の資金が民間に還流して日本経済の発展に寄与するかのような話はまったくのでたらめだったのだ。

民営化された郵政では、全国一律の金融サービス提供義務が取り除かれた。これまで郵便局職員は地域住民に対して極めてきめ細かいサービスを提供してきたが、郵便、銀行、保険業務が明確に区分され、総合的なサービス提供が著しく縮小したことが指摘されている。

小泉竹中郵政民営化は外国資本に利益を提供するために仕組まれた売国政策であったと言わざるを得ない。銀行、保険、郵便、郵便局に4分社化して持株会社として日本郵政を位置付けたのは、日本国民の貴重な財産を外国勢力に安価で提供するための手法だったと考えられる。

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日本郵政公社24万人の人員の配分には著しい偏りがある。

郵便事業   10.01万人

郵便局    12.07万人

ゆうちょ銀行  1.16万人

かんぽ生命   0.54万人

ゆうちょ銀行、かんぽ生命には最小の人員しか配分していない。この2社の株式はすべて売却される予定とされた。この株式の過半を取得すれば、300兆円の国民資金を丸取りできる。

日本郵政が保持する一等地不動産は郵便局会社、および持株会社の日本郵政が保有することとされた。郵便事業会社と郵便局会社を傘下に持つ日本郵政株式会社株式の3分の2が売却される予定だった。

ここには、22万人の人員が配置されるから、売却される株式は低い価格になるだろう。この株式全体の過半を獲得すると日本郵政の経営権を取得できる。そののち、郵政事業を多数の人員とともに国営事業として国に返還してしまえば、日本最大級の不動産会社だけが残る。外国資本は日本郵政が保有する巨大不動産に狙いをつけていたと考えられる。

4分社化は外国資本が日本の国民資産を収奪するためのスキームであった可能性が高い。マスメディア報道は4年前の郵政民営化選挙で自民党が大勝し、郵政民営化が実現したことを強調するが、今回の総選挙では民主、社民、国民の3党が郵政民営化見直しの方針を明確に公約に掲げた。このなかで国民が民主党を圧勝させたのであり、郵政民営化の根本見直しは正当な施策である。

竹中氏は、政府が100%株式を保有している日本郵政について、「民営化した日本郵政に政府が口を出すべきでない」と述べていた。つまり、株式を政府が100%保有している状態を「民営化」した姿と捉えていたのである。

この主張によるなら、鳩山新政権が日本郵政各社の株式売却を凍結しても「民営化」そのものを変えることにはならない。

地域住民がどこに住んでいても金融取引口座から排除されない状況を確保することは極めて重要なことである。特定郵便局を地域の行政サービスの拠点として活用することは行政サービスの効率化、地方公共団体の統合を進める上で、極めて有効な手法である。

鳩山政権は、

①郵政4社株式売却を凍結する

②郵便貯金・簡易生命保険の基本的なサービスをユニバーサルサービスとするための法的措置を講じる

③郵便局ネットワークを「地域や生活弱者の権利を保障し格差を是正する拠点」と位置づけ、地域のワンストップ行政の拠点として活用する

④現在の持株会社・4分社化体制を見直し、経営形態を再編成する

⑤郵政事業を抜本的に見直す「郵政改革法案」(仮称)を次期通常国会に提出し、成立を目指す

ことを打ち出した。いずれも正しい対応である。

日本郵政の新社長に元大蔵省事務次官の斎藤次郎氏を起用することが示された。民主党の小沢一郎幹事長との近い関係が背景にあると考えられる。鳩山政権は「官僚主権」から「国民主権」への転換を訴えている。「官僚主権」の中核を担ってきたのが旧大蔵省と検察・警察・司法権力である。

斎藤氏の起用を、「官権主義」を復活させる契機としないための取り組みが不可欠だ。12月末に先送りした公的部門への天下り人事問題と併せ、鳩山政権は「官権主義」からの明確な脱却の方針を改めて明示する必要に迫られている。民主党が「官権主義」から「民権主義」への転換公約を反故(ほご)にするなら、民主党に対する国民支持が急落することを肝に銘じなければならない。

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2009年10月20日 (火)

日本郵政西川社長解任の方向が明らかになった

鳩山内閣は10月20日の閣議で郵政改革の基本方針を閣議決定し、郵政事業を抜本的に見直す「郵政改革法案」(仮称)を次期通常国会に提出し、成立を目指す方針を明確にした。

また、民主、社民、国民新3党の連立政権は郵政民営化を見直すため、日本郵政傘下のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険および持株会社である日本郵政の株式売却を凍結する法案を臨時国会に提出する見通しである。

小泉政権以来の郵政民営化路線に反対する亀井郵政担当相は、西川氏に自発的な辞任を求めてきたが、日本郵政の西川善文社長(71)が辞意を固めたことが報道されている。郵政民営化の見直しを政権公約に掲げ、自発的辞任を求める政府の意向を受け入れたとみられる。28日の日本郵政の取締役会までに正式に辞任を表明する見通し。

小泉竹中政権が実行した郵政民営化が、ようやく根本から修正されることになった。これも政権交代実現の大きな成果である。小泉竹中政権が実行した郵政民営化は、典型的な売国政策であった。郵政民営化の具体的手法は米国政府の意向を反映し、「米国の米国による米国のための民営化」であったと考えられる。

350兆円存在した国民資金と日本郵政が保有する膨大な一等地不動産を収奪する巨大な「売国プロジェクト」が「改革」の美名の下に推進されたのである。

郵政の特定郵便局ネットワークは、日本の津々浦々に張り巡らされ、地方に在住するすべての国民にユニバーサルな金融サービスを提供すると同時に、地域コミュニティーの核としての役割を果たしてきた。

巨大な国民資金と一等地不動産の収奪を目的とする外国資本にとって、特定郵便局ネットワークが提供するユニバーサル金融サービスと地域コミュニティー機能提供は単なるコストであり、邪魔な存在であった。

「郵政民営化」の名の下に、ユニバーサル金融サービス提供が破壊され、地域コミュニティーの核としての特定郵便局ネットワークは破壊される運命を着実に辿り始めていた。鳩山新政権の発足は、この流れに明確にNOを突き付けたのである。

2009年前半に表面化した「かんぽの宿疑惑」は郵政民営化の実相を端的に示す分かりやすい事例であった。郵政民営化の細目を決定した竹中平蔵氏は郵政民営化の総指揮者に西川善文氏を起用した。同時に、2005年10月に成立した郵政民営化法に「かんぽの宿売却規定」を潜り込ませた。

「かんぽの宿」疑惑の本質を探る淵源は、2002年12月11日のゴールドマン・サックス会長ヘンリー・ポールソン氏、同社長ジョン・セイン氏、三井住友銀行頭取西川善文氏、金融相竹中平蔵氏4名による密会にある。

5月23日付記事

「日本郵政西川社長続投論を覆う黒い霧」

の記述を転載する。

「二つの視点から問題を見つめる必要がある。

第一は、竹中平蔵氏と西川善文氏の個人的な接点において決定的に重要だと考えられる出来事が、2002年12月11日の密会であることだ。この日まで、西川氏は反竹中金融相の急先鋒(きゅうせんぽう)と言える存在だった。

ところが、12月11日の密会を境に、西川氏は竹中氏との蜜月時代に移行した。この密会こそ、秘密を解く鍵を握る。

第二の視点は、菅義偉氏が2005年11月に総務副大臣に就任し、その後、2006年9月に総務相に就任した事実である。2005年11月は竹中氏が総務大臣に就任した時期である。竹中氏は「郵政民営化」=「郵政私物化」=「郵政米営化」プロジェクトを実行するパートナーに菅氏を選任したのだと考えられるのだ。

第一の視点について内容を補足する。この会合は、米国投資銀行ゴールドマン・サックスのCEOであるヘンリー・ポールソン氏、同COOであるジョン・セイン氏と、西川善文氏、竹中平蔵氏の4名による密会であった。

この後、ゴルードマン・サックスは三井住友銀行に5000億円のファイナンスを実施した。三井住友ファイナンシャルグループは、このファイナンスを契機に、限りなくゴールドマン・サックスの影響を受けることになる。

このことについて、読売新聞の渡邉恒雄氏は『文藝春秋』2009年1月号に、次のように証言している。

「僕は竹中さんから直接聞いたことがあるんだが、彼は「日本の四つのメガバンクを二つにしたい」と明言した。僕が「どこを残すんですか?」と聞くと、「東京三菱と三井住友」だと言う。あの頃はまだ東京三菱とUFJは統合していなかったんだが、「みずほとUFJはいらない」というわけだ。どうして三井住友を残すのかというと、当時の西川善文頭取がゴールドマン・サックスから融資を受けて、外資導入の道を開いたからだと言う。「長銀をリップルウッドが乗っ取ったみたいに、あんなものを片っ端から入れるのか」と聞くと、「大丈夫です。今度はシティを連れてきます」と言った。今つぶれかかっているシティを連れてきて、日本のメガバンクを支配させていたらどうなったか、ゾッとする。」
(この部分は「文藝春秋」からの引用)

三井住友グループによる日本郵政支配は、その裏側にあるゴールドマン・サックスによる日本郵政支配の図式のなかで捉えなければならないのだ。これが第一の視点である。

 第二の視点は、菅義偉(すがよしひで)氏の役割である。

 菅氏は2006年9月に総務相に就任し、翌2007年3月に日本郵政公社総裁の生田正治氏を解任している。生田氏を排除して、西川氏による日本郵政公社支配を生み出した。西川氏は日本郵政公社総裁職を兼務したのちに、2007年10月に発足した持株会社としての日本郵政社長に就任した。

 日本郵政はこれまで指摘してきたように、財界による日本郵政私物化を絵に描いたような人事を実行した。日本郵政プロパー職員、日本郵政サービス利用者、生活者が取締役に一人も登用されない、異様な姿での出立であった。

 また、日本郵政公社時代の日本郵政保有不動産のバルク売却の不透明性も表面化している。旧郵政公社時代の所管大臣が竹中平蔵氏と菅義偉氏である。」

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 また、6月15日付記事

「内閣支持率急落・西川社長続投反対の世論調査」

に以下の記述を示した。

「2002年12月11日の密会は重要である。6月14日付記事から、重要事項を転載する。

「2002年12月11日、ゴールドマン・サックスのCEOヘンリー・ポールソン氏、COOジョン・セイン氏、三井住友頭取西川善文氏、金融相竹中平蔵氏が東京で密会した。

この後、ゴールドマン・サックスから三井住友銀行に対して、2003年1月に1500億円の普通株への転換権付き優先株出資、2月に3500億円の優先株出資が行なわれた。

ゴールドマン・サックスの1500億円優先株には4.5%の配当利回りが付与された。当時、みずほ銀行が実施した優先株資金調達での配当利回りは2%であったから、4.5%の利回り付与は法外なものだった。

