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2009年10月22日 (木)

10月25日参院補欠選に有権者が考えるべきこと

政権交代の意義は以下の三点にあると述べてきた。

①「官権主義」から「民権主義」への転換

②「政治権力と大資本の癒着」解消

③「米国隷属外交」からの脱却

である。

55年体制が構築されて50年余、大日本帝国憲法発布から120年、明治維新から140年経過した体制を刷新することが政権交代の意義である。この大業を成し得るには一定の時間を要すると思われる。

鳩山政権が新しい時代の基礎を築くには、まずは衆議院の任期4年間をフルに活用することが不可欠である。このためには、2010年夏の参議院選挙で与党が勝利を収めなくてはならない。

新政権が発足して1ヵ月が経過した。26日には臨時国会が召集され、所信表明演説が行なわれる。主権者である国民の強い支持に支えられ、鳩山新政権が発足した。鳩山新政権は報道機関の世論調査でも高い支持率を確保している。

国民の意志を尊重するなら、まずはじっくりと新政権の政策運営を見守る必要がある。米国では「ハネムーンの100日」の表現で、新大統領が提示する政策に対して党派を超えて議会が敬意を表する習慣がある。日本においても総選挙で主権者である国民の総意を受けて大勝した鳩山新政権に対して、国会やメディアが敬意を表することが求められる。

ところが、マスメディアは偏向した鳩山政権攻撃を展開している。竹中平蔵氏などは、今回の総選挙で存在そのものが完全否定されたと言ってよいだろう。マスメディアが竹中氏の見解を公共の電波に乗せて紹介するのは、国民に対する背信行為に近い。竹中氏が懸命に遠吠えしても竹中氏が全面否定された現実を拭うことはできない。

メディアが激しい鳩山政権攻撃を展開する背景に10月25日投開票の神奈川県、静岡県の参議院議員補欠選挙がある。政権交代の実現によりこれまでの既得権益が破壊されることを危惧する利権複合体勢力=悪徳ペンタゴンは、2010年の参議院選挙に向けて、流れの転換を画策している。

2010年度予算編成、沖縄基地移転、ダム建設凍結、日本郵政改革など、重要な問題が山積している。歴史的な大改革断行が期待されているのであり、一朝一夕に問題は片付かない。4年の任期における政策運営をわずか1ヵ月で評価することは不可能であり、また適切でもない。

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鳩山政権に歴史的改革断行を期待する有権者は、鳩山政権が思う存分に力を発揮できるように、環境整備に力を付与するべきである。10月25日の補欠選挙で与党候補が敗北するなら、利権複合体勢力は鳩山政権攻撃をさらに強化することになると考えられる。

2010年夏の参議院選挙で与党が敗北すれば、歴史的改革、日本の無血革命は空中分解し、日本政治は混迷の極みに逆戻りしてしまうことになる。

もちろん、主権者である鳩山政権の行動を厳しく見つめなければならない。「天下り根絶」、「企業献金全面禁止」の政権公約こそ、新政権の最重要の施策であり、鳩山政権は責任をもってこの公約を実現しなければならない。

「米国隷属外交からの脱却」は重要な施策であるが、戦後の日本政治史を見る限り、日本政府が自主独立路線を示す局面で米国が日本政権転覆の工作活動を活発化させる傾向を見落とすわけにはいかない。

沖縄の普天間基地移転問題について、鳩山政権が2010年1月の名護市長選を見極め、また2010年11月に予定される沖縄県知事選を展望して着地点を見出そうとする姿勢は正当で評価できるが、これまでの自民党政権がキャンプシュワブへの移転で米国と合意してしまっている事実は軽いものではない。

米国との関係が急速に冷え込むことが、鳩山政権の安定性維持の視点から見て大きなリスクになりかねない点を十分に踏まえる必要がある。

「日米の対等なパートナーシップ」、「日米基軸外交」、「日本の自主独立路線」を尊重することが極めて重要であるが、一方で外交問題は「継続性の原則」の要請にも応えることが必要で、このバランスを適切に確保することが重要である。

多くの国民は鳩山政権が歴史的改革を実現することを強く期待していると思われる。マスメディアの激しい鳩山政権攻撃は、日本政治をこれまでの利権複合体体質に回帰させることを目標にしたものであると考えざるを得ない。

マスメディアの誘導に従って、日本政治をこれまでの利権複合体体質に回帰させることは、主権者である国民の利益に反するものになるだろう。有権者はこの点を十分に認識して参議院補欠選挙に臨む必要がある。

歴史的大転換には一定の時間が必要である。「官権主義」を「民権主義」に転換するにしても、拙速に行動を起こせば事が成り立たない面もあるだろう。

「敵を欺くにはまず味方を欺く。これ、権謀術数の第一歩と心得よ」

の言葉もある。日本郵政社長人事に示されるような一事で万事を判定するのは適切でない。

米国の大統領制の下で、優れた大統領は任期の1年目に不人気な政策を断行する傾向を有する。国民の評価を4年の任期全体で求めようとするためだ。米国では大統領任期2年目終盤に中間選挙があり、ここで中間評価を受ける。それでも2年間の時間的猶予が与えられる。

2年、4年のタームでは鳩山政権の行動が厳しく評価されなければならない。しかし、1ヵ月で評価を下すのは時期尚早である。10月25日の補欠選挙では、鳩山政権を信任し、鳩山政権が思い切った施策を断行できる環境整備に力を付与することが賢明であると考える。

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