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2008年8月

2008年8月31日 (日)

「目くらまし経済対策」と今後の政局

福田政権は8月29日に総合経済対策を決定した。事業規模11.7兆円、2008年度補正予算規模1.8兆円を内容とする対策だ。

予想通り「足して2で割る」理念なき政策決定になった。つい2ヵ月ほど前まで「緊縮財政」を念仏のように唱えていた福田政権が「景気対策」をまとめたのは、「利権互助会」の利権を死守するためだ。利権を死守するためには理念も政策の一貫性も顧みないのは分かりやすい。

自公政権(政)、特権官僚(官)、大資本(業)、外国資本(外)、マスゴミ(電)の「悪徳ペンタゴン」が総選挙を目前に、利権を死守しようと断末魔の叫びを発し始めた。

民主党の札付き反乱分子が小沢代表の代表選出馬表明にタイミングを合わせて新党を結成しようとしたが、姫井議員にドタキャンされてつまずいた。代議士としての自覚を欠き、有権者に対する責任を認識しない議員を民主党が救済する必要はないが、総選挙を睨んで民主党を攻撃するために用意された新党結成の出鼻がくじかれたことは幸いである。

太田誠一農水相は8月29日、事務所経費不正計上疑惑について釈明会見を開いたが、疑惑はますます深くなった。手当たりしだいに領収書をかき集めた印象が強いが、人件費の実態があることを示すことができなかった。問題の経過については、「カナダde日本語」の美爾依さんが分かりやすくフォローしてくださっているので美爾依さんのブログを参照されることを推奨する。

農水相辞任は不可避だと思われるが、太田氏が引き際の判断を誤って大臣の椅子にしがみつけば、臨時国会で追い詰められるのは必至だ。福田首相は任命責任を追及され、支持率が一段と低下することになるだろう。

そうなると早期の総選挙実施を求める公明党は首相交代を要求するだろう。11月に自民党総裁選が実施される可能性が浮上する。

自公政権に迎合する「御用マスゴミ」は自民党総裁選を国民的政治行事として報道する。「御用マスゴミ」の報道姿勢は自民党総裁選と民主党代表選でまったく異なる。「御用」だから当然だが、自民党の総裁選は自民党に対する国民の関心が高まり、自民党に対するプラスイメージが形成されるように報道されるのだ。

麻生太郎幹事長に対抗する総裁候補者として小池百合子氏や野田聖子氏などが名乗りを上げる可能性がある。「小泉一家」(=「上げ潮派」+「TPL」+小泉チルドレン+「脱藩官僚の会」+「自民党別働隊知事グループ」)は麻生氏を支持しない可能性がある。

総裁選で麻生氏が勝つとしても、「小泉一家」が反自民票の受け皿として「偽装CHANGE集団」を創設することも考えられる。総選挙が終われば両者は連携する。「悪徳のペンタゴン」の利権を死守するために政治的対立が「偽装」されるのだ。

国民は2001年の小泉政権発足以来の自民党清和会政権が何をもたらしてきたのかを冷静に見つめる必要がある。福田政権が総選挙を目前に小手先の「目くらまし」政策を示しても、目をくらまされてはならない。

小泉政権以来の政権は国民の幸福を犠牲にして、自公政権(政)、特権官僚(官)、大資本(業)、外国資本(外)、電波(電)の利得だけを追求してきた。障害者、高齢者、母子世帯、一般労働者、生活困窮者の生存権、尊厳、人権が無視されてきた。国民生活に直結する「年金」や「医療制度」に対する真摯な姿勢は皆無だった。

次期総選挙は、国民を不幸に突き落として際限のない利権追求に走る「政官業外電=悪徳のペンタゴン」=「利権互助会」の手から、日本の政治を国民の手に取り戻す最大のチャンスである。自公政権は利権を死守するために小手先の利益誘導政策をフル稼働させ始めた。前自民党幹事長の伊吹文明財務相が「『目くらまし』をしなければしょうがない」と明言したことを肝に銘じなければならない。利益誘導政策が打ち出されるのだが、あくまでも「目くらまし」なのだ。

8月29日に決定された「総合経済対策」はすべてがあやふやだ。大型景気対策を求める麻生太郎幹事長および公明党に対して、与謝野経済相、伊吹財務相らの「増税派」は規模の抑制を主張した。「上げ潮派」も財政再建目標堅持では「増税派」と足並みをそろえる。麻生幹事長の主張がそのまま通ることは、小泉政権以来の「改革」政策全面否定を意味する。中川秀直氏が党内基盤を失うことになり、政治的権力争いの様相が強まり、「増税派」と「上げ潮派」が「バラマキ財政派」に強く抵抗する。

結局、補正予算規模は1.8兆円にとどまることになり、国債増発決定は先送りされた。しかし、公明党が求めた定額減税については年度内に実施される方針が決定された。

事業規模11.7兆円のうち、9兆円は中小企業向けの民間金融機関融資・保証の総枠だ。GDPを増加させる最終支出の増加ではない。融資・保証の焦げ付きに備えて4000億円の財政支出が予算計上されるが、政治屋が介在する不正融資の温床にもなるだけに、信用保証実施の細目決定に際して十分な監視が求められる。

高速道路料金引き下げが盛り込まれたが、高速道路会社を含む国土交通省関連「天下り構造」にはまったく手が入れられていない。国民の貴重な財産である道路資産が私的利益獲得を追求する民営化会社に収奪される状況を是正しなければならないのに、目先の人気取りを目的とする「目くらまし」政策だけが提示された。

問題の根源は財務省にある。自民党清和会政権は財務省と癒着して、国家の利権を独占している。財務省は財務省の利権拡大に結び付かない「社会保障関係支出」、「公共事業」、「地方公共団体への紐付きでない支出」に標的を定めて歳出削減を進めてきた。

「大資本」、「外国資本」に利益を供与して「一般国民切り捨て」を推進している。「マスゴミ」は御用報道を徹底して「独占的利権」を維持する。「特権官僚」は「天下り利権」温存政策により対価を得る。「政治屋」は利権獲得者に「リベート」を支払わせる。

財務省は官僚利権を温存したままでの消費税大増税を企てている。総選挙で政権交代が実現することが財務省にとっての最悪シナリオだ。政権交代を阻止するために今回の「バラマキ政策」が起案された。しかし、総選挙が実施され、自公政権が政権を維持すれば、直ちに大増税実施への動きが始動する。そのために、「バラマキ政策」を決定するが「財政再建目標」を維持するのである。

最大の問題は財務省を基盤とする自民党清和会政権が国民経済安定化を「目標」ではなく「手段」と位置付けていることにある。本来、政治は国民生活の安定、国民の幸福を実現するために存在する。医療、年金、雇用、生存保障は国民生活そのものであり、これらの分野での施策充実は政治活動の目標であるはずだ。

しかし、清和会政権はこれらを「手段」と位置付ける。政権の目標は「悪徳のペンタゴン」=「利権互助会」の利権維持・拡大である。「利権互助会」の利権拡大にとって、国民生活を安定化させる政策は「無用の長物」だ。財務省と自民党清和会政権は平時においてひたすら、これらの政策の切り捨てに尽力してきたのだ。

「障害者自立支援法」、「後期高齢者医療制度」などが実際に始動してその問題が有権者の知るところになった。国民は「改革」の言葉の響きに騙されてきたことに気付いた。国政選挙に際して「真実」を知った国民が一斉に行動を起こせば、利権維持の構造は崩壊してしまう。

総選挙が迫り、自民党清和会政権は急遽、本格的な「偽装工作」=「目くらまし」政策を始動させることになった。中小企業融資、漁業者支援、高速道路料金引き下げ、定額減税などの施策は、すべて「総選挙対策」=「利権維持」を目的として実施される「手段」なのだ。

自公政権にとって総選挙での最大の脅威は小沢一郎民主党代表である。あらゆる手段を用いて小沢氏の影響力低下が画策されてきた。大連立構想、日銀人事、政治資金管理団体による不動産取得問題、山田洋行事件、そして民主党代表選のすべてにおいて、常に小沢氏に対する攻撃の視点が作動してきたと考えられる。

政権交代が実現して、本当に政治の刷新が実現するのか、との疑問は存在する。しかし、政権交代を実現できなければ何も始まらない。「私好みのimaginationOfil425さんが大変貴重なご高見を数多く執筆されている。小沢氏が求心力を維持し、野党が結束して総選挙を戦わなければ政権交代を実現することは難しい。

政権交代を実現させて「天下り利権」を根絶する。これが「政治の刷新」の出発点になる。「天下り利権の根絶」を実現すれば、すべてが大きく変わる。すべてが大きく変化するなかで新しい体制を正しい方向に誘導するためには、有権者の監視が不可欠だ。

有権者の監視が機能するためには、政党が総選挙に際して「政権公約」を明示することが必要である。「特権官僚の利権根絶」、「セーフティーネットの強化」、「米国に隷属しない独立自尊の外交姿勢」の政策基本方針と具体的施策を明示することが求められる。

福田政権が「目くらまし」の「総合経済対策」を示したが、有権者は政権の基本理念、基本目標を正しく洞察しなければならない。総選挙での選択は4年にもおよぶ政治状況を決定する最重要の意思表示になるからだ。

民主党は有権者に対して具体的な政権公約を早急に提示するとともに、「悪徳のペンタゴン=利権互助会政権」=自公政権の「目くらまし」政策についての正確な分析と情報をすべての有権者に浸透させなければならない。決戦の火ぶたはすでに切って落とされている。

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2008年8月29日 (金)

民主・公明代表選の「マスゴミ」報道

 民主党と公明党がそれぞれ9月21日と9月23日に党大会を開く。党代表の任期が満了し、新しい代表が選出される。民主党の小沢一郎代表に対するネガティブ・キャンペーンを展開しようと目論んでいた自公政権および「マスゴミ」各社の懸命の工作活動も虚しく、民主党は小沢氏の無投票三選を決めた。

 2006年の民主党結党以来の崩壊の危機に登場し、民主党を軸とする野党による政権奪取まで、あと一歩の地点にまで民主党を躍進させた功績を踏まえれば、小沢氏三選は当然の選択だ。

 総選挙が11月にも行われる可能性があるなかで、民主党が不毛な党内対立に無駄なエネルギーを注ぎ、政権奪取の機運を削ぐ行動を取ることを誰よりも望んできたのは敵対勢力である自公政権だ。権力に迎合し利権を死守しようとする低劣な「マスゴミ」は全力をあげて民主党を代表選挙実施に誘導しようとしてきた。

民主党代表選を自民党総裁選とまったく同じ扱いで「マスゴミ」が報道するなら、代表選を実施する意義はある。しかし、「マスゴミ」による民主党代表選報道と自民党総裁選報道とはまったく異なる。昨年の自民党総裁選報道と2006年の民主党代表選報道とをじっくり比較すれば相違は明白だ。

公明党は9月23日の党大会で大田昭宏代表の無投票再選を決定する。政権政党である公明党がまったく論議も論争もなく代表の再選を決定することを「マスゴミ」はどのように報道しているのか。

民主党は小沢代表の下で党勢を結党以来最大レベルに拡大した。小沢氏の再選に反対する民主党支持者は皆無に近い。しかし、公明党は昨年の参議院選挙でも党勢を後退させている。大田氏の再選に異論が生じるのが順当ではないのか。

 

毎日新聞、産経新聞、日経新聞の報道を以下に紹介する。

①民主党代表選について

②公明党代表選について

③民主党鳩山由紀夫幹事長の公明党代表選についてのコメント

の各社報道を以下に示す。

ただし、私が検索した範囲では毎日新聞は鳩山幹事長のコメントを報道していない。

これらの記事から「マスコミ」の「マスゴミ」体質が浮かび上がってくる。

民主党をはじめとする野党は「政官業外電=悪徳のペンタゴン」の親衛隊である「マスゴミ」を敵に回して戦闘に入ることを肝に銘じなければならない。「マスコミ」の「マスゴミ」体質をすべての有権者に伝達し、すべての有権者が「真実」を見抜く「透徹した目」を開くことによって大事が成就する。

 

毎日新聞① 民主党代表選について

【毎日新聞 2008826日 東京朝刊】

社説:民主党代表選 無投票では政策は深化せず

来月8日に告示される民主党の代表選挙は、野田佳彦広報委員長の出馬断念で小沢一郎代表が無投票で3選されることが、ほぼ確実視されている。

民主党による政権交代も視野に入る状況だけに、代表選への国民の関心は高い。国民の前に開かれた場で、民主党内の政策論争を深化させるにはまたとない機会になるはずだ。それだけに、無投票は残念な結果だといわざるを得ない。

自民党内と同様に民主党内でも、世代間対立は顕著になっている。しかし、若手の前原誠司前代表が「偽メール事件」で辞任して以来、党運営の主導権は小沢代表を頂点とするベテラン勢に移った。菅直人代表代行も鳩山由紀夫幹事長も早々に小沢氏支持を鮮明にし、結束を固めた。ベテラン勢に対抗する一番手とみられた岡田克也元代表の不出馬で、小沢氏の3選は揺るぎないものとなった。

小沢代表の下で昨年の参院選も今年4月の衆院補選も勝利した。次期総選挙で民主党が勝利すれば、90年代からの政治改革が目指した政権交代可能な2大政党制が実現する。党内論争よりも、総選挙向け挙党態勢の確立を優先させたい議員心理も選挙回避に働いた。

自民党幹事長当時から小沢氏は「裏の権力」に執着した。非自民の細川護熙、羽田孜政権でも表に出ず「二重権力」批判を招いた。しかし今回、民主党政権樹立時には、首相の座に就くことを明言。「小沢3選」は加速された。

だが、政策論争抜きでは政権担当能力は十分に保証されない民主党が掲げる政策の財源は「政府の無駄を削る」に依存し、積算根拠があいまいだ。3年前の郵政民営化総選挙では、民主党は年金の財源として消費税率の引き上げを打ち出していた。

前原氏は「代表選挙では財源論を争点にすべきだ」と述べていた。岡田氏も「(自民党内の)『上げ潮派』には懐疑的」と明言している。だが、小沢執行部になって以来、消費税率の引き上げは、事実上禁句になっている。自民党内からの「開かれた国民政党なのか」といった批判も当然だ。

野田氏は出馬断念会見で「政権交代を実現するための、まさにのろしを上げる」と、代表選の意義を語っていた。その認識には同感だが、代表選は同時に権力闘争でもあるとの自覚が、野田氏も、仲間も希薄すぎた。権力闘争は落としどころを間違えなければ、分裂促進より党の活性化につながるはずだ。

最近、小沢氏と会談した武村正義元官房長官は、二つの注文を出したという。「(小沢政権は)最低2、3年続かせるよう」「選挙準備50%、政権維持の政策準備50%」だ。両氏が協調して樹立した細川政権は9カ月足らずで崩壊した。その教訓を、民主党はもっとかみしめるべきだろう。

  

毎日新聞② 公明党代表選について

【毎日新聞 2008821日 東京朝刊】

公明党:太田代表、再選確実に 無投票の公算--来月23日、党大会

公明党は21日の中央幹事会で、9月23日に党大会を開催し、党代表選を行うことを決定する。太田昭宏代表以外に立候補の動きはなく、無投票で再選されるのは確実な情勢だ。

代表の任期は2年で、太田氏は06年9月、神崎武法前代表の後を継いだ。

太田氏は代表選立候補を明言していないが、神崎氏は代表を4期8年務めており、党内では「次期衆院選も近く、代える必要はない」(党幹部)との意見が大勢。北側一雄幹事長とともに続投の見通しだ。

「太田・北側」体制の2期目の最重要課題は言うまでもなく次期衆院選。太田氏は選挙時期について「秋以降は常在戦場」と繰り返しており、マニフェスト(政権公約)作成などの選挙準備を加速させる方針だ。【仙石恭】

  

   

産経新聞① 民主党代表選について

【産経新聞 2008.8.19 03:35

【主張】民主党代表選 政権担当能力示す好機に

 9月21日投開票される民主党代表選まで約1カ月だが、小沢一郎代表の無投票3選の流れが強まっている。

 福田改造内閣の発足などで衆院選が近づいたとの判断から、小沢氏を中心に党が結束すべきだとの意見が広がり、対抗馬擁立論は押しつぶされそうな格好だ。

 代表選を通じた論争は、政策面の不透明感を払拭(ふっしょく)し、政権担当能力を示す好機である。無投票で終われば、その機会は失われる。

 今からでも遅くはない。立候補を検討している議員は、政権交代を目指す政党としてどんな国づくりを目指すのか、小沢氏と論じ合うことを決断してほしい。

 少なからぬ国民が不安を感じているのは、民主党が政権を担える責任政党なのかである。

 民主党は、消費税を年金に投入した上で、子供手当の創設や高校授業料の無償化など盛りだくさんの施策を掲げ、その財源は補助金見直しや行政経費カットなどでまかなうとしている。だが、前原誠司副代表は「まともな政権運営はできない」と語っている

 安全保障面でも小沢氏の「国連至上主義」ともいえる対応では日米同盟関係に悪影響を与えかねないと党内から指摘されている。

 一方、行政の無駄遣いや特別会計の「埋蔵金」をめぐる議論など、自民党が取り組んでいるテーマは、民主党が発掘したものだ。道路行政の問題点を洗い出し、福田康夫首相が道路特定財源廃止を決断する流れも作ったといえよう。参院で主導権を握り、政府と対峙(たいじ)する力は大いに向上した。

 しかし、日銀総裁ポストの空白を生じさせ、揮発油(ガソリン)税の暫定税率廃止で歳入に穴をあけるなど、国政の停滞、混乱を招き、政局至上主義と呼ばれる党の姿勢も浮き彫りにした。

 この小沢氏の党運営に対し、違和感を持つ議員も少なくないようだ。それなのに真っ向から政策論争を提起しようとの意見には党内の支持が広がらない。「物言えば唇寒し」の声も聞こえてくる。

 出馬が取りざたされていた岡田克也、前原両副代表は不出馬を表明した。若手議員らの支持を受けた野田佳彦広報委員長、枝野幸男元政調会長も立候補の決断には至っていない。

 「オープンな政治」を標榜(ひょうぼう)してきた民主党はどこへいったのか。政権交代したら、どうなるかこそ、語るべきときだ。

  

産経新聞② 公明党代表選について

【産経新聞 2008.8.21 20:58

公明党、太田氏が来月無投票再選へ

 公明党は21日、党本部で中央幹事会を開き、9月末で任期切れとなる太田昭宏代表の後任を選ぶ代表選の期日を9月16日立候補受け付け、同23日投票と決めた。ただ、太田氏以外に立候補の動きはなく、無投票で再選が決まる見通し。9月23日の党大会で再任を承認する。太田氏は平成18年9月、4期8年務めた神崎武法前代表の後を受け、代表に就任した。代表の任期は2年。

  

産経新聞③ 民主党鳩山由紀夫幹事長の公明党代表選についてのコメント

【産経新聞 2008.8.26 18:54

鳩山民主幹事長が「無投票批判するなら公明党にも言ったらどうだ」と反論

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は26日、民放ラジオ番組に出演、党代表選で小沢一郎代表の無投票3選が確実となったことを自民党の麻生太郎幹事長らが批判していることに対し、公明党も太田昭宏代表の無投票再選の見通しであることを引き合いに出して反論した。

 鳩山氏は「麻生さんや古賀誠自民党選対委員長は『民主党は開かれていない』と批判するが、公明党だって(9月23日の党大会での)太田昭宏代表の続投を決めている。あの政党はこれまで(複数候補の党首)選挙をやったことがない。ご自身が連立を組んでいる相手に言ったらどうか」と、皮肉たっぷりに指摘した。

 鳩山氏の発言は「公明党に触れずに民主党だけ批判するのはダブルスタンダード(二重の基準に基づく発言)だが、自民党の公明党依存ぶりを示した」(小沢氏支持の若手)との認識を示したものだ。

 また、鳩山氏は「小沢代表の下で党は非常に良い状況だ。自民党は代表選に対抗馬が出て民主党が混乱することを期待しているだけだ」と述べた。

  

   

日経新聞① 民主党代表選について

【日本経済新聞 2008721日】

民主党研究 ㊤ 小沢流リアリズム

「正論」の後輩に踏み絵

民主党代表選まで残り二ヵ月。党内では小沢一郎代表の三選支持や対立候補の擁立模索の動きが続いている。昨年十一月の大連立構想と挫折を経て、政権与党との対決色を強めてきた同党の現状と今後を探る。

「七奉行」へ期待

結党十年を記念する政治資金パーティーが聞かれた十四日。都内で岡田克也副代表と野田佳彦広報委員長が向き合っていた。両氏の話し合いは約三十分間。代表選に出るのかどうか--。腹の探り合いが続くなかで野田氏は岡田氏の著書「政権交代」に触れてぼそりとこう語った。「いい本ですね」。岡田氏は本格政権に堪えうる正攻法を主張している。

 「民主党七奉行」。渡部恒三最高顧問がこう呼ぶ七人がいる。岡田、野田、前原誠司、玄葉光一郎、仙谷由人、枝野幸男、松本剛明の各氏。渡部氏はかつて自民党竹下派に所属し、小沢氏らとともに「七奉行」と称され頭角を現した。小沢氏以外の代表選出馬が必要とする渡部氏は七奉行に期待をかける。

七奉行は二〇〇三年の自由党との合併前から民主党に属し、国会論戦と政策の一貫性を重視する人が多い。前原氏は十六日、都内のシンポジウムで「三年は政権を担うという前提で政策を掲げている」と力説した。野田氏に近い当選二回の馬淵澄夫氏は若手数人と七日夜、京都市内に集結、「代表選をやるなら徹底的にやる」とした。

「次が最後だ」

七奉行らの「正論」に対し、小沢氏には「政局主義」「現実主義」の色彩が濃い。大連立構想が頓挫してからの小沢氏は、与党との対決路線にカジを切った。与党を追い込む政治闘争なくして政権奪取はない。

 小沢氏は自民党時代からの経験に裏打ちされたリアリズムという踏み絵を、正論を唱える後輩に突きつけているように見える。

小沢氏を支えるのは鳩山由紀夫幹事長、菅直人代表代行らベテラン議員だ。旧社会党系の横路孝弘衆院副議長(無所属)は先の国会中、小沢氏に次期首相を目指す姿勢を明確にするよう助言した。ある幹部は「小沢体制にはなりふり構わないすご味がある」と話す。

日本経団連の御手洗富士夫会長ら経済界有力者は十日夜に小沢氏、十一日夜に岡田氏をそれぞれ招いて会食した。出席者の一人は「小沢さんは政局の話。岡田さんは実直でぶれない」と評した。

十六日夜、小沢氏は都内のホテルのイタリア料理店に菅、鳩山両夫妻を招いた。赤ワイン三本を振る舞い、上機嫌の小沢氏は「今度政権を取れなかったら未来永劫(えいごう)取れない可能性がある。次が最後なんだ」と執念をのぞかせた。これに対し、若手には「次の衆院選は本格政権への 第一歩。過半数が取れなくてもその次もある」との楽観論も多い。

小澤氏三選の流れが強まり、党内には「小沢流の政権奪取戦術」に乗る空気が強い。ただし、七奉行が唯々諾々と従う雰囲気でもない。世代間の温度差はしこりなのか、前へ進むエネルギーになるのか。党内外が見つめている。

  

日経新聞② 公明党代表選について

【日本経済新聞 2008821日 22:25

公明、「太田・北側体制」継続へ

 公明党は21日の中央幹事会で、来月23日に党大会を開催することを決めた。来月に太田昭宏代表の任期切れとなるが、太田氏以外に立候補の動きがないため、無投票で再選となる見通しだ。北側一雄幹事長も続投する方向で、「太田・北側体制」が継続する。

  

日経新聞③ 民主党鳩山由紀夫幹事長の公明党代表選についてのコメント

【日本経済新聞 2008826日 22:14

民主幹事長、代表選の無投票批判に反論

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は26日、レインボータウンエフエム放送のラジオ番組で、自民党の麻生太郎幹事長らが小沢一郎代表の無投票3選を批判していることについて「公明党も太田昭宏代表の続投を決めたが、今まで選挙をやったことがない。連立を組んでいる相手に言ったらどうか」と反論した。

(ここまで引用部分。本文中の太字は私が施したもの)

 

 日経新聞の「「正論」の後輩に踏み絵」に関して、7月22日付記事「「リアリズムなき正論」は存在しない」を掲載した。以下は記事から引用。

  

「文章中に、

「小沢氏は自民党時代からの経験に裏打ちされたリアリズムという踏み絵を、正論を唱える後輩に突きつけているように見える」

との表現があるが、総選挙での勝利と政権交代を重視する姿勢のどこが「正論」と対峙するのか。

出来の良くない記事の揚げ足をとっても意味はないが、この記事が新聞社の「方針」に基づいて執筆されていると考えられる点を見落とせない。

主権者である国民にとっては総選挙の結果が何よりも重大だ。国会でいかなる論議が行われようと、「プロセス」ではなく「結果」が国民に降りかかる。

根本から政治を変革するには選挙で結果を得なければならない。総選挙で過半数を確保し、政権を樹立して初めて政策を実現できる。総選挙での勝利を伴わない論議は「絵に描いた餅」である。

