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2008年7月20日 (日)

漁業被害過剰報道の裏側

原油高による漁業関係者の苦境だけが、なぜ大々的に報道されているのか。原油高は漁業関係者だけでなく、国民生活全般に重大な影響を及ぼしている。偏向報道の裏側に政治権力の狡猾な思惑が見え隠れしている。

「核武装と日本の軍事戦略-防衛省OB太田述正ブログ」様、メッセージをありがとうございました。私も蒲島熊本知事の政治的主張を支持しているわけではないことを補足させていただきます。また、私が日本の核武装には反対であることも補足させていただきます。次期総選挙での民主党の勝利と政権交代実現を心より念じております。

「飄(つむじ風)」様「生き抜く力」様「鷹嶺創書院別当公訳」様「こわれたおもちゃをだきあげて」様「徳島で生活する父より」様「高原千尋の暗中模索」様「kobaちゃんの徒然なるままに」様「今日の喜怒哀楽」様Baby Buggy」様「わんわんらっぱー」様Japonesian Trans-ApocalypseTrans-Modern New Platonic Trans-Creation」様akoのつぶやき」様_~山のあなたの空遠く幸い住むと人のいう~」様「晴天とら日和」様「ただいま勉強中(仮題)・・・」様「ふじふじのフィルター」様、記事のご紹介ならびに過分なお言葉をありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。

    

福田首相は6月17日の外国通信社との会見で、消費税増税について「決断の時期」と発言し、2009年度の消費税増税実施を示唆した。マスメディアは一斉にトップニュースで報道した。

私は、本ブログ6月20日記事「劇場型政治手法の再来」に次のように記述した。

「財政再建派は社会保障制度の安定性確保のための消費税増税を主張する。だが、総選挙を控えて与党が増税方針を最終的に決定する可能性はゼロである。」

   

自民党は次期総選挙が差し迫るなかで、「政治権力の死守」しか考えていない。昨年7月の参議院選挙、本年4月の山口2区の衆議院補欠選挙、6月の沖縄県議会選挙で、有権者は自公政権に「NO」の意思を表示している。

年金問題への無責任極まりない対応、後期高齢者医療制度での高齢者いじめ、ガソリン税暫定税率復活による2.7兆円増税強行、障害者自立支援法による生存権侵害などを背景にして、有権者はようやく小泉政権以来の政治の誤りを明確に認識するようになった。

小泉政権以来の自公政権の基本政策は、①弱肉強食奨励、②官僚利権温存、③対米隷属外交、である。この基本方針に基づく政策が日本社会を破壊し尽くしつつある。

「真正の改革」は、①セーフティーネット重視、②官僚利権根絶、③独立自尊外交、を基本とするもので、「政権交代」なくして実現しない。「真正の改革」は、民主党を中心とする野党が次期総選挙で過半数を獲得することにより初めて実現する。

     

小沢一郎民主党代表が述べるように、次期総選挙は「政権交代を実現する最大で最後のチャンス」である。野党が戦略を誤らなければ、この大事業は成功する。

自民党は小沢一郎民主党代表を最大の脅威と認識し、あらゆる手段を用いて小沢一郎氏の影響力排除を画策してきた。

「大連立構想」も「渡辺博史日銀総裁構想」も、小沢氏失脚を目論見んで構築されたものだったと考えられる。

小沢氏失脚を目論む第三の矢は、民主党代表選を実施させる画策である。自民党と内通していると考えられる田原総一郎氏と民主党の前原誠司氏は、民主党分断工作に血道をあげている。

「国際評論家小野寺光一の「政治経済の真実」」主宰者の小野寺光一氏は、かねてより小沢一郎氏を無投票で民主党代表に再選すべきと主張されてきた。

   

民主党は、次期総選挙での勝利に照準を合わせて、総力を結集しなければならない。反党的行動をとる党議員に対しては、除名をも辞さぬ強い姿勢で臨む必要がある。

政権交代のチャンスを潰えさせることは、政権交代を求める国民に対する背任行為だからだ。

    

自民党は、次期総選挙に向けて壮大な「偽装」を企てていると考えられる

第一は、「偽装CHANGE」勢力の創設だ。本ブログで繰り返し記述してきた。

「脱藩官僚の会」、「上げ潮派」、「TPL&小泉チルドレン」、「知事グループ」、「前原誠司氏を軸とする民主党分断工作派」が連携して、「反自民票」の受け皿になること。

