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2009年3月29日 (日)

小沢事務所献金事件NHK誤報および偏向報道問題2

私は3月25日午前零時定時ニュースでのNHK報道が真実でない可能性が高いことを3月25日付記事に記述した。メディアがこの情報をもとに、小沢氏攻撃を激化させ、小沢氏辞任誘導を強引に推進することを警戒したからだ。放送後直ちに記事を執筆したが、ブログ記事掲載の時間的間隔が短くなることから、ブログ記事の公開を25日午前7時に設定した。

NHKの報道は、三つの意味で重大な問題を含んでいる。

第一に、検察の情報リークが国家公務員の守秘義務違反に該当することだ。大久保氏は勾留されており、恐らく接見禁止措置を受けていると思われる。弁護人がこのような情報を発表することはありえないから、「捜査関係者」とされる情報源は検察ということになる。検察が捜査情報を漏洩(ろうえい)することはれっきとした違法行為である。

第二の問題は、「大久保氏が起訴事実を認める供述をしている」との情報が真実でない可能性が、のちに濃厚になったことだ。

大久保氏サイドは3月27日に、弁護人を通じて起訴事実を認めるような供述をしていないことを公表した。

朝日新聞が報じたコメント全文は以下の通りだ。

「大久保隆規氏の起訴後、新聞、テレビ等において、同氏が政治資金規正法違反に係る起訴事実について、その大筋を認めている等の報道がなされているところですが、同氏の弁護人らの認識は全く異なっております。この点について、検察庁が前記の報道内容に沿った事実を公表することなどあり得ないことから、誤解に基づく報道ではないかと考えております。公判に向けて予断を排除するためにも、今後は、十分な取材に基づき、客観的かつ公正な報道を行っていただきますよう申し入れます」

日本の政治の命運を左右する重大問題について、NHKが間違った情報を報道した責任は厳しく追及されなければならない。検察が提供する情報を右から左に垂れ流すことによって、重大な人権侵害の過ちを犯してきた過去の教訓をNHKは忘れているのであろうか。

松本サリン事件での河野義行さんに対する人権侵害報道の教訓がまったく活かされていない。

「駒ヶ根に想う」様によると、今回のケースでは、NHK報道に先んじて、24日21時39分に読売新聞が第一報を報じているが、読売新聞ないしNHKが民主党を攻撃したいと考える政治権力の手先として行動した疑いさえ考えないわけにいかない。

郷原信郎氏もこのNHK報道の悪質さを「朝まで生テレビ」で強調した。

今回の小沢氏事務所献金問題は、「卑劣な国策捜査」と「不正な情報操作」に大きな特徴がある。25日午前零時のNHK定時ニュース報道は、この疑いをさらに増幅させる重要な状況証拠である。

第三は、被疑者が否認している刑事事件においては、事件を立件しようとする検察当局と、犯罪を否認する被疑者は、事実認定などについて、全面的に対立する関係にある。

したがって、その捜査報道に際しては、必ず双方の見解を十分に確認する作業が不可欠である。検察はあくまで「一方当事者」であり、世間一般に「有罪心証」を植え付けたいとの強いインセンティブを有する。

報道機関が「一方当事者」である検察サイドが発する情報だけを、裏付けを取らずに垂れ流せば、被疑者に極めて不利な世論が形成されることは明らかだ。

私が巻き込まれた2004年の冤罪事件では、私が否認している状況下で警察が「本人は罪を認めている」との虚偽情報を発表した。その結果、「真実」を知らない一般国民は、私が「罪を認めている」と受け止め、犯罪が既成事実化され、メディア報道による土石流のような一方的攻撃が展開された。

2006年の冤罪事件では、取り調べの際に、「駅で警察官に犯行を認めたのか」との質問があり、私は「そのようなことはまったくない」と答えた。これを警察はメディアに対して、「被疑者は警察のでっちあげだと供述している」とリークし、この情報があたかも「真実」であるかのように報道された。

