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2008年8月24日 (日)

一斉に民主党攻撃を開始した「御用マスゴミ」

野田佳彦氏と枝野幸男氏が出馬断念を表明し、民主党代表選で小沢一郎氏が無投票三選されることになった。民主党に複数候補による代表選を実施させて小沢一郎氏に対するネガティブ・キャンペーンを展開しようと目論んでいた御用マスメディア=マスゴミは一斉に民主党批判の論説を公表している。

民主党批判の程度から各マスゴミの権力迎合度=汚染指数が読み取れる。韓国では国営放送KBS(韓国放送公社)が李明博政権批判を展開して、大統領がKBSの鄭淵珠社長を解任するとの騒動が発生しているが、マスメディアが政権批判を表明できる点で、日本よりは民主主義の基礎的条件が格段に整っている。

かねてより述べているように、自公政権がマスメディアを総動員して複数候補による民主党代表選実施をけしかけているのは、代表選を通じて小沢一郎氏のネガティブ・キャンペーンを展開しようと目論んでいるからだ。

2006年4月に小沢氏が民主党代表に就任して以来、自公政権は小沢氏の影響力を低下させるために懸命の工作活動を展開し続けてきた。その工作のなかで中心的な役割を担ってきたのが御用タレント代表の田原総一郎氏である。

田原氏は民主党代表選についても前原誠司氏などの代表選立候補を執拗に後押ししてきた。自公政権が小沢氏に対する極度の警戒を示すのは無理もない。民主党は小沢氏が代表に就任して以来、大躍進を実現しているからだ。

2006年4月に解党の危機に直面していた民主党が同月の衆院千葉7区補選で奇跡的勝利を得た。昨年7月の参議院選挙では参議院第一党の地位を確保する大勝利を収め、参議院での与野党逆転を実現した。

与野党が総力戦を展開した本年4月の山口2区補選、6月の沖縄県議選でも民主党は連勝し、いよいよ決戦の総選挙に臨む局面に立ち至った。この状況下で、小沢氏が無投票で三選されることに疑問を差し挟む余地はない

企業破綻の危機に直面したタイミングで社長に就任し、2年間で業績をV字型に回復させ、史上最高益を実現した社長に交代を迫る株主は存在しない。社長交代を望むのは、ライバル企業と社内の反乱分子だけだろう。

民主党代表選は民主党議員のために実施されるのではない。民主党を支持する有権者の意向を現実の政治に反映するために実施されるのだ。民主党支持者の大半は、総選挙が目前に迫る現在の局面で、民主党が党内抗争にエネルギーを注ぐことを望んでいない。小沢氏の代表再選は圧倒的多数によって支持されているのであり、小沢氏の当選は揺るぎようがない。

マスゴミが代表選を通じて小沢一郎氏批判を大規模に展開する謀略が存在する事実は、ネット上での情報発信などにより徐々に有権者の間に浸透しつつある。総選挙は早ければ11月にも実施される。民主党がいまなすべきことは、挙党体制の確立と総選挙に向けての政権公約の早期確定であり、政権公約を迅速に有権者に示すことが求められている。党内抗争に時間とエネルギーを注ぐことを求めるのは民主党弱体化を求める勢力だけだ。

産経新聞は

【主張】「野田氏出馬断念 政策競わずに民主主義か」(2008.8.23 03:07

と題する論評を発表した。

 記事は「民主党は、代表選を通じて政策論争を深める絶好の機会を封印しようとしているようだ」の一文で始まる。

さらに、「代表選で日本をこうするという政策論争を国民の前に示し、立候補者が競い合うことは党活性化にとどまらず、日本の民主主義の信頼性を高める。そうした好機を自ら葬ろうというのは情けない」と続く。

民主党が党として国民に信頼される責任ある政権公約を提示することが求められているのであって、複数候補による代表選実施は本質的に重要なことでも不可欠なことでもない。

現局面では小沢氏が求心力を高め、総選挙に向けての党のエネルギーを最大に引き上げることが求められているのであり、党内抗争による党の分裂誘導は敵対勢力のみが考えることだ。

産経新聞は民主党の代表選実施を執拗に求めてきた。8月19日には、

【主張】「民主党代表選 政権担当能力示す好機に」(2008.8.19 03:35

の論説を掲載し、代表選実施を要求した。

同記事は、

「(民主党は、)日銀総裁ポストの空白を生じさせ、揮発油(ガソリン)税の暫定税率廃止で歳入に穴をあけるなど、国政の停滞、混乱を招き、政局至上主義と呼ばれる党の姿勢も浮き彫りにした」と記述し、偏向し切った同社の権力迎合体質を臆面もなく表出している。

