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2008年7月16日 (水)

橋下徹大阪府知事と上杉鷹山

橋下徹大阪府知事の行動を無条件で賛美するマスメディアの裏側には、大きな政治圧力が働いている。

「_~山のあなたの空遠く幸い住むと人のいう~」様「カナダde日本語」様「こわれたおもちゃをだきあげて」様「生き抜く力」様「ロハスな八ヶ岳生活」様「晴天とら日和」様「パタヤの風に吹かれて」様「とくらBlog「わかる新世界世界秩序」様、「Blog版ヘンリーオーツの独り言」様、記事のご紹介ありがとうございました。とくらたかこ様、次期選挙での必勝をお祈り申し上げております。

   

「居酒屋タクシー」、厚生労働省職員のネットカフェ労働、大阪府の職員給与引き下げ、など、役人を攻撃する素材が次々と取り上げられている。

「偽装CHANGE勢力」は8月にも「脱藩官僚の会」なるものを立ち上げようとしている。「官僚利権根絶」の旗を掲げる中川秀直氏率いる「上げ潮派」、小池百合子氏率いるTPL、小泉チルドレン、橋下知事らの知事グループ、前原誠司氏率いる民主党分断工作グループ、などが連携する気配が漂っている。

小泉元首相、中川秀直氏、武部勤氏、小池百合子氏、石原伸晃氏、渡辺喜美氏、飯島勲氏、竹中平蔵氏、橋下徹氏、東国原英夫氏、江田けんじ氏、高橋洋一氏、岸博幸氏、前原誠司氏などが連携し、田原総一郎氏、みのもんた氏、北野たけし氏、テリー伊藤氏などが広報活動を展開する。

石原東京都知事、橋本元高知県知事などがこの政治新勢力に加わる可能性もある。

  

「偽装CHANGE」勢力は、「官僚利権根絶」の旗を掲げるが、実態は自民党別働隊であり、官僚利権を根絶する意思など持ち合わせていないと考えられる。

総選挙後は自民党と連携する。自民党の権力維持を目的に仕組まれた、世論誘導の三文芝居である疑いが濃厚だ。

  

小泉氏や中川氏は小泉政権以降の政権中枢に位置し、官僚利権を根絶し得る立場にありながら、過去7年以上も官僚利権を死守してきた。いまさら官僚利権根絶を唱えても誰も信用しない。

渡辺行革相は天下り抑制の素振りを示しながら、確実に天下りを温存する着地点を用意してきた。「格付け会社」に対する金融庁の監督強化も、金融庁の利権拡大行動そのものを示している。

  

「偽装CHANGE勢力」を立ち上げるに際して、二つの世論拡大が目論まれている。

第一は、官僚部門に大きな無駄が潜んでいることを示すこと。

第二は、官僚部門の悪の根源が一般公務員にあるとすること。

  

一般公務員に悪の根源が存在することをアピールするのは、公務員によって構成される労働組合を民主党が支持基盤のひとつとしているからだ。

注意深くテレビを見ると、巧みに一般公務員を攻撃する内容に報道が構成されていることが分かる。

橋下知事の財政赤字削減交渉では、知事と労働組合との交渉だけがクローズアップされた。社会保険庁問題では、組合との協約におけるパソコンキーボード操作回数の取り決めだけが繰り返し報道された。

ネットカフェ公務員報道でも、一般公務員の悪事としてニュースが構成されている。

橋下知事が公務時間中に公用車でホテル内のスポーツジムに通っていたことが明らかにされた。7月14日午後2時ころ、府庁から公用車を使い、大阪市北区のフィットネスクラブに行き、午後5時ごろにタクシーで府庁に戻ったという。

知事日程ではこの日の午後7時まで「庁内執務」とされていた。また、14日は人件費や私学助成の削減を盛り込んだ2008年度予算案の審議が府議会委員会で始まったばかりで、「委員会での質疑内容によっては、知事の判断を仰ぐケースもある」(大阪府幹部)状況だった。

   

