「企業献金全面禁止」の是非が総選挙最重要争点に
テレビ朝日番組「サンデープロジェクト」では、田原総一郎氏が必死に小沢民主党代表辞任の道筋をつけようと議論を誘導した。
3月24日に逮捕された大久保隆規秘書の勾留期限がくる。政治資金規正法違反で起訴されるか。あるいはあっせん利得処罰法違反容疑で再逮捕されるか。いくつかのケースが想定されている。
小沢代表サイドは、政治資金収支報告書への不実記載で起訴されても、代表を辞任しない意向だと考えられる。
田原氏は、「小沢氏が検察と闘うというのなら闘えばよい。しかし、代表続投は民主党にマイナスに作用するのだから、代表を辞任して個人で闘うべきだ。自分が取材した6人の民主党議員が全員、この意見だった」と述べた。
田原氏はものごとの本質を何も理解していない。マスメディアは3月24日に大久保氏が起訴される場合、小沢氏辞任要求をエスカレートさせるだろう。3月21日放送のテレビ東京番組で田勢康弘氏は、「過去の政治資金規正法違反事件では公設第一秘書が起訴された場合、当該議員は辞職している。代表を辞任しないことは考えられない」と発言した。こうした事例を引き合いに出して小沢代表辞任を誘導しようとした。
サンプロが地検特捜部OBの郷原信郎氏をコメンテーターとして出演させたのは誤算だったのか。郷原氏は政治資金規正法違反での秘書逮捕は、その延長上にあっせん利得処罰法違反などで再逮捕する見通しがなければ行過ぎた捜査であるとの見解を示し続けている。
「あっせん利得」などでの立件が困難であれば、検察捜査は「勇み足」ということになる。
マスメディアは検察リーク情報を右から左に垂れ流し、小沢氏が「収賄」や「あっせん利得」の犯人であるかのような報道を繰り返してきた。「松本サリン事件」で河野義行さんを犯人扱いした報道を繰り返したこととまったく同様の行動を繰り返した。
マスメディアの報道姿勢が厳しく糾弾されなければならない。
大久保隆規氏が政治資金規正法違反で起訴される場合、他の多数の自民党議員事務所の疑惑に対して検察はどのような対応を示すのか。不実記載が形式犯であるのに対して、「収賄」や「あっせん利得」は、より重大な犯罪であるが、「収賄」の容疑を考えるなら、自民党の森喜朗元首相、尾身幸次元沖縄及び北方担当相、二階俊博経産相などに対する献金の性格を厳密に捜査する必要があるはずだ。
ところが、これまでのところ、自民党議員サイドに対する捜査進展が伝えられていない。西松建設献金事件捜査の最大の特徴は「政治的偏り」にある。
小沢一郎氏の判断が、こうした検察捜査の「偏向」を踏まえたものになることは当然である。検察が「収賄」や「あっせん利得」での立件を断念することになるとすれば、今回の一連の捜査が政治的影響を狙った「国策捜査」であるとの疑いは一段と濃厚になる。
一連の捜査が政治謀略=国策捜査であるとの疑いが濃厚に存在する以上、国策捜査に屈して代表を辞任することは容認されない。
このような卑劣な手法を使ってまで政権交代を阻止したいと考える勢力が存在することが間接的に証明されることになる。そうならば、なおさら、政権交代を実現しなければならない。
①特権官僚、②大資本、③外国資本、の既得権益を守る自民党政権を死守したいと考えるのは、当然、既得権益を保持している当事者である。マスメディアは既得権益勢力に加担することにより、大きな利益を確保してきた。政治家の多くが政治献金で巨大な利得を確保してきた。
「政官業外電の悪徳ペンタゴン」が既得権益を死守するため、小沢一郎氏失脚を至上課題に位置づけて、小沢氏失脚の工作活動を繰り返し展開してきたと考えられる。切羽詰った悪徳ペンタゴンは検察権力の直接投入の禁じ手にまで、ついに手を染めたと見なすことが出来る。
小沢一郎氏に対する卑劣な攻撃に対して、小沢一郎氏が「企業献金の全面禁止」提案で逆襲に転じたのは絶妙である。
巨額の企業献金を受け入れ、金権体質の政治を実行している中核は自民党である。小沢氏が企業献金全面禁止を提案したのちの自民党の狼狽(ろうばい)ぶりはあまりにも滑稽である。
企業には選挙権が付与されていない。日本国憲法は成人に達したすべての国民に等しく参政権を付与している。経済的条件で国民を差別しない。富める者にも貧しき者にも等しく、一人一票の投票権が付与される。
企業献金が許されれば、資本力に勝る企業が献金の中心を担うことになる。企業は営利を追求する存在である。したがって企業献金は、何らかの意味で見返りを期待して実行される。
したがって企業献金には必ず広い意味での「賄賂性」が伴うのである。自民党議員の多数が、企業献金全面禁止提案に狼狽するのは当然だろう。多くの議員が企業献金を目的に政治活動を行っていることが浮かび上がった。
企業献金の全面禁止は日本の政治を刷新するうえで、最も有効な方法のひとつである。「大資本を幸福にするための政治」から「一般国民を幸福にするための政治」への転換は、企業献金が容認される限り、大きな困難を伴う。「大資本」の利益を優先する政党の資金力が企業献金の力で増大し、「一般国民」の利益を優先する政党の資金力を凌駕するからだ。
「特権官僚」、「大資本」、「外国資本」の利益を優先するのがこれまでの自民党政治だった。マスメディアは権力の走狗になることによって、「官僚」、「大資本」、「外国資本」、「政治」からの全面支援を享受してきた。
「官僚、「大資本」、「外国資本」の利益を優先する政治を、「一般国民」の利益を優先する政治に刷新することが本格的政権交代実現の目的である。
小沢代表が提起した「国策捜査」批判は荒唐無稽(こうとうむけい)なものではまったくない。小泉政権以降の自民党政権が警察・検察・司法権力に対する支配力を強め、政治目的に利用してきた疑いは濃厚に存在するのである。
正々堂々と疑惑を指摘し、不正な権力濫用に対して正面から闘うスタンスを示したことは、日本の警察・検察権力の適正運用、三権分立確保を回復するうえで、極めて重要な意味を有すると考えられる。
政権交代が実現すれば、これまでの不正のすべてに抜本的なメスが入れられることになるだろう。ネットから真実の情報発信が始まっており、政治権力が情報操作によって世論を完全に支配することが不可能になり始めている。
小沢代表が強調するように、日本にとって最も重要な課題は、政権交代実現による政治状況の刷新である。企業献金全面禁止を政権交代を求める野党のマニフェストに盛り込むことは、自民党との違いを際立たせる意味で極めて有効である。「企業献金の是非を問う」ことが次期総選挙の最重要争点のひとつに浮上し始めた。
「一般国民を幸福にする政治」を実現する上で、極めて有効な争点の提示になる。民主党は結束して企業献金廃止を党の方針として決定し、決戦の総選挙に臨むべきである。
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「企業献金全面禁止」を小沢氏は提案した。
「天下り禁止」も小沢氏は提案した。
これを上手く使えば、小泉が「郵政民営化反対勢力」を排除したように、自民党を排除できるいいチャンスになる。
コイズミは国民を大不幸にしたが、小沢氏は国民を幸せにできるという点では大きく違うが・・
小沢民主党はこういえばいい。
「企業献金禁止を邪魔するのは自分の利権死守する利権政治家だ。我々はそういうヤカラを排除する」
「天下り禁止を邪魔する自公党と高級官僚は悪代官で国民の敵だ。我々はそういうヤカラを排除する」
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