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2008年7月20日 - 2008年7月26日

小悪に光を当てて巨悪を闇に隠す「無駄ゼロ会議」

福田政権が「無駄ゼロ会議」の人選をほぼ終えた。「偽装CHANGE」活動が活発化しているが、国民は「偽装」を見破らなければならない。「小悪に光を当てて巨悪を闇に隠す偽装」だ。

 

福田政権が「行政支出総点検会議」を発足させる。7月26日付日経新聞朝刊は「行革推進役 民間人ズラリ」の見出しで会議の人選を伝えている。サブタイトルには「首相、官僚頼み脱却?」とある。

2面政治欄記事だが、すぐ右の社説には、「前原氏らは代表選で小沢氏と渡り合え」の表題を付して、民主党代表選挙で岡田氏や前原氏が立候補して、郵政民営化見直しに対して反論せよなどの趣旨の論評を掲載している。

   

日経新聞は2003年3月に小泉元首相と親交の深い杉田亮毅氏が社長に就任してから論調が大きく変化した。2003年初頭、日経新聞子会社ティー・シー・ワークスに関する不祥事が表面化し、前社長鶴田卓彦氏が会長に退いた。

鶴田氏は2004年には相談役も退任した。鶴田氏は小泉政権に批判的だった。

杉田亮毅氏が日経新聞の実権を掌握して以来、日経新聞は紙面を挙げて自民党清和会政権を全面的に支援し始めたと評価できる。

私は日経新聞系列のテレビ東京番組「ワールド・ビジネス・サテライト」に1992年10月からレギュラー出演していたが、2003年後半以降、さまざまな圧力を受けるようになった。

詳細は拙著『知られざる真実-勾留地にて-』に記したが、2004年4月に番組を降板することになった。

   

7月26日付日経新聞社説の内容は、民主党の党内対立を強く求める政府与党の意向を反映したものと言える。

有識者懇談会についての報道も政府広報かと間違えてしまうようなもので、中立公正の視点からの批判的検討がほとんど加えられていない。

自民党は次期総選挙での政権交代阻止に向けて死に物狂いの画策を始めた。「偽装CHANGE」キャンペーンはその中核をなす。

国民は注意深く「偽装CHANGE」と「真正CHANGE」を見分けなければならない。

「真正の改革」によって根絶しなければならないのは「巨悪」だ。特権官僚の天下り、天下り機関、巨大プロジェクトが生み出す不正な利権、国民の幸福を犠牲にする大資本優遇策、人の血の通わない政策哲学・思想、が問題なのだ。

「政治屋・特権官僚・外国資本・大資本」の「既得権益勢力」が維持しようとする「巨大利権構造」こそ、破壊しなければならない対象である。

7月24日付記事「一般公務員を標的に定めた「偽装CHANGE」勢力」に記述したように、自民党は一般公務員の「小悪」を叩き、国民の目を「巨悪」からそらそうとしている。

   

テレビメディアは国家公務員制度改革基本法が成立した際に渡辺喜美行革相が涙を流した場面を繰り返し放映する。

中国産のウナギに「愛知県三河一色産」のラベルを貼り付けたようなものだ。高級官僚の天下りが完全温存される「まがいもの改革」を「本物の改革」のように見せかける偽装で、マスメディアが偽装に協力する。

大阪府では、橋下徹知事が罪深くない一般府職員を血祭りにあげる。

大阪府の財政赤字は大阪府職員が生み出したものではない。

「歳出と歳入の構造」が財政赤字の原因であり、「赤字があるから府職員に犠牲になってもらう」根拠は不明である。合理性のない横暴がまかり通る。

「巨大利権プロジェクト」の見直し、天下りの撤廃、天下り機関の廃止、などが優先されるべきで、府職員は文字通り「スケープゴート」だ。

ヒトラーが「ユダヤ人が悪い」とし、ユダヤ人を理不尽に迫害し、一般市民の不満のはけ口にした手法と似ている。

一般府民は、「非効率な仕事をしているのに待遇が悪くない」府職員が血祭りにあげられるのを見て、橋下知事に拍手喝さいを送る。

郵政民営化選挙で小泉首相は、郵政民営化に反対する議員を「抵抗勢力」と名付け、党から追放して刺客を放った。

亀井静香氏は「競技場で人とライオンを闘わせて、ライオンが人を食いちぎって殺すのを、ローマ市民が歓喜の声を上げて見ていた状況が、今の日本とよく似ている」と述べたが、橋下知事の手法も同じ類型に入る。

   

福田政権は「無駄ゼロ会議」のメンバーを決めた。この種の懇談会の「真相」を評価する際のつぼは、①事務局、②隠れ財務省、③経済同友会、の三つである。

懇談会メンバーは会議に出席して意見を述べるが、たたき台を用意することはない。懇談会での論議の方向を決めるのは「たたき台」である。「たたき台」によって、論議の方向は定められてしまう。

「たたき台」を準備するのが①事務局だ。懇談会論議の8割の決定力は事務局にあると言ってよいだろう。

「無駄ゼロ会議」では、内閣官房行政支出総点検会議担当室が事務局を務める。担当室スタッフには室長に元経済同友会常務理事の安生徹氏、次長にトヨタ自動車CSR・環境部主査の一色良太氏が就くが、もう一人、財務省官房参事官の宮内豊氏が次長に就任する。

実質的には財務省が「たたき台」を作る。

懇談会メンバーに中央大学教授の冨田俊基氏が就任するが、②「隠れ財務省」筆頭格だ。冨田氏については拙著『知られざる真実-勾留地にて-』の150ページに記述したが、財務省を崇拝していると見られる人物である。

拙著『日本の総決算』Ⅴ「官僚主権構造」に「「財政再建論」に真夏の怪談の響きあり」(213ページ)の小節を書いた。

そのなかで、「大蔵省元局長が述べた財政再建論の本当の意味」を紹介した。その論旨は以下の通りだ。

「1975年以降の国債大量発行により財政赤字残高が累増した。財政再建政策が本格化したが、これに伴って大蔵省の権力が著しく低下した。「シーリング方式」の予算編成が実行されたからだ。大蔵省の権力の源泉は「予算配分権」にある。「一律削減」ほど大蔵省の権力を低下させるものはない。

大蔵省は二度とこの間違いを繰り返してはならない。大蔵省が常に財政再建を主張するのは、大蔵省の権力を低下させないためだ。」

これが、大蔵省の本音だった。大蔵省元局長の言葉だから、少なくともこの元局長がこのように理解していたと考えて間違いない。

「財政を担当するなら、このような「本質」をしっかりと認識しなけらばならない」と私にこんこんと説諭したのが冨田俊基氏である。冨田氏は民間シンクタンクで私の直属上司だった。

「道路特定財源の一般財源化」を最も強く求めているのは財務省だ。財務省は財務省が自由に予算を配分できる一般財源を何よりも好む。理由は一般財源こそ財務省の権力の源泉だからだ。

財務省は政府委員会や懇談会に必ず財務省の意向通りに行動する人物を送り込む。財務省自身が直接主張するよりも、第三者あるいは第三者機関を通して主張する方が世間での通りが良い。これが②隠れ財務省の意味だ。

③経済同友会は小泉政権以降、政府と一体化した行動を強めている。実はここにも財務省の意向が反映される。

経済同友会のメンバーが経済同友会で提言をする際、そのメンバーの所属企業内部にスタッフが用意される。

そのスタッフに財務省が影響力を行使して、同友会メンバーから提言を発表させ、同友会で意見集約を図る。

私が民間シンクタンクに所属していた時期、私の身近なところで「作業」がよく行われていた。

財界人の多くは企業トップの地位を確保すると、社会的な活動に意欲を見せる。大半の財界人が政府関係の要職に就くことを希望する。

小泉政権以降、政府が任用した財界関係者における経済同友会の比重は極めて高い。「りそな」の処理にもその片鱗が示されている。

財務省は経済同友会の論議にも、さまざまなルートを用いて影響力を行使するのだ。

  