記事は、

「小沢氏は「今度政権を取れなかったら未来永劫(えいごう)とれない可能性がある。次が最後なんだ」と執念をのぞかせた。これに対し、若手には「次の衆院選は本格政権の第一歩。過半数を取れなくてもその次もある」との楽観論も多い」

と記述する。

しかし、次期総選挙で民主党が政権を奪取できない場合、民主党が分裂することは明白だ。自民党は参議院民主党に手を入れて、民主党から自民党への引き抜きを図る。衆参で過半数を確保すれば政権は安定化する。

民主党最高顧問の渡部氏が自民党と通じている疑いはもとより濃厚だ。前原氏や渡部氏が執拗に複数候補者による民主党代表選実施を主張しているのは、彼らが反小沢代表の意趣を持ち、自民党と通じているからと考えるのが順当である。

予備知識のない一般読者は、見出しの「「正論」の後輩に踏み絵」の言葉によって印象操作される。「正論」にはプラスの語感、「踏み絵」にはマイナスの語感がある。さらに、マイナスの語感を持つ「踏み絵」を「後輩に」と表現することにより、「絶対権力者」が弱き立場の「後輩」に「強制」ないし「脅迫」するとのイメージが生まれる。

日経のこの記事は氷山の一角で、このようなマスメディアの手法によって、一般読者のイメージが形成される。「イメージ操作」はこうした手法を用いる。」

利権を死守しようとする「政官業外電=悪徳のペンタゴン」=「利権互助会」=「自公政権」は、一般有権者のイメージ操作に向けて手段を選ばずに攻撃を仕掛けてくる。敵の戦略を洞察して決戦を克服しなければならない。

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2008年8月28日 (木)

太田農水相任命責任を問われる福田首相

事務所費不正計上疑惑で辞任の危機に直面している自民党太田誠一農林水産大臣が、新たな証言者の登場によっていよいよ厳しい状況に追い込まれている。

太田農水相の政治団体が「主たる事務所」として届け出ている秘書官自宅と棟続きの賃貸住宅に居住する住民が「この家で政治活動が行なわれている形跡(ポスターなど)を見たことがない」との記事をブログに掲載した。住民は「池田信夫Blog」主宰者の池田信夫氏でテレビ局の取材にも応じている。

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太田農水相はこれまでの会見で「問題はまったくないと思っている」と強弁してきたが、事務所としての実態がなかったとすれば、虚偽を述べたことになる。安倍政権下で農水相の「政治とカネ」問題が繰り返しスキャンダルになり、安倍政権は致命的な打撃を受けた。

福田首相が内閣改造に躊躇した最大の理由が「身体検査」問題であったと考えられるなか、まったく同様の問題が表面化したことから、福田首相の危機管理能力が問われる。

「悪事千里を走る」事例だが、太田農水相の秘書官が池田氏の大家であったことは奇遇で、政権交代に向けて「天の時」、「地の利」が正道を歩み始めたようにも感じられる。

民主党では反乱分子の退出が始まった。「官僚主権構造」下で「政官業外電の利権互助会」の利権維持のみを追求する「自公政権」を打倒し、「国民主権構造」下で「一般国民の幸福を実現する政権」を樹立することが次期総選挙の最大の目標だ。目標を共有しない「隠れ自公勢力」には、総選挙前に故郷「利権互助会政権」サイドに帰ってもらわなければならない。野党共闘勢力が「人の和」を得ることが勝利を得るもうひとつの大切な条件だ。

この意味で、札付き反乱分子の民主党離脱を民主党支持者は歓迎する。ただし、比例代表「民主党」で当選した大江康弘議員は有権者の意思に反する行動をとることになるから議員辞職すべきである。民主党内には反党行動を取る可能性のある議員が残存しており、これらの反乱分子の反党行動を監視しなければならない。総選挙は目前に迫っている。民主党は挙党一致体制を確立して明確な政権公約を迅速に有権者の前に示さなければならない。

太田農水相の辞任を回避することは困難だ。福田政権の支持率は一段と低下すると見込まれる。国民は民意を反映する政治の実現を求めている。福田首相が濫用する日本国憲法第59条第4項の規定に基づく衆議院での3分の2以上の多数による再可決は直近の民意に反している。衆議院を解散し、総選挙を実施して初めて民意を反映する意思決定が可能になる。臨時国会での衆議院解散が強く求められる。

太田農水相の事務所費問題に関するついては、「カナダde日本語」の美爾依さんがすでに詳細な記事を掲載されているのでご参照願いたい。

総選挙が接近し、利権政治を死守しようとする自公政権はマスゴミを総動員して、政権交代阻止に全力を挙げている。29日に決定する「総合経済対策」は「利益誘導」で染め抜かれることになるだろう。

だが、一方でこれまでの「近視眼的財政収支均衡至上主義」を貫いてきた財務省が福田政権の中心に居座っているため、「基礎的財政収支黒字化目標」の旗だけは維持されるだろう。「足して2で割る」福田首相の理念のない政治決定手法は効果的な結果を生み出さない可能性が高い。

財政政策による景気支持政策が80年代以降、主要国で否定されているとの事実誤認を示す評論家がいるが、2008年に米国が実施した1680億ドルの減税を中心とする経済対策は財政政策を発動した実例だ。

私は一貫して、景気対策の「中身」を問題にしてきたが、経済学の用語を用いれば「資源配分機能」を重視してきたということになる。景気対策では、まず「規模」が問題になるが、景気対策論議が「規模」の問題に集中するために「無駄なバラマキ」が拡大してしまう。

経済の状況によっては財政政策の発動が必要な局面が存在する。経済学を正しく理解する学者の多数派の見解である。また、2001年度、2002年度の小泉政権も当初の方針を撤回して、両年度とも大型補正予算の編成に追い込まれている。

経済学を正しく理解し、歴史事実を正確に把握せずに観念的、情緒的に経済政策を論じる官僚や評論家が多いことが、適正な政策論議の実現を妨げている。

欧州では財政政策発動による経済支援よりも財政バランス改善を重視する政策方針が維持されてきたために、財政政策発動の局面は限定されてきた。

29日の総合経済対策での最大の注目点は、自公政権が経済対策を総選挙に向けての利益誘導に活用するスタンスが明瞭に示される点だ。「無駄ゼロ政策」の理念と逆行する「バラマキ財政」がふんだんに政策に盛り込まれると考えられる。

「理念の欠如」、「場当たり」、「重要問題の先送り」は政策対応姿勢として最も望ましくないものだ。総合経済対策に示される福田政権の基本特性を改めて確認することが求められる。

民主党代表選について「政策論争抜きでは政権担当能力は十分に保証されない」と自公政権の手先となって懸命に民主党批判を展開する「御用マスゴミ」は、公明党代表選挙についてまだ明確な主張を示していない。

ネットから発せられた公明党代表の無投票再選について民主党の鳩山由紀夫幹事長がラジオ案組で言及した。産経朝日日経が短くニュースを伝えたが、社説などを動員した公明党批判の主張を展開しないのはどうしたことだろう。

創価学会と抜き差しならぬ関係を持つと言われる毎日新聞は、民主党批判の記事掲載には驚くほど熱心だが、鳩山発言については紹介もしないのだろうか。

日本のマスメディアの堕落には目を覆うものがある。政権交代が実現した段階で、マスメディア偏向の実態と原因について、特別な調査委員会を設置して、すべてを明らかにする必要がある。

そのためにも、まずは政権交代を実現しなければならない。「マスゴミ」が自公政権「=政官業外電=悪徳のペンタゴン=利権互助会」による利権死守に総力を注ぐなかで、「真実」の情報を発信する基地としての「ネット・ブログ」の役割は一段と重要になる。

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2008年8月27日 (水)

深刻化するマンション不況と政府の責任

戸建住宅事業者の創建ホームズ(東証第1部上場8911)が8月26日、民事再生法の適用を東京地裁に申請し、受理された。負債総額は338億円。不動産市況の悪化で金融機関からの借り入れが困難になり、資金繰りが悪化した。前日の8月25日には首都圏を中心に分譲マンションを開発・販売するセボン(東京・新宿、山崎喜久男社長)が民事再生法の適用を東京地裁に申請し受理されている。負債総額は621億円。

不動産会社の経営破たんが相次いでいる。6月にスルガコーポレーション(東証第2部上場1880・負債総額620億円)、7月にゼファー(東証第1部上場8882・負債総額950億円)、8月13日にはアーバンコーポレイション(東証第1部上場8868・負債総額2558億円)など上場不動産会社の倒産が続発している。

マンション事業を中心とする不動産会社の相次ぐ経営破たん発生は三つの要因を背景としている。①不動産価格の下落への転換、②金融機関の貸し渋り、および貸し剥がし、③建築行政の混乱、である。米国サブプライム問題の余波で日本の不動産市場が変調を来したことが根本的な背景になっているが、行政の混乱が問題深刻化の重大な要因になっている点を見落とせない。そのなかでの不動産事業者を狙い撃ちにした銀行の貸し剥(は)がしがとどめを刺している。

問題の最大の背景は米国のサブプライム問題の余波を受けて、日本の不動産価格が下落に転じたことだ。不動産価格の下落に連動してマンション販売が深刻な不振に陥っている。本年7月のマンション発売戸数は前年同月比44.5%も減少し、11ヵ月連続の減少を記録した。また、同月のマンション契約率は53.5%で6ヵ月ぶりに50%台に低下した。

小泉政権が株価暴落を誘導したのちに欺瞞(ぎまん)に満ちた税金によるりそな銀行救済を実行した2003年以降、2007年にかけて首都圏を中心とする大都市の地価は急騰した。外国資本が多数のファンドを組成して首都圏の不動産を買いあさった。

新興不動産デベロッパーは、テナントや借家人のいる物件や権利関係の複雑な不動産を取得、権利関係を調整したうえで収益物件を建ててファンドに売却するビジネスモデルを構築し、急成長した。

円安誘導と日本の資産価格暴落誘導は、外国資本に巨大な利益獲得機会を提供した。2001年から2003年にかけての経済悪化誘導政策は日本国民に塗炭(とたん)の苦痛を与え、戦後最悪の失業、倒産、自殺を生み出したが、その裏側が外国資本に対する巨大な利益供与政策であったとの構造を有していた。

2007年半ば以降、米国で顕在化したサブプライム問題に連動して、外国資本が一斉に日本資産売却に動いた。連動して日本の不動産価格が急落した。不動産価格が下落に転じると不動産販売は一気に逆風にさらされる。不動産の買い手が価格下落を見込んで買い控えに転じるからだ。

不動産流動化ビジネスを手掛ける新興デベロッパーだけでなく、一般の住宅建設・販売会社の業況が急速に悪化し始めた。とりわけマンション建設・販売業者の経営不振が深刻化している。

マンション事業に深刻な打撃を与えたのが昨年6月の改正建築基準法施行だった。耐震構造偽装問題を踏まえて、安全性を審査する「建築確認」が厳格化されたが、政府の準備不足が露呈(ろてい)して住宅着工が激減した。

改正法成立から施行まで1年の準備期間があったにもかかわらず、法改正を所管した国土交通省の対応が杜撰(ずさん)であったことが建築確認行政停滞の主因である。

法改正の詳細を説明した技術解説書の発刊が法施行の2ヵ月後にずれ込んだ。また、建物の耐震性点検に使う「構造計算プログラム」の開発が大幅に遅れた。プログラム開発業者に法改正の詳細が伝えられるのが大幅に遅れ、大臣認定が与えられる新しいプログラムの完成が大幅に遅れた。

8月29日に7月の新設住宅着工戸数が発表される。前年比増減率は昨年6月以来、13ヵ月ぶりにプラスに転じる見通しである。その理由は昨年7月の新設住宅着工戸数が改正建築基準法施行の影響で激減したことにある。

前年比上昇率はプラスに転じるが、法改正前の水準を回復するとは見込まれていない。不動産経済研究所によると7月末の首都圏のマンション販売在庫数は前年同月比48%増に積み上がっている。不動産市況が下落に転じたために、不動産取得者の行動が著しく慎重化しているためだ。

さらに、不動産事業者の経営を圧迫しているのが、金融機関のマンション開発業者への融資姿勢の硬化である。上記破たん企業のケースでも、破たんの引き金を引いたのは、主要取引銀行の融資引き揚げだった。

銀行は税金による救済に加えて、超低金利政策による支払い金利軽減の優遇策を政府の政策から得ている。これに対して、一般事業者は金融機関が自らの損失回避を優先させて融資資金の貸し剥がしを実行すると、防衛する手段を持たない。

しかも、マンション事業不振の引き金を引いたのは、改正建築基準法施行に伴う政府の対応不足にある。行政責任をまったく示さない政府、政府の施策に庇護(ひご)される一方、一般事業者に対しては利益追求のみで対応する金融機関。2003年の平成大不況においても名も無き市民は阿鼻叫喚(あびきょうかん)の灼熱地獄(しゃくねつじごく)に放置された。

民間事業者の自己責任は厳しく問われなければならないが、行政に重大な瑕疵(かし)があり、その結果として事業活動に重大な問題が発生したマンション不況に対して、大手企業が次々に破たんする現状のなかで、政府がただ呆然と無策を決め込んでいることは糾弾されなければならない。

日本経済の不況への転換のきっかけを形成したのは住宅投資の激減である。環境関連利権に付随する住宅投資優遇措置ばかりが検討されているが、政府の行政責任が極めて重大な住宅建設激減に伴う不況深刻化、企業倒産多発に対する政府の適切で迅速な対応が求められる

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2008年8月26日 (火)

「足して二で割る」無定見な福田裁定

臨時国会が9月12日に召集され、70日の会期で開かれることが決まった。福田首相は内閣改造に続き、臨時国会の会期決定問題でも持ち前の優柔不断さをいかんなく発揮している。

8月29日には総合経済対策が決定される見通しだが、対策の骨子が決まらない。財政再建と景気対策の二つの課題を睨んで政策方針が揺れ動いているためだが、「二兎を追う者は一兎をも得ず」ことになりかねない。

臨時国会の会期問題で福田首相は「足して二で割る」裁定を働かせた。首相提案の80日と公明党提案の60日を足して2で割ると70日になる。インド洋での自衛隊による給油活動を継続するための新給油法案を成立させるには期間が不足し、会期延長が必要になる。基本方針の決定を先送りしたと解釈される。

景気対策の規模については、5兆円規模の大型補正編成の主張と、追加財源措置を伴わない1兆円規模の主張があるから、「足して二で割る」と3兆円になる。

福田政権中枢には「財政再建派」に分類される議員が配置されており、総選挙後の消費税大増税を準備している。ただ、増税派の一人である伊吹文明財務相が7月16日に「(選挙に)勝とうと思うと(有権者に)一種の『目くらまし』をしなければしょうがない」と発言しているように、選挙用対策として「目くらまし」が実行されることになった。

選挙用の「目くらまし」「偽装」は「消費税封印」、「景気対策」、「無駄ゼロ会議」の三つである。「目くらまし」の意味は、選挙向けに選挙民に人気のある政策を掲げるが、選挙が終了したら、掲げる旗をすべて入れ替えるということだ。

国民経済の安定を目的に「景気対策」を実行するのではない。選挙での得票を確保するために「景気対策」を実行するのだ。したがって、日本経済についての中期的な安心感を得ることはできない。

選挙用に景気対策を策定するのだから、その内容は当然、「利益誘導型」になる。原油高で漁業関係者の示威行動が全国的に広がったが、自公政権の利益誘導型原油高対策がすでに策定されていた。

福田政権は「近視眼的財政収支均衡至上主義」の財務省路線に乗っているから、政権発足以来、基本方針は「緊縮財政」だった。その福田政権の支持率が20%を割り込み、選挙を目前にして「集票行動」としての「景気対策」策定に追い込まれた。

「景気対策」策定を正当化するために、原油高での漁業関係者の苦境をマスゴミに連日、過熱報道させた。同時に内閣府には実質的な「景気後退宣言」を発表させた。8月25日の内閣府による「日本の需給ギャップがマイナスに転じた」との発表も、政府の景気対策策定を正当化するための環境整備である。

原油高対策に向けての景気対策として、最も分かりやすく、透明性の高い施策は「ガソリン暫定税率廃止」だ。本年4月に暫定税率は期限切れを迎えていったん廃止された。その暫定税率を福田政権は衆議院の3分の2以上の数の力で復活させてしまった。平年度2.6兆円の増税が実施されてしまった。

自公政権は一般国民を犠牲にして、「特権官僚」、「大資本」、「外国資本」、「マスゴミ」の利益だけを追求してきた。「政官業外電の利権互助会」の利権を守るためには、総選挙で敗北するわけにはいかない。総選挙で敗北しないために政策が策定されている。

年金記録問題に対する責任逃れ一辺倒の対応、障害者自立支援法、後期高齢者医療制度、非正規雇用者の激増など、一般国民に対する自公政権の対応は苛烈を極めた。選挙の直前に限って「別の顔」を見せる自公政権の「偽装」に有権者は騙されてはならない。

福田政権は郵政民営化に当初反対し、その後に賛成に転向した議員を政権幹部に登用した。特定郵便局組織票を獲得するためだ。しかし、福田首相が郵政民営化路線を否定しているのかと言うと、「小泉改革路線は継承する」のだという。すべての政策があいまいで、その場しのぎ、重要問題の先送りになっている。

自民党は総選挙での供託金没収基準の引き下げを検討している。この問題はEasy Resistanceさんがブログで取り上げ、私も7月18日付記事で記述した。背景は共産党が次期総選挙で立候補者を絞り込むことにある。得票が法定得票数に達しない場合、供託金が没収される。共産党は前回総選挙で6億円超の供託金を没収された。

次期総選挙で共産党は160選挙区で候補者擁立を見送る方針と伝えられている。共産党が候補者を擁立しない選挙区では民主党候補者が得票を上積みする可能性が高い。自民党はこの点に着目して供託金没収基準の引き下げを検討している。

自公政権を利するために選挙ルールを変えるのはルール違反だ。民主党が複数候補による代表選挙を実施しないことを「民主主義に反する」と批判する政党の行動とはとても思えない。

福田政権は「無駄ゼロ会議」を開催して「政府支出の無駄排除」をアピールしようとしているが、会議の舞台回しをしているのは財務省である。財務省の基本政策は「官僚利権を擁護し、セーフティーネットを破壊する」ことである。一般国民向けの施策は2000年代に入ってから激しく破壊されてきた。一方で、財務官僚の「天下り利権」は温存されてきた。

福田政権が「無駄ゼロ会議」をアピールするなら、「財務官僚の天下り利権の根絶」を最終結論に盛り込むべきだ。「財務官僚の天下り利権」が温存される限り、いかなる見せかけの「偽装」が施されても、それが単なる「目くらまし」であることが判明してしまう。

政府御用番組横綱格の「TVタックル」は9月1日放送で、「偽装CHANGE勢力」の広報を行うようだ。「脱藩官僚の会」に代表される「偽装CHANGE勢力」の母体は「小泉一家」である。「上げ潮派」、「TPL」、「小泉チルドレン」、「自民別働隊の知事グループ」が連携する可能性もある。

「偽装CHANGE勢力」が「官僚利権根絶」の旗を掲げても、有権者は決して信じてはならない。「偽装CHANGE勢力」の母体である「小泉一家」は5年以上の政権担当期間、一貫して官僚利権を温存してきた実績を持っているのだ。「小泉一家」が官僚利権根絶に向かう可能性はゼロである。

「偽装CHANGE勢力」は守旧型自民党に回帰した福田政権に対して反発する有権者の票を獲得するための「偽装」である。目的は「政官業外電=悪徳のペンタゴン」による「利権互助会」の利権を温存するため、政権交代を阻止することにある。

「御用マスゴミ」は自公政権の利権維持に全面協力する。御用番組東西両横綱格の「TVタックル」と「サンデープロジェクト」が足並みをそろえて御用政府広報を実施する可能性もある。

「偽装」でない「真正」の「CHANGE」は政権交代によってしか実現しない。この「真実」をネットが発信する情報を通じてすべての有権者に伝えてゆかねばならない。

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2008年8月25日 (月)

迷走する福田政権の景気対策

福田政権は8月末に総合経済対策をまとめるという。日本経済の悪化が本格化しており、景気支持策を発動することは当然の対応だが、景気対策に向けての政策スタンスが明確に示されていない。

その最大の理由は、福田首相自身の経済政策についてのスタンスが不明確だからだ。「財政再建派」と呼ばれる「近視眼的均衡財政至上主義者」、いわゆる「上げ潮派」、「積極財政派」が福田政権内部に混在している。

内閣改造で「上げ潮派」は政権中枢から排除されたが、首相が所属する清和政策研究会(町村派)が「上げ潮派」の根城であり、内閣改造に対する腹いせもあるのか「上げ潮派」が外野席から無遠慮にヤジを飛ばしている。

内閣改造、臨時国会会期設定、景気対策のすべての側面で、福田首相の優柔不断が如実に示されている。次期総選挙をいつ実施するかという、首相の最大の決定事項についても、判断が揺れ動いているのだと考えられる。

しかし、次期総選挙を創価学会の支援なしに戦える自民党議員は極めて少ない。小選挙区制度の下での選挙では創価学会による組織票が自民党候補の命運を決定する。この事情から福田政権は公明党の言いなりにならざるを得ない。

福田政権は政権が公明党に支配されている実情を批判されるから、表面上の面子を保つために、政策決定をオブラートに包まなければならなくなる。臨時国会の召集時期、会期設定も公明党の意向が主導権を握っているが、表面上は折衷案を取ったような装いが施される。

この結果、今月末にも策定される見通しの総合経済対策も「折衷」されたものにならざるを得ない。景気後退の初期に明確なスタンスに基づく景気支持策が発動される効果は極めて大きいが、中途半端な政策からは大きな効果が生まれない。

バブル崩壊不況に突入した1991年から1992年前半、景気対策発動の遅れが日本経済の悪化を加速した。1994年、1996年、2000年-2001年には、景気支持策が求められる局面で「逆噴射政策」が実施され、日本経済は崩落した。

今回、景気対策を策定するにあたっては、今回の不況の特徴を的確に掌握することが不可欠だ。同時に景気対策策定にあたっては、財政政策についての基礎的事項を十分に踏まえなければならない。

1992年1月に始動したとされる景気回復は、景気回復の期間が過去最長だった「いざなぎ景気」(1965年10月-1970年7月)の57ヵ月を超す戦後最長の景気回復だとされているが、その実感はまるでない。

「感無景気」(住友生命募集創作四字熟語)の命名は的確だ。2002年から2007年の日本経済の実質成長率は年平均1.8%で、米国の2.6%を大幅に下回っている。また、この期間の名目成長率は年平均0.6%で米国の年平均5.3%成長の10分の1程度の伸び率だった。ほぼゼロ成長だったのだから「感無」は当然だ。

ゼロ成長の下で大企業の企業収益が史上最高益を更新してきたことは、その分、中小企業と労働者の分配が減少したことを意味する。2003年には破綻の危機に直面した大銀行が税金投入により救済された。一般企業が次々に破綻し、毎年3万人以上の自殺者が生み出されたなかで、中小企業経営者の自殺も激増した。一方で、大資本に対してだけは特別の優遇策が実施された。

財務省の歳出削減路線が標的にしたのは国民生活を守る「セーフティーネット」だった。障害者、高齢者、一般労働者、母子世帯などに対する「セーフティーネット」が破壊された。特権官僚の「天下り利権」にはまったく手をつけず、一般国民の生活だけが犠牲になった。

また、超金融緩和策が継続され、日本円は2000年から2008年にかけて米ドルを除く主要通貨に対して暴落した。対ユーロレートでは2000年10月に1ユーロ=88円だったのが本年7月には1ユーロ=170円にまで暴落した。米ドルも円と同様に暴落したが、この暴落で日本政府は100兆円の損失を生んだ。しかし、現在までその責任が追及されていない。

円暴落誘導の為替政策によって利益を得たのは輸出製造業だった。経済団体で主導権を握る製造業は円暴落政策によって、輸出から莫大な利益を確保したのだ。提供された利益の一部を還元するがごとく、経済団体は自民党に対する献金を激増させた。

「感無景気」においてまったく増加しなかった国民所得の分配において、「大資本」に対する分配が「激増」し、「労働」に対する分配が「激減」したことを踏まえて、景気対策が講じられなければならない。

また、この期間、国民生活の「安心」の原点である「セーフティーネット」が激しく破壊された。大資本の意向だけを反映させ、一般労働者を「非正規雇用地獄」に突き落とす労働行政が実施された。若年層を中心に「ワーキングプア」を激増させたことが、日本社会全体に暗い影をもたらしている現実を直視しなければならない。

景気対策策定においては、「一般労働者」、「経済的弱者」、「中小企業」に対する施策が打ち出されなければならない。「大資本」は企業収益が減益に転じるにしても、史上空前の利益を計上しているのだから、特別な施策を必要としていない。

財政政策発動に際しては、以下の三つをしっかりと踏まえるべきだ。

第一は、マクロの視点での景気対策のGDPへの影響が「支出増加額+減税額」に依存することだ。財源調達が国債であるか政府資産流用であるかの違いは景気対策の効果に影響しない。