 日銀総裁人事を混迷させた主因は、財務省の天下り利権擁護に執着した福田首相の行動にある。日銀人事に参議院の同意が必要であることは法が定めている。福田首相がいかに財務省の天下り利権擁護に固執しようとも、法律の定めに従い、福田首相は参議院が同意し得る提案を示す責務があったのだ。「法の支配」を冒涜したのは福田首相であり、問題の責任を民主党に転嫁する産経新聞の主張には合理性のかけらも存在しない。

 ちなみに、産経新聞は5月5日付記事「政界混迷で注目浴びる「ネット政談」 人気ブロガー「やってられないわ」断筆宣言」で、「ぐっちー」こと山口正洋氏、「雪斎」こと櫻田淳氏、「かんべえ」こと吉崎達彦氏の3名のブログ執筆者を「人気ブロガー」として取り上げ、民主党批判の論説を掲載した。

記事では日銀人事について、

「雪斎氏は、民主党の日銀総裁・副総裁人事をめぐる対応について「次から次から『別の理由』を持ち出しては、不同意にしている」と喝破し、第二次世界大戦中の日本軍がガダルカナル作戦やインパール作戦で「兵力の逐次投入」の愚行を犯したことになぞらえて「不同意理由の逐次投入」と指摘していた。

 ぐっちーさんも、「政治のためには中央銀行および世界経済が犠牲になってもしかたない、というのが民主党の考え方だということだけはよくわかった」と、代案を示さない民主党を厳しく批判している。

 かんべえさんは、ねじれ現象の下での国会の混乱について「『民主主義のコストだ』『二大政党制への生みの苦しみだ』などという人もいますけど、正直、あほらしくてついていけませんな」。突き放した言い方だが、国民の多数は同様の見方をしているのではないか。」

と紹介している。また、3名のブログ執筆者について同記事は、

「ネット上で展開されるあまたの政治談議のなかでも、人気サイト、人気ブロガーたちの視点は、政治報道に携わる者にとって気になるものだ。啓蒙(けいもう)を受けることも少なくない。」

と最大級の賛辞を送っている。

 記事中に登場する山口正洋氏について改めて説明する必要はないが、山口氏は同氏のブログ記事が盗用されたとして福島中央テレビのアナウンサーを訴えながら、私に関する重大なねつ造記事を掲載した問題について、現時点でもなお、適正な対応を示していない人物である。

産経新聞はブログ記事盗用問題を大きく報道しながら、山口氏のねつ造記事掲載問題に頬かむりをしたままである。報道機関として備えるべき倫理観をかけらも持ち合わせていない新聞社が民主党の代表選に対して、驚くべき偏向論説を掲載し続けるのは、順当と言えば順当なのかも知れない。

民主党の複数候補による代表選実施を執拗に迫ってきたのは産経新聞だけではない。日経新聞も同様だ。日経新聞の田勢康弘氏は8月23日のテレビ東京番組で民主党批判を滔々と語っていた。

本ブログ7月22日付記事「「リアリズムなき正論」は存在しない」に日経新聞の偏向記事についての論評を記述したので、ぜひご高覧賜りたい。

また、自民党との大連立構想による小沢氏の影響力低下を画策した中心人物は読売新聞の渡辺恒雄氏だ。マスメディアが例外なく政治権力の御用機関と化していることがよく分かる。

「国際評論家小野寺光一の「政治経済の真実」」主宰者の小野寺光一氏「カナダde日本語」美爾依さん「晴天とら日和」さん「パタリ」bsan3さんさん、天木直人氏、他多くの同志とともに小沢氏の無投票三選を求めてきた。自公政権によるメディア・コントロールの深い闇を認識する志ある者は、マスゴミが執拗に求める民主党代表選を取り巻く謀略の危険性を憂慮してきたのだ。

公明党は9月23日の党大会で任期満了を迎える太田昭宏現代表の後任代表を選出するが、早々に太田氏の無投票再選が決定されている。マスゴミは公明党の代表選について、なぜ口をつぐむのか。公明党は政権を現在になっている政権政党だ。政策論争や民主的な党内手続きが存在するのかどうかをメディアは監視する責務を負っているのではないか。

次期総選挙に際して有権者に周知しなければならないことは、現在のマスメディア報道が政治権力によって完全にコントロールされているという「真実」だ。一般国民が「マスコミ」だと思っているマスメディアの正式名称が「マスゴミ」であることを、すべての有権者に正しく認知してもらうことが不可欠である。

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