民主党政権公約報道の重要性
民主党の小沢一郎代表が民主党代表選挙立候補に際して、政権公約の概要を提示したので、改めて掲載する。「御用マスゴミ」は財源が明確でないと批判するが、特権官僚の利権排除などの巨大財源が明示されている。総選挙までに詳細を掘り下げる必要はあるが、基本的な考え方は明確に示されている。
「悪徳ペンタゴン」の利権を死守しようとする自民党の政策からは「偽装」と「利権」のにおいが立ち込めており、民主党の政権公約が有権者に正確に理解されると、有権者の支持が野党勢力に傾くことを免れない。民主党の政権公約に国民の目が向かわぬように、「御用マスゴミ」は煙幕を張るのに必死なのだと考えられる。
①セーフティーネットの再構築と強化、②特権官僚の天下り利権根絶、③小泉政権以来の自公政権による「売国政策」の排除、の最重要の三点が明確に政権公約に盛り込まれている。自民党総裁選の茶番から浮かび上がる自民党の政策基本方針と対比することが重要だ。
「晴天とら日和」様、「カナダde日本語」様、「生き抜く力」様、他多くのブログがすでに紹介されているが、改めて掲示する。
平成20年9月8日
衆議院議員 小沢一郎
新しい政権の基本政策案
―新しい国民生活をつくる―
民主党は、衆議院総選挙に勝利して、国民生活を顧みない自公政権を倒し、日本を再生させる新しい政権をつくる。
新政権は、「国民の生活が第一。」の大原則に基づいて、政治・行政の仕組みそのものをつくり替え、「格差がなく公正で、ともに生きていける社会」を築く。
その主な柱は、以下の9本である。
1、全ての国民が安定した生活を送れる仕組み
(1)確実・公正な「信じられる年金」の確立
①「消えた年金記録」は国が総力を挙げて正しい記録に直し、被害を救済する。
②「年金通帳」を全加入者に交付して、記録が消えないシステムに改める。
③全ての年金制度を一元化し、年金の基礎(最低保障)部分は全額税で賄う。
(2)誰もがいつでもサービスを受けられる医療・介護の確立
①後期高齢者医療制度は廃止し、医療制度を一元化する。
②「医師派遣制度」を創設して、医療現場の崩壊を防ぐ。
2、安心して子育てと教育ができる仕組み
①子ども1人当たり月額2万6000円の「子ども手当」を支給する。
②公立高校の授業料を無料化し、大学などの奨学金制度を拡充する。
3、まじめに働く人が報われる雇用の仕組み
①国としてあらゆる手立てを講じて、「働く貧困層」の解消に取り組む。
②中小企業を財政的に支援したうえ、最低賃金の引き上げを進める。
③パートや契約社員を正規社員と均等待遇にする。
④働く意欲のある限り、生涯働ける制度を確立する。
4、地域社会を守り再生させる仕組み
(1)農林漁業の再生
①農業者への「戸別所得補償制度」を創設して、農業経営を安定させる。
②漁業についても、同様の所得補償制度の創設を検討する。
③安全な食料を国内で安定供給し、食料自給率を高める。
④森林・林業への自立支援を進め、100万人を目標に雇用を拡大する。
(2)中小企業の再生
①「中小企業憲章」を定め、国がタテ割り行政を越えて総合的に支援する。
②地場の中小企業に対し、税制面で研究開発や地域資源の活用を支援する。
5、国民の生活コストを安くする仕組み
①全国の高速道路を無料化し、物流コストを引き下げる。
②ガソリン、軽油の暫定税率を廃止し、増税分を国民に還元する。
③国のプロジェクトとして石油・ガス、原材料などの確保に取り組む。
6、税金を役人から国民の手に取り戻す仕組み
①特殊法人、独立行政法人、特別会計は原則として廃止する。
②役人の天下りを全面的に禁止し、税金のムダづかいを根絶する。
7、地域のことは地域で決める仕組み
①国の行政は、国家の根幹に関わる分野に限定する。
②地域の行政は全て地方に任せ、本当の地方分権を実現する。
③国の補助金は全て廃止し、地方に自主財源として一括交付する。
8、国民自身が政治を行う仕組み
①国会審議は、国民の代表である国会議員だけで行う。
②与党議員を100人以上、副大臣、政務官などとして政府の中に入れる。
③政府を担う議員が政策・法案の立案、作成、決定を主導する。
9、日本が地球のために頑張る仕組み
(1)地球環境の保全
①温室効果ガス排出量の半減に向け、省エネルギーなどを徹底する。
②太陽光、風力など、再生可能エネルギーの利用を推進する。
(2)主体的な外交
①強固で対等な日米関係を築くとともに、アジア諸国と信頼関係を構築する。
②国連の平和活動に積極的に参加すると同時に、国連改革を推進する。
以上の9本柱をつくることではじめて、新しい国民生活、新しい日本を実現することができる。
私は、「日本再生」の大事業の先頭に立つことを誓う。
(民主党ホームページより引用、太字は引用者によるもの)
また、民主党は民主党の政策を非常に分かりやすく語りかける新聞広告を発表している。以下に三つの新聞広報を紹介する。
おじいちゃん、おばあちゃん。お体の具合はどうですか。
薬代、がまんしていませんか。ごはん、抜いてませんか。
年金、医療。長年、この国のために頑張ってきたあなたが、また、歯を食いしばって、耐えている。
これを黙ってみていたら、政治家じゃない。
あなたの生活、あなたの気持ち。
僕がすべて、引き受けます。
『国民の生活が第一』で、必ず、この国を変えます。
民主党代表
小沢一郎
道路をつくるかどうかを、そこに住んでいるあなたが決められる。
権限も財源も、いつも地域の人たちの近くにある、そんな新しい国を僕はつくりたい。
税金もムダ使づかいするくらいなら、国民にお返しするのがスジ。
ガソリンの値下げはその第一歩でした。
何としても政権を変えて、『国民の生活が第一』の政治を実現します
民主党代表
小沢一郎
補助金と引きかえに、物事を決めるやり方は、もうやめませんか?
自分のことは、自分で決める、そんな誇らしい地方の時代を、つくりませんか?
カギはあなたが握っています。
あなたがどんな場所に住み、どんな暮らしを送りたいかで、この国の未来は変わってくるのです。
本日、あなたがいる場所から、変えようではありませんか。
民主党代表
小沢一郎
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