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2008年6月29日 (日)

国は諫早湾潮受け堤防排水門を開門すべし

  

「神州の泉」の高橋博彦氏には大変丁重なメッセージをいただき、厚くお礼申し上げたい。6月26日付記事にも記載したが、それぞれの個人がそれぞれの思想、哲学を持つことは当然で、それらが完全に一致することはきわめて稀だと思う。しかし、世の中を変革してゆくには、大きな方向において考え方を共有できる者が力を合わせることがどうしても必要だと思う。相互に尊重し合える価値観を持つ者が力を合わせて協働することが、より大きな力を生むことにつながると思う。

  

本ブログのLINKS欄には、私が参考にさせていただいているサイト、応援してくださっているサイトを紹介させていただいている。これらのサイト主宰者と私が、思想や哲学、主張を共有しているとの意味はない。本ブログの閲覧者によっては異なって解釈されることもあるようなので、意味付けを明記しておきたい。

  

私がブログでの情報発信を始めたのは、より望ましい社会を作り上げてゆくために、微力ではあるが自分のできることをしてゆこうと考えたからである。同時に、自分の問題についても、真実、真相、深層を一人でも多くの方に伝えようと考えた。大きな運動を自分を中心に起こそうとの意図は持っていない。

  

「カナダde日本語」の美爾依さんには、いつも貴重でありがたいメッセージを賜り、心から感謝している。日本の政治はいま、とても大切な局面に差しかかっている。そのなかで、日本の世直しを実現するために、大きな意味で同じ方向を目指す人々が力を合わせて、求められる変革を実現するため手を携えることが重要だとの美爾依さんのお考えに私も賛同する。まったく微力ではあるが、私も一市民として自分にできることを実行して参りたいと考えている。

  

私が巻き込まれた事件に関して、私は公判においても、真実のみを述べてきた。私の記憶することをありのままに嘘、偽りなく述べてきた。98年、04年、06年の事件についての概要も拙著に記した。警察、検察を含む政治権力は公判に際して、マスメディアを動員して、私に対する負のイメージを植え付けるために大がかりなイメージ操作を実行した。私が有罪であるとの印象を植え付けたいと考える勢力は、そのイメージ戦術を多用し、現在も活動を展開しているように思われる。しかし、これらのイメージ操作は事件とは基本的に関係がない。

(追記)また、私の個人的嗜好に不適切な偏りがあるかのような執拗な人格攻撃が続けられているが、そのような事実はまったく存在しない。いずれ何らかの方法で真実を明らかにしたいと考えているが、執拗な攻撃を続ける勢力は、悪質なイメージ操作の一環として断片的な情報を振りかざして人格攻撃を続けていると考えられる。

  

私は、真実だけを述べ、そのなかで自分の無実潔白を一貫して訴え続けている。04年事件においては、品川駅の防犯カメラ映像が私の無実を客観的に証明する絶対的証拠であったはずだが、捜査当局によってその映像は隠蔽されてしまった。06年事件では、私の無実をはっきりと証明する証人が登場してくださった一方で、検察側証人の証言内容に重大な疑惑が多数存在することが明らかにされた。

  

客観的に私の無罪は証明されていると私は考えるが、裁判所は不当判決を示した。裁判所も政治権力の一端を担っており、正当な裁判がこれまでのところは行われていないと私は判断している。

 

 

6月27日、国営諫早湾干拓事業で有明海の漁場環境が悪化したとして、沿岸4県の漁業関係者らが国に潮受け堤防の撤去や南北排水門の常時開門を求めた訴訟の判決が佐賀地裁であり、神山隆一裁判長は、諫早湾とその近隣の環境変化や漁業被害と水門締め切りとの因果関係を認め、開門を命じる判決を言い渡した。

 

「晴天とら日和」様は、天下り問題年金記録問題をはじめ、重要な時事問題について、いつも数多くの貴重な情報とご意見を提供してくださっているが、諫早湾干拓漁業被害訴訟についても、情報を提供くださっている。

  

佐賀地裁判決に触れる前に、ひとつ補足だが、「晴天とら日和」様が年金記録問題に関連して、2007年12月12日の福田首相のぶらさがり会見での発言を拾ってくださっているので、紹介しておきたい。

  

宙に浮いた5000万件の年金記録について、「来年の3月までに名寄せする」という公約実現が難しくなったことが判明した時点の会見での福田首相発言だ。

  

  

記者「公約違反だという批判も出ているが、総理としては?」

  

    

総理「(最後の一人まで年金を支払うという公約について)支払うっていうかね、解決するわけですよね」

  
「公約違反というほど大げさなものなのかどうかねぇ」

  

  