三井住友銀行がなぜ、このような国辱的な条件を付与するのか、金融市場ではさまざまな憶測が飛び交った。

仮の話であるが、竹中金融相が三井住友を破綻させないことを保証していたとすれば、大筋の説明を付けることができる。

①三井住友は高いコストを払うが、銀行存続の確約を手に入れる

②ゴールドマンは三井住友の破たん回避を保証されるとともに、法外に高い利回りを確保する。 

③竹中平蔵氏は両者から「感謝」される。 

これを「三方一両得」と言う。 

「郵政民営化」は、「ゴールドマン-竹中氏-西川善文氏-三井住友」の図式の中で推進されているプロジェクトと見るべきだろう。」

西川社長の行動は三井住友銀行に損害を与える行動であった可能性がある。

竹中平蔵氏がどのように「感謝」されたのかも問題になる。」

 さらに、本ブログ5月1日付記事

「かんぽの宿不正売却で西川善文氏引責辞任へ」

などに記述したように、

①郵便局会社が取り扱う第三分野保険で、アフラックのがん保険とともに住友生命の医療保険が選ばれた

②変額個人年金保険で、住友生命、三井住友海上メットライフ生命が選ばれた

③ゆうちょのカード事業で、三井住友カードが選ばれた

④従業員持ち株会の幹事証券業務に大和証券SMBCが選ばれた

など、日本郵政が三井住友ファイナンシャルグループを優遇してきたとの疑いを裏付ける事実が明らかにされている。

 これ以外に

⑤メリルリンチ日本証券が不自然な選考過程を経てアドバイザーに選任された

⑥「かんぽの宿」売却に際し、社宅9件が簿価を下回って売却されようとした

⑦博報堂とのCM関連一括契約に関する疑惑

⑧メリルリンチ日本証券が3回にわたって「かんぽの宿」売却凍結提案をしたのに無視された問題

などが指摘されている。

また、住友グループ企業関係者が日本郵政グループ幹部に多数配置されてきた。

日本郵政
執行役副社長  寺阪元之(元スミセイ損保社長)
常務執行役   妹尾良昭(住友銀行、大和証券SMBC)

郵便局
代表取締役社長 寺阪元之(元スミセイ損保社長)
専務執行役   日高信行(住友海上火災)
常務執行役   河村 学(住友生命保険)

ゆうちょ銀行
執行役副社長  福島純夫(住友銀行、大和証券SMBC)
常務執行役   向井理奇(住友信託銀行)
常務執行役   宇野 輝(住友銀行、三井住友カード)
執行役     村島正浩(三井住友銀行)

「かんぽの宿」売却先決定は、西川社長直属の特命チームが担当した。このラインは以下の通り。

日本郵政取締役代表執行役社長 西川善文
同専務執行役 横山邦男
同執行役   伊藤和博

 「かんぽの宿疑惑」は2400億円を投じ、時価が1000億円規模の国民財産を不正な方法で、オリックスに100億円で横流ししようとした巨大経済犯罪疑惑である。

 「かんぽの宿」の簿価がオリックス不動産への安値売却に向けて、無理やり引き下げられていった経緯も明らかにされつつある。

 鳩山政権の誕生によって、日本郵政の深い闇、かんぽの宿疑惑に本格的なメスが入れられる可能性が高まった。

現在の日本郵政取締役および指名委員会委員は下記の通りだ。

日本郵政取締役

代表取締役 西川 善文(にしかわ よしふみ)

代表取締役 高木 祥吉(たかぎ しょうきち)

社外取締役 牛尾 治朗(うしお じろう)
ウシオ電機株式会社代表取締役会長

社外取締役 奥田 碩(おくだ ひろし)
トヨタ自動車株式会社取締役相談役

社外取締役 西岡 喬(にしおか たかし)
三菱重工業株式会社相談役

社外取締役 丹羽 宇一郎(にわ ういちろう)
伊藤忠商事株式会社取締役会長

社外取締役 奥谷 禮子(おくたに れいこ)
株式会社ザ・アール代表取締役社長

社外取締役 高橋 瞳(たかはし ひとみ)
青南監査法人代表社員

社外取締役 下河邉 和彦(しもこうべ かずひこ)
弁護士

日本郵政の指名委員会メンバーは以下の通り。

委員長 牛尾 治朗(うしお じろう)

委員  西川 善文(にしかわ よしふみ)

委員  高木 祥吉(たかぎ しょうきち)

委員  奥田 碩(おくだ ひろし)

委員  丹羽 宇一郎(にわ ういちろう)

 国民財産である日本郵政が自民党政権と密着してきた財界人に占拠されている。この人事構成を刷新することが郵政改革の第一歩である。

 日本郵政社長および取締役には、主権者である国民および地域住民の利益を代表する人材を登用するべきである。日本郵政公社常務理事を務めながら、郵政民営化方針に異議を唱えて職を辞した稲村公望氏を軸に後継社長人事を検討するべきだ。

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2009年10月19日 (月)

マスメディアの的外れな鳩山政権批判

マスメディアの鳩山新政権攻撃が続いているなかで、鳩山政権は高支持率を維持している。マスメディアの創出する論調に対する国民の抵抗力が増大し始めている。

メディアの攻撃対象は、

①2009年度に国債増発が必要になること

②2010年度予算が2009年度当初予算を上回ること

③八ツ場ダム建設中止に地元住民が反発していること

④沖縄普天間基地移設問題が難航していること

⑤インド洋での自衛隊給油活動中止に米国が難色を示していること

⑥生活保護母子加算復活、障害者自立支援法本人負担軽減が、概算要求で事項要求とされたこと

⑦国家戦略室が十分に機能を発揮していないこと

などである。

①について、菅直人国家戦略相は、麻生政権が税収見積もりを誤り、6兆円の歳入不足が生まれることになるなら、国債増発を検討しなければならないが、これは麻生政権の「負の遺産」であるとの見解を示した。正しい指摘である。

②2010年度当初予算は2009年度当初予算規模を上回る必要がある。麻生政権は2009年度予算に対して、すでに14兆円規模の増額補正を実行した。2009年度補正後予算は103兆円規模に膨張している。

2010年度当初予算を2009年度補正後予算よりも著しく小規模に編成すれば、2010年度予算が日本経済再悪化の引き金を引くことになる。2010年度当初予算は2009年度当初予算規模を大幅に上回る規模で編成するべきなのだ。

③国民は必要性の乏しいコンクリート投資を根本から見直すべきとの考えを有している。これまで、自民党はダム等の必要性を論じることなく、過去からの惰性(だせい)で建設活動を維持してきた。地元住民はその歴史に巻き込まれた被害者であるが、建設の適否は歴史的経緯だけに依存して決定されるべきでない。

必要性を認めることができないのなら、建設を中止する英断を下すべきである。その代わり、地元住民、地方自治体には十分な補償措置が検討されるべきである。世論調査では、八ツ場ダム建設中止に賛成意見多数の現実が示されている。

④沖縄の基地問題は処理が難しいが、これまでの日本政府が普天間飛行場のキャンプシュワブへの移転を認めてきたことから、現段階で県外への移転を決定することは難しい。滑走路計画の見直しなどでの着地点を見出すことが現実的な選択であると考えられる。

⑤民主党などの与党はインド洋での自衛隊給油活動からの撤退を政権公約に盛り込んだ。この公約に従い、給油活動から撤退することは正当化される。一方、日本の国際貢献活動として、アフガニスタンでの民生支援活動などが検討されており、米国も日本の姿勢を評価している。米国の言いなりではない、日本の主体的な外交姿勢を示す重要な機会になると考えられる。

⑥障害者自立支援法改正、生活保護母子加算復活などは、細目の検討が遅れて「事項要求」とされたが、鳩山新政権はいずれの施策も実施の方向で検討を進めている。これらの政策が実施されないとの見方は誤りである。

⑦国家戦略室を局に格上げする法整備が2010年の通常国会に先送りされる見通しである。このため、菅直人国家戦略相の活躍の場が制約されているが、もう少し、じっくりと問題を見極める必要がある。新しい制度を構築するのであるから、拙速ではなく、時間をかけても充実した機能を盛り込むことが望ましい。

革命的変化を期待するなら、ある程度の時間の経過を許容しなければならない。2010年夏の参議院選挙で与党が勝利すれば、衆議院の4年の任期をフルに活用することができる。4年間の時間を確保しなければ、「革命的変化」を実現することは難しい。

この意味で、鳩山新政権の当面の最大の政治課題は2010年夏の参議院選挙での勝利ということになる。逆に言えば、悪徳ペンタゴン勢力は、2010年夏の参院選での与党勝利阻止に必死に取り組むことになる。マスメディアの偏向した鳩山政権攻撃はその一環と見て間違いない。

マスメディアの鳩山政権批判はほとんどが的外れである。チンピラの言いがかりの域を出ていない。この実相を、広く一般国民全体に正しく伝えることが必要だ。主権者である国民に正しい情報を提供し、メディアコントロールの害毒を取り払う必要がある。

日本の財政赤字が急拡大したのは、100年に1度の経済危機に伴い、税収が急減したこと、麻生政権が巨大な規模の景気対策を策定されたことが主因である。その実行部隊が麻生政権であったことを正しく認識しなければならない。鳩山政権はこの流れを引き継いだうえで、中長期の財政構造改革に取り組むべきである。性急な財政再建原理主義は百害あって一利なしであることを認識し、無責任なマスメディア報道の誤りを的確に指摘しなければならない。

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2009年10月18日 (日)

鳩山政権はマクロ政策運営の指令塔を確保せよ

マスメディアの鳩山新政権攻撃が続いている。最大の攻撃対象は2010年度予算編成である。予算編成に関してマスメディアは三つの要求を提示している。

①2010年度の財政赤字を2009年度比で縮小すべきこと

②マニフェストに示した政策を実行すべきこと

③雇用の悪化に対して十分な政策対応を示すこと

の三つだ。

しかし、よく見るとこの三つの要求は内容として矛盾を来している。支離滅裂な要求である。

まず、2010年度予算をどのように設計すべきであるのかとの問題。

2009年度予算は補正後ベースでみると、予算規模103兆円に対して税収見積もりが46兆円である。57兆円の歳入不足=財政赤字が計上されている。このうち44兆円が国債発行で賄われる。13兆円は埋蔵金利用などの「その他収入」で賄われる。

2010年度の概算要求規模が95兆円を超えた。2009年度当初予算88兆円を超えたことが問題とされている。しかし、2009年度の日本経済に影響を与える国家予算は補正後ベースの103兆円であり、88兆円は現時点で意味を失っている数値である。88兆円ではなく103兆円と比較して予算計数が問題にされなければならない。

麻生政権は補正予算で14兆円もの巨額を投じたが、本来、国家予算は本予算に計上すべきものだ。補正予算では中長期の視点に立った骨太の政策を実行できないことが問題とされてきた。補正予算が意味の薄いコンクリート投資、役所の焼け太りに利用されることが問題とされてきた。

2010年度予算を強度のデフレ予算にしないためには、支出規模で2009年度補正後の103兆円を大幅に下回らせないことが必要である。最終的に100兆円規模の予算規模が必要となるなら、この規模の予算規模を本予算で確保することが賢明である。90兆円規模の本予算を編成し、10兆円規模の補正予算を追加で編成することは、中長期の視点に立った予算編成を妨げるものだ。