政府与党の意思決定における財務省の影響力は、小泉政権以降、著しく拡大した。財務省の影響力を低下させたのは、小渕政権だけだった。

小渕首相は経済企画庁長官に堺屋太一氏を起用した。この小渕-堺屋体制の時期に限って、政権は財務省をコントロール下に置いて政策を推進した。しかし、小渕元首相が急逝されて、激しい巻き返しが生じた。

小渕政権は正しい方向に政策を進めたが、政権交代後、財務省が主導して、歴史事実に矛盾する「バラマキ政権」のマイナスイメージが御用言論人とマスメディアによって流布された。

「無駄ゼロ会議」は「小悪」しか論議の対象にしない。

マスメディアに報道させている最近の一般公務員問題。居酒屋タクシー、厚労省ネットカフェ、社保庁懲戒職員解雇、大阪府職員給与カット、公用車運転業務問題、などの素材を取り上げて、「無駄ゼロ」を演出しようとするのではないか。

「巨悪」を論議の対象にしないだろう。

「政治屋・特権官僚・外国資本・大資本」の「既得権益勢力」が維持しようとする「巨大利権構造」を論議の対象にしなければ費用をかけて論議する意味はない。

「小さな無駄」の排除は不要でないが、その前に「大きな無駄」を生み出す「構造」にメスを入れるべきでないのか。

財政収支を改善するため、最終的には国民の負担が必要になる。国民負担増加を国民が受け入れられないのは、現状に大きな無駄が残されているからだ。

「無駄を排除」したように偽装して国民負担増加を図る考えなのだろうが、「小さな無駄」だけを排除して国民負担増加に進むわけにはいかない。

「財務省の巨大利権」を排除することがすべての出発点だ。

福田政権も小泉政権以来の「財務省支配」の構図からまったく脱却できていない。「財務省主導」の論議を通じて「財務省の巨大利権」排除の結論が導かれることは望むべくもない。

「偽装CHANGE」キャンペーンの「真実」を明らかにして、「偽装CHANGE」キャンペーンに国民が幻惑されないための情報を広く伝えなければならない。

「小悪に光を当てて巨悪を闇に隠す偽装」を暴かなければならない。

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「歴史に学ばぬ者は歴史を繰り返す」(2)

財務省の辞書には「学習」という言葉がないと見られる。97年度、2001年度に続いて、3度目の政策失敗を演じる可能性が漂い始めている。

日本経済はバブル崩壊後、1991年年初に不況に移行し、私は1992年年初から景気支持政策策定を提唱したが、財務省は景気支持政策に強硬に反対し、景気対策は株価が暴落した92年8月まで先送りされた。

この失敗を含めれば4度目の失敗になる。

先述したように、97年度の政策運営の総責任者であった橋本元首相は97年度の大増税政策が失敗であったことを2001年に正式に認めた。首相の地位にあった者が地位を退いたのちに失敗を認めるのは勇気を要することだ。

「過ちて改めざる、是を過ちと謂う。過ちては則ち改むるに憚る勿かれ」だ。

橋本元首相はこの意味で立派だった。小泉元首相、竹中元経財相とはまったく異なる。

国家財政(=一般会計)赤字の具体的数値を紹介する。

大増税を実施した1997年度。

1996年度21.7兆円 の赤字が

1997年度は18.5兆円 に減少。

しかし、

1998年度に34.0兆円、

1999年度に37.5兆円 に激増した。

小泉政権下の2001年度。

2000年度33.0兆円 の赤字が

2001年度当初予算では28.3兆円 に減少したが、

2001年度実績では30.0兆円、

2002年度に35.0兆円、

2003年度に36.3兆円 に急増した。

2001年度の実績値30.0兆円は粉飾されており、

実態の赤字は33.3兆円だった。

小泉政権の公約は2001年度に破綻したが、小泉政権は2001年度の赤字を30兆円に偽装した。

これらの数値は以下の「真実」を意味する。

「財政赤字を縮小させるために実行された緊縮財政政策は、短期的には財政赤字を縮小させたことがあったが、中期的には財政赤字を逆に大幅拡大させた。」

  

「北風と太陽」のイソップ寓話を知る必要がある。

北風と太陽が旅人の外套をはがすことを競った。

旅人の外套をはがそうと冷たい北風を吹きつけるほど、旅人は外套を強く掴み外套ははがれない。

太陽が暖かい光を注ぐと、旅人は自ら外套を外した。

不況の入り口で「北風政策」を強行すると経済は急激に悪化する。税収が大幅に減少し、不況深刻化が景気対策を要請する。結果として財政赤字が大幅に拡大する。

大田弘子経財相の言葉を検討してみる。

「方法は三つしかない。歳出削減、成長力強化による税収増で、足りなければ増税だ」

経済構造は一朝一夕に変わらないから、「成長力強化による税収増」は短期的には実現しない。政府の施策は「歳出削減」と「増税」になる。

内閣府の財政収支試算が悪化したのは、足元で税収が見積もりを下回っているからだ。税収の落ち込みは景気悪化の結果だ。日本経済は本年年初から不況に移行した可能性が高い。

不況初期にある現段階での、財政収支改善を目的とする「歳出削減」と「増税」の実施は、まさに、1997年度、2001年度の政策の繰り返しだ。景気悪化が加速し、財政赤字は間違いなく拡大する。

  

本年3月14日の参議院予算委員会で、国民新党の自見庄三郎議員が大田経財相に財政政策発動の必要性について質問した。この日の質疑の結果、大田弘子経財相と元国際大学学長宍戸駿太郎氏とによる公開討論開催が決定された。8月8日に開催される。

これらの諸点については、「神州の泉」ブログに「日本経済復活の会」会長の小野盛司氏が精力的に論説を寄稿されている。

大田氏は3月14日の答弁で、二つの間違った事実を述べた。

第1は、「経済安定化を目的とする政策として、現在、世界的に金融政策が用いられており、財政政策を活用する考え方は取られていない」と述べたこと。

第2は、「財政政策は立案、決定、実施のタイムラグが大きく、経済状況の変化に対応した機動的実施が困難である」と述べたこと。

大田経財相は、米国のブッシュ政権が1月に減税を中心とする財政政策を策定し、2月に総額1680億ドルの景気対策を議会で成立させ、5月に実施した事実を知らなかったとしか考えられない。

内閣府スタッフは都合の悪い事実を大臣に教えなかったのだろうか。だが、仮にスタッフが教えなくとも、経済財政担当相の地位にある者がかかる基礎知識を持ち合わせていないとすれば、日本経済のかじ取りは恐るべき人物に委ねられていることになる。

    

財務省は超低金利政策を日銀に強要してきた。その大罪について7月21日付記事「「売国政策」を排除しなければならない」に記述した。

2000年以降、日本円は米ドル以外の通貨に対して暴落した。円とともに暴落した米ドルで日本の外貨準備を運用してきたために、日本国民は100兆円の損失を蒙った。

インフレを抑制する金融政策の効果で、円が上昇することは国民の利益に適う。米国は「ドル高は米国の国益」と発言するが、「円高は日本の国益」も「真」である。

「緩やかな金融引締めと緩やかな財政緩和」政策が求められている。経済運営で最も重要なことは、インフレを回避しつつ、日本経済の実力に見合う安定成長を維持することだ。

「バラマキ財政」を実行する必要はない。私が「バラマキ財政」を主張したことは一度もない。財政緩和は非利権型政策で実行すべきである。景気支持と財政健全化の手法については、機会を改めて考察する。

財政赤字は不況期に拡大傾向を示す。好況期には縮小する。不況期に拡大傾向を示す財政赤字を無理に縮小させようと緊縮策を強行すると、財政赤字は拡大する。これがこれまで繰り返した失敗だ。

財務省と小泉政権以来の政権は「北風と太陽」の寓話から「学習」すべきだ。

「現実を直視して、政策を失敗したなら率直に認め、その失敗を教訓として未来に活かす」

政治家が自己に厳しい行動を取るのは、政治家が国民の幸福のために行動するからだ。

過ちを偽装して正当化し、国民の苦しみを平然と見ていられるのは、政治屋が自己の利益のために政治活動をしているからだ。「痛みのある改革」と言うが、正確には「他人に痛みのある改革」だから、平然としていられる。

   