第二は、財政健全化にとって最も重要なのが経済の安定成長確保であることを明確に認識することだ。1997年、2000-2001年の橋本政権および森・小泉政権は、「近視眼的財政収支均衡至上主義」に基づく緊縮財政政策を採用して、景気悪化を通じて財政赤字を激増させた。2001年のケースでは橋本元首相が小泉首相に対して「過ちを繰り返すな」と進言したにもかかわらず、小泉政権が同じ轍を踏んだ。

第三は、景気対策の具体的施策において、「利権」に直結する「裁量」支出を排除し、「制度」によって支出が自動的に執行される「プログラム支出」を中核にすべきことだ。「一般労働者」、「経済的弱者」、「中小企業」に対する施策を組み合わせて対策を策定すべきである。労働行政も抜本的な方針転換を打ち出す必要がある。

また、制度的な「減税」を検討するべきだ。「所得税減税」、「ガソリン税暫定税率廃止」を検討すべきである。

第一の点について補足すると、「上げ潮派」が「霞が関埋蔵金」を活用すれば景気対策において国債発行を伴わずに景気対策を実行できると提言している。しかし、経済学的視点からはまったく意味のない論議であることを認識しておく必要がある。

政府が保有している「資産」を景気対策の財源とするべきだとの主張で、元財務省職員の高橋洋一氏が提言している(『文藝春秋』2008年9月号所収「新「霞が関埋蔵金」50兆円リスト」など)。

資産を500万円、負債を700万円抱えている企業が、新規に10万円の支出をするときに、新たに10万円の借金をするのと、手持ち資金を10万円取り崩すことの間に財務の健全性上の違いはほとんどない。

10万円取り崩すと確かに借金を増やさずに済むが、その分、資産が減少するから、差し引きすれば同じことになる。「朝三暮四」の論議をふりかざす必要はない。2001年度の小泉政権は国債発行金額33兆円を30兆円に粉飾した。政府資産売却・流用の手法を用いれば、いつでも同様の「粉飾」を行えることを認識しておくことが重要なのだ。

景気対策の財源を見かけ上の「国債」にするか「粉飾」で「偽装」するのかの論議を政府関係者が行うのは「藪へび」だ。これまでの「粉飾」の実態も明らかになってしまう。財政赤字論議が「負債」金額だけで行われるのは間違っており、「負債」から「資産」を差し引いた「純負債」を問題にすべきことは言うまでもない。

「純負債」の水準で考えると、日本は財政危機に直面していない。ただし、社会保障制度については、根本的な制度再構築が不可欠だ。

優柔不断の福田首相は今月末に「折衷案」をまとめるだろう。しかし、結局は選挙目当ての「バラマキ」政策になる。利益誘導で「票」を買おうおとする姿勢がクローズアップされるだろう。しかし、福田政権は総選挙後の「大増税」という「真剣」を隠し持っている。「狼」が選挙の直前だけ猫なで声をだす「子羊」に化けることをしっかりと認識しておかねばならない。

政権交代によって「利権政治」を排除して「一般国民の幸福を追求する政府」を樹立することだけが国民を救済する道である。

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2008年8月24日 (日)

一斉に民主党攻撃を開始した「御用マスゴミ」

野田佳彦氏と枝野幸男氏が出馬断念を表明し、民主党代表選で小沢一郎氏が無投票三選されることになった。民主党に複数候補による代表選を実施させて小沢一郎氏に対するネガティブ・キャンペーンを展開しようと目論んでいた御用マスメディア=マスゴミは一斉に民主党批判の論説を公表している。

民主党批判の程度から各マスゴミの権力迎合度=汚染指数が読み取れる。韓国では国営放送KBS(韓国放送公社)が李明博政権批判を展開して、大統領がKBSの鄭淵珠社長を解任するとの騒動が発生しているが、マスメディアが政権批判を表明できる点で、日本よりは民主主義の基礎的条件が格段に整っている。

かねてより述べているように、自公政権がマスメディアを総動員して複数候補による民主党代表選実施をけしかけているのは、代表選を通じて小沢一郎氏のネガティブ・キャンペーンを展開しようと目論んでいるからだ。

2006年4月に小沢氏が民主党代表に就任して以来、自公政権は小沢氏の影響力を低下させるために懸命の工作活動を展開し続けてきた。その工作のなかで中心的な役割を担ってきたのが御用タレント代表の田原総一郎氏である。

田原氏は民主党代表選についても前原誠司氏などの代表選立候補を執拗に後押ししてきた。自公政権が小沢氏に対する極度の警戒を示すのは無理もない。民主党は小沢氏が代表に就任して以来、大躍進を実現しているからだ。

2006年4月に解党の危機に直面していた民主党が同月の衆院千葉7区補選で奇跡的勝利を得た。昨年7月の参議院選挙では参議院第一党の地位を確保する大勝利を収め、参議院での与野党逆転を実現した。

与野党が総力戦を展開した本年4月の山口2区補選、6月の沖縄県議選でも民主党は連勝し、いよいよ決戦の総選挙に臨む局面に立ち至った。この状況下で、小沢氏が無投票で三選されることに疑問を差し挟む余地はない

企業破綻の危機に直面したタイミングで社長に就任し、2年間で業績をV字型に回復させ、史上最高益を実現した社長に交代を迫る株主は存在しない。社長交代を望むのは、ライバル企業と社内の反乱分子だけだろう。

民主党代表選は民主党議員のために実施されるのではない。民主党を支持する有権者の意向を現実の政治に反映するために実施されるのだ。民主党支持者の大半は、総選挙が目前に迫る現在の局面で、民主党が党内抗争にエネルギーを注ぐことを望んでいない。小沢氏の代表再選は圧倒的多数によって支持されているのであり、小沢氏の当選は揺るぎようがない。

マスゴミが代表選を通じて小沢一郎氏批判を大規模に展開する謀略が存在する事実は、ネット上での情報発信などにより徐々に有権者の間に浸透しつつある。総選挙は早ければ11月にも実施される。民主党がいまなすべきことは、挙党体制の確立と総選挙に向けての政権公約の早期確定であり、政権公約を迅速に有権者に示すことが求められている。党内抗争に時間とエネルギーを注ぐことを求めるのは民主党弱体化を求める勢力だけだ。

産経新聞は

【主張】「野田氏出馬断念 政策競わずに民主主義か」(2008.8.23 03:07

と題する論評を発表した。

 記事は「民主党は、代表選を通じて政策論争を深める絶好の機会を封印しようとしているようだ」の一文で始まる。

さらに、「代表選で日本をこうするという政策論争を国民の前に示し、立候補者が競い合うことは党活性化にとどまらず、日本の民主主義の信頼性を高める。そうした好機を自ら葬ろうというのは情けない」と続く。

民主党が党として国民に信頼される責任ある政権公約を提示することが求められているのであって、複数候補による代表選実施は本質的に重要なことでも不可欠なことでもない。

現局面では小沢氏が求心力を高め、総選挙に向けての党のエネルギーを最大に引き上げることが求められているのであり、党内抗争による党の分裂誘導は敵対勢力のみが考えることだ。

産経新聞は民主党の代表選実施を執拗に求めてきた。8月19日には、

【主張】「民主党代表選 政権担当能力示す好機に」(2008.8.19 03:35

の論説を掲載し、代表選実施を要求した。

同記事は、

「(民主党は、)日銀総裁ポストの空白を生じさせ、揮発油(ガソリン)税の暫定税率廃止で歳入に穴をあけるなど、国政の停滞、混乱を招き、政局至上主義と呼ばれる党の姿勢も浮き彫りにした」と記述し、偏向し切った同社の権力迎合体質を臆面もなく表出している。

 日銀総裁人事を混迷させた主因は、財務省の天下り利権擁護に執着した福田首相の行動にある。日銀人事に参議院の同意が必要であることは法が定めている。福田首相がいかに財務省の天下り利権擁護に固執しようとも、法律の定めに従い、福田首相は参議院が同意し得る提案を示す責務があったのだ。「法の支配」を冒涜したのは福田首相であり、問題の責任を民主党に転嫁する産経新聞の主張には合理性のかけらも存在しない。

 ちなみに、産経新聞は5月5日付記事「政界混迷で注目浴びる「ネット政談」 人気ブロガー「やってられないわ」断筆宣言」で、「ぐっちー」こと山口正洋氏、「雪斎」こと櫻田淳氏、「かんべえ」こと吉崎達彦氏の3名のブログ執筆者を「人気ブロガー」として取り上げ、民主党批判の論説を掲載した。

記事では日銀人事について、

「雪斎氏は、民主党の日銀総裁・副総裁人事をめぐる対応について「次から次から『別の理由』を持ち出しては、不同意にしている」と喝破し、第二次世界大戦中の日本軍がガダルカナル作戦やインパール作戦で「兵力の逐次投入」の愚行を犯したことになぞらえて「不同意理由の逐次投入」と指摘していた。

 ぐっちーさんも、「政治のためには中央銀行および世界経済が犠牲になってもしかたない、というのが民主党の考え方だということだけはよくわかった」と、代案を示さない民主党を厳しく批判している。

 かんべえさんは、ねじれ現象の下での国会の混乱について「『民主主義のコストだ』『二大政党制への生みの苦しみだ』などという人もいますけど、正直、あほらしくてついていけませんな」。突き放した言い方だが、国民の多数は同様の見方をしているのではないか。」

と紹介している。また、3名のブログ執筆者について同記事は、

「ネット上で展開されるあまたの政治談議のなかでも、人気サイト、人気ブロガーたちの視点は、政治報道に携わる者にとって気になるものだ。啓蒙(けいもう)を受けることも少なくない。」

と最大級の賛辞を送っている。

 記事中に登場する山口正洋氏について改めて説明する必要はないが、山口氏は同氏のブログ記事が盗用されたとして福島中央テレビのアナウンサーを訴えながら、私に関する重大なねつ造記事を掲載した問題について、現時点でもなお、適正な対応を示していない人物である。

産経新聞はブログ記事盗用問題を大きく報道しながら、山口氏のねつ造記事掲載問題に頬かむりをしたままである。報道機関として備えるべき倫理観をかけらも持ち合わせていない新聞社が民主党の代表選に対して、驚くべき偏向論説を掲載し続けるのは、順当と言えば順当なのかも知れない。

民主党の複数候補による代表選実施を執拗に迫ってきたのは産経新聞だけではない。日経新聞も同様だ。日経新聞の田勢康弘氏は8月23日のテレビ東京番組で民主党批判を滔々と語っていた。

本ブログ7月22日付記事「「リアリズムなき正論」は存在しない」に日経新聞の偏向記事についての論評を記述したので、ぜひご高覧賜りたい。

また、自民党との大連立構想による小沢氏の影響力低下を画策した中心人物は読売新聞の渡辺恒雄氏だ。マスメディアが例外なく政治権力の御用機関と化していることがよく分かる。

「国際評論家小野寺光一の「政治経済の真実」」主宰者の小野寺光一氏「カナダde日本語」美爾依さん「晴天とら日和」さん「パタリ」bsan3さんさん、天木直人氏、他多くの同志とともに小沢氏の無投票三選を求めてきた。自公政権によるメディア・コントロールの深い闇を認識する志ある者は、マスゴミが執拗に求める民主党代表選を取り巻く謀略の危険性を憂慮してきたのだ。

公明党は9月23日の党大会で任期満了を迎える太田昭宏現代表の後任代表を選出するが、早々に太田氏の無投票再選が決定されている。マスゴミは公明党の代表選について、なぜ口をつぐむのか。公明党は政権を現在になっている政権政党だ。政策論争や民主的な党内手続きが存在するのかどうかをメディアは監視する責務を負っているのではないか。

次期総選挙に際して有権者に周知しなければならないことは、現在のマスメディア報道が政治権力によって完全にコントロールされているという「真実」だ。一般国民が「マスコミ」だと思っているマスメディアの正式名称が「マスゴミ」であることを、すべての有権者に正しく認知してもらうことが不可欠である。

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2008年8月22日 (金)

彼(敵)を知らざれば一戦も殆(あや)うし

民主党の野田佳彦氏が代表選出馬を見送った。代表選出馬に必要な20名の推薦人確保が難しくなったためだと報じられている。私は本ブログで小沢一郎氏を無投票で再選すべき主張してきた。その流れが確定的になったことを喜ばしく思う。

多数の民主党関係者が本ブログを閲覧してくれていることを知った。一人の市民の見解として受け止めていただいていることに感謝の意を表する。

決戦は次期総選挙である。私が小沢氏の無投票三選を求めているのは、ひとえに日本の政治を「利権集団のために存在する政治」から「一般国民のために存在する政治」に転換させるためである。

小泉政権以降の自公政権は、「弱肉強食奨励」、「官僚利権温存」、「対米隷属外交」を基本路線として政治権力を濫用してきた。警察、検察権力だけでなく裁判所権力をも支配下に置き、マスメディアを完全にコントロールして独裁的な権力濫用を続けてきた。

四権を支配する専制的な政治手法により、日本の民主主義は重大な危機に直面している。言論人と呼ばれる人々の大半が権力の走狗になり下がった。権力に屈しない人物にはおぞましい手段による不当な弾圧が加えられたと考えられる。

「改革」の美名の下に国民の生存権保障に不可欠なセーフティーネットが次々に破壊されてきた。その一方で、官僚利権は完璧に温存され、自民党清和会(町村派)が基盤を置く財務省、警察・検察勢力は、権力をさらに増強した。

「改革」の名の下に実行されたのは「利益供与」と「セーフティーネット破壊」だけだ。郵政民営化、道路公団民営化、住宅金融公庫廃止は「利益供与」政策である。貴重な国民資産が特定の利権集団に破格の条件で提供されたのだ。住宅金融公庫廃止は銀行業界に対する利益供与以外の何者でもない。

一方で、高齢者、障害者、母子世帯、低所得者などに対するセーフティーネットが次々に破壊されてきた。一般労働者も雇用条件悪化を推進する労働行政、増税、社会保険料負担増加、などの苛政に苦しめられてきた。人々は「改革」の言葉の響きに騙されてきたのだ。

政治屋・特権官僚・大資本・外国資本・電波が癒着して利権を欲しいままに独占する「利権互助会の構造」=「政官業外電=悪徳のペンタゴンの基本構造」により、一般国民は悲惨な状況に追い込まれた。 

自公政権は公的年金と医療保険という根源的なセーフティーネットの重要性を無視してきた。一般国民の生活の安定=幸福の実現など自公政権の眼中になかったのだ。

自公政権は高齢者、障害者、生活困窮者など、政府が真っ先に手を差し伸べるべき対象に冷酷無比な対応を示し続けた。自公政権は一般国民の生活の基盤である雇用の安定を破壊する方向に労働行政の舵を切った。

非正規雇用者が溢れ、一生懸命に汗水たらして働いても年収が200万円に届かない勤労者が大量に生み出された。その多くが若年労働者だ。彼らが将来を絶望し、自暴自棄に走るとすれば、その責任の一端が政府にあることは明白だ。

小泉政権は金融市場の制度的な歪みを活用し、不法行為の境界線上を泳ぐことによって巨万の富を手中にする者を成功者として絶賛し、「がんばった人が報われる」理想的な社会だと喧伝した。国民が「勝ち組」と「負け組」に二分され、「勝ち組」が利益を独占して「負け組」の不幸を嘲る(あざける)風土を生み出したのは小泉政権である。

「官僚主権」による「利権互助会のための政治」を「国民主権」による「一般国民を幸福にする政治」に変えなければならない。そのための決戦の場が次期総選挙なのだ。政治を刷新するには「政権交代」が不可欠である。次期総選挙で、「利権互助会の幸福を目指す政治体制=自公政権」を退場させ、「一般国民の幸福実現を目指す新しい政権」を樹立しなければならない。

次期総選挙での政権交代が実現しなければ、政治を刷新する機会は半永久的に消滅してしまう危険がある。小沢一郎氏の「次期総選挙が最大で最後のチャンス」の表現は政治のリアリズムに裏打ちされている。

私は2006年4月7日に小沢一郎氏が民主党代表に選出された時点から、一縷の希望を持って今日を展望してきた。「直言」サイトに私は、「日本の政治に一筋の黎明が見えた」(2006年4月11日)「民主党が提示すべき三つの主張」(2006年4月26日)の二つの文章を発表した。当時の見解と現在の見解に基本的な変更点はない。

自公政権は前原前執行部下の民主党と「馴れ合い政治」を維持することを強く望んでいた。表面で対立を装いながらテーブルの下で手を握る「新55年体制」を維持しようと望んでいたのだ。

偽メール問題で前原氏が失脚し、小沢氏が党首として登場したのが大誤算だった。民主党の菅直人元代表は自公政権との癒着政治を絶対に受け入れない人物である。小沢-鳩山-菅のトロイカ体制は自公政権にとっての最大の脅威になった。

爾来、自公政権は小沢一郎氏の失脚を画策し続けてきた。①大連立騒動、②日銀総裁人事問題、③民主党代表選、のいずれもが小沢氏の求心力低下を目的に画策されてきたことは間違いない。微力ながら私も自公政権の謀略を成功させないために行動した。

御用言論人代表の田原総一郎氏が、「サンデープロジェクト」や各種寄稿を通じて小沢氏の影響力低下を目的とするさまざまな演出に痛々しい尽力を示し続けてきたことは、これまでの事実経過を一覧すれば明白である。

小沢氏が求心力を維持して「決戦の総選挙」に臨まなければ、政権交代の「大事」は実現しない。もちろん、政権交代は「国民の幸福を目指す政治」を実現するための出発点であって到着点ではない。政権交代を実現させる有権者が妥協を許さぬ監視を維持することで「最終目標」が成就される。

その意味で道のりは決して平坦でなく、かつ長い。しかし、強い「意志」が無ければ「大事」は「成就」しない。

「志有る者は事(ことつい)成る」(後漢書)

また、

「彼を知り己を知れば百戦して殆(あや)うからず」

である。

自公政権は小沢一郎氏に対するネガティブ・キャンペーンをマスメディア総動員で展開するために、民主党の複数候補による代表選挙をけしかけてきた。

「パタリ」bsan3さんが指摘するように、マスメディアは連立与党のひとつである公明党で太田昭宏代表が9月23日の党大会で無投票再選されるのをなぜ批判しないのか。民主党が複数候補による代表選を実施しないことを社説まで動員して批判しておきながら、公明党については記事にもしないのは完全に公正さを欠いている。

福田首相は臨時国会を9月12日に召集する方針を示しているが、これは民主党が代表選を実施して9月下旬まで実質審議入りできないことを念頭に入れたものだったと考えられる。公明党の言いなりとの批判を和らげるための偽装と考えられるのだが、民主党代表選出が無投票になると9月中旬から審議入りになる。このなかで9月12日召集を貫けるのかどうか、注視が必要だ。

複数候補による民主党代表選を誘導しようとするなどの自公政権のすべての行動は、「政官業外電の利権互助会のための政治体制」=「自公政権」の利権を死守するための策略である。利権互助会の利権死守活動は民主党内部にまで触手が伸びている。敵の全貌、敵の戦略のすべてを掌握しなければ確実な勝利を得ることはできない。

勝利を手中に完全に収めるまで、片時も油断は許されない。

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2008年8月21日 (木)

器の小さな政治家

自公政権がマスメディアを総動員して複数候補による民主党代表選実施をけしかけているのは、代表選を通じて小沢一郎氏のネガティブキャンペーンを展開しようと目論んでいるからだ。

民主党内の反小沢派議員が代表選に立候補すれば、小沢代表を激しく攻撃することになる。自公政権は対立候補の小沢批判を総選挙キャンペーンに活用し、支配下のマスメディアに徹底的に反復連呼させる。

民主党内の反小沢代表派議員は次期総選挙での野党大勝を望んでいない可能性がある。民主党が次期総選挙での政権交代に失敗する場合、小沢代表は代表を退くだけでなく、その次の総選挙で引退する可能性が高い。このことから民主党内の反小沢代表派議員が、次期総選挙での民主党敗北を希望している可能性すらある。

次期総選挙で政権交代が実現しない場合、自民党は参議院民主党に手を入れるだろう。民主党から自民党に移籍する議員が生まれる。自民党は参議院での過半数確保に動く。このとき、民主党は解体される。

政界大再編が起こる可能性が高い。民主党議員のなかで密かに自民党と通じる議員は、次期総選挙での民主党勝利を望まず、総選挙後の政界再編で自民党勢力と連携しようと考えている可能性が高い。

民主党の渡部恒三最高顧問はもとより反小沢代表のスタンスを保持している。元参議院議員で小沢氏の参謀役を務めてきた平野貞夫氏は当初から、渡部恒三議員の行動に対する疑念を表明してきた。

渡部氏は複数候補による民主党代表選推奨者だが、小沢氏の成功を希望していない可能性が高い。現在の民主党は旧民主党と旧自由党の合併によって作られた。民主党内には吸収合併された党の党首が代表になり、選挙での成功後に党内での地位を一段と強めることに対する屈折した感情が存在している。

民主党の野田佳彦氏が代表選に出馬する意向を固めたと伝えられている。反小沢一郎代表派の議員は、複数候補による代表選実施に執着している。上述したように、民主党代表選を実施して小沢一郎氏に対するネガティブキャンペーンを展開することを強く求めているのは自公政権である。

田原総一郎氏に代表される御用言論人、御用テレビ番組、御用全国紙は小沢一郎批判をフル展開しようと手ぐすねをひいて待っている。小沢一郎氏の再選はこれまでの実績に照らして動かしようがなく、また総選挙を目前に控えて全精力を総選挙対策に注がねばならない重要局面で、民主党が複数候補による代表選挙を実施する意味は極めて乏しい。

政権交代が実現すれば民主党代表が内閣総理大臣に就任することになる可能性が高い。将来の首相就任に向けて布石を打っておきたいとの政治家としての野心を理解できないわけではないが、政治家として最も重要なことは、すべての判断において「無私の精神」が貫かれているのかどうかだ。

今回の民主党代表選において複数候補による選挙を主張するほとんどの民主党議員が「私」を優先している。民主党を支持する有権者の大半は次期総選挙での政権交代実現を希求している。

小泉政権以来の「弱肉強食奨励」、「官僚利権温存」、「対米隷属外交」を軸とする自公政権が日本社会を崩壊させ、多くの善良な一般国民が不幸に突き落とされるなかで、自公政権に終止符を打ち、「国民の幸福を実現する新しい政府」を樹立することは、民主党および野党支持者の切実な希望なのだ。

民主党は2005年の総選挙で大敗した。郵政民営化を旗印にした小泉政権に対して民主党は「セーフティーネット重視」、「官僚利権根絶」、「対米隷属粉砕」を掲げて正面から戦うべきだった。岡田克也代表率いる民主党は明確な戦略を示すことなく総選挙で惨敗した。

2006年年初、小泉政権は①ライブドア、②輸入牛肉危険部位混入、③耐震構造偽装、の3点セットに加えて防衛施設庁汚職が重なり、窮地に追い込まれていた。小泉政権を救済したのは民主党前原誠司代表が主導した偽メール問題だった。前原氏体制で野田佳彦氏は国対委員長を務めており、偽メール問題に深く関与していた。

偽メール問題に関しては、野田佳彦氏が神楽坂のバーで「イヤー、いろいろあったけど、墓場まで持ってくしかねぇなー」と言ったと民主党の馬渕澄夫議員がブログに記述した。

2006年に偽メール問題で民主党が崩壊の危機に直面した際に代表に就任したのが小沢一郎氏だ。代表就任直後の千葉7区衆院補選で民主党に勝利をもたらした。2007年参議院選挙では参議院での与野党逆転と民主党第一党を実現させた。本年4月の山口2区衆院補選、6月沖縄県議会選でも民主党に勝利をもたらした。

いま、日本の政局は最大の決戦を迎える局面にある。次期総選挙が日本の命運を分けると言っても過言ではない。この局面での民主党代表選である。

民主党支持者の意思を尊重し、次期総選挙での勝利に向けて全精力を注ぐ考えがあるなら、今回の民主党代表選は無投票で小沢氏3選を決定するべきである。民主党代表選挙に参加できるサポーター制度は、自民党組織がサポーターになりすましてサポーター選挙を撹乱することのできるものである。代表選が実施される場合、この攪乱を受ける可能性が濃厚なのだ。

「政官業外電=利権互助会の幸福を目指す政治」を排除し、「国民の幸福を目指す政治」を実現するには、総選挙で野党が勝利し、政権交代を実現することが不可欠である。極めて重大な局面で政権交代阻止を目指しているとしか考えられない民主党内部の反党行為、民主党支持者に対する背信行為を、政権交代実現を希求する有権者は大きな声を上げて糾弾しなければならない。

政党の外からこのような警告を発しなければならない現状を是正できなければ、次期総選挙での政権交代実現は覚束なくなる。野田氏出馬を回避し、次期総選挙への対応に全力を傾ける方向に民主党が行動することを強く希望する。

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2008年8月20日 (水)

「フライデー」名誉毀損訴訟での勝訴確定

週刊誌「フライデー」誌2004年4月30日号が事実無根の虚偽内容の記事を公表して私の名誉を著しく傷つけたことについて、株式会社講談社に対して名誉毀損損害賠償を求めた裁判(平成19年()第9897号損害賠償等請求事件)で、7月28日、東京地方裁判所は原告である私の訴えを認め、被告らに対し、原告に110万円の支払を命じる判決を示した。被告側は控訴期限までに控訴せず、判決が確定した。