「③雇用の悪化を防ぐ政策対応」が求められているが、財政活動のマクロ経済に与える影響は、第一義的には、政府支出と税収の差額=財政赤字の増減で測られる。極端に単純化して言えば、財政赤字の増加がGDP増加要因、財政赤字の減少がGDP減少要因になる。

したがって、「①の財政赤字減少の要請」と、「③の雇用の改善政策の要請」とは、根本的に矛盾するのだ。

2009年度は103兆円の支出で税収見積もりが46兆円、両者の差額は57兆円だ。しかし、税収見積もりが40兆円に下方修正されれば、差額は63兆円に拡大する。

2010年度の税収見積もりを仮に38兆円とすると、支出規模が101兆円を上回らなければ、2010年度予算はGDPを縮小させる「デフレ予算」ということになる。概算要求の95兆円はGDPを1%以上減少させる強度の「デフレ予算」をもたらす概算要求なのだ。

民主党が「②のマニフェストに提示した公約を実現」するには費用がかかる。民主党は選挙公約で、政府支出の無駄削減でその財源を確保するとしてきた。マスメディアは2010年度に直ちにこの公約を実現することを迫っている。

しかし、天下り廃止や無駄な公共事業削減などによる支出削減には一定の時間が必要だ。また、上述したように、2009年度当初予算をベースにして、新規施策の支出規模に見合う規模の歳出削減を行なえば、2010年度予算は超緊縮のデフレ加速予算になってしまう。

これらを総合して考えると、2010年度当初予算に新政権の新規施策をすべて盛り込み、当初予算規模を100兆円規模に拡大して編成することが適正ということになる。国債発行額は50兆円規模が適正ということになる。

国家予算において税収が支出規模の半分に満たない事態は異常であり、中期の視点で財政バランスを改善しなければならないのは当然だ。しかし、足元の財政収支悪化の最大の要因は、「100年に1度」と言われる経済危機が発生し、麻生政権が25兆円の国債発行額を一気に44兆円に拡大したことに原因がある。

より正確に言えば、2009年度の税収見積もりが6兆円下方修正されるなら、国債発行額は麻生政権によって50兆円に達するのだ。

財政活動の実体経済への影響は、あくまでも財政赤字、あるいは国債発行金額の前年度比増減で測らなければならない。麻生政権が国債発行額を50兆円に拡大し、財政赤字を63兆円に拡大させてしまった以上、そこでバトンを引き継いだ鳩山政権は、この財政赤字を当面は継続せざるを得ないのだ。

それにもかかわらず、マスメディア攻撃の策謀に嵌(はま)り、2010年度予算を超緊縮予算=超デフレ予算で編成すれば、そのツケは日本経済の再悪化という形で必ず表れてくる。1997年度の橋本政権、2001年度の小泉政権の政策大失敗を繰り返すことになる。そうなれば、2010年夏の参議院選挙での与党勝利は雲散霧消する。

鳩山新政権の行政刷新相である仙谷由人氏、財務相の藤井裕久氏は、財務省の財政再建原理主義に近い政策運営の感覚を保持していると見られる。鳩山新政権が財務省主導の財政再建原理主義路線に籠絡(ろうらく)されるなら、新政権の基盤は根本から揺るがされることになる。

現時点の鳩山新政権は、マクロ経済政策を的確に指揮し得る優れた司令塔を欠いている点に最大の弱点がある。適正な経済理論分析を踏まえて、財務省の財政再建原理主義を制御できる優れた司令塔を早急に確保することが不可欠である鳩山。

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2009年10月16日 (金)

マスメディアの歪んだ情報操作に警戒が必要

鳩山新政権の初めての予算編成となる2010年度予算の概算要求が改めて実施された。2009年度当初予算が88.5兆円の規模であったのに対して鳩山新政権の2010年度概算要求額は95兆円を突破した。

朝日、読売、日経、産経各グループは、懸命に鳩山新政権批判を展開しているが、公正さを欠く論評は有害無益である。

本ブログでも繰り返し指摘してきたが、第二次大戦後の日本政治には米国が不正な内政干渉を繰り返してきた。その内政干渉には米国の情報・諜報機関であるCIAが深く関与してきた。

  

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1946年の吉田茂内閣発足、47年から48年にかけての片山哲内閣、芦田均内閣崩壊、吉田茂内閣への回帰には米国の意志が働いていた。米国は1954年に発足した鳩山一郎内閣に対する強い警戒感を保持し、56年末に発足した石橋湛山内閣をさらに警戒した。

米国は岸信介内閣発足を支援し、岸内閣の解散総選挙を支援した。明らかな内政干渉が実施された。

日本の国民が総選挙を通じて鳩山新政権を発足させたにもかかわらず、日本のマスメディアは主権者である国民の意志を尊重していない。2005年9月の総選挙後、小泉政権万歳を繰り返したマスメディアは、今回の総選挙後に鳩山政権万歳の報道をまったく展開していない。

新潮、文春も下品な鳩山政権批判を繰り返している。これらの異常なマスメディアの背景に大きな力が働いていることを、十分に認識しなければならない。

日本テレビ系列番組で、太田光氏は必死の形相で民主党攻撃を展開しているが、論理性を完全に欠いた主張には「マスゴミ」以外の名称を考えつかない。主権者である国民は、この番組でアジテートする三流、四流の出演者の醜悪(しゅうあく)な主張の誤謬(ごびゅう)を見抜いて、冷静さを失わないように留意しなければならない。

太田光氏、金美齢氏の発言はあまりにも下品である。金美齢氏は自民党が大好きで民主党が大嫌いなのだろう。大好きな自民党が大惨敗して平常心を失っているのだろうが、冷静さのかけらも示さないアジ演説を繰り返すほど、自民党の苦しさが増大する現実を踏まえるべきだと思われる。

自民党が少数野党に転落し、「政官業外電の悪徳ペンタゴン」が狼狽(ろうばい)するのはよくわかる。しかし、公共の電波を利用して、不公正極まりない番組を編成して垂れ流すことは、許されざることである。

民主党が総選挙に際してマニフェストに掲げ、2010年度に実行しようとしている政策として、子ども手当、高校授業料無償化、高速料金無料化、農家個別所得補償が提示されている。

鳩山新政権は責任をもってこれらの施策を2010年度に実行しようとしている。頼もしいとしか言いようのない姿勢である。これらの施策を盛り込んだ概算要求の規模が95兆円を突破したことを、三流の論者は批判するが、見当違いも甚だしい。

麻生政権は2009年度が始まる前に14兆円もの巨大な規模の補正予算を編成して、衆議院の多数の力だけで成立させた。2009年度の一般会計予算は103兆円規模に膨張したのである。この補正後予算の規模と比較すれば、2010年度当初予算の規模は大幅に縮小したものになる。

財政赤字の拡大を問題にするなら、批判の対象には鳩山政権でなく、14兆円規模の2009年度補正予算を編成した麻生政権の行動があてられなければならない。偏向マスメディアは麻生政権のバラマキ補正予算編成をまったく糾弾しなかった。そのマスメディアが、鳩山新政権が発足した途端に、財政収支に目くじらを立て始めるのは滑稽としか言いようがない。

また、2010年度予算の規模を経済学的に論じるためには、2009年度補正後予算と比較しなければ意味がない。2009年度補正後予算が大膨張した以上、不況下の2010年度に予算規模を急減させる選択肢は存在しない。

また、2009年度予算で麻生政権が国税収入を46兆円と見積もったが、この見通しが40兆円水準に下方修正される可能性が浮上している。税収が減少すれば財源を調達しなければならない。見かけ上、国債増発を避けるなら埋蔵金を活用すればよいが、会計の透明性の視点からは国債を増発する方が健全とも言える。

2001年度は小泉首相が30兆円の国債発行枠の公約を守るために、本来33兆円規模に拡大した国債発行を、粉飾処理によって見かけ上、30兆円に圧縮した。この例に従うなら、鳩山政権が財源不足を埋蔵金で賄い、見かけ上の財政赤字を増加させない手法も検討されておかしくない。マスメディアが本質を見ないで、ヒステリックな新政権批判を展開するなら、この方法も検討せざるを得ないだろう。

いずれにせよ、税収見積もりを誤ったのは麻生政権であり、この責任を鳩山政権に帰すのは筋違いも甚だしい。金美齢氏は公共の電波を使って筋違いのアジ演説を展開するべきでない。このような低レベルの出演者に筋の通らない発言を許すこと自体、公共電波の濫用と言わざるを得ない。

八ツ場ダム建設中止方針を打ち出した前原国交相の問題処理に向けての手順には改善の余地が大いにある。中止方針を示す前に地元との会合を経なければ、収まるものも収まりにくくなってしまう。

しかし、50余年継続した自民党政権が崩壊し、まったく存立基盤を異にする新政権が樹立されたのであるから、政策は大転換するのが自然である。地元の住民がダム建設を前提に生活設計を立ててきたために、突然の中止方針に狼狽(ろうばい)するのは無理もない。しかし、政権交代が実現した以上、旧政権の下での方針を盾にしての主張には自ずから限界がある。

聞きわけなく自己主張だけを展開しても主権者である国民全体の賛同は得られない。鳩山新政権は地元住民や地方自治体への補償措置を適切に策定した上で、着地点を見出す行動を遅滞なく進展させるべきだ。

地元の住民も、現実の変化から目をそらすことなく、事態収拾に向けて前向きの対応を示す必要がある。

鳩山新政権発足後の新政権の政策対応に大きな問題は存在しない。にもかかわらず、マスメディアが公共の電波等を濫用して、鳩山政権を攻撃する無理な世論誘導を図ろうとしていることは、常軌を逸している。鳩山新政権は、こうした意味でのマスメディアの暴走、公共電波の私物化に対して、腰を上げる必要があると思われる。

米国諜報機関の存在を認識し、マスメディア論調が操作されていることについて、主権者である国民は、はっきりとした現状認識を持たねばならない。マスメディア報道に流されては、政権交代の歴史的偉業の足元がすくわれることが生じないと言い切れなくなる。

読売、朝日、日経、産経の偏向は、日本のマスメディア全体の偏向と言い換えてもよい事象だ。情報空間のゆがみを早期にかつ適切に是正する必要性が急速に高まっている。その役割を活字媒体、ネット媒体が担わねばならない。

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2009年10月15日 (木)

鳩山新政権の2010年度予算編成について

鳩山新政権が発足してまもなく1ヵ月が経過する。各社世論調査では、内閣支持率が70%を突破し、鳩山新政権は圧倒的な高支持率に支えられて順調な滑り出しを示している。総選挙に際して政権のあり方について明確な選択肢が示され、主権者である国民が民主党中心の新しい政権を選択した。

日本史上初めて市民の力による新しい政権の樹立=政権交代が実現した。「無血市民革命」の大業が成就したわけだ。鳩山新政権の樹立は、単に政権交代が実現した以上の意味を有している。