米国議会ライブラリーの礎に「歴史に学ばぬ者は歴史を繰り返す」の言葉が刻まれているという。

福田政権が三度目の失敗の扉を開きつつある。

財務省が失敗を繰り返すのは、財務省が国民の幸福を考えていないからだ。

国民の幸福を希求しない官僚機構と政権に政策が委ねられれば、国民が不幸になるのは必定だ。

国民の幸福を追求する政権を一刻も早く樹立しなければならない。

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「歴史に学ばぬ者は歴史を繰り返す」(1)

不況の入り口に立つ日本経済。福田政権は「歳出削減」と「増税」を検討する。「優柔不断」がもうひとつの特徴だから、総選挙を控え「景気対策」の声にも食指が動く。財務省が主導権を握れば、最悪の経過をたどるリスクが浮上する。

日本の元凶のひとつは財務省にある。財務省が実権を握る「官僚主権構造」が日本を破壊してきた。①弱肉強食の奨励、②官僚利権の死守、③対米隷属の外交、の三大基本政策は財務省によって主導されてきた。

1997年度に橋本政権は財務省主導の経済政策に乗った。バブル崩壊不況をようやく脱出した日本経済は奈落の底に落ちた。金融不安が火を噴いた。1997-1998年に日本経済は金融恐慌の淵をのぞいた。

2001年の自民党総裁選。橋本元首相は「歴史に学ばぬ者は歴史を繰り返す」の言葉を胸に刻み、自民党総裁選に立候補した。橋本元首相は小泉首相が提唱した超緊縮財政の危険性を訴えたが、小泉氏が当選した。

橋本政権が実行した1997年度大増税を最も強く批判したのは私だった。私は1996年年初から反対論を唱え続けた。橋本元首相は首相を辞されたのち、平成研究会(橋本派)研究会に私を講師として招き、私の考えを傾聴してくれた。

橋本元首相は2001年の自民党総裁選に際して、1997年度大増税政策が誤りであったことを公式に認められた。政治家としての出処進退、責任の明確化において、正義感の強い行動を取られたと思う。

政策最高指揮官であった橋本元首相が政策失敗を正式に認めたにもかかわらず、大蔵省は政策失敗を現在も認めていない。大蔵省内部で、政策失敗を正当化する研究会を創設し、政策失敗を偽装し続けている。

2001年度、小泉首相は史上最強の緊縮財政を実行した。「国債を絶対に30兆円以上発行しない」ことを公約に掲げた。

私は小泉政権の経済政策を政権発足時点から批判し続けた。小泉政権の政策により、日本経済は最悪の状況に向かうと警告した。現実に日本経済は戦後最悪の状況に誘導された。

日本経済は2003年にかけて、崩壊の危機に直面した。最終的に小泉政権は「税金による銀行救済」という金融行政史上最大の汚点を残した。限りなく深い闇に包まれる「りそな銀行救済」が実行された。

詳細は拙著『知られざる真実-勾留地にて-』を参照いただきたいが、小泉政権の経済政策は完全に破たんした。しかし、小泉政権は責任を取らなかった。このころから、日本の「責任倫理」は崩壊の一途をたどる。

重大な約束を破ったときには、「そんなことは大したことではない」。不正を追及されたら、「人生いろいろ、社長もいろいろ」と開き直る。非戦闘地域はどこかと質問されれば、「そんなこと聞かれたって分かるわけがない。自衛隊がいるところが非戦闘地域だ」の詭弁を押し通す。

2003年のりそな銀行救済は、金融行政の根幹である「自己責任原則」を放棄するものだった。「自己責任原則」とは、「責任ある当事者に応分の責任を負わせる」原則だ。

りそな銀行が破綻すれば、りそな銀行所有者=株主は出資金を失う形で責任を負わなければならない。ところが、小泉政権はりそな銀行に2兆円の公的資金を投入してりそな銀行を救済し、りそな銀行株主に巨大な利益を供与した。

   

福田政権は、7月22日の経済財政諮問会議で、2011年度までの経済財政に関する内閣府試算を発表した。小泉政権は2006年度に、国・地方合計の基礎的財政収支(=プライマリー・バランス)を黒字化する目標を設定した。

政府は「骨太方針2006」との呼び名を付けたが、牛乳のコマーシャルと勘違いしてしまう。意味不明なネーミングだ。

22日発表の試算値では、2010、2011年度に名目成長率が高まり、かつ、歳出削減が大幅に実行された場合でも、基礎的財政収支が3.9兆円赤字になるとされた。

名目成長率が低く推移し、歳出削減が小幅になる場合には、基礎的財政収支は7.9兆円の赤字になる。

「基礎的財政収支」とは、「税収-公債費を除く歳出」のことだ。公債発行金額と公債費が同額であると、基礎的財政収支が均衡する。政府は財政健全化指標として「基礎的財政収支」を用いている。

   

元衆議院議員の城内みのる氏「城内みのる「とことん信念」ブログ」で的確な指摘をされているが、大田弘子経済財政担当相は、内閣府試算値に関して次のように述べた。

「「(基礎的財政収支)黒字化目標は必ず達成する。方法は三つしかない。歳出削減、成長力強化による税収増で足りなければ増税だ」(2008年7月23日付中日新聞)

(以下は「歴史に学ばぬ者は歴史を繰り返す」(2)に続く)

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一般公務員を標的に定めた「偽装CHANGE」勢力

居酒屋タクシー、厚労省ネットカフェ、社保庁懲戒職員解雇、大阪府職員給与カット、公用車運転業務問題、などの一連の公務員問題は、「偽装CHANGE」キャンペーンの一環である。

「偽装CHANGE」勢力が叩くのは「小悪」である。「小悪」を叩くのは「巨悪」を隠すためだ。

「真正CHANGE」勢力は「巨悪」を標的とする。政治を国民の手に取り戻し、国民を幸福にするための政治を実現しなければならない。

  

「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」

敵の戦略を掴み、その上で戦略を構築しなければならない。

   

「上げ潮派」、「TPL」、「脱藩官僚の会」、「前原誠司&民主党分断工作派」、「知事グループ」が連携して「偽装CHANGE」勢力を創設する気配が強まっている。

「偽装CHANGE」勢力は自民党別働隊であり、自民党が政治権力、利権を死守するために、総選挙での反自民票の受け皿として創設するグループで、国民の利益ではなく、「政治屋・特権官僚・外国資本・大資本」の利益を追求する勢力と通じる新政治勢力である。

「政治屋・特権官僚・外国資本・大資本」の既得権益勢力は、次期総選挙での権力喪失阻止に向けて総力を結集している。

既得権益勢力は「第一の権力」=「マスメディア」を総動員し、選挙民の洗脳活動に着手している。

既得権益勢力は「B層」を洗脳のターゲットに位置付けている。「国民にとっての政治」の発想は存在しない。

既得権益勢力にとって国民は、選挙で議会過半数を獲得するための「道具」にすぎない。

小泉元首相は「政治家は使い捨てをいやがってはいけない」と述べたが、実際には政治家が国民を「使い捨て」にしている。

「B層にターゲットを絞った徹底したプロモーション」の発想は、国民の側に立つ政治家からは出てこない。

国民の手の中にある「1票」だけに関心があり、「1票」さえ確保してしまえば、「B層」の国民に用事はない。これが、既得権益勢力の発想である。

   

多くの国民が既得権益勢力に蔑視され、単に利用されている事実に気づかずにいる。マスメディアの情報操作に洗脳され、既得権益勢力の利権を守る投票行動を取ってしまってきた。

小泉政権誕生以降、人間性破壊の政策が強力に推進された。政府は、高齢者、障害者など、社会がしっかりと支えなければならない人々を、虐げ、傷つけ、その生存権を脅かしてきた。

資本の論理だけを尊重し、労働者の権利、生存権、尊厳を脅かしてきた。非正規雇用者が雇用者全体の3分の1にまで拡大し、一生懸命汗水流して働いても年収が200万円に届かない人々が激増した。

金融市場の歪みを利用し、ルールすれすれの狡猾な行動によって、巨大な利得を得る者を生み出す社会を「頑張った人が報われる良い社会」と賞賛し、「まっすぐに生き、精一杯頑張っているのに虐げられる」人々の激増を放置する政治が続いた。