フライデー誌は「過去に7、8回、同様の行為で厳重注意を受けている」などの記述を掲載したが、記事内容は事実無根である。公表されている事件以外に私が警察と関わりを持ったことはただの一度も存在しない。判決は記事内容が真実でなく、また真実と信じる相当の理由もないと認定した。

問題の「フライデー」誌は2004年4月16日に発売された。事件が初めて報道されたのは4月12日だったが、記事を書いた記者Kは公判で、12日に事件を知り、13日に取材行為を開始し、14日に原稿を入稿したという。

フライデー誌の虚偽報道は一連の虚偽報道の先駆けとなる事案である。私が無実を訴えている時点で、虚偽の情報に基づいて私に対する負のイメージを世間一般に流布した点で、極めて悪質であり、私の蒙った被害は極めて甚大だった。

4月21日の公判で、記者Kは懇意にしている警視庁担当の記者から「過去7、8回、同様の行為で厳重注意を受けた」という話を聞き、その情報が正しいかどうかを旧知の警察関係者に確認したと証言した。

その警察関係者が過去の犯罪歴にアクセスできる人に調べてもらい、「まあ、そうだ」、「おおむね正しいよ」などと言ったので情報が正しいと思い、記事を書いたと証言した。

同日の公判では原告代理人が記者Kに問題のファイル名を尋ねた。公判を傍聴したひらのゆきこ氏によると、記者Kは記憶を辿るような仕草をしながら、「見てもらったのは、犯罪歴照会証明書という名前だったような気がする」と答えた。ひらのゆきこ氏は名誉毀損損害賠償請求訴訟についても、多くの有益な記事を発表してきてくださっている。

公判で被告代理人は文書を特定しないまま、警察の内部記録の文書送付嘱託を申請した。私は事実無根の真実を明らかにするために、もしそのような文書が存在するのなら被告側からではなく原告側から文書送付嘱託を申請してほしいと原告代理人に要請したが、原告代理人は被告代理人からの文書送付嘱託申請に反対した。その理由は「文書送付嘱託による被告側の探索的証拠収集を認めるべきでない」というものだった。

裏付けを取らずに記事を掲載して名誉毀損損害賠償を請求された被告が、記事掲載時に確認していない情報を裁判のプロセスを利用して探索的に証拠収集することを認めると、今後の同種名誉毀損損害賠償請求訴訟に悪用される悪しき前例を作ってしまうことを避けるためだと説明を受けた。

被告代理人が法廷で断定的表現を用いて前科前歴の存在を述べたことについて、原告代理人は被告代理人の行為が新たな追加的な名誉棄損行為にあたる可能性があるとの判断から求釈明書を裁判所に提出した。被告代理人は発言の根拠を説明できていない。

警察内部の文書は示されなかったが、公表されている事件以外に私が警察と関わりを持ったことは一度もない。記者Kの証言をそのまま信用することはできないが、記者Kが証言した人物を中心に考えると、記者K、警視庁担当記者、警察関係者、過去の犯罪歴にアクセスできる人、のいずれかが虚偽を述べたことになる。

記者Kが独自に虚偽の情報を捏造して報道した可能性も否定はし切れないが、事件報道当初から複数の媒体が似たような虚偽情報を流布したことを踏まえると、警察当局が虚偽情報を意図的に流布した疑いが強くなる。そうだとすると、警察の情報「リーク」による重大な人権侵害が生じたことになる。

原告代理人が提出した第5準備書面では、この問題を以下のように記述した。

「リークとは意図的に秘密を漏らすことである(三省堂、大辞林、広辞苑も同じ)。犯罪報道による人権侵害の原因として、警察のリーク情報による情報コントロールの危険が指摘されてきた。

報道関係者は警察の流す情報が公式発表でない場合は格段に、その情報が意図的なリーク(すなわち意図的な情報コントロールのための虚偽情報の配布)はないか、の警戒感を鋭くして警察の情報コントロールに操縦されないように情報の真偽を確かめなければならない。

原告が「現代日本経済政策論」の著者であって、小泉政権下の経済政策について舌鋒するどい批判を行っている著名な経済評論家であればなおのこと、警察の独自情報が原告を陥れる公権力の濫用的行使ではないかとの報道関係者としての懐疑をもつべきところであった。」

(中略)

「「リーク情報」とは、意図的に漏らされる情報のことを指すところ、特に、本件記事のような犯罪(事件)報道の場合には、警察(官)や検察(官)が、意図的にマスコミに対して流す捜査情報のことを言う。

前述の通り、いわゆる「相当性」に関して、最高裁判所が厳しい裏付取材を要求するのは、リーク情報など公式発表でない情報のもつ高度の危険性(虚偽情報をリークされることのよって生じる書かれる人の人生・運命をも左右してしまいかねない危険性)を十分に理解し、報道関係者の高い注意義務を設定しているがゆえである。」

さらに、原告第5準備書面は、被告会社である講談社が、「僕はパパを殺すことに決めた」秘密漏示罪被疑事件の捜査過程や被告会社の編集課程の問題点につき、同社のホームページに調査委員会報告書を掲載していることを指摘した。被告株式会社講談社は同報告書において、リーク情報の危険性に言及し、検察庁(官)によるいわゆる「リーク情報」に対して、厳しい批判的見解を表明しているのだ。

民事訴訟弁護団団長の梓澤和幸弁護士が主宰されているNPJ(News for the People in Japan民事訴訟に関する情報を掲示してくださっているのでご高覧賜りたい。 

フリー・ジャーナリストの高橋清隆氏は、私が巻き込まれてきた冤罪事件を詳細に追跡してきてくださっているが、講談社名誉毀損事件についても、重要な指摘を含む記事を繰り返し発表してくれている。

高橋氏が「情報リークで「犯人」づくりも意のままに」と表現されるように、国民が確認できないファイルがあるかのように偽装されて、虚偽情報がリークされ、マスメディアが裏付けを取らずに報道すると、重大な人権侵害が多発することになる。

高橋氏は「あいまいな犯罪歴ファイルの恐怖」でも問題を指摘されている。2004年事件では、横浜から私を追った神奈川県警警官の公判証言が事件の重大部分で二転三転した。現場での目撃証言における物理的に重大な矛盾も多数明らかになった。私の無実を明白に示す防犯カメラ映像は警察によって消去された。一方で、マスメディアは警察がリークした虚偽情報を異常に過熱した態様で流布したと見られる。

  

フライデー事件の公判では虚偽情報の出所が明らかにされなかった。国家権力が個人を陥れるために虚偽情報を意図的に流布したのなら、それは重大な犯罪行為だ。政権交代が実現しなければ真相解明は難しいだろう。巨大な権力の闇は深く、真相解明には多大な困難を伴うと考えるが、真実を追求し、必ず真相を明らかにして参りたい。

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2008年8月19日 (火)

「決戦の総選挙」必携三箇条

福田首相の優柔不断さは首相としての資質に疑いを抱かせるものだ。公明党・創価学会の支援なしに総選挙を戦えない自民党は、公明党の言いなりになり始めている。公明党は、①2009年7月の東京都議会選挙と総選挙日程を切り離すこと、②池田大作創価学会名誉会長の参議院への参考人招致を回避すること、の二つを軸に動いている。

総選挙で与野党が逆転する場合には、公明党が自民党と訣別し民主党に擦り寄ることも視界に入っているのではないかとの憶測も生じている。総選挙と都議会選挙日程を切り離すのは、公明党の行動の自由度を高めるためとも考えられる。

とりあえずは自公政権での乗り切りを模索する。そのためにすべての政策対応を次期総選挙に焦点を合わせて策定する。福田首相はもはや自分の判断でものごとを決することのできない状況に追い込まれている。この実情に照らせば、いっそのこと公明党議員に首相を務めてもらう方が分かりやすい。

麻生太郎幹事長は公明党の意向を反映していると見られている。福田首相の支持率が低迷する場合、首相を麻生氏に代えて総選挙に臨むオプションが用意されたのが8月1日の内閣改造だ。公明党の意向を反映する麻生幹事長を軸に、総選挙に向けての与党の政策がまとめられる。

総選挙に向けて自公政権が提示する新政策が「偽装消費税封印」、「偽装無駄ゼロ政策」、「偽装景気対策」の「偽装3兄弟」である。有権者は「偽装」に騙されてはならない。

自公政権は非自公票の受け皿として「偽装CHANGE」勢力を用意する可能性がある。「反官僚利権」を装う偽装集団だ。福田改造内閣で排除された「上げ潮派」、「TPL」、「小泉チルドレン」を中心とする「小泉一家」、「小泉一家」直系の「脱藩官僚の会」、自民別働隊の知事グループが連携して「偽装CHANGE」勢力を立ち上げる可能性がある。

しかし、「偽装CHANGE」勢力が官僚利権を根絶する可能性はゼロだと考えられる。「偽装CHANGE」勢力=「小泉一家」の構造を考えれば、官僚利権を根絶する可能性はゼロと考えざるを得ないからだ。

小泉政権は5年半にわたって独裁権力を濫用した。三権プラスマスメディアの四権を実質的に独占し、専制的に権力を行使した日本で初めての政権だった。小泉政権にその意思があれば、官僚利権を根絶することは十分に可能だった。しかし、小泉政権は財務省、警察庁、検察庁を軸とする自民党清和政策研究会(町村派)が基盤を置く官庁の利権を死守した。小泉政権は官僚利権最大の擁護者として行動した。

「小泉一家」が官僚利権根絶に動く可能性はゼロだと私は確信する。小泉政権が発足した瞬間から、私は小泉政権に対して「天下り根絶」を訴え続けた。政府系金融機関改革は最も分かりやすいリトマス試験紙だった。小泉政権に「天下り廃止」の意思があるなら、財務省からの天下りを廃止すべきだったが、小泉政権は当然のことながら天下りを完全に温存した。

だから国民は「偽装CHANGE」勢力に騙されてはならない。「偽装CHANGE」勢力は「政治権力=政治利権」を死守したい自公政権が「権力維持だけを目的に用意する自民別働隊」なのだ。

自民党は「政官業外電=悪徳のペンタゴン」による癒着構造の上に乗って権力を欲しいままに独占し、利権を享受し続けてきた。官僚は「天下り」を軸とする「官僚利権」を獲得することと引き換えに、自民党利権政治に全面協力してきた。

従来の「政官業」癒着の構造に、新たに「外国資本」、「電波=マスメディア」を利権構造に組み込んだのが小泉政権だった。「政官業外電」が強固な「利権互助会」を構築し、一般国民から甘い蜜を吸い続けた。一般国民は利権集団に身も心も吸い尽くされ、生存することさえ困難な状況に追い込まれた。

一般労働者の3分の1は「非正規雇用地獄」に送り込まれた。将来を担う若年層では2分の1が地獄送りである。自公政権は若者が自分の将来に絶望し、自暴自棄になる原因を生み出してきた。

戦後の混乱期に努力を積み重ねて日本を発展させた高齢者は、ようやく平穏な余生を送ろうとする局面で人間の尊厳を傷つける酷(むご)い仕打ちを受けている。小泉政権が野党の反対を押し切って導入した「後期高齢者医療制度」は、高齢者に対して「病気で医者にかかるのは現役世代の迷惑であることを自覚しろ」と言わんばかりの制度だ。

ハンディキャップを負った障害者が生存権を脅かされずに生きてゆける社会の構築を目指さなければならないのに、「障害者自立支援法」は冷酷に障害者に対する政府支出を切り込んだ。暫定的に高率税率を適用しているガソリン税は、適用の目的であった道路整備が実現した時点で、本則基準の税率に戻すべきものだ。しかし、自公政権は期限が切れた暫定税率を衆議院の数の力で復活させた。国民から奪い取った金は死んでも返さない体質が滲み出ている。

総選挙に向けて「利権死守を至上目的とする自公政権」が「手段を選ばぬ」行動を示すことは間違いない。当然、支配下にあるマスメディアを総動員する。国民が「自公政権の偽装攻勢」に騙されないためには、野党が結束して真実を国民に伝えなければならない。

決戦となる総選挙に際して銘記すべき重大事項が三つある。三つの重大事項を確認し、すべての有権者に浸透させることが必要だ。

第一は、政権交代の最大の狙いが「日本の政治の主役を変える」ことにあることだ。現在の自公政権下の政治構造は「政官業外電」の「利権互助会」が利権を欲しいままに吸い尽くす体制だ。一般国民が「悪徳のペンタゴン」に食いものにされ、搾取されてきた。

「政官業外電」が吸い尽くしてきた利権を正当な権利に姿を転換し、一般国民の手に引き戻すことが政権交代の目的なのだ。「政官業外電」の利権を守る新しい政権が誕生してもまったく意味はない。野党の中心に位置する民主党はマニフェストにこのことを明記しなければならない。「政官業外電の利権互助会を幸福にする政治」を排し、「国民を幸福にする政治」を構築することが政権交代の目的である。

第二は、総選挙に際して自公政権が示す景気対策が「偽装景気対策」であり、「偽装消費税増税封印」が図られることを明確にすることだ。「近視眼的な財政収支均衡至上主義」を強硬に推し進め、日本経済を破壊しつくしてきた小泉政権以来の自公政権は、今回もまた「無原則」、「無節操」、「無定見」の「バラマキ財政」に動く。

小泉政権も2001年度と2002年度の両年度にわたって、それぞれ5兆円の追加財源確保を含む超大型補正予算編成に追い込まれた。「小泉政権が財政出動せずに不況を克服した」との説明は嘘である。町村官房長官も先般のNHK日曜討論で嘘の説明をした。

福田政権は「2011年度基礎的財政収支黒字化」の目標を掲げながら、大型補正予算編成に動くだろう。「政治の品格」が問われる。しかも、財政出動は利権支出一色に染まるだろう。利権財政支出をエサにして選挙での自公応援を迫るのだ。

内容から言えば「バラマキ財政」は選挙目当ての「買収行為」そのものだ。公職選挙法は個別の「買収」を規制するが、国家ぐるみの買収を取り締まらない。

有権者が知らなければならないのは、自公政権が総選挙後に消費税増税を実行することだ。伊吹文明前自民党幹事長が明言したように、消費税について総選挙前は「目くらまし」することが確認されている。自公政権が維持される場合には、消費税大増税が待ち構える。伊吹前幹事長の発言は動かぬ証拠だ。

第三は、「利権互助会を幸福にする政治」と「国民を幸福にする政治」を見分ける明確な争点が「天下りの根絶」になることだ。福田政権は「無駄ゼロ会議」を組織して、「無駄ゼロ政策」を偽装する。

しかし、どのような「偽装」を施そうとも「天下り根絶」を明示しない「無駄ゼロ政策」は「偽装」にすぎない。「無駄」の中核は「天下り」に存在するのだから、「天下り」を根絶しなければ「無駄」は「ゼロ」にはならないからだ。「無駄ゼロ会議」がいかに「無駄な」会議であるのかは、財務省からの「天下り」根絶がまったく論じられないことで明らかになるだろう。

本当の「無駄ゼロ政策」が「ゼロ」の「無駄な会議」だから「ゼロ=無駄会議」と名称を変更すべきと思う。

民主党が「政官業外電=利権互助会を幸福にする政治」を「国民を幸福にする政治」に刷新しようとするなら、選挙公約に「天下り根絶」を明記しなければならない。「天下り」が維持される限り、政治の本質は変化しない。

民主党内部に潜伏する「隠れ自公派」が「天下り根絶」に反対なら、総選挙前に故郷の自公に帰るべきだ。

「利権互助会」に占拠されている日本の政治権力を国民の手に奪還することを野党が足並みを揃えて訴えるなら、野党は全面的な選挙協力を実施すべきだ。1996年10月の総選挙では、非自民票が新進党と民主党に分散したために、自民党が漁夫の利を得て勝利してしまった。その結果、日本経済が壊滅に向かった。

1996年の二の舞を回避しなければならない。共産党は民主党攻撃よりも自公政権攻撃に軸足を置くべきだ。民主党は共産党、社民党、国民新党と選挙協力を実施すべきだ。これらの政党にとって最も大切なことは、政治権力を利権互助会の手から国民に取り戻すことを希求する有権者の切実な声に正面から応えることだからだ。

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2008年8月18日 (月)

内外株式市場に変化の兆候

内外株式市場の環境に変化の兆候が見られ始めている。世界の株式市場は米国株式市場に連動する傾向を強く有している。米国株式市場の変動を見極める必要があるが、原油市場と米ドルに重要な変化が観察されている。

『金利・為替・株価特報』では、2008年6月7日号に株価下落見通しを提示した。原油価格急騰に伴うインフレ懸念と金融引締め観測が株価下落を誘発させると見通した。

7月16日にバーナンキFRB議長が議会証言でインフレ抑制を最優先課題に位置付ける考えを表明した。私は本ブログ7月17日付記事に、「NY株価は15日の10,962ドルを底に、目先反発する可能性が高い。(中略)これまでの際限のないドル安、原油高、株安の連鎖から解き放たれて、株価反発局面を期待することができるが、目先の反発で安心感が広がったのちの再調整圧力を警戒する必要がある」と記述し、株価反発予想を示した。

NYダウは5月2日の13,058ドルをピークに7月15日の10,962ドルまで2096ドル、16.0%下落した。11,000ドルを割り込んだのは2006年7月21日以来2年ぶりである。

日経平均株価は6月6日の14,489円をピークに7月15日の12,754円まで1735円、12.0%下落した。13,000円を下回ったのは本年4月15日以来3ヵ月ぶりである。

7月16日のバーナンキ発言を転換点に内外株価は反発した。NYダウは7月23日に11,632ドルまで値を戻した。その後、7月28日に11,131ドルまで反落、8月11日に11,782ドルまで反発、8月13日には11,532ドルに反落するなど、一進一退の推移を続けている。

日経平均株価はNYダウに連動した推移を続けている。7月15日に12,754円の安値を記録したのち、7月24日に13,603円に反発、8月5日に12,914円まで反落、8月11日に13,430円に反発、8月14日に12,956円に下落するなど、13,000円を挟んで一進一退の推移を続けている。

7月16日のバーナンキ発言を受けて、内外株価が反発し、一時的に安心感が広がったのち、株価は不安定な推移を示した。インフレ懸念が残存し、金融不安と金融引締め観測を払拭できていないためだ。

しかしながら、最近の金融市場の変動を観察すると、中長期的に重要な変化が生じ始めている可能性があり、十分な考察が求められる。米ドルの変動に大きな変化が生じている。

現段階でトレンド転換と断定することはできないが、2001年以来継続した趨勢に明確な変化が見られている。仮にトレンドの転換ではなく一時的な反動であるとしても、短期的には重要な変化であり、短期の金融変動においては重要な影響を与える可能性がある。

米国経済は①景気悪化、②金融不安、③インフレ懸念、の3つの問題に直面している。7月中旬には原油価格が1バレル=147ドルまで上昇し、3つの問題の悪化が懸念された。7月15日に米ドルはユーロに対して1ユーロ=1.60米ドルのユーロ発足以来の最安値を記録した。米ドルはユーロに対して2000年10月の1ユーロ=0.82米ドルから半値に暴落した。

7月16日のバーナンキ発言を契機に、金融市場が大きな変化を示している。WTI原油先物価格は1バレル=147ドルから1バレル=113ドルに急落した。米ドルの対ユーロレートは1ユーロ=1.46米ドルに反発した。

米国の金融政策は超緩和状態を維持しているが、原油価格高騰と米ドル下落の長期トレンドが大きな変化を示している。8月14日に発表された7月の米国消費者物価指数は季節調整後前月比0.8%、前年同月比5.6%上昇した。前年比上昇率は1991年1月の5.7%以来、17年半ぶりの大幅上昇になった。

金融政策運営において重視されるコア指数は前月比0.3%、前年同月比2.5%上昇した。コアインフレ率はFRBの許容上限である2%をやや上回っているが、安定基調は維持されている。

エネルギーを含む総合指数の上昇率は極めて高いが、原油価格が急落して安定すれば、総合指数の上昇率はやがて大幅に低下する。原油価格がピークアウトするなら、米国のインフレ懸念は次第に後退することが予想される。

また、米ドルはユーロだけでなく、英ポンド、加ドル、豪ドルなどの主要通貨に対しても大幅に反発した。2000年以降の米ドルの趨勢的な下落トレンドが修正局面を迎えた可能性も考えられる。

FRBの政策金利であるFFレートが本年4月に2.0%の水準にまで引き下げられた。昨年9月の5.25%の水準から3.25%ポイントも引き下げられ、金融超緩和状況が生み出されているため、原油価格下落や米ドル反発が定着するかどうか、まだ予断を許さない。

しかし、長期トレンドに大きな変化が生じていることは確かであり、少なくとも短期的には原油価格下落、米ドル反発の影響が金融市場に広がる可能性が高い。

中期トレンドの上昇転換につながるのかについては慎重な見極めが必要だが、日米株価が当面上昇傾向を強める可能性が高まっている点に留意すべきだ。

今週は22日(金)にバーナンキFRB議長が毎夏恒例のジャクソンホールでのシンポジウムで講演する。米国のインフレ見通しとFRBの政策対応について、バーナンキ議長がどのように言及するか注目される。

日本では福田政権がこれまでの「基礎的財政収支黒字化」路線から、一転して「バラマキ財政」路線に転換する様相を強めている。総選挙に向け、利権を維持するには手段を選ばぬ無節操さが示され始めている。政策スタンスの変節を政治的視点から論評しなければならないが、これとは別に経済政策が日本経済に与える影響を分析しなければならない。

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2008年8月17日 (日)

民主党副代表岡田克也氏に問う

11月23日総選挙実施の可能性を記述したが、総選挙実施が早まる可能性が高まっている。「神州の泉」の高橋博彦氏が「国民の生存権を脅かす自公政権に終焉をもたらそう」のエントリーを掲載された。早期の総選挙実施に備えて、自公政権を終焉させるために志有る者が力を合わせて、より有益な情報発信に努めなければならないことを改めて強く感じさせていただいた。

臨時国会の召集時期は福田首相の求心力を図るバロメーターだ。弱体化した福田政権は公明党の意向に引きずられる傾向を強め、臨時国会召集が9月12日にずれ込む可能性が高まっている。

臨時国会でインド洋での自衛隊による給油活動を延長する法案を衆議院での再可決によって成立させるためには、公明党の賛成と長期の会期が必要である。臨時国会での成立を図るには、遅くとも9月上旬に国会を召集しなければならない。仮に9月上旬に臨時国会が召集されても、十分な会期が確保されなければ法律は成立しない。

福田首相は早期の国会召集方針を繰り返し表明してきた。通常国会が事実上閉幕した6月20日には、8月の国会召集方針を明言したが、7月17日の自公幹事長・国対委員長会談で公明党の北側一雄幹事長が異論を表明し、8月召集の可能性が低下した。

公明党の支持母体である創価学会は来年7月の東京都議会選挙での都議会与党勝利を至上課題としている。この事情から総選挙と都議選の時期の接近を強く嫌っている。総選挙結果によっては自民党との連立を見直すことも視界に入り始めているのではないかとの憶測も生まれている。

元公明党委員長の矢野絢也氏が創価学会に対して訴訟を提起し、国会から参考人として招致されれば喜んで出席するとの意向を表明している。矢野氏はその際には創価学会の池田大作名誉会長の参考人招致を求める考えを示しており、参議院で過半数を確保する野党は参議院での池田氏参考人招致を検討する構えを示している。

公明党はこのような事情を踏まえて、臨時国会召集を9月下旬に遅らせ、会期も短く設定しようとの意向を示しているようである。またインド洋での給油活動を延長させるためのインド洋給油法の期限延長に対しても慎重な姿勢を示している。

福田政権は景気対策を策定する方針を示し、臨時国会に補正予算を提出する方針である。臨時国会を景気対策国会に変質させ、給油法案を先送りする構えを示していることから、11月から1月にかけての総選挙実施の可能性が濃厚になり始めている。

1996年10月20日に橋本政権の下で総選挙が実施された。非自民の得票が新進党と民主党に分散された結果、自民党が勝利して消費税大増税が実施された。比例区での得票率は自民党32%に対して新進党28%、民主党14%で、新進、民主合計の得票率は42%で自民党を大幅に上回ったが、小選挙区選挙の特性により、自民党が多数議席を確保した。

民主党を中心とする野党は、総選挙を通じての政権交代に全精力を注ぐべきである。早ければ総選挙は11月23日にも実施される。民主党は9月21日の代表選挙を有効に活用しなければならない。党内対立を煽るだけの代表選になるなら実施は有害無益だ。党内対立に時間を割く猶予は存在しない。

民主党の岡田克也元代表が『文藝春秋2008年9月号』に「小沢さんと私は違う」と題する文章を発表した。表題小見出しには「「一度裏切った人間は二度裏切る」ことを私は学んだ」と記されている。

民主党内で活発な論争が展開されることは望ましいことだが、総選挙を目前に控えたこの時期に、党代表批判とも受け取れる文章を一般誌に発表する岡田氏の見識が疑われる。

岡田氏は文章の最終部分で、

「自民党を離党後、現在に至るまで、政治家が極限状態において、ある時は裏切り、またある時は裏切られる様を目のあたりにしてきました。そこで学んだことは、一度裏切った人間は二度裏切るということです。