「官による政治支配」、

「政治権力と大資本の癒着」、

「対米隷属外交」

という日本政治の基本構造を根底から刷新する意義を有する「革命」の名にふさわしい大変革が始動したのだ。

既存の利権勢力である「政官業外電の悪徳ペンタゴン」が断末魔の叫びをあげるのは当然である。テレビ、新聞、雑誌メディアの大半が、低劣な民主党批判を展開している。ここで重要なことは、市民が自分自身の目で真実を洞察し、自分の頭でものを考えることだ。日本の市民の力が試される。

2010年度予算編成作業が始まった。民主党は、子ども手当、高校授業料無償化、高速道路無料化、農家個別所得補償など、多くの新規施策をマニフェストに掲げた。これらの新規施策が2010年度から実施される可能性が高い。

新規の施策であるため財源が必要になり、政府支出の無駄排除など、支出削減策を伴わなければ予算規模が拡大し、財政赤字が増大することになる。マスメディアはこの点に着目して民主党攻撃に手ぐすねを引いて待ち構えている。

しかし、麻生政権が極めて緩慢な財政運営を実行した結果、鳩山新政権の財政運営は著しく用意なものになった。麻生政権は総選挙対策として、13.9兆円規模の補正予算を編成して、2009年度予算が大幅に水増しされた。

この補正予算を基準にすれば、予算規模を拡張することなく、大型の新規施策を実施することが可能になる。麻生政権のバラマキ財政政策の影響で、鳩山新政権の予算編成が極めて容易になることは皮肉である。

鳩山新政権は麻生政権が編成した2009年度補正予算を3兆円圧縮する方針を示している。しかし、一方で麻生政権が46兆円と見積もった2009年度国税収入が40兆円程度に減少するとの憶測が強まっている。支出を3兆円削減しても税収が6兆円減少すれば、差し引き3兆円財源が不足することになる。

この歳入不足は国債発行で賄うほかない。財政赤字は拡大することになる。しかし、この赤字拡大は、麻生政権の税収見積もりが甘かったことによるものであり、その責任を鳩山政権に帰すことは妥当でない。

そもそも財政収支は景気悪化局面で悪化する性格を内包している。景気悪化局面の財政赤字拡大を嫌って緊縮財政を実行しても財政収支は改善しない。1997年度の橋本政権、2001年度の小泉政権は、景気が厳しい局面で超緊縮財政を強行して、財政赤字を減らすどころか急拡大させた。

私は「経済あっての財政で、財政あっての経済でない」と繰り返し主張してきたが、日本経済の現局面では、この基本を改めて認識しなければならない。

2010年度当初予算編成では、2009年度の補正後予算と比較して、財政活動が景気抑圧効果を生まないための配慮が必要である。2010年度当初予算が2009年度当初予算と比較して大幅に増額されることは是認される。2010年度当初予算が2009年度当初予算規模に抑制されれば、2010年度の日本経済には強烈なデフレ圧力が生じてしまうからである。

2010年度予算編成にあたって、最優先されなければならないことは、日本経済の改善を誘導することである。この視点に立てば、2009年度に急膨張した財政赤字を削減するための「拙速」な緊縮財政政策は禁物である。短期的な財政収支悪化を容認し、経済の着実な改善を優先しなければならない。景気回復なくして財政再建はありえない。

メディアは財政収支の悪化をあげつらうべく待ち構えているが、財政赤字を大幅拡大させたのは、鳩山政権ではなく麻生政権であることを正確に認識する必要がある。鳩山新政権は自信を持ってマニフェストに掲げた新規施策を実現してゆくべきである。

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2009年10月14日 (水)

金利・為替・株価特報2009年10月上旬号について

8月30日の総選挙を通じて、日本の歴史上、初めて市民の力による政権交代実現の偉業が達成されました。国民主権=市民社会の創出は極めて感慨深いものがあります。

しかし、2010年夏の参議院選挙で与党が参議院の過半数を維持しなければ、衆議院の任期4年を十分に活用し、「この国のかたち」を根本から刷新することは難しくなります。

これまでの自民党政治に巣食っていた利権集団である、官僚機構、大資本、米国支配層、御用メディアは、利権喪失回避を目的に、鳩山新政権攻撃を虎視眈々(こしたんたん)と狙っていると考えられます。この「揺り戻し」を回避することが当面の緊急課題と考えられます。

本年7月から9月まで発行を中断しておりました『金利・為替・株価特報』の再開第1号は、10月10日に発行いたしました。ご購読者様のお手元には10月11日以降に到着していることと存じます。

鳩山新政権の幹部議員の皆様には、『金利・為替・株価特報』を長期間にわたりご愛読賜っておりますが、再開号より、さらに多くの議員の皆様に本レポートを政策立案上、有効にご活用いただくべく、取り計らって参ります。

『金利・為替・株価特報』2009年10月10日号の目次は以下の通りとなっております。

『金利・為替・株価特報』
2009年10月10日号=094号

「日本政治史に刻印される政権交代実現」

<目次>

1.【政局】政権交代実現の意味

2.【政治】鳩山新政権の課題

3.【日本経済】景気底入れだが弱い回復力

4.【政策】望ましい経済政策の方向

5.【株価】当面の底を確認した株式市場

6.【株価】日本株価変動の基本背景

7.【為替】想定通りの米ドル下落基調

8.【世界経済】ドル下落圧力拡大時のリスク

9.【投資戦略】

A4版17ページの特大版編集となっております。政治、内外経済、金融、金利、為替、株価、経済政策に関して、貴重な提言を盛り込んで執筆しておりますので、ご関心をお持ちの皆様にはご高覧賜りたく存じます。

2008年半ばから2009年前半にかけて、サブプライム金融危機がグローバルな調整圧力をもたらしました。「100年に1度の危機」が叫ばれるなかで、米国を中心に主要国がマクロ経済政策を総動員した結果、株価は反発し、経済活動も最悪の状況を半歩抜け出すことに成功を収めました。

しかし、内外主要国における経済活動は依然として極めて低調であり、深刻な失業問題が残存しております。また、家計所得の減少や債務の圧迫が家計消費や住宅投資などの家計支出を抑圧すると同時に、企業の設備投資が大幅に減少する状況が続いており、経済の本格回復の見通しが立たない状況にあります。

巨大なマクロ経済政策の発動は、とりわけ日本と米国の財政バランスを悪化させており、中期的な財政バランスに対する不安が増大しております。米国の場合は、巨額の財政赤字と経常収支赤字が重なって、ドル不安の様相を強めており、為替市場の不安定性拡大にも、十分な目配りが求められる情勢になっています。

鳩山新政権が2010年の参議院選挙を勝利するためにも、当面の経済政策運営のかじ取りは極めて重要な意味を有することになります。

本ブログ、活字媒体を通じる言論活動、ならびに『金利・為替・株価特報』を通じる執筆活動を通じて、当面する難問に対する私なりの処方箋を提示して参りたいと考えております。

なにとぞ、今後とも変わらぬご指導とご鞭撻を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。

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2009年10月13日 (火)

皆様のご支援・ご厚情に深く感謝申し上げます

勾留地より無事帰還を果たしてから10日目を迎えました。勾留期間中には本当に多くの皆様より身に余るご支援と激励を賜りまして誠にありがとうございました。

副島隆彦先生『神州の泉』ならびに『植草事件の真相掲示板』主宰者の高橋博彦様ならびに『植草事件の真相掲示板』管理人様には、私の勾留期間中、身に余るご厚情とご尽力を賜りまして心より深くお礼申し上げます。

お忙しいなか、本当に過分なご尽力を賜りましてお礼の申し上げようもありません。身に余るありがたいお心とお力を賜りましたことに、この場をお借りいたしまして、衷心より深くお礼申し上げます。身に余るご厚情と温かなお心に深く感謝申し上げます。

皆様のお力添えによりまして、つつがなく、元気に生還を果たすことができました。副島先生ならびに高橋様に連なる多くの皆様のありがたいお心に厚くお礼申し上げます。 

また、『百万本のバラ運動』ならびに『植草一秀氏を守るBBSを主宰ならびにご支援下さいました『どなんとぅ ぬ だぁ』主宰者のどなんとぅ様、りんご様、ならびに『雑談日記』主宰者のSOBA様には、過分なお心と多数の温かい激励のお言葉を賜りまして誠にありがとうございました。感涙にむせびながら、ひとつひとつのお言葉を拝読させていただきました。心より厚くお礼申し上げます。

帰還後、若干体調を崩しまして、皆様に十分なご挨拶もできておりませぬことを心より深くお詫び申し上げます。

私の勾留中に、日本の歴史上、初めて市民の力による政権交代実現の偉業が達成されました。国民主権=市民社会の創出は極めて感慨深いものがあります。多くの皆様と共に、この感慨を深く歓ぶとともに、今後、日本政治が正しい道を歩んでゆくために、微力ではありますが、皆様とともに引き続き力を注いで参りたく存じます。

取り急ぎ、この場をお借りして、心より厚くお礼申し上げます。

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2009年10月12日 (月)

日本の司法を考える会の動画映像

本年2月27日に開催された日本の司法を考える会の動画映像をmahorobajapan様がYOU TOUBEにアップして下さいましたのでご高覧下さい。5回に分けて紹介させていただきます。会では私と3名の刑事弁護団の先生ならびに民事弁護団の梓澤和幸先生がプレゼンテーションを行ないました。順次ご紹介させていただきます。

http://www.youtube.com/watch?v=zpQzcRH8dpA

http://www.youtube.com/watch?v=fotR2v3uY7g

http://www.youtube.com/watch?v=G6QR-DeAlzs

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2009年10月11日 (日)

日本の司法を考える会の動画映像

本年2月27日に開催された日本の司法を考える会の動画映像をmahorobajapan様がYOU TOUBEにアップして下さいましたのでご高覧下さい。5回に分けて紹介させていただきます。会では私と3名の刑事弁護団の先生ならびに民事弁護団の梓澤和幸先生がプレゼンテーションを行ないました。順次ご紹介させていただきます。

http://www.youtube.com/watch?v=MWKc3_3IcKs

http://www.youtube.com/watch?v=lgwJpL_l3iw

http://www.youtube.com/watch?v=VU19WhlueZE

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2009年10月10日 (土)

日本の司法を考える会の動画映像

本年2月27日に開催された日本の司法を考える会の動画映像をmahorobajapan様がYOU TOUBEにアップして下さいましたのでご高覧下さい。5回に分けて紹介させていただきます。会では私と3名の刑事弁護団の先生ならびに民事弁護団の梓澤和幸先生がプレゼンテーションを行ないました。順次ご紹介させていただきます。

http://www.youtube.com/watch?v=ui0_FSxqRPc

http://www.youtube.com/watch?v=SDn4X7RRaX4

http://www.youtube.com/watch?v=LlizmHJYNUc

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2009年10月 9日 (金)