①弱肉強食、②官僚利権死守、③対米隷属、が既得権益勢力の基本政策で、最近になってその弊害に対する認識が強まり、政策方針転換を要請する声が強力になってきた。

後期高齢者医療制度、障害者自立支援法、消えた年金記録などの問題噴出が重要な契機になった。その結果、昨年の参議院選挙、本年4月の衆議院補欠選挙、6月の沖縄県議会選挙では、与党に対する国民の「NO」の意思が示された。

  

しかし、既得権益勢力の権力への執着はすさまじい。総選挙に向けて、既得権益勢力は、総力を結集してくる。その際、マスメディアが総動員される。

既得権益勢力は「偽装CHANGE」勢力を前面に押し立てると考えられる。「真正の改革」を目指す「真正CHANGE」勢力は総力戦で闘わなければならない。

  

「偽装CHANGE」勢力は「一般公務員労働者」を標的にし始めている。冒頭の、「居酒屋タクシー」、「厚労省ネットカフェ」、「社保庁懲戒職員解雇」、「大阪府職員給与カット」、「公用車運転業務問題」はいずれも「一般公務員労働者」の問題だ。

福田政権が掲げる「無駄ゼロ」政策も、同じ文脈に位置付けられる。

「一般公務員労働者」は「自治労」と重なる部分があり、「自治労」は民主党の支援組織でもある。一連のニュース報道は、既得権益勢力による野党攻撃、民主党攻撃と軌を一にしている。

   

大阪府職員労働組合サイトには、組合と橋下徹知事との団体交渉の模様を撮影したビデオ映像が掲載されている。

ビデオ映像には、長期間、誇りを持って図書館の窓口業務に従事されてきた非正規雇用職員の切実な声も収録されている。

橋下知事が府職員の賃金大幅削減を主張しながら、巨大プロジェクトの見直しを進めないことなどへの疑問なども示されている。

知事は「政治判断」としか答えない。合理的な説明を示せないことが鮮明に映し出される。

団体交渉の場には、マスメディアのテレビカメラが多数持ち込まれていたが、こうした内容を正確に伝える報道は皆無だった。NHKスペシャルも、質の低い、単純な橋下陣営支援番組に堕していた。

   

「偽装CHANGE」勢力が標的にしているのは「小悪」だ。一般公務員労働者の労働内容にも見直すべき部分はあるだろう。しかし、「小悪」は根本的問題でない。

大半の一般公務員労働者は勤勉かつ善良だ。諸悪の根源は一般公務員労働者には存在しない。特権官僚と、特権官僚が私物化している天下り機関、天下り民間企業との癒着にある。

「真正の改革」を施すべき対象は「巨悪」だ。特権官僚の天下り、天下り機関、巨大プロジェクトが生み出す不正な利権、国民の幸福を犠牲にする大資本優遇策、人の血の通わない政策哲学・思想、が問題なのだ。

   

社保庁解体に際して、懲戒の経歴のあるすべての職員の再雇用を認めない方針が示されたが、年金問題の責任を負う歴代幹部職員の責任はどう処理されたのか。責任ある元幹部職員の大半の責任が明確にされていない。

天下り機関廃止、天下り禁止について、前進はあったのか。

公務員制度改革の最大の焦点の一つは、特権官僚を生み出す第1種国家公務員制度だ。総合職に名称を変更したところで、少数採用職員の特権は不変である。第1種と第2種を統合しなければ意味はない。

「脱藩官僚の会」が天下り禁止を主張すると伝えられているが、会メンバーの大学への再就職の大半は「天下り」の範疇に属するものでないのか。

   

「偽装CHANGE」勢力は、次期総選挙に向けて、マスメディアを総動員し、「一般公務員労働者」を標的に総攻撃を仕掛けてくる可能性が高い。

7月21日放送の「TVタックル」で田勢康弘氏が「民主党は一般公務員の再就職問題を取り扱わない。これが問題だ」と発言した。自民党が「一般公務員問題」に焦点を当てていることを示唆する発言だった。

「真正CHANGE」勢力は「巨悪VS小悪」の構図を明示する必要がある。

「政治屋・特権官僚・外国資本・大資本」の「既得権益勢力」が維持しようとする「巨大利権構造」こそ、破壊しなければならない対象であることを、国民に分かりやすく伝えなければならない。

「一般公務員労働者」と「特権官僚&天下り・政治屋・大資本&外国資本」のどちらを「真正の改革」のターゲットとするべきかを国民に明示しなければならない。

「小悪に光を当てて巨悪を闇に隠す偽装」を暴かなければならない。

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本日発表の地区連銀経済報告に注意

本日発表される地区連銀経済報告(ベージュブック)には注意が必要だ。

NY株価、連動する日本の株価は7月16日以降、予想通りの反発を示している。次の焦点は8月5日と9月16日のFOMC(連邦公開市場委員会)になる。インフレ抑制の金融政策の重要性を改めて確認しなければならない。

「BLOG版「ヘンリー・オーツの独り言」」のヘンリー・オーツ様、素敵なバナーを作ってくださいましてありがとうございます。感激しています。大変僭越ですがバナーの輪が広がってくれることを願っております。多くの皆様にご支援を賜りまして心よりお礼申し上げます。

私は会員制レポート『金利為替株価特報』5月24日号=067号タイトルを「原油価格上昇で米国株式市場に暗雲」として、原油価格上昇に伴う株価下落リスクを指摘した。

6月7日号=068号ではタイトルを「FRBインフレ回避利上げケース考察」として、株価下落見通しを示した。

現実に日経平均株価は6月6日の14,489円をピークに7月16日の12,760円まで、1729円、11.9%下落した。NYダウは5月2日の13,058ドルから6月5日の12,604ドルを経過して、7月15日の10,962ドルまで2096ドル、16.1%下落した。

株価下落見通しを提示したのは、NYダウが6月6日に重要な下値抵抗ラインである12,500ドルを明確に割り込んだからだ。原油価格上昇が持続し、FRBがインフレ抑制に金融政策の方向を転換する必要が高まったと判断したことが背景だった。

7月16日付記事「FRBインフレ重視方針でNY株価反発」冒頭に以下のように記述した。

「NY株価が当面の転換点を通過した可能性が高い」

記事のなかで、以下の指摘をした。

「NY株価は15日の10,962ドルを底に、目先反発する可能性が高い。日本の株価は米国株価と連動するため、目先反発局面を示す可能性が高い。」

「これまでの際限のないドル安、原油高、株安の連鎖から解き放たれて、株価反発局面を期待することができるが、目先の反発で安心感が広がったのちの再調整圧力を警戒する必要がある。8月5日のFOMCでの金利引き上げをめぐり、市場観測が交錯する可能性が高いからだ。」

バーナンキ議長は7月15、16日に半年に1度の金融政策を報告する議会証言を行った。

15日には「金融市場の安定確保がFRBの最優先事項」と述べたが、NY株価は93ドル下落して、10,962ドルと2年ぶりに11,000ドルを下回った。

16日の議会証言では、質疑応答で発言のトーンを大きく転換した。バーナンキ議長は「現在のインフレが高過ぎるとの見方に賛同する。物価安定と一致する容認可能な水準にインフレを引き下げるための政策実行が今後のFRBの最優先事項だ」と述べて、インフレ抑制を重視する方針を明確に示した。

NYダウは前日比277ドル上昇して11,239ドルに反発した。原油価格が下落したことも影響しているが、FRBのインフレ抑制重視姿勢を金融市場が好感したと解釈することができる。

7月16日には、6月24、25日のFOMC議事録も公表された。議事録では、複数の委員が「次の政策変更は利上げが妥当」と発言したことが明らかになった。また、その後、6月のFOMCに向けてカンザスシティーとダラスの2連銀が公定歩合引き上げを申請したことも明らかになっている。

その後、FRB関係者から相次いでFRBによる金融引き締めを示唆する発言が示されている。

7月18日にはスターン・ミネアポリス連銀総裁が、ブルームバーグのインタビューで「FRBは住宅・金融市場が安定するまで利上げ実施を待つことはできない。インフレは明らかに高過ぎで、コア物価に波及する可能性がある」と述べたと伝えられた。

