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2009年3月28日 (土)

小沢事務所献金事件NHK誤報および偏向報道問題1

3月25日付記事「小沢民主党代表渾身記者会見とNHK情報操作報道」に、3月25日午前零時のNHKニュースが報じた「大久保隆規氏が政治資金報告書にウソの記載をしたと起訴事実を認める供述をしていることが関係者への取材で明らかになった」とのニュース報道の不自然さを書いた。

3月24日、午後9時半過ぎから小沢民主党代表が記者会見を行った。東京地検が大久保隆規氏を政治資金規正法違反で起訴したことを受けた記者会見だった。

起訴事実は大久保氏が2003年から2006年までに西松建設から受けた3500万円の企業献金を、「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」からの政治献金であると虚偽の記載をしたとするものである

しかし、小沢氏の政治団体および政党支部が政治献金を受けた窓口は西松建設ではなく「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」である。

元東京地検特捜部検事の郷原信郎氏は政治資金規正法が、政治資金報告書に「寄付行為者」を記載することを求めているが、「資金拠出者」を記載することを求めていないと指摘する。

つまり、仮に大久保氏が、資金拠出者が西松建設であることを認識していたとしても、寄付行為者が政治団体であるなら、大久保氏が政治資金報告書に寄付行為者として政治団体名を記載しても、大久保氏を政治資金規正法違反で検挙することは「難しい」という。

「難しい」と表現したのは、この政治団体の実体がまったく存在せず、完全な架空団体=ダミーである場合、政治団体は存在しないわけで、政治資金報告書に西松建設の名称を記載しないと「虚偽記載」と認定される可能性がゼロとは言い切れないからだ。

検察は、「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」が完全に実体のない架空団体=ダミーであると認定したうえで、大久保氏が政治資金報告書に寄付行為者を「西松建設」と記載せずに、「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」と記載したことを「虚偽記載」と認定したわけだ。

「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」の二つの政治団体が完全に架空の団体=ダミーと認定できるのかどうかという点が争点になる。

日本には政治団体が数万の単位で存在している。仮に、今回問題になっている「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」を、実体がまったく存在しない架空団体=ダミーであると認定することになると、大多数の政治団体が「ダミー」と認定されなければならなくなる。そうなれば、無数の政治資金規正法違反が立件されなければ「法の下の平等」は確保されない。

20名近くの自民党議員の政治団体が小沢事務所同様、西松建設からの献金であると検察が認定した献金を、二つの政治団体からの献金として事務処理している。金額に差があるにせよ、小沢氏の政治団体の処理を違法とするなら、こちらも違法になる。

それにもかかわらず、小沢代表の政治団体だけを摘発することは、どう考えても適正でない。

小沢代表はすべての献金を報告書に記載しており、裏金は発見されなかった。小沢代表の政治団体は政治団体からの献金を政治団体からの献金として報告書に記載しているわけで、仮に法律の厳密な解釈上、事務処理が適正でないと認定するなら、これまでの取り扱いと同様に、報告書の修正を行えば済むことであり、これを大きな犯罪であるかのようにメディアが喧伝すること、どう考えても不自然である。

「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」の二つの団体では、実在する西松建設OBが代表者に就任しており、小規模ではあるがパーティーを開催した実績も有している。検察はこの政治団体をまったく実体のない架空団体と認定したと考えられるが、こうなると、他の数万も存在する政治団体についても同様の基準に基づいて「実体」の存否を認定しなければならなくなる。刑事事件捜査に政治上の差別、恣意性は容認されないからだ。

小沢代表は政治団体からの献金を政治団体からの献金として報告書に記載したとの判断から、違法性を問われることに納得できないと説明している。これは、ひとつの説明として筋が通っている。

実際、過去の事例では、このような見解の相違が生じた場合には、報告書の記載を修正することで処理が完了してきたわけで、突然、今回のケースについてだけ、しかも小沢代表の政治団体についてだけ違法性が指摘され、逮捕、強制捜査、起訴が実行されたことを、小沢代表が「合点がゆかない」と考えるのは無理もないことだと考えられる。

3月24日深夜に小沢代表による記者会見が完了した段階で午前零時のNHK定時ニュースが流された。

NHKはトップニュースで、「大久保隆規秘書が政治資金報告書にウソの記載をしたことを認める供述をして、起訴事実を認めていることが関係者への取材で明らかになった」との報道を行った。

私は瞬時に「悪意の報道」の匂いを感じ取った。ニュース原稿はあらかじめ用意されたものである。ニュース途中の速報ではなかった。

24日深夜にまで及んだ小沢氏の会見報道の際にはこのニュースを一切持ち出さず、会見が終了した直後の定時ニュースで、重要な新情報を報道することはあまりにも奇異である。

小沢氏が「違法性があると認識していない」と会見で述べたことと、大久保氏が起訴事実を認める供述をしていることとは、完全な矛盾を来す。

小沢氏が秘書ともども無実を主張し、検察と対決する姿勢を明言した直後に、小沢氏を攻撃するために、小沢氏の発言内容と完全に矛盾する新情報が発表されたとも考えられる。

「大久保氏が起訴事実を認めた」ことが真実であるなら、公務員の守秘義務違反の問題を横においても、NHK報道は理解できなくもない。

しかし、この報道内容は、真実に反していることがのちに判明した。この問題については、次回の記事に詳述する。

NHKは3月28日夕刻の「週刊こどもニュース」でもこの問題を大きく取り上げた。NHKはこの番組でも著しい偏向報道を実施した。

番組では、検察が「小沢代表の秘書が政治資金報告書にウソの記載をしたことを摘発した」が、これに対して小沢代表が、「これまではこのようなことで逮捕、起訴されたことはなかった。納得できない」と述べていると伝えた。

この報道では、今回の問題における決定的に重要なポイントがまったく伝えられていない。小沢氏サイドは、「政治団体からの献金であるから政治団体の名前を記載したのであり、違法行為にはあたらない」と主張しているのに対して、検察は「政治団体を実体のない架空団体であると認定したうえで、小沢氏サイドの虚偽記載を主張」しているのである。

NHKの放送内容では、小沢氏サイドが「ウソの記載をしたことを認めながら、これまでは摘発されなかったのだからおかしい」と主張していることになってしまう。

細かい点であるが、極めて重要なポイントである。この点は、この問題の専門家の一人である郷原信郎氏が各種メディアを通じて詳しく伝えていることだ。

NHKは25日午前零時の定時ニュースの「誤報」についても十分な説明を示していない。そのうえ、子供向け番組でこのような不正で偏向した放送を続けるなら、NHKには、視聴者に誤解を与えないように、正式名称をやはり「日本偏向協会」に偏向変更してもらいたいと思う。

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