紺谷典子氏著『平成経済20年史』を読み解く
著者:紺谷 典子平成経済20年史 (幻冬舎新書 こ 9-1)
販売元:幻冬舎
Amazon.co.jpで詳細を確認する
総選挙を目前に控え、政治の動きが慌ただしくなっているが、次期総選挙が政権選択の選挙であるとの原点を忘れてはならない。
官僚主権政治、売国政治、中央集権政治を民衆の手で打破する、歴史上初めてのチャンスが近づいている。
これまでの60年間の政治、小泉政権発足以来の8年間の政治を振り返り、新しい日本の道筋を見出すことが求められている。
小泉竹中経済政策を厳しく批判されてきた紺谷典子(こんやふみこ)氏が、
『平成経済20年史』と題する労策を出版されている。
平成を迎えて20年間の日本経済の足取りを丹念に追跡された労作である。ご高覧を賜りたい。
詳しい解説は改めて掲載させていただくが、ここでは、とりあえず目次から内容を紹介させていただく。
『平成経済20年史』(幻冬舎新書)
第1章 平成の20年が日本を壊した
第2章 「改革」という名の破壊
第3章 バブル崩壊
第4章 回復のチャンスを潰した
第5章 橋本改革
第6章 橋本郵政改革
第7章 作られた「財政危機」
第8章 金融ビッグバン
第9章 拓銀と山一
第10章 「ダメな銀行は潰せ」
第11章 外資だけが利益を得た
第12章 回復なくして改革なし
第13章 小泉改革が始まった
第14章 道路公団の民営化
第15章 意図された金融危機
第16章 景気回復の嘘
第17章 格差の拡大と日本的経営の破壊
第18章 年金は本当に危機なのか
第19章 医療崩壊
第20章 誰のための郵政民営化
最終章 サブプライム・ローン問題の教訓
格差社会の原因、金融処理の要諦、年金財政の実態、平成長期不況の原因につき、極めて有益な指摘が展開されている。
私と意見が異なる部分もあるが、建設的な論議を深めるうえで有益で貴重な指摘が多い。また、時系列で日本経済直近20年間を俯瞰(ふかん)するうえで、極めて重要な資料を提供されている。
経済人だけでなく一般市民も必携の書であると思う。
![]() |
![]() |
売国者たちの末路 著者:副島 隆彦,植草 一秀 |
![]() |
![]() |
知られざる真実―勾留地にて― 著者:植草 一秀 |
« 東国原氏の不見識と総選挙に臨む国民の心構え | トップページ | 『売国者たちの末路』(祥伝社)の大増刷決定 »
「著書・動画配信紹介」カテゴリの記事
- 日本経済が衰退した理由(2022.04.20)
- 日本経済の黒い霧(2022.03.28)
- 資本家が絶対に見せたくない映画(2022.01.23)
- メディアが触れない日本の真実(2021.10.29)
- 「ルネサンスとはすべてを疑うこと」(2021.10.18)
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 紺谷典子氏著『平成経済20年史』を読み解く:
» 「脳死」は「新鮮な臓器確保」が目的で生まれた新しい死の概念。免疫機能無視し、他者の死を前提とした治療というのは間違いだ。 [雑談日記(徒然なるままに、。)]
昔、パソコン通信の頃にも書いたことがあるのだが、運命として受け入れなければならない死というのはあると思います。 今回可決したA案では、「家族の同意」と「本人が生前に拒否できる」の二つの歯止めがありますが、生前に拒否を宣言するような人は人数としては大人でも少 ないだろうし――特に自我の確立していない年少の者にはそもそも生前に拒否宣言なんて出来るのですかね?――臓器を欲しい方から言うと実質的な関門は「家 族の同意」だけとなります。特に年少の者については関門は「家族の同意」だけでしょう。今回のA案だと... [続きを読む]