橋下知事は、条例で「勤務時間4時間につき15分の有給休息が取れる」と定められていた大阪府庁職員の休息時間について、「たばこを吸うための休息なんてあり得ない」と言い切り、条例で認められている1日2回の15分「有給休息」をなくし、執務時間中は禁煙にする方針を明らかにした。

橋下知事は「税金をもらっている職員が、1日に何度もタバコを吸っては府民の理解は得られない」と述べた。

その知事が、予算審議が行われている執務時間中に公用車でホテルのスポーツジムに通っていて、府職員の理解を得られるとは思えない。

  

財政運営においては、支出を厳格に査定し、必要な支出を確保する一方で、不要な支出を根絶することが出発点だ。歳出規模を確定したら、その財源を確保する。国からの交付金や支出金、地方の税収で賄うことが基本だ。職員に対する給与は給与水準が適正に決められている限り、必要支出である。

「財政赤字が存在するから府職員の給与を切る」のは間違いだ。ヒトラーが「ユダヤ人が諸悪の根源だ」との世論を形成して、ユダヤ人を迫害し、一般市民の不満のはけ口としたことと共通する手法が用いられているように思える。

府職員をスケープゴートにし、府職員を虐待することによって一般府民の人気を得ようとする手法はあまりにも安直である。府職員の生活権、労働基本権が踏みにじられている。人権尊重を重視すべき弁護士の行動とは思えない。

  

拙著『知られざる真実-勾留地にて-』に記述したが、江戸時代中期に米沢上杉藩の再建に尽力した上杉鷹山(ようざん)の藩政改革の姿勢を知るべきだ。

受けつぎて 国のつかさの身となれば 忘るまじきは民の父母

上杉鷹山は財政再建に取り組むために、上格の武士を含めて一汁一菜の食事、木綿の衣服での暮らしを命じる大倹執行の命令を発して率先垂範した。これが真の為政者、改革者の姿だ。

心中には藩の行く末を憂い、民の幸福を願う「経世済民の思想」が脈々と流れていた。

  

熊本県知事に就任した蒲島郁夫氏は124万円の知事報酬月額を100万円カットして24万円とした。しかし、マスメディアは橋下知事だけを報道し、蒲島知事については一切報道しない。

知事報酬をここまでカットする必要はないが、橋下知事が府職員に給与大幅引き下げを要求するなら、せめて、知事在任期間中は職務に専念し、公務以外の雑所得の受け取りを拒否すべきである。スポーツジム通いは夜間か休日を利用する配慮を示すべきだ。

トップの率先垂範があって職員の意識が高まる。職員の生活給を切り込み、自分は公務外所得を得て、執務時間中に公用車でホテルのスポーツジムでは、職員のモラル低下を知事が促していると言われて反論できない。

  

府職員にも生活がある。府職員が労働者としての権利を主張するのは当然のことだ。やみくもに給与カットを主張する前に、府職員サービスの質向上に取り組むべきだ。また、一般公務員の給与カットよりも、天下り廃止、天下り機関整理、巨大プロジェクト見直しを優先するべきである。

   

「偽装CHANGE勢力」は、官僚利権根絶を謳いながら、その実、公務員労働組合攻撃を演出しているのだ。巨悪の高級官僚特権、天下り、天下り機関攻撃は映し出されない。

   

攻撃しなければならない真のターゲットは、既得権益を維持しようとする既成政治権力そのものである。

既成権力は「偽装CHANGE」勢力を活用して、一般国民の怒りが巨悪にではなく、一般公務員に向かうように誘導している。

次期総選挙では一般公務員を攻撃する「偽装CHANGE勢力」と既成権力がテーブルの下で手を結び、「真正CHANGE勢力」を撃破しようとするだろう。

    

高級官僚の天下り利権、天下り機関、巨大プロジェクトなどの巨大官僚利権を打破することが「真正の改革」である。

巨悪を温存し、罪少なき一般公務員を虐待することが改革ではない。

「真正CHANGE勢力」は国民にこの違いを明示し、「真正の改革」に直進し、国民が「偽装CHANGE勢力」に欺かれることを阻止しなければならない。

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