 政治家に求められる最も大切な資質は「信頼」だと思います。私は国民の皆さんに対して、どこまでも真摯に向き合っていきたい。」

と記している。

 岡田氏が「裏切り」と表現するものが具体的に何を指すのかが問題になるが、文章前段に「裏切り」についてのエピーソードが伏線のように記されている。

「政治改革関連法案についての与野党合意が成立し、小選挙区制導入が決まった夜、美味しそうにビールを飲み干した(小沢氏の)姿、突如、新進党の解党を決めたため、「これは有権者への裏切りです」と食ってかかる私に見せた(小沢氏の)憮然とした表情など、今も脳裏に深く刻み込まれています。」(括弧内は筆者補注)

 岡田氏の文章で政治家の「裏切り」が表現される箇所はこの部分以外には1箇所しかない。小沢代表が昨年提示した自民党との大連立について、岡田氏が「有権者への裏切りに他ならない」と記述した部分である。

 一般的な読解能力をもって岡田氏の文章を読むと、

「小沢氏は有権者に対して二度「裏切った」過去を有しており、三たび「裏切る」可能性が高い」

と主張していると受け取れる。総選挙を直前に控えたこの大切な時期に、党代表に対するこれほどの激しい批判を一般国民向けに発信する岡田氏の真意はどこにあるのか。

 小沢氏は小泉「偽装改革」路線に一貫して反対を貫き、一般国民が小泉「偽装改革」の正体にようやく気付き始めたなかで、2006年から2008年にかけて、民主党代表に就任したうえで自公政権を打倒するための野党としての活動を着実に進展させた実績を有している。前原氏や岡田氏は小泉「偽装改革」の欺瞞性を十分に見抜けなかったと批判されても反論できない。

 仮に総選挙を通じて政権交代が実現するとして、その後の民主党の行動を監視する主役は国民である。小沢代表が有権者の意思を無視する行動を取るなら、有権者が黙っていない。岡田氏がそのような懸念を抱くなら、民主党内部で、しっかりと意思を強固に固めるのが先決である。岡田氏が民主党を離党するならともかく、離党もせずに一般国民に愚痴を示しても得るものはない。

 岡田氏は文章のなかで「三つの改革」の提案を示している。具体的には①「社会保障制度改革」、②「地方分権改革」、③「財政構造改革」だ。このなかで岡田氏は、将来的に増税は避けられず、そのための議論を今からスタートさせるべきだと主張する。

 次期総選挙に向けて民主党幹部である岡田氏が提示した提案に対して、私は岡田氏に二つの質問を提示したい。

ひとつは「官僚の天下り根絶」の言及がないことについてだ。社会保障制度を再構築するために、私も将来的には国民負担増大を検討しなければならないと考える。しかし、その大前提として、「特権官僚の特権」の根絶が不可欠だ。

「官僚主権構造」が日本の構造改革の本丸である。「特権官僚の天下り利権」を根絶して初めて「無駄の排除」の言葉が意味を持つ。官僚出身の岡田氏は「天下り根絶」を公約として示すことができないのか。これが、第一の質問だ。

いまひとつは、道路特定財源問題についてのスタンスだ。岡田氏は「暫定税率廃止」よりも「特定財源の一般財源化」に意味があると主張しているが、これは財務省の主張と同一だ。財務省は財務省にとっての利権を意味する「一般財源」の増大を追求している。道路財源の「特定財源」から「一般財源」への変更は、税財源利権の国交省から財務省への移転の意味しか持たない。

道路整備のために「暫定的に」高率税率が適用されてきた。道路整備が進展し、目的を終えたのなら、税率を本則基準に戻し、税財源を国民に返還するのが筋である。「特権官僚の天下り利権」排除を進めず、一般国民への負担の押し付けを放置するのは、政策の手順として間違っている。

民主党が自公政権を打倒しての政権奪取を目指すのであれば、「政・官・業」の癒着構造の上に立つ自公政権の利権構造打破を示すべきである。新政権が官僚利権と大資本利権を擁護し、一般国民に対するしわ寄せを放置する政権であるなら、政権が交代しても国民生活は改善されない。

民主党はいま、総選挙を目前に控えて、責任ある政権公約を国民の前に早急に提示すべき局面に立っている。党の結束を示し、「官僚主権構造の日本」を「国民主権構造の日本」に刷新する責任ある公約提示が求められている。有権者の意思から遊離した民主党議員の猛省を求めたい。

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2008年8月16日 (土)

「美しい地上に生きる」という贈り物

「こづかい帳」さんの言葉に胸が詰まった。

「いのちの電話」のひとの言葉。

「みんなが、つらく、そして、脆くて弱いのよ。」

「生きていれば、今よりもっとつらいかもしれない。でも、生きていて、つらいということがなんだっていうの?」

人の世の理不尽・不条理は尽きることがない。

私も絶望的な理不尽と不条理に直面して手折れかけた。みんなが、つらく、そして脆くて弱いのだと思う。

人類の歴史を振り返っても、理不尽は絶えることがなかった。文明の発生以来、支配と被支配関係は脈々と続いてきた。

『知られざる真実-勾留地にて-』に次のように記した。

「世に存在する理不尽、不条理。人生で遭遇するさまざまな試練にどのように立ち向かい、何を目指して生きればよいか。大きな試練に直面するなかで、私は素晴らしい人と巡り会うことによって、ひとつの解答を得た。愛を注ぐこと、愛こそが他のなによりも大切であることを知った。」

「この世に生を受けてから息を引き取るまで、大きな試練や困難に直面することなく生を全うする人もいるだろう。幸福な人生だと思う。しかし、他方で多くの人が試練や困難に直面する。理不尽や不条理は絶えることがない。人は試練や困難を乗り超えねばならない。

 その過程で人は多くを学ぶ。試練や困難を克服する上で「愛すること」の大切さ、偉大さに気づく。傷つく心を癒すために無償の愛を注いでくれる人がたくさんいてくれることを知る。」

 「いのちの電話」のひとは無償の愛を注いでくれたのだと思う。

 『知られざる真実-勾留地にて-』第三章「不撓不屈」12「弱くてもろい社会」には次のように書いた。

「すべての人が平和に幸せに生きてゆくには、社会が良くならなければならない。多くの人が豊かに平和に暮らしている陰に、多数派ではないけれども辛く苦しい思いをしている人がたくさんいることを忘れてはならないと思う。」

(中略)

「私たちは社会のマジョリティー・多数派の陰に隠れているマイノリティー・少数派にもっと目を向けるべきだ。これが政治本来の役割だと思う。政治が利権や大衆人気に走れば、マイノリティーの問題は捨て置かれる。

 みんな同じ人間だ。上も下もない。努力を注ぐことは大切だが、結果が努力と比例するとは限らない。真面目に努力している人が浮かばれず、不正ぎりぎりのすき間を縫い、人の心を踏みにじって社会の階段を登りつめる人もいる。権力に迎合し、癒着して利権をむさぼる人も多い。これが現実だ。

 弱者をしっかり支える社会を創るべきだと思う。どんな境遇に生まれた人でも「生まれて良かった」、「生きて良かった」と思える社会の仕組みをどうしたらつくれるのか考えねばならない。」

 ヘンリー・オーツさんが言われるように、「弱者」という言葉は誤解を招きやすい。本当は人間に「強い」も「弱い」もない。正確に言えば人間は皆弱い。境遇や環境によって「強く」感じたり、「弱く」感じたりするだけだ。すべての人が生存権を脅かされることなく「生きがい」を感じて生きてゆける社会を創り出さなければならないと思う。

 小泉「偽装」改革は生存権を否定する風潮を作った。

 人間の尊厳を損なう非道を日本社会に蔓延させた。

 「特権官僚」、「大資本」、「外国資本」と「政治屋」、「マスメディア」が結託し、日本を冷酷な社会に変容させた。

 私たちは「人間の心」を取り戻さなければならない。

 飯田史彦氏の著書『生きがいの言葉』の冒頭メッセージから、私も力をもらった。拙著に紹介したが、以下に引用する。

    

「あなたはまだ、その時じゃないわ。

まだ、そちらでの仕事が終わってないもの。

あなたはそこに残って、一瞬一瞬を精一杯に生きなければならないの。

美しい地上に生きるという贈り物を、味わわなければならないのよ。

これだけは、いい残しておくわね。

夕日も花も大切な人も、ひとつひとつ、喜びをもって見つめなさい。

そして、ほかの人にも、その喜びを、教えてあげなさい。

愛を注いであげなさい。

愛こそが、ほかのなによりも大切なものだから。

母さんは、いつも、あなたのそばにいるわよ。

(先だった母から、後を追って死のうとする娘へのメッセージ)」

   

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2008年8月15日 (金)

「生きてこそ」の命

終戦記念日の今日、第2次世界大戦に関するいくつかのテレビ番組が放映されている。そのなかのひとつに、サイパン島での日本軍玉砕のなかで生き延びた女性と海軍兵だった男性が出演されていた。

女性はサイパン島で家族とともに米軍の攻撃に追い詰められた。当時女性はまだ子供だった。女性はジャングルを逃げて多くの日本人が自ら命を絶った「バンザイクリフ」に追い詰められ、女性も命を絶つ覚悟を固めたという。「バンザイクリフ」は島のなかで日本列島に最も近い場所に位置するという。

バンザイクリフの断崖に向かって降りてゆく時に亡くなられた父親の上司に呼び止められた。「いつでも死ぬことはできる。あせらずいまはとにかく上にあがりなさい」

その夜、米軍に拘束されたという。女性はジャングルを逃げ惑う途上、爆弾の破片に傷ついた妹を手当しようとした父親の背中に別の爆発の破片が刺さって亡くなられた場面を涙ながらに語った。

凄惨な戦場を逃げ惑うなかで、女性は美しい文字で日記を綴っていた。その日記を読み上げながら当時の状況を話した。

グアム島から生還された男性は、1年間の日々を生き抜いたグアム島の小さな砂浜の地を60年余ぶりに踏みしめて、日本に帰還してからも、いつもこの浜を思い出していたと語った。

多くの戦友が自決したなかで、現在まで生き延びた男性は、かつての同僚への哀悼の気持ちを語るとともに、悲惨な戦争を2度と起こしてはならないとしみじみと語った。当時の軍歌を口ずさみながらグアムの地を歩む男性の姿から、当時の前線兵の姿が偲ばれた。

長崎の永井隆博士は「戦争に勝ちも負けもない。あるのは滅びだけだ」言葉を残した。

敵も味方も前線に立つ者は戦争など望んでいない。グアムのジャングルで1年を生き延びた男性は「生きようとするエネルギー」が命をつないだことを語った。

「生きて」こその命だ。命を失えば、そこですべては終わる。

生き延びられた2人の証人の胸には、命を落とされた多数の人々への哀惜の念が深く刻まれていることと思う。

クリントーイーストウッド監督映画「父親たちの星条旗」に込められた真のメッセージが「戦争を美しく語る者を信用するな。彼らは決まって戦場にいなかった者なのだから」だったのではないかと沢木耕太郎氏は評した。

クリントーイーストウッド監督は「ずっと前から、そして今も、人々は政治家のために殺されている」と語る。安全な場所で戦争を指令する指揮官と戦場で命を落とす前線兵と爆撃にさらされる名もなき市民。この二重構造が近現代の戦争の基本構図だ。

戦場で前線兵が口ずさむ軍歌には、罪なき人々を戦場に送る戦争指導者の薄汚れた意図が込められている。

前線にあるのは「滅び」だ。「滅び」の戦争を美化してはならない。戦争の悲惨さを語り伝え、戦争と大量破壊兵器の廃絶に向けて力を注ぐのが日本の務めであると思う。

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2008年8月14日 (木)

警察・検察の「裁量」と「天下り」

「カナダde日本語」の美爾依さんが8月12日付記事「「1600年体制」からの脱却」を紹介してくださるとともに、警察官僚の天下りについての貴重な情報を紹介してくれた。7月のアクセス解析でも丁重なコメントをいただき、心から感謝している。

総選挙が迫り、利権死守に血道をあげる自公政権は目くらましの「偽装3兄弟」新政策(「偽装景気対策」、「偽装無駄ゼロ政策」、「偽装消費税増税封印」)を用いて国民を幻惑する可能性が高い。

また、福田改造内閣中枢から排除された「小泉一派」が「脱藩官僚の会」や「自民党別働隊知事グループ」などと連携して「偽装CHANGE」勢力を立ち上げるかも知れない。

しかし、国民は騙されてはいけない。自公政権の狙いは「権力=利権」維持だけなのだ。小泉政権以来、日本と日本の国民を食いものにして利権をむさぼってきた、政治屋(政)、特権官僚(官)、大資本(業)、外国(外)、マスメディア(電)は、利権構造を死守するために必死だ。

「偽装」の向こう側に利権集団の高笑いが隠されている。「偽装」を暴き、国民本位の政権、政治を実現するために正しい情報を発信して国民を誘導しなければならない。同時に、被支配者の地位に安住せずに自分たちの手で政治の実権を利権集団から奪い取る気概を、国民自身がしっかりと持たなければならないことを国民に気付いてもらわなければならない。

利権集団=「悪徳のペンタゴン」有権者多数を「B層」と蔑視している。利権集団=「悪徳のペンタゴン」にとって国民は「利権維持の観点から選挙で与党に投票させる対象」であり、「権力を維持するための道具」にすぎないと彼らが考えていることを正確に知らなければならない。

韓国ではマスメディアの一角を担うKBSやMBCが政権批判の報道を展開し、政治権力がマスメディアを完全支配する日本と比較すれば健全な状況が残されているが、支持率低迷にあえぐ李明博(イ・ミョンバク)政権は8月11日、鄭淵珠(チョン・ヨンジュ)KBS(韓国放送公社)社長を解任した。

これに対して国際記者連盟(IFJ)は「韓国メディアに対する政府の政治的干渉を非難する」とする声明を出し、MBC報道番組「PD手帳」に対し、検察が「事実歪曲」を主張していることにも触れながら、憂慮の意を表明した。

政治権力がマスメディアを支配し、情報操作によって世論誘導を図ろうとするのは各国共通の現象だ。日本ではマスメディアが身も心も政治権力に迎合してしまっており、ジャーナリズムの健全な非難精神が消滅してしまっている。このなかで世論を喚起することは至難の業であるが、ネット社会の草の根から正しい情報を発信してゆかねばならないと思う。

志を同じくする情報発信者が「大きな目標」を実現するために力を合わせることが不可欠だと思う。

さて、美爾依さんが紹介してくださったMy News Japanの記事「警察天下りを受け入れるダメ企業393社リスト」は非常に重要だ。拙著『知られざる真実-勾留地にて-』第一章「偽装」7「摘発される人・されない人」にも記述した。

企業が摘発されるとき、当事者が「逮捕」されるか「在宅」で書類送検されるのかとの間には天と地の開きがある。拙著に紹介した2004年3月26日の森ビル・六本木ヒルズで起きた6歳男児の回転ドア死亡事件。六本木ヒルズの回転ドアでは2003年4月から2004年2月までに32件の事故が発生していたことが明らかにされた。森ビル側の管理責任は極めて重大だった。

森ビルの役員ら3名と回転ドアの販売元「三和タジマ」の役員ら3名の計6名が書類送検されたが「逮捕」されなかった。森ビル社長の森稔氏も責任を問われなかった。

船場吉兆の湯木正徳前社長らは書類送検されたが逮捕されていない。しかし、北海道「ミートホープ」、秋田「比内鶏」の社長は逮捕された。「詐欺罪」容疑が逮捕の根拠かも知れないが、「不正競争防止法」と刑法の「詐欺罪」適用の区分は「裁量」による。

警察、検察行政の「裁量権」がいかに重大であるかを考える必要がある。私は面識のあった森ビルの森稔社長から「小泉政権を批判するな」と強く要請された。

森ビルは森・小泉政権以来の自民党清和会政権に強い関係を有していた。六本木ヒルズのオープニングパーティーには小泉首相が駆けつけ祝辞を述べている。新潟中越地震が発生した時刻も、小泉首相は六本木ヒルズで開催された東京国際映画祭に出席していた。

日本国憲法が定めた「法の下の平等」を考察する際、警察官僚の民間企業への「天下り」と刑事事件捜査における「裁量」との関係を全面的に洗い直す必要がある。

すべての省庁が「天下り」全面禁止に猛反対すると予想されるが、警察の「天下り根絶」反対への動きも熾烈を極めることが予想される。これまで指摘されることが少なかったが、「警察捜査と天下りの因果関係」は徹底究明されなければならない重大テーマである。

美爾依さんが紹介された、月刊『宝島』(3/25発売号)に掲載されるはずだった特集『警視庁「天下り企業」これが全リストだ!!』(6ページ)が『宝島』のスポンサー企業である松下電器産業(10月からパナソニックに社名変更予定)からの圧力で掲載取りやめになったとの一件からも、問題の氷山の一角が垣間見られる。

「天下り」を存続させる一因になっている国民の側の意識を私は「お上と民の精神構造」と呼び、「1600年体制」が存続していると見ているのだが、拙著『知られざる真実-勾留地にて-』にもその見解を記述したので紹介しておきたい。

以下は第一章「偽装」21「天下り全廃なくして改革なし」からの引用である。

「「お上」と「民」の「支配・被支配の精神構造」を「1600年体制」と表現した。支配者である「お上」に従順に従う「民」。この精神構造が江戸時代以降、脈々と引き継がれて現在に至っている。

 徳川時代は相互監視社会だった。身分関係が固定され、幕府は反逆を許さなかった。「民」は身の安全のために「お上」に刃向うことを忌避した。幕府は民を「依らしむべし、知らしむべからぬ」存在と捉え、民は「お上」への反逆を「見ざる、言わざる、聞かざる」で対応した。圧政下での生活の知恵だったと思う。反逆する「民」への「お上」の仕打ちを見て、民は恭順の意を示すことで保身をはかった。

 明治維新で統治者が「将軍」から「天皇」に代わった。天皇制では「官僚」が実質的支配者に位置付けられた。明治の官僚は「天皇の官僚」として統治者の地位を付与された。明治時代に「高文試験」が創設された。合格者は「高等文官」として支配者の地位を獲得した。

 第二次夫戦後に統治システムが変更された。「民生主義」が導入され、「主権在民」が定められた。公務員は「全体の奉仕者であって、一部の奉仕者でない」(日本国憲法第15条)と定められた。憲法の上では国民が統治者になった。

だが、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は過ちを犯した。戦前の官僚制度を温存した。日本統治の実行部隊が必要だったためだと思う。だが、戦前の官僚は「全体の奉仕者」でなく特権階級に位置する「統治者」だった。

 GHQは特権階級の「高級官僚」を温存した。「国家公務員上級職」、「第一種国家公務員」と名称が変わったが本質は変わらなかった。「特権的官僚制度」がいまも行政機構の根幹に横たわる。

 日本の民主主義、国民主権は国民が闘い、勝ち取ったものでない。国民の意識変革が不十分だ。明治以降、大正デモクラシーや1947年の労働者運動拡大などがあったが、米ソ対立の東西冷戦が深刻化し、1950年に朝鮮戦争が始まり、共産主義者が追放された(レッド・パージ)。1960年には日米安保改定反対を唱える安保闘争が広がったが、公権力が国民運動を鎮圧した。国民の心にいまも「お上と民の精神構造」が染み付いている。この精神構造が高級官僚の特権=「天下り制度」を支えている。

(中略)

経済復興期には官僚のリーダーシップが有効だったかも知れない。しかし、高度経済成長実現以後は官僚の支配権の正当性が消滅した。公務員を名実ともに「全体の奉仕者」にする制度変更が必要だ。勤勉な一般公務員を鮮雇するのが改革ではない。高級官僚の利権を撤廃することが真の改革だ。」(引用終了)

 警察・検察行政が歪んでいることが現代日本の前近代性の象徴だ。警察・検察の「裁量権」と「天下り」利権との関わりにメスを入れることは「タブー」への挑戦だが、日本を近代化するために避けることのできない検証項目である。

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2008年8月13日 (水)

「感無景気」からの景気後退

日本経済の逆風が強まっている。2008年4-6月期のGDP速報が発表された。4-6月期の実質GDP前期比年率成長率は-2.4%になった。日本経済のマイナス成長は2007年4-6月期以来1年ぶりだ。

2002年1月に底を打ち、2007年12月まで上昇を続けたとされる日本経済。景気回復の期間では戦後最長とされるが景気拡大、景気回復の実感はまるでない。

過去最長の景気拡大は「いざなぎ景気」(1965年10月-1970年7月)の57ヵ月で、今回の景気回復が2002年1月から2006年12月とすると71ヵ月となり、期間のうえでは戦後最長ということになる。

朝日川柳に

「いざなぎは神話なのだと言いきかせ」

「おざなりと命名したいこの景気」

とあった。また、住友生命募集創作四字熟語には、

「感無景気」

とあった。

2002年から2007年の日本経済の実質成長率は年平均1.8%で、米国の2.6%を大幅に下回っている。この期間の名目成長率は年平均0.6%だった。米国の年平均5.3%成長の10分の1程度の伸び率だった。ほぼゼロ成長だったわけで、「感無景気」の命名は的確だ。

今日発表されたGDP統計は日本経済の深刻な現状を如実に示している。

GDP成長率       -2.4%

民間最終消費支出(57.2%) -2.2%

民間企業設備(15.8%)   -0.9%

民間住宅(3.2%)      -13.0%

政府最終消費支出(17.6%)  0.3%

公的固定資本形成(4.1%) -19.3%

輸出           -8.9%

(いずれも前期比年率実質伸び率)

(括弧内は名目GDP構成比)

資源・食料価格の高騰で家計消費が落ち込んでいることが鮮明に示された。住宅投資も大幅減少が続いている。海外経済の減速を映して輸出が大幅に減少したことも影響した。公共事業の大幅減少も際立っている。

2001年に発足した小泉政権は弱肉強食を奨励する市場原理至上主義を経済政策運営の根幹に据えた。2002年から2003年半ばにかけて日本経済は戦後最悪の状況に追い込まれた。

景気循環上、2002年1月が底になっているのは2001年9月に米国で同時多発テロがあり、2002年1月にかけて生産活動が底割れしたからである。しかし、小泉政権の株価暴落誘導政策により日経平均株価は2003年4月末に7607円まで暴落し、日本経済は2003年半ばまで最悪の状況を続けた。

2003年後半から2007年にかけて日本経済は浮上したが、国民生活は改善しなかった。浮上したのは大企業だけである。中小企業の大半は不況から抜け出せぬまま今回の景気後退に見舞われることになった。

小泉政権は大企業の労働コスト削減を全面的に支援した。企業は正規雇用を大幅に削減し、派遣やパートなどの非正規雇用を激増させた。非正規雇用労働者は雇用者全体の3分の1に達している。

まじめに汗水流して働いても年間所得が200万円に届かない低所得労働者が激増した。分配の不公正は小泉政権が格差社会先進国である米国流の「弱肉強食社会」を意図して目指したことによって拡大した。

竹中平蔵氏が主張し続けた「がんばった人が報われる社会」とは、ホリエモンのような人物が賞賛される社会を意味し、その陰で多くの善良な若者の生存権が脅かされるような労働慣行を奨励する社会だった。

家計所得が伸び悩むなかで物価上昇も生活を直撃している。6月の全国消費者物価指数は前年同月比1.9%上昇した。1998年1月以来、10年5ヵ月ぶりの高い上昇率になった。消費税増税の影響を除くと1992年12月以来、15年6ヵ月ぶりの高い上昇率である。

他方で各種社会保険料が引き上げられ、高齢者、障害者、母子世帯いじめの政策が強行実施されてきた。小泉政権以来の自公政権が一般国民の不幸を誘導してきた事実に私たちはしっかりと目を向けなければならない。

本当の意味での「がんばった人が報われる社会」を実現するには、「分配に関する政策」を刷新しなければならない。雇用形態の変化は世界の大競争進展を踏まえれば避けて通れない面がある。「年功制」、「終身雇用」が「実績給」、「雇用流動化」に変化することは避けられない側面がある。

こうした労働市場の変化を踏まえたときに重要性を増すのが、非正規雇用者の権利を正当に保障する政策だ。「同一労働・同一賃金制度」の導入が急務なのだ。欧州では非正規雇用労働者の権利が重視され、さまざまな制度が導入され定着している。

日本では政治屋(政)、特権官僚(官)、大資本(業)が癒着して、一般国民(労働者)を不幸にする制度が急激に強化された。政官業のトライアングルに外国資本(外)、メディア(電)が加わり「悪徳のペンタゴン(5角形)」が形成され、国民の生存権が脅かされてきた。

「政官業外電の癒着構造」の上に位置する自公政権を一般国民が支持することは、自分で自分の首を絞める行為だ。政権交代を実現して一般国民の幸福を追求する政府を樹立しなければならないと思う。

自民党内部に「財政再建派」と「上げ潮派」の意見対立があると伝えられているが、福田政権が内閣改造を実施して以降、新たに「バラマキ派」が力を得て、三つ巴の内紛が生じているとも伝えられる。