しかし、「偽装CHANGE」勢力は紛れもなく「自民党別働隊」であり、自民党の権力維持を目的に創設されるものだ。

「官僚利権根絶」を唱えながら、官僚利権を根絶する意思をまったく有していないと考えられる。

郵政民営化選挙で国民を「B層」と位置付けて誘導したように、次期総選挙に際して、「偽装CHANGE」勢力が国民を欺き、誘導する恐れがある。

「偽装CHANGE」勢力のミッションは、選挙後に自民党と連携して自民党の政治権力維持を実現させることにある。

「偽装CHANGE」勢力の裏側に小泉元首相、中川秀直氏、小池百合子氏、飯島勲氏、竹中平蔵氏、前原誠司氏などが蠢いていることが、なによりの証左だ。

「偽装CHANGE」勢力のミッションは、「政権交代」=「真正の改革」を阻止することにある。

企業は急進的労働組合による労働争議を回避するために、企業内に「偽装労働組合」=「御用組合」を作る。「御用組合」のミッションは「真正の組合」の成立を阻止することにある。

「敵を欺くにはまず味方を欺く。これ権謀術数の第一歩と心得よ」との飯島勲氏の言葉が「偽装CHANGE」勢力の意味を端的に物語っている。

   

第二の「偽装」は、小泉政権以来の「財政改革」の旗を、人目につかぬように降ろすことだ。

小泉政権も繰り返し用いた「偽装」である。

   

上述したように、私は6月20日付記事に「総選挙を控えて与党が増税方針を最終的に決定する可能性はゼロである」と記述した。

果たして、福田首相は6月23日の会見で「消費税増勢は2~3年で判断」と発言を大幅に後退させ、消費税増勢を先送りする方針を明示した。予想通りの行動だ。

    

日本経済は2008年年初から景気後退局面に移行した。時間を追うごとに経済悪化が鮮明になる。この状況下での大増税はあり得ない。

   

逆に2008年度は景気対策を目的とする補正予算編成を避けることができない。2001年度と2002年度、私は補正予算編成が避けられないことを明言した。

小泉政権は「国債発行30兆円以内」の公約を掲げて、補正予算編成を拒絶した。

しかし、結局、両年度とも小泉政権は5兆円規模の財源調達を追加する補正予算編成に追い込まれた。

公約はあえなく破棄されたが、小泉首相は2003年まで公約違反を偽装し、表面化したのちは、「大したことではない」と開き直った。

不況突入時には、早期の対応が重要だ。対応が遅れるほど、対策は大規模にならざるを得ず、財政赤字を拡大させてしまう。

2008年度も必ず補正予算編成が必要になる。洞察力がある政権ならば、直ちに補正予算編成を決断し、臨時国会を早期に召集して補正予算を成立させる。

しかし、福田政権は優柔不断であり、これまでの政策路線からの切り替えを迅速に決定できない。時間をかけてゆっくりと舵を切る可能性が高い。

   

第二の「偽装」は、今後の「補正予算編成」と「財政再建目標維持」が両立するとの「偽装」を施すことだ。

原油高による漁業の困窮をマスメディアが最大級のニュースとして報道しているのは、財政政策運営を補正予算編成の方向に切り替える「大義名分」を整えるためである。

東国原宮崎県知事は自民党の要請に沿って行動していると考えられる。首相官邸を訪問して原油高対策を陳情し、マスメディアが大きく報道する。

2011年度プライマリーバランス黒字化の目標を維持したまま、補正予算編成に自民党は動く。

福田首相の夏休みは、政策転換の大義名分づくりと内閣改造の検討に大半の時間が充てられることになるだろう。

    

自民党は補助金付与の補正予算を嗜好する。補助金付与の補正予算こそ、利権の温床になるからだ。補助金付与に対して、制度減税は利権の温床になりにくい。国民の視点に立てば、制度減税が望ましいことは明白だ。

本来、4月に失効したガソリン税の暫定税率上乗せ部分を廃止したままにすればよかった。1年間で国民負担は2.7兆円減少する。減税はガソリン等の消費量に比例して配分されるから、もっとも透明性の高い原油高対策になった。

参議院がガソリン税の暫定税率廃止を決議したにもかかわらず、政府与党は衆議院の3分の2の議席の多数を頼み、暫定税率をゴールデンウィーク直前に復活させてしまった。

   

民主党が農家に対する所得補償などのきめ細かい政策を提示していることを意識して、自民党は漁業に対する補助金行政によって総選挙対策を施そうとしているのだと考えられる。

しかし、不透明な補助金付与より、ガソリン税の暫定税率廃止の方が格段に優れた政策である。

原油高の影響に関して、漁業だけが突出して大きく報道されるのは不自然だ。陸運関係の業種でも厳しい状況が発生している。マスメディア報道が政治権力によって深くコントロールされている現実の片鱗が示されている。

夏休み明け後の福田首相の言動を注視しなければならない。

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