ココログN「フジ冤罪ドラマと植草氏釈放」

痴漢冤罪事件を扱ったフジテレビドラマ「誰が嘘をついている」(水谷豊主演)についてココログニュースが記事を掲載され、本ブログ記事についても言及された。

ココログニュース記事「フジ冤罪ドラマと植草氏釈放」を以下に転載させていただくのでご高覧賜りたい。

ココログニュース「フジ冤罪ドラマと植草氏釈放」
(2009年10月7日付記事)

折しも104日に植草一秀氏が出所した二日後、フジテレビで痴漢による冤罪ドラマ『誰かが嘘をついている』が放映された。元名古屋商科大大学院客員教授・植草一秀氏は、20069月に電車内で痴漢をしたとして東京都迷惑防止条例違反に問われ、7月に懲役4カ月、未決勾留日数60日算入の実刑が確定し、83日より収監されていた。

水谷豊主演によるドラマを見た「米百俵はいずこへ」のブロガーは、「あまりにも不条理な内容に途中で暗くなってしまうほどでした。一応ハッピーエンドだったのですが、『こんな偶然ありえないでしょ』と思う程ラッキーな証拠が出てきての無罪判決だけに痴漢冤罪を晴らすのがいかに難しいかがわかりました。日本の裁判は推定無罪のはずなのに。」と感想を述べている。

また、「本音言いまっせー」のブロガーはドラマの「奇跡的演出(かなり無理筋)」について、「現実には、『植草一秀氏』のように、『論理的証拠の積み重ね』をもってしても『逆転無罪判決』を出さないのが、『我が日本国の『前近代的司法』の世界』である」と、植草氏の事例を挙げている。

当の植草氏もこのドラマを実際に視聴し、自身のブログ「植草一秀の『知られざる真実』」にて、「重要なことは、このケースで、奇跡的な証拠が発掘されなければ、被告には有罪判決が下されたであろうことだ。」と述べ、刑が確定した627日に掲載した論考を再掲載している。

植草氏の真実がどうであれ、電車に乗っただけで冤罪に問われる可能性があるということは、今回のドラマや映画『それでもボクはやってない』により広く社会問題として認知されてきている。

植草氏は、釈放された後のブログで「勾留期間中に考えてきたことがあり、今後の活動方法を変更いたしたく思います。まずは、今回の政権交代の意味について、文章として整理し、何らかの方法で世に問うことを検討しております。」とも述べている。

「トニー四角の穴を掘って叫ブログ」は、「植草氏のブログというのは、インターネットで政治の情報を得る際のメートル原器のような存在で、ほかのサイトに書かれた意見がどのようなバイアスがかけられているのか、植草論に立ち返って考えるとそのブレが理解できる存在なのである。」と、その言論活動の再開に期待している。

今後の植草氏のブログでの発言に注目したい。

(黒田由美)

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2009年10月 8日 (木)

日本の司法を考える会の動画映像

本年2月27日に開催された日本の司法を考える会の動画映像をmahorobajapan様がYOU TOUBEにアップして下さいましたのでご高覧下さい。5回に分けて紹介させていただきます。会では私と3名の刑事弁護団の先生ならびに民事弁護団の梓澤和幸先生がプレゼンテーションを行ないました。順次ご紹介させていただきます。

http://www.youtube.com/watch?v=ImhkXwBawAo

http://www.youtube.com/watch?v=B9mjQ8ZQ640

http://www.youtube.com/watch?v=vyBHNN5ykdQ

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2009年10月 7日 (水)

日本の司法を考える会の動画映像

本年2月27日に開催された日本の司法を考える会の動画映像をmahorobajapan様がYOU TOUBEにアップして下さいましたのでご高覧下さい。5回に分けて紹介させていただきます。会では私と3名の刑事弁護団の先生ならびに民事弁護団の梓澤和幸先生がプレゼンテーションを行ないました。順次ご紹介させていただきます。

http://www.youtube.com/watch?v=yrDLpxZ2mNI

http://www.youtube.com/watch?v=Gc4MdJrCA_s

http://www.youtube.com/watch?v=c7tSkxoc1tk

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2009年10月 6日 (火)

フジ痴漢冤罪ドラマと私の国策裁判不当判決

 本日放映されたのフジテレビドラマ「誰かが嘘をついている」(水谷豊主演)では、ドラマ末尾で奇跡的な証拠が発掘され、被告は無罪を獲得した。

 重要なことは、このケースで、奇跡的な証拠が発掘されなければ、被告には有罪判決が下されたであろうことだ。

 以下に私が巻き込まれた冤罪事件についての国策裁判不当判決について、本年6月27日に掲載した論考を再掲載するので、ご高覧賜れればありがたく思う。同時に、刑事弁護団発表の声明文も併せてご参照賜りたい。

 『痴漢冤罪事件最高裁不当判決について』(2009年6月27日掲載記事)

 私が巻き込まれた冤罪事件について、最高裁第三小法廷が上告を棄却する決定を下した。言語道断の不当判決である。

もとより政治的な背景のある事案であるから、公正な裁判が行なわれるとは考えられなかったが、先般、痴漢冤罪事件で最高裁が逆転無罪判決を示したため、私のケースにおいても適正な判断が示されるのかどうかを注目してきた。

この事件でも、私を犯人とする証拠は被害者とされる女性のあいまいな証言だけであった。事件を目撃したという証人が出廷したが、警察に出頭した日付も公判での証言と事実が異なり、証言内容にも重大な矛盾が数多くあり、極めて信憑性の低いものであった。

公判では、もう一人の目撃証人が名乗り出てくれ、法廷で証言してくれた。この証人は、事件があったとされる時間帯に、私が何もせずに吊革につかまってぐったりしている様子を明確に記憶されていたことを克明に証言してくれた。証言の詳細な内容は事実に即しており、極めて信憑性の高い証言を示して下さった。

また、私の手指の付着物から採取された獣毛繊維数本が、被害者の着用していたスカート構成繊維と「類似している」との警察証言が証拠採用されたが、弁護側が私が駅事務室でもみ合った駅員の制服生地の構成繊維と比較する大学教授鑑定を行なったところ、手に付着した獣毛繊維が、駅員の制服生地の構成繊維と「極めて類似している」との鑑定結果が得られ、繊維鑑定からも私の無罪が推定されていた。

今回の裁判について、副島隆彦氏との共著『売国者たちの末路 私たちは国家の暴力と闘う』に以下のように記述した。

「私の裁判は現在、最高裁での上告審に移っていますが、こちらの主張を厳正に判断してくれれば、逆転無罪になる。ただ、私の場合は裏側に“政治”があると見ているので油断できないと思っています。」

予想通り、政治がこのような不当判決をもたらしたと考える。

事件の概要については、拙著『知られざる真実-勾留地にて-』巻末資料に記述したのでご参照賜れればありがたく思う。

裁判所がどのような判断を示そうとも、真実はただ一つである。

私は嘘を言わない。私は天に誓って無実潔白である。したがって、心には一点の曇りもない。このような不当判決に遭遇して、怒りは沸騰するが、これが残念ながら日本の現状である。

幸い、多くの皆様が真実を見つめ、私の発する真実の声に真摯(しんし)に耳を傾けて下さっている。私を信じ、私の無実を確信して下さる方が多数存在する。

この皆様方の心を支えとして、私は自信を持って、今後も進んで参りたいと思う。

日本の命運を決する総選挙に向けて、微力ではあるが私もネットから全身全霊を込めて情報を発信している。そのタイミングでこのような不当判決が下されたことに対して、大変強い憤りを感じるが、いかなる弾圧に直面しても、節を屈せず、微力ながら一歩ずつ前進して参りたいと考えている。

多くの心ある人々の力を結集して、政権交代をあらゆる障害を乗り越えて達成しなくてはならないと考えている。

日本の警察・検察・司法制度の前近代性除去は、政権交代後の新政府の最重要課題のひとつになる。

なにとぞ、今後とも温かいご支援とご指導を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

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マスメディア報道に呑み込まれぬ距離感が肝要

連日、テレビ報道では鳩山由紀夫内閣総理大臣の献金問題が大きく取り扱われている。故人からの献金が収支報告書に記載されていた問題だ。

「政治とカネ」の問題に明確な決着をつけることが、新政権の最大の政治課題であり、この意味で鳩山総理大臣の問題を看過できないが、この問題については総選挙の前に概要が明らかにされ、鳩山由紀夫現内閣総理大臣が明確に説明を行なっている。

そのうえで総選挙が実施されたのであり、問題についての国民の審判をすでに仰いでいるものだ。「政治とカネ」問題の核心は、「企業献金全面禁止」を新政権が確定できるかどうかにある。「企業献金全面禁止」が確定すれば、日本の政治の質は根本から大きく転換することになると思われる。

テレビ朝日系列、日本テレビ系列のテレビ報道が、執拗に民主党攻撃の番組を編成しており、視聴に堪えない。

総選挙前に繰り返された報道を、そのままの形で繰り返している。

2005年に小泉政権が総選挙で大勝したとき、テレビ報道は民意が郵政民営化を全面的に支持したとの論調に染められ、選挙結果に即した報道が全面的に展開された。

これに対して、今回は有権者が民主党を圧勝させて、政権交代実現の民意を明確に示したが、テレビ報道は、その民意を正確に解析する任務を放棄している。

民放各社の番組編成は各社の財政基盤を支えているスポンサーである企業各社、ならびにスポンサーの意向を反映する存在である広告代理店の強い影響下に置かれる。この財政基盤を支える勢力が鳩山新政権に対する陰湿な攻撃勢力であることが明らかである。

NHKは総務省を通じて政治権力の支配下に置かれ、影山日出夫氏や島田敏男氏に代表される自民党に偏向した解説委員などを跋扈(ばっこ)させてきた。

政権交代が実現したものの、NHKの人事刷新は依然として実行されていない。鳩山新政権は政治権力からの独立性を確保したメディアの新しいあり方を模索しているが、現状に対して早急に手を入れなければ、健全な世論形成が阻害されてしまうことになる。

ネット情報の広がり、マスメディア以外の情報媒体の威力が発揮され始めて、日本の有権者が「メディア・コントロール」に一定の抵抗力を示し始めたことは画期的である。

一部の週刊誌、月刊誌も必死の民主党攻撃を展開しているが、国民の判断は冷静さを失っていないように見える。戦後昭和史を振り返ると、米国にモノを言う政権は、ことごとく攻撃の対象にされてきたと判断できる。

 

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鳩山新政権に対する各種攻撃は、この文脈上に位置付けて、冷静に見つめる必要がある。日本の国民が自分自身の目で見て、自分自身の頭で考える習慣を身につけることが、日本の新しい道を誤らないための、最大の防御法になるだろう。

マスメディア報道に流されずに、十分な距離感をもって状況を見定めることが肝要だと思う。

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2009年10月 5日 (月)

皆様のご支援とご厚情に深く感謝申し上げます

昨日、勾留地より、無事帰還を果たしました。多くの皆様にご支援、ご心配、激励を賜りましたことに衷心より感謝申し上げます。誠にありがとうございました。

不在中におきましても、本ブログを熱烈にご支援賜りまして誠にありがとうございました。また、多くの皆様から激励のお便り、お言葉を頂戴いたしまして感謝の気持ちに堪えません。