しかし、「正しい政策」を提示するグループはまったく存在しない。大きな問題は、①近視眼的な均衡財政至上主義がはびこっていること、②景気支持を訴える勢力が選挙目当ての利益誘導政治に走ること、の2点だ。

「財政再建派」も「上げ潮派」も2001年度の基礎的財政収支黒字化に執着する。これが「近視眼的均衡財政至上主義」である。これらの人々は財政赤字の「循環要因」と「構造要因」の違いと赤字解消の手順を正しく理解していない。

不況局面では「循環的に」財政赤字が拡大する。これを避けようとすると不況が加速し、結果的に財政赤字が拡大する。1997年や2001年の政策失敗がこのことを立証している。

日本経済の悪化を緩和するための財政政策発動が検討されるべきだ。物価上昇が進行し、円が主要通貨に対して暴落してきた経緯を踏まえれば、金融政策に超金融緩和政策をこれ以上強要するべきでない。「上げ潮派」は超低金利政策と法人税減税を主張するが、この点に「上げ潮派」が「大資本」と「外国資本」の利益を代弁している本質が示されている。

財政政策発動を検討するべきなのだが、「バラマキ派」は選挙目当てに「個別補助金」で「大資本」や「特定業界」への利益供与を指向する。漁業関係者に対する燃料費補助もこの手法による。「利権になる景気対策」を指向するのが「バラマキ派」の特徴だ。

財政政策発動は透明性の高い「プログラム政策」で実行するべきなのだ。制度減税、社会保障制度拡充がこの政策の基本手段だ。円高対策に最も適しているのが「ガソリン税暫定税率廃止」だ。自公政権は透明性の高い政策を嫌い、利権を生み出す個別政策を検討している。

米国のサブプライム金融危機は米国金融機関の融資慎重化を招いており、米国の景気調整、資産価格下落、金融不安の悪循環を長期化させる可能性を高めている。米国株価の下方リスクは依然として高い。

財政健全性回復を考察する際には、「循環赤字」と「構造赤字」を明確に区別しなければならない。景気後退局面での「構造赤字」縮小策強行が過去の政策失敗の基本原因だ。日本経済が景気後退に移行した現局面では、不況の深刻化軽減が優先されるべき政策課題になる。

景気を改善させて循環的な赤字を解消する。そのうえで構造赤字縮小に取り組む。これが正当な財政再建の手順だ。2001年から2008年にかけての経済政策により、国民所得の「資本」と「労働」への分配における著しい「資本」への傾斜が進行し、一般国民が不幸になった。

今回の不況への対応策において、一般国民=「労働」への分配を公正な水準に引き上げることを検討するべきだ。労働者の権利を守る制度変革を通じて「分配の歪み」を是正する必要がある。「日本経済の幹」にあたる一般国民を不幸から救出する政策が日本経済を回復させる原動力になることを正しく認識しなければならない。

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2008年8月12日 (火)

「1600年体制」からの脱却

「天下り」はそもそも神が天界から地上に下ることを指す「神道」の用語だ。しかし、現世の「天下り」で「天下る」のは人間である。神を冒涜した考えだ。だが、人間であるのに「天下る」と表現する点に、問題の本質が示されている。

WIKIPEDIAには誤りが多く、信頼できないが、官僚が職務時間中にWIKIPEDIAを編集していたことも明らかにされている。「天下り」に関しても、当然、官僚が編集に携わっていると思われる。

以下、WIKIPEDIAの記述をもとに「天下り」について考えてみよう。

WIKIPEDIAには用語解説の体裁を装いながら「天下り」を正当化する「論理」が散りばめられている。

WIKIPEDIAは「天下り」を

「退職した高級官僚が、関連する民間企業や独立行政法人・国立大学法人・特殊法人・公社・公団・団体などの高い職に就く(迎えられる)事を指して批判的に用いられる」

と定義している。

「天下り」の原因については、

「キャリア官僚の早期勧奨退職慣行が大きな背景になっている」

とする。

「国家I種試験を経て幹部候補生として採用されたキャリア官僚は、程度の差こそあれ、同期入省者はほぼ横並びに昇進していく。その過程でポストに就くことができなかった者が退職していく仕組みが早期勧奨退職慣行と呼ばれる」

「一般に事務方のトップである事務次官は1名であるから、同期入省者または後年入省者から事務次官(または次官級ポスト)が出ると、その他の同期入省者は全て退職することになる」

「この仕組みの元では、60歳の定年を待たずに退職するものが多いため、その後の職業を用意するために必要とされる」

と記述する。

 また、「天下り」による高額報酬・退職金の受け取りについて、

「キャリア官僚の給与は、同等の学歴等を有する一部上場大企業等の役員・社員と比較すると著しく低く抑えられているのが実情であるが、有能な人材を採用するためには生涯賃金を前述の企業等と少なくとも同程度ないしそれ以上にする必要があるため、天下り先における高給や退職金は官僚の質を維持し続けるためには必要悪であるとの指摘もある」

とし、

「実際に、国家公務員志望者数は減少し続けており、2008年度現在最低記録を更新中であり、東大等の優秀な学生は給与が安く何かと批判・非難の対象とされるキャリア官僚ではなく、遥かに高給が期待できる投資銀行や経営コンサルティング会社や大手渉外法律事務所等を選択する傾向が如実に強まっているという指摘もある」

さらに、

「民間企業の側からも、官庁への人脈作りや情報収集、退職した官僚の持つ技術や見識など、人材を迎え入れるニーズがあることも指摘されている」

などと記述している。

「官僚」による「天下り」を正当化するための「作文」と見なして間違いないだろう。

「天下り」の問題点としては、以下の項目が示される。

①官民の癒着、利権の温床化 

②人材の仲介・斡旋について、中央省庁の権限が恣意的に使用されている。 

③公社・公団の退職・再就職者に対する退職金の重複支払い 

④幹部や首脳になりづらくなることによる生抜き職員のモチベーションの低下 

⑤年間に数日しか出勤せず、また出勤しても業務らしいこともしていないのに、極めて高額の給与が支給される(ポストだけの確保)。 

   

私はかねてより以下の3点を提案してきた。

①公務員に定年までの雇用を保証する。

②第Ⅰ種・第Ⅱ種公務員を統合する。

③以上の前提を満たして「天下り」を全廃する。

公務員が退職後に独自に再就職することは妨げない。しかし、退職直前5年ないし10年間の地位に関係する民間会社への再就職を退職後5年間程度禁止する。

「再就職の禁止は個人の就業の自由および職業選択の自由を不当に制限し、憲法に違反するもので問題がある」(WIKIPEDIA)との反論があるので、完全に自己の力と責任による再就職については規制の対象外とする。ただし、公務員時代の職務に関係する企業への再就職は不正防止の観点から正当化される。

WIKIPEDIAは

「民間企業・特殊法人等からも「官庁を退職した優秀な人材を雇用したい」「官庁に対する必要な情報を得たり、人脈を作りたい」などのニーズがあることから天下り禁止の実施は困難である」

と主張するが、民間企業が官庁の斡旋で「天下り」を受け入れるのは、官庁との関係について、便宜を得るためである。優秀な人材であれば、「天下り」でなく一般採用で企業が雇用すればよい。

「天下り」を受け入れる独立行政法人、公益法人などに国家の財政資金が年間12.6兆円も注ぎ込まれている。「天下り」官僚の報酬、諸経費、退職金に膨大な国費が投入されている。

「天下り」を全面的に廃止すべき理由は以下の五つだ。

①国家財政が窮乏している。社会保障制度を持続可能なものに再構築するためには国民の負担増大も検討しなければならない。そのようななかで、「特権官僚」に対する「特権的」不正支出を国民は容認しない。

②「天下り」が「政官業外電 悪徳のペンタゴン」による癒着が払拭されない重要な原因になっている。

③「天下り」の言葉が象徴する「上下の人間関係」は「法の下の平等」を定めた日本国憲法の精神に反する。国民に残存する「お上と民の精神構造」を払拭しなければならない。

④「優秀な人材が公務員を志望しなくなる」との反論があるが、「第Ⅱ種」試験に合格する程度の能力があれば十分である。政策を立案するのは「政治」の役割だ。「霞が関」が「永田町」を支配することが本末転倒なのだ。

政治家の責任ある決定を着実に実行するのが公務員の役割だ。少数採用で将来の幹部を約束する「第Ⅰ種」制度が「勘違い」官僚を生み出す原因になっている。「勘違い」官僚は自分たちが日本の政策を決定する能力と権限を持っていると「勘違い」している。

一般的な「非第Ⅰ種」公務員が備えている「善良さと勤勉さ」が「公務員」に求められる最も重要な資質だ。政策立案能力に秀でており、社会に貢献したいと考える人材は政治家を志望するべきだ。

⑤「天下り」を受け入れる企業や団体には、生え抜きの職員が多数存在する。それらの企業や団体の幹部には生え抜き職員が就くべきである。「天下り」ポストが各省庁の「利権」になっていることが問題だ。

  

 私は拙著『日本の総決算』Ⅴ「官僚主権構造」に「1600年体制」と記述した。

「官僚機構という公権力が圧倒的な実験を握り、国民がその被支配者であるという構造。国民の側にある自ら従属しようという民としての意識。これらが定着したのは、おそらく江戸時代である。現代の日本の権力構造、そしてその権力構造を支えている精神構造は江戸時代にしっかり定着したものであり、そうした意味で現在の体制は1600年体制と呼んでもよい。」

 テレビドラマ「水戸黄門」は日本の人気テレビドラマのひとつだ。商人に扮する水戸黄門一行が悪代官率いる悪党官吏を切りつけるとクライマックスだ。「葵の御紋」の印籠をかざすと、皆がひれ伏す。「お上」の権威に「下々」がひれ伏すのだ。

 日本国民にまだ「下々」意識が残存しているのではないか。「天下り」を当然と考える「特権官僚」は自らを「お上」と勘違いしているのではないか。

 関東地方の有力地銀頭取ポストは財務省次官経験者の指定席だ。極めて優秀な生え抜きの副頭取を私はよく知っていた。しかし、財務省出身頭取が君臨し、副頭取は銀行を追放された。

 九州地方にも同じような銀行がある。県内の地方銀行と合併し、財務省出身頭取が実権を奪った。銀行は頭取と財務省のつながりを重視して「天下り」人事を受け入れているのだ。

 「国民」が主権者である「新しい日本」を作る第一歩が「天下り」の全面廃止である。自公政権に「天下り」を根絶する意思が存在しないことは間違いない。「天下り」を根絶し「国民主権国家」構築を有権者が望むなら、政権交代を実現しなければならない。

 野党は総選挙のマニフェストに「天下り根絶」を明記しなければならない。政権交代を実現し、「天下り」を根絶して、初めて「新しい日本」の歩みが始まる。

 有権者が「お上と民の精神構造」=「1600年体制」から抜け出せないなら、変化は生じない。「天下り」根絶を明記する野党の行動は不可欠だが、国民が「お上と民の精神構造」から脱却して初めて「真正の改革」が動き出すことを認識しなければならない。

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2008年8月11日 (月)

11月23日総選挙の可能性が急浮上

昨日8月10日のテレビ朝日番組「サンデープロジェクト」が、韓国テレビメディアと政治との関わりを放送していた。「サンデープロジェクト」は本ブログでもこれまで記述してきたように、自民党清和会政権との強い癒着を背景に制作されているとの疑いを抱かせる番組である。その「サンデープロジェクト」が韓国メディアの政治との関わりを論じている点が興味深い。

日本のテレビメディアの政治との癒着を、内部情報を混じえて報道すれば、迫真に迫る報道を示せるのではないか。

8月10日の報道では、韓国国営KBS(韓国放送公社)とMBC(文化放送)の政治との対立の話題が取り上げられた。韓国では李明博大統領の支持率が急落している。日本の福田首相と似たような状況が韓国でも生じている。

KBS社長の人事にはこれまで政治が色濃く影を落としてきた。KBSの鄭淵珠社長は盧武鉉前政権によってリベラル系「ハンギョレ新聞」の論説主幹から抜擢(ばつてき)された。新聞社時代は反米・親北の論調を示していた。

鄭社長の下でKBSは、これまでの5年間、盧武鉉前政権の意向を代弁していると保守派が批判していた。盧武鉉大統領に対する議会の弾劾決議では「弾劾反対」のキャンペーンを展開した。

大統領選挙では政権批判の保守系紙を攻撃し、保守系の李明博候補批判を展開した。李明博政権発足後は米国産牛肉反対の大規模反政府デモを支持し、李政権を揺さぶってきた。

李政権は政権批判を主導してきたKBSの鄭淵珠社長に対して監査院を通じ辞任要求を突きつけているが、本人は拒否している。米国産牛肉輸入反対を訴えていた大規模デモが「KBS社長を守れ」のデモに転化していると伝えられている。

李明博政権は監査院によるKBS特別監査を実施して放漫経営などの経営責任を理由に「辞任要求」を決定。検察も背任容疑で捜査を始め、北京五輪開会式に出席予定の鄭社長を出国禁止にした。

これに対して鄭社長は「公営放送の独立性と民主主義を守るため」として辞任を拒否している。KBS社長は理事会の推薦で大統領が任命することになっているが、解任に関する規定はないという。

李明博政権は政権批判の国営放送を政権寄りの体制に転換させたい考えだが、政治圧力による社長交代を強引に強行すれば、政権批判の正論を一段と強める可能性が高く、躊躇していると見られる。

また、MBC(文化放送)が放送した「BSE」に関する番組が「BSE」に対する韓国国民の恐怖心をあおったとの批判が政権サイドから強まった。放送は「BSE」発症者が保有していた遺伝子を韓国国民の94%が保有しているとの内容で、これが「米国産牛肉を食べた場合、韓国国民の94%が「BSE」で発症する恐れが高い」との曲解を生んだと批判されている。

李明博政権は米国牛肉反対の大規模反政府デモの契機にもなったと言われる当該番組を、裁判や放送通信審議委員会などを通じて「歪曲(わいきよく)・誇張報道」と判定し、批判しているがMBCは謝罪を拒否している。

以上が「サンデープロジェクト」が放送した内容の概要だが、テレビメディアが政治権力に完全にコントロールされ、権力迎合放送にいそしむ御用番組、御用放送会社しか存在しない日本の現状を踏まえると、韓国の現状はうらやましい限りだ。

国営放送であるにもかかわらず、政権が交代しても新政権に擦り寄らず、従来の報道スタンスを維持して政権批判を展開する気概にジャーナリスト精神が表れている。国民が政治問題に対する客観的な判断を下すには、批判意見を封じない言論空間が不可欠だ。

民主主義が正しく機能するには、マスメディアが複数意見を国民に伝えることが不可欠だ。小泉政権が権力を奪取して以来の日本では、政府批判の意見が弾圧され、マスメディアの御用放送機関化が顕著に進んだ。

政府に予算を握られているNHKも例外ではない。拙著『知られざる真実-勾留地にて-』第2章「炎」16「消えた放送委員会」、17「政治権力に支配されるNHK」、18「テレビメディアの偏向」に「NHK問題」を記述したが、第2次世界大戦後に放送民主化のために作られた「放送委員会」が米ソ冷戦の影響でなし崩し的に消滅したために、NHKの政治からの独立が実現しなかった。

政策について総理大臣と討論するための番組「総理と語る」は、田中角栄首相の時代に、聞き手を首相官邸が選び、首相が自己PRするための番組「総理にきく」に改変されたこともあった。

昨日8月10日のNHK日曜討論は、福田政権9閣僚の生出演による政府広報番組に改変された。福田政権発足直後の8月3日放送は2時間の番組枠の1時間10分が福田政権の閣僚による広報番組とされた。

衆議院では自公が参議院では民主、共産、社民、国民新党の野党が過半数を制している。政権は衆議院の多数勢力によって作られているが、国権の最高機関である国会2院は与野党が1院ずつ制圧しているのだ。NHK政治討論番組では、与野党による論戦が提供されるべきだ。

政権発足直後で閣僚を登場させるのは理解できるが、野党論客との討論がなければ、問題点は浮き彫りにならない。政権内部の閣僚だけによる「仲良しクラブ」番組は、政権の広報PR番組以外の何者でもない。

日本のマスメディアに政権批判を正当に展開する放送局が存在すれば、国民の問題意識は飛躍的に高まる。CS放送の「朝日ニュースター」が放映している「愛川欣也パックイン・ジャーナル」などが、例外的に政権批判の論陣を正々堂々と張っているが、CS放送であるため、地上波全国放送と比較すると視聴者数が著しく少ない。

kobaちゃんの徒然なるままに」様が本ブログをしばしば紹介してくださっている。8月10日付記事では「11月23日総選挙説が急浮上」のタイトルで総選挙が前倒しで実施される可能性があることを指摘された。

公明党は来年7月の東京都議会選挙をにらみ、早期の解散・総選挙を強く求めている。総選挙後に自公政権から離脱することも視野に入ってきているのかも知れない。

また、矢野絢也元公明党委員長に対する参議院での参考人招致を極度に警戒し始めている。福田首相が9月上旬の臨時国会召集を示唆し、公明党が臨時国会の会期圧縮を求めていることなどを踏まえると、11月23日投開票による総選挙実施の可能性を否定できない。

しかも、11月23日は3連休の中日に当たる。投票率低下を望む自公政権にとって格好の設定だ。さらに、11月23日は「大安」である。自公政権と御用メディアが執拗に複数候補による民主党代表選挙を求めていることも、このシナリオと符合する。

小沢一郎代表の求心力を総選挙前に少しでも低下させたいとの自公政権の思惑が垣間見える。

「偏向マスメディア」、「言論統制」が敷かれるなかで総選挙を闘い、政権交代を勝ち取ることは容易でない。しかし、政権交代を実現させなければ日本の「官僚主権構造」を変えることは不可能だ。「メディアコントロールの闇」を打ち破り、政権交代実現に向けて志有る者が協働しなければならないと思う。

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2008年8月10日 (日)

「戦争に勝ちも負けもない、あるのは滅びだけだ」

8月9日、被爆から63年の原爆の日を迎えた長崎市の平和公園で原爆犠牲者慰霊平和祈念式典平和祈念式典が営まれた。

田上富久市長は平和宣言の冒頭で「あの日、この空に立ち上った原子雲を私たちは忘れません」と述べて原爆の恐ろしさを伝えるとともに、自身が被災しながら医師として被爆者救護に尽力した永井隆博士の

「戦争に勝ちも負けもない。あるのは滅びだけである」

との言葉を引用して平和の尊さを訴えた。

また、米国で核政策を推進した元高官らが核兵器廃絶を訴え始めたことに言及し、非核が世界の潮流になりつつあることを強調した。

私は拙著『知られざる真実-勾留地にて-』(第三章「不撓不屈」6「平和国家の追求」)に以下のように記述した。

「日本の核武装論が論議されている。私は反対だ。日本は世界で唯一の被爆国として核廃絶を訴え続ける責務を負っていると思う。核の使用は人類の自殺行為だ。

核兵器では「第二撃能力」が問題とされた。核攻撃を受けた時に反撃する核攻撃能力を持つことによって、核攻撃を抑止できるとの考え方である。これを踏まえると、そもそも核拡散防止条約(NPT)は根本的な不平等性を持っている。米国、ロシア、中国、フランスの核保有を容認し、これ以外の国に核兵器の保有を認めないとする条約である。

ところが、インド、パキスタンの核保有によりこの条約は事実上崩壊した。米国はインドと原子力協力の条約を批准した。米国はイスラエルの核保有も容認している。NPTは多くの矛盾を抱えている。日本は包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を米国に求め、核兵器廃絶へ努力を注ぐべきだと思う。」

田上市長は米国での核廃絶へのアピールについて次のように言及した。

「「核兵器のない世界に向けて」と題するアピールが、世界に反響を広げています。執筆者はアメリカの歴代大統領のもとで、核政策を推進してきた、キッシンジャー元国務長官、シュルツ元国務長官、ペリー元国防長官、ナン元上院軍事委員長の4人です。

4人は自国のアメリカに包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を促し、核不拡散条約(NPT)再検討会議で合意された約束を守るよう求め、すべての核保有国の指導者たちに、核兵器のない世界を共同の目的として、核兵器削減に集中して取り組むことを呼びかけています。」

米国はイランの核開発疑惑を強く非難し、軍事攻撃も辞さない姿勢を示しながら、イスラエルの核兵器大量保有を容認している。また、インドに対して核廃棄を求めずに原子力協力の条約を批准した。

平和祈念式典で「平和への誓い」を述べた被爆者代表の森重子さん(72)は自ら被曝されるとともに原爆で尊い家族を失われた。

森さんは「平和への誓い」のなかで、

「核兵器の廃絶と平和を求める世界の人々の願いとは裏腹に、今なおアメリカなど大国のエゴで大量に保有され、拡散されつつあります。東西の冷戦が終わっても、民族や宗教の違いや貧富の差からくる戦争は現在も世界中で絶え間なく続き、多くの人々が苦しんでいます」

と述べた。

森さんは、

「平和憲法と非核3原則を日本のみならず世界中に広げていくことこそが、戦争をなくし、核兵器の増大と拡散をとめる有効な手段であると考えます。

 地球上のすべての人々が、いつまでも平和で豊かに暮らしていくことを願ってやみません。」

と述べて、「平和への誓い」を締めくくった。

    

 平和祈念式典についての日経新聞報道は以下の通りだ。

恒久平和の誓い新た 長崎、原爆の日

 長崎は9日、63回目の原爆の日を迎えた。爆心地近くの平和公園(長崎市松山町)で市主催の原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が開かれ、被爆者や遺族、福田康夫首相ら約5400人が参列した。

 田上富久長崎市長は平和宣言で「朝鮮半島の非核化のために国際社会と協力して、北朝鮮の核兵器の完全な廃棄を強く求めていくべきだ」として、政府に対し核兵器廃絶に向けてリーダーシップの発揮を求めた。また2010年に開かれるNPT(核拡散防止条約)再検討会議に向け「世界の都市と結束して、核兵器廃絶のアピール活動を展開していく」と述べた。

 午前1040分に始まった式典には、ロシアや韓国など8カ国の政府関係者も参列。7月末までの1年間に死亡を確認した被爆者3058人の名簿が奉安箱に納められ、名簿記載者は計145984人になった。原爆投下時刻の午前112分には「長崎の鐘」が鳴り響き、犠牲者の冥福や恒久平和の実現を願い全員が黙とうした。(14:33)

   

 田上長崎市長が述べた「包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を米国に求める」文脈が完全に脱落している。

   

 私たちはいま一度

「戦争に勝ちも負けもない。あるのは滅びだけである」

の言葉をかみしめる必要があると思う。

  

再び拙著『知られざる真実-勾留地にて-』からの引用で恐縮だが、

第一章「偽装」24「米国隷属の外交」に以下のように記述した。

「安全な場所にいて戦争を指揮することは容易だ。沢木耕太郎氏はクリントーイーストウッド監督映画「父親たちの星条旗」に込められた真のメッセージが「戦争を美しく語る者を信用するな。彼らは決まって戦場にいなかった者なのだから」ではないかと記した(朝日新聞2006年11日6日夕刊「銀の森へ」)。

クリントーイーストウッド監督はこう語った。「ずっと前から、そして今も、人々は政治家のために殺されている。」

 戦争のない社会は幻想かも知れない。しかし平和主義を憲法に明記する日本こそ、戦争回避に最大の努力を注ぐべきと思う。外敵から身を守るための自衛力は必要だ。核兵器が現実に存在する限り、米国と同盟関係を結ぶことは現実的選択と言わざるを得ない。

 しかし、日本は世界で唯一の被爆国として核兵器廃絶に力を注ぐべきだ。米国の圧倒的な核軍事力の存在が核の世界的拡散の一因だ。包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を米国に求めるべきだ。プリスク国際原子力機関IAEA)前事務局長も同様の指摘をした(朝日新聞200611月25日)。」

   

 マイケル・ムーア監督作品「華氏911」に、連邦議会議員に自分たちの子供を軍隊に志願させてイラクに送り込むよう求める場面が出てくる。もちろん、応じる議員はいない。イラク戦争の戦況についてインタビューに答えたブッシュ大統領が、答え終わるとゴルフのティーショットにいそしむ場面も紹介された。

    

 政府はすべての人々が平和で生きがいを持って生きてゆける社会を構築するために存在する。平和な世界を築く大きな第一歩が核廃絶である。

 米国元高官がどのような背景で「核廃絶」アピールを始めたのかは定かでない。核政策を推進した人々の言葉を鵜呑みにすることはできないが、「核廃絶」を目指すことは正しいと思う。

 世界の核弾頭の95%を保有しているといわれる米国とロシアが核廃絶に向かわなければ何も変化しない。米国、ロシアを動かし、世界をCTBT批准に向かわしめることこそ、求められる行動だ。このイニシアティブを取るべき国は日本である。

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2008年8月 8日 (金)

政治の品格

政府が不況を認定したのは、総選挙対策の利益誘導の大義名分を得るためだ。「目的のためには手段を選ばない品格欠落」を日本政治に定着させたのは小泉元首相だが、福田首相も十分に小泉元首相の好敵手になる力量を備えていることが判明した。

権力の蜜には魔力の味わいが潜んでいるのだろう。なりふり構わぬ権力死守への執念が傍若無人の振る舞いに対する禁忌(タブー)を消滅させている。為政者に求められる「美学」が消えた。