私の側の主張が一切報道されずに、事実無根の虚偽情報に染め抜かれた無責任で一方的な情報が流布され、甚大な報道被害が発生した。詳しくは拙著『知られざる真実-勾留地にて-』をご高覧賜りたい。

裁判員制度実施を目前にして、検察が情報操作を目的に虚偽情報をリークし、報道機関が検察情報を右から左へ垂れ流す行動が是正されなければ、公正な裁判を実現することは不可能になる。

3月25日付記事にも記述したが、今回の報道に関しては、例えば次のようなことが推察される。

大久保氏が改めて政治資金規正法の詳細を確認し、検察の取り調べに対して、「自分の理解では、たとえ献金の資金拠出者が西松建設であることを認識していたとしても、政治団体の実体が存在し、寄付行為者が政治団体である場合には、政治団体の名称を政治資金報告書に記載することが適法行為である」との趣旨の供述を行ったとする。

こうした発言を検察が都合の良い形に言い換えて、メディアにリークすることが十分に考えられる。例えば検察が、大久保氏の供述に関して、「大久保氏は献金が西松建設の資金であることを知りながら報告書に政治団体名を記載したことを認めた」とリークし、報道機関がさらに大久保氏の供述の意味を検察に都合のよい形に書き換えて、「大久保氏が、政治資金報告書にウソの記載をしたとの起訴事実をおおむね認める供述をしている」などと報道することも考えられる。

大久保氏がどのように発言したかは、大久保氏に確認しなければ分からない。検察はあくまで「一方当事者」であるから、大久保氏の発言内容について報道する際には、大久保氏サイドの言い分を確認する必要がある。「一方当事者」が提供する情報だけに依存して報道することは、大きな間違いを生む原因になる。

かつて、大蔵省の過剰接待事件で大蔵省OBが逮捕されたとき、検察に勾留された被疑者が、接待を受けた際に料理店について、「このような気さくな雰囲気のところもいいですね」と発言したのを、検察が「被疑者は接待された料理店について「こんなシャビーなところですか」と不満をもらした」とメディアに情報をリークして、そのまま報道されたと聞いたことがある。

違法な警察・検察による情報リークについて、公式の情報発表を軸に厳格なルールを設定することが不可欠である。

小沢氏失脚工作にNHKが加担したことが疑われるケースがもう一つ存在する。

2008年に空席が生じた日銀総裁・副総裁人事では、NHKが日曜討論で小沢一郎氏に対する単独インタビューを行い、小沢氏から渡辺博史氏の日銀副総裁就任反対の言質を引き出した。ところが、他方で同時期に、自民党幹部と民主党幹部との間で渡辺氏の副総裁就任容認の根回しが進められていた。

この人事では、最終的に民主党が渡辺氏の副総裁就任を拒否したが、もし、民主党が渡辺氏の副総裁就任を認めていたら、小沢氏の求心力低下が喧伝(けんでん)されたと考えられる。日曜討論での小沢代表への単独インタビューは、自公政権の小沢代表失脚工作にNHKが加担して設定されたものであったのではないかと私は考えている。 

産経新聞が、小沢代表と田中康夫氏との会談に際して田中氏が小沢代表に渡した資料に関する捏造記事を掲載したとの疑惑に関して、産経新聞はまだ、公式の見解を表明していない。

日本テレビは虚偽証言をテレビ番組で放送したことに関して、虚偽の証言を行った人物が逮捕されたことを受けて、日本テレビ社長が辞任して責任を明らかにした。

一流紙とは言えないが、産経新聞は曲がりなりにも全国紙の一角を担っている。頬かむりは許されない。田中氏の主張が間違いだと主張するなら、産経新聞は証拠を示して反論する必要がある。小沢氏に説明責任を求める前に産経新聞が最低限の説明責任を果たす必要がある。

メディアが民主党に対する不正な攻撃を展開することは、29日に投票日を迎える千葉県知事選挙との関連で、公職選挙法違反の疑いもあると思う。千葉県民には、マスメディアの偏向報道による世論操作活動に影響されずに投票行動を決定することを強く望みたい。

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