無実潔白の人間に対して、このような形で公権力が行使されたことに、強い憤りを感じます。

しかし、この世には無数の不条理と理不尽とが横たわっており、その一端を学ぶ機会を天が私に与えたものと理解しております。

この意味において、勾留地においては極めて濃密で充実した時間を過ごさせていただきました。極めて充実した意義深い時間を持つことができましたことに感謝しております。

この期間に設定された総選挙においては、政権交代を目指す旧野党勢力が圧勝し、見事に政権交代実現の大業を成就いたしました。本ブログをご支援下さる皆様とともに、この大業成就の喜びを分かち合いたいと思います。

しかし、政権交代はゴールではなく、あくまでもスタートに過ぎません。この政権交代に確固とした魂を吹き込んでゆくことが不可欠だと感じております。政権交代を阻止しようとした勢力は現在も存在し続けており、今後、さまざまな手段を用いて新政権を攻撃してくるものと予想されます。

このたびの政権交代は、55年体制成立以来60余年、大日本帝国憲法発布以来120年、明治政府樹立以来140年にわたって持続した「この国のかたち」を刷新する意味を伴っていると考えます。さらにさかのぼれば、江戸時代に確立した日本の階層構造=1600年体制の刷新の意味さえ含むものと思います。

歴史的な大改革である以上、改革実現に時間と忍耐を必要とすることは言うまでもありません。まずは4年間、大改革の礎石を築くことが優先されなければなりません。その実現のためには、どうしても2010年の参議院選挙で今回の歴史的転換の流れを維持しなければなりません。

旧勢力に支配されている大多数のマスメディアが、あらゆる手段を用いて抵抗を示すことが予想されるなかで、私たちは冷静に現実を見つめて、新しい流れを、正しい方向に誘導してゆかなければならないと思います。

微力ではありますが、私も自分にできることを見つめて、尽力して参りたいと考えております。

勾留期間中に考えてきたことがあり、今後の活動方法を変更いたしたく思います。まずは、今回の政権交代の意味について、文章として整理し、何らかの方法で世に問うことを検討しております。

その関係で、ブログでの論考掲載の時間的間隔が大きくならざるを得ないと予想しており、この点につきましてご理解を賜りたく存じます。

今後の活動方針につきましては、改めて本ブログに掲載して参る予定ですので、何卒ご高覧賜りますようお願い申し上げます。

なお、発行を中断しておりました『金利・為替・株価特報』につきましては、10月上旬号より発行を再開いたしたく存じ上げます。ご購読の皆様には、大変ご不便をおかけしましたことに深くお詫び申し上げます。新政権の政策運営にも寄与するべく、内容充実を図って参る所存ですので、多くの皆様のご講読を謹んでお願い申し上げます。

この間、多くの皆様から身に余る、言葉には尽くせぬお力を賜って参りました。誠に略儀ではありますが、この場をお借りして、心より厚くお礼申し上げます。何卒今後とも変わらぬご指導とご鞭撻を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。

取り急ぎ皆様へのお礼の言葉とさせていただきます。

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植草一秀氏の刑事事件弁護団声明

8月3日付本ブログ記事再掲載

刑事事件弁護団声明                            

                                         

2009年8月3日

                                            

1 最高裁第三小法廷は,植草一秀氏に対する東京都迷惑防止条例違反被告事件に ついて,平成21年6月25日上告を棄却し,植草氏が異議を申立てましたが, 同年7月6日異議申立は棄却され,懲役4ヶ月,未決勾留日数60日参入の実刑 判決が確定しました。                            

本日,植草氏は,午後1時30分に,東京高等検察庁に呼び出しを受け,収監されました。

2 植草氏は逮捕されて以来,現在に至るまで,一貫して自分は犯人ではないと無罪を訴え続けてきました。

  痴漢事件では,誤った被害者の供述によって,無実の者が逮捕され犯人に仕立て上げられる危険性が高いことは周知のとおりです。

  本年4月14日の防衛医大教授逆転無罪判決では,同じ最高裁第三小法廷が「本件のような満員電車内の痴漢事件においては,被害事実や犯人の特定について物的証拠等の客観的証拠が得られにくく,被害者の供述が唯一の証拠である場 合も多い上,被害者の思い込みその他により被害申告がされて犯人と特定された 場合,その者が有効な防御を行うことが容易ではないという特質が認められることから,これらの点を考慮した上で特に慎重な判断をすることが求められる。」との判例を出したばかりです。

  本件では,被害者の供述や目撃者の供述に数多くの矛盾点があり,信用性が低いばかりではなく,弁護側目撃者の証言によって,植草氏が痴漢犯人でないこと が明らかになりましたが,裁判所は,これらの供述や証言について「特に慎重な 判断」をしませんでした。

3 本件では,犯人が被害者に,後ろから密着して,手指で被害者の着衣を撫で回 したという被害者供述から,植草氏の手指,ネクタイ,背広に,被害者の着衣の 構成繊維が付着していないかの繊維鑑定が科捜研でなされました。

  この鑑定結果では,植草氏の手指とネクタイから「つよい青色」「さえた青色」 「あかるい青色」の被害者の着衣の構成繊維と「色調が類似した獣毛繊維」が数本検出されたとされています。 

  しかし,「つよい青色」等の主観的で曖昧な表現の鑑定では,「繊維の異同」の 科学的な識別ではありませんし,また,繊維の色を科学的に識別できる顕微分光光度計による鑑定はなされておりませんので,「色調が類似した獣毛繊維」が数本検出されたと認めることはできません。

   痴漢事件では被害者の着衣に触ったとされる手指に付着した繊維の鑑定をすれば十分な証拠とされているのに,本件では,植草氏の手指の鑑定で「類似の繊維」が検出されなかったからこそ,ネクタイや背広に,被害者の着衣の構成繊維 が転移し付着していないかとして,次から次へ,同種事案では通常行われていないネクタイや背広の繊維鑑定を続けたことからも,植草氏の手指やネクタイから 被害者の着衣の構成繊維に由来すると認められる繊維が,全く検出されなかったことが判ります。

  裁判所も1審判決で「これらの付着していた各繊維は前記スカートに由来する と判定されたものではなく,他に由来する可能性も否定できるものではない。」と, 被害者の着衣に由来すると認定できないことを認めています。 

  被害者の着衣に触れば付着するはずの繊維が,植草氏の手指,ネクタイ,背広 に付着したと認められなかった3回もの繊維鑑定結果から,植草氏が被害者の着衣に全く触っておらず,植草氏が犯人ではなく,冤罪であることが明かです。

4 裁判員裁判時代を迎えた今日,供述証拠のみに頼る裁判には冤罪の危険があり,客観的証拠による裏付けが必要なことは,上記最高裁判例の説くところです。

 しかし本件では,最高裁判所も,「物的証拠等の客観的証拠」がないのに,被害 者供述等を「特に慎重に判断」することなく,本件が冤罪であることを認めませんでした。

 植草氏は,本日,収監されましたが,再審請求も視野に入れて,今後も本件が 冤罪であることを訴え続けて行く所存です。植草氏は,そのブログにおいて「(執行中の)身の安全を心配して下さる声を多 数賜り,大変ありがたく思う。私は自殺しないことをここに宣言する。」と記しています。

  刑事事件弁護団は,植草氏が刑の執行を安全に終了の上,これまでどおりの活発な活動を続けていくことを心から期待しております。

                     

                   植草一秀氏刑事事件弁護団

                   

                    弁護士 野 嶋 真 人

                    弁護士 佐 藤 善 博

                    弁護士 田 島   浩

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植草一秀氏の民事弁護団声明

8月10日付本ブログ記事再掲載

民事弁護団声明

2009年8月3日

私どもは、植草一秀氏の民事事件(名誉棄損事件)の弁護団(以下「名誉棄損事件弁護団」と言います)の立場から、メディア各位に対して、以下の通り要望致します。

 植草一秀氏は、上告中の刑事事件につき、2009年6月25日に、最高裁第三小法廷において上告棄却の決定が下され、異議申立手続の後、原審における懲役4か月の実刑判決が確定しました。名誉棄損事件弁護団は、刑事事件の進行に関し直接関与する立場にありませんが、誠に残念な結果であったと考えております。

 私どもは、個人の尊厳は何物にも優るという価値(憲法13条)に立脚すれば、たとい刑事事件の被疑者・被告人とされた者であっても、事実無根の話を面白おかしく報道する類の、言わば水に落ちた犬は叩けと言わんばかりの「弱い者いじめ」的報道は決して許されるものではないとの立場から、雑誌4社テレビ局1社に対する5件の名誉起訴訴訟を提起し、うち4件について勝訴(慰謝料の支払)ないし勝訴的和解(和解金の支払、謝罪、またはこれに加えた訂正・謝罪記事の掲載、訂正放送の実施)という結果を獲得して来ました。

 名誉棄損事件弁護団としては、今回の刑事事件の有罪確定から実刑判決の執行に至る経過の中で、植草一秀氏に対して、上記各事件と同様の「弱い者いじめ」的報道がなされることを懸念しております。もとよりメディア各位におかれても、個人の尊厳の価値について十分に配慮されているところと考えますが、訴訟提起のやむなきに至った従前の事例が存在することから、今後植草一秀氏に対する事実無根の報道や、事実に基づかない誹謗中傷的報道などをなされないよう強く要望する次第です。

 なお、植草一秀氏は、そのブログにおいて「(執行中の)身の安全を心配して下さる声を多数賜り、大変ありがたく思う。私は自殺しないことをここに宣言する。」と記しています。名誉棄損事件弁護団としても、植草一秀氏が刑の執行を終了の上、再び充全な言論活動を開始されることを心から期待していることをここに表明いたします。

植草一秀氏 名誉棄損事件弁護団

弁 護 士  梓 澤 和 幸

同    飯 田 正 剛

同    坂 井   眞

同    殷   勇 基

同    西 岡 弘 之

同    大 西 啓 文

同    高 橋 右 京

植草一秀氏の刑事事件弁護団声明

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2009年10月 4日 (日)

痴漢冤罪事件最高不当判決について

6月27日付本ブログ記事再掲載

私が巻き込まれた冤罪事件について、最高裁第三小法廷が上告を棄却する決定を下した。言語道断の不当判決である。

もとより政治的な背景のある事案であるから、公正な裁判が行なわれるとは考えられなかったが、先般、痴漢冤罪事件で最高裁が逆転無罪判決を示したため、私のケースにおいても適正な判断が示されるのかどうかを注目してきた。

この事件でも、私を犯人とする証拠は被害者とされる女性のあいまいな証言だけであった。事件を目撃したという証人が出廷したが、警察に出頭した日付も公判での証言と事実が異なり、証言内容にも重大な矛盾が数多くあり、極めて信憑性の低いものであった。

公判では、もう一人の目撃証人が名乗り出てくれ、法廷で証言してくれた。この証人は、事件があったとされる時間帯に、私が何もせずに吊革につかまってぐったりしている様子を明確に記憶されていたことを克明に証言してくれた。証言の詳細な内容は事実に即しており、極めて信憑性の高い証言を示して下さった。