福田首相の「とにかく選挙に勝たなければならないから」(7月29日付日経新聞)の言葉が象徴的だ。

福田政権の無原則・無節操を明らかにし、不正義の行動を糾弾しなければならない。

「パタリ」様「杉並からの情報発信です」様「私好みのimagination」様「ホーム&ヒューマン・ナビ」様「散策」様「わんわんらっぱー」様「てじまのブログ」様「神州の泉」様「平和」様「セブンアットホーム」様、「目からウロコの、ホンモノ探し」様「植草一秀氏の事件」様「ネットゲリラ」様「海舌」様richardkoshimizus blog」様飄(つむじ風)」様「雑談日記(徒然なるままに、。)」様osuzuのひとりごと」様「夢」様akoのつぶやき」様「晴天とら日和」様philosophical chaosmos」様「さてはてメモ Image & think!」様「ギャラリー酔いどれ」様「ラーゲリのブログ」様「話題のニュース」様「チャイナハンズ」様「みやっちBlog」様プラトニック・シナジー理論(旧不連続的差異論)のページ」様ある若造のWeb歳時記 2008!!」様「若干蛇足」様「こわれたおもちゃをだきあげて」様「万華鏡の見方」様「こづかい帳」様「プー太郎の日記」様「国際連合の地下に核爆弾情報」様「いまのニッポン我慢ならん!」様「新生活日記TETSUONO」様kobaちゃんの徒然なるままに」様「生き抜く力」様「カナダde日本語」様「BLOG版「ヘンリーオーツの独り言」」様「村野瀬玲奈の秘書課広報室」様「日本を今一度、洗濯いたし申し候」様Japonesian Trans-ApocalypseTrans-Modern New Platonic Trans-Creation, or philosopractical chaosmos」様「_~山のあなたの空遠く幸い住むと人のいう~」様虚空界摩訶不思議 by heibay」様、記事の紹介ならびに貴重なメッセージをありがとうございました。

貴重なご高見を拝読させていただき、いくつかのご高見を紹介させていただきたく思います。機会を改めて記述させていただきますので、ご理解賜りたく思います。

政府は8月7日、月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。景気の基調判断について月例経済報告は、7月の「景気回復は足踏み状態にあるが、このところ一部に弱い動き」との表現を、8月は「景気は、このところ弱含んでいる」に下方修正した。

与謝野経済相は「後退という言葉は使わないが、弱含みとは日本経済は楽観できない状況に入りつつあることを表現したものだ」と述べた。福田政権は「事実上」日本経済の景気後退局面入りを認めたことになる。

政府の不況を認定した理由は景気対策実施の大義名分確保にある。日本経済が景気後退局面に移行しているのは確かだ。不況を認定して景気支持策を実施することは政策の方向として間違ってはいない。

しかし、福田政権が突如、政策方針を全面転換するのは無節操、無原則そのものだ。これまでの国民に対する説明、行動と明らかに矛盾する。

内閣改造後の福田政権の基本性格を改めて整理しておく。

新体制の特徴は、「①派閥均衡」、「②脱小泉」、「③財務省基軸」の三つだ。

①派閥均衡

福田首相は新体制構築に際して、昨年の自民党総裁選で支持を得た町村派、津島派、古賀派、(谷垣派)、山崎派、伊吹派、高村派、二階派の8派閥を処遇した。

さらに、総裁選での対立候補だった麻生太郎氏を幹事長に起用した。麻生氏が福田降ろしに動くこと阻止することが狙いである。「派閥均衡による保身」が第一の特徴だ。

②脱小泉

「脱小泉」が第二の特徴だ。小泉元首相に連なる中川秀直氏、小池百合子氏、渡辺喜美氏、石原伸晃氏、猪口邦子氏などの「上げ潮派」人脈が排除された。外野から政局発言を繰り返した小泉元首相への福田首相の意趣返しの側面があるのだろう。

また、「上げ潮派」、「小泉チルドレン」、「TPL」、「自民別働隊知事グループ」、「脱藩官僚の会」などの連携による「偽装CHANGE」活動の自由度を意図的に創出した疑いもある。

「偽装CHANGE」勢力の「官僚利権打破」などの主張は、もちろん「偽装」である。偽装「CHANGE」勢力が旗揚げされる場合、新勢力が自民党別働隊であることは論を待たない。自民党が自ら反自民票の受け皿を用意して、野党勝利阻止を目指すのだ。

③財務省基軸

第三の特徴は「財務省基軸」だ。伊吹財務相-与謝野経済相-谷垣国交省の親財務省トライアングルを軸に政権が運営される。内閣府副大臣に宮沢洋一氏、増原義剛氏が起用された。両者は元財務官僚だ。

「偽装景気対策」、「偽装無駄ゼロ政策」、「偽装消費税増税封印」は財務省が主導する。「無駄ゼロ会議」では国交省および厚労省の地方部局と関連公益法人が標的にされる可能性が高い。

「①派閥均衡」、「②脱小泉」、「③財務省基軸」の三つの特徴は、自公政権が旧来の自公政権に先祖返りしたことを意味する。福田政権は小泉政権以来の「改革」路線から離れて「守旧政治」に戻る道を選択した。

小泉政権の「改革」路線は日本国民に苦しみしかもたらさなかったから、「小泉改革路線」からの決別は間違いでない。「①弱肉強食奨励」、「②官僚利権死守」、「③対米隷属外交」が「小泉改革」の基本方針だった。この「小泉改革」が日本社会を崩壊に向かわせた。

国民が「小泉改革」路線の誤りにやっと気付き、自公政権が政権喪失の危機に直面したために、福田政権は「小泉改革」路線と訣別する姿勢を示したのだ。

しかし、福田首相が新たに選択した道も誤っている。福田首相は「守旧」の道を選択した。福田首相は「官僚主権構造」の本尊である「財務省&霞が関」に本陣を構えてしまったのだ。

財務省は「一般国民を切り捨てて官僚利権を死守する」=「歪んだ緊縮財政政策」の砦である。財務省は本来、景気対策に消極的だが、その財務省がにわかに「景気対策」策定に動き始めた。

狙いはただひとつ。政権交代の阻止だ。財務省&財務省基軸政権が目論む「消費税増税」は政権交代によって粉砕される。「エビ=景気対策」で「タイ=消費税増税」を釣り上げる作戦が動き始めた。

「緊縮財政」、「基礎的財政収支黒字化」、「社会保障支出切り捨て」を表看板に掲げてきた福田政権が景気対策発動に動くには、大義名分と新たな顔が必要になる。

それが、「不況認定」と「麻生幹事長」就任である。景気対策を打つ余裕があるなら、これまでに一般国民の生存権を侵害する社会保障費切り捨てを回避すべきだった。

新たな景気対策で福田政権は透明性の高い政策を選択しない。組織票を利益誘導できる手法だけが選択される。財務省は財務省利権にならない社会保障費、公共事業費、ひも付きでない地方への支出を嫌悪するが、財務省に配分権が付与される裁量支出を熱烈歓迎する。

「無駄ゼロ会議」が開催されるが、「財務省の天下り利権」根絶は絶対に示されない。選挙の時だけ「ドロドロの利権財政支出」で有権者をかどわかし、選挙が終われば一般国民のことなど眼中にも入れず、「政官業外電=悪徳のペンタゴン」で利権を山分けする政治に回帰する。

思えば、小泉首相は郵政民営化選挙で同朋に刺客を差し向けた。国債30兆円の公約を破ると、「この程度の約束を守れなかったことは大したことではない」と嘯(うそぶ)いた。

非戦闘地域を質問されると、「そんなこと聞かれたって分かるわけがない。自衛隊がいるところが非戦闘地域だ」と発言した。年金未納が発覚すると、「人生いろいろ、社長もいろいろ」と開き直った。

福田政権がいま着手しようとしているのは、文字通りの「ばらまき財政」だ。緊縮財政を頑(かたく)なに主張して、障害者、高齢者、非正規雇用者、母子世帯などに血も涙もない政治を強行してきたのが福田政権だ。

にもかかわらず、自らの利権が侵される危険が明らかになると、手の平を返して利権まみれ、利益誘導の「ばらまき財政」に着手するのだ。そのような財源があるなら、これまでに血の通った政策を実行するべきではなかったのか。

国民は「偽装景気対策」、「偽装無駄ゼロ政策」、「偽装消費税増税封印」の「偽装3兄弟」に決して騙されてはならない。騙されて幸福に導かれることはない。

NHKが突然、日本経済の不況を喧伝し始めた。漁業者の全国集会の過剰報道から選挙対策プロジェクト報道は始まっていたと考えるべきだ。政治の品格欠落は国家の品格欠落に直結する。「政治の品格」回復が求められている。

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2008年8月 7日 (木)

民主党議員は「大きな仕事」実現を目指せ

マスメディア各社は複数候補による民主党代表選を実施させようとの意図に基づいた報道を続けている。背後には自公政権の強い意向が働いている。民主党内部には小沢一郎代表に反発する勢力が存在し、一部は自公勢力とも通じている可能性が高い。

客観的に見て小沢一郎氏が代表に再選されるべきことは当然の流れだ。次期総選挙への総力投入に反する思惑で代表選への対応を考慮する民主党議員は、政権交代を希求する民主党支持者にとっての敵対勢力だ。

民主党の筒井信隆氏、篠原孝氏、山田正彦氏、の3議員が本年6月に民主党全議員に、前原前代表の退場勧告メールを送信したことが明らかにされているが、大多数の民主党支持者の声を代弁する行動だ。

総選挙を目前に控え、権力死守に躍起になっている自公政権は、小沢一郎代表の求心力を低下させようと腐心している。複数候補による民主党代表選を実施させ、マスメディアを動員して小沢一郎代表批判を展開するのが、自公政権の目論見だ。

テレビメディアは御用評論家ばかりを重用するようになった。その筆頭格である田原総一郎氏が懸命に前原誠司氏を盛り立てようとしているのが痛々しい。

前原氏が民主党代表だった2006年年初、小泉政権は窮地に追い込まれた。民主党は政権奪取の好機を得たが、前原代表を中心とする執行部が「偽メール」問題で大失策を演じ、逆に民主党が崩壊の危機に追い込まれた。

2006年4月7日に前原誠司氏の後継として代表に選出された小沢一郎氏が、民主党を危機から救い、奇跡的な党勢拡大を実現してきたことは誰の目にも明らかである。

2005年9月の総選挙で民主党は大敗を喫した。岡田克也元代表は代表を辞任して責任を明らかにした。2006年には前原前代表が偽メール問題の責任を取って辞任した。

代表に就任した小沢氏の最初の試金石が2006年4月23日に実施された衆院千葉7区の補欠選挙だった。小沢氏は圧倒的に劣勢だった民主党候補を勝利に導き、民主党の危機を救った。

2007年7月の参議院選挙で民主党は野党第一党に躍進する大勝利を収め、参議院での与野党逆転を実現した。本年4月の衆議院補欠選挙、6月の沖縄県議会選挙でも民主党は勝利した。

本年9月で3選になるが、在任期間は2年5ヵ月にすぎない。次々に成功を収めて、いよいよ天王山の闘いを迎えるタイミングで小沢氏を代表から引きずりおろす理由は皆無だ。

複数候補による代表選を唱える人々は、代表選が党内での政策論争を活発にし、民主党を世間にアピールする絶好のチャンスだと言うが、マスメディアが民主党をアピールするように報道するはずがない。

対立候補者の言葉を借りて、小沢一郎批判一色に染め抜く報道を展開することは明白だ。テレビ朝日番組「TVタックル」、「サンデープロジェクト」が、この方向で著しく偏向していることは、冷静な視点を持つ視聴者は皆知っている。

前回総選挙で敗北した岡田克也元代表、2006年に失脚した前原前代表が立候補を見送るのは当然だ。野田佳彦氏も2006年の偽メール問題の責任を共有しており、今回は立候補を見送るべきだ。

前原誠司氏を筆頭とする仙谷由人氏枝野幸男氏の3名が反小沢一郎代表派の中心で、仙谷氏と枝野氏の去就が注目される。民主党は自由と民主主義を基本に据えており、党内の活発な論争の存在は望ましいが、小沢氏の求心力低下を目的とする代表選出馬は、民主党支持者への背信行為と言わざるを得ない。

企業破綻の危機に直面したタイミングで社長に就任し、2年間で業績をV字型に回復させ、史上最高益を実現した社長に交代を迫る阿呆はいない。社長交代を望むのは、ライバル企業と社内反乱分子くらいのものだ。たちの悪い勢力はブラックジャーナリズムに社長攻撃の記事を書かせるかも知れない。

民主党議員には国民を2分する勢力の一方が、次期総選挙での民主党勝利と政権奪取を希求している現実をしっかりと認識してもらいたい。マスメディアが民主党代表選をけしかけているのは、自公政権の意向を反映しているためであることを正しく認識してもらいたい。

現時点で小沢氏を無投票で3選することは、最も常識的な選択だ。普通に考えれば誰にでも分かることについて、「常識と言いきれない空気」が存在していると感じられるところに、マスメディアによる情報操作の恐さがある。

民主党議員の相当数が、小沢氏の無投票3選を大声で支持することにためらいを感じているのではないか。そうだとすれば、その議員自身がマスメディアの情報操作に籠絡されてしまっているのだ。

臨時国会召集が9月下旬にずれ込む可能性が高まった。自公政権の主導権は公明党に握られつつある。公明党は来年夏に東京都議会選挙を控える。石原都知事の新銀行東京問題で都議選での与党大敗は免れない情勢だ。

公明党は衆議院の解散・総選挙を年末年始に誘導しようとの強い意思を有していると見られる。年末年始の解散・総選挙実施の確率は7割を超えたと思う。また、公明党は矢野絢也元委員長による創価学会攻撃本格化に動揺していると見られる。

民主党は総選挙に向けての戦闘態勢構築を急がねばならない。小沢代表が「最後のチャンス」と唱えるのは、党内を引き締めるためだ。「本当に最後なのかの論議」を喚起するためではない。

国民の熱き思いを負託されている民主党議員は、個利個略を捨て、低次元の諍い(いさかい)から脱却し、「大きな仕事」の実現に向けて邁進してもらいたい。

日本はいま、「官僚主権国家」から「国民主権国家」に生まれ変わる最大のチャンスを迎えている。「志有る者は事(ことつい)成る」(後漢書)の言葉を胸に刻んつけてほしい。

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2008年8月 6日 (水)

福田改造内閣の「偽装3兄弟」新政策

「偽装消費税増税封印」、「偽装無駄ゼロ政策」、「偽装景気対策」の「偽装3兄弟が」福田改造内閣の当面の政策だ。伊吹財務相、与謝野経済相、谷垣国交相のトライアングルが財務省政治を取り仕切る。総選挙での政権維持が当面の最優先課題に位置付けられる。

拙著『知られざる真実-勾留地にて-』第一章「偽装」3「偽装3兄弟」に2006年の「偽装」を記した。「郵政造反議員自民党復党」、「耐震構造偽装」、「タウンミーティング「やらせ」問題」の三つを「偽装3兄弟」と呼んだ。

次期総選挙に向けての福田政権の「偽装3兄弟」が上記3政策だ。

福田首相の「とにかく選挙に勝たなければならないから」の言葉(7月29日付日経新聞)がすべてを象徴している。

伊吹財務相は消費税引き上げについて、「上げてから選挙をすれば大変なことになる」、「(選挙に)勝とうと思うと(有権者に)一種の『目くらまし』をしなければしょうがない」と発言した。

福田首相は内閣改造で「小泉一派」を政権中枢から排除した。解散・総選挙について不規則発言を繰り返す小泉元首相への福田首相による意趣返しの側面が強いが、「偽装CHANGE」派が自民党別働隊として行動することを容易にしたとの見方も成り立つ。

小泉政権以来の自公政権の問題点は以下の3点だ。

①弱肉強食が奨励され、セーフティーネットが破壊され、国民生活が著しく不安定化したこと。格差も著しく拡大した。

②官僚利権は徹底的に擁護されている。

③日本政府の政策が米国や外国資本の言いなりになっている。

昨年の参議院選挙、4月の衆議院補欠選挙、6月の沖縄県議会選挙で自民党は大敗した。福田政権の支持率は20%に低下し、政党支持率でも民主党に首位を奪われた。

このまま、総選挙が実施されれば、政権を失う可能性がある。自公政権の最大の目標は政権=権力=利権の維持である。利権を失うことを回避することが、最優先課題になっている。

上記3つの問題に対して、福田政権は対応策を用意した。

①の「弱肉強食政策」への批判に対して、「偽装消費税増税封印」と「偽装景気対策」が用意された。

②の「官僚利権死守」への批判に対して、「偽装無駄ゼロ政策」が用意された。

③の「対米隷属外交」への批判に対して、「小泉一派」を政権中枢から排除した。

支配下にあるマスメディアを総動員する行動は不変だ。内閣改造後の世論調査では、読売新聞と日経新聞の内閣支持率が突出して上昇した。両紙は自民党広報紙的な論調が極めて強く、世論調査の数値に対する信頼性は低い。

世論調査結果と調査主体の主張が重なることは不自然だ。世論調査の実態が客観的に明らかにされなければ、世論調査を恣意的な情報操作手法として活用しているとの疑念を払拭することはできない。

福田政権は各省副大臣人事を決定したが、内閣府副大臣には大蔵官僚出身の2名が起用された。伊吹財務相-与謝野経済相-谷垣国交相の財務省基軸トライアングルを2名の旧大蔵官僚が補強する。

福田首相は日銀総裁人事問題で証明されたように、財務省を露骨に政策運営の基軸に据えている。「偽装消費税封印」、「偽装無駄ゼロ政策」、「偽装景気対策」は、すべて財務省の企画立案で進む。

伊吹財務相が公言するように、総選挙前、消費税論議は封印されることになるが、選挙後に政権が大型増税実施に向かうことは間違いない。「目くらまし」で本当に国民が「目くらまされる」かどうかが焦点になる。

「偽装無駄ゼロ政策」は「ゼロ無駄会議」を舞台に策定される。会議原案作成は財務省が担い、会議メンバーに「隠れ財務省委員」が送り込まれている。「無駄ゼロ会議」は官僚機構の「小悪」を議題とし、「巨悪」が論じられることを防ぐように運営される。

「特権官僚の天下り利権の巨悪」は排除されず、「一般公務員の小悪」が論議の対象にされる。谷垣国交相は財務省と連携して国交省叩きを担い、厚労省では自治労攻撃が激しさを増すと考えられる。

財務省が国民の視点に立って財政再建を主張するなら、「隗より始めよ」の姿勢が不可欠だ。まず、財務省の天下り利権を断ち切り、「無駄ゼロ政策」の範を示すべきだ。

国民は財政破綻を望んでいない。社会保障に財源が必要なことなど先刻承知している。収支をバランスさせるには負担の増加は当然必要だ。大事なことは、まず無駄を取り除き、そのうえで必要最小限度の負担増加を実施することだ。

ここで言う「無駄」の筆頭が「天下り利権」である。「天下り機関」には年間12.6兆円もの財政資金が投入されている。そのなかの無駄を排除すれば、社会保障制度を支える膨大な財源を確保することができる。

財務省が自らの「天下り利権」を死守する間、国民は負担増加に同意すべきでない。福田政権がどのように「偽装」を施そうとも、「財務省天下り利権」が断ち切られないことは確実だ。

私は小泉政権が発足した瞬間から、この点を指摘し続けた。小泉政権が本当に「改革」を進める考えを持つなら、「財務省天下り利権」を排除する行動を示す必要があると述べ続けた。

しかし、小泉政権にその姿勢は皆無だった。「郵政民営化」を「改革」だと小泉元首相は主張したが、「郵政民営化」は小泉元首相の郵政に対する「個人的怨恨(ルサンチマン)」、「銀行業界の利害反映」、「米国政府の司令」の三者によって推進されたもので、「改革」とは無縁の施策だった。

「偽装景気対策」が策定され始めているが、すべては選挙対策の視点からの行動だ。最も優れた原油高対策は「ガソリン暫定税率廃止」だが、福田政権は透明な政策を嫌う。

個別補助金、個別施策でなければ、利益誘導による選挙対策効果を得にくいからだ。自民党は個別政策をえさに業界団体の選挙協力を締め付ける。

また、財務省は「ガソリン暫定税率廃止」のような透明な政策を嫌う。財務省の予算配分権力となる個別補助金が選好される。

後期高齢者医療制度を強行実施し、2.6兆円のガソリン税増税を決定し、年金記録消失問題に無責任な対応を取り続けてきた福田政権が、態度を変化させているのは、総選挙が視界に入ってきたからだ。

裏を返せば、選挙が終われば、すべての政策の賞味期限は終了する。自公政権が「国民の幸福を第一」に考えていないことは、これまでの政策によって明らかにされている。

自公政権にとって国民は、「利権維持の観点から選挙で与党に投票させる対象」であり、「権力を維持するための道具にすぎない」のだ。

「真正の改革」と「偽装の改革」とを見分ける最良の方法は、「天下り利権の根絶」が明記されているかどうかを見ることだ。「特権官僚の特権」は「少数特権官僚」を生み出す「第1種国家公務員制度」によって支えられている。「第1種」と「第2種」を統合すると「少数特権官僚」が生まれなくなる。

国家公務員の「第1種」と「第2種」を統合し、「天下りおよび天下り機関を根絶」することが「真正の改革」の中核になる。

「偽装3兄弟」など「偽装」に「偽装」を重ねる福田政権の行動は、利権死守への財務省のすさまじい執念によって生み出されていると考えられる。

次期総選挙で「真正改革勢力」が「偽装改革勢力」に敗北しないために、「偽装の見分け方」を広く国民に伝えなければならない。「偽装」と「真正」の相違は「天下り問題への対応」に明確に表れる。

「天下り根絶」を明言できるのが「真正」、明言できないのが「偽装」だ。

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2008年8月 4日 (月)

13,000円を割り込んだ日経平均株価

日経平均株価が7月15日以来、3週間ぶりに13,000円を割り込んだ。NYダウの下落懸念も強く、NYダウ10,000ドル割れが視界に入る可能性がある。

8月5日にFOMC(連邦公開市場委員会)が開催されるが、インフレ・金融不安・景気悪化の三重苦に直面するFRBの政策判断は苦悩に包まれている。米国経済金融の混迷深刻化が警戒される。

講談社名誉毀損損害賠償請求訴訟での勝訴について、ひらのゆきこさんがJANJANニュースに記事を掲載してくださいました。ご高覧くださいますようお願いいたします。

7月17日付記事「FRBインフレ重視方針でNY株価反発」に以下の通り記述した。

「NY株価は15日の10,962ドルを底に、目先反発する可能性が高い。(中略)これまでの際限のないドル安、原油高、株安の連鎖から解き放たれて、株価反発局面を期待することができるが、目先の反発で安心感が広がったのちの再調整圧力を警戒する必要がある。」

私は会員制レポート 『金利・為替・株価特報』2008年6月7日号に日米株価下落見通しを提示した。NYダウが6月6日に節目と見てきた12,500ドルを明確に下回ったことを確認し、株価下落見通しを示した。

NYダウは5月2日の13,058ドルをピークに7月15日の10,962ドルまで2096ドル、16.0%下落した。11,000ドルを割り込んだのは2006年7月21日以来2年ぶりである。

日経平均株価は6月6日の14,489円をピークに7月15日の12,754円まで1735円、12.0%下落した。

原油価格が1バレル=145ドルまで上昇し、インフレ懸念が広がり、米国金融政策の方向転換が予想され、株価が調整局面を迎える可能性が高いと判断した。

7月16日の議会証言で、バーナンキFRB議長が「インフレ抑制を最優先課題に位置付ける」ことを明言した。バーナンキ発言を契機に日米株価が反発した。

7月17日付記事では、バーナンキ発言を好感して日米株価が反発すると予測したが、同時に利上げ実施までには紆余曲折も予想されることから、「目先の反発で安心感が広がったのちの再調整圧力を警戒する必要がある」と記述した。

NYダウは7月23日には11,632ドルまで、7月15日の10,962ドルから670ドル、6.1%上昇した。その後、7月28日に11,131ドルまで反落したのち、7月30日には11,583ドルまで上昇した。しかし、7月23日の11,632ドルには到達せずに8月1日には11,326ドルまで再下落した。

日経平均株価はNYダウが7月16日以降反発したのに連動して反発し、7月24日には13,603円まで、7月15日の12,754円から849円、6.7%上昇した。しかし、その後、NY株価に連動して反落し、8月4日には12,933円まで下落し、7月15日以来、3週間ぶりに13,000円を割り込んだ。

日米株価の下落傾向持続に十分警戒が求められる。詳細は『金利・為替・株価特報』2008年8月8日号に記述するが、NYダウは10,000ドルの大台割れが視界に入る可能性がある。日経平均株価も7月15日安値を割り込み、3月17日安値を下回る可能性があると考える。

7月31日発表の2008年4-6月期米国実質GDP成長率は前期比年率1.9%のプラス成長を記録した。2008年1-3月期も前期比年率0.9%のプラス成長を記録した。