また7月22日には、ブロッサー・フィラデルフィア連銀総裁が「FRBはインフレ亢進を受けて、労働・金融市場の回復を待たずに利上げ開始を余儀なくされる可能性がある」と述べたことをロイターが伝えている。

ブロッサー総裁はさらに、「金融政策を過度に緩和的かつ長期的に維持することは、個人や企業のインフレ期待を高め、インフレ問題を悪化させる可能性がある」との見方を示し、「インフレ期待の抑制を維持することは、金融当局者が発言を行動で裏付ける必要があることを意味する」と指摘し、「(政策の)反転が求められる。その反転は遅めよりは早めに開始する必要が生じると予想している」と述べた。

これらのFRB関係者の意見は私の見解と軌を一にしている。FRBはインフレ抑制の政策目標を堅持すべきで、インフレ抑制政策が中長期の安定的な経済成長に欠かせないとの判断を尊重するべきである。

米国はいま、三つの問題に直面している。①景気後退、②金融不安、③インフレ懸念、の三つだ。最も警戒を必要とするのが、②金融不安で、3月にはベア・スターンズ社の経営危機が問題になったが、最近では政府住宅公社や地方銀行の問題が表面化している。

米国政府とFRBは問題の重要性を十分に認知していると考えられる。公的資金注入を含む対応が検討されている。

問題は、②金融不安対応で短期金利を引き下げ過ぎたことだ。FFレートは現在2.0%の水準にあるが、6月の消費者物価上昇率は前年比5.0%で実質マイナス3%の金利になっている。

この状態を放置したままでは、市場のインフレ心理を促進してしまう。金融不安を引き起こさない短期金利の上方修正が求められている。

原油価格が下落しているのでインフレ懸念は後退しているが、原油価格が反発に転じると、インフレ懸念は一気にまた強まる。原油価格が下落している間は株価上昇が持続するが、原油価格が反発に転じると、株価が再下落するリスクが高い。

地区連銀経済報告でインフレ懸念が強調される可能性がある。8月5日ないし9月16日のFOMCで利上げが決定される可能性は50%以上だと私は見ている。

利上げは中長期的に判断して、必要な正しい政策だと考えるが、利上げ観測が浮上すると金融市場の不透明感が増す可能性があるので、留意すべきである。

米国のマクロ経済政策のポリシーミックスは、財政緩和-金融引締め検討の段階にある。実は、日本でも同様のポリシーミックスを検討するべきである。この問題については、改めて考察したい。

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「リアリズムなき正論」は存在しない

国民主権というが国民が主権者としての地位を行使できるのは、選挙のときに限られる。選挙結果によって政権の枠組みが決定される。ひとたび政権の枠組みが決定されると、次の選挙まで大きな変更を施すことは困難になる。

選挙の際にうっかり誤った意思を表示すると取り返しのつかないことになる。衆議院の任期は4年だから、最長4年間、国民は耐えなければならない。

衆議院と参議院があるが政権の枠組みを決定するは衆議院であり、衆議院選挙が何より重要だ。昨年7月の参議院選挙で野党が参議院の過半数を制圧したが、衆議院の多数を自民、公明が占有しているため、参議院の意思が重く取り扱われていない。

2005年9月、郵政民営化選挙で国民の多数が自民党に投票してしまった。与党は衆議院で3分の2以上の議席を確保した。昨年7月の参議院選挙で野党が参議院の過半数を制圧したが、与党は衆議院の3分の2以上の議席を活用し、権力を濫用している。

  

民主党の代表選挙について、与党議員とテレビの御用キャスター、御用コメンテーターが声をそろえて「民主党は政権担当能力を示すために開かれた代表選挙を実施すべきだ」と発言する。正しい政治行動とは何かなどの高尚な美辞麗句を並べる。

しかし、彼らが懸命に擁護する与党が正しい政治行動を示しているとは到底考えられない。参議院の問責決議を無視し、参議院の決定を衆議院の多数で踏みにじることを繰り返す。選挙公約を破っても、「選挙なので言葉を縮めた」と開き直る。

彼らはこうした与党の行動を糾弾しない。日本の言論空間、マスメディアの堕落には目を覆うばかりである。

自民党は次期総選挙での政権交代、権力喪失を回避するためには、手段を選ばない方針を定めているようだ。自民党がいま強く警戒しているのは、小沢民主党代表が無投票再選されて求心力を維持することだ。

自民党は、昨年来、執拗に小沢代表を失脚させるための謀略をしかけてきた。昨年7月の参議院選挙に際しても、マスメディアを動員した小沢代表に対するネガティブ・キャンペーンは激しかった。

その後も「サンデープロジェクト」、「TVタックル」などを中心とする各種情報番組を通じる小沢代表攻撃、民主党分断工作は執拗に繰り返されている。

   

7月21日付日経新聞2面記事「民主党研究㊤」の見出しは

「「正論」の後輩に踏み絵」

だ。

テーマは9月21日の民主党代表選。渡部恒三民主党最高顧問が、岡田克也、野田佳彦、松本剛明、前原誠司、仙谷由人、枝野幸男、玄葉光一郎の7名を「民主党7奉行」と呼び、小沢氏以外の代表選出馬が必要と主張することを紹介する。

「七奉行は2003年の自由党との合併前から民主党に属し、国会論戦と政策の一貫性を重視する人が多い」 

としたうえで、

「七奉行らの「正論」に対し、小沢氏には「政局主義」「現実主義」の色彩が濃い」

と記述する。

「ある幹部は「小沢体制にはなりふり構わないすご味がある」と話す」

とつづり、

「小沢氏三選の流れが強まり、党内には「小沢流の政権奪取戦術」に乗る空気が強い。ただし、七奉行が唯々諾々と従う雰囲気でもない。世代間の温度差はしこりなのか、前に進むエネルギーになるのか。党内外が見つめている。」

と結ぶ。

   

文章中に、

「小沢氏は自民党時代からの経験に裏打ちされたリアリズムという踏み絵を、正論を唱える後輩に突きつけているように見える」

との表現があるが、総選挙での勝利と政権交代を重視する姿勢のどこが「正論」と対峙するのか。

   

出来の良くない記事の揚げ足をとっても意味はないが、この記事が新聞社の「方針」に基づいて執筆されていると考えられる点を見落とせない。

主権者である国民にとっては総選挙の結果が何よりも重大だ。国会でいかなる論議が行われようと、「プロセス」ではなく「結果」が国民に降りかかる。

根本から政治を変革するには選挙で結果を得なければならない。総選挙で過半数を確保し、政権を樹立して初めて政策を実現できる。総選挙での勝利を伴わない論議は「絵に描いた餅」である。

   

記事は、

「小沢氏は「今度政権を取れなかったら未来永劫(えいごう)とれない可能性がある。次が最後なんだ」と執念をのぞかせた。これに対し、若手には「次の衆院選は本格政権の第一歩。過半数を取れなくてもその次もある」との楽観論も多い」

と記述する。

   

しかし、次期総選挙で民主党が政権を奪取できない場合、民主党が分裂することは明白だ。自民党は参議院民主党に手を入れて、民主党から自民党への引き抜きを図る。衆参で過半数を確保すれば政権は安定化する。

民主党最高顧問の渡部氏が自民党と通じている疑いはもとより濃厚だ。前原氏や渡部氏が執拗に複数候補者による民主党代表選実施を主張しているのは、彼らが反小沢代表の意趣を持ち、自民党と通じているからと考えるのが順当である。

   

予備知識のない一般読者は、見出しの「「正論」の後輩に踏み絵」の言葉によって印象操作される。「正論」にはプラスの語感、「踏み絵」にはマイナスの語感がある。さらに、マイナスの語感を持つ「踏み絵」を「後輩に」と表現することにより、「絶対権力者」が弱き立場の「後輩」に「強制」ないし「脅迫」するとのイメージが生まれる。

日経のこの記事は氷山の一角で、このようなマスメディアの手法によって、一般読者のイメージが形成される。「イメージ操作」はこうした手法を用いる。

   