また、私の手指の付着物から採取された獣毛繊維数本が、被害者の着用していたスカート構成繊維と「類似している」との警察証言が証拠採用されたが、弁護側が私が駅事務室でもみ合った駅員の制服生地の構成繊維と比較する大学教授鑑定を行なったところ、手に付着した獣毛繊維が、駅員の制服生地の構成繊維と「極めて類似している」との鑑定結果が得られ、繊維鑑定からも私の無罪が推定されていた。

今回の裁判について、副島隆彦氏との共著『売国者たちの末路 私たちは国家の暴力と闘う』に以下のように記述した。

「私の裁判は現在、最高裁での上告審に移っていますが、こちらの主張を厳正に判断してくれれば、逆転無罪になる。ただ、私の場合は裏側に“政治”があると見ているので油断できないと思っています。」

予想通り、政治がこのような不当判決をもたらしたと考える。

事件の概要については、拙著『知られざる真実-勾留地にて-』巻末資料に記述したのでご参照賜れればありがたく思う。

裁判所がどのような判断を示そうとも、真実はただ一つである。

私は嘘を言わない。私は天に誓って無実潔白である。したがって、心には一点の曇りもない。このような不当判決に遭遇して、怒りは沸騰するが、これが残念ながら日本の現状である。

幸い、多くの皆様が真実を見つめ、私の発する真実の声に真摯(しんし)に耳を傾けて下さっている。私を信じ、私の無実を確信して下さる方が多数存在する。

この皆様方の心を支えとして、私は自信を持って、今後も進んで参りたいと思う。

日本の命運を決する総選挙に向けて、微力ではあるが私もネットから全身全霊を込めて情報を発信している。そのタイミングでこのような不当判決が下されたことに対して、大変強い憤りを感じるが、いかなる弾圧に直面しても、節を屈せず、微力ながら一歩ずつ前進して参りたいと考えている。

多くの心ある人々の力を結集して、政権交代をあらゆる障害を乗り越えて達成しなくてはならないと考えている。

日本の警察・検察・司法制度の前近代性除去は、政権交代後の新政府の最重要課題のひとつになる。

なにとぞ、今後とも温かいご支援とご指導を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

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『国民生活重視の経済成長戦略を描け』

9月27日付本ブログ記事再掲載

内外市場の株価は本年3月の危機的状況を脱しているが、世界的に景気低迷は深刻だ。9月4日発表の米国の8月の失業率は9・7%に上昇して83年6月の10・1%以来、約26年ぶりの高水準を記録した。非農業部門の雇用者数は20ヶ月連続で減少しその合計は約690万人に達した。

一方、日本の7月失業率は5・7%に上昇した。完全失業者数は前年比で103万人増加し、359万に達した。有効求人倍率は0・42倍に低下した。深刻な景気不振が国民生活を苦しめている。

麻生政権は昨年10月以来、3度の補正予算を編成して27兆円も財源赤字を拡大させた。民主党の子ども手当などの財源が問題とされてきたが、民主党の提案した諸施策は2010年度、2011年度合計でも20兆円に満たない。

麻生政権が成立させた2009年度補正予算では天下り費用にもつながる基金に4・3兆円、官庁等の営繕費に2・8兆円等「役人お手盛り予算」が満載だ。鳩山新政権は補正予算執行を凍結する方針を示しているが、そうはさせまいと予算執行が加速されているようだ。

鳩山新政権には、これまで「官」と「業」に偏って配分されていた国家予算配分に大ナタを振るい、国民生活安定を最優先する政策運営を望みたい。

経済情勢の現状を踏まえれば、性急な財政収支改善至上政策は有害だ。一部に一段の金融緩和政策を求める主張があるがこれは正しくない。詳しくは元衆議院議員鈴木淑夫博士の近著『日本の経済針路―新政権は何をなすべきか 』をご高覧賜りたい。

内需主導の正しい経済成長戦略が明示されている。

2009年9月5日執筆

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2009年10月 3日 (土)

「売国者たちの末路」書評掲載に深謝します。

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副島隆彦先生との対談書

『売国者たちの末路 私たちは国家の暴力と闘う』(祥伝社)

に、多数のありがたい書評を頂戴し、心より深く感謝申し上げる。

 祥伝社ホームページに書評を掲載下さった皆様から、一部を紹介させていただく。

板倉 金一様

ご両人の著作を、いささか長い間読んできました。
この現実感の結晶を、鳥肌を立てながら読み終える事が
できました事を、感謝申し上げますとともに、
植草氏の受牢中のご支援を依頼します。
さらに、理不尽な暗殺の可能性などないように
厳重に監視されますよう、心からお願い申し上げます。

けねでぃ様

素晴らしい本でした。普段漫画や小説ぐらいしか読まない私が、読み始めると一気に読み終えてしまいました。内容も濃くて、政治音痴の私でも分かりやすく書いてあったと思います。事件の事もこんな事があったのか!と驚かされました。しかし、冤罪事件でのサリンの河野さんしかり、先日の菅谷さんしかりと、ありえる話だなと思いました。日本では推定無罪という言葉は当てはまらないかもしれないですね。とにかく、このような素晴らしい本を出版して下さって、本当にありがとうございます。是非、知人にも紹介したいと思います。

モック様

読み終わったとき、まわりの世界が、それ以前とはまったくちがったものに見えました。
アメリカによる日本人の富の収奪、嬉々としてそれを助ける官僚と小泉・竹中グループ。
アメリカはたんに日本人を動かすだけではなく、直接的な介入もしているのですね。アメリカ国債につぎ込んだ資金も回収されないとか。
テレビで外資系保険会社や投資会社のCMが流れるたび、わけもなく違和感を覚えていましたが、この感じは決して間違っていなかったのですね。
まさにハゲタカ。私も体が震え、日本の未来を思って暗澹たる気持ちになりました。
民主党政権の下で、アメリカによる日本マネー収奪をやめさせ、日本人のための政治が実現することを願います。
すべての日本人に読んでほしい。

 

 

 一人でも多くの国民に、本書ならびに拙著『知られざる真実-勾留地にて-』をご一読いただき、日本の現実をじっくりと考える一助にしていただければ幸いである。

 

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『予算配分と所得配分見直しが優先課題』

9月17日付本ブログ記事再掲載

アメリカ東インド連合艦隊司令官ペリーが黒船で来航したのは1853年6月3日だった。幕府軍との新政府軍との戊辰戦争が箱館で終結し、名実ともに維新が実現したのは1869年5月18日だ。

1993年6月18日に宮沢首相が内閣不信任案可決を受けて衆議院を解散した結果、細川政権が誕生し、55年体制に風穴が開いた。明治維新と同様に、爾来16年の時間を要して、本格的政権交代が実現することになった。

米国では本年、オバマ政権が誕生した。ノーベル経済学賞を受賞した米国の経済学者ポール・クルーグマン氏は1980年以降の「保守派ムーブメント」政治の結果として米国の中間所得層が崩壊し、激しい格差社会が形成された事実を強調する。

「保守派ムーブメント」は「市場原理主義」、「新自由主義」、「新保守主義(ネオコン)」と解すればよい。その帰着点が「サブプライム金融危機」であり、米国でも政治思潮は大きな揺り戻しの局面を迎えている。

新しい日本政権の第一の課題は、これまで「業」と「官」に著しく偏っていた「予算配分」を「国民」中心に切り替えることだ。その前提となる具体策が「天下り」と「企業献金」の廃止だ。

第二の課題は「公正な所得配分」の実現だ。「最低賃金」など「配分ルール」を見直す必要があると同時に、「セーフティネット」を強化する「再配分」政策の見直しも不可欠だ。

第三の課題は「対米隷属政策」の検証だ。「かんぽの宿疑惑」の全容解明、「りそな処理疑惑」にもメスをいれなければならない。

同時に時代環境が大きく変化するなかで、「成長」、「官と民」、「ライフスタイル」等を含めて私たちの価値観をいま一度見つめ直す必要もあるだろう。

2009年8月30日執筆

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『実効性のある天下り根絶が求められる』

9月30日付本ブログ記事再掲載

民主党が政権公約に示した「天下り根絶によるムダの排除」を多くの国民が支持したと思う。「官僚」と呼ぶから偉そうに聞こえるが「公務員」は「国民に対する奉仕者」でなければならない。この「本分」を実現させることが公務員改革の精神だ。

公務員に定年までの雇用を保証して天下りを根絶しなければならない。政府系機関、特殊法人、独立行政法人、公益法人には、すべてそれぞれの機関で仕事をしてきた職員がいる。この職員から幹部を登用すべきだ。「天下り」を根絶し、プロパー職員を活かすべきだ。

「天下り」は、こうした公的機関だけに留まらない。各省庁が所管する業界の民間企業に就職する「天下り」が無数に存在する。財務省や金融庁から自動車メーカーや資源会社などへの「天下り」など、枚挙に暇がない。

私がある財界人から直接聞いた話では、ある省幹部が某大企業トップに研究所設立を要請して理事長職を天下りポストとして提供させたと云う。日本の司法・警察・検察制度を考慮すれば、警察や検察の天下り問題も極めて重大な意味を持つ。

「天下り」根絶を検証する際には「特殊法人や公益法人等への天下り禁止」だけではなく、「民間企業への天下り禁止」を盛り込まねばならない。「民主党政策INDEX2009」には「役所によるあっせん禁止」が示されているが、これでは不十分である。

「退職直前10年間に所管したことのある業界への就職を、退職後10年間禁止する」程度の規程を設ける必要がある。「職業選択の自由」に低触するとの意見があるが、公益性の視点から容認されるはずだ。

民間の人材あっせん企業が「役所によるあっせん」を肩代わりしようと手ぐすねを引いているように見える。これを容認するなら「天下り根絶」は有名無実となり、「官」と「業」の癒着は永遠に解消しない。

鳩山新政権の天下り問題への取り組みは、財務省の天下りを制止できるかどうかに象徴的に表わされることになる。日本銀行、地方銀行、日本政策投資銀行、国際協力銀行、日本政策金融公庫、日本たばこ産業などへの「天下り」を確実に遮断するか。監視を怠れない。

2009年9月17日執筆

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『日米基軸外交を基礎に置く鳩山新政権』

9月24日付本ブログ記事再掲載

鳩山由紀夫次期内閣総理大臣の米誌への寄稿が話題を寄んでいるという。「対等な日米関係」と「アジア重視」は正論である。鳩山次期総理が目指している方向は「対米隷属外交」から「日米基軸外交」への転換であって過激なものではない。

それでも今なお日本を敗戦国と見なす米国の一部の支配者層は鳩山氏の唱える「対等な日米関係」指向を快く思わないのだと考えられる。第二次大戦以降の日本政治史を振り返ると、米国の対日支配姿勢が明瞭に読み取れるからだ。

1946年4月10日に実施された戦後初の総選挙の結果、本来首相の地位に就くはずだったのは鳩山一郎氏だった。ところがGHQの公職追放により、吉田茂外相に組閣の大命が下り、吉田茂氏が首相に就任した。