2四半期連続のマイナス成長が「リセッション」の定義とされており、米国経済は2008年前半には「リセッション」に突入しなかった。

しかし、8月1日発表の7月雇用統計では非農業部門雇用者数が5.1万人減少し、7ヵ月連続の雇用者数減少が記録された。失業率も5.7%と4年ぶりの高水準を記録した。

米国は「景気悪化」、「金融不安」、「インフレ懸念」の三つの問題に直面している。FRBおよび米国政府は「金融不安」リスクをもっとも強く警戒し、政府支援住宅公社(GSE)に対する資本強化策を決めるとともに、超低金利政策を実施している。

しかし、超低金利政策が「インフレ懸念」と「ドル不安」をもたらしている。8月5日のFOMCでは、利上げ政策をめぐって激論が交わされる可能性が高い。原油価格が反落したことから、金利据え置きの可能性が高まっているが、利上げ実施の主張も根強い。

当面の米国株式市場最大の懸念はGMの経営不安定化である。地銀が相次いで破たんし、5兆ドルのローンおよび保証債券を抱えるGSEの経営不安も表面化している。米国株式市場は地雷原と化しつつある。

インフレ抑制のために短期金利の引き上げが必要と考えられるが、金融不安回避が絶対条件であり、金利水準の調整を完了するのにかなりの時間が必要になっていると考えられる。

日本の株価に割高感はないが、日本の株価は米国株価との強い連動性を有しており、米国株価調整が拡大する場合、日本株価も連動して下落する可能性が高い。

また、日本経済自身が景気後退局面に移行している可能性が濃厚だ。8月2日に改造内閣を発足させた福田政権は景気対策を盆前にも策定する見通しだ。

福田首相は「政策総動員」の掛け声を示したが、財務省基軸の新体制下で、景気悪化を遮断する抜本策が提示される可能性は現状では高くない。

また、超低金利を維持する日銀の金融政策がインフレを促進することも予想され、インフレと景気後退の同時進行という「スタグフレーション」シナリオが、日本でも現実化しつつある。

中国でもオリンピック後の経済調整深刻化が懸念されており、日本経済を取り巻く情勢が急激に悪化している。

総選挙が迫っているため、自公政権が突然「理念なきバラマキ政策」の方向に舵を切る可能性もゼロとは言い切れない。福田改造内閣の政策対応を注視しなければならない。

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2008年8月 3日 (日)

「NHK日曜討論」町村官房長官発言の誤り

永田町利権維持に死に物狂いの自民党は、なりふり構わぬ「ポピュリズム」に走り出した。福田政権は「市場原理至上主義」、「国民生活重視」、「財政再建優先」の三つの政策を混ぜ合わせ始めた。しかし、方向の異なる政策を理念なく混ぜ合わせても、有効な効果を得ることは難しく、国民の負託に応えられない。政権末期症状が如実に表れている。

「小泉改革」路線を明確に否定するのか。

「国民生活重視」を最優先するのか。

「財政再建目標」を棚上げするのか。

煮え切らない優柔不断の政策姿勢は、福田首相の脳内構造をそのまま反映しているようにうかがわれる。

「霞が関保身内閣」と呼べる福田改造内閣は、「脱小泉」色を鮮明にした。しかし、はっきりと「小泉改革」路線からの訣別を宣言したのかと言えば、「NO」である。「改革の基本路線は継承する」という。

「国民生活重視」を最優先課題に位置付けるなら、「ガソリン税暫定税率」を廃止し、「後期高齢者医療制度」を白紙に戻し、不況に突入した日本経済を回復させることに全精力を注ぐことになる。しかし、その気配は示されていない。

「2011年度に基礎的財政収支を黒字化」することが、財政再建目標とされているが、目標見直しの判断は示されていない。

市場原理至上主義、官僚利権温存、国民生活疲弊、財政再建優先路線に対する国民の批判が高まり、福田首相は政策修正に追われている。

改造内閣では「小泉一派」が排除され、郵政造反組が政権中枢に復帰した。歳出の無駄排除を目的に「無駄ゼロ会議」が設置された。原油高不況に対応して経済対策が策定されることになった。

しかし、すべての要素が混在し、理念と方向が明確でない。政策の方向が明確でなければ、大きな成果を得ることは難しい。

三つの問題点を指摘しておく。

①不況に突入した日本経済の悪化を回避するには、腰の据わった対応が必要だ。伊吹財務相は本日のNHK日曜討論で、「歳入の手当てのない政策発動はありえない」と発言したが、財政バランスに影響を与えない景気支持政策の経済支持効果は極めて限定的である。

財政政策の景気支持効果の大きさは、財政バランスの変化で測られる。財政収支に影響を与えない景気支持政策のマクロ経済への影響は極めて小さい。

②政府の無駄排除政策の最大の対象は「天下り」利権である。「天下り」機関に1年あたり12.6兆円の財政資金が投入されている。国民生活重視の政策を実現するための最大の財源がここに隠されている。

「政府の無駄排除」に向けての福田政権の基本姿勢は「天下り問題」への対応に示されることになる。「無駄ゼロ会議」を何度開こうとも、「天下り」を断ち切らなければ、「ざるのなかに水を蓄える」論議になる。

③弱肉強食奨励、セーフティーネット排除の「小泉改革」路線と明確に訣別するのかが不明確である。高齢者、障害者、非正規雇用者などを中心に、「小泉改革」は国民の生存権を脅かしてきた。

自公政権に対する批判の高まりの最大の要因は、「小泉改革」の新自由主義路線にある。福田首相は内閣改造で「小泉一派」を排除したように見えるが、「小泉改革」路線からの訣別を明言していない。

「偽装CHANGE」勢力が創設され、裏で福田政権と手を組むことも考えられる。

民主党の小沢一郎代表は20年来、「自立と共生」の理念を掲げてきたが、福田首相は昨年の自民党総裁選で「自立と共生」のコピーを掲げた。

民主党は昨年7月の参議院選挙で「国民の生活が第一」の政策方針を明確に掲げて大勝した。福田首相は「国民目線の政治」を掲げ、国民生活の安心、安定をにわかに訴えている。

「国民生活重視」と、小泉政権以来の「大資本」、「外国資本」、「特権官僚」の利益重視の政策とは相容れない。「小泉改革」路線からの訣別を宣言することなく「国民生活重視」を主張しても、選挙目当ての「政策盗用」としか見なされない。

町村官房長官は本日のNHK日曜討論で、「小泉政権は財政出動することなく景気回復を実現した」、「この基本姿勢を維持しなければならない」と述べた。

しかし、これは事実に反する。過去の歴史事実を正確に把握せずに政策を運営していることが、そもそもの誤りだ。

2001年度当初予算では、歳出規模が82.7兆円、国債発行が28.3兆円だった。2001年度は補正予算が2度も編成された。歳出規模は第1次補正で1.1兆円、第2次補正で2.6兆円追加された。税収見積もりは1.1兆円下方修正され、4.8兆円の財源確保が必要になった。

国債発行は見かけ上、30兆円にとどめられたが、実態は補正後で33.1兆円に拡大した。

2002年度は補正予算で5.0兆円の国債発行が追加された。国債発行額は35兆円に達した。

つまり、2001年度も2002年度も約5兆円の追加財源調達を含む補正予算が編成された。小泉政権の超緊縮財政が日本経済の急激な悪化をもたらし、結局、小泉政権は大型補正予算を編成して、経済悪化に対応したのだ。

2003年以降に日本経済が浮上したのは、破綻の危機に直面したりそな銀行を2兆円の公的資金注入により救済したからだ。小泉政権は「自己責任原則」を掲げながら、「自己責任原則」を放棄する「税金による銀行救済」に手を染めた。株主は責任を問われるどころか、政府から巨大な利益を供与された。

小泉政権の金融行政は完全に破綻した。「景気悪化推進の超緊縮財政政策」は「大型補正予算編成」で完全に挫折した。「自己責任原則貫徹の金融行政」は「りそな銀行救済」で破綻した。

税金で銀行を救済すれば株価が猛反発するのは明白だ。2003年以降の不良債権処理進展、経済改善は、株価上昇および連動する地価底入れによってもたらされた。

小泉・竹中経済政策の完全破綻を示す、税金による銀行救済を契機に株価が上昇に転じ、その結果として不良債権減少、経済改善が進行した。これが「歴史の真実」だ。

御用メディアは「小泉竹中政策の破綻」の真実を伝えず、「政策破綻」を「改革政策の成功」に偽装して報道した。廃鶏を「比内鶏」に偽装した企業が詐欺で摘発されたが、偽装された「比内鶏くんせい」が十分食用に耐えられたことを考えれば、「破綻政策」の「改革政策の成功」への偽装よりはずっとましだ。

国民新党の自見庄三郎議員が、本日のNHK討論で福田改造内閣を「消費税地ならし内閣」と称したが、けだし名言である。

財務省を基軸に据えた福田改造内閣は、総選挙後の消費税増税への地ならしを開始した。しかし、総選挙を目前に控えるため、さまざまな「目くらまし」が施される。

「目くらまし」実行は、伊吹財務相が講演で明言しているから間違いのないところだ。

8月にも策定される不況対策もその一つになるだろう。「無駄ゼロ会議」も「目くらまし」の有力な手段と認識されているはずだ。「小泉一派」と「脱藩官僚の会」、「自民別働隊知事グループ」などが連携して「偽装CHANGE」活動を展開するかも知れない。

民主党を中心とする野党は、国民に「偽装」を見破る方法を伝授しなければならない。「大阪のおかん」による「振り込め詐欺防止CM」が作られたそうだが、野党連合で「偽装CHANGE詐欺防止CM」を制作すべきだ。

野党は次期臨時国会、総選挙に向けて、

ガソリン暫定税率廃止

後期高齢者医療制度廃止

「天下り」根絶

を明確に示す。

同時に、

④「天下り根絶」なくして「消費税増税なし」

を明確に示すべきだ。

「偽装CHANGE」勢力がこれらの施策を「真実の公約」として掲げることはできない。

権力は腐敗する。「政官業外電 悪徳のペンタゴン」による利権政治、腐敗政治は、「自民党長期政権」と「特権官僚」「大資本」、「外国資本」、「マスメディア」の癒着の結果として生じている。

「真正CHANGE」は「政権CHANGE」から始まる。「政権CHANGE」のない「CHANGE」は「偽装CHANGE」だ。

「偽装」が渦巻く現代日本で「偽装」を暴くのは「告発」だ。「偽装」を見抜く人々が勇気をもって「告発」することにより、国民を「偽装」詐欺から守ることができる。

福田政権は、まず不況対策策定で新機軸の真価を問われる。野党は「真正CHANGE」の具体策を明示して、「偽装CHANGE」詐欺撲滅キャンペーンを開始すべきと思う。

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2008年8月 2日 (土)

「霞が関保身内閣」の「目くらまし」戦法に警戒

「霞が関保身内閣」が福田改造内閣の実態だ。福田政権は名実ともに財務省を政権の基軸に据えた。政策の柱は「①官僚利権の温存、②国民福祉の切り捨て、③消費税増税の断行」である。同時に新体制では「脱小泉」を鮮明にした。「郵政造反組」が復権し、「小泉一派」は宙に浮き「小泉チルドレン」は窮地に追い込まれた。

「国民新党」、「平沼赳夫氏グループ」に対して秋波が送られるとともに、「小泉一派」による「上げ潮新党」結成の契機を与えた側面もある。

「小泉一派」が「上げ潮新党」を立ち上げ、「官僚利権排除」の旗を掲げると、「反自民」、「反官僚利権」の有権者が「上げ潮新党」支持に向かう可能性がある。自民党別働隊である「偽装CHANGE」勢力による「権力死守偽装大作戦」だ。

福田改造内閣が「小泉一派」をはっきりと切り分けて排除したのが、いささか不自然に見える。福田康夫、町村信孝、小泉純一郎、中川秀直、森喜朗、飯島勲は「清和政策研究会」でしっかりと連結されている。

「上げ潮新党」を自民別働隊として衆院選に向けて発足させる「偽装」工作が水面下で進行しているのかもしれない。

福田新体制は「アンシャン・レジーム」である。「霞が関政治」に復古した。旧来の自民党政治への回帰だ。「福田-伊吹-与謝野」のトライアングルが「財務省政治」を取り仕切る。

「財務省政治」の基本方針は上述したように、①官僚利権の温存、②国民福祉の切り捨て、③消費税増税の断行、である。

財務省の歳出削減政策と「無駄ゼロ政策」は表裏一体の関係にある。財務省の歳出削減対象の「御三家」は、①公共事業、②地方、③社会保障費、である。国民生活に直結する費目が優先して切り込まれる。

他方、財務省の裁量支出は拡張される。「裁量支出」こそ「財務省権力の源泉」なのだ。道路特定財源の「一般財源化」、概算要求基準における「重点枠」は「財務省の自由裁量枠」である。財務省は「予算配分権」こそ「権力の源泉」と認識し、「自由裁量枠」拡張を熱望している。

「社会保障支出」は「プログラム支出」とも呼ばれる。制度を確定すると支出金額が自動的に決定される。最も透明性の高い支出だが、財務省は「プログラム支出」を嫌う。「プログラム支出」には「予算を配分する権力」をふりかざす余地がないからだ。

歳出削減で真っ先に切り込まれるのが「プログラム支出」だ。国民からすれば、利権の温床になる「裁量支出」を切り込み、「プログラム支出」を温存してもらいたいのだが、財務省は正反対の方向を向いている。なぜなら、財務省は国民の幸福ではなく財務省の幸福のために行動しているからだ。

国民生活に直結する「地方の自由財源」である一般地方交付税交付金も切り込みの対象だ。財務省は国民生活の身近な支出にも、「予算配分の権力」を行使しようと努めている。

福田首相と伊吹財務相は消費税増税について、「2、3年の時間をかけて」、「3、4年の時間をかけて」実現すると発言している。つまり、次の総選挙後に消費税増税を実現しようということになる。

「社会保障制度を再構築するためには財源が必要である。財源について責任ある姿勢を示すのが、政権を担う責任政党の当然の責務だ。バラ色の政策だけを掲げて、財源論を回避する民主党は政権を担う責任政党としての体をなしていない。」

これが、伊吹財務相の口癖だ。福田政権は消費税増税を明確に掲げて総選挙を闘うことになるのだろう。

しかし、その伊吹財務相が7月16日に以下の発言をしている。

消費税率引き上げについて「上げてから選挙をすれば大変なことになる」と述べ、「(選挙に)勝とうと思うと(有権者に)一種の『目くらまし』をしなければしょうがない」と述べたのだ。

総選挙対策上、消費税率引き上げ先送りと、この問題などから有権者の目をそらせるための政策を打ち出すべきだとの考えを示したわけだ。

これが国民に対する真摯な姿勢と言えるのか。

民主党を中心とする野党は、福田改造内閣を仮想敵対勢力とみなして、総力戦を展開しなければならない。まずは、9月21日の民主党代表選を戦略的に最大限活用しなければならない。

代表選を単なる党内抗争を繰り広げる場にしようとする民主党議員が存在するなら、政権交代を希求する健全な議員と有権者は、背信的な民主党議員を糾弾しなければならない。民主党から追放する程度の気迫を持つ必要がある。

「カナダde日本語」の美爾依さんも紹介されているが、「国会傍聴記by下町の太陽・宮崎信行」の宮崎信行さんが、民主党に関する情報を丁寧に提供してくれている。

臨時国会の召集時期と会期は衆議院の解散・総選挙と直結するために、優柔不断な福田政権が結論を出すには時間がかかると予想されるが、民主党は次期臨時国会に重要な法案を提出する予定である。

天下り根絶法案

ガソリン暫定税率廃止法案

後期高齢者医療制度廃止法案

を臨時国会に提出する見通しだ。

 日本の国家財政は天下り機関に11兆円を超す資金を投入している。「天下り」と「天下り機関」の根絶は想像を超す歳出削減効果を生む。

福田政権は「財源論を伴わない社会保障制度再構築論議」は無責任だと民主党を批判するが、

「天下り根絶を伴わない消費税増税論議」の方がはるかに国民に対して無責任である。

 「天下り根絶」によって、大きな財源を生み出すことが可能だ。また、対米隷属の外貨準備運用が8年間で100兆円の機会損失を生み出した。「100兆円損失」の責任も追及しなければならない。

 福田政権は衆議院選挙対策として745億円原油高対策を決定したが、「裁量支出」=「利権支出」=「バラマキ支出」政策の典型だ。最も優れた原油高対策は「ガソリン税暫定税率撤廃」である。

 本年4月に暫定税率は期限切れを迎えていったん廃止されたのに、福田政権は衆議院の3分の2以上多数の「数の力」を頼みに、2.6兆円増税を決定してしまった。

 原油高で生活苦に直面しているのは漁業関係者だけではない。大多数の一般国民は、自民党の選挙にとって重要でないとみなされて軽視されているのだ。「ガソリン税暫定税率廃止」が最も適正な原油高対策である。

 「後期高齢者医療制度」は高齢者の尊厳を損なう制度である。「後期高齢者医療制度」は高齢者に対して高額の窓口負担以外に、財源の1割を負担させる制度として設計された。所得の乏しい高齢者の1割負担は、保険料率の激しい上昇を招く。

 激しく重い保険料負担が不可能になれば、必ず医療を切り捨てる方向に向かう。高齢者いじめの「姥捨て山制度」との批判は正鵠を射ている。「後期高齢者医療制度」をいったん廃止したうえで、適正な新制度を構築すべきである。

 自公政権は、①弱肉強食奨励、②官僚利権温存、③対米隷属外交、を基軸に据えている。民主党を中心とする野党は、総選挙に向けて、①セーフティーネット重視、②官僚利権根絶、③独立自尊外交、の基本政策を明確に示す必要がある。

 「偽装CHANGE」勢力が登場するかもしれない。しかし、「偽装CHANGE」勢力は自公政権の政治利権を温存するための自民党別働隊にすぎない。「真正の改革」を目指す野党勢力は「偽装CHANGE」勢力の偽装を暴き、国民を「郵政民営化選挙」の二の舞から守らなければならない。

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2008年8月 1日 (金)

「保身」が福田改造内閣の基本精神

「保身」=「反小泉」、「財務省基軸」、「派閥均衡」が福田改造内閣の基本性格だ。不況に突入した日本経済が浮上する可能性は低下した。自公の結束は緩み、支持率低迷が持続するなかで自民党が分裂する芽が生まれた。政権運営が行き詰まれば麻生氏への政権禅譲の可能性も浮上するだろうが、与党の退潮に歯止めをかけることは難しいと思われる。

   

8月1日、福田首相は党役員人事、内閣改造を決めた。

決定された顔ぶれは以下の通り。

自民党4役

 幹事長 麻生太郎 67(麻生派)

 政調会長 保利耕輔 73(無派閥)

 総務会長 笹川尭 72(津島派)

 選挙対策委員長 古賀誠 67(古賀派)

閣僚

総務 増田寛也 56(留任・民間)

 法務 保岡興治 69(山崎派)

 外務 高村正彦 66(留任・高村派)

 財務 伊吹文明 70(伊吹派)

 文部科学 鈴木恒夫 67(初入閣・麻生派)

 厚生労働 舛添要一 59(留任・無派閥)

 農水 太田誠一 62(古賀派)

 経済産業 二階俊博 69(二階派)

 国土交通 谷垣禎一 63(古賀派)

 環境 斉藤鉄夫 56(初入閣・公明)

 防衛 林芳正 47(初入閣・古賀派)

 官房 町村信孝 63(留任・町村派)

 国家公安委員長・沖縄北方・防災 林幹雄 61(初入閣・山崎派)

 消費者 野田聖子 47(無派閥)

 金融・行政改革 茂木敏充 52(津島派)

 経済財政 与謝野馨 69(無派閥)

 少子化・拉致問題 中山恭子 68(初入閣・無派閥)

  

新体制の基本特性は「反小泉」、「財務省基軸」、「派閥均衡」だ。

福田政権樹立に貢献した8つの派閥。町村派、津島派、古賀派、(谷垣派)、山崎派、伊吹派、高村派、二階派の領袖に対する目配りが維持された。古賀氏は4役に残留し、谷垣氏、伊吹氏、高村氏、二階氏は閣内で処遇された。

麻生派は総裁選の敵対派閥で政権の枠組みから外れていたが、麻生派の鈴木恒夫氏初入閣と合わせて、麻生太郎氏が幹事長に就任した。

福田降ろしが本格化する場合、麻生氏が在野の場合、麻生氏が後継首相候補の筆頭になる。麻生氏を政権に取り込むことによって、麻生後継での福田降ろしを予防したいとの意思を読み取ることができる。

経済政策運営を指揮する財務相に伊吹氏、経済相に与謝野氏が配置された。財務省を基軸とする霞が関が経済政策立案の中心に名実ともに復帰した。「上げ潮派」が完全に排除され、財務省が経済政策運営の基軸に明確に位置づけられたと言える。

三つ目の大きな特徴は小泉カラーを払拭したことだ。昨年の参議院選挙での自民党大敗後、安倍政権が内閣改造を行った際、幹事長に就任した麻生太郎氏は小泉政権の政策方針を払拭することが課題だと述べた。

今回の人事ではその麻生氏が幹事長に起用され、旧小泉政権の政策を唱える人物がことごとく排除された。

福田政権の外で、小泉元首相、中川秀直氏、飯島勲氏、竹中平蔵氏などが政権運営について評論を展開していたが、福田首相はこれらの発言を不快に受け止め、この勢力を無視する方向に舵を切った。

小泉元首相に連なる人脈である、中川秀直氏、小池百合子氏、武部勤氏、渡辺喜美氏、石原伸晃氏、猪口邦子氏などが、新体制から完全に排除された。

他方、郵政民営化に反対した野田聖子氏が消費者問題担当相として入閣、保利耕輔氏が政調会長に抜擢された。

福田首相は記者会見で、①物価高、景気低迷への対応、②年金・医療・雇用などの生活不安への対応、を重視する方針を示したが、新しい体制から問題解決の方向は見えてこない。

財務省基軸の霞が関政治は、①経済の安定成長の重要性を無視し、②官僚利権を温存し、③近視眼的な緊縮財政路線を強行する特性を有している。「無駄ゼロ会議」なるものが設置されたが、官僚利権の根幹である「天下り利権」に手をつけることはしない。

日本経済は不況に突入した初期の段階にあり、早期の景気支持政策が景気悪化を緩和するが、財務省の近視眼的発想から柔軟な政策は生まれてこない。

福田首相は今回の新体制構築により、①8+1派閥を政権に取り込むことで「福田降ろし」を防ぐことを最重視し、②もともと嫌悪していた「小泉一派」を排除し、③父親の官僚在職以来の「財務省基軸政治」に政治運営を回帰させる、ことを図ったと考えられる。

今後、考えられる変化は以下の3点だ。

第一に、「小泉一派」が新体制から排除された。総選挙体制は麻生太郎幹事長、古賀誠選挙対策委員長が仕切ることになる。小泉チルドレンは存亡に機に立たされた。中川秀直氏、渡辺喜美氏、小池百合子氏、石原伸晃氏、飯島勲氏、竹中平蔵氏などの「偽装CHANGE」一派が新体制から排除されたなかで、どのような対応を示すのかを注視する必要がある。

この「排除」そのものが「偽装」の可能性もあり、警戒を怠れない。

「脱藩官僚の会」、「知事グループ」などと連携して新勢力を創設する可能性もないとは言い切れない。

第二は、日本経済の不況への突入と財務省基軸の経済政策運営への回帰が重なったことがもたらす影響だ。経済悪化が進行するなかでの近視眼的財政均衡至上主義は経済悪化と財政赤字拡大の加速をもたらす可能性が高い。

経済状況の悪化は福田政権支持率の低下を促進する。

第三は、福田政権の支持率が低下するのに伴い、自公の連携にすきま風が生じる可能性が存在することだ。公明党元委員長の矢野絢也氏が創価学会を糾弾する姿勢を強め、国会に参考人として出席する可能性も浮上している。

総選挙の時期設定を含め、公明党の自公政権への対応姿勢に大きな変化が生じる可能性が生まれ始めている。

福田政権は財務省基軸の経済政策運営を進める決断を下した。弱者切り捨て-官僚利権温存の政策運営は変わらない。近視眼的な緊縮財政運営は日本経済悪化を加速させる可能性が高い。自民党が「霞が関派」と「小泉一派」によって分断されるなら、総選挙での自民党の対応力は分散される。

しかし、「小泉一派」があまりにもきれいに取り除かれているところを見ると、大がかりな「偽装」が施されている可能性もあり、今後の「小泉一派」の動向に注視が必要だ。

民主党を中心とする野党勢力は、

①弱肉強食奨励、

②官僚利権温存、

③対米隷属外交、

を基本政策とする政権を打倒するために、

①セーフティーネット重視、

②官僚利権根絶、

③独立自尊外交、

を基本政策に掲げて、次期総選挙に向けて総力を結集しなければならない。

福田政権の新体制構築の精神は「保身」にある。「国民のために全身全霊を注ぐ」気概はまったく感じられない。

 「保身」の内閣改造が実施されたことは、既存の利権まみれの、「政官業外電 悪徳のペンタゴン」による癒着政治刷新に向けての追い風になる。野党勢力は「国民の幸福実現」に向けて、全身全霊の取り組みを示さなければならない。 

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