民主党国会議員が真剣に民主党支持有権者の要請を考えるなら、取るべき行動は明らかだ。次期総選挙での勝利にすべてのエネルギーを集中させることだ。代表選を次期総選挙に活用できるなら、その効果を最大に引き出す代表選を演出すべきだ。

しかし、既存権力に支配されているマスメディアが尽力する可能性はない。代表選を利用して徹底的に小沢代表のイメージ悪化が仕組まれることは想像に難くない。与党とメディアはそのために代表選を実施させようとしている。

民主党は一致団結しなければならない。同時に野党共闘を固める必要がある。民主党と国民新党との連携強化は重要な一歩である。亀井静香議員の選挙区に民主党が候補擁立を見送ったことも良い決定だ。

共産党が擁立候補者を削減し、民主党候補者の得票が増すことは、次期総選挙の鍵を握る可能性が高い。民主党は共産党とも十分協議する必要がある。長期政権の弊害を除去することの重要性で認識が一致すれば、協力体制を構築することも不可能ではない。

    

7月21日放送の「TVタックル」で共産党が取り上げられた。民主党議員の渡辺周氏は共産党の小池晃氏の発言をさえぎって共産党批判を展開したが、民主党は党所属議員のテレビ出演に戦略的に対応すべきである。

議員の多くはテレビでの露出を希望していると考えられるが、総選挙を目前に控え、党の戦術的な対応が求められる。テレビメディアは、政治権力に支配されており、政治権力の意向に沿って出演者を決定している。

「サンデープロジェクト」、「TVタックル」は民主党の党内分裂誘導と、民主党に対するイメージ悪化を狙って演出を施していると考えられる。議員のテレビ出演に関して、党としての戦略的ルールを定めるべきだ。

同日の「TVタックル」では、「舛添厚労相はよくやっている」、「渡辺行革相は官僚機構の抵抗に対抗して闘っている」との政治的プロパガンダを視聴者に刷り込む演出が施されていたが、野党出演者は鋭利に問題点を指摘する必要がある。

政府の国家公務員制度改革が「まやかしもの」であることは「天下り容認」に象徴されているが、御用コメンテーター代表格の三宅久之氏は「いやー、いきなりすべてやれと言っても無理だ。やれる範囲でよくやっている」と政府を擁護した。

民主党出演者は「天下り根絶」の公約に偽りがないかどうかを厳しく問われたが、毅然と、より明確に対応すべきだった。

  

マスメディアを動員しての情報操作を含め、総選挙を目前に控えて総力を結集しているのは与党だ。既得権益、利権、政治権力を維持しようとの執念はすさまじい。

8月にも創設が見込まれる「偽装CHANGE」勢力を、自民党がメディアを総動員して宣伝することも予想される。「偽装CHANGE」勢力の正体を暴き、「真正CHANGE」勢力との相違を国民に示さなければならない。

政権交代は手の届くところにまで近付いたが、自民党の権力維持への執念を甘く見てはならない。

「ホップ・ステップ・肉離れ」

を引き起こさぬよう、

「九仞(きゅうじん)の功を一簣(いっき)に虧く(かく)」

ことのないよう、戦術の再構築と意識の引き締めが強く求められる。

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ベンジャミン・フルフォード氏との対談DVDについて

『暴かれた[闇支配者]の正体』『暴かれた9.11疑惑の真相』『ベンジャミン・フルフォードのリアル経済学』などの衝撃書を精力的に出版し、解き明かした「真実」と「真相」を告発する気鋭のジャーナリスト、ベンジャミン・フルフォード氏との対談DVDの販売が開始されました。

ベンジャミン・フルフォード氏のサイトに、対談の詳細とダイジェスト版(You Tube動画)がアップされています。

ご高覧くださいますようご案内させていただきます。

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「売国政策」を排除しなければならない

日本を「売国者」から守らなければならない。最も大切なことは誰が売国主義者で誰が国を守る人であるのかを正しく見定めることだ。「売国政策」、「国を守る」の表現を「右翼的」と感じる人がいるかもしれない。

しかし、「国を守る」の意味は「国民を守る」=「国民の幸福実現を目標とする」ことで、右とか左の問題ではない。「売国」は「国民の幸福を犠牲にして外国勢力の利益増大を図る」ことだ。

   

「カナダde日本語」の美爾依さんがブログで記事を詳しく紹介してくださった。既得権益を維持することだけに執着し、権力を欲しいままに濫用する現在の政治権力を打破するための最重要の一歩として、次期総選挙での政権交代実現に向けて、人々が力を結集することを何よりも望みます。今後とも貴重な情報を発信くださることを願っております。

  

2001年から2003年の大不況、資産価格暴落は、典型的な「売国政策」だった。この期間に日本経済を崩壊させる理由は何一つなかった。小渕政権の正しい政策で景気回復、金融危機脱出が半ば成功しかけていた。

「売国政策者」は小渕政権を「ばらまき」や「抵抗勢力」の言葉で非難した。しかし、これらの非難は政治的プロパガンダにすぎなかった。客観的データは小渕政権の時代に公共事業(公的総資本形成)が減少し続けたことを証明している。

2001年から2003年の大不況により、多数の罪なき日本国民が犠牲になった。他方で外国資本は日本の優良資産を根こそぎ獲得した。明治政府の「官業払下げ」に類似する、小泉政権による「民業払下げ」が外国の政商に対して実行されたと評価できる。

「民業払下げ」は「官業払下げ」にまで拡張された。経済は破壊され、株価・地価は暴落した。暴落した優良資産の所有権を独占したのは外国資本だった。外国資本の最後の大きな標的は350兆円の郵政資金だった。

350兆円の郵貯・簡保資金だけでなく、郵政が保有する巨大一等地不動産、道路公団が保有する巨大道路資産もターゲットにされている。国際評論家小野寺光一氏がこの問題を的確に指摘されている。

次期総選挙で日本の政治を国民の手に取り戻さなければならない。日本の政治は国民の幸福実現を目標に運営されなければならない。

問題は政治権力がマスメディアを支配し、マスメディアが国民を洗脳しようとしていることだ。真実を洞察する人々が力を結集して、草の根から情報を発信しなければ、危機を乗り越えることはできない。

  

「こづかい帳」さんが重要な情報を紹介された。

渡辺喜美金融相兼行革相の発言を取り上げた7月17日付産経ニュース記事だ。

(引用開始)

7月16日、渡辺喜美金融担当相は訪ねてきた米政府元高官に語りかけた。 

「米住宅抵当金融公社の経営不安を憂慮しています。まず、日本は政府の保有分はもとより、民間に対しても住宅公社関連の債券を売らないように言います」 

うなずく米要人に対し、渡辺氏は続けた。「米政府が必要とすれば日本の外貨準備の一部を公社救済のために米国に提供するべきだと考えている」 

昨年8月の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライム・ローン)危機勃発(ぼっぱつ)後の金融不安は、最近表面化した連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)、連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の2公社の経営危機でさらに深刻化している。米政府や連邦準備制度理事会(FRB)は公的資金注入など公社救済策を検討中だ。しかし、公的資金必要額は住宅価格下落に比例して膨張する。両公社の住宅ローン関連債権は米住宅ローン総額の半分近い5兆2000億ドル(約550兆円)で、日本の国内総生産(GDP)に相当する。 

両公社が発行している住宅関連証券が投げ売りされるようだと、米国のみならず欧州、日本、中国など国際的な信用不安になる。そればかりではない。米国債への信用は損なわれ、ドルは暴落しかねない。 

株式の低迷に加え、米国債とドルが暴落すれば、ドルを中心とする国際金融体制は崩壊の危機に瀕し、世界経済全体が根底から揺らぐ。 

渡辺案は、米国の自力による住宅公社再建には限界があるとみて、この6月末で1兆ドルを超えた日本の外貨準備を米国の公的資金注入の資金源として提供する思い切った対米協調である。 

筆者はこの考え方について、在京米金融筋で米国務省のアドバイザーに感想を聞いた。彼は言う。「同盟国日本が率先して支援の手を差し伸べてくれると、われわれは日本にかつてなく感謝するだろう。日本は救済パッケージで主導性を発揮し、中国にも働きかけてくれればより効果的だ」 

