『鳩山新総理誕生と連立新政権発足を祝福』
9月29日付本ブログ記事再掲載
9月16日に召集された特別国会で民主党代表の鳩山由紀夫氏が第93代内閣総理大臣に指名され、民主党、社民党、国民新党による連立政権が発足した。政権交代の偉業が実現したことを心から祝福したい。日本の国民が主権者としての権力を行使して、国民本位の政府樹立を目指して、この偉業を成し遂げた。
第二次大戦後、GHQによって日本の民主化が推進されたが、①日本政府を通じての間接統治の手法が採用されたこと、②1974年以降、米ソ冷戦が本格化して「民主化の逆コース」が急展開したことにより、官僚主導政治、政治と産業界の相互依存、米国による日本支配が残存してしまった。この基本構造を定着させたのが「55年体制」である。
爾来、50年以上の長期にわたって自民党が政治の中心に居座り、政治が官僚、大資本、米国、マスメディアが利権複合体とともに形成してきた。これが「政官業外電の悪徳ペンタゴン」である。大資本は自民党に年間200億円を超える献金を献上し、利権配分にあずかってきた。
旧長銀のリップルウッド社への10億円での売却と再上場認可、りそな銀行救済に伴う株価操縦疑惑、「かんぽの宿」不正売却未遂疑惑など、日本の政治が他国の利益を基準に運営されているのではないかとの疑念が多くの国民に知られるようになった。
強欲な金融資本の活動が放任され、法外な利益を手にする者を「がんばって成功した人」と賞讃するなかで金融バブルが破裂して世界経済に未曽有の不況を引き起こした。このなかで善良で勤勉な中間層(ミドルクラス)が社会の下層に突き落とされてしまった。こうした事態に直面するなかで、主権者である国民が権力を行使することによって、政権交代の偉業を成し遂げたのだ。日本の歴史上、初めて「民衆の力による無血革命」が成就したのである。
鳩山新政権はこの重みを厳粛に受け止めねばならない。政権公約に示した①企業献金全面禁止、②天下り根絶、③セーフティネット強化を確実に実行しなければならない。時計の針を逆回しすることは許されない。
2009年9月16日執筆
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売国者たちの末路 著者:副島 隆彦,植草 一秀 |
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知られざる真実―勾留地にて― 著者:植草 一秀 |
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