しかし、春名幹男氏によれば、吉田茂氏に対しても公職追放の主張がGHQ内部に存在した。当時GHQと公職追放の交渉にあたったのは吉田外相自身であった。吉田氏はGHQ・G2(参謀第2部)との交渉の末、追放を免れたと見られている。G2は戦後民主化から冷戦開始下での「逆コース」=「レッドパージ」を主導した中心勢力である。

1947年5月発足の片山哲内閣、1948年2月発足の芦田内閣は昭電疑獄拡大によって内閣総辞職へ追い込まれた。この昭電疑獄にもG2が深く関わっていると考えられている。

その後に吉田茂氏が首相に返り咲き、日本が米軍に基地を提供することを基礎に置いて1951年9月にサンフランシスコ講和条約が締結された。

悲劇の政治家と呼ばれた鳩山一郎氏は追放から解除され、1954年12月に首相に就任し、1956年10月、日ソ国交回復共同宣言を成立させた。鳩山氏は日ソ国交回復を花道に引退し、後継首相には石橋湛山氏が就任した。

石橋首相は「自主外交の確立」を掲げたが2ヵ月後に病気で辞任し、後任に米国に「支援」された岸信介氏が首相に就任し、1960年に新日米安保条約に調印した。米国が鳩山政権、石橋政権に強い警戒感を有していたことは多くの米国外交文書が明らかにしている。

田中角栄元首相がロッキード事件で失脚した背後にも米国支配層の意図が存在するとの指摘もある。

2005年9月の総選挙で大勝した小泉政権を主要メディアが絶讃した状況と比較して、今回の総選挙で大勝した民主党に対する主要メディアの「アラ探し」の基本姿勢は明らかに異なっている。

国民は鳩山政権を支えて日本の真の独立を確固たるものにしなければならない。

2009年9月5日執筆

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2009年10月 2日 (金)

『亀井静香郵政担当相のらつ腕に期待する日』

10月1日付本ブログ記事再掲載

鳩山新政権の郵政担当相兼金融相に国民新党の亀井静香氏が就任した。国民新党はこれまで党を挙げて「郵政民営化の見直し」を訴えてきた。民主、社民、国民の連立与党は8月30日の総選挙に際して「郵政民営化見直し」を公約に掲げており、総選挙で320に近い議席を得たのだから「郵政民営化見直し」は当然だ。

小泉竹中政権は2005年9月の総選挙に際して郵政民営化を実現さえすれば世の中のすべてが良くなるとの主張を展開した。ところが現実は正反対だった。社会は荒廃し、地方の衰退は目を覆う状況になった。その評価が今回の総選挙の結果に反映されたのだ。

郵政民営化では、郵便、郵便局、貯金、保険に四分社化し、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の全株式を売却し、郵便と郵便局を傘下に持つ日本郵政株式の3分の2を売却することとされてきた。

仮に外国資本がゆうちょ銀行とかんぽ生命株式の過半を取得すれば300兆円の資金を手にできることになる。一方、外国資本が日本郵政株式の過半を取得したのちに、採算の悪い郵便事業を大量の人員とともに国に返上してしまえば、日本最大級の不動産会社を手中に納められる。

不自然な四分社化の背景にこのような策謀が巡らされていた可能性が高い。通常国会で表面化した「かんぽの宿」疑惑も重大だ。時価評価が1000億円を超すと見られる国民財産が極めて不透明な手続きを経てオリックス不動産に109億円で売却されようとしていたことが判明した。

事業用資産の場合、赤字の事業収支を基準にして、収益還元法で鑑定評価を行うと著しく低い鑑定評価額を「創り出す」ことが可能になる。「かんぽの宿」の場合、この手法が悪用された可能性が高い。

この問題はすでに東京地裁に刑事告発され、受理されているが、亀井静香新大臣も刑事告発の当事者である。日本郵政の不動産売却の闇は深い。真相の全容解明と責任追及が不可欠だ。

特定郵便局のネットワークは地域の貴重な財産である。将来、市町村合併により、30~40万人規模の基礎自治体を整備することになれば、特定郵便局ネットワークは地域住民への行政サービスを提供するために強力な拠点になりえる。

金融相を兼務する亀井新大臣のらつ腕を大いに期待したい。

2009年9月18日執筆

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『真実を見抜き始めた市民とメディア改革の方向』

8月30日の総選挙直前、テレビメディアによる選挙報道は極端に少なかった。酒井法子さんの関連の報道が延々と続いた。投票所の投票時間は、短縮され、インフルエンザ流行の恐怖をあおる報道が続いた。

これらのテレビメディア行動の裏には、投票率低下を望む麻生政権の強い意向が存在したのだと考えられる。こうした情報操作にも拘わらず投票率は2005年9月の総選挙を上回り、民主党圧勝予測報道にも有権者の姿勢は揺るがなかった。

有権者の行動に質的変化が生まれ始めたように感じられる。私は本ブログ拙著などを通じて、微力ではあるがマスメディアが伝えない真実の情報=『知られざる真実』を伝えるべく努力を重ねてきた。これまでマスメディア情報に踊らされてきた市民がマスメディア情報に素朴な疑問を抱き始めたように感じられる。

「真実の情報」を得る媒体として、ネット情報と単行本の果たす役割は無視できぬ大きさに拡大しつつあると感じる。人口3000万人の時代に3000人の力が明治維新を生み出したことを考えれば、人口1億人の時代における意識が高く情報発信力の高い1万人、10万人の力は侮れない効力を発揮するだろう。

これまでテレビメディアではNHKの影山日出夫氏、島田敏男氏をはじめ、田原総一郎氏、みのもんた氏、辛坊治朗氏、黒岩祐治氏、田勢康弘氏、岩見隆夫氏、三宅久之氏、岸井成格氏、田崎史郎氏、北野たけし氏、テリー伊藤氏、池上彰氏、財部誠一氏、竹中平蔵氏、宮崎哲哉氏等が極めて偏向した言説を示し続けてきた。

民主主義が有効に機能するうえでマスメディアの及ぼす影響は計り知れない。国民がマスメディア情報を直ちにうのみにせず、真実を探求し始めたことは画期的な変化だが、マスメディアの浄化、体質改善は急務だ。

鳩山政権による日本の新時代を軌道に乗せるには多大な障がいを乗り越えねばならず、一朝一夕という訳にはいかない。マスメディアはアラ探しに血眼になるだろうが、市民は厳しく、しかし温かく新政権をじっくり見守るべきだ。

2009年9月19日執筆

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2009年10月 1日 (木)

『実効性のある天下り根絶が求められる』

9月30日付本ブログ記事再掲載

民主党が政権公約に示した「天下り根絶によるムダの排除」を多くの国民が支持したと思う。「官僚」と呼ぶから偉そうに聞こえるが「公務員」は「国民に対する奉仕者」でなければならない。この「本分」を実現させることが公務員改革の精神だ。

公務員に定年までの雇用を保証して天下りを根絶しなければならない。政府系機関、特殊法人、独立行政法人、公益法人には、すべてそれぞれの機関で仕事をしてきた職員がいる。この職員から幹部を登用すべきだ。「天下り」を根絶し、プロパー職員を活かすべきだ。

「天下り」は、こうした公的機関だけに留まらない。各省庁が所管する業界の民間企業に就職する「天下り」が無数に存在する。財務省や金融庁から自動車メーカーや資源会社などへの「天下り」など、枚挙に暇がない。

私がある財界人から直接聞いた話では、ある省幹部が某大企業トップに研究所設立を要請して理事長職を天下りポストとして提供させたと云う。日本の司法・警察・検察制度を考慮すれば、警察や検察の天下り問題も極めて重大な意味を持つ。

「天下り」根絶を検証する際には「特殊法人や公益法人等への天下り禁止」だけではなく、「民間企業への天下り禁止」を盛り込まねばならない。「民主党政策INDEX2009」には「役所によるあっせん禁止」が示されているが、これでは不十分である。

「退職直前10年間に所管したことのある業界への就職を、退職後10年間禁止する」程度の規程を設ける必要がある。「職業選択の自由」に低触するとの意見があるが、公益性の視点から容認されるはずだ。

民間の人材あっせん企業が「役所によるあっせん」を肩代わりしようと手ぐすねを引いているように見える。これを容認するなら「天下り根絶」は有名無実となり、「官」と「業」の癒着は永遠に解消しない。

鳩山新政権の天下り問題への取り組みは、財務省の天下りを制止できるかどうかに象徴的に表わされることになる。日本銀行、地方銀行、日本政策投資銀行、国際協力銀行、日本政策金融公庫、日本たばこ産業などへの「天下り」を確実に遮断するか。監視を怠れない。

2009年9月17日執筆

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『亀井静香郵政担当相のらつ腕に期待する日』

鳩山新政権の郵政担当相兼金融相に国民新党の亀井静香氏が就任した。国民新党はこれまで党を挙げて「郵政民営化の見直し」を訴えてきた。民主、社民、国民の連立与党は8月30日の総選挙に際して「郵政民営化見直し」を公約に掲げており、総選挙で320に近い議席を得たのだから「郵政民営化見直し」は当然だ。

小泉竹中政権は2005年9月の総選挙に際して郵政民営化を実現さえすれば世の中のすべてが良くなるとの主張を展開した。ところが現実は正反対だった。社会は荒廃し、地方の衰退は目を覆う状況になった。その評価が今回の総選挙の結果に反映されたのだ。

郵政民営化では、郵便、郵便局、貯金、保険に四分社化し、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の全株式を売却し、郵便と郵便局を傘下に持つ日本郵政株式の3分の2を売却することとされてきた。

仮に外国資本がゆうちょ銀行とかんぽ生命株式の過半を取得すれば300兆円の資金を手にできることになる。一方、外国資本が日本郵政株式の過半を取得したのちに、採算の悪い郵便事業を大量の人員とともに国に返上してしまえば、日本最大級の不動産会社を手中に納められる。

不自然な四分社化の背景にこのような策謀が巡らされていた可能性が高い。通常国会で表面化した「かんぽの宿」疑惑も重大だ。時価評価が1000億円を超すと見られる国民財産が極めて不透明な手続きを経てオリックス不動産に109億円で売却されようとしていたことが判明した。

事業用資産の場合、赤字の事業収支を基準にして、収益還元法で鑑定評価を行うと著しく低い鑑定評価額を「創り出す」ことが可能になる。「かんぽの宿」の場合、この手法が悪用された可能性が高い。

この問題はすでに東京地裁に刑事告発され、受理されているが、亀井静香新大臣も刑事告発の当事者である。日本郵政の不動産売却の闇は深い。真相の全容解明と責任追及が不可欠だ。

特定郵便局のネットワークは地域の貴重な財産である。将来、市町村合併により、30~40万人規模の基礎自治体を整備することになれば、特定郵便局ネットワークは地域住民への行政サービスを提供するために強力な拠点になりえる。

金融相を兼務する亀井新大臣のらつ腕を大いに期待したい。

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