中国の外貨準備は6月末で1兆8000億ドルに達し、米国債や米住宅公社関連債券の保有額でも日本をしのぐ世界最大の水準とみられている。中国は貿易や投機を含む投資で流入してくるドルを当局が買い上げ、主として米債券に投資している。ドルが暴落すれば中国も巨額の損失を直接被ることを中国政府は自覚しており、日本が国際協調を呼びかけると同調する可能性は高い。 

思い起こすのは、1997年のアジア通貨危機である。日本の財務省は通貨危機打開のために「アジア通貨基金」設立構想を推進した。ところが米クリントン政権が強く日本案に反対し、日本主導を嫌う中国と語り合って、アジア通貨基金構想をつぶした。今回の危機は米国を震源地とする巨大地震であり、中国も米市場の安定は自国経済の死活問題である。 

渡辺金融担当相は「まだ私案の段階だが、中国にも協力を呼びかけるつもり」と言う。米金融危機が今後さらに悪化すれば、有力案として浮上しよう。 

(編集委員 田村秀男) 

(引用終了)

    

中川秀直氏を主軸とする「上げ潮派」は「増税・利上げ・規制強化」に反対している。問題は「利上げ反対・金融緩和維持」の主張だ。

中川氏の近著「官僚国家の崩壊」について、「神州の泉」主宰者の高橋博彦氏が貴重な評論をブログに掲載し、警鐘を鳴らされている。

「インフレ誘導政策」は財政当局の熱望である。拙著『知られざる真実-勾留地にて-』第一章「偽装」6「福井日銀総裁追及の深層」にも記述した。

インフレは債務者に利得を、債権者に損失を与える。所得100万円、借金100万円の個人を考える。物価が10倍になるとこの人の所得は1000万円になる。借金100万円は変わらない。借金の重みは10分の1になる。つまり、借金をしている人は救われ、お金を貸す人、預金者が損をする。

日本一の借金王は日本政府だ。激しいインフレ発生を心から喜ぶのは日本政府だ。このとき、預金者=一般国民、国債保有者は激しい損失に直面する。

   

日本の超低金利政策を強く求めてきたのは誰か。財務省と米国だ。中川氏の主張もこの文脈に属する。財務省は利払い費を節約でき、また、心の底で激しいインフレを待望している。

米国は日本の低金利のおかげで、赤字をファイナンスできた。米国は巨額の経常収支赤字を続けている。赤字部分を外国資本の流入で賄っている。米国の赤字を埋めてきたのが日本からの資本流入だ。日本の金利が上昇すれば、日本から米国への資本流入が途絶える。

    

2000年から2008年にかけてドルは暴落した。円から見るとドルは暴落していない。なぜなら、円自身が暴落したからだ。

2000年10月には、

1ユーロ=0.82ドル

1ユーロ=88.8円

だった。これが2008年7月に

 1ユーロ=1.60ドル

 1ユーロ=196.6円

になった。ユーロは円やドルに対して2倍に上昇した。ドルと円はユーロに対して半値に暴落したのだ。

   

 日本の外貨準備は1兆ドル。円に換算して約100兆円として、単純な時価評価をすれば、ドル運用とユーロ運用で、100兆円の差が生じた。

 日本政府は米国に隷属して、ドル資産に100兆円もの資金を注ぎ込んだ。この資金をユーロに投入した場合との時価評価差が100兆円だ。

 100兆円あればすべての日本国民に1人100万円配分できる。国民福祉をどれだけ充実できるだろうか。高齢者が安心して暮らすことのできる政策を実行して十分なおつりがくる。

     

 ドル暴落の印象が薄れているのは、日本円が暴落したからだ。米ドルの対日本円レートはこの期間、横ばいで推移した。暴落した通貨同士を比較すると、通貨暴落の事実を隠ぺいすることができる。

 日本の一人当たりGDPの世界順位が急落したが、最大の要因は日本円の下落にある。円金額が同水準でも、欧州諸国と比較すると日本の所得金額は半分になるからだ。

    

 「上げ潮派」は日本銀行の利上げに反対する。日本の超低金利が円安の最大の背景になってきた。

円安は日本の時価評価を下落させ、購買力を低下させる。外国資本にとっては、日本の実物資産取得が極めて容易になる。日本占領が容易になるのだ。

円安誘導を喜ぶのは日本の輸出製造業だけだ。日本の経済国力は円安に連動して著しく下落した。

 上記ニュース報道は、渡辺金融相がこの期に及んで日本の外貨準備を米国住宅金融公社救済資金として活用する可能性について言及したこと伝えている。

 渡辺氏は外貨準備を自分のこづかいと考えているのだろうか。渡辺氏が自分のポケットマネーで住宅金融公社の救済をするのなら自由に決めればよい。

 外貨準備は渡辺氏のポケットマネーではない。貴重な国民資産なのだ。渡辺氏は日本の政府系ファンド(SWF)創設積極論者と伝えられているが、この感覚でSWFを創設されたのでは、国民はたまらない。

仮に渡辺氏に外国勢力から返礼があるとしても、国民は損失を蒙るだけだ。

     

 米国への安易な資本供給が米国の節度を低下させる弊害も考慮しなければならない。バブル期の過剰融資に類似する問題だ。

バブル企業に金融機関が安易に資金を貸し込んだことが問題を拡大させた。旧長銀も旧日債銀もその責任を問われる。

 ドル下落をもたらすファンダメンタルズを放置したままの米国に日本政府がドル買い支えで資本を供給することが、米国政府のファンダメンタルズ改善への必要性を減じさせてしまう。日本の安易な資本供給姿勢が「モラル・ハザード」を生み出す原因になるのだ。

    

 1997年6月、橋本元首相がニューヨークでの講演で米国国債売却を示唆して、米国政府の激しい攻撃を受けた。日本政府のドル資産への安易な資金供給は日本政府の米国隷属の象徴でもある。

 「りそな」疑惑以外にも、「日興コーディアル」問題、西武鉄道保有不動産処分問題など、詳細を明らかにしなければならない問題が山積している。

 次期総選挙までに、これらの問題を明らかにしなければならない。

「国民の国民による国民ための政府」をどうしても樹立しなければならない。

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長銀事件逆転無罪判決の闇(2)

旧長銀粉飾決算事件における異例の最高裁逆転無罪判決の裏側に、財務省主軸「官僚主権構造」の闇が存在することは、確かであるように思われる。

旧日本長期信用銀行の粉飾決算事件で最高裁判所は7月18日、1、2審で執行猶予付き有罪判決を受けた元頭取ら3人に逆転無罪を言い渡した。この問題に関連する追記。

   

担当裁判官の一人である、津野修最高裁判所判事の経歴は以下の通り。

   

1961 国家公務員採用上級試験合格

1961 司法試験合格

1962 京都大学法学部卒業

1962 大蔵省入省 

1967 板橋税務署長

1971 日本貿易振興会フランクフルト事務所駐在員

1978 内閣法制局参事官

1983 大蔵省主税局税制第三課長

1985 福岡財務支局長

1986 内閣法制局第三部長

1992 内閣法制局第一部長

1996 内閣法制次長

1999 内閣法制局長官

2003 弁護士登録(第一東京弁護士会所属)

2004 226- 最高裁判所判事

(出典 Wikipedia

津和野氏は正真正銘の元大蔵官僚である。

財務省(大蔵省)による内閣法制局支配は、「財務省(大蔵省)主軸官僚主権構造」を支える根幹のひとつである。

  

今回の判決には財務省の意向が深く関わった可能性が高い。

判決の真の狙いは、「日債銀事件」の被告人の一人である、旧大蔵省最高幹部で国税庁長官を務めた窪田弘氏の無罪獲得にあると考えられる。 

日本は暗黒権力の下に統治されている。

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漁業被害過剰報道の裏側

原油高による漁業関係者の苦境だけが、なぜ大々的に報道されているのか。原油高は漁業関係者だけでなく、国民生活全般に重大な影響を及ぼしている。偏向報道の裏側に政治権力の狡猾な思惑が見え隠れしている。