記者「安倍前総理の発言で、国民の多くは「来年の3月までに全ての名寄せが完了して解決する」と思い込んでいる人が多いが」

  

  

総理「さぁ、その時どういうふうに言ったか、私も覚えているわけじゃないけどね。えー、当時ね」

  

  

総理「来年3月末までに、できるだけ名寄せはしますけどね、えー、難しいのも、もしかしたら、あるかもしれないね」

 

  

 国民はこのような首相の対応に対してしっかり怒らないといけないと思う。大切なのはその怒りを持続させることだ。拙著でも紹介させていただいたが、

 朝日川柳に

 「今日の愚痴 選挙の頃は もう忘れ」

 (西木空人氏)

 とあった。

   

国民の示威行動(デモンストレーション)も大事だが、何よりも重要なのは、選挙の際の投票行動だ。野党勢力は個利個略、党利党略に走らずに、自公政権打倒に向けて総力を結集し、戦術を構築しなければならない。政権交代を実現しなくては、国民生活にとって重要な制度変更を実現できないことを肝に銘じる必要がある。

  

諫早湾干拓事業漁業被害訴訟では、堤防の閉め切りと漁場環境の悪化に因果関係があるかが最大争点となった。神山裁判長は「諫早湾内および、その近隣については干拓事業が漁船漁業やアサリ採取、養殖漁業の漁業環境を悪化させたと認められる」とし、「今後3年のうちに関連工事を進めて開門し、開門は5年間継続すべき」とした。

  

諫早湾では1989年11月に干拓事業が着工され、97年4月に潮受け堤防が閉め切られた。堤防閉め切りにより、有明海の潮流が弱まり赤潮が発生するなど有明海全体の環境が悪化、深刻な漁業被害が生じたとして、沿岸漁業関係者ならびに住民が、国に対して、潮受け堤防の撤去や南北排水門の常時開門を求めて訴訟を提起した。

   

詳細については「晴天とら日和」様の記事をご覧賜りたいが、この佐賀地裁判決に対して国がどう対応するかが注目される。

6月29日に共同通信は以下のニュースを配信した。

「農相、控訴の意向示す  諫早湾干拓の地裁判決受け」

  

「若林正俊農相は29日、国営諫早湾干拓事業の潮受け堤防水門開放を国に命じた佐賀地裁判決への対応について「判決を分析し、法務省などと協議して態度を決める」としながらも、「今どうするかと言えば1つしかない。地裁の判断のどこが不満かを明確にした上で、控訴するなら控訴する」と述べ、争う意向を示した。

  

 東京都内で記者団の質問に答えた。判決を受けて、農相が控訴に踏み込んだ発言をしたのは初めて。

  

 農相は、控訴を最終判断する時期について「きちんと筋道の立った主張ができるかどうか詰めてからだ」と指摘、数日かかるとの見通しを示した。

  

2008/06/29 11:47)【共同通信】」

   

フジテレビ月曜9時ドラマ「CHANGE」は、小泉元首相の元秘書である飯島勲氏が監修し、渡辺喜美行革相の秘書である田中良幸氏が政治指導を担当する政治ドラマだ。朝倉首相のイメージを小泉元首相に重ね合わせようと描かれているとも指摘されている。

   

6月2日放送の第4話では、首相に就任したばかりの朝倉啓太首相がダム建設に伴うクラゲ大量発生による漁業被害に関する行政訴訟について、「いちいち全部謝罪して補償していればこの国は破産する」との反対論を押し切って、国に非があるなら補償するのは当然だと理由から、「国は控訴しないことに決めた」と述べ、漁業補償実行を決定するストーリーが描かれた。

今回の諫早湾干拓事業漁業被害訴訟で佐賀地裁は、判決確定の日から3年以内に排水門を開門し、5年間開門を継続するよう言い渡した。判決が確定しても排水門の開門には最長3年の時間が経過する。国が控訴して裁判が長引けば、漁業関係者の被害はさらに拡大することになる。

  

  

福田政権は、国に非があることを率直に認めて、控訴しないことを決断するべきである。国民の身近にある問題に対して、当事者の立場に立って真摯に対応するのが政治に本来求められる姿勢だ。選挙の時期だけ、有権者に阿った対応を示し、選挙が終われば知らぬ存ぜぬで、国民の重要問題を他人事のように扱っていたのでは、人心は離れるばかりである。

  

NHKは6月27日の「ニュースウオッチ9」で、この佐賀地裁判決のニュースを「その他ニュース」として取り扱っていた。政府に都合の悪いニュースは大きく取り扱わないとの方針が定められているとも疑われる。国民が監視を強化して、国民にとっての重要問題の帰趨を正確に把握してゆかねばならないと思う。

   

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