「核武装と日本の軍事戦略-防衛省OB太田述正ブログ」様、メッセージをありがとうございました。私も蒲島熊本知事の政治的主張を支持しているわけではないことを補足させていただきます。また、私が日本の核武装には反対であることも補足させていただきます。次期総選挙での民主党の勝利と政権交代実現を心より念じております。

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福田首相は6月17日の外国通信社との会見で、消費税増税について「決断の時期」と発言し、2009年度の消費税増税実施を示唆した。マスメディアは一斉にトップニュースで報道した。

私は、本ブログ6月20日記事「劇場型政治手法の再来」に次のように記述した。

「財政再建派は社会保障制度の安定性確保のための消費税増税を主張する。だが、総選挙を控えて与党が増税方針を最終的に決定する可能性はゼロである。」

   

自民党は次期総選挙が差し迫るなかで、「政治権力の死守」しか考えていない。昨年7月の参議院選挙、本年4月の山口2区の衆議院補欠選挙、6月の沖縄県議会選挙で、有権者は自公政権に「NO」の意思を表示している。

年金問題への無責任極まりない対応、後期高齢者医療制度での高齢者いじめ、ガソリン税暫定税率復活による2.7兆円増税強行、障害者自立支援法による生存権侵害などを背景にして、有権者はようやく小泉政権以来の政治の誤りを明確に認識するようになった。

小泉政権以来の自公政権の基本政策は、①弱肉強食奨励、②官僚利権温存、③対米隷属外交、である。この基本方針に基づく政策が日本社会を破壊し尽くしつつある。

「真正の改革」は、①セーフティーネット重視、②官僚利権根絶、③独立自尊外交、を基本とするもので、「政権交代」なくして実現しない。「真正の改革」は、民主党を中心とする野党が次期総選挙で過半数を獲得することにより初めて実現する。

     

小沢一郎民主党代表が述べるように、次期総選挙は「政権交代を実現する最大で最後のチャンス」である。野党が戦略を誤らなければ、この大事業は成功する。

自民党は小沢一郎民主党代表を最大の脅威と認識し、あらゆる手段を用いて小沢一郎氏の影響力排除を画策してきた。

「大連立構想」も「渡辺博史日銀総裁構想」も、小沢氏失脚を目論見んで構築されたものだったと考えられる。

小沢氏失脚を目論む第三の矢は、民主党代表選を実施させる画策である。自民党と内通していると考えられる田原総一郎氏と民主党の前原誠司氏は、民主党分断工作に血道をあげている。

「国際評論家小野寺光一の「政治経済の真実」」主宰者の小野寺光一氏は、かねてより小沢一郎氏を無投票で民主党代表に再選すべきと主張されてきた。

   

民主党は、次期総選挙での勝利に照準を合わせて、総力を結集しなければならない。反党的行動をとる党議員に対しては、除名をも辞さぬ強い姿勢で臨む必要がある。

政権交代のチャンスを潰えさせることは、政権交代を求める国民に対する背任行為だからだ。

    

自民党は、次期総選挙に向けて壮大な「偽装」を企てていると考えられる

第一は、「偽装CHANGE」勢力の創設だ。本ブログで繰り返し記述してきた。

「脱藩官僚の会」、「上げ潮派」、「TPL&小泉チルドレン」、「知事グループ」、「前原誠司氏を軸とする民主党分断工作派」が連携して、「反自民票」の受け皿になること。

しかし、「偽装CHANGE」勢力は紛れもなく「自民党別働隊」であり、自民党の権力維持を目的に創設されるものだ。

「官僚利権根絶」を唱えながら、官僚利権を根絶する意思をまったく有していないと考えられる。

郵政民営化選挙で国民を「B層」と位置付けて誘導したように、次期総選挙に際して、「偽装CHANGE」勢力が国民を欺き、誘導する恐れがある。

「偽装CHANGE」勢力のミッションは、選挙後に自民党と連携して自民党の政治権力維持を実現させることにある。

「偽装CHANGE」勢力の裏側に小泉元首相、中川秀直氏、小池百合子氏、飯島勲氏、竹中平蔵氏、前原誠司氏などが蠢いていることが、なによりの証左だ。

「偽装CHANGE」勢力のミッションは、「政権交代」=「真正の改革」を阻止することにある。

企業は急進的労働組合による労働争議を回避するために、企業内に「偽装労働組合」=「御用組合」を作る。「御用組合」のミッションは「真正の組合」の成立を阻止することにある。

「敵を欺くにはまず味方を欺く。これ権謀術数の第一歩と心得よ」との飯島勲氏の言葉が「偽装CHANGE」勢力の意味を端的に物語っている。

   

第二の「偽装」は、小泉政権以来の「財政改革」の旗を、人目につかぬように降ろすことだ。

小泉政権も繰り返し用いた「偽装」である。

   

上述したように、私は6月20日付記事に「総選挙を控えて与党が増税方針を最終的に決定する可能性はゼロである」と記述した。

果たして、福田首相は6月23日の会見で「消費税増勢は2~3年で判断」と発言を大幅に後退させ、消費税増勢を先送りする方針を明示した。予想通りの行動だ。

    

日本経済は2008年年初から景気後退局面に移行した。時間を追うごとに経済悪化が鮮明になる。この状況下での大増税はあり得ない。

   

逆に2008年度は景気対策を目的とする補正予算編成を避けることができない。2001年度と2002年度、私は補正予算編成が避けられないことを明言した。

小泉政権は「国債発行30兆円以内」の公約を掲げて、補正予算編成を拒絶した。

しかし、結局、両年度とも小泉政権は5兆円規模の財源調達を追加する補正予算編成に追い込まれた。

公約はあえなく破棄されたが、小泉首相は2003年まで公約違反を偽装し、表面化したのちは、「大したことではない」と開き直った。

不況突入時には、早期の対応が重要だ。対応が遅れるほど、対策は大規模にならざるを得ず、財政赤字を拡大させてしまう。

2008年度も必ず補正予算編成が必要になる。洞察力がある政権ならば、直ちに補正予算編成を決断し、臨時国会を早期に召集して補正予算を成立させる。

しかし、福田政権は優柔不断であり、これまでの政策路線からの切り替えを迅速に決定できない。時間をかけてゆっくりと舵を切る可能性が高い。

   

第二の「偽装」は、今後の「補正予算編成」と「財政再建目標維持」が両立するとの「偽装」を施すことだ。

原油高による漁業の困窮をマスメディアが最大級のニュースとして報道しているのは、財政政策運営を補正予算編成の方向に切り替える「大義名分」を整えるためである。

東国原宮崎県知事は自民党の要請に沿って行動していると考えられる。首相官邸を訪問して原油高対策を陳情し、マスメディアが大きく報道する。

2011年度プライマリーバランス黒字化の目標を維持したまま、補正予算編成に自民党は動く。

福田首相の夏休みは、政策転換の大義名分づくりと内閣改造の検討に大半の時間が充てられることになるだろう。

    

自民党は補助金付与の補正予算を嗜好する。補助金付与の補正予算こそ、利権の温床になるからだ。補助金付与に対して、制度減税は利権の温床になりにくい。国民の視点に立てば、制度減税が望ましいことは明白だ。

本来、4月に失効したガソリン税の暫定税率上乗せ部分を廃止したままにすればよかった。1年間で国民負担は2.7兆円減少する。減税はガソリン等の消費量に比例して配分されるから、もっとも透明性の高い原油高対策になった。

参議院がガソリン税の暫定税率廃止を決議したにもかかわらず、政府与党は衆議院の3分の2の議席の多数を頼み、暫定税率をゴールデンウィーク直前に復活させてしまった。

   

民主党が農家に対する所得補償などのきめ細かい政策を提示していることを意識して、自民党は漁業に対する補助金行政によって総選挙対策を施そうとしているのだと考えられる。

しかし、不透明な補助金付与より、ガソリン税の暫定税率廃止の方が格段に優れた政策である。

原油高の影響に関して、漁業だけが突出して大きく報道されるのは不自然だ。陸運関係の業種でも厳しい状況が発生している。マスメディア報道が政治権力によって深くコントロールされている現実の片鱗が示されている。

夏休み明け後の福田首相の言動を注視しなければならない。

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